トップ :: A 生活必需品 :: A01 農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業




【発明の名称】 複数条植苗移植機
【発明者】 【氏名】木下 栄一郎

【氏名】久保 環

【氏名】勝野 志郎

【氏名】村並 昌実

【氏名】大久保 嘉彦

【要約】 【課題】複数の苗供給装置と苗植付装置を備えた苗移植機であっても、苗供給装置と苗植付装置を単一の支持機構で走行部上に強固に支持させ、しかも容易に複数条植え付けの幅を変更できる苗移植機を提供すること。

【解決手段】複数の苗植付部1b(R)、1b(L)を並列配置して走行部支持フレーム14上に設けた複数条植苗移植機において、複数の苗植付部1b(R)、1b(L)の間隔を調整可能な苗植付部支持構造を設ける。苗植付部支持構造は、一方の苗植付部1b(R)の駆動機構部(第一植付伝動ケース31a)に他の苗植付部1b(L)の駆動機構部(第一植付伝動ケース31b)を中間伝動部(植付伝動パイプ36)を介して連結し、該中間伝動部(植付伝動パイプ36)を二つの苗植付部1b(R)、1b(L)の支持部と兼用する構成とすることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 複数の苗植付部を並列配置して走行部支持フレーム上に設けた複数条植苗移植機において、複数の苗植付部の間隔を調整可能な苗植付部支持構造を走行部支持フレーム上に設けたことを特徴とする複数条植苗移植機。
【請求項2】 苗植付部支持構造は、一つの苗植付部の駆動機構部に他の苗植付部の駆動機構部を中間伝動部を介して連結し、該中間伝動部を複数の苗植付部の支持部と兼用することを特徴とする請求項1記載の複数条植苗移植機。
【請求項3】 苗植付部支持構造は苗植付部を挟んで、その両側に苗植付部の駆動機構部と支持部をそれぞれ設けたことを特徴とする請求項2記載の複数条植苗移植機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車輪等の走行推進体で機体を推進させながら苗を植付ける苗移植機に関する。
【0002】
【従来の技術】野菜苗用の苗移植機として、畝の両側を通る車輪等の走行推進体で機体を推進させながら畝に苗を植付ける構成のものがある。この種の苗移植機は一条植え構成のものが多かったが、最近、一畝に二条の苗を植付けることができる苗供給装置と苗植付装置を備えた二条植苗移植機が用いられるようになってきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記二条植苗移植機は、二条分の苗供給装置と苗植付装置をそれぞれ走行部に支持する構成である。しかし、従来の二条植苗移植機では、苗供給装置と苗植付装置が走行部上に固定支持されているために、二条植え付けの幅を変更することはできなかった。また、二条植え付けの幅を変更できる苗移植機が既に市販されているが、この苗移植機の一対の苗供給装置と苗植付装置はそれぞれ別々の伝動軸で二条植え付け幅を変更する構成からなっている。本発明の課題は、複数条用の苗供給装置と苗植付装置を備えた苗移植機であっても、複数の苗供給装置と苗植付装置を単一の支持機構で走行部上に強固に支持させ、しかも容易に複数条植え付けの幅を変更できる苗移植機を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は複数の苗植付部(1b(R)、1b(L))を並列配置して走行部支持フレーム(メインフレーム14)上に設けた複数条植苗移植機において、複数の苗植付部(1b(R)、1b(L))の間隔を調整可能な苗植付部支持構造を設けた複数条植苗移植機により解決される。
【0005】本発明の複数条植苗移植機の苗植付部支持構造は、一つの苗植付部(1b(R))の駆動機構部(第一植付伝動ケース31a)に他の苗植付部(1b(L))の駆動機構部(第一植付伝動ケース31b)を中間伝動部(植付伝動パイプ36)を介して連結し、該中間伝動部(植付伝動パイプ36)を複数の苗植付部(1b(R)、1b(L))の支持部と兼用する構成とすることができる。
【0006】又、本発明の複数条植苗移植機の苗植付部支持構造は、苗植付部(1b(R)、1b(L))を挟んで、その両側に苗植付部の伝動機構部(第一植付伝動ケース31a、31b、第二植付伝動ケース32a、32b及び植付伝動パイプ36)及び支持部(スライド軸52の外軸52a、内軸52b)をそれぞれ設けた構成とすることができる。
【0007】
【発明の効果】上記苗移植機により複数の苗供給装置4a、4bと苗植付装置5a、5bが並列配置され、しかも一つの畝に植付間隔が調整できる複数条の苗の植付作業を容易に行える。また、両側から苗植付部1b(R)、1b(L)を支持する構造(図4)でも苗植付幅の調整が容易にでき、かつ耐久性が高い苗移植機が得られる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面と共に説明する。図1、図2は本発明の一実施の形態の苗移植機の一例の構成図である。苗移植機1は、走行推進体として走行車輪2、2、3、3を設けた走行部1aと、苗供給装置4、苗植付装置5等からなる二つの苗植付部1b(R)、1b(L)を備え、走行部1aによって畝Uを跨いだ状態で機体を進行させながら、苗植付部1b(R)、1b(L)で野菜のポット苗などを畝Uの上面に植付ける構成となっている。作業者は、機体後方に設けた操縦ハンドル6で適宜機体を操向すると共に、植付作業時には苗植付部1b(R)、1b(L)の側方を歩行しながらそれぞれの苗供給装置4a、4bへ苗を補給する。以下、各部の構成について説明する。
【0009】走行部1aは、走行部ミッションケース7の前側にエンジン9が配置されている。エンジン9の左側面部には該エンジン9の動力で駆動する油圧ポンプ10が設けられている。また、エンジン9の上側には燃料タンク11等が設けられ、その上側をボンネット12が覆っている。走行部ミッションケース7の背面部に前フレーム13が一体に設けられており、この前フレーム13の背面右端部に走行部1aと操縦ハンドル6をつなぐメインフレーム14の前端部が固着連結されている。メインフレーム14は、右側の苗植付部1b(R)の下方を通って後方に延び、途中で斜め上向きに湾曲し、そのまま苗植付部1b(R)の後方位置まで延びている。そして、その後端部に操縦ハンドル6が固着して取り付けられている。
【0010】走行部ミッションケース7の左右側面部から、内部に後輪伝動用シャフトが挿通された回動自在な後輪伝動パイプ15が左右側方に突出している。左側の後輪伝動パイプ15Lの方が右側の後輪伝動パイプ15Rよりも長くなっている。これら後輪伝動パイプ15L、15Rの先端部近傍は、前記前フレーム13に固定の支持パイプ15a、15aに取り付けた軸受部15b、15bによって回転自在に支持されている。そして、左右両後輪伝動パイプ15L、15Rの先端部に走行チェーンケース16が一体に取り付けられ、その走行チェーンケース16、16の先端部に設けた後輪車軸に駆動車輪である後輪2、2が取り付けられている。後輪伝動パイプ15L、15R内のシャフトと走行チェーンケース16、16内のチェーン(図示せず)を介して、走行部ミッションケース7から後輪車軸(図示せず)へ動力が伝達される。
【0011】エンジン9の下側には、前輪支持パイプ17が前後方向のピボット軸17aを支点にして揺動自在に設けられている。この前輪支持パイプ17は、ピボット軸17aに対し左側の部分の方が右側の部分よりも長くなっている。前輪支持パイプ17は、エンジン9の下部に設けたエンジン取付ベース8に支持されている。前輪支持パイプ17の左右両端部に前輪支持軸17a、17aが摺動自在に嵌合しており、その前輪支持軸17a、17aの先端部に前輪支持ロッド18、18が高さ調節可能に取り付けられ、該ロッド18、18の下端部に従動車輪である前輪3、3が軸支されている。
【0012】走行部1aには機体に対して後輪2、2を上下動させて機体位置を制御する機体制御機構が設けられている。この機体制御機構は、走行部ミッションケース7の上に配置した油圧バルブユニット20から後方に向けて昇降シリンダ21が設けられ、該昇降シリンダ21のピストンロッド21aの先端部に天秤杆22が上下方向の軸まわりに回動自在に取り付けられている。昇降シリンダ21のピストンロッド21aは、前後両端が油圧バルブユニット20とメインフレーム14に取り付けた取付部材23とで支持されたガイド軸24に沿って摺動するようになっている。天秤杆22の左右両端部と、後輪伝動パイプ15L、15Rに固着したスイングアーム25、25とが、連結ロッド26、26を介して連結されている。左側の連結ロッド26は、ローリングシリンダ27が組み込まれており、該シリンダ27を伸縮作動させることにより長さを変えられるようになっている。
【0013】昇降シリンダ21及びローリングシリンダ27は、前記油圧ポンプ10から供給される作動油を油圧バルブユニット20内の制御バルブ(図示せず)で制御して作動する。昇降シリンダ21の伸縮作動で、左右の後輪2、2が同方向に同量だけ機体に対して上下動し、機体が昇降する。また、ローリングシリンダ27を伸縮作動させると、左側の後輪2が右側の後輪2に対して上下動し、機体が左右に傾斜する。
【0014】苗植付部1b(L)、1b(R)は左右並列に配置され、右側苗植付部1b(R)は平面視で走行部ミッションケース7の後方に位置し、左側苗植付部1b(L)はその左側方に位置している。両苗植付部1b(R)、1b(L)はほぼ同じ構成である。
【0015】図2の平面図に示すように、前フレーム13の上面に走行部ミッションケース7内のミッションから伝動される苗植付部ミッションケース30の下部が固着され、該苗植付部ミッションケース30の上部から左側方に植付伝動パイプ36が設けられている。この植付伝動パイプ36の基部に右側の苗植付部1b(R)の第一植付伝動ケース31aの基部が固着され、植付伝動パイプ36の先端部に左側の苗植付部1b(L)の第一植付伝動ケース31bの基部がそれぞれ固着されている。更に該第一植付伝動ケース31a、31bの先端部に第二植付伝動ケース32a、32bの基部がそれぞれ固着している。
【0016】そして、第一植付伝動ケース31a、31bと第二植付伝動ケース32a、32bにそれぞれ苗植付装置5a、5b(図1には左側苗植付装置5bのみが見えている)の作動機構が連結されている。
【0017】図2の一部を拡大し、かつ植付伝動パイプ36を覆う蛇腹部材37を透視して見た図である図3に示すように、前記植付伝動パイプ36は互いに摺動自在な外軸36aと内軸36bから成る二重軸構造を備えており、第一植付伝動ケース31aには植付部ミッションケース30内から駆動力を伝達し、第一植付伝動ケース31bには植付部ミッションケース30内から植付伝動パイプ36内のスプライン結合により伸縮可能な伸縮軸33から駆動力を伝達する。
【0018】この植付伝動パイプ36の上方には該植付伝動パイプ36を支持し、かつ植付伝動パイプ36を伸縮するための二重管から成るスライド軸38が設けられている。該スライド軸38は、内筒軸38bと、その外周部に設けた外筒軸38aからなり、外筒軸38aの基部はミッションケース30の側面に固着支持されており、内筒軸38bの先端部は第一植付伝動ケース31bの側面に固着支持されている。前記スライド軸38を摺動させると、前記植付伝動パイプ36の外軸36aと内軸36bの摺動位置が変化する。
【0019】またスライド軸38の内筒軸38bには右側の苗植付部1b(R)のターンテーブル41aを支持する支持フレーム14aに類似した形状のターンテーブル41bを支持する支持フレーム14bが取り付けられている。このスライド軸38は外筒軸38a内を内筒軸38bが摺動する構成である。また植付伝動パイプ36のスライドは第一植付伝動ケース31bに設けられたクラッチレバー39を手動で操作して行う。このレバー39は一条分だけ苗を植えたい時にも使用できる。すなわち、クラッチレバー39により第一植付伝動ケース31b内の伝動を断って左側の苗植付部16(L)のみの作動を停止することができる。
【0020】クラッチレバー39を操作して植付伝動パイプ36がスライドすることで、ターンテーブル41bをはじめとして左側の植付部1b(L)を機体の幅方向に移動させることができる。二つの植付部1b(R)、1b(L)の間隔が適宜の幅に成ったら、スライド軸に設けられたロックレバー51を締めてスライド軸38の外筒軸38aと内筒軸38bを動かないように固定する。植付部1b(L)は二つの植付部1b(R)、1b(L)の間隔がL1とL2の間でスライドできる。
【0021】また、図4には二条植付用の苗移植機の第二の実施の形態の要部平面図を示す。苗植付部ミッションケース30の下部が固着され、該苗植付部ミッションケース30の上部から左側方に植付伝動パイプ36が設けられている。この植付伝動パイプ36の基部に右側の苗植付部1b(R)の第一植付伝動ケース31aの基部が固着され、植付伝動パイプ36の先端部に左側の苗植付部1b(L)の第一植付伝動ケース31bの基部がそれぞれ固着されている。更に該第一植付伝動ケース31a、31bの先端部に第二植付伝動ケース32a、32bの基部がそれぞれ固着している。そして、第一植付伝動ケース31a、31bと第二植付伝動ケース32a、32bにそれぞれ苗植付装置5a、5bの作動機構が連結されている。
【0022】植付伝動パイプ36は互いに相対回転不能、摺動自在な外軸36aと内軸36bから成る二重軸構造を備えたスライド構造であり、第一植付伝動ケース31aに植付部ミッションケース30内から駆動力を伝達し、第一植付伝動ケース31bには植付部ミッションケース30内から植付伝動パイプ36内のスプライン結合により伸縮可能な伸縮軸33から駆動力を伝達する構成である。以上の構成は図2、図3に示す実施の形態とほぼ同一であるが、図4に示す実施の形態が図2、図3に示すそれと異なる所は苗植付部1b(R)、1b(L)の支持を前記植付伝動パイプ36だけでなく、ターンテーブル41a、41bを挟んで植付伝動パイプ36の反対側に補助の外軸52aと内軸52bから成るスライド軸52を設けたことである。前記スライド軸52の外軸52aは支持フレーム14aに支持され、スライド軸52の内軸52bはサブフレーム14bに支持されている。
【0023】このように図4に示す例ではターンテーブル41a、41bの両側から苗植付部1b(R)、1b(L)を支持して苗植付部1b(L)を強固に支持できると共に該苗植付部1bの位置も安定し、かつ苗植付幅の調整が容易にできるので、耐久性が高い苗移植機が得られる。
【0024】上記苗移植機1により2つの苗供給装置4a、4bと苗植付装置5a、5bが並列配置され、しかも一つの畝に植付間隔が調整できる二条の苗の植付作業を容易に行える。
【0025】なお、エンジン駆動力はミッションケース30内のミッションを介して植付伝動パイプ36、第一植付伝動ケース31a、31b及び第二植付伝動ケース32a、32bを経由して植付部1b(R)、1b(L)に伝達される。
【0026】苗植付部ミッションケース30の上端部とブラケット35に固定された苗載台フレーム34に両苗植付部1b(R)、1b(L)共用の苗載台55が支持されている。
【0027】苗供給装置4a、4bは、複数の苗供給カップ40(図4)を円周上に等間隔で配置したターンテーブル41a、41bをそれぞれ備えており、該ターンテーブル41a、41bには図示しないラチェットアームなどの回転規制用部材が設けられており、ラチェットアームと、前リンク支持アーム67Bと一体に作動する苗供給駆動アーム49とが苗供給駆動ロッド50を介して連結されている。そして苗供給駆動アーム49が揺動することにより、このアーム49と一体的にラチェットアーム等が回動してターンテーブル41a、41bが所定角度だけ回転する。
【0028】こうして苗植付装置5a、5bの作動と同期して苗供給カップ40(図4)の取付間隔分づつターンテーブル41a、41bが間欠的に回転するが、ターンテーブル41a、41b上の各苗供給カップ40の配置位置の底部には開閉自在なシャッタが設けられていて、所定の部位のシャッタが開くと苗植付装置5a、5bの苗植付具60、60の中に苗供給カップ40が落下する。
【0029】作業時には、機体の進行に合わせて作業者が左側の後輪2の後方を歩きながら、苗載台55に載置されている育苗トレイのポット苗を各苗供給カップ40に補給する。ターンテーブル41a、41bの回転により苗の入った苗供給カップ40が苗供給位置まで移動すると、シャッタが開き苗が苗植付装置5a、5bの苗植付具60、60の中に落下する。
【0030】以下、苗植付装置5a、5bなどの部材は一方のみを苗植付装置5として説明する。苗植付装置5は、図1に示すように、その側面視では下端が尖ったカップ状の苗植付具60を備えている。この苗植付具60は、前側部材60aと後側部材60bとからなり、苗植付具60がその移動軌跡X(図1)の下死点付近にある位置から上昇する行程で、苗植付具60の前側部材60aと後側部材60bが互いに連動して、それぞれの下端が閉じるように回動する。苗植付具60が図1の一点鎖線Xで示す軌跡の上死点にある時に、苗供給装置4から苗が苗植付具60内に落下供給される。苗植付具60内に供給された苗は、苗を保持した苗植付具60が下降し、一点鎖線Xで示す軌跡の下死点では苗植付具60の下部が畝の表土部に突き刺さり、苗移植用穴を形成する。これとほぼ同期して苗植付具60の前側部材60aと後側部材60bの下端部が開き、保持していた苗を上記苗移植用穴の中に解放する。そのまま苗植付具60が上昇し、上死点付近まで上昇すると苗植付具60が閉じる。
【0031】また、図1、図2に示すように、苗植付位置の後方には、各植付部に左右一対の鎮圧輪80、80が設けられている。この鎮圧輪80、80は、下部ほど互いの間隔が狭くなるように斜めに取り付けられ、ロッド93に遊嵌させた重り81によって下向きに付勢されており、機体の進行に伴って畝面を転動し、苗が植付けられた後の苗移植穴の周囲の土を崩落させて穴を埋め戻すと共に、その跡を軽く鎮圧するようになっている。
【0032】また、上記ロッド93はメインフレーム14の前後中間部に固着した支持枠86に上下に揺動自在に支持された揺動フレーム87の後端部に取り付けられている。畝面の凹凸に応じて右側の苗植付部1b(R)の鎮圧輪80、80が機体に対し上下動すると、その鎮圧輪80、80の上下動による接地プレート90が畝の上面を検出して感知リンク機構29を介して油圧バルブユニット20内の昇降用油圧バルブ(図示せず)に伝えられ、揺動フレーム87の角度が元に戻る方向に昇降シリンダ21を作動させる。これにより、畝の上面から機体までの高さを一定に維持するように機体を昇降制御する。なお、左側の苗植付部1b(L)の鎮圧輪80、80のみが上下動しても、機体は昇降制御されないようになっている。
【0033】更に、メインフレーム14の後部には鎮圧輪固定レバー91が回動自在に支持され、鎮圧輪固定レバー91は鎮圧輪80、80を非接地状態まで上昇させた位置で固定するものである。本実施の形態の苗植付部1b(R)、1b(L)の苗植え付け幅の調整ができる構成で、鎮圧輪80、80の幅の調整が同時に行える。
【0034】操縦ハンドル6は両端が後方に延びる平面視略コ字形をしており、その両端部にグリップ6a、6aが取り付けられている。旋回時や路上走行時には、作業者がグリップ6a、6aを握って操縦する。操縦ハンドル6は機体の左右中心から右側にずらせて設けられているので、畝の右側の溝を歩行しながらハンドル操作や苗補給作業を行いやすく、また、機体の左側を歩行しながら苗補給作業を行う時に邪魔にならない。
【0035】グリップ6a、6aの下側にはサイドクラッチレバー100、100が設けられている。また、操縦ハンドル6の基部には操作パネル101が設けられ、該操作パネル101に、苗供給装置4及び苗植付装置5へ伝動する植付クラッチの入・切操作と機体の昇降操作をする植付昇降レバー102、メインクラッチの入・切操作をするメインクラッチレバー103等が設けられている。
【0036】メインフレーム14には、畝面の凹凸に応じて上下に回動する接地体90が取り付けられている。この接地体90の動きが連動機構88を介して油圧バルブユニット20内の昇降用油圧バルブに伝えられ、畝の上面に対する機体高さが一定になるように前記昇降シリンダ21を作動させる。これにより、苗の植付深さを一定に維持する。植付深さ調節レバー92で接地体90の取付角度を変えると、苗の植付深さが調節される。
【0037】また、左右傾斜検出用の振り子95の動きに連動して油圧バルブユニット20内のローリング用油圧バルブが切り替わるようになっており、機体が左右に傾斜するとローリングシリンダ27が適宜作動し、機体を左右水平に戻すように制御する。
【0038】また、本実施の形態の苗植付部1b(R)、1b(L)の苗植え付け幅の調整ができる構成を備えた二条植えの苗移植機は一条植えの苗移植機より植え付け幅が広くなるので、図5(a)、(平面図)、図5(b)(図5(a)のA−A線矢視図)に示すように、幅広の一つの畦において中寄り側の植付部に苗を供給しやすくするために、人が乗るステップ(斜線部)56を苗移植機の全幅にわたり掛けわたす。このようなステップ56を設けることで、作業者が畝Uを崩さずに、中寄りの植付部1bに苗を供給しやすくすることができる。また、作業者が左右反対側の畝の溝へ容易に移動することができる。ステップ56が設けられたことにより、それを支える補助輪57、57を設ける必要がある。
【0039】また、図2、図5に示す苗移植機はハンドル6を機体の中央より片側に寄せた構成であるが、図6、図7に示すようにハンドル6を機体の中央に配置し、ターンテーブル41a、41bの後方にそれぞれ座席58、58を設け、作業時は作業者はこれに座って苗植え付けのための作業を行えるようにすることができる。この構成では、左右座席の間にハンドル6が配置されているのでバランスが良く、2人で能率良く作業ができる。また、左右どちらの座席に座っていても、ハンドル6が近いので、緊急時等にハンドル6乃至操作パネル101の操作具をすぐに操作することができる。
【出願人】 【識別番号】000000125
【氏名又は名称】井関農機株式会社
【出願日】 平成13年1月18日(2001.1.18)
【代理人】 【識別番号】100096541
【弁理士】
【氏名又は名称】松永 孝義
【公開番号】 特開2002−209408(P2002−209408A)
【公開日】 平成14年7月30日(2002.7.30)
【出願番号】 特願2001−9806(P2001−9806)