| 【発明の名称】 |
苗移植機における鎮圧装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】細田 昇
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| 【要約】 |
【課題】植え付けた苗を傷めることなくしかも良好な鎮圧の効果が得られて根の活着を良くする苗移植機における鎮圧装置を提供する。
【解決手段】畝の頂上の植付け面を転動するロール状部材51と、該ロール状部材51を保持するアーム52と、該アーム52に接続するリンクロッド55と、該リンクロッド55に取り付けた係合板56と、周面の一部を切り欠いた形状を有するカム部材57とを備える。そして、該係合板56が回転するカム部材57と係合すると上記リンクロッド55を介してアーム52先端に取り付けた上記ロール状部材51が上昇し、カム部材57との係合が外れると上記ロール状部材51が自重で落下する昇降機構を備える。また上記アーム52は伸縮自在に構成され、上記ロール状部材51は、中央部が両端部よりも凹んだ鼓状に形成されている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 挿苗杆を間欠的に上下に往復動して苗を植え付ける植込機構と、この植込機構に苗を供給する苗供給機構を備えた苗移植機における移植直後の苗の周囲を鎮圧する装置であって、畝の頂上の植付け面を転動するロール状部材と、該ロール状部材を保持するアームと、該アームに接続するリンク機構と、該リンク機構に取り付けた係合板と、周面の一部を切り欠いた形状を有するカム部材とを備えるとともに、該係合板が回転するカム部材と係合すると前記リンク機構を介してアーム先端に取り付けた前記ロール状部材が上昇し、カム部材との係合が外れると前記ロール状部材が自重で落下する昇降機構を備えたことを特徴とする苗移植機における鎮圧装置。 【請求項2】 前記アームは伸縮自在に構成されていることを特徴とする請求項1記載の苗移植機における鎮圧装置。 【請求項3】 前記ロール状部材は、中央部が両端部よりも凹んだ鼓状に形成されていることを特徴とする請求項1記載の苗移植機における鎮圧装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、甘藷(さつまいも)等の苗を移殖する苗移植機における移植直後の苗の周囲を鎮圧する装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】甘藷は、種藷を苗床に伏せ込んで芽を出させ、これを育てて茎が30数センチ程度に伸びてから、これを切り取って苗として移殖する。移殖するときは、苗の切り取った端を下に向けて茎の基部を地中に挿すように埋め込む。ところで、従来は、畝の頂上の植付け面を転動するロールを苗移植機に取り付け、移植直後の植付け面に上記ロールを転動させることで根の活着を良くするようにしていた。しかしながら、上記従来の場合、上記ロールが常に植付け面上を転動するので、植え付けた苗の上もロールが引きずられていくことになり、苗を傷める要因となっていた。苗を傷めないような軽量のロールを使用することも考えられるが、ロールが軽量であると鎮圧効果が小さすぎて実用的でない。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の問題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、植え付けた苗を傷めることなくしかも良好な鎮圧の効果が得られて根の活着を良くする苗移植機における鎮圧装置を提供することにある。 【0004】 【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するために、本発明の苗移植機における鎮圧装置は次のように構成している。すなわち、挿苗杆を間欠的に上下に往復動して苗を植え付ける植込機構と、この植込機構に苗を供給する苗供給機構を備えた苗移植機における移植直後の苗の周囲を鎮圧する装置であって、畝の頂上の植付け面を転動するロール状部材と、該ロール状部材を保持するアームと、該アームに接続するリンク機構と、該リンク機構に取り付けた係合板と、周面の一部を切り欠いた形状を有するカム部材とを備える。そして、該係合板が回転するカム部材と係合すると前記リンク機構を介してアーム先端に取り付けた前記ロール状部材が上昇し、カム部材との係合が外れると前記ロール状部材が自重で落下する昇降機構を備える。また、前記アームは伸縮自在に構成されている。また、前記ロール状部材は、中央部が両端部よりも凹んだ鼓状に形成されている。 【0005】 【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1は本発明に係わる苗移植機で、詳しくは甘藷挿苗機の全体構成を示す側面図、図2はその平面図である。甘藷挿苗機1は、前方左右のガイド車輪2と、後方左右に駆動車輪3を設けて機体4を支持する。機体4の前方に、油圧パッケージ41、燃料タンク42、灌水タンク33を配設する。機体4のほぼ中央にエンジン5と、該エンジン5に連結してミッション6を配設する。機体4の後方には植込機構7と、該植込機構7に苗を供給する苗供給機構8a,8bを左右対称に配設する。 【0006】甘藷挿苗機1の走行は、エンジン5の出力をミッション6に伝達し、該ミッション6より伝達チェーンを介して駆動輪スプロケット3aに動力を伝達して、駆動車輪3により機体4を走行する。植込機構7は、植込ミッション9と植込クランク10と挿苗杆13とから構成する。上記ミッション6から伝達チェーン、植込スプロケット9aを介して、植込ミッション9に連結する。植込ミッション9には、植込クランク10と先端に植込爪12を取り付けた挿苗杆13を設ける。 【0007】図3は上記植込機構の構成図である。植込ミッション9から減速機構を介して植込クランク10に連結する。挿苗杆13の先端に設けた植込爪12の先端には苗の茎部を挟む苗挟持部(図示せず)を設ける。植込ミッション9の動力により、植込クランク10が駆動し、挿苗杆13の揺動により先端の植込爪12を上下方向に縦長の楕円軌道を描くように間欠的に往復動させ、植込爪12に挟持した苗の茎部を順次畝に植込む。そして、挿苗杆13の往復動に連動して、前記左右の苗供給機構8a,8bを間欠的に作動し、左右の苗供給機構から交互に植込機構7(つまり植込爪12)に苗を供給する。 【0008】ところで、駆動車輪3、3の後側には、移植直後の苗の周囲を鎮圧するための、畝の頂上の植付け面を転動するロール状部材51が設けられている。次に、このロール状部材51を備えた本発明の鎮圧装置について説明する。図4は本発明の鎮圧装置の構成を示したもので、畝の頂上の植付け面を転動するロール状部材51と、該ロール状部材51を先端に保持するアーム52と、該アーム52に接続するリンクロッド55と、該リンクロッド55に取り付けた係合板56と、カム部材57とを備える。 【0009】上記ロール状部材51は遊転ロールで、アーム52の先端に取り付けられている。また、このロール状部材51は、その幅方向の中央部が両端部よりも凹んだ鼓状に形成されていて(図5参照)、その一側端側を上記アーム52によって支持されている。上記アーム52は、その先端に上記ロール状部材51を保持すると共に、その基端は植込ミッション9ケース等の移植機本体の所定位置に回転自在に軸支52cされている。また、このアーム52は伸縮自在に構成され、移動アーム52aが筒状の固定アーム52b内を摺動し、移動アーム52aの取付位置はネジ53で固定される。 【0010】上記リンクロッド55は、その一端は上記固定アーム52bの中央よりやや後側の位置に回転自在に軸支55bされ、他端は上記係合板56の所定位置に同じく回転自在に軸支55aされている。また、上記係合板56は側面視で横長の楕円状に形成されていて、その基端側は移植機本体の所定位置に回転自在に軸支56aされ、先端はカム部材57と係合する。なお、係合板56の先端はカム部材57側に常時付勢されている。一方、上記カム部材57は、図示したように略円弧状の周面57aと一部を内方に切り欠いた形状の周面57bとを有する。そして、このカム部材57は、前述の植込クランク10と同軸に固定され、前述の本機側の駆動力が変速機構を介して伝達され、回転軸57cを中心に植込クランク10とともに一定速度で回転する。なお、植込クランク10の代わりに上記カム部材57のみを設ける構成とすることも可能である。 【0011】以上の構成における動作を図4を参照して説明すると、上記係合板56の先端が図示する矢印方向に回転するカム部材57と係合し、すなわち上記係合板56の先端がカム部材57の周面57aと当接した状態では、同図(a)に示したように、リンクロッド55を介してアーム52が上昇し、その先端に取り付けた前記ロール状部材51は上方に持ち上がった状態になっている。この状態では、ロール状部材51は畝の植付け面から離れている。そして、上記係合板56の先端がカム部材57の周面57aから切り欠き部分の周面57bに達すると、係合板56の先端はカム部材57側に付勢されているため、この瞬間カム部材57との係合が外れる。このとき係合板56の先端が下方に回動し、同図(b)に示すように、リンクロッド55を介してアーム52と一緒に前記ロール状部材51が自重で落下する。そして、ロール状部材51が落下したときに畝の植付け面を叩くことになる。 【0012】上記カム部材57は一定速度で回転しているため、上述のロール状部材51が上に持ち上がった状態と自重で落下する状態とを交互に繰り返すことになる。つまり、ロール状部材51を上昇し自重で間欠的に落下させることにより、移植直後の苗の周囲を該ロール状部材51で叩いて鎮圧する。したがって、ロール状部材51の落下のタイミングをとることで、植え付けた苗を傷めることなく、しかも良好な鎮圧の効果が得られて根の活着を良くすることが可能になる。また、ロール状部材51を自重で落下させるため、植付け面を叩く力がほぼ安定して保たれる。なお、上記ロール状部材51を保持するアーム52は前述のごとく伸縮自在に構成されており、落下作用点までの距離を変更して落下による叩く力(衝撃力)を調節することが可能である。また、上記ロール状部材51は前述したようなその中央部を凹んだ鼓状に形成することにより、とくに苗の周囲を集中して叩くことが可能になる。 【0013】 【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明では、ロール状部材を自重で間欠的に落下させ、移植直後の苗の周囲を該ロール状部材で叩いて鎮圧するので、植え付けた苗を傷めることなくしかも良好な鎮圧の効果が得られて根の活着を良くすることができるという優れた効果を奏する。また、ロール状部材を保持するアームを伸縮自在に構成することにより、落下作用点までの距離を変更して落下による叩く力(衝撃力)を調節することができる。また、ロール状部材を中央部が凹んだ鼓状に形成することで、苗の周囲を集中して叩くことができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000113816 【氏名又は名称】マメトラ農機株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年11月1日(2000.11.1) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100077779 【弁理士】 【氏名又は名称】牧 哲郎 (外3名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−136205(P2002−136205A) |
| 【公開日】 |
平成14年5月14日(2002.5.14) |
| 【出願番号】 |
特願2000−335106(P2000−335106) |
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