トップ :: A 生活必需品 :: A01 農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業




【発明の名称】 苗植付装置の苗供給部構造
【発明者】 【氏名】井上 強

【氏名】奥山 幹夫

【氏名】東郷 学

【氏名】三木 博幸

【要約】 【課題】苗載せ台が苗縦送りベルトを介して苗を受止め支持する割には、苗縦送りベルトによる苗送りを精度よく行わせながら、苗縦送りベルトを軽く駆動できるようにする。

【解決手段】苗載せ台21の苗縦送りベルト23の下側に位置する部分21aに、苗縦送り方向に沿う苗支持突条40bを設けてある。苗支持突条40bは、苗縦送りベルト23の表面側に苗に係止作用するように設けてある苗係止突起23bの直下で苗縦送りベルト23の裏面側に接触して、苗縦送りベルト23を介して苗Aを受け止め支持する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 苗植付機構の苗植え運動に連動して機体横方向に往復移送されて苗植付機構に苗供給する苗載せ台と、この苗載せ台の下端側を摺動案内するとともに苗植付機構が苗取出しする苗供給口を備えているガイドレールと、苗載せ台に載置された苗を前記苗供給口に向けて縦送りする苗縦送りベルトとを備えている苗植付装置の苗供給部構造であって、前記苗載せ台の苗縦送りベルトの裏面側に位置する部分に、苗縦送りベルトの裏面側に接触して苗縦送りベルトを介して苗を受け止め支持する苗縦送り方向の苗支持突条を、苗縦送りベルトの表面側に苗に係止作用するように設けてある苗係止突起の直下で苗縦送りベルトに接触して苗受止めをする状態で設けてある苗植付装置の苗供給部構造。
【請求項2】 苗植付機構の苗植え運動に連動して機体横方向に往復移送されて苗植付機構に苗供給する苗載せ台と、この苗載せ台の下端側を摺動案内するとともに苗植付機構が苗取出しする苗供給口を備えているガイドレールと、苗載せ台に載置された苗を前記苗供給口に向けて縦送りする苗縦送りベルトとを備えている苗植付装置の苗供給部構造であって、前記苗載せ台の苗縦送りベルトの裏面側に位置する部分に、苗縦送りベルトの裏面側に接触して苗縦送りベルトを介して苗を受け止め支持する苗縦送り方向の苗支持突条の複数本を苗載せ台の横方向に並ぶ状態で設けるとともに、この複数本の苗支持突条のうち、苗縦送りベルトの裏面側にベルト駆動輪体が係合するように設けてある輪体係止部分に最も隣接している苗支持突条が、苗縦送りベルトの表面側に苗に係止作用するように設けてある苗係止突起に対して前記輪体係止部分とは反対側に位置する部分で苗縦送りベルトの裏面側に接触して苗受止めをするように構成し、他の苗支持突条が、苗縦送りベルトの表面側に位置する前記苗係止突起の直下で苗縦送りベルトの裏面側に接触して苗受止めをするように構成してある苗植付装置の苗供給部構造。
【請求項3】 苗植付機構の苗植え運動に連動して機体横方向に往復移送されて苗植付機構に苗供給する苗載せ台と、この苗載せ台の下端側を摺動案内するとともに苗植付機構が苗取出しする苗供給口を備えているガイドレールと、苗載せ台に載置された苗を前記苗供給口に向けて縦送りする苗縦送りベルトとを備えている苗植付装置の苗供給部構造であって、苗載せ台のガイドレールに取付けるための取付け部に一端側が連結し、他端側がガイドレールに摺動自在に係止して苗載せ台とガイドレールとを苗縦送り方向に沿う方向に一体移動自在に連結する連結部材を、前記取付け部、この取付け部とガイドレールとの間に介在するスライダー部材、ガイドレールのそれぞれとは別部品に形成して備えてあるとともに、前記連結部材と前記取付け部の一方に設けたフックによって連結部材と取付け部とを連結する連結機構を備えてある苗植付装置の苗供給部構造。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、苗植付機構の苗植え運動に連動して機体横方向に往復移送されて苗植付機構に苗供給する苗載せ台と、この苗載せ台の下端側を摺動案内するとともに苗植付機構が苗取出しする苗供給口を備えているガイドレールと、苗載せ台に載置された苗を前記苗供給口に向けて縦送りする苗縦送りベルトとを備えている苗植付装置の苗供給部構造に関する。
【0002】
【従来の技術】上記苗植付装置においては、苗縦送りベルトの表面側に苗係止突起を設け、苗縦送りベルトによる苗送りが行われる際、苗係止突起が苗に係止作用して苗滑りが発生しにくいようにされる。また、苗載せ台に苗縦送りベルトの裏面側に位置して苗縦送りベルトの裏面側に接触する部分を設け、この苗載せ台部分によって苗縦送りベルトを介して苗を受け止め支持するようにされる。
【0003】また、苗載せ台とガイドレールとを苗縦送り方向に沿う方向には一体移動するように連結し、この移動調節により、苗植付機構が苗載せ台から取出していく苗の苗縦送り方向での大きさを調節できるようにする。すなわち、苗縦送り方向での苗取り量調節が行えるようにする。
【0004】このため、従来、図15に示すように、苗載せ台21のガイドレール25に取付けるための取付け部21cと、ガイドレール25との間に介在して苗載せ台21のガイドレール25に対するスライドを容易にするスライダー部材41により、苗載せ台21とガイドレール25とが苗縦送りに沿う方には一体に移動するように前記取付け部21cとガイドレール25とを連結していた。すなわち、スライダー部材41の背部に設けた連結部41aにより、スライダー部材41と取付け部21cとを苗載せ台21の横方向にも苗縦送り方向にも一体移動するように連結していた。スライダー部材41の一端側に設けたフック部41fがガイドレール25の溝内に係止することにより、スライダー部材42とガイドレール25とを、苗載せ台21の横方向には相対移動するように、かつ、苗縦送り方向に沿う方向には一体に移動するように連結していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記した如く苗載せ台の苗縦送りベルトの裏側に位置する部分によって苗縦送りベルトを介して苗を受け止め支持させるのに、苗載せ台部分に平坦面を備えさせ、この平坦面によって苗縦送りベルトを受け止め支持させるように構成すると、苗縦送りベルトを駆動する際、苗載せ台部分と苗縦送りベルトとの間に大きな摩擦が発生し、駆動負荷が大になる。
【0006】苗載せ台とガイドレールとを連結するのに上記した従来の連結技術を採用した場合、苗載せ台の組付けを行う際、スライダー部材は、フック部のために、ガイドレールに対してその一端側から長手方向に沿わせて嵌め込む必要があった。スライダー部材は苗載せ台の横幅方向での複数箇所に配置するのであり、苗載せ台の内側に配置するスライダー部材にあっては殊に、ガイドレールの端から嵌め込んで中央部まで長距離にわたって移動させていくという手間が掛っていた。
【0007】本発明の目的は、苗縦送りベルトの駆動負荷を小にしながら、しかも、苗縦送りベルトによる苗送りを精度よく行わせながら前記苗載せ台部分による苗支持を行わせられるとか、苗載せ台の組付け手間を簡略化しながら苗載せ台とガイドレールとを苗縦送り方向に沿う方向に一体移動させられる苗植付装置の苗供給部構造を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1による発明の構成、作用、効果はつぎのとおりである。
【0009】〔構成〕苗植付機構の苗植え運動に連動して機体横方向に往復移送されて苗植付機構に苗供給する苗載せ台と、この苗載せ台の下端側を摺動案内するとともに苗植付機構が苗取出しする苗供給口を備えているガイドレールと、苗載せ台に載置された苗を前記苗供給口に向けて縦送りする苗縦送りベルトとを備えている苗植付装置の苗供給部構造において、前記苗載せ台の苗縦送りベルトの裏面側に位置する部分に、苗縦送りベルトの裏面側に接触して苗縦送りベルトを介して苗を受け止め支持する苗縦送り方向の苗支持突条を、苗縦送りベルトの表面側に苗に係止作用するように設けてある苗係止突起の直下で苗縦送りベルトに接触して苗受止めをする状態で設けてある。
【0010】〔作用〕前記苗載せ台部分による苗縦送りベルトを介しての苗受止めが、苗縦送りベルトの裏面側に接触する苗支持突条によって行われるものだから、平坦面によって行われるように構成した場合に比べ、苗載せ台部分と苗縦送りベルトとの間に発生する摩擦を小に抑制しながら苗縦送りベルトを駆動させられる。
【0011】しかも、苗支持突条が前記苗係止突起から外れた部位で苗縦送りベルトに接触するものの場合、苗縦送りベルトが苗係止突起から外れた部位で苗支持突条によって支持されることになり、苗係止突起が横向きになるとか苗支持突条の横側に落ち込むなどして苗に係止しにくくなる事態が発生しやすくなる。これに対し、苗支持突条が苗係止突起の直下で苗縦送りベルトに接触するものであるから、苗係止突起が直下で苗支持突条によって支持されて苗係止突起の向きが変化するとか苗係止突起が苗支持突条の横側に落ち込むなどの事態が発生しにくく、苗係止突起を苗に係止しやすくしながら苗支持突条による苗縦送りベルトの支持を行わせられる。
【0012】〔効果〕したがって、苗載せ台部分と苗縦送りベルトの間に発生する摩擦が小になって苗縦送りベルトの駆動負荷が減少し、しかも、苗係止突起を直下で苗支持突条によって支持させて苗に係止させやすいことにより、必要な動力の軽減を図りながら苗縦送りを精度よく行わせて植付け苗の大きさが所望どおりになる仕上がりのよい苗植え付けができる。
【0013】請求項2による発明の構成、作用、効果はつぎのとおりである。
【0014】〔構成〕苗植付機構の苗植え運動に連動して機体横方向に往復移送されて苗植付機構に苗供給する苗載せ台と、この苗載せ台の下端側を摺動案内するとともに苗植付機構が苗取出しする苗供給口を備えているガイドレールと、苗載せ台に載置された苗を前記苗供給口に向けて縦送りする苗縦送りベルトとを備えている苗植付装置の苗供給部構造において、前記苗載せ台の苗縦送りベルトの裏面側に位置する部分に、苗縦送りベルトの裏面側に接触して苗縦送りベルトを介して苗を受け止め支持する苗縦送り方向の苗支持突条の複数本を苗載せ台の横方向に並ぶ状態で設けるとともに、この複数本の苗支持突条のうち、苗縦送りベルトの裏面側にベルト駆動輪体が係合するように設けてある輪体係止部分に最も隣接している苗支持突条が、苗縦送りベルトの表面側に苗に係止作用するように設けてある苗係止突起に対して前記輪体係止部分とは反対側に位置する部分で苗縦送りベルトの裏面側に接触して苗受止めをするように構成し、他の苗支持突条が、苗縦送りベルトの表面側に位置する前記苗係止突起の直下で苗縦送りベルトの裏面側に接触して苗受止めをするように構成してある。
【0015】〔作用〕前記苗載せ台部分による苗縦送りベルトを介しての苗受止めが、苗縦送りベルトの裏面側に接触する苗支持突条によって行われるものだから、平坦面によって行われるように構成した場合に比べ、苗載せ台部分と苗縦送りベルトとの間に発生する摩擦を小に抑制しながら苗縦送りベルトを駆動させられる。
【0016】しかも、苗縦送りベルトの輪体係止部分に最も隣接する苗支持突条が苗係止突起の直下や、苗係止突起に対して輪体係止部分が位置する側の部位で苗縦送りベルトに接触するものの場合、苗支持突条によるベルト支持のために輪体係止部分がベルト駆動輪体から浮き上がって苗縦送りベルトとベルト駆動輪体との係合が浅くなりやすい。これに対し、前記輪体係止部分に最も隣接する苗支持突条が苗係止突起に対して輪体係止部分とは反対側に位置する部分で苗縦送りベルトに接触するものであるから、前記輪体係止部分がベルト駆動輪体の方に沈下して輪体係止部分とベルト駆動輪体とが深く係合しやすいようにしながら、苗支持突条によるベルト支持を行わせられる。
【0017】他の苗支持突条は苗係止突起の直下で苗縦送りベルトに接触するものであるから、この苗係止突起が直下で苗支持突条によって支持されて苗係止突起の向きが変化するとか苗係止突起が苗支持突起の横側に落ち込むなどの事態が発生しにくく、苗係止突起を苗に係止しやすくしながら苗支持突条によるベルト支持を行わせられる。
【0018】〔効果〕したがって、苗載せ台部分と苗縦送りベルトの間に発生する摩擦が小になって苗縦送りベルトの駆動負荷が減少し、しかも、苗縦送りベルトの輪体係止部分をベルト駆動輪体に深く係止させてベルト駆動輪体による苗縦送りベルトの駆動を確実に行わせやすいことにより、かつ、苗係止突起を直下で苗支持突条によって支持させて苗に係止させやすいことにより、必要な動力の軽減を図りながら苗縦送りを精度よく行わせて植付け苗の大きさが所望どおりになる仕上がりのよい苗植え付けができる。
【0019】請求項3による発明の構成、作用、効果はつぎのとおりである。
【0020】〔構成〕苗植付機構の苗植え運動に連動して機体横方向に往復移送されて苗植付機構に苗供給する苗載せ台と、この苗載せ台の下端側を摺動案内するとともに苗植付機構が苗取出しする苗供給口を備えているガイドレールと、苗載せ台に載置された苗を前記苗供給口に向けて縦送りする苗縦送りベルトとを備えている苗植付装置の苗供給部構造において、苗載せ台のガイドレールに取付けるための取付け部に一端側が連結し、他端側がガイドレールに摺動自在に係止して苗載せ台とガイドレールとを苗縦送り方向に沿う方向に一体移動自在に連結する連結部材を、前記取付け部、この取付け部とガイドレールとの間に介在するスライダー部材、ガイドレールのそれぞれとは別部品に形成して備えてあるとともに、前記連結部材と前記取付け部の一方に設けたフックによって連結部材と取付け部とを連結する連結機構を備えてある。
【0021】〔作用〕苗載せ台とガイドレールの一方を苗縦送り方向に沿う方向に移動するように操作すると、前記連結部材による連結のために他方も付いて移動する。これにより、苗載せ台とガイドレールとを苗縦送り方向に沿う方向に一体に移動させられる。
【0022】連結部材を前記取付け部、スライダー部材、ガイドレールのそれぞれとは別部品に形成してあるものだから、取付け部、スライダー部材及びガイドレールを先ず所定の組付け状態にし、この後に連結部材を取付けて苗載せ台とガイドレールとを一体移動するように連結するという組付け方法を採用して組付けるようにできる。これにより、スライダー部材としては、ガイドレールの所定の部分に位置合わせしながらそのレール部分に対して苗縦送り方向に互いに接近するように相対移動させることにより、ガイドレールの所定の部分に組付くように構成できる。
【0023】前記連結機構を備えてあるものだから、スライダー部材を前記取付け部に連結する際、フックを嵌め込み操作することによって連結するようにできる。
【0024】〔効果〕したがって、苗載せ台とガイドレールを苗縦送り方向に一体に移動させられるものでありながら、組付け作業を行う際、スライダー部材をガイドレールの所定の部分に対して苗縦送り方向に接近するように相対移動させるだけで操作簡単にスライダー部材の組付けができ、しかも、フックを嵌め込み操作するだけで操作簡単に連結部材の取付けができ、スライダー部材の組付け面からも連結部材の取付け面からも操作簡単にかつ能力よく作業できる。
【0025】
【発明の実施の形態】図1に示すように、左右一対の操向及び駆動自在な前車輪1、左右一対の駆動自在な後車輪2、機体前端部に位置するエンジン3を有する原動部、機体後端部に位置する運転座席4を有する運転部を備える走行機体の機体フレーム5の後端部に、リンク機構6を介して苗植付装置10を連結し、走行機体のエンジン3の出力を回転軸7によって苗植付装置10に伝達するように構成するとともに、リンク機構6の操作部と機体フレーム5とにわたって連結してあるリフトシリンダ8でリンク機構6を機体フレーム5に対して上下に揺動操作することによって、苗植付装置10を昇降操作するように構成して、乗用型田植機を構成してある。
【0026】図1、図2などに示すように、前記苗植付装置10は、前記回転軸7に入力部が連結している駆動ケース11、この駆動ケース11の後部から機体左向きと右向きとに延出するパイプ製の伝動ケース12、この左右の伝動ケース12の先端部に前端部が連結している植付駆動ケース13のそれぞれを備えている植付機体と、前記各植付駆動ケース13の後端部の両横側に駆動自在に取付けた苗植付機構14と、これらの苗植付機構14の前方に後端側ほど低レベルに位置する後下がりの傾斜姿勢で位置する一つの苗載せ台21によって各苗植付機構14に苗供給する苗供給部20と、前記植付機体の下部に機体横方向に並べて取付けてあるとともに苗植付機構14が圃場に苗植付けするに先立ってその植付け箇所を整地するように構成してある複数個の接地フロート15とによって構成してある。
【0027】前記複数の苗植付機構14のそれぞれは、前記植付駆動ケース13が駆動回動自在に支持している駆動アーム16と揺動自在に支持している揺動リンク17とにわたって取付けた植付けアームによって構成してある。この植付けアームの先端側には苗植付け爪14aと苗押出し具とを備えてある。すなわち、各苗植付機構14は、苗植付け爪14aの先端側が苗載せ台21の下端付近に位置する苗供給口22を上方から下方に通って圃場に至り、圃場から上昇して苗供給口22に戻る機体側面視で環状の運動軌跡を描いて上下に回動するように駆動アーム16によって駆動され、苗植付け爪14aが苗供給口22で苗載せ台14に載置されているマット状苗Aの下端部から一株分のブロック苗を切断して取出し、苗植付け爪14aがこのブロック苗を圃場の泥土部に持ち込むと、苗押出し具がブロック苗を苗植付け爪14aから押し出して植え付けるように苗植え運動を行う。
【0028】図3に示すように、前記苗供給部20には、前記複数の苗植付機構14に各別に供給する複数枚のマット状苗Aを各別に載置する複数の苗載置部21aが機体横方向に並んでいる前記苗載せ台21、この苗載せ台21の前記各苗載置部21aの下端側に一つずつ設けた苗縦送りベルト23、苗載せ台21の横方向に並ぶ複数本の苗ステー51を有する苗ステー装置50、苗載せ台21の下端側の上方に苗載せ台21の横方向に並んでいる複数個の苗ストッパー60、苗載せ台21の下端側に配置した機体横方向に沿う方向のガイドレール25などを備えてある。
【0029】図1、図4などに示すように、苗載せ台21の上端側を、植付け機体に立設した支柱26の上端側に機体横方向に摺動自在に支持させ、苗載せ台21の下端側を、前記ガイドレール25に摺動自在に支持させてある。これにより、苗載せ台21は、植付け機体に対してその横方向にガイドレール25に沿って移動するように支持されている。
【0030】図2に示すように、苗載せ台21の裏面側に一端側が連結している苗載せ台移送体27aと、この苗載せ台移送体27aの他端側を貫通しているとともに前記駆動ケース11によって回動自在に支持されている機体横方向の苗横送り軸27bとにより、苗載せ台21を各苗植付機構14の苗植え運動に連動させて機体横方向に往復移送する苗横送り機構を構成してある。すなわち、苗横送り軸27bは、駆動ケース11の内部に位置する横送り駆動機構(図示せず)によって各苗植付機構14の駆動に連動させて回動駆動される。苗載せ台移送体27aは、苗横送り軸27bの周面に設けてある螺旋溝27cに摺動自在に係合している送り駒体(図示せず)を備えており、苗横送り軸27bが駆動されると、この駆動力によって苗横送り軸27bに沿わせて往復移送されて苗載せ台21を往復移動させる。
【0031】図5に示すように、ガイドレール25の長手方向での複数箇所から延出している取付け杆28それぞれの先端側を、前記植付け駆動ケース13に固定したレール支持体29の一対の支持部29aに摺動自在に貫通させてある。これにより、ガイドレール25は、植付け機体に対してその横方向には移動しない状態で、かつ、各苗植付機構14の苗植付け爪14aの運動軌跡に接近したり離れる方向には移動する状態で植付け機体に支持されている。植付け機体が備えるブラケット30によって回動自在に支持されている機体横向きの丸パイプ材で成る苗取り量調節軸31の途中から一体回動自在に延出している調節アーム32の先端側が前記各取付け杆28の基部に位置する調節用凹部に係入しており、植付け作業を行うなどの通常時は、苗取り量調節軸31を調節した所定の回転位置に固定して調節アーム32を揺動しないようにロックしておくことにより、ガイドレール25は調節アーム32の揺動位置によって決まる所定の取付け位置に固定されている。
【0032】ガイドレール25の上端部に、横断面L型の板体部を一体成形して苗載せ台21の各苗載置部21aに載置されたマット状苗Aの下端部を受け止め支持するストッパー部25aを設けてあるとともに、このストッパー部25aの前記各苗植付機構14の苗植付け爪14aの運動軌跡に対応する部分に、切欠きを設けて前記苗供給口22を形成してある。
【0033】図4、図6などに示すように、苗載せ台21の各苗載置部21aに位置する前記苗縦送りベルト23は、マット状苗Aが載ってこの苗Aに搬送作用する表面側に苗係止突起23a,23bを苗縦送りベルト23の長手方向と横幅方向との両方向に並べて設けてあるゴム製の無端ベルトで成り、苗載置部21aの苗載せ台縦方向での中間部の裏側に遊転自在に設けたベルト支持輪体33と、苗載置部21aの下端部の裏側に駆動自在に設けたベルト駆動輪体34とにわたって巻回してある。これにより、苗縦送りベルト23は、ベルト駆動輪体34が駆動されると、ベルト駆動輪体34の回動力によって駆動され、苗載置部21aのマット状苗Aを前記苗供給口22に向けて縦送りする。このとき、苗係止突起23a,23bがマット状苗Aの床土部に係止して移送力を伝達し、マット状苗Aをスリップしにくいように縦送りする。
【0034】全ての苗縦送りベルト23のベルト駆動輪体34を一本の六角軸でなる回転支軸35に一体回転自在に取付けて、この回転支軸35を回転操作することによって全ての苗縦送りベルト23を駆動できるように構成してある。図2、図5などに示すように、前記回転支軸35の途中に取付けた一つの一方向回転クラッチ36と、前記駆動ケース11が一本の回転支軸37を介して駆動揺動自在に支持している左右一対の駆動アーム38とにより、苗載せ台21が左右の横送りストロークエンドに達した際に全ての苗縦送りベルト23を苗縦送り方向に設定ストロークだけ駆動する苗縦送り機構39を構成してある。すなわち、左右の駆動アーム38は、駆動ケース11の内部に位置するカム式駆動機構(図示せず)によって常に設定角度を往復揺動するように駆動されている。苗載せ台21が左側の横送りストロークエンドに到達した場合には、一回転方向の入力アーム36aが左側の駆動アーム38の運動軌跡に入り込み、苗載せ台21が右側の横送りストロークエンドに到達した場合には、一回転方向の入力アーム36aが右側の駆動アーム38の運動軌跡に入り込み、いずれの場合も、駆動アーム38が入力アーム36aに当接してこの入力アーム36aを苗縦送り方向に設定角度だけ回動させる。すると、この回動力が一回転方向クラッチ36によって回転支軸35に伝わって全てのベルト駆動輪体34を苗縦送り側に駆動する。駆動アーム38が入力アーム36aを苗縦送り側に駆動してから復動するとき、入力アーム36aが復元ばね(図示せず)によって苗縦送り方向とは反対方向に回動して待機位置に復帰するが、このときは、一回転方向クラッチ36が入力アーム36aの復帰側の回動力を回転支軸35に伝達しない。このため、苗縦送り駆動機構39は、苗縦送りベルト23を苗縦送りの回転方向のみに駆動する。
【0035】これにより、苗供給部20は、苗載せ台21の各苗載置部21aにマット状苗Aを載置しておくと、この苗Aを各苗植付機構14に次の如く供給する。すなわち、各苗植付機構14が駆動されると、苗載せ台21を前記苗送り機構によって苗植付機構14の苗植え運動に連動させてガイドレール25に沿わせて機体横方向に往復移送し、各苗植付機構14の苗植付け爪14aがこの苗植付機構14のための苗載置部21aに載置してあるマット状苗Aの下端部から一株分のブロック苗をマット状苗Aの横一端側から他端側に向けて順次に切断して取出していくように、各苗載置部21aのマット状苗Aを苗載せ台21によってガイドレール25の苗ストッパー部25aに沿わせて苗供給口22に対して機体横方向に往復移送する。そして、苗載せ台21が左右の横移動ストロークエンドに到達すると、その都度、全ての苗縦送りベルト23を前記苗縦送り機構39によって苗縦送り側に設定ストロークだけ駆動し、各苗載置部21aのマット状苗Aを苗縦送りベルト23によって苗供給口22に向けて苗植付機構14が苗取出しする苗縦送り方向での大きさに相当する分だけ縦送りする。
【0036】図5、図12などに示すように、前記各ベルト駆動輪体34の外周面の輪体横幅方向での中央部に位置する部分に、ベルト駆動輪体34の周方向に並ぶベルト駆動突起34aを設け、前記各苗縦送りベルト23の裏面側のベルト横幅方向での中央部に位置する部分に、ベルト横幅方向の突条で成るとともに苗縦送りベルト23の長手方向に並ぶ輪体係止部分23cを設け、ベルト駆動輪体34が苗縦送りベルト23を駆動する際、ベルト駆動輪体34がベルト駆動突起34aによって苗縦送りベルト23の輪体係止部分23cに係合して駆動するように構成してある。これにより、ベルト駆動輪体34の回動力が、ベルト駆動輪体34と苗縦送りベルト23との前記係合によって苗縦送りベルト23に確実に伝達し、苗縦送りベルト23がスリップしにくいように駆動される。
【0037】図11、図12などに示すように、苗載せ台21の各苗載置部21aに、前記ベルト支持輪体33とベルト駆動輪体34との間で苗縦送りベルト23の裏面側に入り込んで苗縦送りベルト23を介して苗Aを受け止め支持する左右一対の台部分21bを設けるとともに、この左右の台部分21bそれぞれの上面側に、苗縦送り方向に沿う方向の苗支持突条40a,40bの複数本を苗載せ台21の横方向に並べて設けてある。前記左右の苗載せ台部分21bそれぞれの前記複数本の苗支持突条40a,40bのうち、前記苗載せ台部分21aの最も内端側に位置して苗縦送りベルト23の前記輪体係止部分23cに最も隣接している苗支持突条40aは、苗縦送りベルト23のベルト横幅方向に並んでいる前記苗係止突起23a,23bのうちの前記輪体係止部分23cの横端に最も隣接している苗係止突起23aに対して輪体係止部分23cとは反対側に位置する部分で苗縦送りベルト23の裏面側に接触して苗縦搬送ベルト23を介してマット状苗Aを受止め支持するように構成してある。前記左右の苗載せ台部分21bそれぞれの前記複数本の苗支持突条40a,40bのうち、前記最も内端の苗支持突条40a以外の苗支持突条40bは、苗縦送りベルト23の前記苗係止突起23bの直下で苗縦送りベルト23の裏面側に接触して苗縦搬送ベルト23を介してマット状苗Aを受止め支持するように構成してある。
【0038】これにより、苗縦送りベルト23は、左右の苗載せ台部分21bとの間に発生する摩擦が極力小になるように苗支持突条40a,40bによって受止め支持されながら駆動されて苗Aの縦送りを行う。このとき、左右の苗載せ台部分21bの最も内端の苗支持突条40aが苗係止突起23aに対して輪体係止部分23cとは反対側に位置ずれした部分で苗縦送りベルト23を支持することにより、苗縦送りベルト23の輪体係止部分23cがベルト駆動輪体34のベルト駆動突起34aから浮き上がりにくく、苗縦送りベルト23がベルト駆動輪体34との間でスリップしにくいように駆動される。
【0039】苗載せ台21のガイドレール25への取付けは、図5、図13などに示す取付け構造に基づいて行ってある。すなわち、苗載せ台21の下端部の裏面側に断面L字状の板材を固定して設けた取付け部21cを、この取付け部21cの苗載せ台横幅方向での複数箇所で取付け部21cとガイドレール25との間に介在して取付け部21cのガイドレール25に対する摺動抵抗を軽減させる合成樹脂製のスライダー部材41を介してガイドレール25に組付け、取付け部21cやスライダー部材41とは別部品に形成してスライダー部材41が位置する部位に1個づつ位置するように配置した複数個の連結部材42によって取付け部21cとガイドレール25とを苗縦送り方向に沿う方向に一体移動するように連結してある。
【0040】図13、図14に示すように、各スライダー部材41は、このスライダー部材41の前記取付け部21cに当接する方の側面に一体成形した取付け突起41aを取付け部21cの取付け孔に挿通させて取付け部21cに係止させることにより、取付け部21cと共にガイドレール25に対して相対移動するように取付け部21cに連結してある。
【0041】各連結部材42は、合成樹脂によって形成してあり、一端側の連結部42aをガイドレール25の溝内に摺動自在に入り込ませて苗縦送り方向に沿う方向には引っ掛かるように係止させ、他端側を苗載せ台21の取付け部21cの背面側に連結機構43によって連結してあることにより、苗載せ台21がガイドレール25に対して摺動することが可能なように、苗載せ台21とガイドレール25とが苗縦送り方向に沿う方に一体移動することが可能なように取付け部21cとガイドレール25とを連結している。
【0042】これにより、前記苗取り量調節軸31をこの調節軸31から延出している調節レバー(図示せず)によって回動調節し、調節レバーをレバーガイドの切欠き部に入り込ませて調節位置に固定するように構成したロック機構(図示せず)によって苗取り量調節軸31を調節位置に固定することにより、ガイドレール25と苗載せ台21とが一体に苗縦送り方向に沿う方向に移動して各苗供給口22が苗植付け爪14aの運動軌跡に対して接近したり離れ、各苗植付機構14がマット状苗Aから取出すブロック苗の苗縦送り方向での大きさを変更できる。すなわち、苗縦送り方向での苗取り量を大小調節できる。
【0043】図13、図14に示すように、各連結部材42が苗載せ台21の取付け部21cに連結している前記連結機構43は、スライダー部材41の前記取付け突起41aで成る取付け部21cの連結部と、連結部材42の端部に一体成形した合成樹脂製の連結フック42bとによって構成し、連結フック42bを取付け突起41aの貫通孔41bに挿入することによって連結状態になるように構成してある。すなわち、連結フック42bを、前記取付け突起41aの取付け部1cから背面側に突出している部分に位置する貫通孔41bに取付け部21cの下方から挿入する。このとき、連結フック42bを、基端側を揺動軸芯にして先端部42cが取付け部21cの背面に近付く状態に揺動するように弾性変形させながら挿入する。連結フック42bの先端部42cが取付け突起41aの貫通孔41bから上方に抜け出ると、連結フック42bの弾性復元力によって取付け突起41aの先端側に係止して連結フック42bが抜け止め状態になり、連結部材42が取付け部21cに連結する。
【0044】図3、図6などに示すように、前記苗ステー装置50は、前記複数本の苗ステー51と、各苗ステー51の基端側どうしを連結している苗載せ台横方向の一本の丸棒材で成る支持杆52とによって構成し、苗載せ台21の下端側の両横端部と中間部との三個所に固定した合成樹脂製の支持体53にわたって前記支持杆52を回動自在に取付けることにより、各苗ステー51が図6に示す如く苗載せ台21の苗載置部21aの上方近くに下降した作用位置と、図7に示す如く苗載置部21aから上昇した解除位置とに揺動切り換えできるように前記支持体53に支持させてある。そして、前記作用位置にすると、各苗載置部21aの上方近くに苗ステー51が三本づつ位置し、各苗載置部21aにおいて、マット状苗Aが苗載置部21aから浮き上がろうとしても、三本の苗ステー51がマット状苗Aの床土部に上方から支持作用して苗縦送りベルト23による縦送りが不能になるとか横ずれしやすくなるまでは浮き上がらないように浮き上がりを抑制する。
【0045】図8に示すように、前記各苗ストッパー60は、苗載せ台21の横方向に並ぶ複数のストッパー作用部60aを先端側に備えるように合成樹脂によって作成し、苗ストッパー60の基端部の裏面側における四個所に一対の舌片を一体成形して設けた取付け部61を前記苗ステー装置50の前記支持杆52に回動自在に連結することにより、各ストッパー作用部60aが苗載置部21aまで下降した作用位置と、苗載置部21aから上方に離れた解除位置とに支持杆52の軸芯まわりで揺動切り換えできるように前記支持杆52に支持させてある。そして、作用位置にすると、各ストッパー作用部60aが前記苗ステー51どうしの間や、苗ステー51と苗載せ台21の仕切り壁部との間でマット状苗Aの床土部の下端に当接してストップ作用することにより、苗ストッパー60は、苗植付けを行わせない苗植付機構14に対応する苗載置部21aに在る苗Aを苗縦送りベルト23が駆動されても苗供給口22に縦送りされないようにストップさせる。図9に示すように、各苗ストッパー60を解除位置に切り換えた場合、苗ストッパー60基端部の裏面側の中央部に一対の舌片を一体成形して設けてあるロック部62が苗載置部21aの中央部に位置する苗ステー51を形成している丸棒部材の前記支持杆52から上方に突出している部分に係合して苗ストッパー60を自重で作用位置の方に下降しないように保持する。これにより、解除位置に切り換えた苗ストッパー60はその位置に保持できる。
【0046】〔別実施形態〕苗載せ台21の取付け部21cに連結部材42を連結する連結機構43としては、上記実施形態の如く連結部材42の方に設けたフック42bを有するものを採用する他、取付け部21cの方に設けたフックを有するものを採用して実施してもよい。いずれの場合も、フックを連結させるだけの簡単な操作によって連結部材42を取付け部21cに連結できるのである。
【出願人】 【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
【出願日】 平成12年11月1日(2000.11.1)
【代理人】 【識別番号】100107308
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 修一郎
【公開番号】 特開2002−136203(P2002−136203A)
【公開日】 平成14年5月14日(2002.5.14)
【出願番号】 特願2000−334551(P2000−334551)