| 【発明の名称】 |
ロータリ耕耘機の巻付き防止装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】岡村 誠一
【氏名】前山 達哉
【氏名】安宮 久勝
【氏名】田井 通生
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| 【要約】 |
【課題】巻付き防止用の線状部材の耐久性を向上する。
【解決手段】巻付き防止用の線状部材28に、該線状部材28の外周を被覆する被覆部材43を設けると共に、この被覆部材43を、該被覆部材43に巻付いた草等の離れをよくするべく前記線状部材28に対して該線状部材28の外周回りに回動自在に設ける。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 軸心回りに回転自在に支持された耕耘軸(8)の外周面に多数の耕耘爪(20)が径外方に突設され、耕耘軸(8)の軸方向に互いに離間した耕耘爪(20)間に巻付き防止用の線状部材(28)が架設されてなるロータリ耕耘機の巻付き防止装置であって、前記線状部材(28)に、該線状部材(28)の外周を被覆する被覆部材(43)が設けられると共に、この被覆部材(43)が、該被覆部材(43)に巻付いた草等の離れをよくするべく前記線状部材(28)に対して該線状部材(28)の外周回りに回動自在に設けられていることを特徴とするロータリ耕耘機の巻付き防止装置。 【請求項2】 軸心回りに回転自在に支持された耕耘軸(8)の外周面に多数の耕耘爪(20)が径外方に突設され、耕耘軸(8)の軸方向に互いに離間した耕耘爪(20)間に取付ステー(29)を介して巻付き防止用の線状部材(28)が架設されてなるロータリ耕耘機の巻付き防止装置であって、前記線状部材(28)の端部が前記取付ステー(29)に揺動自在に枢結されていることを特徴とするロータリ耕耘機の巻付き防止装置。 【請求項3】 軸心回りに回転自在に支持された耕耘軸(8)の外周面に多数の耕耘爪(20)が径外方に突設され、耕耘軸(8)の軸方向に互いに離間した耕耘爪(20)間に取付ステー(29)を介して巻付き防止用の線状部材(28)が架設されてなるロータリ耕耘機の巻付き防止装置であって、前記線状部材(28)の端部に、取付ステー(29)に連結される連結部材(33,34)が備えられていることを特徴とするロータリ耕耘機の巻付き防止装置。 【請求項4】 前記連結部材(33,34)は二股形状を成し、この対向する二股部分の間に取付ステー(29)配置してこれに連結されていることを特徴とする請求項3に記載のロータリ耕耘機の巻付き防止装置。 【請求項5】 前記線状部材(28)に、該線状部材(28)の外周を被覆する被覆部材(43)が設けられると共に、この被覆部材(43)が、該被覆部材(43)に巻付いた草等の離れをよくするべく前記線状部材(28)に対して該線状部材(28)の外周回りに回動自在に設けられていることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載のロータリ耕耘機の巻付き防止装置。 【請求項6】 前記取付ステー(29)に、耕耘爪(20)の基端部が挿通される挿通孔(30)が形成されていることを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載のロータリ耕耘機の巻付き防止装置。 【請求項7】 前記耕耘爪(20)の基端部が角形状をなし、前記挿通孔(30)が角孔形状に形成されていることを特徴とする請求項6に記載のロータリ耕耘機の巻付き防止装置。 【請求項8】 前記線状部材(28)に、複数の被覆部材(43)が備えられていることを特徴とする請求項1又は5に記載のロータリー耕耘機の巻付き防止装置。 【請求項9】 前記線状部材(28)が、長さ方向に位置調整自在に設けられていることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のロータリ耕耘機の巻付き防止装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ロータリ耕耘機の巻付き防止装置に関する。 【0002】 【従来の技術】例えば、サイドドライブ式のロータリ耕耘装置では、軸心回りに回転自在に支持された耕耘軸の外周面に、先端に嵌合凹部を有する多数の爪ブラケットが耕耘軸の径外方向に突設され、その嵌合凹部に嵌合された耕耘爪の基端部を爪ブラケットにボルト固定することによって耕耘爪が耕耘軸に径外方に突設されている。この場合、前記耕耘軸に草等の長稈が巻き付くのを防止すべく、耕耘軸の軸方向に互いに離間した耕耘爪間に長尺の線状部材を耕耘軸から離間して架設することがある。 【0003】従来、かかる線状部材は、長尺の鋼材やワイヤー等よりなり、該部材の両端部が直接又は取付ステーを介して爪ブラケットや耕耘爪の基端部に固定されている(例えば、実開平4−110402号公報、実開平6−11403号公報参照)。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の巻付き防止用の線状部材は、耕耘作業中に石、岩等に接触することがあり、また、耕耘軸とともに回転することによって遠心力等で線状部材に撓み、揺れが生じるために耕耘爪にも接触することがあり、このような接触を繰り返すことで線状部材に磨耗が生じ、その耐久性が問題となっていた。また、上記のような線状部材の撓み等で、線状部材端部における取付部分に応力集中が発生し易く、この応力集中による線状部材の損傷が問題となっていた。 【0005】本発明は、線状部材の耐久性を向上するロータリ耕耘機の巻付き防止装置を提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく、本発明は次の技術的手段を講じた。すなわち、本発明は、軸心回りに回転自在に支持された耕耘軸8の外周面に多数の耕耘爪20が径外方に突設され、耕耘軸8の軸方向に互いに離間した耕耘爪20間に巻付き防止用の線状部材28を架設されてなるロータリ耕耘機の巻付き防止装置であって、前記線状部材28に、該部材28の外周を被覆する被覆部材43が設けられていることを特徴としている。 【0007】これによれば、被覆部材43を線状部材28の外周に設けているため、該線状部材28が石、岩、又は耕耘爪20に直接的に接触するのを防止し、当該線状部材28の耐久性を向上できる。さらに、前記被覆部材43が、該被覆部材43に巻付いた草等の離れをよくするべく前記線状部材28に対して該線状部材28の外周回りに回動自在に設けられていることを特徴とし、これによって、草等の長稈が被覆部材43自体に巻き付いても、該被覆部材43が回動することでその離れをよくすることができる。 【0008】本発明は、軸心回りに回転自在に支持された耕耘軸8の外周面に多数の耕耘爪20が径外方に突設され、耕耘軸8の軸方向に互いに離間した耕耘爪20間に取付ステー29を介して巻付き防止用の線状部材28が架設されてなるロータリ耕耘機の巻付き防止装置であって、前記線状部材28の端部が前記取付ステー29に揺動自在に枢結されていることを特徴としている。これによれば、線状部材が揺動することにより該線状部材端部の取付部分における撓みを吸収し、当該端部の応力集中を防ぐことができ、耐久性向上を図ることができる。 【0009】本発明は、軸心回りに回転自在に支持された耕耘軸8の外周面に多数の耕耘爪20が径外方に突設され、耕耘軸8の軸方向に互いに離間した耕耘爪20間に取付ステー29を介して巻付き防止用の線状部材28が架設されているロータリ耕耘機の巻付き防止装置であって、前記線状部材28の端部に、取付ステー29に連結される連結部材33,34が備えられていることを特徴としている。この場合、前記連結部材33,34は二又形状を成し、この対向する二又部分の間に取付ステー29配置してこれに連結されていることが好ましい。 【0010】なお、上記の各構成においても、前記線状部材28には、該線状部材28の外周を被覆する被覆部材43が設けられると共に、この被覆部材43が該被覆部材43に巻付いた草等の離れをよくするべく前記線状部材28に対して該線状部材28の外周回りに回動自在に設けられていることが好ましい。前記取付ステー29には、耕耘爪20の基端部が挿通される挿通孔30が形成されていることが好ましい。これによって耕耘爪20に対して取付ステー29を取り付けることができる。 【0011】上記の場合、前記耕耘爪20の基端部が角形状をなし、前記挿通孔30が角孔形状に形成されていることが好ましい。これによって取付ステー29が爪回りに回動しないように耕耘爪20に取り付けることができる。前記線状部材28には、複数の被覆部材43が備えられていることが好ましい。この場合、草等が被覆部材43自体に巻付いた際には、それぞれの被覆部材43が線状部材28の外周回りに回動することによって草等の離れを良くすることができ、この際、各被覆部材43は、それぞれの長さが短くなるために回動し易くなり、それぞれが異なった方向に回動することが可能となるために草等の離れをさらに良くすることができる。 【0012】前記線状部材28は、長さ方向に位置調整自在に設けられていることが好ましい。この場合、特に線状部材28がワイヤーによりなる場合には、その伸びに応じて位置を調整することで、線状部材28を引張した状態に保つことができる。 【0013】 【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。図1〜図5は、本発明の第1の実施形態を示しており、図4及び図5において、本実施形態ではサイドドライブ式のロータリ耕耘装置1に本発明を採用している。ロータリ耕耘装置1は、トラクタ2に三点リンク機構3を介して装着されており、動力受入れギアボックス4から左右に延設されたサポートアーム5の両端にチェーンケース6とサイドフレーム7とを備える。 【0014】このチェーンケース6とサイドフレーム7の下端部内側には、耕耘軸8をその軸心回りに回転自在に支持する軸受けのケース9が取り付けられ、前記ギアボックス4から前方に突出された動力受入れ軸10には、トラクタ2のPTO軸11がジョイント12によって連動連結されている。サポートアーム5の内部には、動力受入れ軸10とギア13とを介して駆動する伝動軸14が内装され、この伝動軸14の一端に、チェーンケース6の上部に内装されたスプロケット15が固定されている。このスプロケット15と、耕耘軸8の一端に設けたスプロケット16との伝動チェーン17が巻き掛けられ、これによりPTO軸11の駆動力で耕耘軸8を回転駆動するようにしている。 【0015】また、図5に示すように、サポートアーム5には平面視方形枠状の支持フレーム18が後方に突出され、この支持フレーム18の後部に耕耘高さを調整するための接地輪19が設けられている。なお、矢符Aは、耕耘軸8の回転方向を示している。図1乃至図5に示すように、耕耘軸8の外周面には多数の耕耘爪20を林立させてなる耕耘部21が構成され、この耕耘部21の上方はカバー22で覆われている。 【0016】すなわち、耕耘軸8の外周面には、先端に嵌合凹部23Aを有する角筒状を呈する多数の爪ブラケット23が当該耕耘軸8の径外方向に突設され、この各爪ブラケット23の嵌合凹部23Aに嵌合した耕耘爪20をそれぞれボルト24締結することで、多数の耕耘爪20が耕耘軸8の外周面に径外方放射状に取り付けられている。爪ブラケット23の左右両側壁と各耕耘爪20の基端部には、ボルト24の貫通孔25,26が設けられていて、爪ブラケット23の嵌合凹部23Aに耕耘爪20の基端部を嵌合すると、それら両貫通孔25,26が同心状に位置決めされるようになっている。 【0017】そして、同心状に位置決めされた両貫通孔25,26へ耕耘軸8の軸心方向に挿通されたボルト24をナット27で締め付けることにより、耕耘爪20を爪ブラケット23に対して固定することができる。上記ロータリ耕耘装置1の耕耘部21には、前記耕耘軸8に草等の長稈が巻き付くのを防止すべく、耕耘軸8の軸方向に沿う長尺の線状部材28からなる巻付き防止装置を設けている。本実施形態の線状部材28は、耕耘軸8の軸方向に互いに離間した耕耘爪20間に取付ステー29を介して架設され、この線状部材28の端部が前記取付ステー29に揺動自在に枢結されている。 【0018】具体的に、線状部材28は、耕耘軸8よりやや短い長尺のワイヤー材からなり、その両端部には2種の連結部材33,34を備えており、この各連結部材33,34は、耕耘軸8の軸方向両端部に位置する爪ブラケット23側に固定された取付ステー29に連結され、当該線状部材28を引張した状態で2点支持している。なお、当該線状部材28をその中間部において支持する支持部材を適宜箇所の爪ブラケット23に設け、3点以上で支持するようにしてもよい。各取付ステー29は、図1及び図2に示すように、略S字状に形成されており、その底片32部分には、爪ブラケット23先端の開口縁部とほぼ同じかやや大きめの長方形に形成されて耕耘爪20の基端部が挿通しうる挿通孔30を形成している。そして、取付ステー29の上片31部分には、前記連結部材33,34を連結するための頭付ピン35が挿通する貫通孔31aが形成されており、該貫通孔31aは、取付ステー29の前後方向(耕耘軸8の回転方向)に関して中央より偏心して設けられている。なお、この取付ステー29を略S字状に形成することで、当該取付ステー29の耕耘軸8軸内方向への倒れによる線状部材28の引張状態への影響を少なくしている。 【0019】連結部材33,34は、側面視略コ字状に形成された二又形状をなしており、その上下に対向する二又部分には、両部分を上下方向に貫通する貫通孔33a,34aを有し、該貫通孔33a,34aと前記取付ステー29に形成した貫通孔31aとを一致させて頭付ピン35を挿通することにより、連結部材33,34が取付ステー29に連結されている。なお、頭付ピン35は、抜け止めピン36により抜け止めされる。そして、連結部材33,34の二又の基端部分には、左右方向に挿通する挿通孔33b,34bが形成されており、該挿通孔33b,34bには、線状部材28の端部側が挿通されて固定されている。 【0020】線状部材28の両端に設けた連結部材33,34のうち一方(第1連結部材)33は、上下に対向する二又部分が取付ステー29における上片31の板厚と同じかやや幅広間隔をおいて形成されており、頭付ピン35を介して取付ステー29に対して水平揺動自在となっている。そして、該第1連結部材33の挿通孔33aには、線状部材28の一端部が挿通するとともに、挿通孔33aよりも径大の抜止部材39が線状部材28に固着されて該挿通孔33aからの線状部材28の抜け止めがなされている。 【0021】他方の連結部材(第2連結部材)34は、上下に対向する二又部分の先端側は、取付ステー29の上片31の板厚と同じかやや広幅間隔をおいて形成されており、頭付ピン35を介して取付ステー29に対して水平方向に揺動自在となっている。また、第2連結部材34の二又部分の基端部側は先端部側より広幅間隔となっており、この広幅形成部分に挿通孔34bが形成されるとともに該挿通孔34bに対応して二又内部側に固定ナット37が固着されている。そして、第2連結部材34の挿通孔34bには、図1,図2に示すように、線状部材28の他端部に固着したボルト40が挿通し且つ固定ナット37に螺合することで線状部材28と第2連結部材34とが連結され、ボルト40の螺合により第2連結部材34に対する線状部材28の長さ方向の位置が変更自在となっている。なお、41は、ボルト40の回り止めをするロックナットである。 【0022】以上の構成により、線状部材28を爪ブラケット23に取り付けるには、各取付ステー29の挿通孔30を前記嵌合凹部23Aと対応するよう、対応する爪ブラケット24先端の開口縁部に当接させ、その後、各取付ステー29の挿通孔30に耕耘爪20の基端部を通過させ、該基端部を嵌合凹部23Aに嵌合してボルト24締結することによって取付ステー29が各爪ブラケット23に固定され、線状部材28の取り付けがなされる。この際に、耕耘爪20の基端部より上方側の側面より膨出した部分20Aが、図1の左側に示すように取付ステー29の抜け止めとなっている。また、図1の右側に2点鎖線で示すような屈曲部20Bを有する耕耘爪20の場合は、この屈曲部分20Bが抜け止めをするようになっている。 【0023】耕耘爪20の基端部は角形状をなし、取付ステー29の挿通孔30は角孔形状となっているため、取付ステー29が爪回りに回動しないようにしている。そして、取付ステー29の底片32は、爪ブラケット23の嵌合凹部23Aの蓋をするようになっているため、該嵌合凹部23Aに泥土等が侵入するのを防いでおり、爪交換の際に嵌合凹部23A内の泥落とし等をする必要がなく交換を容易なものとしている。また、図2に示すように取付ステー29の前後幅L1は、爪ブラケット23の前後幅L2に対して短く且つL2内に収まるように形成されているため、耕耘軸8の回転の際に、取付ステー29の底片32が土を掻くことがなく、また、該底片32と爪ブラケット23との間に土溜まりができないようにしている。 【0024】上記のように、線状部材28は、取付ステー29に対して揺動自在な連結部材33,34を介して取付られているため、耕耘作業中における線状部材28の揺れや、撓みを取付ステー29に対する連結部材33,34の揺動によって吸収して線状部材28の両端部分の応力集中を防止し、耐久性を向上している。また、耕耘軸8上の両端の爪ブラケット23は、通常各々が軸回りに位置がずれているが、連結部材33,34が揺動自在となっていることから、この位置ずれにも対応可能となっている。なお、取付ステー29の上片31に形成した貫通孔31aを前後方向(耕耘軸8の回転方向)に関して偏心して設けていることで、爪ブラケット23が耕耘軸8回りに位置ずれしている場合でも、左右同一の取付ステー29を用いて耕耘軸8の軸心と線状部材28の軸心とを同一方向に一致させることができる。 【0025】また、連結部材33,34の一方(第2連結部材)34に対して線状部材28を長さ方向に位置調整可能としているため、ワイヤーの伸び等に対応して線状部材28を引張した状態に保つことができるようになっている。前記線状部材28の外周には、被覆部材43を設けている。該被覆部材43は、耐磨耗性の高い高分子ポリエチレン等の樹脂材、又はゴム材等よりなり、パイプ状に形成されて線状部材28に遊嵌している。また、その長さは線状部材28の長さよりやや短く形成されており、被覆部材43のパイプ内径は、線状部材28の径よりも大きく形成されて線状部材28の外周回りに回動自在となされている。 【0026】従って、被覆部材43は、線状部材28の外周に設けられて該線状部材28を保護し、耕耘作業中における線状部材28の石、岩、又は耕耘爪との接触により線状部材28が磨耗するのを防止しており、線状部材28の耐久性を向上している。また、被覆部材43は、線状部材28に対して回動自在となっているため、草等の長稈が被覆部材43自体に巻き付いた際には、被覆部材43が回動することで草等の被覆部材43からの離れを良くしている。 【0027】図6は、本発明の第2の実施形態を示しており、上記第1の実施形態と異なるところは、線状部材28を被覆する被覆部材43を、複数個(第1実施形態における被覆部材43を分割して)設けている点である。その他の構成は第1実施形態と同様であるため同一符号を付している。本実施形態における被覆部材43は、前の実施形態と同質のパイプ状に形成されており、この多数の被覆部材43は、それぞれ線状部材28の外周回りに回動自在となっている。すなわち、草等の長稈が被覆部材43自体に巻き付いた際には、それぞれの被覆部材43が線状部材28の外周回りに回動し、草等の離れを良くしているが、各被覆部材43は、それぞれの長さが短いために回動し易く、また、それぞれが異なった方向に回動可能としているため、第1の実施形態に被覆部材43に比して草離れをさらに良くすることが可能である。 【0028】上記第1,第2実施形態において、連結部材33,34を線状部材28の一端のみに設け、他端は、取付ステーに直接的に(例えば後述する第3の実施形態のように)設けてもよい。また、線状部材28の両端部に位置変更(長さ変更)可能な第2連結部材34を設けるようにしてもよい。そして、線状部材28をワイヤーに替えて長尺の鋼材としてもよい。図7は、本発明の第3実施形態を示しており、本実施形態では、取付ステー29Bを略L字形状に形成し、その底片32には、上記第1,第2実施形態と同様に挿通孔30を形成するとともに、その立壁片44に貫通孔44aを設け、該貫通孔44aに線状部材28の端部に固着したボルト40を挿通し、該ボルト40に立壁片44aの表裏面にてナット37、ロックナット41を螺合して取付ステー29Bに直接的に線状部材28を取り付けるようにしている。そして、第1,第2の実施形態と同様にワイヤーよりなる線状部材28には、パイプ状の被覆部材43が遊嵌されている。 【0029】取付ステー29は、図7(b)に示すように、立壁片44が耕耘爪20の懐部20C側に傾斜しており、この懐部20Cに相当する部分に前記貫通孔44aを設けている。本実施形態においても、上記第1,第2の実施形態と同様に、線状部材28に被覆部材43を設けていることから線状部材28の耐久性を向上しており、また、ボルト40とナット37,ロックナット41を調整することで取付ステー29Bに対する線状部材28の長さ方向の位置調整を可能としている。 【0030】なお、本実施形態においては取付ステー29Bを略L字状に形成しているが、このように略L字形状としていることから、取付ステー29Bの立壁片44に対して線状部材28を耕耘軸8の軸方向に取り付けるようになるため耕耘爪20が取り付けの妨げとなること、また、これを回避するために上記のように耕耘爪20の懐側20C側に傾斜させる必要があること、また、傾斜させると左右共通のステーを用いることが困難であること、そして、線状部材28の端部において応力集中が生じやすく破損を招き易いこと等の問題が残るため、先に示した第1,第2実施形態における取付ステー29のように、耕耘爪20より離れて該耕耘爪20が邪魔とならない位置で線状部材28を取り付け可能とし、且つ上下方向の頭付ピン35によって容易に水平揺動自在に線状部材28(連結部材33,34)を取り付け可能とする略S字形状に形成する方が好ましい。 【0031】上記第1〜第3の実施形態について、図8に示すように取付ステー29,29Bを爪ブラケット23と一体的に形成することができる。これは、爪ブラケット23の側壁部分の上端から取付ステー29,29Bを一体的に形成したもので、(a)に示すものは、側壁を直接上方に延設するとともに、その上端を耕耘軸8の軸内方向へ折り曲げ形成して上片31を形成し、この上片31に貫通孔31aを形成したものであり、(b)に示すものは、側壁を直接上方へ延設して立壁片44を形成し、且つこの立壁片44に貫通孔44aを形成しているものである。 【0032】図8(a)に示すものは、上記第1,第2実施形態で示したように、貫通孔31aに連結部材33,34を介して線状部材28が連結され、(b)に示すものは、第3の実施形態で示したように、線状部材28の端部に固着したボルト40を貫通孔44aに挿通し、ナット37、ロックナット41で固定することにより取付ステー29に直接的に線状部材28を取り付けるようにしている。上記のように、取付ステー29,29Bを爪ブラケット23に一体的に形成することで、部品点数を減少し、また、ステー29,29Bの紛失防止を図ることが出来る。 【0033】図9は、他の実施形態を示しており、本実施形態においては、線状部材28を長尺の鋼棒にて形成しており、線状部材28の両端部及び中間部が、耕耘軸8の軸方向両端と中間に位置する爪ブラケット23に対応して取付られている。そして、線状部材28の一端部には、取付ステー29Cが固着され、線状部材28の他端部、及び中間部に対応する耕耘軸8上の爪ブラケット23には、線状部材28の他端部及び中間部を支持する支持部材45が固着されている。なお、線状部材28の外周には、被覆部材43が被覆されている。 【0034】被覆部材43は、線状部材28に直接樹脂材、ゴム材等をコーティング、又は、同質のパイプ状部材を嵌着することによりなり、線状部材28に対して回動することなく固着されている。取付ステー29Cは、矩形平板状に形成されるとともにその内部に挿通孔30を形成しており、該挿通孔30は、第1,第2実施形態と同様に耕耘爪20の基端部が挿通し得る大きさを有し、挿通孔30に耕耘爪20の基端部を挿通し、該基端部を爪ブラケット23の嵌合凹部23Aに嵌合してボルト24固定することで取付ステー29Cを耕耘爪20に固定できるようになっている。 【0035】支持部材45は、図9(b)に示すように被覆部材43を被覆した線状部材28を嵌挿しうる大きさの内径を有する筒状に形成されており、爪ブラケット23における前又は後肩部に溶接等で固着されている。線状部材28を爪ブラケット23に取り付けるには、線状部材28の他端部を中間の支持部材45、他端側の支持部材45に挿通し、取付ステー29Cを耕耘爪20により固定することで取り付けられる。本実施形態では、被覆部材43により線状部材28を保護して磨耗を防ぐことを可能とし、また、線状部材28の一端部及び中間部を支持する支持部材45を着脱自在なステー等によらずに直接爪ブラケット23に固着していることから、部品点数減、また、ステー等の紛失等を防止している。 【0036】なお、図9(c)に示すように、支持部材45を爪ブラケット23の側壁に固着した一対の板片47により形成し、該板片47の両者に貫通する支持孔47aを形成したものとしてもよい。図10は、更に他の実施形態を示しており、線状部材28、被覆部材43は、上記の実施形態と同様であるが、線状部材28の一端部に取付ステー29Cを固着するとともに、他端部には雄ネジ28aを形成し、該他端部に着脱自在な取付ステー29Dを備えているものである。そして、耕耘軸8の中間部の爪ブラケット23には支持部材45を固着している。 【0037】線状部材28の一端部に固着している取付ステー29Cは、第3実施形態と同様のものであり、他端部に対応する取付ステー29Dは、雄ネジ28aに螺合可能な雌ネジ46aを形成した支持部材46を、耕耘爪20の基端部が挿通する挿通孔30を有する矩形平板に固着してなるものである。本実施形態では、線状部材28の他端部を中間の支持部材45に挿通し、該他端部の雄ネジ28aを取付ステー29Dの雌ネジ46aに螺合することで取付ステー29Dを線状部材28の他端部に連結し、両取付ステー29C,29Dを耕耘爪20に固定することで線状部材28を取り付けるようにしている。 【0038】上記のように、線状部材28の他端部と、取付ステー29Dとの連結をネジによる螺合とすることで、左右取付ステー29C,29D間の間隔を調整可能としているとともに、他端部側の取付ステー29Dは、線状部材28の外周回りに回動可能となっているため、一端部側の取付ステー29Cと他端側の取付ステー29Dとの線状部材28軸心回りの取付角度が異なる場合でも対応可能となっている。また、線状部材28の両端部において、その軸方向の移動が規制されており、線状部材28の外れや折れ曲がり等の変形を防止している。 【0039】なお、前述した各実施形態において、線状部材28を1本のみを設けた場合を示しているが、2本以上の複数本を耕耘軸8回りに所定間隔をおいて設けるようにしてもよい。図11は、更に他の実施形態を示しており、本実施形態においては、耕耘軸8に沿う2本の線状部材28を略180°対向し且つ並行して設けており、該2本の線状部材28の長さ方向における中途部には、両線状部材28間の間隔を保持する保持部材48を設けたものである。なお、線状部材28の材質やその取付については、上記第1,第2の実施形態と同様としている。また、図示はしていないが、前の各実施形態に示したような被覆部材43を線状部材28に設けてもよい。 【0040】保持部材48は、耕耘軸8の外周にほぼ沿った形状に弯曲した板材、棒材、バネ板等により形成され、その両端部が2本の線状部材28に連結されて両線状部材28間に架け渡されている。本実施形態においては、保持部材48を設けることにより、2本の線状部材28の間隔は一定に保持されており、草等の長稈が2本の線状部材28に跨がって巻き付いた際に、2本の線状部材28を間隔を狭めるようなことがなくなる。すなわち、草等が2本の線状部材28に巻き付くことによって両線状部材28の間隔が狭くなると線状部材28の持つ本来の巻付き防止効果を十分に発揮できなくなるが、本実施形態のように2本の線状部材28の間隔を保持することにより線状部材28の巻付き防止効果を損なうことがないようにしている。 【0041】なお、保持部材48をバネ板で形成すると、2本の線状部材28に草等が相互に巻き付いて両者の間隔を狭めるように働いても、保持部材48がこの間隔を狭める方向への力に抗して間隔を広げるように働き、弾力的に(両線状部材28の間隔の若干の拡縮運動を許容するように)両線状部材28の間隔を保持するため、両線状部材28に相互に巻き付いた草等を離す作用をなすことができる。また、線状部材28の本数は、上記のような2本の場合に限らず3、4本又はそれ以上の場合にも、それぞれに渡って保持部材を設けることができる。 【0042】図12は、上記各実施形態に係る線状部材28の配置の変形例を示しており、(a)は、線状部材28の両端部分を耕耘軸8の回転方向Aに関して後方側に、線状部材28の左右中央部分を前方側に配置して略山形状をなすように支持したもので、(b)は、線状部材28の一方の端部を耕耘軸8の回転方向Aに関して前方側に、他方の端部を後方側に配置して支持したものである。このように配置された線状部材28は、耕耘軸8の回転により矢符Bに示すように草等の長稈を耕耘軸8の軸外方へと導くようになされ、草等を強制的に横移動させることで巻付きにくくし、また、巻き付いた場合にも離れ易くしている。 【0043】尚、上記各実施形態において、耕耘爪としてなた爪を使用した場合を示したが、普通爪、正逆両用爪等であってもよく、また、耕耘爪の取付についても上記実施形態のような角筒形状の爪ブラケット以外に、耕耘軸に径外方に突出した板状のフランジに耕耘爪を取り付けるようにする等適宜設計変更可能である。また、本発明は、サイドドライブ型ロータリ耕耘機だけでなく、センタードライブ型ロータリ耕耘機にも採用することができる。 【0044】 【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、巻付き防止用の線状部材に被覆部材を設けているため、線状部材が直接的に石等に接触するのを防いで線状部材の耐久性を向上することができ、被覆部材を線状部材の外周回りに回動自在に備えているため、草等が被覆部材自体に巻付いても回動することによって離れを良くすることができる。また、本発明では、線状部材の端部が取付ステーに揺動自在に枢結されるため、当該端部に応力集中が生じるのを防止し、耐久性を向上することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001052 【氏名又は名称】株式会社クボタ
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| 【出願日】 |
平成7年11月1日(1995.11.1) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100061745 【弁理士】 【氏名又は名称】安田 敏雄
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| 【公開番号】 |
特開2002−345307(P2002−345307A) |
| 【公開日】 |
平成14年12月3日(2002.12.3) |
| 【出願番号】 |
特願2002−132012(P2002−132012) |
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