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【発明の名称】 整畦機
【発明者】 【氏名】皆川 功

【氏名】飯岡 毅

【要約】 【課題】整畦体は畦面を転動しつつ進行し、畦上面及び畦一方斜面に接触して整畦することができ、それだけ整畦体の円滑な整畦進行ができると共に畦表面の仕上がり状態も良化し、良好な整畦作業を行い得ることができ、しかも削土機構により旧畦を削土でき、この削土された畦面上に盛土機構により盛土することになるから、旧畦土と盛土との結着性を高めることができ、それだけ強固な畦を得ることができる。

【解決手段】トラクタ1に連結機構2により機枠3を連結し、機枠に畦上に土を盛り上げる盛土機構4を設け、盛土機構の上方にカバー部材10を設け、盛土機構の進行方向後方位置に整畦体12を設け、整畦体を畦上面及び畦一方斜面を整畦可能な回転ロール状に形成して両持状態で回転自在に設け、整畦体を強制回転させる回転機構26を設け、盛土機構の進行方向前方位置に旧畦を削土可能な削土機構28を設けてなる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 トラクタに連結機構により機枠を連結し、該機枠に畦上に土を盛り上げる盛土機構を設け、該盛土機構の上方にカバー部材を設け、該盛土機構の進行方向後方位置に整畦体を設け、該整畦体を畦上面及び畦一方斜面を整畦可能な回転ロール状に形成して両持状態で回転自在に設け、該整畦体を強制回転させる回転機構を設け、該盛土機構の進行方向前方位置に旧畦を削土可能な削土機構を設けてなることを特徴とする整畦機。
【請求項2】 上記整畦体を畦叩き動作させる畦叩機構を設けてなることを特徴とする請求項1記載の整畦機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】本発明は例えば畦の造成作業や修復作業等に用いられる整畦機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来この種の整畦機としては、特開昭51−141212号公報、実公昭51−47785号公報、実開昭53−102411号公報、実開昭53−20316号公報、特開昭51−100409号公報、実開昭60−119209号公報、実開昭61−175905号公報、特開昭61−47103号公報、特開昭61−212202号公報、実開昭62−1507号公報、実開昭61−158105号公報、実開平3−79605号公報、実開平5−60207号公報に示す構造のものが知られている。
【0003】これらの従来構造にあっては、トラクタに連結機構により機枠を上下動可能に連結し、機枠に盛土機構としての旧畦上に土を跳ね上げる回転ロータをその回転軸線を畦造成方向と平行又は交差する方向に設け、機枠に回転ロータの上方及び畦の上方にカバー部材を設け、回転ロータの進行方向後方位置に畦の上面及び畦の一方側面に合わせた形状の整畦体を設け、かつ該トラクタの動力取出軸を駆動源として整畦体を往復畦叩動作させるクランク式又は油圧式の畦叩機構を設け、トラクタを旧畦に沿って走行させ、回転ロータで圃場中の泥土を旧畦上に盛り上げ、この盛土を整畦体の畦叩き動作により叩き付けるようにして構成したものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来構造の場合、整畦体は畦上面を叩締め可能な平坦面をもつ上面叩き板部分と上面叩き板部分の機枠側側面に一体に形成されて畦一方斜面を叩締め可能な平坦面をもつ側叩き板部分とからなり、これら上面叩き板部分及び側叩き板部分の平坦面は畦上面及び畦一方斜面に適合する略ヘ形状に一体に形成されて、整畦体の畦叩き動作により各平坦面の全面をもって畦を叩き締める構造となっており、叩き動作の際に土質条件等によっては、整畦体が畦土を叩いて畦内に沈下することがあり、この場合には、整畦進行に伴って、整畦体の進行方向前側が畦土に衝突して整畦体の進行が阻害され、ひいては整畦進行が不円滑となると共に畦表面の仕上がり状態が悪くなり、従って、良好な整畦作業を行い得ないことがあるという不都合を有している。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような不都合を解決することを目的とするもので、本発明のうちで、請求項1記載の発明は、トラクタに連結機構により機枠を連結し、該機枠に畦上に土を盛り上げる盛土機構を設け、該盛土機構の上方にカバー部材を設け、該盛土機構の進行方向後方位置に整畦体を設け、該整畦体を畦上面及び畦一方斜面を整畦可能な回転ロール状に形成して両持状態で回転自在に設け、該整畦体を強制回転させる回転機構を設け、該盛土機構の進行方向前方位置に旧畦を削土可能な削土機構を設けてなることを特徴とする整畦機にある。
【0006】又、請求項2記載の発明は、上記整畦体を畦叩き動作させる畦叩機構を設けたものである。
【0007】
【実施例】図1乃至図5は本発明の実施例を示し、1はトラクタであって、後部に三点リンク式の連結機構2により機枠3を上下動可能に連結している。
【0008】4は盛土機構であって、この場合回転ロータ5からなり、この回転ロータ5はロータ胴5aの外周に複数個の掻上刃5bを突設すると共にロータ胴5aに取付軸5cを突設してなり、上記機枠3に回転ロータ5をその回転軸線を畦造成方向と平行にして回転自在に取付け、機枠3にトラクタ1に設けられた動力取出軸6により回転する主軸7を軸受し、回転ロータ5を主軸7より変向用ギヤ列8及びチェーン機構9を介して回転させ、回転ロータ5により畦際の圃場面Mの土を削出して旧畦に向けて跳ね上げて盛り上げるように構成している。
【0009】10はカバー部材であって、この場合上記機枠3に取り付けられ、上記回転ロータ5の上方及び畦Wの上方を覆う形状に形成され、カバー部材10の畦側に畦上面W1に倣って上下動作する側部カバー部材11を設けている。
【0010】12は整畦体であって、畦上面W1を叩締め可能な略円柱状外周面13aをもつ円柱状部分13と、この円柱状部分13の機枠3側側面に一体に形成されて畦一方斜面W2を叩締め可能な機枠3側に向けて次第に拡径する略円錐状外周面14aをもつ截頭円錐状部分14とからなり、この整畦体12の左右両側面にロール軸12aを突設し、略円柱状外周面13aに畦上面W1内に嵌入して横振れを防ぐ環状突鍔13bを形成し、全体として、畦の造成方向に対して直交する方向の回転軸線Rを中心に転動自在な回転ロール状に形成されている。
【0011】15は畦叩機構であって、この場合機枠3に一対の支持アーム16・16を支点軸17により上下揺動自在に後方に向けて突設し、この支持アーム16・16の後端部間に整畦体12をロール軸12aにより両持状態で回転自在に軸架し、かつ機枠3に駆動軸18を軸受19により横設し、駆動軸18を上記主軸7によりチェーン機構20及び歯車箱21を介して回転するように設け、駆動軸18の端部にクランク板22を取付け、クランク板22にその中心より所定量偏心した半径上に連結ロッド23の上方端部を連結ピン24により枢着すると共に下方端部を一方の支持アーム16に連結ピン25により枢着して構成している。
【0012】26は回転機構であって、この場合上記支持アーム16にトラクタ1に設けられた油圧源により駆動される油圧モータ27を取付け、油圧モータ27の主軸とロール軸12aとを連結し、整畦体12を回転軸線Rを中心として図中矢印方向の進行推力を得る方向に強制回転させるように構成している。
【0013】28は削土機構であって、この場合カバー部材10の進行方向前面にピン29により保持アーム30を上下揺動自在に枢着し、保持アーム30を弾圧用バネ31aにより下方に弾圧可能な弾圧機構31を設け、保持アーム30の先端部に削土ロータ32を回転自在に取付け、削土ロータ32は回転軸32aをもつ回転板32bに三個の削土刃32cを取り付けてなり、保持アーム30に削土ロータ32の上方を覆うカバー33を取付け、保持アーム30にトラクタ1に設けられた油圧源により駆動される油圧モータ34を取付け、油圧モータ34の主軸と削土ロータ32の回転軸32aとを連結し、上記盛土機構4の回転ロータ5の進行方向前方位置の旧畦の上面部分を削土刃32cにより回転削土するように構成したものである。
【0014】35は安定部材であって、カバー部材10の進行方向後面に上下調節自在に取り付けられ、圃場面に接触して、機枠3の安定走行を可能にする。
【0015】この実施例は上記構成であるから、トラクタ1を旧畦に沿って走行しつつ動力取出軸6を回転すると一方では盛土機構4としての回転ロータ5が畦際の圃場泥土を旧畦上に連続的に跳ね上げて盛り上げ、カバー部材10及び側部カバー部材11は回転ロータ5の上方及び畦側方への泥土飛散を防止し、跳ね上げられた泥土は外方飛散を防がれて自重落下し、他方では整畦体12が回転機構により強制回転し、この整畦体12は、畦上面W1を叩締め可能な略円柱状外周面13aをもつ円柱状部分13と、この円柱状部分13の機枠3側側面に一体に形成されて畦一方斜面W2を叩締め可能な略円錐状外周面14aをもつ截頭円錐状部分14とからなり、畦Wの造成方向に対して直交する方向の回転軸線Rを中心に転動自在な回転ロール状に形成されて両持状態で回転自在に設けられているから、整畦体12は回転軸線Rを中心として畦面を転動しつつ進行し、それだけ整畦体12の円滑な畦叩き進行ができると共に畦表面の仕上がり状態も良化し、良好な整畦作業を行い得ることができ、しかも削土機構28により旧畦の上面部分を削土でき、この削土された畦面上に盛土機構4により盛り土することになるから、旧畦土と盛土との結着性を高めることができ、それだけ強固な畦を得ることができる。
【0016】しかも、この場合、旧畦上に盛り上げられた土はトラクタ1の動力取出軸6を駆動源とする畦叩機構15により駆動される整畦体12の往復畦叩動作により叩き締められて整畦作業が行われることになり、それだけ強固な畦を得ることができる。
【0017】またこの場合、整畦体12の略円柱状外周面13aに畦上面W1内に嵌入可能な環状突鍔13bを形成しているから、整畦体12の横振れを防ぐことができ、それだけ良好な整畦作業を行い得ることができる。
【0018】尚、本発明は上記実施例に限られるものではなく、例えば盛土機構4として、畦造成方向に対して交差する方向の回転軸線をもつ回転ロータを採用することもでき、又、さらに上記実施例では一個の整畦体12となっているが、この整畦体12の進行方向後方位置に、整畦体12と同様な構造の整畦体を配置したり、断面ヘ形状の板状の整畦体を畦叩機構により畦叩動作可能に配置することもあり、また畦叩機構の構造として、油圧機構を用いて畦を叩く構造を採用することもできる。
【0019】また上記実施例では、整畦体12及び削土ロータ32を油圧モータにより回転させるようにしているが、トラクタ1の主軸7から機械的な伝導機構を介して回転させることもでき、またこれとは逆に回転ロータ5を油圧モータにより回転させる構造を採用することもある。
【0020】
【発明の効果】本発明は上述の如く、請求項1記載の発明にあっては、トラクタを旧畦に沿って走行すると一方では盛土機構が畦際の圃場泥土を旧畦上に盛り上げ、カバー部材は泥土飛散を防止し、他方では整畦体が回転機構により強制回転し、この整畦体は、畦上面及び畦一方斜面を整畦可能な回転ロール状に形成されて両持状態で回転自在に設けられているから、整畦体は畦面を転動しつつ進行し、畦上面及び畦一方斜面に接触して整畦することができ、それだけ整畦体の円滑な整畦進行ができると共に畦表面の仕上がり状態も良化し、良好な整畦作業を行い得ることができ、しかも削土機構により旧畦を削土でき、この削土された畦面上に盛土機構により盛土することになるから、旧畦土と盛土との結着性を高めることができ、それだけ強固な畦を得ることができる。
【0021】又、請求項2記載の発明にあっては、旧畦上に盛り上げられた土は畦叩機構により駆動される整畦体の往復畦叩動作により叩き締められて整畦作業が行われることになり、それだけ強固な畦を得ることができる。
【0022】以上の如く、所期の目的を充分達成することができる。
【出願人】 【識別番号】000125026
【氏名又は名称】皆川 功
【識別番号】000235174
【氏名又は名称】飯岡 毅
【出願日】 平成7年1月13日(1995.1.13)
【代理人】 【識別番号】100092691
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 勇治
【公開番号】 特開2002−335703(P2002−335703A)
【公開日】 平成14年11月26日(2002.11.26)
【出願番号】 特願2002−125937(P2002−125937)