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【発明の名称】 ロ−タリ耕耘装置
【発明者】 【氏名】金尾 洋平

【氏名】三木 輝正

【要約】 【課題】圃場条件に異なりがあってもその異なりに即応して耕耘作業態様を切換えて安定した耕耘を行うことができる部分正逆転方式のロ−タリ耕耘装置を得る。

【解決手段】ミッションケ−スに連設された耕耘伝動ケ−スの下部に、第1ロ−タリ軸と、第1ロ−タリ軸とは逆方向に回転される第2ロ−タリ軸を同軸上に突設して、これら両ロ−タリ軸に、正逆転両用耕耘爪を備えた爪軸筒を夫々結合装着し、耕耘伝動ケ−ス上部又はミッションケ−ス内の伝動経路をレバ−操作で切換えることにより、第1ロ−タリ軸及び第2ロ−タリ軸の回転方向を同時に正逆転切換えできるようにした。また、両ロ−タリ軸を共に回転停止させることができるようにした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ミッションケ−ス(5)に連設された耕耘伝動ケ−ス(1)の下部に、第1伝動機構(A)によって回転駆動される第1ロ−タリ軸(3)と、第1伝動機構(A)に連動する第2伝動機構(B)によって第1ロ−タリ軸(3)とは逆方向に回転される第2ロ−タリ軸(29)を同軸上に突設して、これら両ロ−タリ軸(3)(29)に、正逆転両用耕耘爪(24)(25)を備えた爪軸筒(4)(2)を夫々結合装着し、耕耘伝動ケ−ス上部又はミッションケ−ス内の伝動経路をレバ−操作で切換えることにより、第1ロ−タリ軸(3)及び第2ロ−タリ軸(29)の回転方向を同時に正逆転切換え自在としたことを特徴とするロ−タリ耕耘装置。
【請求項2】 ミッションケ−ス(5)に連設された耕耘伝動ケ−ス(1)の下部に、第1伝動機構(A)によって回転駆動される第1ロ−タリ軸(3)と、第1伝動機構(A)に連動する第2伝動機構(B)によって第1ロ−タリ軸(3)とは逆方向に回転される第2ロ−タリ軸(29)を同軸上に突設して、これら両ロ−タリ軸(3)(29)に、正逆転両用耕耘爪(24)(25)を備えた爪軸筒(4)(2)を夫々結合装着し、耕耘伝動ケ−ス上部又はミッションケ−ス内の伝動経路をレバ−操作で切換えることにより、第1ロ−タリ軸(3)及び第2ロ−タリ軸(29)の回転方向を同時に正逆転切換えでき、また、両ロ−タリ軸(3)(29)を共に回転停止させることができるようにしたことを特徴とするロ−タリ耕耘装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ミッションケ−スに連設された耕耘伝動ケ−スの下部に、第1ロ−タリ軸と第1ロ−タリ軸とは逆方向に回転する第2ロ−タリ軸を同軸上に突設し、これら両ロ−タリ軸に、耕耘爪を備えた耕耘爪軸筒を夫々結合装着して構成される部分逆転型のロ−タリ耕耘装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上記の如き部分逆転方式のロ−タリ耕耘装置は公知とされている(例えば、特公昭46−39041号公報、実開平5−1号公報、特開平5−56703号公報等参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】部分逆転方式ロ−タリ耕耘装置においては、第1ロ−タリ軸で回転される耕耘爪と第2ロ−タリ軸で回転される耕耘爪の背反の土中打ち込みによる耕耘反力相殺作用でもって機体のダッシングが抑止されることが望めるけれども、公知のものは圃場条件の異なりに対応できるものではなかったから、圃場条件によっては安定した耕耘性能を確保することができなかった。そこで、本発明は圃場条件の異なりに対応できる部分逆転方式ロ−タリ耕耘装置を得ることを目的として実施したものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】そして、本発明の請求項1に係る部分逆転方式ロ−タリ耕耘装置は、ミッションケ−ス(5)に連設された耕耘伝動ケ−ス(1)の下部に、第1伝動機構(A)によって回転駆動される第1ロ−タリ軸(3)と、第1伝動機構(A)に連動する第2伝動機構(B)によって第1ロ−タリ軸(3)とは逆方向に回転される第2ロ−タリ軸(29)を同軸上に突設して、これら両ロ−タリ軸(3)(29)に、正逆転両用耕耘爪(24)(25)を備えた耕耘爪軸筒(4)(2)を夫々結合装着し、耕耘伝動ケ−ス上部又はミッションケ−ス内の伝動経路をレバ−操作で切換えることにより、第1ロ−タリ軸(3)及び第2ロ−タリ軸(29)の回転方向を同時に正逆転切換え自在としたことを特徴とする。
【0005】また、請求項2に係る部分逆転方式ロ−タリ耕耘装置は、ミッションケ−ス(5)に連設された耕耘伝動ケ−ス(1)の下部に、第1伝動機構(A)によって回転駆動される第1ロ−タリ軸(3)と、第1伝動機構(A)に連動する第2伝動機構(B)によって第1ロ−タリ軸(3)とは逆方向に回転される第2ロ−タリ軸(29)を同軸上に突設して、これら両ロ−タリ軸(3)(29)に、正逆転両用耕耘爪(24)(25)を備えた耕耘爪軸筒(4)(2)を夫々結合装着し、耕耘伝動ケ−ス上部又はミッションケ−ス内の伝動経路をレバ−操作で切換えることにより、第1ロ−タリ軸(3)及び第2ロ−タリ軸(29)の回転方向を同時に正逆転切換えでき、また、両ロ−タリ軸(3)(29)を共に回転停止させることができるようにしたことを特徴とする。
【0006】
【実施例】つぎに、本発明の実施例について図面を参照して説明するが、図1乃至図3は残耕処理爪軸筒を備えるセンタ−ドライブ型の耕耘機用ロ−タリ耕耘装置として構成された具体例を示している。
【0007】図1〜図3において、耕耘機は、ミッションケ−ス(5)から前延するフレ−ムにエンジン(6)を搭載してそのエンジン(6)の動力を前記ミッションケ−ス(5)内の伝動機構を経てミッションケ−ス(5)の下部に支承した車軸に伝達し、車軸に嵌着した左右車輪(7)(7)を回転駆動して走行するように構成されている。そして、運転操作をミッションケ−ス(5)から後延する操縦ハンドル(8)の握部にあって行うように構成され、ミッションケ−ス(5)の後部で且つ操縦ハンドル(8)の下方にロ−タリ耕耘装置が装備されている。
【0008】ロ−タリ耕耘装置は、ミッションケ−ス(5)に連設される耕耘伝動ケ−ス(1)と、耕耘カバ−等の耕耘機枠(9)と、耕耘機枠(9)の後尾部に設置される耕深設定装置(10)などによって構成され、耕耘伝動ケ−ス(1)の下部にはロ−タリ爪軸筒が回転自在に支承横設されている。
【0009】ロ−タリ耕耘装置のロ−タリ爪軸筒は、耕耘伝動ケ−ス(1)の下部に支承横設した第1ロ−タリ軸(3)に第1爪軸筒(4)を結合装着し、また、第1ロ−タリ軸(3)と同軸上に横設される第2ロ−タリ軸(29)に第2爪軸筒(2)を連動結合して構成され、第1ロ−タリ軸(3)を後述する耕耘伝動機構の第1伝動機構(A)で回転駆動し、第2ロ−タリ軸(29)を前記耕耘伝動機構の第2伝動機構(B)で第1ロ−タリ軸(3)とは逆方向に回転駆動するように成されている。そして、互いに反対方向に回転する第1爪軸筒(4)及び第2爪軸筒(2)の双方に夫々所要数の正逆転両用耕耘爪(24)(25)が装着されている。
【0010】なお、ロ−タリ爪軸筒の第1爪軸筒(4)は、耕耘伝動ケ−ス(1)の横脇部に位置する第2爪軸筒(2)に対比して同爪軸筒(2)よりも長寸に形成され、長寸の第1爪軸筒(4)に装設される正逆転両用耕耘爪(24)群による耕耘幅が、第2爪軸筒(2)に装設される正逆転両用耕耘爪(25)による耕耘幅の総和よりも大になるように設定されている。また、第1爪軸筒(4)に装設される正逆転両用耕耘爪(24)と、第2爪軸筒(2)に装設される正逆転両用耕耘爪(25)は、図1にみられるように、同じ回転径のものとなっている。
【0011】第1ロ−タリ軸(3)及び第1爪軸筒(4)を回転駆動する第1伝動機構(A)と第2ロ−タリ軸(29)及び第2爪軸筒(2)を回転駆動する第2伝動系(B)の具体的な構成例は、図2〜図3に示されている。図2〜図3において、耕耘伝動ケ−ス(1)下部の左右両脇部に装設される支持筒部(23)(23)の中心部を通ってそれらの支持筒部(23)(23)から外方に延出する第1ロ−タリ軸(3)が機体進行方向に対して直交する水平横向きにして軸受支承されて、左右の支持筒部(23)(23)から外方に延出した回転軸(3)の部分に長寸の第2爪軸筒(4)(4)が着脱自在に嵌着固定され、また、左右の支持筒部(23)(23)の傾斜外径部に第2爪軸筒(2)(2)が回転自在に装備される。
【0012】そして、第1ロ−タリ軸(3)及び第1爪軸筒(4)(4)を回転駆動する第1伝動機構(A)は、耕耘伝動ケ−ス(1)内において前記第1ロ−タリ軸(3)に楔着される受動スプロケット(21)と、耕耘伝動ケ−ス(1)の上部に支承横設される上部軸(11)に設けた上部スプロケット(20)とにチエン(22)を掛回したチエン伝動機構(13)に構成されている。
【0013】また、第2ロ−タリ軸(29)及び第2爪軸筒(2)を回転駆動する第2伝動機構(B)は次のように構成されている。すなわち、前記第1ロ−タリ軸(3)に平行する中間回転軸(26)にスプロケット(27)を楔着してそのスプロケット(27)を第1伝動機構(A)のチエン(22)の巻回内方にあってチエン(22)の弛み側に係合させるとともに、スプロケット(27)の左右両脇部において前記中間回転軸(26)にギヤ(28)(28)を嵌着固定し、各々のギヤ(28)(28)を、第1ロ−タリ軸(3)に回転自在に外嵌し且つ支持筒部(23)(23)に回転自在に内嵌して設けられた第2ロ−タリ軸(29)(29)の被動ギヤ(29)(29)に夫々常時噛合させ、さらに、第2ロ−タリ軸(29)(29)の外端部に形成したギヤ(30)(30)を、第2爪軸筒(2)(2)の内径部に形設した受動ギヤ(31)(31)にそれぞれ噛合させて第2伝動系(B)が構成されている。なお、図中(32)はチエン緊張機構である。
【0014】したがって、第2伝動系(B)によって回転駆動される第2爪軸筒(2)(2)及び同爪軸筒(2)(2)に装設された正逆転両用耕耘爪(25)は、第1伝動系(A)によって回転駆動される第1爪軸筒(4)(4)及び同爪軸筒(4)(4)に装設された正逆転両用耕耘爪(24)の回転方向に対して逆向きに回転する。
【0015】しかして、図2にみられるように、第1伝動系(A)の伝動上位部分には正逆転切換機構(C)が設けられ、この正逆転切換機構(C)の切換えによって第1伝動系(A)と第2伝動系(B)双方の回転方向を同時に切換えることができるようになっている。つまり、第1爪軸筒(4)に装設された正逆転両用耕耘爪(24)が正転方向(前進時の左右車輪と同じ方向)に回転し、第2爪軸筒(2)に装設された正逆転両用耕耘爪(25)群が逆転方向(前進時の左右車輪とは反対方向)に回転する第1耕耘状態と、第1爪軸筒(4)に装設された正逆転両用耕耘爪(24)群が逆転方向(前進時の左右車輪とは反対方向)に回転し、第2爪軸筒(2)に装設された正逆転両用耕耘爪(25)群が正転方向(前進時の左右車輪と同じ方向)に回転する第2耕耘状態とに切換できるようになっている。
【0016】なお、図示の正逆転切換機構(C)は次のように構成されている。ミッションケ−ス(5)から横側方に突出したPTO軸が、耕耘伝動ケ−ス(1)上部に支承横設される上部軸(11)を兼ねていて、該上部軸(11)が耕耘伝動ケ−ス(1)の上部を貫通して耕耘伝動ケ−ス(1)の反対側部に付設した収容ケ−ス(12)内に延出されている。そして、耕耘伝動ケ−ス(1)の内部において前記上部軸(11)には第1伝動系(A)及び第2伝動系(B)の共通の駆動スプロケットである上部スプロケット(20)が遊転状態に嵌装されている。
【0017】また、前記収容ケ−ス(12)の内部においては前記上部軸(11)に対して遊転するギヤ(15)とスプロケット(16)とが軸心方向に所定の間隔を有して設けられるとともに、そのギヤ(15)とスプロケット(16)との間で上部軸(11)に摺動自在に楔着される正逆転切換体(19)が設けられ、正逆転切換体(19)を図2にみられるレバ−(図面符号なし)操作で軸心方向に摺動移動させることによって、ギヤ(15)に伝動結合する位置と、スプロケット(16)に伝動結合する位置と、ギヤ(15)・スプロケット(16)の何れにも結合しない中立位置(図1に図示されている状態)とに切換えできるようになっており、ギヤ(15)には収容ケ−ス(12)に軸受支承されているアイドル軸(14)に設けた中間ギヤ(18)が常時噛合し、また、スプロケット(16)とアイドル軸(14)に設けられている受動スプロケット(17)とにはチエンが掛回されている。
【0018】そして、正逆転切換体(19)が前記ギヤ(15)に結合されると、上部軸(11)の回転動力が正逆転切換体(19)、ギヤ(15)を経て上部スプロケット(20)に直接的に伝動され、また、正逆転切換体(19)がスプロケット(16)に結合されると、上部軸(11)の回転動力が前記切換体(19)、スプロケット(16)、チエン、受動スプロケット(17)、アイドル軸(14)、中間ギヤ(18)を経てギヤ(15)に伝達されて、正逆転切換体(19)からギヤ(15)を経て上部スプロケット(20)に直接的に伝動される前述の場合とは反対方向に回転するギヤ(15)が上部スプロケット(20)を反対方向に回転駆動するようになっている。
【0019】なお、正逆転切換機構(C)は、ミッションケ−ス(5)側に構成される場合もある。また、耕耘伝動機構の第1伝動系(A)及び第2伝動系(B)の具体的な構成は図示のものに限定されるものではなく、要は、第1爪軸筒(4)と第2爪軸筒(2)を背反に回転駆動できるものであれば他に如何様に変形構成されても差し支えない。さらに、図1〜図3の実施例では、第2爪軸筒(2)を残耕処理用の傾斜爪軸筒として設けているが、該第2爪軸筒(2)は第1爪軸筒(4)と軸芯が一致する水平状態で設けられる場合もある。
【0020】
【発明の効果】本発明は、以上に説明したように構成され、レバ−操作により耕耘伝動ケ−ス上部又はミッションケ−ス内の伝動経路を切換えて第1ロ−タリ軸(3)及び第2ロ−タリ軸(29)の回転方向を同時に正逆転切換えできるので、圃場の硬軟度や草藁類の多寡など圃場条件の異なりに速やかに対応して耕耘作業態様を選択し所期の耕耘性能を確保することができる。
【出願人】 【識別番号】000005164
【氏名又は名称】セイレイ工業株式会社
【出願日】 平成5年6月10日(1993.6.10)
【代理人】
【公開番号】 特開2002−320401(P2002−320401A)
【公開日】 平成14年11月5日(2002.11.5)
【出願番号】 特願2002−116545(P2002−116545)