| 【発明の名称】 |
移植機のマーカ制御装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】中村 八郎
【氏名】遠藤 智恵
【氏名】松川 雅彦
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| 【要約】 |
【課題】手元操作レバーの操作方向と、マーカの繰出しモード及び実際の繰出し方向とを略々一致させ、誤操作をなくして作業性の向上を図る。
【解決手段】左右マーカ50は、手元操作レバー38を上方向に操作すると、左右マーカ50が停止モードに設定され、下方向に操作すると、左右マーカ50の双方が植付部10の昇降に伴い下降繰出し及び上昇収納される双方モードに設定される。また、手元操作レバー38を前方に操作すると、最初に左マーカ50Lが繰出されて植付部10の昇降に伴い自動的に左右交互に切換える自動モードに切換えられ、後方に操作すると、最初に右マーカ50Rが繰出されて自動的に左右交互に切換える自動モードに切換えられる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 走行機体に昇降自在に支持された作業部と、運転操作部に設けられ、上下方向及び水平方向に夫々独立して操作可能な手元操作具と、該手元操作具の操作により上昇収納される非作業位置と下降繰出される作業位置とに移動可能な左右マーカと、を備えた移植機のマーカ制御装置において、前記手元操作具による上方向への操作で前記左右マーカが停止モードに設定され、下方向への操作で前記左右マーカの双方が前記作業部の昇降に伴い下降繰出し及び上昇収納される双方モードに設定されると共に、前記手元操作具の水平方向の一方への操作で、前記左右マーカの繰出しを前記作業部の昇降に伴い、最初に右マーカを繰出して自動的に左右交互に切換える自動モードに設定され、水平方向の他方への操作で、最初に左マーカを繰出して自動的に左右交互に切換える自動モードに設定される、ことを特徴とする移植機のマーカ制御装置。 【請求項2】 前記手元操作具を運転操作部の右方向に延設した場合、前記手元操作具の前方向操作で、最初に左マーカを繰出して前記作業部の昇降に伴い自動的に左右交互に切換える自動モードに設定され、前記手元操作具の後方向操作で、最初に右マーカを繰出して自動的に左右交互に切換える自動モードに設定されると共に、前記手元操作具を運転操作部の左方向に延設した場合、前記手元操作具の前方向操作で、最初に右マーカを繰出して前記作業部の昇降に伴い自動的に左右交互に切換える自動モードに設定され、前記手元操作具の後方向操作で、最初に左マーカを繰出して自動的に左右交互に切換える自動モードに設定される、ことを特徴とする請求項1記載の移植機のマーカ制御装置。 【請求項3】 走行機体に昇降自在に支持された作業部と、運転操作部に設けられ、上下方向及び水平方向に夫々独立して操作可能な手元操作具と、該手元操作具の操作により上昇収納される非作業位置と下降繰出される作業位置とに移動可能な左右マーカと、を備えた移植機のマーカ制御装置において、前記手元操作具による上方向への操作で前記左右マーカが非作業位置に上昇収納され、下方向への操作で前記左右マーカの双方が下降繰出される動作が行われると共に、前記手元操作具の水平方向の一方又は他方への操作で、前記左右マーカの任意のいずれか一方のマーカの繰出しが行われる、ことを特徴とする移植機のマーカ制御装置。 【請求項4】 前記手元操作具を運転操作部の右方向に延設した場合、前記手元操作具の前方向操作で、最初に左マーカを繰出して前記作業部の昇降に伴い自動的に左右交互に切換えられ、前記手元操作具の後方向操作で、最初に右マーカを繰出して前記作業部の昇降に伴い自動的に左右交互に切換えられると共に、前記手元操作具を運転操作部の左方向に延設した場合、前記手元操作具の前方向操作で、最初に右マーカを繰出して前記作業部の昇降に伴い自動的に左右交互に切換えられ、前記手元操作具の後方向操作で、最初に左マーカを繰出して前記作業部の昇降に伴い自動的に左右交互に切換える、ことを特徴とする請求項3記載の移植機のマーカ制御装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、移植機のマーカ制御装置に係り、詳しくは手元操作具を上下方向及び水平方向に操作して左右マーカの繰出しを制御する移植機のマーカ制御装置に関する。 【0002】 【従来の技術】乗用田植機等の移植機においては、苗の植付条間を適正に保持し、また機体の直進性を良好にするために、植付作業時に、次工程の機体走行基準線となる線を田面に引くマーカ装置を備えている。 【0003】この種マーカ装置として、例えば本件出願人の出願に係る特公平7−102006号公報に記載の技術が公知であり、この従来例によれば、マーカを機体側方に下降繰出す作業位置から上昇収納する非作業位置へ移動するのに、植付部の昇降動作に連動して行い、かつ左右いずれか一方のマーカを非作業位置にて保持する機械的なロック部材を植付部の昇降作動に伴って左右交互に切換えて、圃場端における機体回向時に、植付部を昇降することにより左右マーカを自動的に作業位置に切換えるように構成されている。 【0004】これにより、例えば最初に右マーカを作業位置に繰出して圃場面に線を引き、枕地にて回向した後は、次に反対側の左マーカを作業位置に繰出して圃場面に線を引きながら移植作業を行えば、前記基準線を目安として走行しながら、該基準線に沿って整列状の移植が可能となる。 【0005】一方、上述した従来のマーカ装置は、機械的なロック部材を植付部の昇降作動に伴って自動的に左右交互に切換えていたため、機構が複雑になることや、一定の場合、運転者は座席下方のロック部材を操作しなければならない等、煩雑な作業が必要であること等から、近年、1本の操作レバーで作業部の昇降と左右マーカの切換え操作等を可能としたものも出現している。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した1本の操作レバーによる左右マーカの切換え操作において、例えば左右マーカの繰出し・収納の動作は植付部の昇降動作に連動して行われるようにしていたため、植付部が下降し左右一方のマーカが繰出された後に、操作の誤り等に気付いて他方のマーカを繰出したいと考える場合には、直ちに植付部を上昇させて繰出し方向の設定をやり直してから再び植付部を下降させ、該他方のマーカを繰出さなければならなかったため、一旦繰出されたマーカの修正操作が煩雑であり、作業効率が低下するという課題があった。 【0007】また、マーカモードの設定操作とマーカの実際の操作に関しても、操作レバーの操作方向とマーカの作用方向とが一致するようにすれば、操作がわかり易くなると共に、作業効率も向上する。 【0008】本発明は、斯かる課題を解消するためになされたもので、その目的とするところは、手元操作具の操作方向とマーカの繰出しモード及び実際の繰出し方向とを略々一致させ、誤操作を少なくして作業性の向上を図ることのできる移植機のマーカ制御装置を提供することにある。 【0009】 【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、走行機体(5)に昇降自在に支持された作業部(10)と、運転操作部に設けられ、上下方向及び水平方向に夫々独立して操作可能な手元操作具(38)と、該手元操作具(38)の操作により上昇収納される非作業位置と下降繰出される作業位置とに移動可能な左右マーカ(50)と、を備えた移植機(1)のマーカ制御装置において、前記手元操作具(38)による上方向への操作で前記左右マーカ(50)が停止モードに設定され、下方向への操作で前記左右マーカ(50)の双方が前記作業部(10)の昇降に伴い下降繰出し及び上昇収納される双方モードに設定されると共に、前記手元操作具(38)の水平方向の一方への操作で、前記左右マーカ(50)の繰出しを前記作業部(10)の昇降に伴い、最初に右マーカ(50R)を繰出して自動的に左右交互に切換える自動モードに設定され、水平方向の他方への操作で、最初に左マーカ(50L)を繰出して自動的に左右交互に切換える自動モードに設定される、ことを特徴とする。 【0010】請求項2記載の発明は、前記手元操作具(38)を運転操作部の右方向に延設した場合、前記手元操作具(38)の前方向操作で、最初に左マーカ(50L)を繰出して前記作業部(10)の昇降に伴い自動的に左右交互に切換える自動モードに設定され、前記手元操作具(38)の後方向操作で、最初に右マーカ(50R)を繰出して自動的に左右交互に切換える自動モードに設定されると共に、前記手元操作具(38)を運転操作部の左方向に延設した場合、前記手元操作具(38)の前方向操作で、最初に右マーカ(50R)を繰出して前記作業部(10)の昇降に伴い自動的に左右交互に切換える自動モードに設定され、前記手元操作具(38)の後方向操作で、最初に左マーカ(50L)を繰出して自動的に左右交互に切換える自動モードに設定される、ことを特徴とする。 【0011】請求項3記載の発明は、走行機体(5)に昇降自在に支持された作業部(10)と、運転操作部に設けられ、上下方向及び水平方向に夫々独立して操作可能な手元操作具(38)と、該手元操作具(38)の操作により上昇収納される非作業位置と下降繰出される作業位置とに移動可能な左右マーカ(50)と、を備えた移植機(1)のマーカ制御装置において、前記手元操作具(38)による上方向への操作で前記左右マーカ(50)が非作業位置に上昇収納され、下方向への操作で前記左右マーカ(50)の双方が下降繰出される動作が行われると共に、前記手元操作具(38)の水平方向の一方又は他方への操作で、前記左右マーカ(50)の任意のいずれか一方のマーカの繰出しが行われる、ことを特徴とする。 【0012】請求項4記載の発明は、前記手元操作具(38)を運転操作部の右方向に延設した場合、前記手元操作具(38)の前方向操作で、最初に左マーカ(50L)を繰出して前記作業部(10)の昇降に伴い自動的に左右交互に切換えられ、前記手元操作具(38)の後方向操作で、最初に右マーカ(50R)を繰出して前記作業部(10)の昇降に伴い自動的に左右交互に切換えられると共に、前記手元操作具(38)を運転操作部の左方向に延設した場合、前記手元操作具(38)の前方向操作で、最初に右マーカ(50R)を繰出して前記作業部(10)の昇降に伴い自動的に左右交互に切換えられ、前記手元操作具(38)の後方向操作で、最初に左マーカ(50L)を繰出して前記作業部(10)の昇降に伴い自動的に左右交互に切換える、ことを特徴とする。 【0013】[作用]本発明においては、左右マーカ(50)のモード設定時には、例えば作業部(10)が上げ位置にあるときに、手元操作具(38)を上方向に操作すると、左右マーカ(50)が停止モードに設定され、また下方向に操作すると左右マーカ(50)の双方が作業部(10)の昇降に伴い下降繰出し及び上昇収納される双方モードに設定される。更に、手元操作具(38)を水平方向の一方に操作すると、左右マーカ(50)の繰出しが作業部(10)の昇降に伴い最初に右マーカ(50R)が繰出されて自動的に左右交互に切換える自動モードに設定され、また手元操作具(38)を水平方向の他方に操作すると、最初に左マーカ(50L)が繰出されて自動的に左右交互に切換えられる自動モードに設定される。 【0014】次いで、左右マーカ(50)の実際の動作時には、例えば作業部(10)が下げ位置にあるときに、手元操作具(50)を上方向に操作すると、左右マーカ(50)が非作業位置に上昇収納され、また手元操作具(38)を下方向に操作すると左右マーカ(50)の左右双方が下降繰出される動作が行われる。更に、手元操作具(38)を水平方向の一方又は他方に操作すると、自動的に左右マーカ(50)の任意のいずれか一方のマーカが作業位置に繰出される。 【0015】以上により、本発明によれば、手元操作具(38)の操作方向と左右マーカ(50)の繰出しモード、及び実際の繰出し方向とが略々一致しており、これによりマーカ制御に関する誤操作を防止して作業性の向上が図られる。 【0016】なお、上述したカッコ内の符号は図面を参照するためのものであって、本発明を何ら限定するものではない。 【0017】 【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。 【0018】図1に示すように、乗用田植機1は、前輪2及び後輪3により支持された走行機体5を有しており、該走行機体5にはその前方部分のボンネット4内にエンジン6が搭載され、走行機体5の後部には座席シート7を有する運転席9が配設されている。この座席シート7の側方には、後述する植付部10の昇降及び植付クラッチの操作を行う手動操作レバー17が設けられていて、この手動操作レバー17は、レバーガイド21に沿い「上げ」、「固定」、「下げ(自動)」、「植付(自動)」の各位置に操作可能となっている。 【0019】前記走行機体5の後方には、昇降リンク機構8を介して作業部としての植付部10が昇降自在に支持され、該植付部10には多数のプランタアーム11、フロー卜14及びマット苗を縦方向に載置し得る苗載せ台12が備えられている。この植付部10は、植付作業時に枕地にて走行機体5が旋回する場合、例えば手動操作により上昇させることもできるし、また、フロントアクスルの旋回角が所定値以上になったことで自動的に上昇制御(旋回終了で自動的に下降制御)することもできる。 【0020】植付部10の左右両端部には、左右マーカ50(L,R)が取り付けられていて、この左右マーカ50(L,R)は、例えば後述する自動モードにおいては、植付部10の昇降に伴い機体側方に下降繰出す作業位置と、上昇収納する非作業位置とに自動的かつ交互に切換えられるようになっており、作業位置においては圃場面に走行機体5の走行基準線を引くことができる。 【0021】前記走行機体5には、昇降リンク機構8に固着されたリンクブラケット44との間に油圧シリンダ19が配設されていて、前記手動操作レバー17の操作に基づき、座席シート7の下部のリヤカバー26内に配置された制御部39を介して油圧コントロールバルブ35が制御され、更に該油圧コントロールバルブ35により前記油圧シリンダ19が伸縮制御されて、植付部10が昇降作動する。なお、前記手動操作レバー17の操作位置は、レバー位置検出ポテンショメータ42により検出され、この検出値に応じて前記制御部39を介して油圧コントロールバルブ35が制御される。 【0022】また、図2(a)に示すように、前記運転席9の前部には、ステアリングホイール13が設けられ、そのステアリングコラム13aのスイッチボックス51に手元操作レバー(手元操作具)38が取り付けられている。 【0023】この手元操作レバー38は、図示しない弾発部材により、手を離すと図の基準位置に自動復帰するように付勢されていて、この基準位置を中心として上下方向に操作可能であると共に、この上下操作とは独立して機体前後方向に操作可能となっている。前記スイッチボックス51内には、植付部10及び左右マーカ50を制御すべく手元操作レバー38の上下方向位置を検出する切換スイッチ43と、左右マーカ50(L,R)を制御すべく手元操作レバー38の前後方向位置を夫々検出する切換スイッチ52,53が内蔵されている。 【0024】なお、前記手元操作レバー38は、植付部10の誤操作防止のため、前記手動操作レバー17が「植付」位置に操作されており、かつ操作パネルに設けられた植付部10の昇降用の専用スイッチ15(図1参照)がオン操作されている場合にのみ、該手元操作レバー38による植付部10の昇降制御が可能となっている。従って、この専用スイッチ15がオフのときは、手元操作レバー38の操作により、左右マーカ50の設定及び任意の繰出しが可能となる。 【0025】以上により、前記専用スイッチ15がオン操作された状態で、前記手元操作レバー38を、基準位置から上方向に1回操作すると、その操作が前記切換スイッチ43により検出されて、前記制御部39を介し植付部10が上昇制御され(「上げ」)、同様に下方向に1回操作すると植付部10が下降制御され(「下げ」)、更にこの下げ位置から下方向に1回操作すると植付部10が植付位置(「植付」)に制御される。 【0026】また、前記専用スイッチ15がオフの状態で、かつ植付部10の上昇位置においては、左右マーカ50のモード設定が可能となると共に、専用スイッチ15がオフの状態で、かつ植付部10の下降位置においては、左右マーカ50の任意の繰出しが可能となる。 【0027】本実施の形態では、前記専用スイッチ15がオフの状態で、かつ植付部10の上昇位置において、手元操作具38による上方向への操作で左右マーカ50が停止モードに設定され、下方向への操作で左右マーカ50の双方が作業部10の昇降に伴い下降繰出し及び上昇収納される双方モードに設定される。また、手元操作具38の前方向操作で、左右マーカ50の繰出しを作業部10の昇降に伴い、最初に左マーカ50Lを繰出して自動的に左右交互に切換える自動モードに設定され、更に、手元操作具38の後方向操作で、最初に右マーカ50Rを繰出して自動的に左右交互に切換える自動モードに設定される。 【0028】すなわち、図2(b)に示すように、植付部10の上昇位置にて、手元操作レバー38を上方向に操作すると、左右マーカ50が上昇収納される停止モードに設定され、また、下方向に操作すると、左右マーカ50の双方が植付部10の昇降に伴い下降繰出し及び上昇収納される双方モードに設定される。 【0029】また、図2(a)(b)のように、手元操作レバー38がステアリングコラム13aの右方向に延設されている場合は、手元操作レバー38を前方向に操作すると、最初に左マーカ50Lを繰出して植付部10の昇降に伴い自動的に左右交互に切換える自動モードに設定され、また、手元操作レバー38を後方向に操作すると、最初に右マーカ50Rを繰出して自動的に左右交互に切換える自動モードに設定される。 【0030】なお、手元操作レバー38がステアリングコラム13aの左方向に延設されている場合は、前記と逆に、手元操作レバー38を前方向に操作すると、最初に右マーカ50Rを繰出して植付部10の昇降に伴い自動的に左右交互に切換える自動モードに設定され、また、手元操作レバー38を後方向に操作すると、最初に左マーカ50Lを繰出して自動的に左右交互に切換える自動モードに設定される。 【0031】なお、停止モードの場合、前記切換えスイッチ52,53はオフであり、左・右マーカ50の繰出しは行われない。また、自動モードの場合、例えば、走行機体5の枕地等における旋回動作に連動して植付部10が一回昇降される毎に、左・右マーカ50の繰出し順序が自動的に左右交互に切換えられる。更に、双方モードの場合は、左右マーカ50の両方が作業位置に繰り出される。 【0032】また、本実施の形態では、前記専用スイッチ15がオフの状態で、かつ植付部10の下降位置において、手元操作具38による上方向への操作で左右マーカ50が非作業位置に上昇収納され、下方向への操作で左右マーカ50の双方が下降繰出される動作が行われる。すなわち、植付部10の下降位置(「下げ」又は「植付」)において、手元操作レバー38を上方に操作すると、左右マーカ50が非作業位置に上昇収納され、また、手元操作レバー38を下方に操作すると、左右マーカ50の双方が作業位置に下降繰出される。 【0033】更に、手元操作具38を前方向に操作すると、最初に左マーカ50Lが繰出されて植付部10の昇降に伴い左右マーカ50が自動的に左右交互に切換えられ、また、手元操作具38を後方向に操作すると、最初に右マーカ50Rが繰出されて植付部10の昇降に伴い左右マーカ50が自動的に左右交互に切換えられる。 【0034】すなわち、植付部10の下降位置において、手元操作レバー38がステアリングコラム13aの右方向に延設されている場合は、手元操作レバー38が前方向に操作されると、最初に左マーカ50Lが繰出されて、以後は植付部10の昇降に伴い自動的に左右交互に切換えられ、また、手元操作レバー38が後方向に操作されると、最初に右マーカ50Rが繰出されて、以後は植付部10の昇降に伴い自動的に左右交互に切換えられる。 【0035】なお、手元操作レバー38がステアリングコラム13aの左方向に延設されている場合は、前記と逆に、手元操作レバー38が前方向に操作されると、最初に右マーカ50Rが繰出されて、以後は植付部10の昇降に伴い自動的に左右交互に切換えられ、また、手元操作レバー38が後方向に操作されると、最初に左マーカ50Lが繰出されて、以後は植付部10の昇降に伴い自動的に左右交互に切換えられる。 【0036】このように、本実施の形態によれば、手元操作レバー38による左右マーカ50の繰出しモードの設定操作と、モード設定とは異なる左右マーカ50の任意の繰出し・収納操作による操作方向が略々合致するようになっていて、新たな操作へのとまどいを軽減することができる。 【0037】図3(a)(b)は、左右マーカ50L,50Rを備えたマーカ装置60,60のうち、左側のマーカ装置60を例としてその概要を示している。 【0038】このマーカ装置60は、保持ケース61内に電動式のマーカシリンダ62を有し、該保持ケース61の外側端部には回動軸63が回動可能に軸装されている。この回動軸63には、先端側にマーカ50Lが取付けられたマーカアーム64と揺動板65とが夫々一体的に固定されていて、該揺動板65に形成された長孔65aに前記マーカシリンダ62の作動杆62aの先端部が係止されている。前記揺動板65は、スプリング66により常時一方向(図の反時計方向)に付勢されていると共に、前記作動杆62aには、検出金具67が取付けられている。そして、作動杆62aが伸長すると、この検出金具67が繰出し側の検出スイッチ68に当接して検出され、また、作動杆62aが縮小すると、この検出金具67が収納側の検出スイッチ69に当接して検出される。 【0039】前記マーカシリンダ62は、左右のマーカ装置60,60に夫々1個づつ設けられていて、これらのマーカシリンダ62により、左右マーカ50の繰出し及び収納操作が可能となっている。 【0040】図4は、左右マーカ50のモード設定と、モード設定とは異なる任意の左右マーカ50の繰出し・収納操作が可能な条件を示したものである。 【0041】すなわち、左右マーカ50のモード設定は、前記専用スイッチ15がオフの状態で、かつ各モニタ及び警報ブザーを作動状態とするための植付スイッチがONで、更に油圧カム(後述の平板カム30)が「下げ」又は「植付」位置以外、すなわち「上げ」又は「固定」位置にあると共に、植付部10が所定高さより上にあるときに可能である。また、モード設定とは異なる任意のマーカの繰出し・収納操作は、前記専用スイッチ15がオフの状態で、かつ前記植付スイッチがONで、更に油圧カム30が「下げ」又は「植付」位置にあると共に、植付部10が所定高さ以下にあるときに可能である。 【0042】次に、図5(及び図1)に基づき、植付部10の昇降制御について簡単に説明する。 【0043】前記専用スイッチ15をオン操作した状態で、手元操作レバー38を操作すると、リヤカバー26内に配置されたバルブ作動機構22が作動し、このバルブ作動機構22により前記油圧コントロールバルブ35が操作されて植付部10が昇降制御される。 【0044】すなわち、前記バルブ作動機構22はカム回動モータ41を有し、このカム回動モータ41は小ギヤ23を介して平板カム30に噛合されている。この平板カム30は、バルブ操作板36を介して油圧コントロールバルブ35に連結され、この油圧コントロールバルブ35の回動により油圧シリンダ19が伸縮制御される。 【0045】一方、手元操作レバー38は、制御部39を介してカム回動モータ41と電気的に接続されていて、該手元操作レバー38の上下方向の操作により、その操作内容が前述の切換スイッチ43により判別される。このため、該切換スイッチ43からの制御信号で、前記カム回動モータ41により平板カム30が回動され、油圧コントロールバルブ35を介して油圧シリンダ19が伸縮され、更に昇降リンク機構8を介して植付部10が昇降制御される。 【0046】図6は、本実施の形態の制御ブロック図を示しており、前記制御部39はマイクロコンピュータ(以下、CPUという)を有し、このCPUに、植付部10及びマーカ制御用の切換スイッチ43、マーカ制御用の切換スイッチ52,53、植付部10の昇降位置を検出するリフト角ポテンショメータ87、各モニタ及び警報ブザーを作動状態とする植付スイッチ40等からの信号が入力され、該CPUにより、植付部10を昇降制御するカム回動モータ41、左右マーカ50が作業位置にあるか否かを知らせるランプ84L,84R、マーカシリンダ62L,62R等が制御される。 【0047】次に、図7のマーカモードの設定及び任意の繰出しに関するフローチャートに基づき、本実施の形態の制御動作を説明する。 【0048】まず、S1で植付スイッチ40のON,OFFを判断し、OFFなら、S2においてマーカモードをOFFとして最初のステップに戻り、ONなら、S3において、前回の植付スイッチ40のON,OFFを判断する。このS3で、前回植付スイッチ40がONならS5に進み、OFFならS4でマーカモードを初期設定してS5に進む。このS5では、植付部10の高さが所定値hより上か下かを判断し、hより上なら、S6に進んでマーカモードの設定制御に移行し、また、hより下なら、S14に進んで実際のマーカ繰出し制御を行う。 【0049】すなわち、S6〜S13は、マーカのモード設定に関する制御であり、S6で、手元操作レバー38による上方向操作の有無を判断し、Yesなら、S7においてマーカモードを「OFF」として最初に戻り、Noなら、S8に進む。このS8では、手元操作レバー38による下方向操作の有無を判断し、Yesなら、S9においてマーカモードを「両落ち」に設定して最初に戻り、Noなら、S10に進む。このS10では、手元操作レバー38による前方向操作の有無を判断し、Yesなら、S11においてマーカモードを「オートマーカ左」に設定して最初に戻り、Noなら、S12に進む。このS12では、手元操作レバー38による後方向操作の有無を判断し、Yesなら、S13においてマーカモードを「オートマーカ右」に設定して最初に戻り、また、Noなら最初に戻る。 【0050】次に、S14〜S22は、実際のマーカ繰出しに関する制御であり、S14で、手元操作レバー38による上方向操作の有無を判断し、Yesなら、S15において手動収納フラグをセットして最初に戻り、Noなら、S16に進む。このS16では、手元操作レバー38による下方向操作の有無を判断し、Yesなら、S17においてマーカ50を両落ちモードにて繰出してS22に進み、Noなら、S18に進む。このS18では、手元操作レバー38による前方向操作の有無を判断し、Yesなら、S19においてマーカ50をオートモードにて左マーカ50Lを繰出してS22に進み、Noなら、S20に進む。このS20では、手元操作レバー38による後方向操作の有無を判断し、Yesなら、S21においてマーカ50をオートモードにて右マーカ50Rを繰出してS22に進み、このS22において手動収納フラグをリセットして最初に戻り、また、Noなら最初に戻る。 【0051】 【発明の効果】以上説明した通り、請求項1記載の発明によれば、手元操作具の上下方向操作で左右マーカが停止モード又は双方モードに設定され、また、手元操作具の水平方向への操作で、左右マーカの繰出しが作業部の昇降に伴い自動的に交互に切換えられる自動モードに設定されるので、手元操作具の操作方向とマーカの繰出しモードとが略々一致し、モード設定の際の誤操作を少なくして作業性の向上を図ることができる。 【0052】請求項2記載の発明によれば、手元操作具を運転操作部の右方向に延設した場合、該手元操作具の前後方向操作に基づき、最初に左マーカ又は右マーカが繰出される自動モードに設定され、また、手元操作具を運転操作部の左方向に延設した場合、該手元操作具の前後方向操作に基づき、前記と逆の、最初に右マーカ又は左マーカが繰出される自動モードに設定されるので、手元操作具の操作方向とマーカの繰出しモードとが略々一致し、誤操作を少なくして作業性の向上を図ることができる。 【0053】請求項3記載の発明によれば、手元操作具の上下方向の操作で、左右マーカが収納又は双方繰出され、また、手元操作具の水平方向への操作で、左右マーカの任意のいずれか一方のマーカの繰出しが行われ、手元操作具の操作方向とマーカの実際の繰出し方向とが略々一致するので、実際のマーカ繰出し操作の際の誤操作を少なくして作業性の向上を図ることができる。 【0054】請求項4記載の発明によれば、手元操作具を運転操作部の右方向に延設した場合、該手元操作具の前後方向操作に基づき、最初に左マーカ又は右マーカが繰出され、また、手元操作具を運転操作部の左方向に延設した場合、該手元操作具の前後方向操作に基づき、前記と逆の、最初に右マーカ又は左マーカが繰出されるので、手元操作具の操作方向とマーカの実際の繰出し方向とが略々一致し、誤操作を少なくして作業性の向上を図ることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001878 【氏名又は名称】三菱農機株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年4月10日(2001.4.10) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100082337 【弁理士】 【氏名又は名称】近島 一夫 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−305913(P2002−305913A) |
| 【公開日】 |
平成14年10月22日(2002.10.22) |
| 【出願番号】 |
特願2001−112035(P2001−112035) |
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