| 【発明の名称】 |
四輪形耕うん作業車 |
| 【発明者】 |
【氏名】太田 清志
【氏名】桑原 穣
【氏名】黒田 智之
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| 【要約】 |
【課題】機体が前輪操舵・後輪駆動の四輪形で、作業機の装着は機械的昇降のミッドマウント式で、座乗状態での操縦装置と追従歩行状態での操縦装置を備た小形乗用歩行兼用形作業車において、追従歩行状態では、作業機を下げて作業をしている時と上げた時の、後車軸を支点とした前後バランスの変化即ち、ハンドル荷重の変化が大であると作業者の疲労に大きな影響を及ぼす。
【解決手段】装着作業機の昇降軌跡を、作業範囲ではほぼ上下方向に動き、格納範囲では前車輪より後方に遠ざかる方向に動くように作業機取付ヒッチのリンクおよび支点を配置し、また座乗状態と歩行追従状態でのバランス変化に対応するため、運転席を開閉しウエイトを動かす等の手段を用いる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 運転席座乗状態での前部操縦装置5、後車輪32を中心として機体前方を持ち上げて回向する機体追従歩行状態での後部操縦装置6を有し、前車輪31と後車輪32の間の機体本体腹部に耕うん作業機40を吊装した前輪操舵・後輪駆動の四輪形耕うん作業機において、作業機のロータリ軸39の昇降軌跡37が、作業範囲ではほぼ上下方向、格納範囲では前車輪31より後方に遠ざかる方向である構造の作業機取付装置4を有する事を特徴とした上記耕うん作業車。 【請求項2】 側面視において、耕うん作業機40最下げ時に前車輪31後部とロータリ回転外周45と接触しない範囲接近し、最上げ時にロータリ回転外周45と後車輪32とが重なる配置にしたことを特徴とする請求項1記載の作業車。 【請求項3】 機体本体腹部の上部フレーム52に固着し下方に延出し前後に併設した前リンク支点座55・後リンク支点座56の下端に、前リンク46・後リンク43を介しヒッチ47を揺動可能に係合した作業機取付構造において、後リンク支点座56をヒッチ47より後方に設け、且つ、前リンク46・後リンク43の作動軌跡が前支点90・後支点91より前方から上方にある事を特徴とする請求項1記載の作業車。 【請求項4】 機体本体腹部の上部フレーム52に固着したローラガイド85及び、下方に延出しクランク支点座86の下端に、前方をローラ81及び、後方をクランクアーム83を介しヒッチ87を揺動可能に係合した作業機取付構造において、クランクアーム支点座86をヒッチ87より後方に設け、且つ、クランクアーム83の作動軌跡がクランク支点89より上方にある事を特徴とする請求項1記載の作業車。 【請求項5】 上部フレーム52L・52Rに運転席取付体57aL・57aRを設け、その運転席回動支点70を軸に運転席60を前後に回動可能とし、運転席60が座乗状態の時は後方に、運転席60を前方に倒した時には前方にウエイト76が移動することを特徴とする請求項1記載の作業車。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、運転席座乗状態でも機体後方追従歩行状態でも作業可能な、乗用歩行兼用作業車に関する。 【0002】 【従来の技術】従来の技術として、作業機の機体本体腹部装着式(ミッドマウント式)は、作業機の前方をトラクタと同じ3点ヒッチ方式で吊装し、機体左側面視において、作業機の昇降軌跡は、後方跳ね上げ軌跡即ち、機体左側面視で円周の右側の円弧を描き動くか、又は、パンタグラフ方式で吊装し、作業機の昇降軌跡は、ほぼ上下に動くのが一般的である。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】歩行形の耕うん機や管理機は、道幅が狭かったり急な坂や段差がある搬入条件の悪い圃場や、変形小区画や軟弱圃場や、植付け条間の狭い畦圃場での作業に多く利用されて、しかも圃場の隅々まできめ細かな作業が要求される。又、走行部と作業部が一体であるので、作業部が地面から受ける反力は機体で支える必要があり、且つ、条件の悪い所での移動や回向では、作業部を持ち上げる動作を人力を使って行う場合がある。従って、小形乗用歩行兼用形耕うん作業車においても、追従歩行状態での後車軸を支点とした前後バランス、即ちハンドル荷重を、適正に維持することは重要な課題であり、ハンドル荷重の変化が作業の状態により大きく変化することは、運転者の疲労に大きな影響を及ぼすことになる。 【0004】 【課題を解決するための手段】 本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。即ち、請求項1においては、運転席座乗状態での操縦装置と、機体追従状態での操縦装置を有し、機体本体腹部に耕うん作業機を吊装した前輪操舵・後輪駆動の四輪形耕うん作業車、即ち、ミッドマウント式小形乗用歩行兼用形耕うん作業車において、作業機取付装置4に、作業機のロータリ軸の昇降軌跡が作業範囲ではほぼ上下方向に動き、格納範囲では前輪より後方に遠ざかる方向に動く機能即ち、機体左側面視で円周の左側を描く動きを織り込む事を手段として用いた耕うん作業車である。 【0005】また、請求項2においては、側面視で、作業範囲では前車輪と後車輪にロータリ回転外周と接触しない範囲で上下し、格納時は後車輪に重なるまで後方に移動させ後車軸に対するモーメントを小さくする手段を用い、請求項3、4においては、最も一般的で耐久性のあるリンク方式を用いて、作業機の動きが機体左側面視で円周の左側を描く動きを得る支点位置に配置する事を手段として用いた。 【0006】また、請求項5においては、後車軸を中心とする座乗状態での前後バランスと歩行状態でのバランス変化を少なくするため、運転席の前方下部を中心に運転席を前後に回動する構造を設け、更に、運転席背面後部にウエイトを着脱自在に固着し、歩行状態で操縦する時、運転席を前方に倒すことでウエイトが大きく移動し、軽量なウエイトでも前後バランスに大きな効果が得られる手段を用いた。 【0007】 【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を添付の図面を用いて説明する。図1は本発明の四輪形耕うん作業車の全体側面図、図2は同じく全体平面図、図3は同じく全体正面図、図4はフレーム及びヒッチ取付側面図、図5は同じく平面図、図6は別の実施例のフレーム及びヒッチ取付側面図、図7は同じく平面図である。 【0008】まず、本発明を装備した四輪形耕うん作業車(以下作業車)の全体の構成を、図1、図2、図3、図4、図5を用いて説明する。作業車1の構成は、駆動伝動装置2及び後車輪32・フレーム50及び前車輪装置3・運転席60及び前部操縦装置5・歩行状態での後部操縦装置6・作業機取付装置4で構成し配置している。作業車1を動かす駆動伝動装置2は、左右の後車輪32L・32Rを、斜め後方に延設し内部に動力断続機構を備えた左右チェンケース13L・13Rの下方先端部の後車軸14L・14Rに夫々結合軸支し、左右チェンケース13R・13Lの上方後端部を連結パイプ12L・12Rを介してミッションケース11と連結し、ミッションケース11の上部延出部側面にエンジン10を配置して、前方開放後方連結のコ型に構成しているが、エンジン10の配置は特に実施例に拘わらない。 【0009】主にパイプ部材で構成しているフレーム50は、下部フレーム51の後部は駆動伝動装置2に沿ってU字形に曲げられ、ミッションケース11前部と、連結パイプ12L・12Rを介在させてチェンケース13L・13R上面先端部とに締結固定し、一方前方に延出した先端左右に前輪取付パイプ54L・54Rの下部を固着しており、また機体中央部で下部フレーム51より高い位置に平行に設置した上部フレーム52L・52Rの後部は下部フレーム51の後部に固着し、一方前方に延出した先端は横パイプ53を固着し、更に横パイプ53の両端は前輪取付パイプ54L・54Rの上部に固着し、下部フレーム51と上部フレーム52の部材が、正面視において台形の交点を通る位置に形成し、しかも下部フレーム51と上部フレーム52の前方への延出長さは、耕うん作業機40のロータリ回転外周45がロータリ作業位置に於ては前車輪31と後車輪32に接触しない範囲近接する長さである。 【0010】前車輪装置3は、所定の折角を付けたホーク軸35L・35R下端部に前車輪31L・31Rを回転自在に取付け、これをフレーム50の前輪取付パイプ54L・54Rに夫々回動自在に挿入るとともに、ホーク軸35L・35R上端部にタイロットアーム33L・33Rを固着し、更にタイロットアーム33の向きを後方に揃えて後端のピン36・36にタイロット34を回動自在に係合し、左右の前車輪31L・31Rの動きを同調させるよう構成している。この前車輪31を座乗状態で操縦する操舵ハンドル68は、前方下方を横パイプ53の中央に、側面視において前輪取付パイプ54に重なる位置角度で回動自在に嵌挿し、嵌挿部上面に接しタイロットアーム33と平行なアーム69を固着し先端をタイロット34と係合すると共に、上方を運転者が操縦しやすい位置まで上部後方に延出し屈曲してモーメントが得られる構成にし、その動く範囲をストッパーピン29L・29Rで規制している。 【0011】前部操縦装置5は、上部フレーム52L・52Rに固着している運転席取付体57aL・57aR・57bに運転席回動支点70を軸に運転席60を前後回動可能に取付け、運転席60の背面後部にウエイト76を着脱自在に締結固定し、下部フレーム51とハンドル61に締結固定した把手パイプ62を運転席60に近接して設け、この把手パイプ62の左側前方に前部主クラッチレバー63(実施例は主クラッチと前後進切替え兼用レバー)を設けこの動きを主クラッチロット66を経てミッションケース11上部の主クラッチアーム15に伝え、一方右側前方に作業機を昇降する前部耕深調節レバー64を設けこの動きを電気的に作業機取付装置4の電動シリンダ41に伝え、更に前部耕深調節レバー64の内側に前部緊急停止ボタン65を設けた構成にしたので、側面視において左右後車軸14L・14Rを結ぶ仮想線をまたがり機体の中央位置付近に配置した運転席60の位置で、前車輪31の操舵は勿論、走行動力の断続、作業機の耕深調節、緊急エンジン停止等最小限必要な操縦が行える。 【0012】後部操縦装置6は、運転席60下方付近より斜め上後方に延出するループ状のハンドル61の前方下部を上部フレーム52L・52Rに固着している4箇所のハンドル取付体58aL・58aR・58bL・58bRに締結固定し、ハンドル61の左側後方には、主クラッチアーム15に固着した主クラッチレバー73が主クラッチ掛金77の溝と係合し、更に主クラッチ掛金77に支点を持つPTOクラッチレバー71を設けてこの動きをミッションケース11内部のPTOクラッチに伝え、一方右側後方には、耕深調節レバー74を設けてこの動きを電気的に電動シリンダー41に伝え、更に耕深調節レバー74の内側に緊急停止ボタン75を設け、更にハンドル61後端左右下部にサイドクラッチレバー72L・72Rを設け、サイドクラッチレバー72R上部にアクセルレバー78を、又、ミッションケース11上部に支点を持ち上方に延出した変速レバー17を配置した構成であり、これにより歩行形の耕うん機や管理機と同様な操作で歩行操縦を行うことができる。 【0013】作業機取付装置4は、上部フレーム52L・52Rに結合し下方に延出し前後に併設した前リンク支点座55L・55Rと後リンク支点座56L・56Rの下端に係合装着する装置で、本発明の重要な所である。その構造は、前リンク支点座55L・55Rの下端に前リンク46L・46Rの一端を係合し、その他端をヒッチc体47cL・47cRと結合したヒッチd体47dの両端を係合し、又、後リンク支点座56L・56Rの下端に後リンク43L・43Rの一端を係合し、その他端を左右のヒッチc体47cL・47cRと係合すると共に、前リンク46L・46Rと後リンク43L・43Rとを上部でリンクロット48L・48Rで係合同調連結し、耕うん作業機40を装着するヒッチa体47aは、2本のヒッチb体47bL・47bRを介在してヒッチc体47cL・47cRと結合した構成である。一方、上部フレーム52L・52Rに部材を介して係合するシリンダー取付体59L・59Rと電動シリンダー41の上部と係合し、電動シリンダー41の軸芯はヒッチc体47cより上を通りその先端をヒッチc体47cL・47cRと結合するヒッチe体47eに係合しているので、機体左側面視において、ロータリ軸昇降軌跡37が円周の左の円弧を動く構造となる。 【0014】作業機取付装置4の別の実施例として、図6、図7を用いて説明する。構造は、上部フレーム52L・52Rの前方で結合する側面視で、への字形のローラガイド85L・85Rの溝と、ヒッチd体87dに結合するローラ軸82で支軸したヒッチ上部前方に位置するローラ81L・81Rと係合すると共に、ヒッチa体87aより後方で上部フレーム52L・52Rに結合し下方に延出するクランク支点座86L・86R先端にクランクアーム83L・83Rを係合して、クランクアーム83L・83Rの他端をヒッチd体87dと結合するヒッチc体87cL・83cRと係合し、耕うん作業機40を装着するヒッチa体87aは、2本のヒッチb体87bL・87bRを介在してヒッチd体87dL・87dRと結合した構成である。一方、上部フレーム52L・52Rに部材を介して結合するシリンダー取付体59L・59Rと電動シリンダー41の上部と係合し、電動シリンダー41の先端をヒッチd体87dに係合した構成である。なお係合部はいずれもスムースな回転自在な構造である。 【0015】 【発明の効果】本発明は以上のような構成にしたので、次のような効果が得られる。即ち、運転席座乗状態での前部操縦装置5、後車輪32を中心として機体前方を持ち上げて回向する機体追従歩行状態での後部操縦装置6を有し、前車輪31と後車輪32の間の機体本体腹部に耕うん作業機40を吊装した前輪操舵・後輪駆動の四輪形耕うん作業車において、耕うん作業車のロータリ軸昇降軌跡が、作業範囲ではほぼ上下方向、格納範囲では前車輪より後方に遠ざかる方向である構造の作業機取付装置を有するので、耕深による作業機前後位置の変化によって生ずる前後バランスの変化は微少で、耕深も充分取ることが可能となり、作業内容に合わせた耕深選択範囲が広がると共に、格納の時には作業機が後車軸に近づくので、作業機によるハンドル荷重は減少する等の効果が得られる。 【0016】また、側面視において、耕うん作業機40最下げ時に前車輪31後部とロータリ回転外周45と接触しない範囲接近し、最上げ時にロータリ回転外周45と後車輪32とが重なる配置にしたことにより、耕うん作業機の後車軸に対するモーメントが小さくなりハンドル荷重の低減と共に、機体の全長を短くする等の効果が得られる。 【0017】また、機体本体腹部の上部フレーム52に固着し下方に延出し前後に併設した前リンク支点座55・後リンク支点座56の下端に、前リンク46・後リンク43を介しヒッチ47を揺動可能に係合した作業機取付構造において、後リンク支点座56をヒッチ47より後方に設け、且つ、前リンク46・後リンク43の作動軌跡が前支点90・後支点91より前方から上方にある事、又は、別の実施例で示す機体本体腹部の上部フレーム52に固着したローラガイド85及び、下方に延出しクランク支点座86の下端に、前方をローラ81及び、後方をクランクアーム83を介しヒッチ87を揺動可能に係合した作業機取付構造において、クランクアーム支点座86をヒッチ87より後方に設け、且つ、クランクアーム83の作動軌跡がクランク支点89より上方にある事により、耕うん作業機のロータリ軸39の昇降軌跡が作業範囲ではほぼ上下方向、格納範囲では前車輪31より後方に遠ざかる方向に動く構造の作業機取付装置となり、機体の全長を短く、ハンドル荷重を適正に維持し、しかも、最も一般的で耐久性のあるリンク構造にまとめることができる。 【0018】また、上部フレーム52L・52Rに運転席取付体57aL・57aR・57bを設け、その運転席回動支点70を軸に運転席60を前後に回動可能に取付けて、実施例では、運転席背面後部にウエイト76を着脱自在に締結固定する構成にしたので、座乗状態では後方で、歩行状態で運転席を前に倒すと大きく前方に移動し、軽量なウエイトでも前後バランスに大きな効果が得られ、更に、前方の視界が見やすくなる効果がある。これ等のバランス改善で追従歩行状態でのハンドル荷重を適正に維持し、耕うん機とほぼ同じ大きさまで全長が短くなり、畦畔近くまで安定状態で耕せて圃場の隅々まできめ細かな作業ができ、更に、軽作業では耕うん巾を延長して能率を上げることの可能性を持つ小形の乗用歩行兼用形作業車となった。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005164 【氏名又は名称】セイレイ工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年4月3日(2001.4.3) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2002−291305(P2002−291305A) |
| 【公開日】 |
平成14年10月8日(2002.10.8) |
| 【出願番号】 |
特願2001−104194(P2001−104194) |
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