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【発明の名称】 管理機
【発明者】 【氏名】中野 将憲

【氏名】丹治 光彦

【氏名】河本 勇

【氏名】高木 伸二

【要約】 【課題】センタードライブのロータリ軸23に、正転時には耕耘作業を、逆転時には草刈作業を行う草刈耕耘爪24を取付けた管理機において、ロータリ軸23の中央部に動力を伝えるための伝動ケース21下にできていた刈残しを草刈り処理する。

【解決手段】伝動ケース21前方の草を左右に掻分ける分草体99を備え、従来刈残されていた草を爪24に当たり易くし、刈残しを少なくする。また分草体99は、耕耘作業時に下部を地中に差込み抵抗棒として機能させ、専用の抵抗棒を不要とし、軽量化とコスト低下を図る。さらに分草体99は、伝動ケース21の直ぐ外側の爪24近傍まで延設し、従来刈残されていた草を伝動ケース21の直ぐ外側の爪24近傍まで誘導し、確実で安定した刈残し処理性能を得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 センタードライブのロータリ軸に、正転時には耕耘作業を、逆転時には草刈作業を行う草刈耕耘爪を取付けた管理機において、ロータリ軸の中央部に動力を伝えるための伝動ケース前方の草を左右に掻分ける分草体を備えることを特徴とする管理機。
【請求項2】 分草体は、耕耘作業時に下部を地中に差込み抵抗棒として機能させることを特徴とする請求項1記載の管理機。
【請求項3】 分草体は、伝動ケースの直ぐ外側の爪近傍まで延設することを特徴とする請求項1記載の管理機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耕耘作業と草刈作業のできる歩行形の管理機に関する。
【0002】
【従来の技術】耕耘作業と草刈作業のできる草刈耕耘爪を正逆転可能なロータリ軸に取付けて、正転時における低速回転で耕耘作業を行い、逆転時における高速回転で草刈作業を行うことは公知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ロータリ軸の駆動方法には主に、軸の中央部に動力を伝えるセンタードライブ式(中央駆動式)と、軸端に伝えるサイドドライブ式(側方駆動式)があるが、前者の場合、ロータリ軸を駆動するための伝動ケース下に刈残しができる問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】従って本発明は、センタードライブのロータリ軸に、正転時には耕耘作業を、逆転時には草刈作業を行う草刈耕耘爪を取付けた管理機において、ロータリ軸の中央部に動力を伝えるための伝動ケース前方の草を左右に掻分ける分草体を備えるもので、従来刈残されていた草を爪に当たり易くし、刈残しを少なくすものである。
【0005】また分草体は、耕耘作業時に下部を地中に差込み抵抗棒として機能させるもので、専用の抵抗棒を不要とし、軽量化とコスト低下を図るものである。
【0006】さらに分草体は、伝動ケースの直ぐ外側の爪近傍まで延設したもので、従来刈残されていた草を伝動ケースの直ぐ外側の爪近傍まで誘導し、確実で安定した刈残し処理性能を得るものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳述する。図1乃至図4に示す如く、本発明に係る管理機は、左右一対の走行輪1をミッションケース2に車軸3を介して装設させ、該ケース2後部にヒッチ台4を固定させ、ヒッチ台4とミッションケース2に操向ハンドル5基端を連結させ、ミッションケース2の後方斜上方に操向ハンドル5を設け、変速レバー6、主クラッチレバーであるデッドマンレバー7、PTOクラッチレバー8、デフロックレバー9等を操向ハンドル5のループ形操作部10に取付けると共に、前記ミッションケース2上面の略水平面2aにエンジン11を上載固定させ、エンジン11出力を無段変速する油圧変速機12をミッションケース2後部の右側面に固定させ、エンジン11の出力軸13にプーリ14,15及びベルト16を介してミッションケース2の入力軸17を連結させ、前記変速機12の変速入力軸18をミッションケース2の入力軸17に連結させ、変速機12の変速出力軸19に車軸3を連結させるように構成している。
【0008】また、ミッションケース2を側面視略L形に形成して後側を下方に突出させ、該ケース2後側の下部に車軸3を配備させ、エンジン11の出力軸13と車軸3間に変速機12を配設させ、エンジン11の駆動力を上方から後下方に伝えて走行輪1を駆動させると共に、ミッションケース2の変速機12前方にPTO軸20を配設させ、ミッションケース2及び伝動ケース21を介してロータリ作業機22を機体前方に支持させている。
【0009】ロータリ作業機22は、ロータリ軸23と、耕耘と草刈に兼用できる切削刃を備えた草刈耕耘爪24とを有し、前記PTO軸20に伝動ケース21を介してロータリ軸23を連結させると共に、爪24をロータリ軸23に取付け、各爪24の上面及び左右をロータリカバー25及び左右側板26によって閉塞させ、走行輪1前進と同一方向回転の爪24の正転によって耕耘作業を行わせる一方、爪24の逆転によって草刈作業を行わせる。
【0010】ロータリ軸23の駆動方法はセンタードライブであり、図8にも示す如く、該軸23の中央部を伝動ケース21を介して回転自在に軸支させ、前記PTO軸20からロータリ軸23の中央部に伝動ケース21内の伝動機構を介して動力を伝えている。
【0011】さらに、前記作業機22の耕耘作業と同時に畦立作業を行わせる後作業機27を備え、ヒッチ台4後側に固設する後ヒッチ28にヒッチピン29を介して後作業機27を着脱自在に設けると共に、ヒッチピン29回りに回転させて昇降自在に後作業機27を後ヒッチ28に取付け、後作業機27を下降着地させて畦立作業位置に支持させたり、ヒッチ台4後側に後作業機27を持上げて非作業位置に支持させる。また、前記エンジン11後側に燃料タンク30を設ける。
【0012】図5にも示す如く、平面視門形のゲージフレーム31両端部を作業機22前方に突出させて左右ゲージ輪32を取付け、前記ゲージフレーム31の門形中間部に固設する結合フレーム33の結合子34に調高ハンドル35前端のネジ軸36を結合させるもので、前記調高ハンドル35を機体の中心ラインより右側で前後方向に配設し、ハンドル35後端側を操向ハンドル5の下方位置まで延設させて、操向ハンドル5位置でハンドル35後端のハンドル操作部37の回動操作を可能に設けている。そして前記ゲージフレーム31の門形支脚部31aを側面視略L形に形成して、前記左右側板26に支軸38を介して回転自在に取付ける回転支持体39に、支脚部31aのL形コーナ部を上側より当接保持させて、調高ハンドル35の回動操作時には支持体39を中心としてゲージフレーム31を揺動させ、ゲージ輪32を昇降させるように構成している。
【0013】また、前記ロータリカバー25前方に平面視門形の前面カバー40を備えるもので、前面カバー40の両端部を前記支脚部31aの前端内側に固定させて、ゲージ輪32の地上高の調節時にはゲージ輪32と一体に前面カバー40も移動させて、例えば作業機22を下降させる耕耘作業時には作業機22に対しては前面カバー40を上昇位置とさせて圃場面との干渉を回避させ、また作業機22を上昇させる草刈作業時には作業機22に対しては前面カバー40を下降位置とさせて、草や小石等の作業機22前方への飛散を防止するように構成している。
【0014】図6に示す如く、前記ロータリ軸23に爪台41を固定させ、爪台41に支軸42を介して草刈耕耘爪24を回転自在に軸支させ、ロータリ軸23回転時に遠心力によって放射線方向に爪24を突出させ、支軸42回りの回転によって衝撃を吸収させる爪24の高速逆転によって草刈を行わせると共に、前記爪台41に後退ストッパ43を固定させ、ロータリ軸23を正転させて耕耘するとき、爪24を後退ストッパ43に当接させ、耕耘抵抗に対して爪24を後傾姿勢で固定支持させ、後退ストッパ43を介して後退角を形成して爪24を支持させて耕耘抵抗を低減させ乍ら耕耘力(深さ)を確保するように構成している。
【0015】図4に示す如く、作業機22を耕耘及び草刈高さ位置の2段階に切換える作業高さ切換部材44を調高ハンドル35の中間に連結させるもので、ミッションケース2に切換部材44を固設させ、該切換部材44の前後方向に開設する長孔46の前端・後端下側に草刈・耕耘ノッチ47,48形成して、前記ハンドル35を嵌挿固定するハンドル受体49の両側丸軸部50を前記ノッチ47,48に係合させるとき、ハンドル35を大きく前後に移動させて、受体49の丸軸部50と草刈ノッチ47の係合時にあってはゲージ輪32を下動位置とさせ、且つ、ハンドル操作部37の回動操作によってゲージ輪32を下動位置で無段階に小さく変化させて、作業機22の耕深を例えば1cmとする低草刈作業や、地上高を30mm或いは40mmとする高草刈作業或いは移動作業等を行う一方、丸軸部50と耕耘ノッチ48の係合時にあってはゲージ輪32を上動位置とさせ、且つ、ハンドル操作部37の回動操作によってゲージ輪32を上動位置で無段階に小さく変化させて、作業機22の耕深を例えば10cm或いは5cmとする耕耘作業等を行うように構成している。
【0016】さらに、前記左右側板26の外側に前後ボルト51、52を介して取外し自在に、且つ、前ボルト51を中心に回動自在に側面カバー53を取付けるもので、側面カバー53は扇形に形成し、ロータリカバー25の円弧外周面の外径寸法より側面カバー53の円弧外周の外径寸法を小に設け、ロータリ軸23より前位置の前ボルト51を中心とする円弧形ボルト長孔54を側面カバー53に開設し、該長孔54及び後ボルト52を介して側面カバー53を側板26に上下位置調節自在に取付けて、図3に示す如く、ゲージ輪32を上動する地上高さ(作業高さ)の低い作業機22の耕耘作業時等では側面カバー53を上動させ、側板26形状内にカバー53を収納する一方、ゲージ輪32を下動する地上高さの高い作業機22の草刈作業時等では、図6に示す如く、側面カバー53を下動させ、側板26より側面カバー53を突出させて、側板26下端部と圃場面間に大きく形成される間隙をカバー53で覆って爪24を保護するように構成している。
【0017】また、前記ロータリカバー25の後端に蝶番55を介して回動自在にリヤカバー56の上端を取付けると共に、該カバー56の下端に上下寸法の短いゴム板57を固着させて、ロータリカバー25と圃場面間の距離が大きく変化する場合にもリヤカバー56の回動によって良好に対応させると共に、ゴム板57の上下寸法を短くすることによって作業機22側への巻込みを防止するように構成している。さらに前記前面カバー40の前端側部に前面カバー40と略同一幅のゴム板カバー58を固設して、草刈作業時に石等の前方飛散を防止するように構成している。
【0018】図7及び図8に示す如く、ミッションケース2内には、入力軸17と変速入力軸18の入力伝達軸59とを連動連結する一対の変速入力ギヤ60,61と、変速出力軸19の出力伝達軸62に設ける高低速ギヤ63,64と、切換軸65に設ける高低速切換ギヤ66と、出力伝達軸62に遊嵌する遊転軸67と切換軸65を常時連結する一対の減速ギヤ68,69と、デフピニオンギヤ70及び左右デフサイドギヤ71,72をパイプ状のデフケース73に内設させ該ケース73に固設するスプロケット74をチェン75を介して遊転軸67の固定スプロケット76に連結させるデフ機構77と、右車軸3に摺動自在にスプライン嵌合させてフオーク78の操作でもってスプロケット74に継断自在に結合するデフロックである爪クラッチ79とを備え、前記デフロックレバー9の操作によってワイヤ及びフオークシャフト80及びフオーク78を介してスプロケット74に爪クラッチ79を結合させるとき、車軸3と各ギヤ70,71,72をデフケース73と一体とさせて左右車軸3の回転差をなくして一体回転させると共に、爪クラッチ79とスプロケット74の結合解除時には左右車軸3間に回転差の発生するデフ機能を働かせるように構成している。
【0019】また、ミッションケース2内には、入力軸17に設けるPTO正転ギヤ81と、入力伝達軸59に設けるPTO逆転ギヤ82と、PTO変速軸83にスプライン嵌合して正逆転ギヤ81,82に択一的に結合させるPTO正逆転切換ギヤ84と、PTO軸20に遊転支持する爪クラッチギヤ85に結合させるPTO変速軸83の変速出力ギヤ86と、PTO軸20にスプライン嵌合して一側の爪クラッチ部87を爪クラッチギヤ85の爪クラッチ88に係脱自在に連結させる可動クラッチ体89と、クラッチ体89他側のブレーキ板90をクラッチ体89の切時に圧接させてPTO軸20を制動する摩擦板91と、PTOクラッチレバー8の操作によってワイヤ・クラッチアーム93・フォークシャフト94を介してクラッチ体89を左右に摺動させ爪クラッチ88の入切を行うPTOクラッチフォーク95とを備え、そして、前記ロータリ軸23の中央部を出力端側に回転自在に軸支している前記伝動ケース21の入力端側を前記ミッションケース2のPTO軸20部に着脱自在に締結固定し、PTO軸20をミッションケース2から伝動ケース21の入力端側内部に突出させ、伝動ケース21内部で入出力スプロケット21a,21b及び伝動チェン21cを介してPTO軸20にロータリ軸23の中央部を連動連結させ、草刈耕耘爪24を低速で正転させて耕耘作業を行う一方、草刈耕耘爪24を高速で逆転させて草刈作業を行うように構成している。
【0020】さらに、走行用の高低速切換ギヤ66とPTO正逆転切換ギヤ84とを一体的に切換動作させる単一の切換フォーク96を、ミッションケース2内を左右方向に挿通させる切換ロッド97に連結支持させ、ミッションケース2右外側に突出させるロッド97右端に作業切換レバー98を連結させ、該切換レバー98の操作によって、走行が高速で草刈耕耘爪24が高速逆転と走行が低速で草刈耕耘爪24が低速正転の2段階の切換えを行うように構成している。
【0021】而して、上記のようなセンタードライブのロータリ軸23に、正転時には耕耘作業を、逆転時には草刈作業を行う草刈耕耘爪24を取付けた管理機においては、ロータリ軸23を駆動するための伝動ケース21下に残耕と刈残しができるので、この残耕と刈残しを処理するために、図1乃至図5、図8及び図9に示すような分草体99を備えている。
【0022】前記分草体99は、鋳造或いは比較的肉厚の鋼板をプレス加工してプウラのうな形状に成型すると共に、上部背面側に取付けブラケット100を溶着している。そして、前記ブラケット100を伝動ケース21の出力側端に着脱自在に締結固定させ、ロータリ軸23より前方で、且つ、伝動ケース21の直ぐ外側の草刈耕耘爪24の間位置となる伝動ケース21の直前位置に分草体99を固設し、ロータリ作業機22の草刈耕耘幅の中央部から草刈耕耘爪24の先端軌跡より前方に分草体99の下部を前向きに突出させ、図1、図4、図9の(イ)に示す如く、草刈作業時には、分草体99をこの底面が圃場面と略平行に接地或いは若干浮上がる分草姿勢に支持し、図8に示すように、従来刈残されていた伝動ケース21下の草を、該伝動ケース21の前方で左右に掻分けて行き、伝動ケース21の直ぐ外側の草刈耕耘爪24の草刈耕耘作用域に誘導案内して、この草刈耕耘爪24による草刈り処理を行わせる一方、図3、図9の(ロ)に示す如く、耕耘作業時には、分草体99をこの下部が地中に前下がり傾斜に差込まれる耕耘姿勢に支持し、従来残耕となっていた伝動ケース21下の土を、該伝動ケース21の前方で耕耘して行き、分草体99による耕耘処理を行わせ、さらに耕耘作業時には前記分草体99を残耕処理だけでなく作業開始時の機体の急発進及び作業中の前進をはばむ抵抗棒として機能させるように構成している。
【0023】上記のように、センタードライブのロータリ軸23に、正転時には耕耘作業を、逆転時には草刈作業を行う草刈耕耘爪24を取付けた管理機において、ロータリ軸24の中央部に動力を伝えるための伝動ケース21前方の草を左右に掻分ける分草体99を備えることによって、従来刈残されていた草を爪24に当たり易くし、刈残しを少なくするものである。またこの分草体99は、草刈作業時の刈残し処理だけでなく、耕耘作業時には残耕処理を行う。即ち従来残耕となっていた土を分草体99が耕耘処理し、残耕も少なくするのである。
【0024】また分草体99は、耕耘作業時に下部を地中に差込み抵抗棒として機能させることによって、専用の抵抗棒を不要とし、軽量化とコスト低下を図るものである。
【0025】さらに前記分草体99の作用幅である左右幅は、伝動ケース21の左右幅よりも大とし、伝動ケース21の直ぐ外側の草刈耕耘爪24間隔に、該爪24との干渉を防ぎながら可及的に近づけ、刈残し及び残耕を可及的に少なくするもので、このように分草体99を、伝動ケース21の直ぐ外側の爪24近傍まで延設することによって、従来刈残されていた草を伝動ケース21の直ぐ外側の爪24近傍まで誘導し、確実で安定した刈残し処理性能を得るものである。また従来残耕となっていた土を伝動ケース21の直ぐ外側の爪24近傍まで耕耘し、確実で安定した残耕処理性能も得るものである。
【0026】図10乃至図12は分草体の変形例を示しており、該分草体101は、前端を先細り形状に形成した鋤形状の分草板102と、該分草板102の後端部に立設固定する取付けアーム103と、前記分草板102の後端部左右側部から一体に連続して後方に延設する左右の延長ガイド杆104とで構成している。そして、前記アーム103上端部を伝動ケース21の出力側端に着脱自在に締結固定させ、伝動ケース21の直ぐ外側の草刈耕耘爪24の間位置となる伝動ケース21の下方位置にてロータリ軸23より前方から該ロータリ軸23の真下を経て該ロータリ軸23より後方に分草板102及び左右延長ガイド杆104を固設し、ロータリ作業機22の草刈耕耘幅の中央部で草刈耕耘爪24の先端軌跡より前方に分草板102の前端を前向きに突出させ、且つ、左右の延長ガイド杆104を草刈耕耘爪24の先端軌跡の後側付近まで延設させ、草刈作業時には、分草体101を、分草板102及び左右延長ガイド杆104が圃場面と略平行となり、且つ、分草板102の底面が接地或いは若干浮上がる分草姿勢に支持し、従来刈残されていた伝動ケース21下の草を、該伝動ケース21の前方で分草板102により左右に掻分けた後、さらに左右延長ガイド杆104によりロータリ軸23より前方から該ロータリ軸23の真下を経て該ロータリ軸23より後方にわたって伝動ケース21の直ぐ外側の草刈耕耘爪24付近まで誘導案内し、伝動ケース21の前方で分草板102により左右に掻分けた草が自由復帰するのを防止しながら、伝動ケース21の直ぐ外側の草刈耕耘爪24の草刈耕耘作用域に誘導案内して、この草刈耕耘爪24による草刈り処理を行わせる一方、耕耘作業時には、分草体101を、この下部の分草板102が地中に前下がり傾斜に差込まれる耕耘姿勢に支持し、従来残耕となっていた伝動ケース21下の土を、該伝動ケース21の前方で耕耘して行き、分草板102による耕耘処理を行わせ、さらに耕耘作業時には前記分草体101を残耕処理だけでなく作業開始時の機体の急発進及び作業中の前進をはばむ抵抗棒として機能させるように構成している。
【0027】上記のように、センタードライブのロータリ軸23に、正転時には耕耘作業を、逆転時には草刈作業を行う草刈耕耘爪24を取付けた管理機において、ロータリ軸24の中央部に動力を伝えるための伝動ケース21前方の草を左右に掻分ける分草体101を備えることによって、従来刈残されていた草を爪24に当たり易くし、刈残しを少なくするものである。またこの分草体101は、草刈作業時の刈残し処理だけでなく、耕耘作業時には残耕処理を行う。即ち従来残耕となっていた土を分草体101が耕耘処理し、残耕も少なくするのである。
【0028】また分草体101は、耕耘作業時に下部を地中に差込み抵抗棒として機能させることによって、専用の抵抗棒を不必要とし、軽量化とコスト低下を図るものである。
【0029】さらに前記分草体101の作用幅である左右幅は、伝動ケース21の左右幅よりも大とし、伝動ケース21の直ぐ外側の草刈耕耘爪24間隔に、該爪24との干渉を防ぎながら可及的に近づけ、刈残し及び残耕を可及的に少なくするもので、このように分草体101を、伝動ケース21の直ぐ外側の草刈耕耘爪24近傍まで延設することによって、従来刈残されていた草を伝動ケース21の直ぐ外側の爪24近傍まで誘導し、確実で安定した刈残し処理性能を得るものである。また従来残耕となっていた土を伝動ケース21の直ぐ外側の爪24近傍まで耕耘し、確実で安定した残耕処理性能も得るものである。
【0030】またさらに、前記分草体101においては、取付けアーム103を立上げる分草板102の後端部から左右延長ガイド杆104を後方に延設し、ロータリ軸23の下位置でこの前方から後方にも分草作用を得るように形成すると共に、左右延長ガイド杆104前部の間隔が後方に行くに連れて拡大するように、左右延長ガイド杆104前部を外側に向けて傾斜状に形成し、ロータリ軸23の真下位置より少し手前で分草体101の左右幅が最大となり、それ以降の左右延長ガイド杆104後部が伝動ケース21の直ぐ外側の草刈耕耘爪24に最も接近するように形成しており、草刈耕耘爪24がロータリ軸23の真下位置に回動する直前からその真下位置までの間で、従来刈残されていた草を伝動ケース21の直ぐ外側の草刈耕耘爪24に最も接近誘導させることにより、確実で安定した高い刈残し処理性能を得るものである。
【0031】尚、上記した分草体99,101は、取付け高さ及び姿勢を適宜調節できるように伝動ケース21に取付けることが好ましい。
【0032】図13乃至図16は、上記と同様にセンタードライブのロータリ軸23に、正転時には耕耘作業を、逆転時には草刈作業を行う草刈耕耘爪24を取付けた管理機において、ロータリ軸23を駆動するための伝動ケース21下にできる残耕と刈残しの他の処理方法を示している。
【0033】すなわち、ロータリ軸23を駆動するための伝動ケース21下にできる残耕と刈残しを残耕処理装置105で処理するもので、該残耕処理装置105は、前記伝動ケース21からロータリ軸23の真下位置に突出させる駆動軸106と、駆動軸106外側にボルト等を介して取外し自在に嵌着させて外周の180度対向位置に耕耘刃107及び草刈刃108を有する芯筒109とで構成し、前記ロータリ軸23にベベルギヤ110,111を介して駆動軸106を連動連結させると共に、伝動ケース21に内挿する伝動軸112の入力端側を前記PTO軸20にベベルギヤ113,114を介して、また出力端側をロータリ軸23にベベルギヤ115,110を介して連動連結させて、草刈耕耘爪24と残耕処理装置105を同時に駆動するように構成している。
【0034】前記耕耘刃107は上端横巾T1を小、下端横巾T2を大とさせる台形板体で形成し、耕耘刃107の下端側を芯筒109下端より下方に突出させ、刃107の正転方向に対し平面部を臨ませ且つ後傾姿勢で耕耘刃107を芯筒109外側に固設させ、図14に示す如く、草刈耕耘爪24を反時計方向実線矢印方向に駆動回転させる耕耘作業時には、図16に示す如く、耕耘刃107を反時計正転方向に駆動回転させて残耕の耕耘処理を行うように構成している。
【0035】また、前記草刈刃108は芯筒109の略下端位置で耕耘刃107の後傾背面から駆動軸106を中心とした略90度範囲に、水平状の板体の内面を芯筒109外周に密着固定させ、外周を耕耘刃107外縁から芯筒109外周に沿わせる如く円弧状に設けて、図14に示す如く、草刈耕耘爪24を時計方向破線矢印に駆動回転させる草刈作業時には、図16に示す如く、草刈刃108を時計方向破線矢印方向に駆動回転させて刈残しの草刈り処理を行うように構成している。
【0036】上記のように、センタードライブのロータリ軸23に、正転時には耕耘作業を、逆転時には草刈作業を行う草刈耕耘爪24を取付けた管理機において、ロータリ軸23を駆動するための伝動ケース21からロータリ軸24の真下に、耕耘刃107及び草刈刃108を有する残耕処理装置105を設けることによって、耕耘作業時の残耕処理と草刈作業時の刈残し処理を行うものである。
【0037】また残耕処理装置105は、耕耘作業時に抵抗棒の役割も兼ねることによって、専用の抵抗棒を不要とし、軽量化とコスト低下を図るものである。
【0038】さらに前記残耕処理装置105における耕耘刃107の耕耘幅と草刈刃108の草刈幅である各刃107,108先端の回転軌跡を、伝動ケース21の左右幅よりも大とし、伝動ケース21の直ぐ外側の草刈耕耘爪24間隔に、該刃107,108との干渉を防ぎながら可及的に近づけ、刈残し及び残耕を可及的に少なくするもので、このように残耕処理装置105の耕耘刃107及び草刈刃108を、伝動ケース21の直ぐ外側の爪24近傍まで延設することによって、従来できていた伝動ケース21下の残耕及び刈残しの幅に対応した耕耘及び草刈り処理幅を得るものである。
【0039】尚、センタードライブのロータリ軸23に、正転時には耕耘作業を、逆転時には草刈作業を行う草刈耕耘爪24を取付けた管理機において、ロータリ軸23を駆動するための伝動ケース21下にできる残耕と刈残しの処理を、上記のよな残耕処理装置105により処理する場合には、図13に示す如く、PTO軸20からロータリ軸23への動力伝達を軸112伝動で行うことにより、駆動軸106をロータリ軸23の左右中心部に配置できるので好ましい。またセンタードライブのロータリ軸23に、正転時には耕耘作業を、逆転時には草刈作業を行う草刈耕耘爪24を取付けた管理機において、ロータリ軸23を駆動するための伝動ケース21下にできる残耕と刈残しの処理を、上記のよな分草体99,101により処理する場合には、PTO軸20からロータリ軸23への動力伝達は、図8及び図10に示すチェン21a伝動でも、これに代えて図13に示す軸112伝動でも何れで行ってもよい。さらにロータリ作業機22の動力をミッションケース2の一側面から取出すように、PTO軸20をミッションケース2の一側面に突出させたが、重量物であるミッションケース2を機体中心に配置することが困難となる場合、ミッションケース2内部のPTO軸20上にスプロケットやベベルギヤ等の出力歯車を設け、ロータリ作業機22の動力をミッションケース2の前面から取出すようにすれば、重量物であるミッションケース2を機体中心に容易に配置できる。さらにまた伝動ケース21はミッションケース2と別体に設けたが、ミッションケース2に一体成形してもよい。
【0040】図17及び図18は、サイドドライブのロータリ作業機22Aを示しており、該ロータリ作業機22Aは、ロータリ軸23の一方の軸端に、縦伝動ケース21A及び横伝動ケース21B内の伝動機構を介してPTO軸20を連結し、ロータリ軸23の軸端に動力を伝える他は、前記ロータリ作業機22と同じ構造を有し、走行輪1前進と同一方向回転の草刈耕耘爪24の正転によって耕耘作業を行わせる一方、草刈耕耘爪24の逆転によって草刈作業を行わせるように構成している。
【0041】そして、上記のようなサイドドライブのロータリ軸23に、正転時には耕耘作業を、逆転時には草刈作業を行う草刈耕耘爪24を取付けた管理機において、ロータリ軸23の各軸端付近に抵抗棒116を設けるもので、耕耘作業時に左右の抵抗棒116下部を地中に差込み、作業開始時の機体の急発進及び作業中の前進をはばみながら耕耘作業を行わせると共に、耕耘作業時のロータリ作業機22A、引いては管理機の左右の振れを抵抗棒116によって防ぐものである。
【0042】また、前記抵抗棒116をロータリ軸23の各軸端付近に設けることによって、圃場の硬い部分に草刈耕耘爪24がかかる時は、左右の抵抗棒116にかかる抵抗も大きくなり、作業中の前進を強固にはばみ均一な耕耘を行うことができるものである。
【0043】尚、前記抵抗棒116をロータリ軸23の各軸端付近に設ける場合、抵抗棒116は、図17及び図18に示す如く、上端部を前記左右側板26に着脱自在に締結固定する他、、ロータリ軸23の各軸端の軸受け部材に着脱自在に固定することもできる。
【0044】図19は、耕耘爪の周知の取付け方法を示し、耕耘軸であるロータリ軸23Aに千鳥状或いは螺旋状にボックス形のホルダー117を配列固定し、各ホルダー117に耕耘爪であるロータリ爪24Aの基端部を差込み、ボルト118とナット119により着脱自在に締結している。
【0045】図20乃至図25は、図19に示すよな耕耘爪の周知の取付け方法におけるロータリ軸23A部への草の巻付き防止方法を示し、図20及び図21に示す方法は、ホルダー117の側面からボルト118先端とナット119が突起となって出ているため草を引っかけ易くなっていることから、このホルダー117一側面の突起部の回転方向前方と外側方を覆う突起部カバー120をホルダー117の一側に固設し、このホルダー117一側面の突起部に草が引っかかる頻度を下げ、ロータリ軸23A部への草の巻付き防止を図っている。
【0046】図22及び図23に示す方法は、図20及び図21に示した方法と同様に、突起部カバー121によりロータリ軸23A部への草の巻付き防止を図るものを示しているが、該突起部カバー121は、ホルダー117一側面の突起部の回転方向前方だけでなく、ホルダー117の回転方向前方も連続して覆い、且つ、ホルダー117の回転方向前方にて突起部カバー121を折曲げて尖らせ草切断用の刃面121aを形成し、ホルダー117に引っかかろうとする草を切断し、より確実なロータリ軸23A部への草の巻付き防止を図るものである。
【0047】図24及び図25に示す方法は、ホルダー117がロータリ軸23Aに対して垂直に立っているため草が引っかかり易くなっていることから、このホルダー117の回転方向前面で、ロータリ軸23Aと一直線上になる位置に薄肉の巻付き防止板122を固設している。該巻付き防止板122は、側面視でホルダー117の回転方向上角部とロータリ軸23Aの外周面とを結ぶ接線に沿った前端縁を有し、ロータリ爪24Aで拾ってきた草がロータリ軸23Aの軸芯方向に移動し、巻付き防止板122のところでも移動するので、巻付き防止板122が包丁のような効果を発揮して草を切断し、ホルダー117に草が引っかかる頻度を下げ、ロータリ軸23A部への草の巻付き防止を図っている。
【0048】
【発の効果】以上実施例から明らかなように本発明は、センタードライブのロータリ軸23に、正転時には耕耘作業を、逆転時には草刈作業を行う草刈耕耘爪24を取付けた管理機において、ロータリ軸23の中央部に動力を伝えるための伝動ケース21前方の草を左右に掻分ける分草体99,101を備えたもので、従来刈残されていた草を爪24に当たり易くし、刈残しを少なくする効果を奏するものである。
【0049】また分草体99,101は、耕耘作業時に下部を地中に差込み抵抗棒として機能させるもので、専用の抵抗棒を不要とし、軽量化とコスト低下を図る効果を奏するものである。
【0050】さらに分草体99,101は、伝動ケース21の直ぐ外側の爪24近傍まで延設したもので、従来刈残されていた草を伝動ケース21の直ぐ外側の爪24近傍まで誘導し、確実で安定した刈残し処理性能を得る効果を奏するものである。
【出願人】 【識別番号】000006851
【氏名又は名称】ヤンマー農機株式会社
【出願日】 平成13年3月2日(2001.3.2)
【代理人】 【識別番号】100062270
【弁理士】
【氏名又は名称】藤原 忠治
【公開番号】 特開2002−253001(P2002−253001A)
【公開日】 平成14年9月10日(2002.9.10)
【出願番号】 特願2001−57586(P2001−57586)