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【発明の名称】 正・逆回転爪軸のシール部構造
【発明者】 【氏名】中村 正美

【氏名】早田 裕光

【要約】 【課題】シールキャップと正回転爪軸とを一体化することにより、シール部への草や土の侵入を確実に防止して、オイル漏れを確実に防止すること。

【解決手段】正回転爪軸32の外周面にシール材55を介して筒状の逆回転爪軸33を嵌合する。正回転爪軸32の外周面と逆回転爪軸33の端部との間にシール材55を被覆するシールキャップ57を配設する。シールキャップ57は、逆回転爪軸33の外側端面を被覆する端面被覆片60と、同端面被覆片60の周縁部に連設して逆回転爪軸33の外周面に嵌合する外周面嵌合片61とを具備する。シールキャップ57は正回転爪軸32に一体的に連設する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 正回転爪軸の外周面にシール材を介して筒状の逆回転爪軸を嵌合して、両正・逆回転爪軸を相互に同軸的に正・逆回転可能とした正・逆回転爪軸のシール部構造において、正回転爪軸の外周面と逆回転爪軸の端部との間にシール材を被覆するシールキャップを配設すると共に、同シールキャップは正回転爪軸と一体化して、同正回転爪軸と一体回転するようにしたことを特徴とする正・逆回転爪軸のシール部構造。
【請求項2】 シールキャップは、逆回転爪軸の端面を被覆する端面被覆片と、同端面被覆片の周縁部に連設して逆回転爪軸の外周面に嵌合する外周面嵌合片とを具備することを特徴とする正・逆回転爪軸のシール部構造。
【請求項3】 正回転爪軸の外周面とシール材の内周面との間にスリーブを介設すると共に、同スリーブは正回転爪軸と一体回転するようにしたことを特徴とする請求項1又は2記載の正・逆回転爪軸のシール部構造。
【請求項4】 正回転爪軸の外周面と逆回転爪軸の内周面との間に筒状の逆回転爪軸支持体を介設すると共に、同逆回転爪軸支持体の外側端部は、逆回転爪軸の外周面に取り付けた逆回転爪の取付中心位置よりも軸線方向に向けて外方位置まで伸延させていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の正・逆回転爪軸のシール部構造。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、正・逆回転爪軸のシール部構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、小型耕耘機に設けた正・逆回転爪軸のシール部構造の一形態として、図11及び図12に示すように、正回転爪軸aの外周面にシール材bを介して筒状の逆回転爪軸cを嵌合して、両正・逆回転爪軸a,cを相互に同軸的に正・逆回転可能としたものがある。mは、正回転爪軸aの外周面に嵌合した爪支持筒、nは、同爪支持筒mの外周面に突設した正回転爪ホルダーである。
【0003】そして、正回転爪軸aの外周面と逆回転爪軸cの端部との間にシール材bを被覆するシールキャップeを配設すると共に、同シールキャップeは爪支持筒mの内側端面に形成した嵌合用凹部pに嵌合する正回転爪軸側嵌合片fと、同正回転爪軸側嵌合片fの内側端縁部より鍔状に形成して逆回転爪軸cの端面を被覆する端面被覆片gと、同端面被覆片gの周縁部に連設して逆回転爪軸cの外周面に突設した逆回転爪ホルダーqに係合する逆回転爪軸側嵌合片hとから形成して、同逆回転爪軸側嵌合片hを逆回転爪軸cに連動連結する一方、正回転爪軸側嵌合片fを正回転爪軸aの外周面に摺動自在となしている。
【0004】また、正回転爪軸aの外周面とシール材bの内周面との間にスリーブiを介設すると共に、同スリーブiは、正回転爪軸aに嵌合した筒片jと、同筒片jの端部周面に連設した鍔状片kとから形成して、正回転爪軸aと一体回転するようにしている。
【0005】このようにして、正回転爪軸aと正回転爪ホルダーnとスリーブiとが一体的に正回転する一方、逆回転爪軸cとシールキャップeとシール材bとが一体的に逆回転するようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記したシール部構造では、図12に示すように、正回転爪ホルダーnとシールキャップeとの間に入り込んだ草や土等が、相互に逆回転して摺動し合っているシールキャップeの正回転爪軸側嵌合片fの外周面と爪支持筒mの嵌合用凹部pの内面との間に巻き込まれて容易に侵入し、続いて、相互に逆回転して摺動し合っているシールキャップeの端面被覆片gとスリーブiの鍔状片kとの間に巻き込まれて容易に侵入して、シール材bの配設位置まで容易に到達し、さらに、同シール材bに作用してオイル漏れを生起させるという不具合がある。rは草や土等の進入路である。
【0007】また、スリーブiの筒片jの内周面と正回転爪軸aの外周面との間に侵入して、同筒片jにガタを生じさせて、この場合もオイル漏れを生起させるという不具合がある。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明では、正回転爪軸の外周面にシール材を介して筒状の逆回転爪軸を嵌合して、両正・逆回転爪軸を相互に同軸的に正・逆回転可能とした正・逆回転爪軸のシール部構造において、正回転爪軸の外周面と逆回転爪軸の端部との間にシール材を被覆するシールキャップを配設すると共に、同シールキャップは正回転爪軸と一体化して、同正回転爪軸と一体回転するようにしたことを特徴とする正・逆回転爪軸のシール部構造を提供するものである。
【0009】また、本発明は、以下の構成にも特徴を有する。
【0010】■シールキャップは、逆回転爪軸の端面を被覆する端面被覆片と、同端面被覆片の周縁部に連設して逆回転爪軸の外周面に嵌合する外周面嵌合片とを具備すること。
【0011】■正回転爪軸の外周面とシール材の内周面との間にスリーブを介設すると共に、同スリーブは正回転爪軸と一体回転するようにしたこと。
【0012】■正回転爪軸の外周面と逆回転爪軸の内周面との間に筒状の逆回転爪軸支持体を介設すると共に、同逆回転爪軸支持体の外側端部は、逆回転爪軸の外周面に取り付けた逆回転爪の取付中心位置よりも軸線方向に向けて外方位置まで伸延させていること。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態について説明する。
【0014】すなわち、本発明に係る正・逆回転爪軸のシール部構造は、基本的構造として、正回転爪軸の外周面にシール材を介して筒状の逆回転爪軸を嵌合して、両正・逆回転爪軸を相互に同軸的に正・逆回転可能としている。
【0015】そして、特徴的構造として、正回転爪軸の外周面と逆回転爪軸の端部との間にシール材を被覆するシールキャップを配設すると共に、同シールキャップは正回転爪軸と一体化して、同正回転爪軸と一体回転するようにしている。
【0016】しかも、シールキャップは、逆回転爪軸の端面を被覆する端面被覆片と、同端面被覆片の周縁部に連設して逆回転爪軸の外周面に嵌合する外周面嵌合片とを具備している。
【0017】さらには、正回転爪軸の外周面とシール材の内周面との間にスリーブを介設すると共に、同スリーブは正回転爪軸と一体回転するようにしている。
【0018】また、正回転爪軸の外周面と逆回転爪軸の内周面との間に筒状の逆回転爪軸支持体を介設すると共に、同逆回転爪軸支持体の外側端部は、逆回転爪軸の外周面に取り付けた逆回転爪の取付中心位置よりも軸線方向に向けて外方位置まで伸延させている。
【0019】
【実施例】以下に、本発明の実施例を、図面を参照しながら説明する。
【0020】図1に示す1は、本発明にかかる正・逆回転爪軸32,33,33のシール部S1の構造を具備する小型耕耘機であり、同小型耕耘機1は、側面視略へ字状に屈曲させて形成したミッションケース2の前方位置に原動機部3を配設すると共に、ミッションケース2の前側下部に走行部4を配設する一方、ミッションケース2の後側下部に耕耘作業部5を配設し、更には、ミッションケース2の上方位置に操作部6を配設している。
【0021】原動機部3は、図1に示すように、ミッションケース2の前側下部に原動機載置台7を前方へ向けて突設し、同原動機載置台7の上に原動機8を搭載し、同原動機8の上に燃料タンク9を載設している。図中、10はフロントウエイトを兼ねたバンパー、23は、原動機8とミッションケース2の中途部との間に介設した伝動ケースである。
【0022】走行部4は、図1示すように、ミッションケース2の前側下部に左右方向に伸延する車軸11を貫通状態にて回動自在に取り付け、同車軸11の左右端部にそれぞれ車輪12,12を取り付けている。
【0023】耕耘作業部5は、図1及び図2に示すように、ミッションケース2の後側下部に左右方向に伸延する耕耘軸13を貫通状態にて回動自在に取り付け、同耕耘軸13に半径方向に伸延する耕耘爪としての正回転爪14と逆回転爪15とを取り付け、更には、ミッションケース2の中途部に上記正・逆回転爪14,15の上方を覆う耕耘カバー16の前端部を取り付け、同耕耘カバー16の後端部に耕深調節バー17を昇降自在に取り付けると共に、耕耘カバー16の後端部にゴム製の泥跳防止カバー18を垂設している。図中、19は、耕深調節バー17を支持するための支持ブラケットである。
【0024】操作部6は、図1に示すように、ミッションケース2の中途部に平面視で略門型状のハンドル20を前低後高の傾斜状に取り付け、同ハンドル20の後端部にデッドマンクラッチレバー21を配設すると共に、ハンドル20の前方に変速レバー22を前低後高の傾斜状に配設している。
【0025】次に、前記した耕耘作業部5をより具体的に説明すると同耕耘作業部5は図2に示すように左右外側部分の正回転爪14を正転駆動する耕耘爪正転機構30と中央部分の逆回転爪15を逆転駆動する耕耘爪逆転機構31とを具備しており、耕耘軸13を耕耘爪正転機構30の一部を形成する正回転爪軸32と、耕耘爪逆転機構31の一部を形成する左右一対の逆回転爪軸33,33とから形成している。
【0026】耕耘爪正転機構30はミッションケース2の後端部に左右方向に伸延する正回転爪軸32を貫通状態にて回動自在に支持しており、同正回転爪軸32は、左右方向に軸線を向けた爪軸本体32aと、同爪軸本体32aの左右側部にそれぞれ取り付けた円筒状の爪支持筒32b,32bとから形成して、爪軸本体32aの中央部に耕耘用伝動チェーン34を巻回した正転耕耘従動スプロケット35を取り付けると共に同爪軸本体32aの左右側部に取り付けた爪支持筒32b,32bの外周部に正回転爪ホルダー38を介して正回転爪14を半径方向に向けて着脱自在に取り付けている。図中39はブラケット40は固定用ボルト・ナットである。
【0027】耕耘爪逆転機構31はミッションケース2の後部に左右方向に軸線を向けた逆転軸45を正回転爪軸32と一定間隔を開けて平行させて回動自在に支持し同逆転軸45に耕耘用伝動チェーン34を巻回した逆転耕耘従動スプロケット46を取り付け同逆転耕耘従動スプロケット46の左右両端部に左右一対の中間駆動ギヤ47,47を取り付けている。
【0028】そして、爪軸本体32aに左右一対の円筒状の逆回転爪軸支持体48,48を回動自在に遊嵌し、各逆回転爪軸支持体48,48の内側外周部に中間従動ギヤ49,49をそれぞれ取り付けて各中間従動ギヤ49,49と前記中間駆動ギヤ47,47とを噛合させると共に各逆回転爪軸支持体48 ,48の外周面に円筒状の逆回転爪軸33,33をスプライン嵌合し各逆回転爪軸33,33の外周部に逆回転爪ホルダー50を介して逆回転爪15を半径方向に向けて着脱自在に取り付けている。図中51は固定用ボルト・ナット52はテンションローラである。
【0029】ここで逆回転爪軸支持体48,48の外側端部48a,48aは、図3にも示すように、逆回転爪軸33,33の外周面に取り付けた逆回転爪ホルダー50の取付中心位置Pよりも軸線方向に向けて外方位置まで伸延させている。58はベアリングである。
【0030】このようにして、逆回転爪15及び逆回転爪ホルダー50を介して逆回転爪軸33に偏倚荷重が作用するのを防止することができるため、同逆回転爪軸33を軸支しているベアリング58の耐久性を向上させることができて、逆回転爪軸33のガタや倒れを防止でき逆回転爪15による円滑な耕耘作業を確保することができると共に、シール材55に荷重が作用するのを防止することができて、オイル漏れを確実に防止することができる。
【0031】上記のような構成において、本発明の要旨は、正・逆回転爪軸32,33,33のシール部S1の構造にあり、以下に、同シール部S1の構造を図3を参照しながら説明する。
【0032】すなわち、シール部S1は,正回転爪軸32の爪軸本体32aの外周面と逆回転爪軸33の外側端部の内周面との間にリング状のシール材55と筒状のスリーブ56を介設し、これらシール材55とスリーブ56をシールキャップ57により被覆している。
【0033】そして、シールキャップ57は、逆回転爪軸33の外側端面を被覆する端面被覆片60と、同端面被覆片60の周縁部に連設して逆回転爪軸33の外周面に嵌合する外周面嵌合片61とを具備しており、端面被覆片60はドーナッツ板状に形成して、内周縁部を爪支持筒32bの内側端部の外周面に継ぎ目なく一体的に連設している。
【0034】このようにして、シールキャップ57と正回転爪軸32との間に継ぎ目をなくすことにより、シール部S1への草や土の侵入を確実に防止することができる。
【0035】従って、構造簡易にして、シール材55のシール機能を良好に確保することができて、オイル漏れを確実に防止することができる。
【0036】この際、爪支持筒32bの外周面からシールキャップ57の端面被覆片60さらには外周面嵌合片61を介して逆回転爪軸33の外周面に至る部分を段付き大径に形成することができて、大径の逆回転爪軸33及びシールキャップ57の外周面嵌合片61には草が巻き付き難いようにすることができると共に、爪支持筒32bの外周面に巻き付いた草や、同外周面に付着した土等の移動がシールキャップ57の端面被覆片60により確実に阻止されるようにすることができる。
【0037】また、シール材55は、逆回転爪軸33の内周面とスリーブ56の外周面との間に介設しており、同シール材55は、外周面側に形成したシール材基部55aと逆回転爪軸33の内周面との当接面積を大きく形成する一方、内周面側に形成したシール材舌片55bとスリーブ56の外周面との当接面積を小さく形成して、同シール材基部55aを逆回転爪軸33の内周面に圧接させることにより、同逆回転爪軸33と一体的に回転するようにしている。
【0038】スリーブ56は、正回転爪軸32の外周面に圧接する筒状のスリーブ本体56aと、同スリーブ本体56aの外側端縁部より半径方向に延設して一体成形した鍔状片56bとから形成して、同シールキャップ57とともに正回転爪軸32と一体的に回転するようにしている。
【0039】このようにして、シール材55は逆回転爪軸33と一体的に回転する一方、スリーブ56とシールキャップ57は正回転爪軸32と一体的に回転させることができるため、特に、スリーブ56とシールキャップ57との間に草や土等が巻き込まれるのを防止することができる。
【0040】また、図2及び図3に示すように、ミッションケース2の後部の外表面は、ケース保護カバー体70により被覆して保護しており、特に、逆回転爪軸33の外周面とミッションケース2の軸受部71との間にシール材72を介設して形成したシール部S2を被覆・保護している。
【0041】そして、シール材72の外側方を被覆・保護しているケース保護カバー体70の部分であるシール材被覆・保護片70aには、草や土等の浸入を防止するための屈曲路形成体73を取り付けている。
【0042】すなわち、屈曲路形成体73は、図3及び図4に示すように、ドーナッツ板状に形成した形成体本体73aと、同形成体本体73aの外周縁部と内周縁部とにそれぞれ沿わせ、かつ、外側方へ向けて突出状に形成した内・外側突片73b,73cとを具備して、これら形成体本体73aと内・外側突片73b,73cとにより外側方へ向けてリング状の凹条部74を形成している。
【0043】また、逆回転爪軸33の外周面内側部には段付き凹条部75を形成し、同段付き凹条部75の側端面には周面に沿ってリング状の凸条部76を形成して、段付き凹条部75内に上記屈曲路形成体73を嵌合状態に配置して、同屈曲路形成体73の形成体本体73aを前記したシール材被覆・保護片70aに連設すると共に、リング状の凸条部76に屈曲路形成体73のリング状の凹条部74を嵌合させている。
【0044】このようにして、リング状の突条部76とリング状の凹条部74と段付き凹条部75との間に、側面視にて左右方向に屈曲する屈曲路77を形成して、逆回転爪軸33の外周面に草が巻き付いたり土等が付着した場合にも、草や土等が屈曲路77内に侵入し難いようにして、シール部S2内への侵入防止を確保している。
【0045】図5及び図6は、第2実施例としての屈曲路形成体73を示しており、同屈曲路形成体73は、ドーナッツ板状に形成した形成体本体73aと、同形成体本体73aの外周縁部に沿わせ、かつ、外側方へ向けて突出状に形成したリング状の突片73bとから形成している。
【0046】そして、逆回転爪軸33の外周面内側部に形成した段付き凹条部75の側端面に、周面に沿ってリング状の凹条部80を形成して、段付き凹条部75内に上記屈曲路形成体73を嵌合状態に配置して、同屈曲路形成体73の形成体本体73aを前記したシール材被覆・保護片70aに連設すると共に、リング状の凹条部80にリング状の突片73bを嵌入させている。
【0047】このようにして、リング状の突片73bとリング状の凹条部80と段付き凹条部75との間に、側面視にて左右方向に屈曲する屈曲路77を形成して、逆回転爪軸33の外周面に草が巻き付いたり土等が付着した場合にも、草や土等が屈曲路77内に侵入し難いようにして、シール部S2内への侵入防止を確保している。
【0048】図7〜図10は、それぞれ上記したシール部S2内への草や土等の侵入防止構造の変容例を示しており、逆回転爪軸33の外周面内側部に形成した段付き凹条部75の側端面に、周面に沿ってリング状の凹条空間81を形成して、屈曲路77の中途部に凹条空間81が配置されるようにしている。77aは屈曲路流入口部、77bは屈曲路流出口部である。
【0049】このようにして、屈曲路77を屈曲路流入口部77a(狭い)→凹条空間81(広い)→屈曲路流出口部77b(狭い)に屈曲させて、同屈曲路77の始端側部である屈曲路流入口部77aから草や土等が侵入した場合にも、凹条空間81を草や土等の溜まり部として機能させることにより、後続の侵入物により凹条空間81内の草や土等に締め付け負荷(例えば、草による逆転爪軸33の半径方向への巻き付き圧力)が作用したとしても、かかる負荷を溜まり部により吸収・分散させることができて、草や土等が屈曲路77の終端側部である屈曲路流出口部77bに侵入するのを防止することができる。
【0050】従って、草や土等がシール部S2内に侵入するのを確実に防止することができて、オイル漏れ防止効果を良好に確保することができる。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、次のような効果が得られる。
【0052】■請求項1記載の本発明では、正回転爪軸の外周面と逆回転爪軸の端部との間にシール材を被覆するシールキャップを配設すると共に、同シールキャップは正回転爪軸と一体化して、同正回転爪軸と一体回転するようにしている。
【0053】このようにして、シールキャップと正回転爪軸とを一体化することにより、シール部への草や土の侵入を確実に防止することができる。
【0054】従って、構造簡易にして、シール材のシール機能を良好に確保することができて、オイル漏れを確実に防止することができる。
【0055】■請求項2記載の本発明では、シールキャップは、逆回転爪軸の端面を被覆する端面被覆片と、同端面被覆片の周縁部に連設して逆回転爪軸の外周面に嵌合する外周面嵌合片とを具備している。
【0056】このようにして、正回転爪軸の外周面からシールキャップの端面被覆片さらには外周面嵌合片を介して逆回転爪軸の外周面に至る部分を段付き大径に形成することができて、大径の逆回転爪軸及びシールキャップの外周面嵌合片には草が巻き付き難いようにすることができると共に、正回転爪軸の外周面に巻き付いた草や、同外周面に付着した土等の移動がシールキャップの端面被覆片により確実に阻止されるようにすることができる。
【0057】従って、この場合も、構造簡易にして、シール材のシール機能を良好に確保することができて、オイル漏れを確実に防止することができる。
【0058】■請求項3記載の本発明では、正回転爪軸の外周面とシール材の内周面との間にスリーブを介設すると共に、同スリーブは正回転爪軸と一体回転するようにしている。
【0059】このようにして、正回転爪軸とシールキャップとスリーブとを一体回転させることができるため、スリーブとシールキャップとの間に草や土等が巻き込まれるのを防止することができる。
【0060】従って、この場合も、構造簡易にして、シール材のシール機能を良好に確保することができて、オイル漏れを確実に防止することができる。
【0061】■請求項4記載の本発明では、正回転爪軸の外周面と逆回転爪軸の内周面との間に筒状の逆回転爪軸支持体を介設すると共に、同逆回転爪軸支持体の外側端部は、逆回転爪軸の外周面に取り付けた逆回転爪の取付中心位置よりも軸線方向に向けて外方位置まで伸延させている。
【0062】このようにして、逆回転爪を介して逆回転爪軸に偏倚荷重が作用するのを防止することができるため、同逆回転爪軸を軸支しているベアリングの耐久性を向上させることができて、逆回転爪軸のガタや倒れを防止でき逆回転爪による円滑な耕耘作業を確保することができると共に、シール材に荷重が作用するのを防止することができて、オイル漏れを確実に防止することができる。
【出願人】 【識別番号】000006851
【氏名又は名称】ヤンマー農機株式会社
【出願日】 平成13年2月20日(2001.2.20)
【代理人】 【識別番号】100080160
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 憲一郎
【公開番号】 特開2002−238303(P2002−238303A)
【公開日】 平成14年8月27日(2002.8.27)
【出願番号】 特願2001−42975(P2001−42975)