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【発明の名称】 絶縁シールド装置
【発明者】 【氏名】平野 良明

【要約】 【課題】電磁ノイズと電気ノイズの両方の低減要求に応える絶縁シールド装置を提供する。

【解決手段】シールドケースをノイズ発生源となる部品16を収納設置する内側シールドケース5と内側シールドケース5を収容する外側シールドケース2の2重構造とし、かつ内側及び外側シールドケース2及び5の間に絶縁膜8a、8b、9a、9b、10a、10b、11a、11b、12a、12b、13a及び13bを介在させて両シールドケースを電気的に絶縁した絶縁シールド装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】ノイズ発生源より発生する電磁ノイズを防止するために上記ノイズ発生源となる部品をシールドケース内に設置するものにおいて、上記シールドケースを上記ノイズ発生源となる部品を収納設置する内側シールドケースと該内側シールドケースを収容する外側シールドケースの2重構造とし、かつ内側及び外側シールドケースの間に絶縁膜を介在させて両シールドケースを電気的に絶縁したことを特徴とする絶縁シールド装置。
【請求項2】ノイズ発生源より発生する電磁ノイズを防止するために上記ノイズ発生源となる部品を放熱板に装着した状態でシールドケース内に設置するものにおいて、上記放熱板の上端を上記シールドケースの上壁内面に当接させるとともにかかる放熱板上端が当接している上記シールドケースの上壁内面近くの該上壁の内壁面に上記放熱板の上端の長手方向に沿って伸びる放熱穴を設けたことを特徴とする絶縁シールド装着。
【請求項3】ノイズ発生源より発生する電磁ノイズを防止するために上記ノイズ発生源となる部品を放熱板に装着した状態でシールドケース内に設置するものにおいて、上記シールドケースを上記ノイズ発生源となる部品を収納設置する内側シールドケースと該内側シールドケースを収容する外側シールドケースの2重構造とし、かつ上記放熱板の上端を上記内側シールドケースの上壁内面に当接させる一方、かかる放熱板の上端が当接している上記内側シールドケースの上壁内面近くの該上壁の内壁面に上記放熱板の上端の長手方向に沿って伸びる放熱穴を設けるとともに該放熱穴に対向する上記外側シールドケースの上壁内面部分に放熱穴を設けたことを特徴とする絶縁シールド装置。
【請求項4】ノイズ発生源より発生する電磁ノイズを防止するために上記ノイズ発生源となる部品をシールドケース内に設置するものにおいて、上記シールドケースを上記ノイズ発生源となる部品を収納設置する内側シールドケースと該内側シールドケースを収容する外側シールドケースの2重構造とし、かつ上記部品近くの上記内側及び外側シールドケースの上下の各壁面に上下に貫通する貫通放熱口を設けるとともにこれら上下の貫通放熱口に上下開口端を一致させるようにシールドパイプを内側シールドケース内に設置したことを特徴とする絶縁シールド装置。
【請求項5】ノイズ発生源より発生する電磁ノイズを防止するために上記ノイズ発生源となる部品を放熱板に装着した状態でシールドケース内に設置するものにおいて、上記シールドケースを上記部品を収納設置する内側シールドケースと該内側シールドケースを収容する外側シールドケースの2重構造とし、かつ上記部品近くの上記内側及び外側シールドケースの上下の各壁面並びに上記放熱板に上下に貫通する貫通放熱口を設ける一方、上下を開口したシールドパイプを該上下の開口が上記内側シールドケースの上下の貫通放熱口に一致するように上記放熱板の貫通放熱口に挿通配置したことを特徴とする絶縁シールド装置。
【請求項6】上記絶縁膜を熱伝導性が良い絶縁材料で形成したことを特徴とする請求項1に記載された絶縁シールド装置。
【請求項7】上記内側及び外側シールドケースをそれぞれ本体と蓋体で形成したことを特徴とする請求項1、3、4、5及び6に記載された絶縁シールド装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばオーデイオ機器におけるデジタルアンプ等で発生する電磁ノイズの低減を図る絶縁シールド装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の絶縁シールド装置は、図15乃至図18に示す構成を備えていた。図15は従来の絶縁シールド装置を備えたデジタルアンプの要部外観斜視図を示し、図16は図15の状態からシールドケース蓋体を取り外した状態を示す分解斜視図、図17及び図18は、図15をそれぞれ線VI−VI及びVII−VIIで切断して視た正面及び側面断面図を示している。
【0003】これらの図に示すように、従来の絶縁シールドケース装置は、デジタルアンプのシャーシ筺体31上にシールドケース本体33と該本体33を閉塞しているシールドケース蓋体34とから構成されるシールドケース32を固定して設けた構成となっている。
【0004】そして、シールドケース本体33は、上面を開口した筺体で構成され、底面に支脚35,・・・を介して基板36を固定し、この基板36上に側面にトランジスター等のノイズ発生源となる部品38を固着した放熱板37を固定している。一方、シールドケース蓋体34は、下面を開口した筺体で構成され、シールドケース本体33を閉塞した状態でビス等でシャーシ筺体31に固定されている。
【0005】上記従来の構成において、シールドケース32より導出した信号入力端子39より信号が入力されると、この入力信号はノイズ発生源となる部品38にて増幅された後、信号出力端子40から次段に出力される。
【0006】この過程において、ノイズ発生源の部品38より発生する電磁ノイズは、部品38を包囲しているシールドケース32で低減され、また部品38の増幅作用により発生する熱は放熱板37により放熱されることとなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし乍ら、このような従来の絶縁シールド装置では、シールドケース32を単にシールドケース本体33とこれを蓋閉めするシールドケース蓋体34で構成しているに過ぎないことから、電磁ノイズの低減効果が少なく、しかも電磁ノイズと電気ノイズの両方の低減が要求される場合、各ノイズの低減に適した材質がそれぞれ異なることから、材質の選定が非常に困難であるとの欠点を有していた。本発明はこのような従来の絶縁シールド装置の問題点を解決するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1の発明の絶縁シールド装置は、ノイズ発生源より発生する電磁ノイズを防止するために上記ノイズ発生源となる部品をシールドケース内に設置するものにおいて、上記シールドケースを上記ノイズ発生源となる部品を収納設置する内側シールドケースと該内側シールドケースを収容する外側シールドケースの2重構造とし、かつ内側及び外側シールドケースの間に絶縁膜を介在させて両シールドケースを電気的に絶縁したことを特徴とするものである。
【0009】この構成によれば、シールドケースを内側のシールドケースと外側のシールドケースの2重構造にしているので、電磁ノイズの防止、低減効果を増大することができる。
【0010】また、内側及び外側のシールドケース間を電気・電磁ノイズの防止低減効果の大きいい材料からなる電気的絶縁膜で電気的に絶縁していることから、内側シールドケースに発生した電磁ノイズが外側シールドケースに直接伝わるのを防止している。
【0011】その結果、従来のシールドケース1つの場合に比較して、電磁ノイズの防止低減効果を増大することができる。例えば、内側シールドケースの材料を電気電磁ノイズの防止低減に効果のある銅とするとともに外側シールドケースの材料を磁気電磁ノイズの防止低減に効果のある鋼とすることにより、総合的な電磁ノイズの防止低減の効果を期待することができる。
【0012】また、内側及び外側のシールドケース間を電気・電磁ノイズの防止低減効果の大きいい材料の電気的絶縁膜で電気的に絶縁していることから、内側シールドケースに発生した電磁ノイズが外側シールドケースに直接伝わるのを防止でき、更にノイズ低減が図れる。
【0013】又、第2の発明の絶縁シールド装置は、ノイズ発生源より発生する電磁ノイズを防止するために上記ノイズ発生源となる部品を放熱板に装着した状態でシールドケース内に設置するものにおいて、上記放熱板の上端をシールドケースの上壁内面に当接させるとともにかかる放熱板上端が当接しているシールドケースの上壁内面近くの該上壁の内壁面に上記放熱板の上端の長手方向に沿って伸びる放熱穴を設けたことを特徴とするものである。
【0014】この構成によれば、シールドケースの上壁内面に放熱穴を開口しているので、シールドケース内の空気の対流により放熱孔より放熱作用が行われることとなる。しかも、放熱板の上端をシールドケースの上壁内面に当接させているので、かかる当接による熱伝導によりシールドケースに放熱板の熱が良好に伝導することとなる。従って、放熱面積が増大して、放熱効果を増大させることができる。その結果、部品より発生する熱は、シールドケース内の空気の対流による放熱穴からの放熱作用と、放熱板を介してのシールドケースへの熱伝導作用により効率良く放熱されることとなり、部分の発熱を抑制することができる。
【0015】又、第3の発明の絶縁シールド装置は、ノイズ発生源より発生する電磁ノイズを防止するために上記ノイズ発生源となる部品を放熱板に装着した状態でシールドケース内に設置するものにおいて、上記シールドケースを上記ノイズ発生源となる部品を収納設置する内側シールドケースと該内側シールドケースを収容する外側シールドケースの2重構造とし、かつ上記放熱板の上端を上記内側シールドケースの上壁内面に当接させる一方、かかる放熱板の上端が当接している上記内側シールドケースの上壁内面近くの該上壁の内壁面に上記放熱板の上端の長手方向に沿って伸びる放熱穴を設けるとともに該放熱穴に対向する上記外側シールドケースの上壁内面部分に放熱穴を設けたことを特徴とするものである。
【0016】この構成によれば、シールドケースを内側のシールドケースと外側のシールドケースの2重構造にしているので、電磁ノイズの防止、低減効果を増大することができる。また、内側シールドケースと外側シールドケースの上壁内面に放熱孔を開口しているので、内側及び外側シールドケース内の空気の対流により両シールドケース内の熱を効率よく放熱穴より外部に放熱することとなる。
【0017】しかも、放熱板の上端を内側シールドケースの上壁内面に当接させているので、かかる当接による熱伝導により放熱板の熱が内側及び外側シールドケースに良好に伝導することとなる。従って、放熱面積が増大して、放熱効果を増大させることができる。
【0018】その結果、この発明では、従来のシールドケース1つの場合に比較して、電磁ノイズの防止低減効果を増大することができる。例えば、内側シールドケースの材料を電気電磁ノイズの防止低減に効果のある銅とするとともに外側シールドケースの材料を磁気電磁ノイズの防止低減に効果のある鋼とすることにより、総合的な電磁ノイズの防止低減の効果を期待することができる。
【0019】また、部品より発生する熱が内側及び外側シールドケース内の空気の対流による放熱穴からの放熱作用と、放熱板を介しての内側及び外側シールドケースへの熱伝導作用により効率良く放熱されることとなり、部分の発熱を抑制することができることから、部品の発熱を効率良く抑制することができる。
【0020】又、第4の発明の絶縁シールド装置は、ノイズ発生源より発生する電磁ノイズを防止するために上記ノイズ発生源となる部品をシールドケース内に設置するものにおいて、上記シールドケースを上記ノイズ発生源となる部品を収納設置する内側シールドケースと該内側シールドケースを収容する外側シールドケースの2重構造とし、かつ上記部品近くの上記内側及び外側シールドケースの上下の各壁面に上下に貫通する貫通放熱口を設けるとともにこれら上下の貫通放熱口に上下開口端を一致させるようにシールドパイプを内側シールドケース内に設置したことを特徴するものである。
【0021】この構成によれば、シールドケースを内側のシールドケースと外側のシールドケースの2重構造にしているので、電磁ノイズの防止、低減効果を増大することができる。また、内側シールドケース及び外側シールドケースの各壁面にそれぞれ設けた貫通放熱口により、両シールドケース内において空気の対流が起こり安くなり、放熱効果を高めることができる。しかも、内側と外側のシールドケースの貫通放熱口に上下開口端を一致させるようにシールドパイプを内側シールドケース内に設けているので、上記貫通放熱口による電磁ノイズの漏洩を防止することができ、電磁ノイズの防止、低減効果を期待できる。
【0022】その結果、シールドケースを2重構造としたことにより、従来のシールドケース1つの場合に比較して、電磁ノイズの防止、低減効果を増大することができる。また、部品より発生する熱は、内側及び外側シールドケース内の空気の対流による貫通放熱口からの放熱作用により効率良く放熱されることとなり、部品の発熱を極力抑制することができる。
【0023】第5の発明の絶縁シールド装置は、ノイズ発生源より発生する電磁ノイズを防止するために上記ノイズ発生源となる部品を放熱板に装着した状態でシールドケース内に設置するものにおいて、上記シールドケースを上記部品を収納設置する内側シールドケースと該内側シールドケースを収容する外側シールドケースの2重構造とし、かつ上記部品近くの上記内側及び外側シールドケースの上下の各壁面並びに上記放熱板に上下に貫通する貫通放熱口を設ける一方、上下を開口したシールドパイプを該上下の開口が上記内側シールドケースの上下の貫通放熱口に一致するように上記放熱板の貫通放熱口に挿通配置したことを特徴とするものである。
【0024】この構成によれば、シールドケースを内側のシールドケースと外側のシールドケースの2重構造にしているので、電磁ノイズの防止、低減効果を増大することができる。また、内側シールドケース、外側シールドケースの各壁面にそれぞれ設けた貫通放熱口により、シールドケース内において空気の対流が起こり安くなり、放熱効果を高めることができる。しかも、内側シールドケースと外側シールドケースの貫通放熱口を挿通するシールドパイプを設けていることで、上記貫通放熱口による電磁ノイズの漏洩を防止することができる。
【0025】その結果、シールドケースを2重構造としたことにより、従来のシールドケース1つの場合に比較して、電磁ノイズの防止、低減効果を増大することができる。また、部品より発生する熱は、内側及び外側シールドケース内の空気の対流による貫通放熱口からの放熱作用により効率良く放熱されることとなり、部品の発熱を極力抑制することができる。
【0026】又、第6の発明の絶縁シールド装置は、第1の発明の絶縁シールド装置において、上記絶縁膜を熱伝導性が良い絶縁材料で形成したことを特徴とするものである。
【0027】この構成によれば、絶縁膜を熱伝導性が良く、かつ電気電磁ノイズの防止、低減性質の大きいい材料、例えばシリコン系のゴム材等で形成している。その結果、部品で発生した熱は内側シールドケースはもとより外側シールドケースにも十分伝達されることとなって、放熱面積が増えて放熱効果を増大させることができ、部品の発熱を極力抑制することができる。
【0028】又、第7の発明の絶縁シールド装置は、内側及び外側シールドケースをそれぞれ本体と蓋体で形成したことを特徴とするものである。この構成によれば、内側及び外側シールドケースを本体と蓋体で形成しているので、各シールドケースの組み立て、分解を容易に行うことができる。その結果、内側及び外側シールドケースを本体と蓋体で形成したことにより、分解が容易となって保守点検の容易な絶縁シールド装置を提供することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】[第1の実施形態]図1は、本発明に係る第1の実施形態の絶縁シールド装置を備えたデジタルアンプの要部外観斜視図であり、図2は、その分解斜視図、図3及び図4は図1を線I−I及び線II−IIで切断して視た正面及び側面断面図である。これらの図において、1はデジタルアンプのシャーシ筺体、2は外側シールドケースであり、外側シールドケース本体3と外側シールドケース蓋体4より構成されている。
【0030】そして、外側シールドケース本体3は、上面を開口した上面長方形の金属枠体で形成されるものであり、シャーシ筺体1の上面に固設されるとともに内部底面の両端部に電気電磁ノイズ及び磁気電磁ノイズの防止、低減効果の大きい絶縁材料より成る絶縁膜8a、8bを固着している。
【0031】また、外側シールドケース蓋体4は、底面を開口した上面長方形の金属枠体より形成されるものであり、長手方向両端部に取付片4a、4aを備えている。そして、この外側シールドケース蓋体4は、外側シールドケース本体3の上面より該本体3に嵌着され該本体3を蓋閉めした状態で取付片4a、4aを介してシャーシ筺体1の上面に固定されている。5は内側シールドケースであり、内側シールドケース本体6と内側シールドケース蓋体7より構成されている。
【0032】そして、内側シールドケース本体6は、上面を開口した上面長方形の金属枠体より形成されるものであり、上記外側シールドケース本体3内に収容され上記絶縁膜8a、8bを介して該外側シールドケース本体3の底面に載置されている。また、内側シールドケース蓋体7は、底面を開口した上面長方形の金属枠体より形成されるものであり、内側シールドケース本体6の上面より該本体6に嵌着され該本体6を蓋閉めする構成となっている。
【0033】9a、9b及び10a、10bは、内側シールドケース本体6の各側壁外面にそれぞれ固着された絶縁膜であり、上記絶縁膜8aと同一材料で形成されている。そして、これら内側シールドケース本体6と蓋体7は、この蓋閉状態において、上記絶縁膜9a、9b、10a及び10bにより電気的に絶縁された状態となっている。
【0034】また内側シールドケース蓋体7は、各側壁外面及び上壁面にそれぞれ上記絶縁膜8aと同一材料で形成されている絶縁膜11a、11b、12a、12b及び13a、13bを固着しており、内側シールドケース蓋体7で内側シールドケース本体6を蓋閉めし、また外側シールドケース蓋体4で外側シールドケース本体3を蓋閉めした状態において、各絶縁膜により、外側シールドケース本体3の各側壁内面と外側シールドケース蓋体4の上壁内面に電気的に絶縁されている。
【0035】14は上記内側シールドケース本体6の内部底面上に支脚14aを介して取り付けられた回路基板であり、該回路基板14上に複数の放熱フィン15aを有する放熱板15を立設している。16は、この放熱板15の一方側面に固着されたトランジスター、FET等のノイズ発生源となる電気的または電子的な部品である。
【0036】17及び18は一端を上記回路基板6に接続された信号入力端子と信号出力端子であり、それぞれ他端部を上記内側シールドケース本体6及び外側シールドケース本体3の長手方向両端部の側壁に設けた挿口6a及び3aより外側シールドケース本体3の外部に導出されている。
【0037】上述のように第1の実施形態の絶縁シールド装置は、シールドケースを内側及び外側シールドケース2および5の2重構造にし、内側シールドケース2を外側シールドケース5内に収納しているので、従来のシールドケース1つの場合に比較して、電磁ノイズの防止低減効果を増大することができる。また、例えば内側シールドケース5の材料を電気電磁ノイズの防止低減に効果のある銅とするとともに外側シールドケース2の材料を磁気電磁ノイズの防止低減に効果のある鋼とすることにより、総合的な電磁ノイズの防止低減の効果を期待することができる。
【0038】また、第1の実施形態の絶縁シールド装置では、内側及び外側のシールドケース2及び5間を電気電磁ノイズの防止低減効果の大きいい材料の電気的絶縁膜で電気的に絶縁することにより、内側シールドケースに発生した電磁ノイズが外側シールドケースに直接伝わるのを防止している。
【0039】電磁波は、時間的に強度が変化する電場と磁場が交互に誘起されて発生するが、シールドケースを2重構造にすることにより、内側シールドケース5内で発生する電磁ノイズによる場の変化が、両シールドケース間で直接導通がないことから、外側シールドケースに伝わり難い。その結果、電磁波が誘起され難くなり、シールド効果が向上する。勿論、外側シールドケースよりシャーシ筺体を通して他の部分に漏れるノイズも少なくなる。
【0040】尚、図5は、2重の内及び外側シールドケース2及び5間に電気的に導通がある場合(点線)と電気的に絶縁されている場合(実線)とを比較する図であり、この図より明らかなように、電気的に絶縁している本発明の方が電磁ノイズが低減されることが明白である。
【0041】[第2の実施形態]図6は、本発明に係る第2の実施形態の絶縁シールド装置を備えたデジタルアンプの要部外観斜視図であり、図7は、その分解斜視図、図8及び図9は図6を線III−III及び線IV−IVで切断して視た正面及び側面断面図である。
【0042】この第2の実施形態の発明の絶縁シールド装置は、上記第1の実施形態の発明と実質的に同一であるが、異なる点は、外側シールドケース蓋体4と内側シールドケース蓋体7の上壁面にそれぞれ放熱穴19及び20を開口している点及び放熱板15の上縁と側縁をそれぞれ内側シールドケース本体6と内側シールドケース蓋体7の内壁面に当接させた点にある。図10は、放熱穴19の形状を示す図であり、図に示すように外側シールドケース蓋体4の放熱板15に対向した上壁面に放熱板15に沿うスリット19aを開口し、このスリット19aの一方側辺を櫛状に形成し各櫛片19bを放熱フィン15に対応させている。放熱穴20の形状は放熱穴19の形状と全く同じである。
【0043】図11は、第2の実施形態の放熱板15の形状を示すもので、この図より明らかなように、この放熱板15の側壁面は内側シールドケース本体6と内側シールドケース蓋体7との段差に合わした段差15bを有している。尚、放熱穴19及び20は、上記放熱板15の真上であり、放熱フィン15aの付け根部に対向している。これは、電磁ノイズの漏れをできるだけ防止しつつ放熱効果も出せる位置に配置するためである。
【0044】上述のように第2の実施形態の絶縁シールド装置は、外側シールドケース蓋体4と内側シールドケース蓋体7の上面壁にそれぞれ放熱穴19及び20を開口しているので、内側シールドケース5内の空気の対流により放熱穴19及び20より放熱作用が行われる。
【0045】しかも、放熱板15の上縁と側縁をそれぞれ内側シールドケース本体6と内側シールドケース蓋体7の上壁内面に当接させているので、かかる当接による熱伝導により内側シールドケース5に放熱板15の熱が伝導し安く、従って、放熱面積が増大して、放熱効果を増大させることができる。
【0046】[第3の実施形態]図12は、本発明に係る第3の実施形態の絶縁シールド装置を備えたデジタルアンプの要部外観斜視図であり、図13は、その分解斜視図、図14は図12を線V−Vで切断して視た正面断面図である。
【0047】これらの図に示すように、シャーシ筺体1、外側シールドケース本体3、内側シールドケース本体6、回路基板14、放熱板15、内側シールドケース蓋体7及び外側シールドケース蓋体4の各板面において放熱板15に対向する位置に、それぞれ上下に連通する形でそれぞれ複数個の貫通放熱口21乃至27を設けている。
【0048】またこの実施形態では、放熱板15は第1及び第2の実施形態のように放熱フィン15aを有する形状ではなく、金属のブロック体に上記貫通放熱口25,・・・・を上下方向に貫通させた構造をなしている。更に、この実施形態では、各貫通放熱口で電磁ノイズの防止低減効果が損じないように、内側シールドケース本体6、回路基板14、内側シールドケース蓋体7の貫通放熱口2324及び26をを挿通するシールドパイプ28を設けている。尚、このパイプは内側シールドケース蓋体7と同じ銅製で形成されている。
【0049】上記構成により、シャーシ筺体1、外側シールドケース本体3、内側シールドケース本体6、回路基板14、内側シールドケース蓋体7及び外側シールドケース蓋体4の各板面にそれぞれ設けた貫通放熱口21、22、23、24、26及び27により、シールドケース内において空気の対流が起こり安くなり、放熱効果を高めることができる。
【0050】しかも、内側シールドケース本体6、回路基板14、内側シールドケース蓋体7の貫通放熱口23、24及び26を挿通するシールドパイプ28を設けていることで、上記貫通放熱口による電磁ノイズの漏洩を防止することができ、第1、第2の実施形態の発明と同様に電磁ノイズの防止、低減効果を期待できる。
【0051】[第4の実施形態]本発明では、更に第4の実施形態として、上記各実施形態における絶縁膜を熱伝導性が良く、かつ電気電磁ノイズの防止、低減性質の大きいい材料、例えばシリコン系のゴム材等で形成している。この構成により、部品16で発生した熱はシャーシ筺体1及び外側シールドケース2にも十分伝達されることとなり、その結果、放熱面積が増えて放熱効果を増大させることができる。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、ノイズ発生源より発生する電磁ノイズを防止するために上記ノイズ発生源となる部品をシールドケース内に設置するものにおいて、上記シールドケースを上記ノイズ発生源となる部品を収納設置する内側シールドケースと該内側シールドケースを収容する外側シールドケースの2重構造とし、かつ内側及び外側シールドケースの間に絶縁膜を介在させて両シールドケースを電気的に絶縁した構成であるので、シールドケースを内側のシールドケースと外側のシールドケースの2重構造にしているので、電磁ノイズの防止、低減効果を増大することができる。
【0053】また、内側及び外側のシールドケース間を電気・電磁ノイズの防止低減効果の大きいい材料からなる電気的絶縁膜で電気的に絶縁していることから、内側シールドケースに発生した電磁ノイズが外側シールドケースに直接伝わるのを防止している。その結果、従来のシールドケース1つの場合に比較して、電磁ノイズの防止低減効果を増大することができる。例えば、内側シールドケースの材料を電気電磁ノイズの防止低減に効果のある銅とするとともに外側シールドケースの材料を磁気電磁ノイズの防止低減に効果のある鋼とすることにより、総合的な電磁ノイズの防止低減の効果を期待することができる。
【0054】また、内側及び外側のシールドケース間を電気・電磁ノイズの防止低減効果の大きいい材料の電気的絶縁膜で電気的に絶縁していることから、内側シールドケースに発生した電磁ノイズが外側シールドケースに直接伝わるのを防止でき、更にノイズ低減が図れる。
【0055】また、本発明の絶縁シールド装置は、ノイズ発生源より発生する電磁ノイズを防止するために上記ノイズ発生源となる部品を放熱板に装着した状態でシールドケース内に設置するものにおいて、上記放熱板の上端をシールドケースの上壁内面に当接させるとともにかかる放熱板上端が当接しているシールドケースの上壁内面近くの該上壁の内壁面に上記放熱板の上端の長手方向に沿って伸びる放熱穴を設けた構成であるので、シールドケース内の空気の対流により放熱穴より放熱作用が行われることとなる。
【0056】しかも、放熱板の上端をシールドケースの上壁内面に当接させているので、かかる当接による熱伝導によりシールドケースに放熱板の熱が良好に伝導することとなる。従って、放熱面積が増大して、放熱効果を増大させることができる。その結果、この発明では、部品より発生する熱がシールドケース内の空気の対流による放熱孔からの放熱作用と、放熱板を介してのシールドケースへの熱伝導作用により効率良く放熱されることとなり、部品の発熱を抑制することができる。
【0057】又、本発明の絶縁シールド装置は、ノイズ発生源より発生する電磁ノイズを防止するために上記ノイズ発生源となる部品を放熱板に装着した状態でシールドケース内に設置するものにおいて、上記シールドケースを上記ノイズ発生源となる部品を収納設置する内側シールドケースと該内側シールドケースを収容する外側シールドケースの2重構造とし、かつ上記放熱板の上端を上記内側シールドケースの上壁内面に当接させる一方、かかる放熱板の上端が当接している上記内側シールドケースの上壁内面近くの該上壁の内壁面に上記放熱板の上端の長手方向に沿って伸びる放熱孔を設けるとともに該放熱孔に対向する上記外側シールドケースの上壁内面部分に放熱孔を設けた構成であるので、シールドケースを内側のシールドケースと外側のシールドケースの2重構造にしているので、電磁ノイズの防止、低減効果を増大することができる。
【0058】また、内側シールドケースと外側シールドケースの上壁内面に放熱孔を開口しているので、内側及び外側シールドケース内の空気の対流により両シールドケース内の熱を効率よく放熱孔より外部に放熱することとなる。しかも、放熱板の上端を内側シールドケースの上壁内面に当接させているので、かかる当接による熱伝導により放熱板の熱が内側及び外側シールドケースに良好に伝導することとなる。従って、放熱面積が増大して、放熱効果を増大させることができる。
【0059】その結果、この発明では、従来のシールドケース1つの場合に比較して、電磁ノイズの防止低減効果を増大することができる。例えば、内側シールドケースの材料を電気電磁ノイズの防止低減に効果のある銅とするとともに外側シールドケースの材料を磁気電磁ノイズの防止低減に効果のある鋼とすることにより、総合的な電磁ノイズの防止低減の効果を期待することができる。
【0060】また、部品より発生する熱が内側及び外側シールドケース内の空気の対流による放熱孔からの放熱作用と、放熱板を介しての内側及び外側シールドケースへの熱伝導作用により効率良く放熱されることとなり、部分の発熱を抑制することができることから、部品の発熱を効率良く抑制することができる。
【0061】又、本発明の絶縁シールド装置は、ノイズ発生源より発生する電磁ノイズを防止するために上記ノイズ発生源となる部品をシールドケース内に設置するものにおいて、上記シールドケースを上記ノイズ発生源となる部品を収納設置する内側シールドケースと該内側シールドケースを収容する外側シールドケースの2重構造とし、かつ上記部品近くの上記内側及び外側シールドケースの上下の各壁面に上下に貫通する貫通放熱口を設けるとともにこれら上下の貫通放熱口に上下開口端を一致させるようにシールドパイプを内側シールドケース内に設置した構成であるので、シールドケースを内側のシールドケースと外側のシールドケースの2重構造にしているので、電磁ノイズの防止、低減効果を増大することができる。
【0062】また、内側シールドケース及び外側シールドケースの各壁面にそれぞれ設けた貫通放熱口により、両シールドケース内において空気の対流が起こり安くなり、放熱効果を高めることができる。しかも、内側と外側のシールドケースの貫通放熱口に上下開口端を一致させるようにシールドパイプを内側シールドケース内に設けているので、上記貫通放熱口による電磁ノイズの漏洩を防止することができ、電磁ノイズの防止、低減効果を期待できる。 その結果、この発明では、シールドケースを2重構造としたことにより、従来のシールドケース1つの場合に比較して、電磁ノイズの防止、低減効果を増大することができる。 また、部品より発生する熱は、内側及び外側シールドケース内の空気の対流による放熱孔からの放熱作用により効率良く放熱されることとなり、部品の発熱を極力抑制することができる。
【0063】また、本発明の絶縁シールド装置は、ノイズ発生源より発生する電磁ノイズを防止するために上記ノイズ発生源となる部品を放熱板に装着した状態でシールドケース内に設置するものにおいて、上記シールドケースを上記部品を収納設置する内側シールドケースと該内側シールドケースを収容する外側シールドケースの2重構造とし、かつ上記部品近くの上記内側及び外側シールドケースの上下の各壁面並びに上記放熱板に上下に貫通する貫通放熱口を設ける一方、上下を開口したシールドパイプを該上下の開口が上記内側シールドケースの上下の貫通放熱口に一致するように上記放熱板の貫通放熱口に挿通配置した構成であるので、シールドケースを内側のシールドケースと外側のシールドケースの2重構造にしているので、電磁ノイズの防止、低減効果を増大することができる。
【0064】また、内側シールドケース、外側シールドケースの各壁面にそれぞれ設けた貫通放熱口により、シールドケース内において空気の対流が起こり安くなり、放熱効果を高めることができる。しかも、内側シールドケースと外側シールドケースの貫通放熱口を挿通するシールドパイプを設けていることで、上記貫通放熱口による電磁ノイズの漏洩を防止することができる。
【0065】その結果、この発明では、シールドケースを2重構造としたことにより、従来のシールドケース1つの場合に比較して、電磁ノイズの防止、低減効果を増大することができる。また、部品より発生する熱は、内側及び外側シールドケース内の空気の対流による放熱孔からの放熱作用により効率良く放熱されることとなり、部品の発熱を極力抑制することができる。
【0066】また、本発明の絶縁シールド装置は、上記絶縁膜を熱伝導性が良い絶縁材料で形成した構成であるので、絶縁膜を熱伝導性が良く、かつ電気電磁ノイズの防止、低減性質の大きいい材料、例えばシリコン系のゴム材等で形成している。その結果、部品で発生した熱は、内側シールドケースはもとより外側シールドケースにも十分伝達されることとなって、放熱面積が増えて放熱効果を増大させることができ、部品の発熱を極力抑制することができる。
【0067】また、本発明の絶縁シールド装置は、内側及び外側シールドケースをそれぞれ本体と蓋体で形成した構成であるので、内側及び外側シールドケースを本体と蓋体で形成しているので、各シールドケースの組み立て、分解を容易に行うことができる。その結果、内側及び外側シールドケースを本体と蓋体で形成したことにより、分解が容易となって保守点検の容易な絶縁シールド装置を提供することができる。
【出願人】 【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
【出願日】 平成12年5月23日(2000.5.23)
【代理人】 【識別番号】100085501
【弁理士】
【氏名又は名称】佐野 静夫
【公開番号】 特開2001−332884(P2001−332884A)
【公開日】 平成13年11月30日(2001.11.30)
【出願番号】 特願2000−150774(P2000−150774)