| 【発明の名称】 |
電子機器及びそのファンユニット交換方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】赤羽 敏彦
【氏名】音羽 富雄
|
| 【要約】 |
【課題】この発明は、ファンユニットの交換時における高効率な冷却性能を実現して、継続的に信頼性の高い高精度な熱制御を実現したうえで、簡便にして容易な取扱いを実現し得るようにすることにある。
【解決手段】機器筐体10内に空気を強制循環させて電子回路ユニット12を熱制御する複数のファンユニット14の空気チャンバ部13との連通部位を閉塞する制風部材15を備えて、この制風部材15を空気チャンバ部13との連通部位に装着した状態でファンユニット14の抜差し作業を実現するように構成したものである。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 冷却ファンが収容され、該冷却ファンに対応して吸気口及び排気口が設けられた複数のファンユニットと、電子回路ユニットが収容されるものであって、前記電子回路ユニットの収容部に連通される連通口、及び該連通口に対して前記複数のファンユニットが、その吸気口及び排気口の一方を対向させて抜脱自在に並設収容されるファン収容部が設けられた機器筐体と、前記複数のファンユニットのいずれかに対応して前記機器筐体に選択的に着脱されるものであって、前記複数のファンユニットの所望の連通口を閉塞する制風部材とを具備したことを特徴とする電子機器。 【請求項2】 さらに空気チャンバ部を前記機器筐体の連通口の排気側に配設して、この空気チャンバ部に対して前記複数のファンユニットが、その吸気口及び排気口の一方を対向させて並設配置し、前記空気チャンバ部と前記複数のファンユニットとの連通部を選択的に前記制風部材で閉塞するように構成したことを特徴とする請求項1記載の電子機器。 【請求項3】 さらに、前記制風部材の装着に連動して前記複数のファンユニットの所望のユニットを脱方向に排出するユニット排出機構を具備したことを特徴とする請求項1又は2記載の電子機器。 【請求項4】 前記ファンユニットの装着方向の先端部に接続コネクタを設けて、前記機器筐体のファンユニットの装着位置に接続コネクタを設け、前記ファンユニットの抜脱に連動して前記接続コネクタが着脱されるように構成したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載の電子機器。 【請求項5】 冷却ファンの収容される複数のファンユニットが、その吸気口及び排気口の一方を機器筐体に収容配置される電子回路ユニットの収容部の連通口に対向させて並設配置され、選択的に駆動されて前記電子回路ユニットの冷却を行なうファンユニット交換方法において、前記複数のファンユニットの中の所望のファンユニットの前記収容部との連通部位を閉塞する閉塞処理工程と、この閉塞処理工程で入路を閉塞したファンユニットを前記機器筐体から離脱させて交換を含む保守点検を行なうファンユニット保守工程と、前記閉塞処理工程で閉塞した前記ファンユニットとの連通部位を解放する解放手段とを具備したことを特徴とするファンユニット交換方法。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、例えば光通信システムに用いられる光伝送装置等のファンユニットの内蔵される電子機器及びそのファンユニット交換方法に関する。 【0002】 【従来の技術】一般に、光伝送装置等の電子機器では、その機器筐体1に電子回路ユニット2を収容配置されるため、機器筐体内部の温度上昇を防ぐため、その電子回路ユニット2に対向して吸気口1a及び排気口1bが配置する放熱構造をとっている。そして、機器筐体内1に中で、特に収容された電子回路ユニット2の発熱量が多い場合は、冷却ファンを内蔵したファンユニット3が空気チャンバ部4を介して配設され、その内部熱量が空気チャンバ部4に集められてファンユニット3を介して強制的に空気を循環させる強制空冷方式が採用されている。 【0003】ところで、このような光伝送装置は、一旦、駆動されると、継続的に常時、駆動することが要求されることで、機器筐体1内に収容する電子回路ユニット2等の保守等を考慮して、複数のファンユニット3が配設される。即ち、このようなファンユニット3は、その冷風源となる冷却ファンの寿命が、電子回路ユニット2の保守期間に比して短いことで、冷却ファンを収容した複数のファンユニット3を機器筐体1に抜差し自在に並列配置して、その中のいずれかが故障した場合に、そのファンユニット3の保守点検が実現できるように構成されている。 【0004】上記構成により、複数のファンユニット3は、その駆動に連動して機器筐体1の吸気口1aから外気を吸気して強制的に機器筐体1内を循環させて排気口1bから排気することにより、その機器筐体1内の電子回路ユニット2の熱制御を実現する。そして、ファンユニット3の一つが故障等により駆動が困難となった場合には、故障した以外のファンユニット3を用いて継続的に機器筐体1内の熱制御が実現される。ここで、故障したファンユニット3は、機器筐体1から取出されて、その冷却ファン等を補修あるいは交換した後、再び、機器筐体1の元の位置に装着されて駆動される。 【0005】しかしながら、上記光伝送装置では、故障したファンユニット3を機器筐体1から取出した状態では、駆動されている他のファンユニット3の吸気力により、図6に示すようにファンユニット3を取出して開放されたA部から逆流して吸込まれるために、機器筐体内の電子回路ユニットの冷却効率が低下されるという問題を有する。 【0006】なお、係る事情は、光通信システムの光伝送装置に限ることなく、例えば交換装置等の電子機器においても同様である。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】以上述べたように、従来の複数のファンユニットを備えた電子機器においては、そのファンユニットの交換の際に、機器筐体内の空気の流れが変化することにより、冷却効率が低下されるという問題を有する。 【0008】この発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、ファンユニットの交換時における高効率な冷却性能を実現して、継続的に信頼性の高い高精度な熱制御を実現したうえで、簡便にして容易な取扱いを実現し得るようにした電子機器を提供することを目的とする。 【0009】また、この発明は、ファンユニットの交換時における高効率な冷却性能を実現して、継続的に信頼性の高い高精度な熱制御を実現したうえで、簡便にして容易な交換作業を実現し得るようにしたファンユニット交換方法を提供することを目的とする。 【0010】 【課題を解決するための手段】この発明は、冷却ファンが収容され、該冷却ファンに対応して吸気口及び排気口が設けられた複数のファンユニットと、電子回路ユニットが収容されるものであって、前記電子回路ユニットの収容部に連通される連通口、及び該連通口に対して前記複数のファンユニットが、その吸気口及び排気口の一方を対向させて抜脱自在に並設収容されるファン収容部が設けられた機器筐体と、前記複数のファンユニットのいずれかに対応して前記機器筐体に選択的に着脱されるものであって、前記複数のファンユニットの所望の連通口を閉塞する制風部材とを備えて電子機器を構成した。 【0011】上記構成によれば、制風部材は、複数のファンユニットのいずれかの電子回路ユニットの収容部との連通部位に装着されると、そのファン収容部の電子回路ユニットの収容部との連通部位を閉塞して、そのファンユニットがファン収容部から離脱されると、前記連通部位における機器筐体の外部と収容部とを閉塞する。従って、制風部材は、他のファンユニットが駆動された状態で、外気の侵入を阻止して、電子回路ユニットの収容部の空気の流れを略初期状態に保って所望の熱制御の実現に寄与する。 【0012】また、この発明は、冷却ファンの収容される複数のファンユニットが、その吸気口及び排気口の一方を機器筐体に収容配置される電子回路ユニットの収容部の連通口に対向させて並設配置され、選択的に駆動されて前記電子回路ユニットの冷却を行なうファンユニット交換方法を、前記複数のファンユニットの中の所望のファンユニットの前記収容部との連通部位を閉塞する閉塞処理工程と、この閉塞処理工程で入路を閉塞したファンユニットを前記機器筐体から離脱させて交換を含む保守点検を行なうファンユニット保守工程と、前記閉塞処理工程で閉塞した前記ファンユニットとの連通部位を解放する解放手段とを備えて構成した。 【0013】上記構成によれば、閉塞処理工程では、複数のファンユニットのいずれかの電子回路ユニットの収容部との連通部位を閉塞すると、そのファンユニットがファン収容部から離脱されると、前記連通部位における機器筐体の外部と収容部とを閉塞する。 【0014】そして、この収容部との連通部位の閉塞状態において、そのファンユニットがファン収容部から離脱され、その保守点検が実行されると共に、他のファンユニットが駆動される。この際、離脱したファンユニットの連通部位が閉塞されていることにより、収容部への外気の侵入が阻止されて、電子回路ユニットの収容部の空気の流れを略初期状態に保って所望の熱制御が実現される。 【0015】そして、保守点検が完了したファンユニットを、再びファン収容部に装着して、前記連通部位の閉塞を解放することで、ファンユニット交換作業が完了され、その冷却ファンが駆動される。 【0016】 【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態に係る電子機器及びファンユニットの交換方法について、図面を参照して詳細に説明する。 【0017】図1は、この発明の一実施の形態に係る電子機器を示すもので、機器筐体10には、収容部11が設けられ、この収容部11には、複数の電子回路ユニット12が収容配置される。また、機器筐体10には、その収容部11の下端側の吸気口101が設けられ、収容部11の上端側に排気口102が設けられる。さらに、機器筐体10には、複数のファン挿入口103が吸気口101及び排気口102に対応して並設される。 【0018】そして、上記機器筐体10内には、その収容部11に連通される空気チャンバ部13が収容配置される。この空気チャンバ部13には、複数の連通口131が上記機器筐体10のファン挿入口103に対応して並列的に設けられ、これら連通口131上には、上記ファン挿入口103から装着されたファンユニット14がそれぞれ抜差し自在に装着される(図2及び図3参照)。 【0019】ファンユニット14には、冷却ファン141が収容され、この冷却ファン141に対応して吸気口142及び排気口143がそれぞれ設けられる。これらファンユニット14は、機器筐体10のファン挿入口103からそれぞれ装着されると、その吸気口142が空気チャンバ部13の連通口131にそれぞれ連通される。同時に、これらファンユニット14は、その排気口143が上記機器筐体10の排気口102に連通される。 【0020】また、上記機器筐体10には、制風部材挿入用の複数の挿入口104が上記空気チャンバ部13の連通口131に対応して並列的に設けられる。そして、空気チャンバ部13には、案内レール132が上記挿入口104に対応して並列的に設けられる。この案内レール132には、例えば別体に設けられる制風部材15(図3参照)が選択的に抜差し自在に装着される。この制風部材15は、例えば略板状に形成され、その案内レール132への装着状態で、空気チャンバ部13の連通口131を閉塞する。 【0021】上記ファンユニット14の先端部には、例えばプラグイン構造の接続コネクタ144が機器筐体10内に配設された接続コネクタ16に対応してそれぞれ設けられる。そして、ファンユニット14は、機器筐体10のファン挿入口103から挿入されて所定の位置に装着されると、その接続コネクタ144が機器筐体10内の接続コネクタ16に電気的に接続される。また、ファンユニット14は、その装着状態において、機器筐体10のファン挿入口103から抜脱すると、その接続コネクタ144が機器筐体10内の接続コネクタ16から離脱されて該機器筐体10から取出される。 【0022】上記構成において、複数のファンユニット14は、駆動されると、それぞれ吸気口142、空気チャンバ部13及び収容部11を通して機器筐体10の吸気口101から外気を吸気し、その排気口143を通して機器筐体10の排気口102から外部に排気する。これにより、機器筐体10の収容部11に収容配置した電子回路ユニット12からの熱量が空気チャンバ部13、ファンユニット14を通って機器筐体10の排気口102から放熱されて電子回路ユニット12が所望の温度に熱制御される。 【0023】そして、ファンユニット14のいずれかが故障して停止し、冷却ファン141の交換を含む保守点検を行なう場合には、次の手順でファンユニット14の交換を実行する。 【0024】先ず、制風部材15を故障したファンユニット14に対応した機器筐体10の挿入口104に挿入する。ここで、制風部材15は、空気チャンバ部13の連通口131を閉塞して、故障したファンユニット14の排気側からの外気の侵入を阻止する。 【0025】この制風部材15による閉塞状態において、故障したファンユニット14を機器筐体10のファン挿入口103から引き抜いて、その接続コネクタ144を機器筐体10の接続コネクタ16から離脱させて取出される。ここで、ファンユニット14は、その冷却ファン141の交換を含む保守点検を行なって修理を行い、再び、元の機器筐体10のファン挿入口103から装着されて、その冷却ファン141が駆動される。 【0026】このように、上記電子機器は、機器筐体10内に空気を強制循環させて電子回路ユニット12を熱制御する複数のファンユニット14の空気チャンバ部13との連通部位を閉塞する制風部材15を備えて、この制風部材15を空気チャンバ部13との連通部位に装着した状態でファンユニット14の抜差し作業を実現するように構成した。 【0027】これによれば、制風部材15は、複数のファンユニット14のいずれかの空気チャンバ部13との連通部位に装着されると、その連通部位を閉塞して、そのファンユニット14が駆動されていない状態、あるいは機器筐体10から離脱させた状態で他のファンユニット14が駆動されても、外気を取込む吸気口として作用することがない。 【0028】従って、故障したファンユニット14以外のファンユニット14の駆動に連動して、機器筐体10内への空気の強制循環が実現されて、電子回路ユニット12の所望の熱制御が実現される。 【0029】なお、この発明は、上記実施の形態に限ることなく、その他、例えば図4に示すように制風部材15にユニット排出機能を備えるように構成することも可能で、上記実施の形態に比してさらに離脱作業時における取扱いの簡略化が図れる。但し、図4においては、前記図1乃至図3と同一符号を付して、その説明について省略する。 【0030】即ち、制風部材15の先端部には、駆動部151を設ける。一方、上記空気チャンバ部13には、案内レール132に対応して排出部材17が回動自在に配設される。この排出部材17には、その一端部に排出部171がファンユニット14に対応して設けられ、その他端部に被駆動部172が上記制風部材15の駆動部151に対応して設けられる。 【0031】上記排出部材17は、その排出部171がファンユニット14の装着状態において、該ファンユニット14の先端部に係合され、その被駆動部172が案内レール132上の所定の位置に位置される。そして、制風部材15が案内レール132に挿入されて空気チャンバ部13の連通口131を閉塞する位置に到達すると、その駆動部151が排出部材17の被駆動部172を図4中時計方向に回動付勢させる。すると、排出部材17は、その排出部171でファンユニット14を排出方向に移動付勢して、その接続コネクタ144を機器筐体10内の接続コネクタ16から離脱させる。ここで、ファンユニット14は、機器筐体10のファン挿入口103から引き抜くことにより、機器筐体10から取出される。 【0032】なお、上記排出部材17としては、上記説明では、回動方式のものを用いて構成した場合で説明したが、これに限ることなく、各種の構造のものが構成可能である。 【0033】また、上記実施の形態では、空気チャンバ部13を電子回路ユニット12の収容部11とファンユニット14との間に介在するように構成した場合で説明したが、これに限ることなく、例えばファンユニット14を電子回路ユニット12の収容部11に直接的に連通させるように構成することも可能である。 【0034】さらに、上記実施の形態では、別体に設けられる制風部材15を機器筐体10の挿入口104から選択的に装着するように構成した場合で説明したが、これに限ることなく、その他、制風部材15を機器筐体10の挿入口104に出入り自在に組付け配置して、この制風部材15を、必要に応じて選択的に挿入口104に出入りさせて空気チャンバ部13の連通口131を閉塞するように構成することも可能である。 【0035】また、上記実施の形態では、光通信システムの光伝送装置に適用するように構成した場合で説明したが、これに限ることなく、その他、複数のファンユニットを備えた電話交換装置等の各種の電子機器においても適用可能で、略同様の効果が期待される。 【0036】よって、この発明は、上記実施の形態に限ることなく、その他、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形を実施し得ることは勿論のことである。 【0037】 【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれば、ファンユニットの交換時における高効率な冷却性能を実現して、継続的に信頼性の高い高精度な熱制御を実現したうえで、簡便にして容易な取扱いを実現し得るようにした電子機器を提供することができる。 【0038】また、この発明は、ファンユニットの交換時における高効率な冷却性能を実現して、継続的に信頼性の高い高精度な熱制御を実現したうえで、簡便にして容易な交換作業を実現し得るようにしたファンユニット交換方法を提供することができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000003078 【氏名又は名称】株式会社東芝
|
| 【出願日】 |
平成11年12月22日(1999.12.22) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100058479 【弁理士】 【氏名又は名称】鈴江 武彦 (外6名)
|
| 【公開番号】 |
特開2001−185883(P2001−185883A) |
| 【公開日】 |
平成13年7月6日(2001.7.6) |
| 【出願番号】 |
特願平11−364567 |
|