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【発明の名称】 部品実装方法及び装置
【発明者】 【氏名】野中 聡

【氏名】服部 芳幸

【要約】 【課題】部品交換必要時を検知するパラメータを容易に設定できるとともに、その設定値に基づき効率よく実装を行えるようにする。

【解決手段】予め指定した優先テーブルの部品を用いて生産を行い部品切れ発生時に自動的に優先テーブルを待機位置に配置し予備テーブルを装着位置に配置して生産を継続する動作モードを実施する。その際に、#2で、優先テーブルのみを使用する部品切れが発生していない状態での基板一枚あたりの生産時間と、優先テーブルと予備テーブルとを併用する部品切れ発生状態での基板一枚あたりの生産時間を順次に計測する。それとともに、#6で、計測した部品切れ発生状態での生産時間と前記部品切れが発生していない状態での生産時間との差(あるいは比率)を算出して予め設定した上限値と比較し、算出値が上限値を超えた時に#7で部品切れの警告を行う。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 複数の移動可能な供給テーブルのそれぞれに基板に装着される多種類の部品が同じ配列となるように複数の部品供給手段を順次に搭載し、前記複数の供給テーブルより生産開始時に使用する優先テーブルと待機させる予備テーブルとを指定し、前記優先テーブルの部品を用いて生産を行い部品切れ発生時に自動的に優先テーブルを待機位置に配置し予備テーブルを部品供給位置に配置して生産を継続する動作モードを実施するに際し、前記優先テーブルのみを使用する部品切れが発生していない状態での基板一枚あたりの生産時間を計測し、優先テーブルと予備テーブルとを併用する部品切れ発生状態での基板一枚あたりの生産時間を順次に計測するとともに、計測した部品切れ発生状態での生産時間と前記部品切れが発生していない状態での生産時間との差あるいは比率を算出し、算出値が予め設定した上限値を超えた時に部品切れの警告を行うことを特徴とする部品実装方法。
【請求項2】 複数の移動可能な供給テーブルのそれぞれに基板に装着される多種類の部品が同じ配列となるように複数の部品供給手段を順次に搭載し、前記複数の供給テーブルより生産開始時に使用する優先テーブルと待機させる予備テーブルとを指定し、前記優先テーブルの部品を用いて生産を行い部品切れ発生時に自動的に優先テーブルを待機位置に配置し予備テーブルを部品供給位置に配置して生産を継続する動作モードを実施するに際し、前記優先テーブルのみを使用する部品切れが発生していない状態での基板一枚あたりの生産時間を計測し、優先テーブルと予備テーブルとを併用する部品切れ発生状態での基板一枚あたりの生産時間を順次に計測するとともに、計測した部品切れ発生状態での生産時間と前記部品切れが発生していない状態での生産時間との差を算出し、算出した生産時間差と残り生産枚数との積が部品切れした部品の種類数と部品1種類当たりに設定した交換時間との積を超えた時に部品切れの警告を行うことを特徴とする部品実装方法。
【請求項3】 基板を任意の実装位置に位置決めする基板位置決め部と、複数の移動可能な供給テーブルを有し各供給テーブルに多種類の部品を同じ配列となるように複数の部品供給手段を順次に搭載した部品供給部と、前記部品供給部で供給される部品を取り出し前記基板位置決め部により位置決めされた基板に装着する装着部と、前記基板位置決め部と部品供給部と装着部の動作を制御して予め指定した優先テーブルの部品を用いて生産を行い部品切れ発生時に自動的に優先テーブルを待機位置に配置し予備テーブルを部品供給位置に配置して生産を継続する動作モードを実施する動作制御部とを備えた部品実装装置において、前記動作制御部にさらに、基板一枚あたりの生産時間を計測する計測部と、前記計測部で計測された生産時間より部品切れが発生していない状態での生産時間と部品切れ発生状態での生産時間との差あるいは比率を順次に算出し、算出値が予め設定した上限値を超えた時に部品切れの警告を行う通知判断部とを設けたことを特徴とする部品実装装置。
【請求項4】 基板を任意の実装位置に位置決めする基板位置決め部と、複数の移動可能な供給テーブルを有し各供給テーブルに多種類の部品を同じ配列となるように複数の部品供給手段を順次に搭載した部品供給部と、前記部品供給部で供給される部品を取り出し前記基板位置決め部により位置決めされた基板に装着する装着部と、前記基板位置決め部と部品供給部と装着部の動作を制御して予め指定した優先テーブルの部品を用いて生産を行い部品切れ発生時に自動的に優先テーブルを待機位置に配置し予備テーブルを部品供給位置に配置して生産を継続する動作モードを実施する動作制御部とを備えた部品実装装置において、前記動作制御部にさらに、基板一枚あたりの生産時間を計測する計測部と、生産計画枚数と生産実績枚数とより残り生産枚数をカウントする残生産枚数算出部と、前記計測部で計測された部品切れが発生していない状態での基板一枚あたりの生産時間と部品切れ発生状態での基板一枚あたりの生産時間との差を順次に求め、求めた生産時間差と前記残生産枚数算出部で算出された残り生産枚数との積が部品切れした部品の種類数と部品1種類当たりに設定した交換時間との積を超えた時に部品切れの警告を行う通知判断部とを設けたことを特徴とする部品実装装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、部品実装方法及び装置に関し、特に部品切れ時に供給テーブルを動作させ通知する部品実装方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子部品実装機などの部品実装装置における部品切れ時の供給テーブルの動作及び部品切れ通知方法は、特開平10―154896号公報に開示されている。この部品実装装置を示す図5において、操作部1aを持った動作制御部1は、装置に対する指示やデータ入力を行うための入力デバイス、及び各種操作のためのメニューや装置の状態を表示するための画面を備えている。装着部2は、図6にも示すように、部品2aを吸着するためのノズル2bを配した複数の装着ヘッド2cを備えており、装着ヘッド2cの回転操作により部品2aの吸着、回路基板2dへの装着動作を実行する。3は直行テーブル3aからなる基板位置決め部であり、直行テーブル3aはX軸、Y軸モータの回転動作により移動してその上に設置された回路基板2dを任意の位置に位置決めする。4は多数の電子部品供給手段4a(以下カセットと呼ぶ)を搭載した複数の供給テーブル、ここでは供給テーブルAと供給テーブルBとを有する部品供給部であり、各供給テーブルA,BはZ軸モータの駆動により移動して搭載されたカセット4aを前記ノズル2bによる部品吸着位置やカセット交換位置に移動させる。供給テーブルA,Bはそれぞれ、各カセット4aの位置を識別するための任意の番号(以下Z番号と呼ぶ)を持ち、供給テーブルAにはZ番号ZA,供給テーブルBにはZ番号ZBが割り当てられている。
【0003】図7は、供給テーブルAと供給テーブルBの動作パタ−ンの一覧を示したものである。接続モードは、供給テーブルAと供給テーブルBを一連のものとして、両テーブルから部品供給を行うモードである。準備モードは、一方のテーブルA(B)で生産中に、他方のテーブルB(A)を待機させて次の生産品種のカセットを準備するモードであり、生産中はいずれかの供給テーブルが専用される。交換モードは、同じ部品、同じカセット配列を供給テーブルA、供給テーブルBにセットしておき、優先テーブルで生産中に部品切れが発生したら自動的に予備テーブルからの部品供給に切り替わるモードであり、予備テーブルは部品切れが発生するまでは待機位置へ移動しない。優先交換モードは、交換モードと同様であるが、優先テーブルに部品切れが発生しカセット交換する間のみ予備テーブルが動作するモードであり、優先テーブルが集中的に使用される。交換モードおよび優先交換モードはともに、生産開始前に優先テーブルを指定する必要がある。
【0004】図8は、回路基板を生産するために必要なデータの一部を示したものである。図8(a)は電子部品を実装する順序(順序毎にブロックと呼ぶ)を定義したものであり、NCプログラムと呼ぶ。各ブロックは電子部品を実装する2次元の位置座標(X、Y)とともに、電子部品を吸着するカセットを指定する番号(Z番号)を持つ。図8(b)はZ番号とそのカセットにセットした電子部品の種類を定義したものであり、配列プログラムと呼ぶ。
【0005】回路基板の生産に際しては、図8に示したようなデータの作成、選択、及び図7に示した供給テーブルの動作モードの選択を行うことにより、所定の実装位置に意図した電子部品を実装するためのデータを設定し、機種切り替えを行う。図9は、上記したような部品実装装置において部品交換に関与する部材構成を示すブロック図である。部品認識部5は、装着部2のノズル2bに吸着された電子部品2aの種類、形状を2次元の画像処理または、1次元のラインセンサにより特定化するものであり、実際にノズル2bに電子部品2aが吸着されているか否かによって部品切れ状態を判定する。部品切れ情報累積部6は、装置を部品交換が可能な状態とするまでに発生する部品切れのZ番号を保持する。部品交換判断部7は、部品認識部5と部品切れ情報累積部6からの情報に基づいて部品交換を行うべきか判断する。部品交換を行うべきと判断された場合は、供給テーブル動作制御部8が供給テーブルを部品交換可能な位置へ移動させる。また画面表示部9が、部品切れが発生したZ番号及び電子部品名称を操作部1aのディスプレイ画面上に表示させる。オペレータによる部品交換作業が完了したら、部品交換完了処理部10が、供給テーブルを部品吸着位置へ動作可能な状態にするとともに、部品切れ情報累積部6に対して部品切れ情報の解除を通知する。
【0006】図10は、上記したような部品実装装置における実装時のフローチャートである。図示したように、生産を開始する際に(ステップ#101)、供給テーブル上の部品切れ発生カセット数eを初期化しておく(ステップ#102)。そして、生産に伴って部品切れが発生した時に(ステップ#103)、供給テーブルの動作パターンが交換モードであるか、または優先交換モードであるか、またはそれ以外のモードであるかを判断する(ステップ#104)。
【0007】判断の結果、交換モードまたは優先交換モード以外のモード、つまり準備モードまたは接続モードである場合には、ステップ#110へジャンプする。交換モードまたは優先交換モードである場合には、部品切れカセット数eに1を加えその和を部品切れカセット数eとして更新するとともに(ステップ#105)、予備テーブルの部品交換作業が完了しているか否かを判断し(ステップ#106)、完了している場合には部品切れカセット数eが予め設定されたEより小さいか否かを判断する(ステップ#107)。ここでEは部品切れを通知するまでの部品カセット数の累積であり、予めオペレータが装置に登録した値である。
【0008】部品切れカセットeがEよりも小さい場合は、部品切れが発生していてもオペレータへ通知を行わず、部品切れカセットの部品について予備テーブルのカセットを併用しながら生産を継続する(ステップ#108)。この場合、NCプログラムの最終ブロックに到達するまで部品切れが発生しているZ番号のブロックをスキップして生産を継続し、その後に部品切れが発生している供給テーブルを待機位置へ移動させるとともに、予備テーブルを吸着位置へ移動させ、スキップしたブロックの部品の実装を行う。
【0009】部品切れカセット数eがEと等しくなったら、ステップ#109へ移行して、NCプログラムの最終ブロックに到達するまで部品切れが発生しているZ番号のブロックをスキップして生産を行い、最終ブロックまで到達した時点でステップ#110へ移行する。ステップ#110では、部品切れの発生をオペレータに通知するとともに、供給テーブルを待機位置に移動させ部品交換作業が可能な状態とする。
【0010】部品切れの発生を通知されたオペレータは、画面に表示された部品切れのZ番号及び部品名称をもとに部品交換を行い(ステップ#111)、その後に交換完了スイッチを押す。このことにより、待機位置にいる供給テーブルが吸着位置へ移動し、生産が継続される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記したような従来の部品実装装置の運転方法では、オペレータが登録するパラメータE(部品切れした部品カセット数の累積)が大きすぎると、部品切れを通知するまでに継続して生産可能な回路基板の枚数が多くなり、オペレータが一度の部品交換作業にて交換できるカセット数を多くできるものの、部品切れが発生した状態では、1枚の回路基板の生産ごとに優先テーブルと予備テーブルとを移動させざるを得ず、生産性が低下する。またその際に、部品切れが発生しているブロックをNCプログラムの最後に実行するので、NCプログラムの定義どおりの装着順序に従った実装動作と比較して生産性が低下する。逆に、パラメータEが小さすぎると、部品切れを通知するまでに継続して生産可能な回路基板の枚数が少なくなる。従って、生産品種、生産形態に応じてパラメータEを最適に調整する必要があるが、部品切れ発生回数としての設定であるためオペレータが判断しにくく、また生産品種毎に設定、入力しなければならないという問題点があった。
【0012】本発明は上記問題を解決するもので、部品交換必要時を検知するパラメータを容易に設定できるとともに、その設定値に基づき効率よく実装を行える部品実装方法および装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために本発明は、予め指定した優先テーブルの部品を用いて生産を行い部品切れ発生時に優先テーブルを自動的に待機させ予備テーブルを使用して生産を継続する動作モードを実施するに際して、優先テーブルのみを使用する部品切れ非発生状態での基板一枚あたりの生産時間と、優先テーブルと予備テーブルとを併用する部品切れ発生状態での基板一枚あたりの生産時間とを計測し、計測した両生産時間の差あるいは比率を順次に算出し、算出値が予め設定した上限値を超えた時に部品切れの警告を行うようにした。
【0014】この構成によれば、部品切れ発生による生産ロス時間の許容値を上限値とすればよいので、部品切れ点数にかかわりなく、残り生産枚数(時間)や部品交換時間などを勘案した上限値設定が可能になる。そして、部品交換を行ってから生産を再開した方がよい場合に警告を行うので、部品切れが発生している状態での生産ロス時間の短縮が可能になる。
【0015】また本発明は、上記と同様にして部品切れ非発生状態と部品切れ発生状態との間の生産時間差を求め、求めた生産時間差と残り生産枚数との積が部品切れした部品の種類数と部品1種類当たりに設定した交換時間との積を超えた時に部品切れの警告を行うようにした。この構成によれば、部品1種類当たりの交換時間を設定するだけでよく、あらかじめ上限値を設定する必要はない。そして、部品交換を行ってから生産を再開した方がよい場合に警告を行うので、部品切れが発生している状態での生産ロス時間の短縮が可能になる。
【0016】したがっていずれの場合も、オペレータの作業効率・部品実装装置の生産効率を向上させることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】請求項1に記載の部品実装方法は、複数の移動可能な供給テーブルのそれぞれに基板に装着される多種類の部品が同じ配列となるように複数の部品供給手段を順次に搭載し、前記複数の供給テーブルより生産開始時に使用する優先テーブルと待機させる予備テーブルとを指定し、前記優先テーブルの部品を用いて生産を行い部品切れ発生時に自動的に優先テーブルを待機位置に配置し予備テーブルを部品供給位置に配置して生産を継続する動作モードを実施するに際し、前記優先テーブルのみを使用する部品切れが発生していない状態での基板一枚あたりの生産時間を計測し、優先テーブルと予備テーブルとを併用する部品切れ発生状態での基板一枚あたりの生産時間を順次に計測するとともに、計測した部品切れ発生状態での生産時間と前記部品切れが発生していない状態での生産時間との差あるいは比率を算出し、算出値が予め設定した上限値を超えた時に部品切れの警告を行うことを特徴とする。
【0018】請求項2に記載の部品実装方法は、複数の移動可能な供給テーブルのそれぞれに基板に装着される多種類の部品が同じ配列となるように複数の部品供給手段を順次に搭載し、前記複数の供給テーブルより生産開始時に使用する優先テーブルと待機させる予備テーブルとを指定し、前記優先テーブルの部品を用いて生産を行い部品切れ発生時に自動的に優先テーブルを待機位置に配置し予備テーブルを部品供給位置に配置して生産を継続する動作モードを実施するに際し、前記優先テーブルのみを使用する部品切れが発生していない状態での基板一枚あたりの生産時間を計測し、優先テーブルと予備テーブルとを併用する部品切れ発生状態での基板一枚あたりの生産時間を順次に計測するとともに、計測した部品切れ発生状態での生産時間と前記部品切れが発生していない状態での生産時間との差を算出し、算出した生産時間差と残り生産枚数との積が部品切れした部品の種類数と部品1種類当たりに設定した交換時間との積を超えた時に部品切れの警告を行うことを特徴とする。
【0019】請求項3に記載の部品実装装置は、基板を任意の実装位置に位置決めする基板位置決め部と、複数の移動可能な供給テーブルを有し各供給テーブルに多種類の部品を同じ配列となるように複数の部品供給手段を順次に搭載した部品供給部と、前記部品供給部で供給される部品を取り出し前記基板位置決め部により位置決めされた基板に装着する装着部と、前記基板位置決め部と部品供給部と装着部の動作を制御して予め指定した優先テーブルの部品を用いて生産を行い部品切れ発生時に自動的に優先テーブルを待機位置に配置し予備テーブルを部品供給位置に配置して生産を継続する動作モードを実施する動作制御部とを備えた部品実装装置において、前記動作制御部にさらに、基板一枚あたりの生産時間を計測する計測部と、前記計測部で計測された生産時間より部品切れが発生していない状態での生産時間と部品切れ発生状態での生産時間との差あるいは比率を順次に算出し、算出値が予め設定した上限値を超えた時に部品切れの警告を行う通知判断部とを設けたことを特徴とする。
【0020】請求項4に記載の部品実装装置は、基板を任意の実装位置に位置決めする基板位置決め部と、複数の移動可能な供給テーブルを有し各供給テーブルに多種類の部品を同じ配列となるように複数の部品供給手段を順次に搭載した部品供給部と、前記部品供給部で供給される部品を取り出し前記基板位置決め部により位置決めされた基板に装着する装着部と、前記基板位置決め部と部品供給部と装着部の動作を制御して予め指定した優先テーブルの部品を用いて生産を行い部品切れ発生時に自動的に優先テーブルを待機位置に配置し予備テーブルを部品供給位置に配置して生産を継続する動作モードを実施する動作制御部とを備えた部品実装装置において、前記動作制御部にさらに、基板一枚あたりの生産時間を計測する計測部と、生産計画枚数と生産実績枚数とより残り生産枚数をカウントする残生産枚数算出部と、前記計測部で計測された部品切れが発生していない状態での基板一枚あたりの生産時間と部品切れ発生状態での基板一枚あたりの生産時間との差を順次に求め、求めた生産時間差と前記残生産枚数算出部で算出された残り生産枚数との積が部品切れした部品の種類数と部品1種類当たりに設定した交換時間との積を超えた時に部品切れの警告を行う通知判断部とを設けたことを特徴とする。
【0021】以下、本発明の部品実装方法及び装置について図1から図4を参照しながら具体的に説明する。電子部品実装装置の全体構成は図5〜図6を用いて説明した従来のものと同様なので図5〜図6を援用して説明を省略する。但しここでも、部品供給部4に移動可能に設けられた複数の供給テーブルA,Bのそれぞれに、多種類の部品が同じ配列となるように複数のカセット4a(部品供給手段)が順次に隣接して搭載されている。供給テーブルA,Bは、一方が生産開始時に使用する優先テーブルに、他方が待機させる予備テーブルに指定されている。
(実施の形態1)図1は部品交換に関与する部材構成を示すブロック図である。
【0022】図1において、一枚生産時間計測部11は、基板の一枚生産時間を計測するものであり、電子部品実装装置に基板が搬入されてから、その基板に電子部品が実装され、実装後の基板が搬出されるまで(それに伴い次の基板が搬入されるまで)の時間を計測する。一枚生産時間保持部12は、部品切れが発生していない状態で上記一枚生産時間計測部11により計測された基板の一枚生産時間を保持する。
【0023】上限値記憶部13は、ユーザ等により予め設定された任意の時間を記憶している。設定される時間は、前述した供給部動作パターンで交換モードまたは優先交換モードを採用する際に、部品切れが発生しておらず優先テーブルのみを使用して生産する状態での一枚生産時間と、優先テーブルに部品切れが発生し予備テーブルを併用して生産する状態での一枚生産時間と、の差異時間の上限値(時間)である。
【0024】部品交換判断部14は、一枚生産時間計測部11より毎回の一枚生産時間を受け取り、また一枚生産時間保持部12より部品切れ無し時の一枚生産時間を受け取り、また上限値記憶部13より上限値(時間)を受け取り、以下の条件を満たした場合に、画面表示部9へ部品切れの通知を行うとともに、供給テーブル動作制御部8へ部品交換指示を行う。
(一枚生産時間)−(部品切れ無し時の一枚生産時間)≧(上限値)
供給テーブル動作制御部8、画面表示部9、部品交換完了処理部10については図9を用いて説明した従来のものと同様の作用を有するので説明を省略する。
【0025】図2は上記構成における電子部品の実装時の部品交換動作を示すフローチャートである。図2において、生産を開始して(ステップ#1)、基板を一枚生産し(ステップ#2)、一枚生産時間計測部11によりその時の一枚生産時間を計測する(ステップ#3)。また部品切れが発生しているかどうかチェックする(ステップ#4)。
【0026】部品切れが発生していない場合は、計測した一枚生産時間を一枚生産時間保持部12へ保存する(ステップ#5)。その後、部品切れが発生するまで生産を行う(ステップ#2〜5繰り返す)。部品切れが発生した場合は、部品交換判断部14において、一枚生産時間計測部11により計測された一枚生産時間と、一枚生産時間保持部12に保存されている部品切れ無し時の一枚生産時間と、上限値記憶部13に保持されている上限値とを用いて、以下の計算を行う(ステップ#6)。
(一枚生産時間)−(部品切れ無し時の一枚生産時間)≧(上限値)
計算の結果、(一枚生産時間)−(部品切れ無し時の一枚生産時間)が(上限値)を超えない間は、生産を継続する。上限値を超えた場合は、部品交換判断部14により、供給テーブル動作制御部8に優先テーブル(部品切れが発生しているテーブル)を待機させるように命令するとともに画面表示部9へ部品切れを通知する(ステップ#7)。その後に、部品交換作業を行い(ステップ#8)、部品交換が完了後に生産を継続する。
【0027】以上のように実施の形態1では、(一枚生産時間)−(部品切れ無し時の一枚生産時間)、つまり部品切れが発生している状態での生産ロス時間に対応する上限値を設定するようにしたので、部品切れ回数にかかわりなく、残り生産枚数(時間)や部品交換時間などを勘案した設定が可能になる。上記にした構成に代えて、(一枚生産時間)/(部品切れ無し時の一枚生産時間)で表わされる比率に対応する上限値を設定し、部品交換判断部14で、(一枚生産時間)/(部品切れ無し時の一枚生産時間)≧(上限値)
を判断してもよい。
(実施の形態2)図3は部品交換に関与する部材構成を示すブロック図である。
【0028】図3において、生産枚数カウント部15は、あらかじめ設定された生産計画枚数と現在までの生産実績枚数より残り生産枚数を算出するものである。部品交換時間保持部16は、1種類の部品(カセット)を交換するのに要する交換時間を保持している。この時間は、オペレータが設定してもよいし、あらかじめ設定された推奨値を採用してもよい。
【0029】部品認識部5、部品切れ情報累積部6、供給テーブル動作制御部8、画面表示部9、部品交換完了処理部10は、従来のものと同様の作用を有し、一枚生産時間計測部11、一枚生産時間保持部12は、上記実施の形態1と同様の作用を有するので、説明を省略する。部品交換判断部14は、一枚生産時間計測部11から一枚生産時間を、また一枚生産時間保持部12から部品切れ無し時の一枚生産時間を、また生産枚数カウント部15から残り生産枚数を、また部品交換時間保持部16から1カセットあたりの部品交換時間を、また部品切れ情報累積部6から部品切れが発生しているカセット数を受け取り、以下の計算を行う。
((一枚生産時間)−(部品切れ無し時の一枚生産時間))
×(残り生産枚数) …■(1カセットあたりの部品交換時間)
×(部品切れが発生しているカセット数) …そして、■≧■となった時点で、画面表示部9へ部品切れの通知を行うとともに、供給テーブル動作制御部8へ部品交換指示を行う。
【0030】図4は上記構成における電子部品の実装時の部品交換動作を示すフローチャートである。図4において、生産を開始し(ステップ#11)、部品切れ情報累積部6の部品切れカセット数eを初期化する(ステップ#12)。そして、基板を一枚生産し(ステップ#13)、その時の一枚生産時間を一枚生産時間計測部11により計測する(ステップ#14)。また部品切れが発生しているかどうかを部品認識部5の情報に基づいてチェックする(ステップ#15)。
【0031】部品切れが発生していない場合は、計測した一枚生産時間を一枚生産時間保持部12へ保存する(ステップ#16)。その後、部品切れが発生するまで生産を行う(ステップ#13〜16を繰り返す)。部品切れが発生した場合は、部品切れ情報累積部6の情報に基づいて部品切れカセット数をカウントし(ステップ#17)、その後に、生産枚数カウント部15、部品交換時間保持部16の情報に基づいて、部品交換判断部14において、((一枚生産時間)−(部品切れ無し時の一枚生産時間))
×(残り生産枚数) …■(1カセットあたりの部品交換時間)
×(部品切れが発生しているカセット数) …を計算し、■≧■が成立するか否かを判定する(ステップ#18)。■≧■が成立しない場合は、次に部品切れが発生するまで生産を行う(ステップ#13〜16を繰り返す)。
【0032】■≧■が成立した場合は、部品交換判断部14により画面表示部9へ部品切れの通知を行うとともに(ステップ#19)、供給テーブル動作制御部8を駆動して優先テーブル(部品切れが発生しているテーブル)を待機させる(ステップ#19)。その後に、部品交換作業を行う(ステップ#20)。
【0033】部品交換が完了したら生産を継続するとともに、部品交換完了処理部10により部品切れ情報累積部6の情報を更新する。以上のように実施の形態2では、上限値を予め設定することなく、部品切れテーブル(優先テーブル)と待機テーブル(予備テーブル)とを併用して生産を継続する時の予想生産時間(■)と、部品切れテーブル(優先テーブル)の部品補充(部品交換)に要する時間(■)とをそれぞれ算出して比較し、■≧■の場合のみ、部品切れテーブル(優先テーブル)の部品補充(部品交換)を行った方が生産効率がよいとして、部品切れの警告をユーザへ通知する。
【0034】上記した計算式■に代えて、部品交換のために待機させた供給テーブル移動時間など、部品切れカセット数に依存しないロス時間を定数として含んだ計算式((1カセットあたりの部品交換時間)
×(部品切れカセット数)+(ロス時間)) …■’を採用してもよい。
【0035】なお、上記した実施の形態1、実施の形態2において、一枚生産時間の計測は、エラーなどで停止していない状態で計測を行うものとし、エラーなどで停止した場合は、計測を行わないか、もしくはエラー停止時間をマイナスするものとする。部品切れの通知の際に、シグナルランプなどを表示させるようにしてもよいし、ホストコンピュータなどへ通知させるようにしてもよい。
【0036】また、1つの供給テーブルA(またはB)に、多種類の部品が同じ配列となるように複数のカセット4a(部品供給手段)を順次に隣接して1セット搭載してもよいし2セット以上搭載してもよく、いずれの場合も上記したようにして効率よい部品交換時期を決定できる。
【0037】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、優先テーブルのみを使用する部品切れが発生していない状態と、優先テーブルと予備テーブルとを併用する部品切れ発生状態とにおいて、基板一枚あたりの生産時間を計測し、計測した両生産時間の間の差あるいは比率を算出し、算出値が予め設定した上限値を超えた時に部品切れの警告を行うようにしたことにより、部品切れ点数にかかわりなく、残り生産枚数(時間)や部品交換時間などを勘案した上限値設定が可能になるとともに、部品切れのまま生産を継続した方がよいのか、部品交換を行ってから生産を再開した方がよいのかを容易に判断することが可能になる。
【0038】また本発明によれば、上記と同様にして、部品切れが発生していない状態と部品切れ発生状態とにおいて基板一枚あたりの生産時間を計測し、計測した両生産時間の間の差を求め、求めた生産時間差と残り生産枚数との積が部品切れした部品の種類数と部品1種類当たりに設定した交換時間との積を超えた時に部品切れの警告を行うようにしたことにより、部品1種類当たりの交換時間を設定するだけでよくなり、また部品切れのまま生産を継続した方がよいのか、部品交換を行ってから生産を再開した方がよいのかを容易に判断することが可能になる。
【0039】よって、上記いずれの構成によっても、部品交換作業回数を低減することができ、オペレータの作業効率・部品実装装置の生産効率を向上させることができる。
【出願人】 【識別番号】000005821
【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
【出願日】 平成11年11月22日(1999.11.22)
【代理人】 【識別番号】100068087
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 義弘
【公開番号】 特開2001−148598(P2001−148598A)
【公開日】 平成13年5月29日(2001.5.29)
【出願番号】 特願平11−330747