| 【発明の名称】 |
筐体内冷却システム |
| 【発明者】 |
【氏名】岡本 義之
【氏名】川口 清司
【氏名】樹下 浩次
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| 【要約】 |
【課題】空調機4と補助冷却装置5とを併用する筐体内冷却システムにおいて、空調機4の負荷を小さくして、空調機4の長寿命化を図るとともに、エネルギー消費量を抑える。
【解決手段】空調機4の空調吸込口4a(内気吸込口)の上流に、補助冷却装置5の補助吹出口5b(内気吹出口)を配置する。また、この補助吹出口5bには、補助吹出ルーバ13(冷気風向手段)が取り付けられ、補助吹出口5bから吹き出される補助冷風を空調吸込口4aへ積極的に向けるように設けられている。このように設けることにより、補助冷却装置5で冷却された補助冷風が空調機4の空調吸込口4aに効率的に吸い込まれるため、空調機4の負荷が低減して空調機4の稼働率が減り、空調機4の長寿命化を図ることができるとともに、筐体内冷却システム全体のエネルギー消費量を抑えることができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】発熱体を収納する筐体内を冷却する筐体内冷却システムであって、前記筐体内の内気を冷却して再び前記筐体内に吹き出す空調機と、前記筐体外の外気によって前記筐体内の内気を冷却する補助冷却装置とを備え、前記空調機の内気吸込口の上流に、前記補助冷却装置の内気吹出口を設置したことを特徴とする筐体内冷却システム。 【請求項2】請求項1の筐体内冷却システムにおいて、前記補助冷却装置の内気吹出口には、吹き出される内気を前記空調機の内気吸込口に向ける冷気風向手段が設けられたことを特徴とする筐体内冷却システム。 【請求項3】請求項1または請求項2の筐体内冷却システムにおいて、前記補助冷却装置は、内気と外気とを隔壁を隔てて熱交換する気対気熱交換器を搭載することを特徴とする筐体内冷却システム。 【請求項4】請求項1または請求項2の筐体内冷却システムにおいて、前記補助冷却装置は、内気と伝熱媒体とを熱交換して内部の液熱媒を沸騰させる内気側熱交換器と、外気と蒸気熱媒とを熱交換して蒸気熱媒を液化する外気側熱交換器とからなる沸騰冷却器またはヒートパイプを搭載することを特徴とする筐体内冷却システム。 【請求項5】請求項4の筐体内冷却システムにおいて、前記空調機の内気吸込ダクト内に、前記内気側熱交換器を配置したことを特徴とする筐体内冷却システム。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、空調機(エアコン)と、熱交換器によって内気を冷却する補助冷却装置とを併用して、筐体内を冷却する筐体内冷却システムに関する。 【0002】 【従来の技術】例えば、電話基地局等の様に、電子機器やその他の発熱体を筐体内に格納して使用する場合がある。この筐体内を冷却する技術として、空調機と補助冷却装置とを併用させると、空調機の負荷が減るため、空調機の長寿命化を図ることができるとともに、筐体内冷却システム全体としてもエネルギー消費量を減らせることができる。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかし、空調機が発熱体によって温められた空気を直接吸い込んで冷却する場合では、空調機の負荷が大きく、空調機の稼働率が低減しなくなる。すると、空調機の長寿命化が図れなくなるとともに、エネルギー消費量の低減化も図れなくなってしまう。本発明は、上記の事情に基づいて成されたものであり、その目的は、空調機と補助冷却装置とを併用する場合において、空調機の負荷を小さくし、空調機の長寿命化を図るとともに、エネルギー消費量の低減化も図ることができる筐体内冷却システムの提供にある。 【0004】 【課題を解決するための手段】請求項1〜5の発明では、空調機の内気吸込口の上流に、補助冷却装置の内気吹出口を設置したことを特徴としている。このように設けることによって、補助冷却装置で冷却された内気が空調機の内気吸込口に導かれるため、空調機の負荷が小さくなる。これによって、空調機の稼働率が下がり、空調機の長寿命化を図ることができるとともに、エネルギー消費量の低減化も図ることができる。 【0005】なお、請求項2の発明のごとく、補助冷却装置の内気吹出口に、吹き出される内気を空調機の内気吸込口に向ける冷気風向手段(ルーバやダクト等)を設けても良い。空調機と補助冷却装置とを併設した既存のシステムに、冷気風向手段を設ける追加工事を施すことによって、本発明の効果を得ることが可能になる。 【0006】また、請求項3、4の発明のごとく、補助冷却装置は、内気と外気とを隔壁を隔てて熱交換する気対気熱交換器を用いても良いし、内気と伝熱媒体とを熱交換して内部の液熱媒を沸騰させる内気側熱交換器と、外気と蒸気熱媒とを熱交換して蒸気熱媒を液化する外気側熱交換器とからなる沸騰冷却器またはヒートパイプを用いても良い。また、請求項5の発明のごとく、沸騰冷却器またはヒートパイプを用いる場合、空調機の内気吸込ダクト内に、内気側熱交換器を配置しても良い。 【0007】 【発明の実施の形態】(第1実施形態)図1は筐体内冷却システムのレイアウトを示す電話基地局1の概略面図である。電話基地局1は、密閉空間を形成する筐体2の床上に、送受信機やパワーアンプ等の電子機器などよりなる発熱体を格納する電子機器ラック3を配置したものであり、筐体内冷却システムは筐体2内の密閉空間を冷却するもので、空調機4と補助冷却装置5とからなる。 【0008】空調機4は、図示しない冷凍サイクルを搭載して吹き出す空気を冷却するもので、筐体2内の温度が所定の空調起動温度より高くなると作動するように設けられている。この空調機4は、筐体2の天井下面に取り付けられる天井設置タイプであり、その空調吸込口4a(内気吸込口に相当する)と、空調吹出口4bとは、対向位置に設けられたタイプであり、空調吹出口4bは、吹き出される冷風(以下、空調冷風という)が電子機器ラック3の図示左側面下部に設けられたラック吸込口3aに向くように、図示左向きに取り付けられている。 【0009】電子機器ラック3は、上述のように、図示左側面下部にラック吸込口3aが設けられ、そこから空調冷風を吸い込むようになっている。また、電子機器ラック3は、図示右側面上部にラック吹出口3bが設けられ、そこから電子機器ラック3の内部の熱気を筐体2内に排出するように設けられている。なお、ラック吸込口3aには、上向きに開口するラック吸込ルーバ6が取り付けられており、このラック吸込ルーバ6によって空調機4から吹き出された空調冷風の導入をスムーズにしている。また、ラック吹出口3bには、下向きに開口するラック吹出ルーバ7およびガイド板8が取り付けられており、このラック吹出ルーバ7とガイド板8によって電子機器ラック3から流出する熱風を補助冷却装置5の補助吸込口5aに向くように設けられている。 【0010】補助冷却装置5は、図2に示すように、筐体2外の外気と筐体2内の内気とを熱交換して、内気を冷却する気対気熱交換器9(エア・ツゥ・エア熱交換器)を搭載するものであって、補助冷却装置5は、熱交換器9の他に、内気を熱交換器9に供給する内気ファン10、および外気を熱交換器9に供給する外気ファン11を備えるものである。この気対気熱交換器9は、主に熱伝導性に優れた金属材料(例えば、アルミニウムや黄銅など)によって形成されるものであり、図3に示すように、外気が流れる外気通路Aと、内気が流れる内気通路Bとが、隔壁9aを介して交互に多数配置されたものである。 【0011】この補助冷却装置5は、図1に示すように、電子機器ラック3のラック吹出口3bに対向した位置に取り付けられるものであり、図示左側面下部には、電子機器ラック3のラック吹出口3bから吹き出された熱風を吸い込むための補助吸込口5aが設けられている。また、補助冷却装置5の図示左側面上部には、熱交換器9を通過して冷却された冷風(以下、補助冷風)を吹き出すための補助吹出口5b(内気吹出口に相当する)が設けられている。 【0012】なお、補助吸込口5aには、上向きに開口する補助吸込ルーバ12が取り付けられており、この補助吸込ルーバ12によって電子機器ラック3のラック吹出口3bから吹き出された熱風の導入をスムーズにしている。また、補助吹出口5bにも、上向きに開口する補助吹出ルーバ13(冷気風向手段に相当する)が取り付けられており、この補助吹出ルーバ13によって補助冷却装置5から吹き出される補助冷風を空調機4の空調吸込口4aに向くように設けられている。 【0013】このように、空調機4は、補助冷却装置5から吹き出される内気の下流側に配置されるものであり、言い換えると空調機4の空調吸込口4aの上流に、補助冷却装置5の補助吹出口5b(内気吹出口に相当する)を設置したものであり、補助冷却装置5で冷却された補助冷風を空調機4が吸い込むように設けられている。 【0014】次に、本実施形態に係る筐体内冷却システムの特徴的作動を述べる。電子機器ラック3内に搭載された電子機器類の稼働に伴い、電子機器ラック3内の空気が加熱され、その熱風がラック吹出口3bから吹き出される。その熱風は、ラック吹出ルーバ7とガイド板8によって、補助冷却装置5の補助吸込口5aに向けて吹き出される。 【0015】ラック吹出口3bから補助吸込口5aに向けて吹き出された熱風は、補助吸込口5aに取り付けられた補助吸込ルーバ12によって、効率良く補助冷却装置5内に吸い込まれる。そして、補助冷却装置5内の熱交換器9で冷却された補助冷風は、補助吹出口5bから吹き出される。その補助冷風は、補助吹出ルーバ13によって、空調機4の空調吸込口4aに向けて吹き出される。 【0016】補助吹出口5bから空調吸込口4aに向けて補助冷風が吹き出されたことにより、補助冷風が効率良く空調機4に吸い込まれる。空調機4に吸い込まれる補助冷風の温度が空調起動温度以上の場合は、空調機4が起動し、補助冷風を更に冷却して空調吹出口4bから吹き出される。そして、空調吹出口4bから吹き出された空調冷風は、電子機器ラック3のラック吸込口3aに向かい、ラック吸込口3aのラック吸込ルーバ6によって空調冷風がスムーズに電子機器ラック3内に吸い込まれ、電子機器ラック3内の温度上昇を防ぐ。 【0017】次に、本実施形態の特徴を述べる。上記の作動で示したように、電子機器ラック3内で発生した熱気が効率良く補助冷却装置5に導かれて冷却されるため、補助冷却装置5で効率の良い熱交換が行えるとともに、その補助冷却装置5で冷却された補助冷風が効率良く空調機4の空調吸込口4aに導かれるため、空調機4の負荷が低減し、空調機4の稼働率を下げることができる。これによって、空調機4の長寿命化を図ることができるとともに、筐体内冷却システム全体としてのエネルギー消費量を低くすることができ、ランニングコストを抑えることができる。 【0018】(第2実施形態)上記の第1実施形態では、空調機4を筐体2の天井略中央に配置した例を示したが、他のレイアウトを採用して本発明を適用しても良い。つまり、例えば、図4に示すように、空調吹出口4bが下方に向けられた空調機4を、電子機器ラック3のラック吸込口3aの上方に設置して、空調吹出口4bから吹き出される空調冷風を効率良くラック吸込口3aに導くようにレイアウトしても良い。 【0019】(第3実施形態)上記の第1、2実施形態では、補助冷却装置5に気対気熱交換器9(エア・ツゥ・エア熱交換器)を用いた例を示したが、図5に示すように、内気と伝熱媒体とを熱交換して内部の液熱媒を沸騰させる内気側熱交換器14と、外気と蒸気熱媒とを熱交換して蒸気熱媒を液化する外気側熱交換器15とからなる沸騰冷却器16(あるいはヒートパイプ)を用いても良い。 【0020】この沸騰冷却器16を用いた筐体内冷却システムのレイアウトの一例を図6に示す。この実施形態でも、ラック吹出口3bから吹き出される熱風がラック吹出ルーバ7によって内気側熱交換器14に向けられ、内気側熱交換器14を通過した補助冷風が空調機4の空調吸込口4aに向けられるものである。つまり、この実施形態でも、空調吸込口4aの上流に補助冷却装置5の補助吹出部(内気吹出口に相当する)が設置されたものであり、補助冷却装置5で冷却された補助冷風が空調機4に吸い込まれる。 【0021】この沸騰冷却器16は、図7に示すものであり、内気側熱交換器14および外気側熱交換器15の他に、内気側熱交換器14で沸騰気化した気化冷媒を外気側熱交換器15の上部へ導く蒸発側パイプ17と、外気側熱交換器15で液化凝縮した液冷媒を内気側熱交換器14の下部へ戻す凝縮側パイプ18とを備える。 【0022】内気側熱交換器14および外気側熱交換器15の構造は、図7に示されるものであり、それぞれが複数本のチューブと、各チューブの端を連通する上下タンクと、各チューブ間に介在されたコルゲートフィンとにより構成されるもので、内部には冷媒(伝熱媒体に相当する)が封入されている。この冷媒は、高温内気によって沸騰し、低温外気によって液化するもので、HFC−134a(化学式CH2 FCF3 )、低圧封入された水、エチレングリコール水溶液等が用いられている。 【0023】沸騰冷却器16の作動を説明する。内気側熱交換器14は、内気ファン10の作動によって通過する熱風より熱を受けると内部の液冷媒が沸騰気化する。この時通過する空気は気化熱が奪われて冷却されて空調機4の空調吸込口4aに向けて吹き出される。沸騰によって発生した気化冷媒は上昇し、外気ファン11の作動により低温外気に晒されて低温、低圧になっている外気側熱交換器15内に導かれる。外気側熱交換器15内に導かれた気化冷媒は、外気側熱交換器15を通過する低温外気に熱を奪われて外気側熱交換器15のチューブ内壁に液化凝縮し、自重により下部に滴下する。滴下した液冷媒は、内気側熱交換器14の下部に戻される。 【0024】(第4実施形態)上記の第3実施形態では、空調機4および補助冷却装置5のレイアウトの一例を示したものであり、他のレイアウトを採用しても良い。つまり、例えば、図8に示すように、空調吸込口4aの直前(上流側)に補助冷却装置5の内気吹出部分(内気吹出口と同等なものである)を配置して、補助冷風が効率良く空調吸込口4aに吸い込まれるようにレイアウトしても良い。その場合、図8に示すように、内気側熱交換器14に用いられるチューブやコルゲートフィンを、補助冷風を空調機4の空調吸込口4aに向ける冷気風向手段として利用しても良い。 【0025】(第5実施形態)また、図9に示すように、空調機4を筐体2の屋外に設置し、空調吸込口4aおよび空調吹出口4bを、内気吸込ダクト19および内気吹出ダクト20によって筐体2の内部と接続するレイアウトを採用しても良い。このような場合では、内気吸込ダクト19の内部に、上述した沸騰冷却器16の内気側熱交換器14を配置し、空調吸込口4aに吸入される内気を沸騰冷却器16によって冷却するように設けても良い。この図9に示されるレイアウトでも、空調吸込口4aの上流に補助冷却装置5の内気吹出口が設置されたものと同等であり、補助冷却装置5で冷却された補助冷風が空調機4に吸い込まれる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004260 【氏名又は名称】株式会社デンソー
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| 【出願日】 |
平成11年11月18日(1999.11.18) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100080045 【弁理士】 【氏名又は名称】石黒 健二
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| 【公開番号】 |
特開2001−148590(P2001−148590A) |
| 【公開日】 |
平成13年5月29日(2001.5.29) |
| 【出願番号】 |
特願平11−328249 |
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