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【発明の名称】 放熱器
【発明者】 【氏名】船津 英一

【氏名】仲西 正和

【氏名】湯山 公春

【要約】 【課題】放熱効率を向上することができ、かつ容易に組み立てることができる放熱器を提供すること。

【解決手段】ベースプレート2と、ベースプレート2に互いに間隔を置いて平行に複数配置された薄板状のプレートフィン3と、プレートフィン3群の先端部を覆うカバープレート6とを備え、カバープレート6は、両側縁部に任意の角度にて立ち下がる立ち下がり部6aを備え、さらに、両側縁部にはプレートフィン3の先端が差し込まれる切り込みを備えていることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ベースプレートと、該ベースプレートに互いに間隔を置いて平行に複数配置された薄板状のプレートフィンと、該プレートフィン群の先端部を覆うカバープレートとを備え、該カバープレートには、平坦部と、該平坦部の両側縁部に任意の角度にて立ち下がる立ち下がり部とが設けられ、さらに、該立ち下がり部には、前記プレートフィンの先端が差し込まれる切り込みが設けられていることを特徴とする放熱器。
【請求項2】 請求項1記載の放熱器において、前記プレートフィン群の先端部は、単数または複数の前記カバープレートにより覆われていることを特徴とする放熱器。
【請求項3】 請求項1または2に記載の放熱器において、前記カバープレートは、前記プレートフィンに取り付けられていることを特徴とする放熱器。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子・電気機器等、熱を発生する対象物を除熱するための放熱フィンに関する。
【0002】
【従来の技術】電子・電気機器などにおいては、発熱による機器性能の低下を抑えるために放熱器を用いることが広く行われている。そしてこのような放熱器としては、例えば図8に示されているものがある。放熱器1は、ベースプレート2と、このベースプレート2に互いに間隔を持って平行に配された薄板状の複数のプレートフィン3とを備えている。このときそれぞれのプレートフィン3はベースプレート2の板面に対しほぼ直交するように配置されている。また、放熱ファン4が放熱器1の上流側端部に取り付けられており、プレートフィン3間には放熱ファン4から冷却用空気Wが供給されて放熱効果が高められるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の放熱器においてはプレートフィン3の先端(上端)が拘束されていないため、先端側でフィンピッチが設定通りとならず、プレートフィン3間を流れる冷却用空気Wの風量に差が生じてプレートフィン3の放熱効果に偏りが生じるという問題があった。また、プレートフィン3の上方が開放されているため、冷却用空気Wが上方に漏れ、下流側では上流側よりもプレートフィン3間を通過する風量が減少し、放熱性能が悪化するという問題があった。このような問題を解決する手段としては、従来ベースプレート2をプレートフィン3の先端側にも設けることが行われている。しかしながら、プレートフィン3の基端側と先端側の双方にベースプレート2に取り付けると重量が重くなるとともに、各プレートフィン3の基端側だけでなく先端側も固定する必要があるため組立難度が高くなるという問題があった。
【0004】上記事情に鑑み、本発明においては放熱効率を向上することができ、かつ容易に組み立てることができる放熱器を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の放熱器は、ベースプレートと、該ベースプレートに互いに間隔を置いて平行に複数配置された薄板状のプレートフィンと、該プレートフィン群の先端部を覆うカバープレートとを備え、該カバープレートには、平坦部と、該平坦部の両側縁部に任意の角度にて立ち下がる立ち下がり部とが設けられ、さらに、該立ち下がり部には、前記プレートフィンの先端が差し込まれる切り込みが設けられていることを特徴とする。
【0006】この放熱器においては、カバープレートによりプレートフィンの先端が拘束されることにより、フィンピッチを所定寸法に保持することができる。また、カバープレートが蓋体となることにより、冷却用空気が上方に漏れることを防止する。このカバープレートには切り込みが備えられているので、この切り込みにプレーとフィンの先端を差し込み、接合(ロウ付け、接着等)することで、容易に取り付けることができる。立ち下がり部の角度は任意であり、平坦部から垂直に立ち下がることとしてもよいし、両側縁部の先端が互いに内側を向くように鋭角に立ち下がっていてもよいし、または外方に広がる鈍角としてもよい。さらに、両側縁部の立ち下がり部が、それぞれ異なる角度にて立ち下がることとしてもよい。
【0007】請求項2記載の放熱器は、請求項1記載の放熱器において、前記プレートフィン群の先端部は、複数の前記カバープレートにより覆われていることを特徴とする。
【0008】このように複数のカバープレートを取り付けることができるので、カバープレートを組み合わせることで任意の幅、長さの放熱器に応用することができる。なお、カバープレート間の間隔は10mm以下とすることが望ましい。これ以上離間していると上方に漏れる冷却用空気の量が多くなるからである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の放熱器について図面を参照して説明する。図1に示すように、放熱器11は、ベースプレート2と、このベースプレート2の板面に固定された複数のプレートフィン3と、プレートフィン3群の先端部を覆うカバープレート6とを備えている。また、プレートフィン3間に冷却用空気Wを供給する放熱ファン4が設けられている。ベースプレート2の板面に固定された複数のプレートフィン3は薄板状であり、放熱器11の幅方向に互いに間隔をもってベースプレート2の一面に配されている。
【0010】カバープレート6はプレートフィン3群に単数または複数(本例では2つ)設けられている。これらカバープレート6間の離間距離Δxは、Δx=0〜10mmの間で設定されている。カバープレート6は、図2〜図4に示すように立ち下がり部6aと平坦部6bとを備えている。平坦部6bの両側縁に垂直に立ち下がる立ち下がり部6aが設けられ、立ち下がり部6aには、プレートフィン3のフィンピッチと等しく切り込み8が設けられている。切り込みは図4に示す形状となっている。すなわち、切り込み8は、立ち下がり部6aと平坦部6bとに渡って設けられプレートフィン3の先端が差し込まれる矩形部8aと、立ち下がり部6a下端にて幅広となる案内部8bとから構成されている。矩形部8aの幅はプレートフィン3の先端が差し込み可能なようにプレートフィン3の幅より広くなっている。このカバープレート6は、平板の両端に切り込み8を形成した後、両端から所定幅を折曲して形成される。
【0011】さて、上記プレートフィン3は、ベースプレート2に取り付けられている。図3に示すように、ベースプレート2には所定のフィンピッチをなして溝2aが形成されており、この溝2aにプレートフィン3を嵌合させた後、プレートフィン3の先端をカバープレート6に設けられた切り込み8に差し込む。そして、カバープレート6とプレートフィン3とを接合するとともに、ベースプレート2の溝2aの縁部でベースプレート2とプレートフィン3とを固定する。
【0012】以上のように、本例においてはプレートフィン3の先端にガイドプレート6を配置することにより、プレートフィン3のフィンピッチの保持が可能となり、冷却効率が向上する。また、切り込み8にプレートフィン3を差し込んで接合するだけであるので容易に組み立てることができる。このとき、切り込み8には案内部8bが形成されているので、プレートフィン3の先端が案内部8bによりガイドされ、矩形部8aに容易に差し込むことができる。さらに、上記のようにフィンピッチが保持されているので、プレートフィン3をベースプレート2に固定する際にもそのフィンピッチが変動することなく、容易に固定することができる。
【0013】さらにまた、ガイドプレート6が冷却用空気Wの漏れを防止することにより、冷却効率を向上させることができる。さらに、図1のように複数のガイドプレート6を取り付けることにより、立ち下がり部6a近傍を通過する冷却用空気Wが乱流となり、プレートフィン3の放熱が促進され、冷却効率が向上する。また、ガイドプレート6間の離間距離が10mm以下とされているので、冷却用空気Wの漏れを抑制しつつ上記各効果を得ることができる。
【0014】なお、本発明は以下の形態としてもよい。図5に示すように、ガイドプレート6を3個(またはそれ以上)取り付けてもよい。このようにガイドプレート6を組み合わせて取り付けることにより、種々の大きさのベースプレート2’、プレートフィン3’に応用することができる。また、図6に示すように、図4のガイドプレート6とは異なるピッチの切り込み8’が形成されたガイドプレート6’としてもよい。これらすべての切り込み8’にプレートフィン3を差し込むこととしてもよいし、例えば一つ置きにプレートフィン3を差し込んでもよい。また、上記各例においては、ガイドプレート6の立ち下がり部6aを垂直に立ち下げたが、これに限るものではない。例えば、図7(a)で示すように鋭角に立ち下げてもよいし、(b)のように鈍角に形成してもよい。さらには、両側縁部の立ち下がり部が各々異なる角度にて形成されていてもよい。つまり、一方を垂直、他方を鋭角に形成するなど、上記垂直、鋭角、鈍角のうち、任意の組み合わせを採用することができる。
【0015】
【発明の効果】以上のように、本発明においてはプレートフィンの先端にガイドプレートを配置することにより、プレートフィンのフィンピッチの保持が可能となり、冷却効率が向上する。また、切り込みにプレートフィンを差し込んで取り付けるだけであるので容易に組み立てることができる。さらにまた、ガイドプレートが冷却用空気の漏れを防止することにより、冷却効率を向上させることができる。
【出願人】 【識別番号】000176707
【氏名又は名称】三菱アルミニウム株式会社
【出願日】 平成11年10月26日(1999.10.26)
【代理人】 【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武 (外1名)
【公開番号】 特開2001−127473(P2001−127473A)
【公開日】 平成13年5月11日(2001.5.11)
【出願番号】 特願平11−304607