| 【発明の名称】 |
電気巻上機のモータ切替駆動回路 |
| 【発明者】 |
【氏名】降矢 裕
【氏名】渡辺 久嗣
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| 【要約】 |
【課題】接点の消耗、溶着がなく、定期的に交換する必要のない電気巻上機のモータ切替駆動回路を提供すること。
【解決手段】電気巻上機の巻上下用モータM1の正転逆転切り替え及び/又は高速低速切り替えを行う電気巻上機のモータ切替駆動回路であって、巻上下用モータM1への電流を正転逆転用及び/又は高速低速用に切り替える開閉器にトライアックTAC10〜TAC40を用い、過電流を防止するヒューズF1〜F3、外来ノイズの侵入を防止するチョークコイルCH1〜CH3、バリスターZD1〜ZD3等からノイズ防止回路を設けた。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 電気巻上機の巻上下用モータの正転逆転切り替え及び/又は高速低速切り替えを行う電気巻上機のモータ切替駆動回路であって、前記巻上下用モータへの電流を正転逆転用及び/又は高速低速用に切り替える開閉器に無接点開閉器を用いたことを特徴とする電気巻上機のモータ切替駆動回路。 【請求項2】 請求項1に記載の電気巻上機のモータ切替駆動回路において、前記巻上下用モータへ正転逆転用電流及び/又は高速低速用電流を供給する電流供給路に過電流を防止するヒューズを設けたことを特徴とする電気巻上機のモータ切替駆動回路。 【請求項3】 請求項1又は2に記載の電気巻上機のモータ切替駆動回路において、前記電流供給路に外来ノイズ侵入を防止するノイズ防止手段を設けたことを特徴とする電気巻上機のモータ切替駆動回路。 【請求項4】 請求項1又は2又は3に記載の電気巻上機のモータ切替駆動回路において、前記正転逆転用電流を切り替える正転逆転用無接点開閉器を駆動する正転逆転操作回路に該正転逆転用無接点開閉器が同時にONになるのを防止するためインターロック回路を設けたことを特徴とする電気巻上機のモータ切替駆動回路。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は電気チェーンブロックや電気ホイスト等の巻上下用モータの正転逆転及び高速低速の切り替えを行なう電気巻上機のモータ切替駆動回路に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、この種の電気巻上機のモータ切替駆動回路においては、巻上下用モータへの起動停止、電流の正転逆転切り替えや高速低速切り替えを行なう開閉器に接点部が機械的に開閉する電磁開閉器を用いていた。そのため、接点部の消耗や溶着があった。特に電気巻上機のインチング動作を多用する自動車製造ラインで用いる電気チェーンブロック等の電気巻上機においては、定期的に電磁開閉器の交換が必要となり、この交換作業が煩わしいだけでなく、費用もかかるという問題があった。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の点に鑑みてなされたもので、接点の消耗、溶着がなく、定期的に交換する必要のない電気巻上機のモータ切替駆動回路を提供することを目的とする。 【0004】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため請求項1に記載の発明は、電気巻上機の巻上下用モータの正転逆転切り替え及び/又は高速低速切り替えを行う電気巻上機のモータ切替駆動回路であって、巻上下用モータへの電流を正転逆転用及び/又は高速低速用に切り替える開閉器に無接点開閉器を用いたことを特徴とする。 【0005】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電気巻上機のモータ切替駆動回路において、巻上下用モータへ正転逆転用電流及び/又は高速低速用電流を供給する電流供給路に過電流を防止するヒューズを設けたことを特徴とする。 【0006】請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の電気巻上機のモータ切替駆動回路において、電流供給路に外来ノイズ侵入を防止するノイズ防止手段を設けたことを特徴とする。 【0007】請求項4に記載の発明は、請求項1又は2又は3に記載の電気巻上機のモータ切替駆動回路において、正転逆転用電流を切り替える正転逆転用無接点開閉器を駆動する正転逆転操作回路に該正転逆転用無接点開閉器が同時にONになるのを防止するためインターロック回路を設けたことを特徴とする。 【0008】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態例を図面に基づいて説明する。図1及び図2は本発明に係る電気巻上機のモータ切替駆動回路の構成を示す図である。本モータ切替駆動回路は図1に示す巻上下用モータM1を駆動する駆動回路と、図2に示す駆動回路を操作する操作回路を具備する。駆動回路は図1に示すように、3相交流電源(200V)が接続される端子T1、T2、T3を有し、端子T1、T3には正転用のトライアックTAC10、TAC20と逆転用のトライアックTAC30、TAC40がそれぞれ直列に接続され、正転用の電流及び逆転用の電流を巻上下用モータM1に供給するようになっている。 【0009】端子T1、T2、T3にはそれぞれ過電流を防止するためのヒューズF1、F2、F3、チョークコイルCH1、CH2、CH3が直列に接続されている。また、端子T1とT2の間にはバリスターZD1と抵抗器R1及びコンデンサ(フィルムコンデンサ)C1の直列回路が接続され、端子T2とT3の間にはバリスターZD2と抵抗器R2及びコンデンサ(フィルムコンデンサ)C2の直列回路が接続され、端子T1とT3の間にはバリスターZD3と抵抗器R3及びコンデンサC3(フィルムコンデンサ)の直列回路が接続されている。 【0010】PC10、PC20、PC30、PC40はそれぞれトライアックTAC10、TAC20、TAC30、TAC40をトリガーするフォトサイリスタである。トライアックTAC10には抵抗器R10とコンデンサ(フィルムコンデンサ)C10の直列回路が並列に接続され、トライアックTAC20には抵抗器R20とコンデンサ(フィルムコンデンサ)C20の直列回路が並列に接続され、トライアックTAC30には抵抗器R30とコンデンサ(フィルムコンデンサ)C30の直列回路が並列に接続され、トライアックTAC40には抵抗器R40とコンデンサ(フィルムコンデンサ)C40の直接回路が並列に接続されている。なお、R11、R21、R31、R41はそれぞれ抵抗器、C11、C21、C31、C41はそれぞれコンデンサ(フィルムコンデンサ)である。 【0011】また、端子T1とT2の間にトランスTR1(変圧比200V:20V)が接続され、その出力側に全波整流回路REC1、コンデンサ(フィルムコンデンサ)C5、コンデンサ(電解コンデンサ)C4及びダイオードD1が接続されて直流電源回路が構成され、各部に直流電源(DC24V)が供給されるようになっている。 【0012】操作回路は図2に示すように、端子T4、T5を具備し、端子T4、T5のそれぞれには巻上用押ボタンスイッチPBU、巻下用押ボタンスイッチPBDの一端が接続され、巻上用押ボタンスイッチPBU、巻下用押ボタンスイッチPBDの他端は上記直流電源の端子V+に接続され、直流電源から+電圧(DC24V)が印加されるようになっている。 【0013】図2に示す操作装置において、巻上用押ボタンスイッチPBUをONにすると、端子T4から、抵抗器R51、エスビエスSBS50を通ってフォトサイリスタPC10及びPC20に電流が流れ、該フォトサイリスタPC10及びPC20がONとなり、図1のトライアックTAC10及びTAC20がONとなる。これにより巻上下用モータM1に3相交流電流が供給され、巻上下用モータM1は巻き上げ方向に正回転する。この巻上用押ボタンスイッチPBUをONにすると、抵抗器R60を通してトランジスタTRN60のベースに+電圧が印加され、該トランジスタTRN60がONとなる。これにより、誤って巻下用押ボタンスイッチPBDをONにしても、フォトサイリスタPC30及びPC40に電流が流れず、フォトサイリスタPC30及びPC40がONとなることはない。 【0014】また、巻下用押ボタンスイッチPBDをONにすると、端子T5から、抵抗器R61、エスビエスSBS60を通ってフォトサイリスタPC30及びPC40に電流が流れ、該フォトサイリスタPC30及びPC40がONとなり、図1のトライアックTAC30及びTAC40がONとなる。これにより巻上下用のモータM1に3相交流電流が供給され、巻上下用モータM1は巻き下げ方向に逆回転する。この巻下用押ボタンスイッチPBDをONにすると、抵抗器R50を通してトランジスタTRN50のベースに+電圧が印加され、該トランジスタTRN50がONとなる。これにより、誤って巻上用押ボタンスイッチPBUをONにしても、フォトサイリスタPC10及びPC20に電流が流れず、フォトサイリスタPC10及びPC20がONとなることはない。 【0015】上記操作回路において、トランジスタTRN50とトランジスタTRN60でインターロック回路を構成している。なお、図2の上記操作回路において、R52、R54、R62、R64は抵抗器、C50、C60はコンデンサ(電解コンデンサ)、D50、D51、D60、D61はダイオードである。 【0016】なお、上記フォトサイリスタPC10〜PC40にはそれぞれゼロクロス制御タイプのフォトサイリスタを使用する。このようにゼロクロス制御タイプのフォトサイリスタを使用することにより、電流ゼロの点のところから駆動回路をスタートさせることが可能となり、単位時間当りの電流変化量が殆どないため、ノイズの発生を抑えることができると共に、トライアックTAC10〜TAC40の安全性を図ることができる。よって、ノイズが発生しないから、他の機器にノイズによる障害を発生させることがない。また、素子の小型化が図れる。 【0017】上記のように巻上下用モータM1の正逆転電流を供給する開閉器に電子式スイッチ(無接点開閉器)であるトライアックTAC10、TAC20、TAC30、TAC40を用いることにより、機械式接点のような接点の消耗や溶着という問題はなくなる。また、トライアック等の電子式スイッチは、巻上下用モータM1の巻線短絡、不用意な負荷短絡等の過負荷に対して非常に弱く、簡単に焼損してしまう恐れがある。これを防止するために、図1に示すように、ヒューズF1〜F3を設けている。 【0018】また、トライアック等の電子式スイッチを用いると、外来ノイズによりトライアック等の電子式スイッチが誤動作して、巻上下用モータM1が勝手に動作する可能性があるので、ここでは図1に示すように、チョークコイルCH1〜CH3、バリスターZD1〜ZD3、抵抗器R1〜R3、コンデンサC1〜C3からなる外来ノイズ侵入防止回路を設けている。また、この外来ノイズ侵入防止回路はトライアックTAC10〜TAC40が出すノイズが電源側に侵入するのを防止する作用も有する。 【0019】図3は高速低速の切替が可能なモータ切替駆動回路の一部を示す図で、図1の端子A、B、Cから巻上下用モータM1を切り離し、該端子A、B、Cを図3の端子A、B、Cに接続することにより、高速低速の切替が可能な駆動回路となる。図4はその操作回路の構成を示す図である。 【0020】端子A、Cにはそれぞれ低速用のトライアックTAC10L、TAC20Lと高速用のトライアックTAC30H、TAC40Hがそれぞれ直列に接続され、高速低速回転が可能な極数変換型の巻上下用モータM2の低速端子UL、VL、WL及び高速端子UH、VH、WHに電流を供給するようになっている。 【0021】PC10L、PC20L、PC30H、PC40HはそれぞれトライアックTAC10L、TAC20L、TAC30H、TAC40Hをトリガーするフォトサイリスタである。トライアックTAC10Lには抵抗器R10Lとコンデンサ(フィルムコンデンサ)C10Lの直列回路が並列に接続され、トライアックTAC20Lには抵抗器R20Lとコンデンサ(フィルムコンデンサ)C20Lの直列回路が並列に接続され、トライアックTAC30Hには抵抗器R30Hとコンデンサ(フィルムコンデンサ)C30Hの直列回路が並列に接続され、トライアックTAC40Hには抵抗器R40Hとコンデンサ(フィルムコンデンサ)C40Hの直接回路が並列に接続されている。なお、R11L、R21L、R31H、R41Hはそれぞれ抵抗器、C11L、C21L、C31H、C41Hはそれぞれコンデンサ(フィルムコンデンサ)である。 【0022】図4に示す操作回路が図2の操作回路と相違する点は、高速切替用押ボタンスイッチPBHを具備し、その一端に抵抗器R80、高速用のフォトサイリスタPC30H及びPC40Hが直列に接続された高速選択回路と、ダイオードD70、抵抗器R70、抵抗器R71、低速用のフォトサイリスタPC10L及びPC20Lが直列に接続された低速選択回路が設けられていることである。なお、TRN70はトランジスタ、R81、R82は抵抗器、D72、D73、D80はダイオードである。 【0023】上記構成の操作回路において、巻上下用モータM2の正逆回転操作(巻上下操作)は図2の場合と同一であるからその説明は省略する。常時はダイオードD70、抵抗器R70及び抵抗器R71を通して、フォトサイリスタPC10LとPC20Lに電流が流れ、該フォトサイリスタPC10LとPC20LがONとなり、図3の低速用のトライアックTAC10LとTAC20LがONの状態になっている。 【0024】この状態で巻上用押ボタンスイッチPBUをONにすると、図1のトライアックTAC10とTAC20がONとなり、巻上下用モータM2の低速端子UL、VL、WLに電流が供給され、該巻上下用モータM2は低速で巻上方向、即ち正回転する。また、巻下用押ボタンスイッチPBDをONにすると、図1のトライアックTAC30とTAC40がONとなり、巻上下用モータM2の低速端子UL、VL、WLに電流が供給され、該巻上下用モータM2は低速で巻下方向、即ち逆回転する。 【0025】高速切替用押ボタンスイッチPBHをONにすると、抵抗器R80を通して高速用のフォトサイリスタPC30HとPC40Hに電流が流れ、該フォトサイリスタPC30HとPC40HがONとなり、図3の高速用のトライアックTAC30HとTAC40HがONの状態になる。また、高速切替用押ボタンスイッチPBHをONにすると抵抗器R81を通してトランジスタTRN70のベースに+電圧が印加され、該トランジスタTRN70がONになるから、フォトサイリスタPC10LとPC20Lには電流が流れず、該フォトサイリスタPC10LとPC20LがOFFとなる。即ち、トランジスタTRN70はインターロック回路を構成することになる。 【0026】上記高速用のトライアックTAC30HとTAC40HがONの状態において、巻上用押ボタンスイッチPBUをONにすると、図1のトライアックTAC10とTAC20がONとなり、巻上下用モータM2の高速端子UH、VH、WHに電流が供給され、該巻上下用モータM2は高速で巻上方向、即ち正回転する。また、巻下用押ボタンスイッチPBDをONにすると、図1のトライアックTAC30とTAC40がONとなり、巻上下用モータM2の高速端子UH、VH、WHに電流が供給され、該巻上下用モータM2は高速で巻下方向、即ち逆回転する。 【0027】なお、上記フォトサイリスタPC10L、PC20L、PC30H、PC40Hには、いずれもゼロクロス制御タイプのフォトサイリスタを用いる。 【0028】上記モータ切替駆動回路において、ヒューズF1〜F3、トライアックTACの設定基準は、図5に示す試験結果より、電気チェーンブロックに使用するモータの定格電流の約1.852倍以下のヒューズでは、過酷な運転試験には耐えられず、溶断してしまうため、モータの定格電流の2倍以上の容量のヒューズを選定した。トライアックTACの容量は、選定したヒューズ容量の1.2倍以上の容量を選定した。 【0029】なお、上記実施例では、巻上下用モータへの電流を正転逆転用及び/又は高速低速用に切り換える無接点開閉器としてトライアックを用いているが、無接点開閉器はトライアックに限定されるものではなく、例えばSCR等でもよい。 【0030】 【発明の効果】以上説明したように各請求項に記載の発明によれば下記のような優れた効果が得られる。 【0031】請求項1に記載の発明によれば、巻上下用モータへの電流を正転逆転用及び/又は高速低速用に切り替える開閉器に無接点開閉器を用いたので、接点の消耗、溶着が無く、開閉器を定期的に交換する必要のない電気巻上機のモータ切替駆動回路を提供することができる。 【0032】請求項2に記載の発明によれば、巻上下用モータへ正転逆転用電流及び/又は高速低速用電流を供給する電流供給路に過電流を防止するヒューズを設けたので、巻上下用モータの巻線短絡、不用意な負荷短絡等の過負荷に対して無接点開閉器の焼損を防止できる。 【0033】請求項3に記載の発明によれば、電流供給路に外来ノイズ侵入を防止するノイズ防止手段を設けたので、巻上下用モータが外来ノイズで不用意に動作をすることがない。 【0034】請求項4に記載の発明によれば、正転逆転用電流を切り替える正転逆転用無接点開閉器を操作する操作回路に正転逆転用の無接点開閉器が同時にONになるのを防止するためインターロック回路を設けたので、巻下げ、巻上げ、高速低速操作の誤操作により、無接点開閉器や巻上下用モータの焼損等の事故を防止できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000129367 【氏名又は名称】株式会社キトー
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| 【出願日】 |
平成11年11月5日(1999.11.5) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100087066 【弁理士】 【氏名又は名称】熊谷 隆 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−136785(P2001−136785A) |
| 【公開日】 |
平成13年5月18日(2001.5.18) |
| 【出願番号】 |
特願平11−315296 |
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