| 【発明の名称】 |
テープキャリア |
| 【発明者】 |
【氏名】岡野 達広
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| 【要約】 |
【課題】折り曲げ部のスリット加工を容易にし、配線層の密着強度を向上させ、且つ断線を防止できるテープキャリアを提供することを目的とする。
【解決手段】ポリイミドフィルムからなる絶縁フィルム11と銅フィルム12が形成された2層テープに搬送及び位置決め用のスプロケットホール13を形成し、絶縁フィルム11の所定位置にデバイスホール14及び折り曲げ部17に所定深さの堀込みスリット15をレーザ加工にて形成する。次に、銅フィルム12をパターニング処理して配線層12aを形成する。次に、堀込みスリット15が形成された絶縁フィルム11の反対面の配線層12a及び絶縁フィルム11上に可撓性保護層16を形成しテープキャリアを得る。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】絶縁フィルム上に配線層が形成されてなる折り曲げ可能なテープキャリアにおいて、前記折り曲げ可能な箇所の前記絶縁フィルムの折り曲げ部に所定の深さの堀込みスリットが形成されていることを特徴とするテープキャリア。 【請求項2】前記堀込みスリットがレーザー加工によって形成されていることを特徴とする請求項1記載のテープキャリア。 【請求項3】前記堀込みスリットと反対面の前記絶縁フィルム上の折り曲げ部に可撓性保護層が形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のテープキャリア。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、TAB(Tape Automated Bonding)において使用されるテープキャリアに関し、特に、折り曲げ可能なテープキャリアに関するものである。 【0002】 【従来の技術】近年の電子機器における軽薄短小化の傾向は、TABにおいても使用されるテープキャリアを折り曲げ可能にすることを要求している。例えば、液晶表示装置の駆動回路では、液晶表示装置の外装ハウジングの表面に占める液晶表示画面の割合を大きくするために、使用されているテープキャリアが液晶表示画面から後方に向かい折り曲げられている。 【0003】図4(a)には従来のテープキャリアの一例を示す模式平面図を、また、図4(b)には図4(a)の模式平面図をE−E線で切断した構成模式断面図をそれぞれ示す。上記テープキャリアは、スプロケットホール32、デバイスホール33及びスリット34が形成された絶縁フィルム31の折り曲げ部にスリット34を形成し折り曲げ可能な構成にしてあり、折り曲げ部の強度を保つために可撓性保護層37が形成されている。可撓性保護層37には、エポキシ系接着樹脂やアクリル系樹脂が使用されている。さらに、折り曲げ部のスリット34には、折り曲げ時に配線層35を保護するために絶縁樹脂36を埋め込んでいる。 【0004】従来のテープキャリアでは、配線層35は接着剤を介して絶縁フィルム31に接着されているが、この接着剤はテープキャリアの耐熱性を低下させているため、最近では導体層と絶縁フィルムの2層からなる2層テープが用いられるようになってきた。従来の接着層を有するテープキャリアでは、接着層が形成された絶縁フィルムにスプロケットホール等の穴開け加工し、導体層を貼り付けた後デバイスホールや折り曲げ部のスリットを形成している。その製造工程は非常に複雑であり、製造時間や製造コストを上昇させる原因にもなっている。また、折り曲げ部の配線層は絶縁層との密着が悪く、折り曲げを繰り返した際に配線層の断線につながるような問題も起こっている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点に鑑み考案されたもので、折り曲げ部のスリット加工を容易にし、配線層の密着強度を向上させ、且つ断線を防止できるテープキャリアを提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明に於いて上記問題を解決するために、まず請求項1においては、絶縁フィルム上に配線層が形成されてなる折り曲げ可能なテープキャリアにおいて、前記折り曲げ可能な箇所の前記絶縁フィルムの折り曲げ部に所定の深さの堀込みスリットが形成されていることを特徴とするテープキャリアとしたものである。 【0007】また、請求項2においては、前記堀込みスリットがレーザー加工によって形成されていることを特徴とする請求項1記載のテープキャリアとしたものである。 【0008】さらにまた、請求項3においては、前記堀込みスリットと反対面の前記絶縁フィルム上の折り曲げ部に可撓性保護層が形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のテープキャリアとしたものである。 【0009】 【発明の実施の形態】図1(a)は、本発明のテープキャリアの一実施例を示す模式平面図を、図1(b)は、図1(a)の模式平面図をA−A線で切断した模式断面図を、図2(a)〜(d)は、本発明のテープキャリアの一実施例の製造方法を工程順に示す模式平面図を、図3(a)〜(d)は、図2(a)〜(d)の模式平面図をA−A線で切断した模式断面図を、それぞれ示す。本発明のテープキャリアは図1(a)、(b)に示すように、折り曲げ部の絶縁フィルム1の一方の面に所定深さの堀込みスリット15を設け、絶縁フィルムを折り曲げたときの折り曲げ性を容易にしており、他方の面に可撓性保護層16を設け、折り曲げたときの配線層12aを保護している。 【0010】上記のようなテープキャリアは、堀込みスリット15をレーザー加工で形成することにより、堀込みスリット15の形状及び深さを容易に加工できる。また、従来のようにスリット部に絶縁樹脂を埋め込む必要がなく、製造工程も簡略化でき、製造コスト的にも有利となる。スリットの形状も比較的容易に選択できるため、折り曲げ性も向上する。さらに、配線層12aが接着している絶縁フィルム面は加工しないので、加工前の密着性が維持され、折り曲げ時の配線層12aの断線に繋がるようなことはない。 【0011】以下テープキャリアの形成法について述べる。まず、ポリイミドフィルムからなる絶縁フィルム11と銅フィルム12が形成された2層テープに搬送及び位置決め用のスプロケットホール13を形成する(図2(a)及び図3(a)参照)。 【0012】次に、スプロケットホール13が形成された2層テープの絶縁フィルム11の所定位置にデバイスホール14及び折り曲げ部17に所定深さの堀込みスリット15をレーザ加工にて形成する(図2(b)及び図3(b)参照)。レーザ加工は、エキシマレーザ加工が最も加工深度の制御がしやすく、エキシマレーザが最適である。また、近年短パルスの炭酸ガスレーザが開発され、これを用いても絶縁樹脂の加工が可能である。炭酸ガスレーザはエキシマレーザーよりも加工速度が速く、生産性を考えた場合にはこの方法も使用できる。ここで用いているレーザー加工は、樹脂層は加工できるが金属は加工できないというレーザー加工の特徴をうまく利用している。 【0013】次に、フォトリソグラフィ技術を用いて、銅フィルム12をパターニング処理して配線層12aを形成する(図2(c)及び図3(c)参照)。 【0014】次に、堀込みスリット15が形成された絶縁フィルム11の反対面の配線層12a及び絶縁フィルム11上に可撓性保護層16を形成し、本発明のテープキャリアを得ることができる(図2(d)及び図3(d)参照)。可撓性保護層16は可撓性のある樹脂が望ましい。これによってテープキャリアを折り曲げたときに配線層が断線するのを防ぐことができる。 【0015】 【実施例】以下実施例により本発明を詳細に説明する。まず、50μm厚のポリイミドフィルムからなる絶縁フイルム11に16μmの銅フィルム12が形成された2層TABテープ(エスパネックス:新日鉄化学(株)製)の絶縁フィルム11の両端に搬送用のスプロケットホール13をパンチングにて形成した。 【0016】次に、エキシマレーザ加工機を用いて、絶縁フィルム11の所定位置に銅フィルムに達するまで加工してデバイスホール14を、さらに、折り曲げ部17の領域に深さ25μmの堀込みスリット15を形成した。具体的には、デバイスホール14の加工条件はエキシマレーザの加工エネルギ密度が2J/cm2、加工速度12mm/secでレーザーをスキャンすることで完全にデバイスホール部の絶縁フィルムを除去することができた。また、堀込みスリット15の加工条件は、加工速度30mm/secでスキャンすることで25μm深さの絶縁フィルムを加工することができた。 【0017】次に、銅フィルム12上にドライフィルムレジストをラミネーターにて貼り付け感光層を形成し、所定のパターンを露光、現像処理してレジストパターンを形成し、レジストパターンをマスクにして銅フィルム12をエッチングすることで所望の配線層12aを形成した。 【0018】次に、折り曲げ部17の配線層12aを保護するために、変成ウレタン樹脂にエポキシ樹脂を混合した樹脂(UFR−100:味の素(株)製)をスクリーン印刷にて所定パターンの樹脂塗膜を形成し、乾燥、硬化して可撓性保護層16を形成し、本発明のテープキャリアを得た。本発明のテープキャリアを用いることで、折り曲げ部の配線層を損傷することなく比較的容易に折り曲げができるテープキャリアを得ることができる。 【0019】 【発明の効果】本発明のテープキャリアを用いことにより、折り曲げ部を比較適容易に形成でき、折り曲げ部の配線層の密着強度を落とすことなく、従来のものより折り曲げ性に優れたテープキャリアを得ることができる。また、従来のテープキャリアのようにスリット部に絶縁樹脂を埋め込む必要がなく、製造工程も簡略化でき、製造コスト的にも有利となる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003193 【氏名又は名称】凸版印刷株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年8月18日(1999.8.18) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2001−57377(P2001−57377A) |
| 【公開日】 |
平成13年2月27日(2001.2.27) |
| 【出願番号】 |
特願平11−231292 |
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