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【発明の名称】 ダイレクトメール作成方法
【発明者】 【氏名】中西 恵一

【要約】 【課題】ダイレクトメール代行サービスを提供する際に、ダイレクトメールを作成時の顧客データの漏洩を防止する。

【解決手段】クライアントTが顧客Cに発送予定のダイレクトメールDMを、クライアントTに代わって作成するダイレクトメール代行サービスにおけるダイレクトメールDMの作成方法において、代行サービス提供者Sはコンピュータ1を、クライアントTが指定する場所Pに設置する。次に、このコンピュータ1により、クライアントTの顧客データに基づいて、その場所PでダイレクトメールDMを作成する。後に、コンピュータ1から、クライアントTから得た少なくとも顧客データが消去されていることをクライアントTに確認させる。この結果、クライアントTの外部者に少なくとも顧客データが漏洩しない状態で、ダイレクトメールDMを作成することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】クライアントが顧客に発送予定のダイレクトメールを、該クライアントに代わって作成するダイレクトメール代行サービスにおける該ダイレクトメールの作成方法において、代行サービス提供者が所有する移動可能なコンピュータを、前記クライアントが指定する場所に設置する第1ステップと、該コンピュータにより、前記クライアントから得た顧客データに基づいて、前記指定された場所で前記サービス提供者が前記ダイレクトメールを構成する第2ステップと、前記コンピュータから、前記クライアントから得た前記顧客データが消去されていることを前記サービス提供者が該クライアントに確認させる第3ステップと、を備え、前記サービス提供者を含めた前記クライアントの外部者に、少なくとも前記顧客データが漏洩しない状態で、前記ダイレクトメールを作成可能にしたことを特徴とするシークレット・ダイレクトメール作成方法。
【請求項2】請求項1において、前記コンピュータを前記サービス提供者が所有する車両に設置し、且つ、該車両を前記指定された場所に設置することで、該車両内で前記ダイレクトメールを構成するようにしたことを特徴とするシークレット・ダイレクトメール作成方法。
【請求項3】クライアントが顧客に発送予定のダイレクトメールを、該クライアントに代わって作成するダイレクトメール代行サービスにおける該ダイレクトメールの作成方法において、少なくとも前記クライアントが所有するコンピュータを利用して、該クライアントから得た顧客データに基づいて該クライアントが指定する場所で前記サービス提供者が前記ダイレクトメールを構成し、前記コンピュータを前記クライアントに返却することで、前記サービス提供者を含めた前記クライアントの外部者に少なくとも前記顧客データが漏洩しないようにしたことを特徴とするシークレット・ダイレクトメール作成方法。
【請求項4】請求項1、2又は3において、前記サービス提供者が作成した前記ダイレクトメールを、前記クライアントの面前で配送業者に渡すようにしたことを特徴とするシークレット・ダイレクトメール作成方法。
【請求項5】請求項1乃至4のいずれかにおいて、前記サービス提供者が作成した前記ダイレクトメールに、該ダイレクトメールが前記顧客データが漏洩しない状態で作成されたことを示す印を付するようにしたことを特徴とするシークレット・ダイレクトメール作成方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クライアントが顧客に発送するダイレクトメールを、このクライアントに代わって作成するダイレクトメール代行サービスにおける該ダイレクトメールの作成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自己の業務に関する情報、広告等を顧客に確実に伝達する手段として、ダイレクトメールが広く利用されている。このダイレクトメールサービスは、大勢いる顧客の中でその目的に応じてターゲットを絞り、更に、特有の情報を発信することができる。また、情報発信のタイミングを調整したり、顧客からの直接のレスポンスを期待できる等、多くのメリットを有している。
【0003】一方で、このダイレクトメールは顧客のそれぞれに対して直接配送しなければならない。従って、この顧客の数が膨大になると、ダイレクトメールを管理する専用の社員、封入封緘装置、印刷装置等を自社内(企業内)で準備する必要があり、ダイレクトメール関連の費用が増大することになる。
【0004】そこで近年、ダイレクトメールを作成して、顧客に発送する計画を有する企業(クライアント)の為に、このダイレクトメールの作成から発送に至るまでを代行するダイレクトメール代行サービス(以下、代行サービスという。)が隆盛している。この代行サービスは、クライアントから顧客データ(例えば住所、電話番号、名称)及びコンテンツデータ(例えば企業側の新商品情報、アンケート)を受け取り、これらの情報に基づいて代行サービス会社内でダイレクトメール作成し、配送業者に渡すものである。
【0005】具体的には、まず、クライアントが、顧客データやコンテンツデータが記録された情報記録媒体(例えばフロッピー(登録商標)ディスクやMOディスク)を代行サービス会社(代行サービス提供者)に貸与する。情報記録媒体の貸与を受けた代行サービス提供者は、このデータ、コンピュータ(PC)、プリンタ等を利用して、宛名が印字されたタックラベルや公告文面を作成し、その後、この広告文面を封筒に封入・封緘すると共に、この封筒に上記タックラベルを貼り付ける。このようにして構成されたダイレクトメールは、まとめて郵便局等の集配業者に手渡されて各顧客に配送される。
【0006】以上に示した代行サービスは、自社内でダイレクトメールを作成、発送する場合よりも低コストで済むことから、特に大勢の顧客を有する大企業等が積極的に利用している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】昨今、個人情報の流出によるプライバシーの侵害が社会問題化している。このような状況で、クライアントがダイレクトメール代行会社に顧客データ等を貸与することは、顧客データが流出する機会を増やす一因となり、データが流出した場合のクライアント側の責任が問われることになる。
【0008】つまり、コピー機やコンピュータを容易に入手することが可能で、且つこれらを利用しなければ業務を遂行できなくなってきている現在では、代行サービス会社(提供者)は、クライアントから得た顧客データを容易に複製することができる状況にある。しかも、その複製の事実をクライアント側で認識することは大変難しいといえる。
【0009】しかしながら、ダイレクトメールを代行サービス会社に委託する場合、宛先等を含む顧客データを貸与する以外に手段がなく、結局、両者の信頼関係の下でダイレクトメールが作成されているのが現状である。これでは、顧客データの流出を防ぐことは事実上不可能であり、実際に流出した場合、クライアントは顧客からの信用を失って多大な損害を受けることになる。
【0010】その結果、最近ではダイレクトメール代行サービスの利用を控える(中止する)企業が増加してきており、このダイレクトメール関連の費用が、再び事業者の重い負担になってきている。
【0011】本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、事業者がダイレクトメールの作成、発送等代行サービス提供者に委託しても、自身の顧客データをの流出を可能な限り防止することができるシークレット・ダイレクトメール作成方法を提供するものである。従って、この発明によれば、事業者が安心してダイレクトメールのアウトソーシング化を図ることができるようになる。
【0012】
【課題を解決するための手段】本第1発明は、クライアントが顧客に発送予定のダイレクトメールを、このクライアントに代わって作成するダイレクトメール代行サービスにおけるダイレクトメールの作成方法において、代行サービス提供者が所有する移動可能なコンピュータを、このクライアントが指定する場所に設置する第1ステップと、このコンピュータにより、クライアントから得た顧客データに基づいて、指定された場所でサービス提供者がダイレクトメールを構成する第2ステップと、このコンピュータから、クライアントが得た少なくとも上記顧客データが消去されていることを代行サービス提供者がクライアントに確認させる第3ステップと、を備え、サービス提供者を含めたクライアントの外部者に、少なくとも顧客データが漏洩しない状態で、ダイレクトメールを作成可能にしたことにより、上記目的を達成するものである。
【0013】従来クライアントは、唯一信頼関係の下で代行サービス提供者に対して顧客データを貸与していたが、この信頼関係を維持するためにも、クライアント側が代行サービス提供者を監視することには無理があり、また実現できていなかった。そこで本発明者は、ダイレクトメールの作成において、代行サービス提供者自らが積極的にクライアントの監視下に入ることで、顧客データの流出を防止し、クライアントに安心感を与えることに着目した。その手段として、クライアントが指定した場所でダイレクトメールを作成するようにし、代行サービス提供者が顧客データを容易に複製できないようにした。
【0014】また、クライアントの指定場所に持ち込んだコンピュータ等が備える情報記録媒体に、この顧客データが記録され、これを代行サービス提供者が容易に持ち帰ることができないようにするため、顧客データが消去されていることを代行サービス提供者が積極的にクライアントに確認させるようにした。このようにすると、従来よりも顧客データの流出の可能性が大幅に低減し、クライアントも安心してダイレクトメールを外部に委託することができる。
【0015】ところで、以上の目的を達成するためには、コンピューターやプリンタ、封入封緘機等を移動可能な状態にしなければならないが、近年は、例えばノート型PC等のように装置全体が小型化しており、クライアントが指定した場所にこれらを搬入・設置することは容易なことである。
【0016】なお、顧客データの漏洩を更に高い水準で防止するためには、代行サービス提供者がダイレクトメールを作成する前に、自らが外部との通信手段を有していないことを、クライアントに確認させることが好ましい。というのも、近年、電話回線や携帯電話、PHS等をコンピューターに連結して、情報を外部に容易に発信することができるため、このようにすれば、クライアントが知らない間に代行サービス提供者が顧客データを外部に発信することができなくなるので、データの流出が更に高いレベルで防止できる。
【0017】又、この発明においては、コンピュータ、プリンタ及び封入封緘機を代行サービス提供者が所有している車両に設置し、且つ、この車両をクライアントが指定した場所に設置することで、この車両の中でダイレクトメールを作成するようにしてもよい。
【0018】このようにすると、例えばクライアントの駐車場等においてクライアントの監視下でダイレクトメール作成することができ、しかも、コンピュータ等を例えば会議室に運搬・設置する手間が省略されるので、クライアント側及び代行サービス提供者側の双方において有益である。具体的には、ダイレクトメールを早急に作成することができるようになり、またサービスコストも低減できる。
【0019】本第2発明は、クライアントが顧客に発送予定のダイレクトメールを、このクライアントに代わって作成するダイレクトメール代行サービスにおけるこのダイレクトメールの作成方法において、少なくともクライアントが所有するコンピュータを利用して、このクライアントから得た顧客データに基づいてクライアントが指定する場所で、代行サービス提供者がダイレクトメールを作成し、このコンピュータをクライアントに返却することで、代行サービス提供者を含めたクライアントの外部者に少なくとも顧客データが漏洩しないようにして、上記目的を達成するものである。
【0020】現在では、クライアントや代行サービス提供者が各々コンピュータを所有しており、自身のコンピュータを利用して各種サービスを提供するのが一般的である。しかしながら本発明者は、代行サービス提供者が自分自身のコンピュータを利用している点に顧客データの漏洩の可能性があるという着想から、代行サービス提供者が「クライアントのコンピューターを利用して」顧客データを取り扱うようにした。このようにすると、代行サービス提供者は顧客データを自由に複製できなくなり、顧客データの外部への流出の可能性が極めて低下する。なお、この際には代行サービス提供者はクライアントに対して、自身がコンピュータ等のデータ複製手段や携帯電話等の情報発信手段を所有していないことを積極的に示すことが好ましい。
【0021】また、代行サービス提供者がダイレクトメールを作成した後は、作成に用いたコンピュータをクライアントに返却しなければならない。従って、代行サービス提供者は、クライアントに対する信用を得るためにもクライアントのコンピュータ及び顧客データを慎重に取り扱う必要性が生じ、この点においても顧客データの秘密性が高く維持されている。
【0022】この第1及び第2発明においては、代行サービス提供者が作成したダイレクトメールを、クライアントの面前で配送業者に手渡すことが好ましく、このようにすると、ダイレクトメール構成後からダイレクトメール発送までの間に、代行サービス提供者を含めた外部者が顧客データを持ち出すことができなくなる。従って、この程度までクライアントが情報管理すれば、情報の漏洩に対してのクライアント責任が軽減されるので、ダイレクトメールのアウトソーシング化に対してのクライアントの不安感が解消される。
【0023】更に、これらの発明においては、サービス提供者が作成したダイレクトメールに、このダイレクトメールが顧客データが漏洩しない状態で作成されたことを示す印(例えば、「シークレット・ダイレクトメール」との表示)を付することが好ましい。これは、従来のダイレクトメール作成方法と、上記ダイレクトメールの作成方法とが異なる手順であることを、顧客側に積極的に示すことで、ダイレクトメールを受け取る顧客も自分のデータが外部に流出していないことを認識することができ、クライアントに対する顧客の信頼感を高めることができる。つまり、以上に示したいわれるシークレット・ダイレクトメール作成方法は、クライアント、このクライアントの顧客及び代行サービス提供者の三者にとって共に有益であり、従来の問題点をまとめて解決できるものである。
【0024】なお、クライアントがしてするダイレクトメール作成場所には、例えばクライアントの社内会議室や、公共的に提供される会議室等が挙げられる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態の例について詳細に説明する。
【0026】本発明の第1実施形態に係るシークレット・ダイレクトメール作成方法は、ダイレクトメール代行サービスに関するものである。このダイレクトメール代行サービス(以下、代行サービスという)は、図1に示されるように、企業等のクライアントTが顧客Cに発送予定のダイレクトメールDMを、代行サービス提供者SがクライアントTに代わって作成するものである。
【0027】代行サービス提供者Sは、図2に具体的に示されるように、パーソナルコンピュータ(PC)1、プリンタ2、封入封緘機3、ラベリング装置4及び把束機6、及びこれらを運搬する車両5等を所有しており、これらを利用してスタッフS1が作業を行う。
【0028】PC1は、クライアントTから得た顧客データやコンテンツデータに基づいて、クライアントTから受けた指示に従い広告文面、アンケート、宛名が印刷されたタックラベル等のフォームを作成するものであり、これらはプリンタ2によって紙(はがきを含む)又はシールに印刷(出力)される。
【0029】封入封緘機3は、プリンタ2によって出力された広告等の紙面を、所定の大きさに三つ折り、四つ折り等する紙折機3Aと、この紙折機3Aによって折り畳まれた紙面を所定の封筒に挿入するインサータ3Bと、その封筒の封を閉じる封緘機3Cと、を備えるものであり、これらによって顧客毎に必要な情報が収容された封筒や、情報が印刷されたはがきが構成される。
【0030】ラベリング装置4は、プリンタ2によって宛名が印刷されたタックラベルを各封筒に貼り付けるものである。なお、このタックラベルは、封筒を封入・封緘するよりも前に、表面に貼っておいても構わない。以上のようにして構成されたダイレクトメールは、所定の分類に従って把束器6によって束ねられ、まとめて配送業者に渡されることになる。
【0031】次に、図3及び図4を参照してシークレット・ダイレクトメールの作成方法について具体的に説明する。
【0032】まず最初に、クライアントTは代行サービス提供者Sに対してダイレクトメールDMを作成する場所Pを指定する。これは、例えばクライアントTの企業内の会議室や、レンタル業者によって提供されるレンタルスペース等が挙げられる。代行サービス提供者Sは、自らが所有するPC1やプリンタ2、封入封緘機3等を車両5によって指定場所Pに運搬・設置する(第1ステップ100:図4参照)。
【0033】次に、PC1やプリンタ2、封入封緘機3等を用いて、クライアントTから得た顧客データ及びコンテンツデータ(例えば新商品情報、セールの案内)に基づいて、指定場所Pで代行サービス提供者SがダイレクトメールDMを構成する(ステップ200)。この際には、指定場所Pに代行サービス提供者SのスタッフS1が派遣され、このスタッフS1によってダイレクトメールDMが構成される。
【0034】PC1等を用いてダイレクトメールDMが構成された後に、これを発送先の所定地域毎に区分けして、それらをダンボール等の箱に梱包する。従って、各ダイレクトメールDMに付されている宛名等の顧客情報が外部から認識できないので、顧客データの流出が防止されている。
【0035】なお、クライアントTから代行サービス提供者Sへの顧客データの貸与は、上記指定場所Pにおいて行うことが好ましく、このようにすると、指定場所P以外で代行サービス提供者Sが顧客データを取り扱うことができなくなるので、情報の流出が防止される。更に、実際にダイレクトメールDMを構成する場合には、その前に代行サービス提供者Sが携帯電話、PHS等の外部通信手段を所有していないことを示すことが好ましい。このようにすれば、指定場所P内においてPC1を用いて、代行サービス提供者Sが顧客データ等を外部に発信する可能性が低減するので、クライアントTが安心してダイレクトメールDMを委託できる。
【0036】次に、代行サービス提供者Sは、クライアントTに対して、PC1、プリンタ2及び封入封緘機3等から顧客データが消去されていることを確認させる(ステップ300)。一般的に、顧客データ等の情報を記録する機能を有するのはPC1であり、このPC1に記録されている各種データファイルをクライアントTが確認すればよい。又、新たなデータが追加されていないことを確認するソフトウェアを、このPC1にインストールしておいてもよく、このようにするとクライアントTが容易に顧客データが消去されていることを確認することができる。
【0037】しかし、この確認作業は上記の場合に限定されるものではなく、クライアントTの満足度によって左右するものである。つまり、クライアントTがどの程度まで確認するかは自由であり、上記の確認工程の存在自体が、代行サービス提供者SやスタッフS1に十分な圧力(プレッシャー)を掛け得るものである。これは、PC1内に顧客データが複製されていることを、もしクライアントTが発見すれば、それだけで代行サービス提供者Sは信用を完全に失うからである。
【0038】次に、ダンボールによって区分け・梱包されたダイレクトメールDMを、指定場所Pにおいて(クライアントTの面前で)配送業者Hに渡す(ステップ400)。このようにすれば、ダイレクトメールDMの作成が完了した後から、発送までの間に、代行サービス提供者S(スタッフS1)がダンボールを開封して、顧客データをコピー機等によって複製する機会が防止されるので、更に高いレベルで顧客データの流出が防止される。これは、クライアントTの指定場所P内で、ダイレクトメールDMの構成から発送に至るまで全てを完了させるようにしたからである。
【0039】なお、ダイレクトメールDMを配送業者Hに引き渡す際には、クライアントTの(社員の)面前で渡すことが好ましいが、この「クライアントTの面前で」という定義は「クライアントTの監視下において」渡すこととほぼ同義であり、指定場所Pにおいて配送業者Hに手渡す概念も含んでいる。
【0040】以上のようなシークレット・ダイレクトメール作成方法によれば、代行サービス提供者SがクライアントTの顧客データを持ち帰る機会がほとんど得られず、顧客データの流出の可能性が極めて少ない。従って、クライアントTも安心してダイレクトメールDMをアウトソーシングすることができ、宣伝・広告費を低減することができる。
【0041】なお、以上に示したダイレクトメール作成方法においては、指定場所PがクライアントTの会議室等の場合を示したが、本発明はそれに限定されず、代行サービス提供者Sが所有する車両5をクライアントTが指定する場所(例えばクライアントTの駐車場)に停止させて、この車両5の中でダイレクトメールDMを作成するようにしてもよい。このようしても、クライアントTの監視下でダイレクトメールDMが作成されることに何等違いがなく、顧客データの高い秘密性が保持される。又、代行サービス提供者Sが持ち込む器材は、PC1やプリンタ2等に限定されるものではなく、ダイレクトメールDMを構成するのに必要なものであればどのようなものを持ち込んでもよい。一方で、部分的にはクライアントTのプリンタ等を利用してもよく、これらの点については両者の契約によって決定される。
【0042】次に、本発明の実施形態の第2例に係るダイレクトメール作成方法について説明する。
【0043】このダイレクトメール作成方法は、クライアントTが顧客Cに発送予定のダイレクトメールDMを、クライアントTに代わって作成するダイレクトメール代行サービスに適用されるものである。なお、このダイレクトメール代行サービスに関連する各種構成は、図1及び図2等で示した第1例に係るダイレクトメール作成方法とほぼ同様であるので、同一器材等には第1例と同一符号を付することによって詳細な説明は省略する。
【0044】図5及び図6に示されるように、まず最初に代行サービス提供者Sは、印字専用プリンタ2をクライアントTが指定する場所Pに搬入・設置する(ステップ110)。この指定場所Pには、クライアントTが所有するコンピュータ(PC)が設置されており、このPCと代行サービス提供者Sが所有するプリンタ2とが接続される。従って、クライアントTが代行サービスを発注する際には、クライアントTは自身のPCの機種、OS及び顧客管理プログラムの種類等を代行サービス提供者Sに事前に知らせておくことが好ましく、代行サービス提供者Sはそれに対応するプリンタ2を準備することになる。
【0045】次に、ステップ210に示されるように、代行サービス提供者Sが派遣するスタッフS1が、クライアントTのPC及び自身のプリンタ2を利用して、顧客の宛名や広告等を葉書(はがき)に直接印刷する。
【0046】次に、ステップ310に示されるように、代行サービス提供者SはクライアントTにPCを返却し(指定場所Pに放置する概念を含む)、ステップ410に示されるように、郵便局等の配送業者Hにこれらの葉書(ダイレクトメールDM)を指定場所Pで渡す。
【0047】このようにすると、代行サービス提供者Sは顧客データを容易に複製することができない。というのも、顧客データを複製するためには自身でコンピュータを所有したり、又情報記録媒体(例えばフロッピーディスク)を準備する必要があるからである。特に、クライアントTが、自分が所有するPCのフロッピーディスクスロット等を使用不可能な状態に設定しておけば、代行サービス提供者Sは顧客データを外部に持ち出すことがほとんど不可能になり、情報の漏洩が極めて高いレベルで防止される。この印字の際には、葉書に対して、この葉書が顧客データが漏洩しない状態で作成されたことを示す印(「これはシークレット・ダイレクトメールです」等)を同時に印刷する。
【0048】以上に示したダイレクトメール作成方法によれば、第1実施例で説明したメリットに加えて、この葉書(ダイレクトメールDM)を受け取る側の顧客が、この葉書の「シークレット・ダイレクトメール」である旨の印から、自分自身のデータが外部に漏れていないことを確信することができる。
【0049】従って、このダイレクトメール作成方法によれば、クライアントTは顧客Cからの高い信頼が得られると共に、ダイレクトメール作成・発送費用が大幅に低減され、顧客CはクライアントTに対して自分のデータを安心して開示することができ、又、代行サービス提供者SはクライアントTに対して高い信頼を得ることができる。つまり、これらの三者にとって共に有益である。
【0050】なお、以上の実施形態の例に示したダイレクトメール作成方法においては、代行サービス提供者Sが配送業者Hに直接ダイレクトメールを渡しする場合に限って示したが、クライアントTが自分自身で配送業者Hに手渡すようにしてもよく、又、その他の配送方法を採用しても構わない。
【0051】又、以上の実施形態の例で示したダイレクトメール作成方法においては、実際にダイレクトメールを構成する以前に、代行サービス提供者がそのダイレクトメールの見本(サンプル)を郵便局に提出して、「広告郵便物」である旨の承認を受けておくことが好ましい。
【0052】具体的に説明すると、図7に示されるように、■代行サービス提供者がダイレクトメールのサンプル及び所定の承認申請書を提出し、■取扱郵便局は、そのダイレクトメールが「広告郵便物」に該当することを確認した上で、承認書を発行する。これによって、広告郵便物として事前の承認が得られる。
【0053】その後、上記実施形態で示したように、代行サービス提供者がダイレクトメールを作成し、■このダイレクトメールを、上記の承認書及び郵便物の見本とともに取扱郵便局に提出する。
【0054】このようにしても、事前の承認を得る場合には(宛名が記載されていない)ダイレクトメールサンプルを代行サービス提供者が入手するだけなので、代行サービス提供者を介して顧客情報が漏洩することがなく、更に、上記「広告郵便物」の承認を受けることによって、制度上、郵送費を15%以上削減することができるようになる(郵便規則代37条の第3の2項)。
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、企業がダイレクトメールの作成、発送等をダイレクトメール代行サービス会社に委託した際にも、自身の顧客データの漏洩を高いレベルで防止することができる。従って、この発明によれば、代行サービス提供者はクライアントに対して高い信頼を得ることができると共に、クライアントはダイレクトメールに関する費用を低減することができる。
【出願人】 【識別番号】300023176
【氏名又は名称】株式会社エス・エム・アイ
【出願日】 平成12年4月24日(2000.4.24)
【代理人】 【識別番号】100076129
【弁理士】
【氏名又は名称】松山 圭佑 (外2名)
【公開番号】 特開2001−306683(P2001−306683A)
【公開日】 平成13年11月2日(2001.11.2)
【出願番号】 特願2000−122915(P2000−122915)