| 【発明の名称】 |
自走車両の速度制御装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】野々上 寅彦
【氏名】山田 智博
【氏名】野村 好弘
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| 【要約】 |
【課題】
【解決手段】 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 高低差を有する走行路上をエンジン駆動により自動走行する車両に装備され、車速センサによる検出速度を所定の目標速度に維持すべく、前記エンジンのスロットル開度及び前記車両に加わるブレーキ力を調節する自走車両の速度制御装置において、前記ブレーキ力に複数の調節段階を設け、前記車両が加速状態にある時、前記ブレーキ力の調節段階を減少させる制御手段を具備することを特徴とする自走車両の速度制御装置。 【請求項2】 前記車両が加速状態にある時は、ブレーキ力の調節段階を減少させると共に前記スロットル開度を増大側に移行させることを特徴とする請求項1記載の自走車両の速度制御装置。 【請求項3】 前記制御回路は、前記目標速度と検出速度との偏差によって加速状態を検出することを特徴とする請求項1記載の自走車両の速度制御装置。 【請求項4】 前記制御回路は、前記ブレーキ力が非動作状態の時その状態を維持することを特徴とする請求項1記載の自走車両の速度制御装置。 【請求項5】 前記ブレーキ力の調節段階は一段ずつ減少させる請求項1記載の自走車両の速度制御装置。 【請求項6】 前記ブレーキ力は、ブレーキモータによってブレーキ量を変えることを特徴とする請求項1記載の速度制御装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ゴルフ場内での物品の搬送に用いられるゴルフカート等、高低差を有する走行路上を、所定の速度を維持しつつエンジン駆動により自動走行する自走車両の速度制御装置に関する。 【0002】 【従来の技術】ゴルフ場内で用いられるゴルフカートは、無謀な運転による事故の発生を防ぐと共に、コース上の芝生を保護することを目的として、コースに沿って設けられた専用の走行路(カート路)を自動走行するものが主流となっている。また一方では、ゴルフバッグ等の物品の搬送のみならず、プレイヤー、キャディー等の利用者の乗車を可能とするため、大馬力が得られるエンジン駆動のゴルフカートの使用が切望されている。これらのことから近年においては、特開平4-364506号公報等に開示されている如く、エンジン駆動でありながら自動走行が可能に構成されたゴルフカートが実用化されている。 【0003】このゴルフカートは、車体の前部に左右一対の検出コイル(誘導信号センサ)と、他の一つの検出コイル(走行標識センサ)とを備えると共に、走行速度の変更手段として、エンジンのスロットル開度、及びブレーキ力の調節手段を夫々備え、更に、車体の操向のための操向手段を備えて構成されている。一方、走行路となるカート路には、交流電流が通電される誘導線が連続的に埋設してあり、また、速度の変更、停止等、走行条件の変更が必要な各位置に、これらの変更を指示するための標識マグネットが埋設してある。 【0004】以上の如く構成されたゴルフカートは、利用者の乗車中には、乗車位置にて操作可能な発進スイッチのオンオフ操作に応じて、また非乗車中には、利用者により携帯されるリモコン発信器の操作に応じて発進及び停止せしめられる。この発進から停止までの間には、前記誘導線の周囲に形成される磁界の作用により前記誘導信号センサの一対の検出コイルに誘起される電圧を検出し、両検出コイルの誘起電圧の偏差を解消すべく操向手段を動作させ、前記誘導線を誘導標識として辿る誘導走行が行われ、更にこの走行の間、前記走行標識センサにより標識マグネットが検出されたとき、これにより特定される走行条件を実現すべく速度変更手段を動作させ、走行速度の自動調整が行われる。 【0005】走行標識センサの検出に応じた走行速度の調節は、種々に変化する走行路の全域に亘っての安全な走行を可能とするためのものである。走行路中の登坂、降坂及び急旋回地点等の危険か所の前には、通常の走行速度(6km/h前後)よりも低い速度(4km/h前後)での走行を指示する標識マグネット(低速度標識)が設けてあり、この低速度標識の検出に応じてゴルフカートは、低速度を保って走行せしめられ、安全な走行が可能となる。 【0006】また、走行路上には、コース上の所定位置(ティーグラウンド、グリーン等)に対応させて停止を指示する標識マグネット(停止標識)が設けてあり、この停止標識の検出に応じてゴルフカートを自動停止せしめる構成となっている。これにより、非乗車状態での走行中にリモコン発信器の停止操作がなされなかった場合にゴルフカートが暴走することを未然に防止できるようになる。 【0007】走行標識センサの検出対象となる走行標識は、前記低速度標識及び停止標識の他に、例えば、前記リモコン発信器からの発進信号を受け付けない指示、前方を通過する障害物の検出のために設けた障害物センサの感度を増減する指示等、走行路の状況に応じた種々の指示を行うために設けてある。 【0008】なお以上の如き走行は、本願出願人による特公平5-51762号公報、及び特公平5-74842号公報等において、電動機を駆動源とする非乗用型のゴルフカートを対象として開示されている方法により実施され得るものである。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】さて、前述した速度制御は、走行速度の変更手段として設けられたスロットル開度及びブレーキ力の調節手段を動作せしめて行われるが、従来においては、これらの調節動作が各別に実行される結果、加速時にブレーキ力の調節が頻繁に行われ、ブレーキが滑り状態を保ったままの走行が継続されて、ブレーキ性能が早期に低下するという問題があった。 【0010】特に、ゴルフカートの走行路となるカート路は、起伏に富んだゴルフ場の地形に合わせて設けられており、高低差を有する場合が多く、前述したブレーキ性能の低下は重要な問題であり、ブレーキの頻繁な交換を強いられるのみならず、ブレーキ性能の低下に気付かないままゴルフカートが利用されて、衝突、脱輪等の事故を招来する虞れさえ生じる。 【0011】本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、ブレーキ力の調節による速度制御を可及的に避けることにより、ブレーキの負担を軽減し、ブレーキ性能の早期の低下を防ぐ自走車両の速度制御装置を提供することを目的とする。 【0012】 【課題を解決するための手段】本発明に係る自走車両の速度制御装置は、高低差を有する走行路上をエンジン駆動により自動走行する車両に装備され、車速センサによる検出速度を所定の目標速度に維持すべく、前記エンジンのスロットル開度及び前記車両に加わるブレーキ力を調節する自走車両の速度制御装置において、前記ブレーキ力に複数の調節段階を設け、前記車両が加速状態にある時、前記ブレーキ力の調節段階を減少させる制御手段を具備することを特徴とする。 【0013】本発明においては、自動走行時の車速制御をスロットル開度の調節を主体として行い、ブレーキ力の調節は、加速状態にあるとき、ブレーキ力の調節段階を減少させるように移行させる。このような制御によりブレーキの負担を軽減し、ブレーキ性能の低下を防ぐ。 【0014】また、車両が加速状態にある時は、ブレーキ力を減少させると共にスロットル開度を増大側に移行させる。 【0015】そして、加速状態を検出する際は、目標速度と検出速度との偏差によって検出する。 【0016】更に、車両が加速状態にあるとき、ブレーキ力が非動作状態の時はそれ以上ブレーキ力を減少させることができないので、その状態を維持する。 【0017】そして、車両が加速状態にあるとき、ブレーキ力の調節段階は一段ずつ徐々に減少させる。 【0018】また、ブレーキ力は、ブレーキモータの動作によってブレーキ量を変える。 【0019】 【発明の実施の形態】以下本発明をその実施例を示す図面に基づいて詳述する。図1は、本発明に係る走行制御装置を備えたゴルフカートの外観を示す側面図、図2は、同じく内部の構成を模式的に示す平面図である。 【0020】図示の如くゴルフカート1は、左右各一対の前輪2,2及び後輪3,3により支持された車体フレーム4の上部を、フロントカウル4a及びリアカウル4bにより覆うと共に、リアカウル4bの前側に着座のための座席5aとステップ5bとを設置して乗車部5を構成し、前記座席5aへの着座姿勢にて操作可能な位置に突設されたステアリングコラム6aの上端に、操向のためのステアリングホィール6を備えてなる。 【0021】乗車部5の上側は、フロントカウル4aから後上方に向けて突設された左右一対のサポート7a,7a(片側のみ図示)に支持されたルーフ板7bにより囲われ、乗車ブレーキ5の前側は、前記サポート7a,7a間に架設された風防板7cにより前方の透視が可能に囲われており、乗車部5上の利用者を風雨から保護するようになしてある。また乗車部5の後側には、ゴルフバッグ等の大嵩な物品を搭載し、適宜に固定可能に載置フレーム8aが突設してあり、乗車部5の前側には、グローブ、帽子等の小品を収納するための小物入れ8bが取付けてある。 【0022】以上の如きゴルフカート1は、後輪3,3を駆動輪とし、前輪2,2の操向により方向を変えて走行する。この走行は、乗車部5の座席5aに着座した運転者の手動操作による手動走行と、所定の走行路に沿って後述の如く行われる自動走行とであるが、一般的に手動走行は、使用前の車庫出し及び使用後の車庫入れ等、専従の作業員の操作による場合に限って行われ、プレイヤー、キャディー等の一般の利用者の乗車中は、自動走行のみが可能とされる。 【0023】前輪2,2は、車体フレーム4の前部に横架されたフロントアクスル20の両端部に略鉛直な軸回りに揺動可能に取付けてあり、また、前記フロントアクスル20の後側に並設されたラック軸21の両端に、各別のナックルアーム22,22を介して連結されている。ラック軸21は、これを収納するラックハウジング23の内部において図示しないピニオンに噛合しており、該ピニオンは、前記ステアリングコラム6aの内部に枢支され、ステアリングホィール6の回転に伴って回転するステアリングシャフトにユニバーサルジョイント24を介して連結されている。 【0024】而して、ステアリングホィール6の操作がなされた場合、ユニバーサルジョイント24を介して前記ピニオンが回転し、この回転がラック軸21の軸長方向の移動に変換され、この移動によりナックルアーム22,22が揺動し、前輪2,2は、ステアリングホィール6の操作方向に操作量に相当する角度だけ操向される。 【0025】また、前記ラックハウジング23の中途部には、ステアリングモータM1 が取付けてあり、該ステアリングモータM1 の出力端は、ラックハウジング23の内部に延設され、図示しないピニオンを介して前記ラック軸21に噛合させてある。 【0026】而して、ステアリングモータM1 が回転した場合、この回転が前記ピニオンを介してラック軸21に伝達され、該ラック軸21の軸長方向の移動によりナックルアーム22,22が揺動せしめられ、前輪2,2は、ステアリングモータM1 の回転方向に回転量に相当する角度だけ操向される。このステアリングモータM1 は、自動走行中のゴルフカート1の操向手段として、車体フレーム4の中央部近傍に搭載された走行制御部10から与えられる駆動信号に応じて回転駆動される。 【0027】手動走行と自動走行との切り換えは、ステアリングコラム6aの中途部に配された走行切り換えレバー25の操作に応じて行われる。該走行切り換えレバー25は、ステアリングコラム6aに内蔵された図示しない噛み合いクラッチを操作し、ステアリングホィール6とユニバーサルジョイント24との連結を係断する構成となっており、前記クラッチの遮断時には、ステアリングホィール6の操作による前輪2,2の操向が不能となり、ステアリングモータM1 の回転に応じた操向のみが有効な自動走行状態となる。走行切り換えレバー25の自動走行側(又は手動走行側)への切り換えは、該レバー25に近接して配され、マイクロスイッチを用いてなる走行切換スイッチ11(図1参照)のオン・オフにより検出され、この検出結果は、前記走行制御部10に与えられている。 【0028】次に、駆動輪となる後輪3,3の駆動系の構成について述べる。後輪3,3の駆動源となるエンジンEは、左右の後輪3,3よりもやや前側の車体フレーム4上に、その出力軸を左右方向に向けて横置き固定され、該エンジンEの出力端には、遠心クラッチ30が付設された駆動プーリ31が嵌着されている。 【0029】また車体フレーム4には、後輪3,3の車軸を収納するリアアクスル32の上部に位置してトランスミッションTが固定してある。エンジンEの出力端と同側に突設されたトランスミッションTの入力端には、従動プーリ33が嵌着してあり、エンジンEの出力は、駆動プーリ31と従動プーリ33との間に巻架された伝動ベルト34を介してトランスミッションTに伝達され、更に、該トランスミッションTの下部に連設され、リアアクスル32の中途部に同軸的に構成されたディファレンシャルギヤD(図1参照)により分配されて、左右の後輪3,3に伝達されるようになしてある。 【0030】駆動プーリ31と従動プーリ33とは、両者間に巻架された伝動ベルト34の張力の作用により夫々の幅を逆方向に変え、エンジンEからトランスミッションTへの伝動の際の減速比を、エンジンEの負荷の増減に応じて変える自動変速機を構成している。これにより、利用者の乗車時、多量の物品の搭載時、登坂走行時等、エンジンE負荷の増大を招く走行時に、後輪3,3に十分な回転トルクを得ることが可能となる。なお前記トランスミッションTは、前,後進の切り換えのみを可能としたものであり、この切り換えは、乗車部5の座席5a下部に位置してリアカウル4bの側面に配された前後進切り換えレバー36(図1参照)の操作により行われる。 【0031】またエンジンEの出力端には、スタータベルト35を介してスタータモータM4が連結され、前記エンジンEは、スタータモータM4 の回転により出力軸を強制回転せしめて起動されるようになしてある。駆動プーリ31に付設された遠心クラッチ30は、エンジンEの回転速度が所定の大きさに達することにより係合する動作をなすものであり、駆動プーリ31へのエンジンEの出力の取り出しは、前記遠心クラッチ30の係合を条件として行われる。従って、前述したエンジンEの起動は、遠心クラッチ30の遮断によりトランスミッションTから切り離された状態でなされ、乗車部5にて操作可能な位置に配された図示しないキースイッチの操作等、スタータモータM4 を駆動するための容易な操作によりエンジンEを確実に起動することができる。 【0032】エンジンEの外側には、スロットルモータM2 とチョークソレノイド38とが取付けてある。スロットルモータM2 は、その回転によりスロットルワイヤ37を巻き取り、エンジンEに内蔵された図示しないスロットル弁を開閉する動作をなすものであり、該エンジンEの出力は、スロットルモータM2 の正逆転に応じて増減される。 【0033】スロットルモータM2 は、自動走行中におけるゴルフカート1の走行速度を調整すべく、前記走行制御部10から与えられる駆動信号に応じて回転駆動される。この回転に応じて定まるスロットル開度は、ポテンシオメータ等を用いてなるスロットル開度センサ50により、スロットルモータM2 の回転角度を媒介として検出され、走行制御部10に与えられている。 【0034】一方、手動走行中のゴルフカート1の速度調整は、乗車部5のステップ5b上に突設されたアクセルペダルAPの踏圧操作に応じて行われる。このアクセルペダルAPは、前記スロットルワイヤ37に機械的に連結されておらず、手動走行中の速度調整は、アクセルペダルAPの踏み込み量を、これの枢支位置に取付けたポテンシオメータ等を用いてなるアクセルセンサ51により検出し、この検出結果に基づく走行制御部10の動作により前記スロットルモータM2 を駆動して、エンジンEの出力を調整する手順により行われている。 【0035】一方チョークソレノイド38は、エンジンEの燃料供給系に配された図示しないチョーク弁に連結してあり、その励磁コイルへの通電に応じて前記チョーク弁を開放し、エンジンEに供給される混合気中の燃料濃度を高める動作をなすものである。このチョークソレノイド38への通電は、乗車部5において操作可能な位置に配設された図示しないチョークボタンの操作に応じてなされ、この操作は、例えば、寒冷地においてエンジンEの速やかな起動が困難な場合に行われる。 【0036】また左右の後輪3,3には、これら夫々にブレーキ力を加えるためのブレーキ40,40が付設してある。これらのブレーキ40,40は、前記アクセルペダルAPに並べて乗車部5のステップ5b上に突設されたブレーキペダルBPに、図中に2点鎖線により示す各別のブレーキワイヤ41,41、及び図示しないリンク機構を介して連結されている。また、ブレーキペダルBPの配設位置の後方の車体フレーム4上には、ブレーキモータM3 が取付けてあり、該ブレーキモータM3 の出力端は、図示しない減速装置、及びブレーキペダルBPと共通のリンク機構を介して前記ブレーキワイヤ41,41に連結されている。 【0037】而してブレーキワイヤ41,41は、ブレーキペダルBPの踏み込み、又はブレーキモータM3 の回転に応じて引っ張られ、この引っ張りに応じてブレーキ40,40が発生する制動力が後輪3,3に夫々加えられる。ブレーキペダルBPの操作中におけるブレーキモータM3 の回転、及びブレーキモータM3 の回転中におけるブレーキペダルBPの踏み込みは、前記リンク機構により夫々吸収され、両者の干渉を防ぎ得るようになっている。 【0038】ブレーキモータM3 は、自動走行中のゴルフカート1を停止させるべく、また走行速度を調整すべく、前記走行制御部10から与えられる駆動信号に応じて回転駆動される。この回転により後輪3,3に加わるブレーキ力は、ポテンシオメータ等を用いてなるブレーキセンサ52により、ブレーキモータM3 の回転角度を媒介として検出され、走行制御部10に与えられている。 【0039】ゴルフカート1の前部には、その中途部をフロントアクスル20の略中央に枢支してセンサアーム60が取付けてある。該センサアーム60は、車体フレーム4の下側にて前輪2,2の前方に至るまで延設され左右両側に分岐されており、これらの分岐端には一対の誘導信号センサ61,61が、前輪2,2及び後輪3,3が接地する路面に対向して取付けてある。センサアーム60の後端は、前記ラックハウジング23内部のラック軸21に係合され、ラック軸21と共に左右に移動するようになしてある。この構成により、センサアーム60前部の誘導信号センサ61,61は、ラック軸21の移動に伴う前輪2,2の操向に追随して、前記路面と略平行をなす面内にて左右両側に揺動することになる。 【0040】また、ラックハウジング23のやや後側の車体フレーム4の底面には、幅方向の中央から一側にずらせた位置に、前輪2,2及び後輪3,3が接地する路面に対向せしめて走行標識センサ62が取付けてある。該走行標識センサ62及び前記 誘導信号センサ61,61はいずれも、周辺磁場の作用により誘起電圧を発生するコイルであり、前者は、路面下に埋設されて交流電流が通電される誘導線9aの周囲に形成される磁界を検出対象とし、また後者は、路面下の所要位置に埋設されたされた標識マグネット9bにより形成される磁界を検出対象とする。誘導信号センサ61,61及び走行標識センサ62の検出結果は、これらに誘起される電圧信号として前記走行制御部10に与えられている。 【0041】図3は、以上の如く構成されたゴルフカート1の制御系の構成を示すブロック図である。マイクロプロセッサを用いてなる走行制御部10の入力側には、前記スロットル開度センサ50、前記アクセルセンサ51、及びブレーキセンサ52の検出信号が夫々与えられている。また、誘導信号センサ61,61の誘起電圧は、各別の増幅器63,63により増幅されて比較器64に与えられ、該比較器64の出力、即ち、両センサ61,61の誘起電圧の偏差信号として走行制御部10に与えられ、走行標識センサ62の誘起電圧は、増幅器65により増幅され、波形整形回路66を経て走行制御部10に与えられている。 【0042】更に走行制御部10の入力側には、前記走行切換スイッチ11のオンオフ信号、乗車部5上にて操作可能な位置に配設された発進スイッチ12のオンオフ信号、適宜位置に搭載されたリモコン受信器13の出力信号、車体フレーム4の前部に配設された障害物センサ14の出力信号、ゴルフカート1の走行速度を検出する車速センサ15の出力信号が夫々与えられている。 【0043】発進スイッチ12は、乗車部5に乗車した利用者が発進及び停止手段として使用するものであり、またリモコン受信器13は、ゴルフカート1から離れた位置での発進及び停止操作のために利用者により携帯されるリモコン発信器16からの発進又は停止信号を受信し、この受信結果を出力するものであり、これらからの入力に応じた走行制御部10の所定の動作によりゴルフカート1は、発進スイッチ12のオン操作又はリモコン発信器16の発進操作に応じて発進せしめられ、また発進スイッチ12のオフ操作、又はリモコン発信器16の停止操作に応じて停止せしめられる。なお、走行制御部10の停止のための操作は、後述する定点停止用の標識マグネット9b(停止標識)の検出に応じても行われる。 【0044】障害物センサ14は、図1及び図2に示す如く、例えば、超音波の発信器又は受信器を車体フレーム4の前部に配し、発信器から前方に発せられた超音波の障害物からの反射波を受信器により捉え、該受信器の出力の高低により障害物の有無を判定する公知のものであってよい。なお、この障害物センサ14による検出がなされた場合、走行制御部10は、ゴルフカート1を緊急停止せしめる所定の動作を行う。 【0045】また車速センサ15は、例えば、トランスミッションTから後輪3,3までの伝動系の適宜位置に取付けたスリット円板とこれを挾んで配されたフォトインタラプタとを備え、後輪3,3の一回転当たり複数のパルス信号を得て、F/V変換器により後輪3,3の回転速度、即ち、ゴルフカート1の車速に対応する電圧信号に変換するようにしたものを用いればよい。車速センサ15の出力は、標識マグネット9bにより後述の如く指定される目標速度との比較、及び走行距離の算出に用いられている。 【0046】一方走行制御部10の出力側には、前記ステアリングモータM1 、スロットルモータM2 、及びブレーキモータM3 が各別の駆動回路D1 ,D2 ,D3 を介して接続されており、各モータM1 ,M2 ,M3 は、走行制御部10から各別に与えられる駆動信号に応じて回転駆動され、夫々の動作、即ち、前輪2,2の操向、エンジンEの出力調整、及び後輪3,3の制動を行う。 【0047】図4は、ゴルフカート1の走行路の一例を示す平面図である。図示の如く前記誘導線9aは、ゴルフコースに沿って設けられた専用のカート路Rの略中央に連続的に埋設されている。この誘導線9aは、ゴルフカート1をカート路Rに沿って自動走行せしめる際の誘導標識となるものであり、自動走行の開始に際しゴルフカート1は、カート路Rの起点において、図2に示す如く、前部に取付けた一対の誘導信号センサ61,61が誘導線9aを跨ぐように位置決めされ、走行切り換えレバー25を自動走行側に操作して利用者に受け渡される。 【0048】走行制御部10は、走行切換スイッチ11のオンにより自動走行状態への切り換えを認識し、この後のゴルフカート1は、乗車部5に乗車した利用者による前記発進スイッチ12のオン操作、又は離れた位置での前記リモコン発信器16の発進操作に応じて走行を開始する。 【0049】この走行の間、前記誘導信号センサ61,61には、誘導線9aの周囲に形成される磁界の作用により誘起電圧が夫々発生し、これらの誘起電圧の大きさは、磁界の発生源たる誘導線9aからの距離に反比例する。従って、前記比較器64の出力は、両誘導信号センサ61,61の中央、即ち、これらを前部に備えたゴルフカート1の幅方向の略中央部分が前記誘導線9aに対して偏ったとき、この偏りの方向に対応する符号と、偏り量に相当するレベルとを有する信号となる。 【0050】走行制御部10は、誘導線9aに対するゴルフカート1の偏りを前記比較器64からの入力により認識し、この偏りを解消すべく出力側に接続されたステアリングモータM1 に駆動指令を発し、前輪2,2を操向せしめる動作をなす。これによりゴルフカート1は、幅方向の中央部が前記誘導線9aを辿るように自動操向されつつカート路R上を走行する。この操向方法は、前述した特公平5-51762号公報及び特公平5-74842号公報等に開示されており、詳細な説明は省略する。 【0051】また、走行標識センサ61の検出対象となる標識マグネット9bは、周辺の自然条件に合わせて種々に変化するカート路Rの全域に亘っての安全な走行を可能とするためのものであり、速度の変更、停止等、走行条件の変更が必要な各位置に埋設されている。これらの指示の種別は、単一の標識マグネット9bの極性の相違、複数の標識マグネット9bの並設順、これらの並設間隔の相違等を利用して行わせるようになっている。 【0052】図4には、速度変更の指示のため走行標識として、通常走行時に採用される中間速度(6km/h前後)よりも低い走行速度(4km/h前後)での走行を指示する低速度標識と、通常速度よりも高い走行速度(10km/h前後)での走行を指示する高速標識とが図示され、更に、定点停止を指示するための停止標識が図示されている。 【0053】低速度標識は、カート路Rの中途に存在する登坂、降坂及び急旋回地点等の危険か所に前置されるものであり、図4においては、降坂部の前となるA1 地点、林への突入前のA2 地点に、例えば、夫々N及びSの極性を有する2つの標識マグネット9b,9bを、この順に60cm程度の短間隔にて埋め込んで設けてある。また高速度標識は、図4中のB1 地点、B2 地点、B3 地点、及びB4 地点等、略直線状の平坦部分が継続し、コース側からの見通しが容易な区間に前置され、例えば、夫々S及びNの極性を有する2つの標識マグネット9b,9bを、この順に 120cm程度の長間隔にて埋め込んで設けてある。 【0054】また停止標識は、コース内のティーグラウンドTG、グリーンG、及びこれらの中間の第2打地点に夫々近接したカート路R上の各地点(C1 ,C2 ,C3 )には、例えば、共にSの極性を有する2つの標識マグネット9b,9bを、この順に60cm程度の短間隔にて埋め込んで設けてある。 【0055】なお、図4には、前記各地点における標識マグネット9bの埋設態様をドットにより図示してあるが、各ドットの間隔は、前述した短間隔と長間隔との相違を模式的に表すものであり、実際の埋設間隔に相当するものではない。また、前記各ドットは、図示の都合上、カート路Rの外側に示してあるが、実際の標識マグネット9bは、図2にも示されているように、カート路Rに埋設された誘導線9aの一側に近接して埋設される。 【0056】標識マグネット9bによる走行標識は、以上の如き速度変更、及び定点停止の指示のみならず、コース上からの見通しが困難な位置での危険な遠隔操作が行われることを防止するため、前記リモコン発信器16から受信器13を経て与えられる発進指令を無視する指示、カート路Rに近接して立ち木等が存在する位置での無意味な停止を防ぐため、障害物センサ14の検出感度を減ずる指示、逆に、人の横断等が予想される位置での安全性を増すため、障害物センサ14の検出感度を増す指示等、走行路の状況に応じた種々の指示が可能に設けてある。 【0057】走行制御部10は、標識マグネット9bの検出に応じた走行標識センサ62の出力が与えられた場合、この時点から車速センサ15の検出結果に基づいて走行距離を算出し、この距離が所定距離( 120cm)に達するまでの間に次なる標識マグネット9bの検出がなされるか否かを監視し、この検出がなされた場合、この標識マグネット9bの極性を調べ、これらの結果から走行標識の種別を判定する。 【0058】即ち、第1回目にS極の標識マグネット9bが検出され、その後に 120cmの走行がなされた時点でN極の標識マグネット9bが検出された場合、走行制御部10は、前述した高速度標識が検出されたと認識し、同じく、60cmの走行がなされた時点で再度S極の標識マグネット9bが検出された場合、走行制御部10は、前述した停止標識が検出されたと認識する。また、第1回目にN極の標識マグネット9bが検出され、その後に60cmの走行がなされた時点でS極の標識マグネット9bが検出された場合、走行制御部10は、前述した低速度標識が検出されたと認識する。 【0059】更には、第2回目の標識マグネット9bの検出が、前述した各位置と異なる位置でなされた場合、又は、 120cmの走行の間に2回目の標識マグネット9bの検出がなされなかった場合には、低速度標識、高速度標識及び停止標識以外の走行標識が検出されたと認識する。 【0060】図5は、走行制御部10の動作内容を示すフローチャートである。走行制御部10は、図示しないキースイッチの操作によるエンジンEの起動に応じてその動作を開始し、まず走行切換スイッチ11のオンオフ状態を調べ(ステップ1)、また誘導信号センサ61,61による誘導線9aの検出の有無を調べ(ステップ2)、走行切換スイッチ11がオンであり、誘導線9aの検出がなされている場合、自動走行が可能な待機状態となる。なおこの待機状態への移行に際しては、障害物センサ14による検出がなされていないこと、車体前部のバンパに接触物がないこと、出力側の各モータM1 ,M2 ,M3 への通電が正常に行われること等、安全な発進を可能とするための他の条件の確認も行われるが、図5にはこれらの確認のためのステップは省略してある。 【0061】待機状態への移行後、走行制御部10は、発進操作の有無、具体的には、発進スイッチ12のオン信号、又はリモコン受信器13の出力信号の有無を調べ(ステップ3)、発進操作がなされなていない場合、ステップ1及びステップ2の判定を繰り返しつつ待機状態を継続し、発進操作がなされた場合には、この操作に応じて通常走行動作を開始する(ステップ4)。 【0062】この通常走行動作は、予め設定された中間速度(例えば6km/h)を目標速度とする自動走行のための動作であり、後述する低速走行サブルーチンにおいて詳述するように、車速センサ15による検出車速を取り込み、前記目標速度との偏差を解消すべく、スロットルモータM2 に駆動指令を発してエンジンEの出力を調整する速度制御と、前述の如く、誘導信号センサ61,61からの入力により誘導線9aに対する偏りを認識し、この偏りを解消すべくステアリングモータM1 に駆動指令を発し、前輪2,2を操向せしめる操向制御とが行われる。 【0063】このような通常走行中、走行制御部10は、走行標識センサ62からの入力を常時監視し(ステップ5)、走行標識の検出がなされた場合、次にこの標識の種別を特定し、この結果、低速度標識であるとの特定がなされたとき(ステップ6)、又は高速度標識であるとの特定がなされたとき(ステップ7)、低速度走行のための低速走行サブルーチン(ステップ8)、又は高速度走行のための高速走行サブルーチン(ステップ9)に従った動作をなす。 【0064】更に、ステップ6での特定の結果、検出された走行標識が停止標識であった場合(ステップ10)、ゴルフカート1を緩やかに停止せしめるための所定の停止動作を行い(ステップ11)、この動作終了後、ステップ1に戻って前述した動作を繰り返す。また、停止標識でない場合、即ち、低速度標識、高速度標識、及び停止標識以外の走行標識が検出された場合、夫々の走行標識に従う所定の動作を行い(ステップ12)、これらの動作終了後、ステップ4に戻って通常走行を継続する。 【0065】図6は、低速走行サブルーチンにおける走行制御部10の動作内容を示すフローチャートである。この低速走行サブルーチンにおいては、通常走行時における中間速度よりも低い速度(例えば4km/h)が目標速度VL となり、走行制御部10はまず、内蔵する距離カウンタをリセットする(ステップ20)。この距離カウンタは、車速センサ15の検出車速に基づいて算出される走行距離のカウンタであり、後述する如く、低速度走行からの離脱のための一条件となる。 【0066】その後走行制御部10は、車速センサ15による検出車速Vを取り込み(ステップ21)、これを前記目標速度VL と比較して(ステップ22)、V>VL である場合(移行直後はこの状態にある)には所定の減速動作をなし(ステップ23)、逆にV≦VL である場合には所定の加速動作をなす(ステップ24)。 【0067】減速及び加速動作中の走行制御部10は、走行標識センサ62からの入力により走行標識の検出の有無を調べ(ステップ25)、走行標識の検出がなされた場合、これが低速度標識であるか否かを調べ(ステップ26)、低速度標識である場合、ステップ20に戻り、前記距離カウンタをリセットして前述した動作を繰り返す。一方、他の標識である場合、低速走行サブルーチンを無条件に離脱し、図5のステップ4にリターンする。 【0068】一方、走行標識の検出がなされない場合、走行制御部10は、前記距離カウンタのカウント値を調べ(ステップ27)、カウントアップしている場合にはリターンし、カウント中である場合には、ステップ21に戻り、前述した動作を繰り返す。この場合、距離カウンタはリセットされず、カウントを継続する。この距離カウンタは、予め設定された所定の距離(例えば10m)のカウントによりカウントアップするようになしてある。 【0069】即ち、低速走行サブルーチンに従う動作は、通常走行中の低速度標識の検出に伴って開始され、その後、他の走行標識が検出された場合、又は前記所定距離の進行後に自動的に解除されて通常走行に移行し、この進行の間に新たな低速度標識が再検出された場合、前記距離カウンタのリセットが行われる結果、再検出地点から前記所定距離だけ進行する間継続される。 【0070】図7は、減速動作の動作内容を示すフローチャートである。ステップ22での判定の結果、減速が必要であるとされた場合、走行制御部10はまず、後述するフラグKのセット状態を調べ(ステップ30)、フラグKがリセット状態(K=0)にある場合、次いで検出車速Vと目標速度VL との偏差を求め(ステップ31)、この偏差に対応する駆動指令をスロットルモータM2 に与え、該スロットルモータM2 を逆転させてスロットル開度を減じ(ステップ32)、エンジンEの出力を減小側に調節する。 【0071】そしてこの間、スロットル開度センサ51により検出される現状のスロットル開度Sを逐次取り込み(ステップ33)、これを予め設定された所定開度S1 と比較する(ステップ34)。この比較の結果、S≦S1 である場合、即ち、現状のスロットル開度Sが前記所定開度S1 以下である場合、前記フラグKをセットし(ステップ35)、逆にS>S1 である場合、即ち、現状のスロットル開度Sが前記所定開度S1 を上回っている場合、前記フラグKをリセットする(ステップ36)。 【0072】この後走行制御部10は、車速センサ15による検出速度Vを、予め設定された3段階の基準速度V3 ,V2 ,V1 と順次比較する(ステップ37,38,39)。これらの基準速度V3 ,V2 ,V1 は、この順に小さくなり、また最小基準速度V1が前記目標速度VL を上回るように設定されている。 【0073】ステップ37,38,39での比較の結果、検出速度Vが最小の基準速度V1 を下回っている場合、走行制御部10は、現状の車速が目標速度VL に近く、スロットル開度の減小のみにより目標速度VL への減速が可能であると判定し、ブレーキ40,40の作動段階を表すブレーキカウンタに0をセットする(ステップ40)。 【0074】また、検出速度Vが最小の基準速度V1 以上である場合、走行制御部10は、ブレーキ40,40の軽度な作動により目標速度VL への減速が可能であると判定し、前記ブレーキカウンタに1をセットし(ステップ41)、所定の第1段階でのブレーキ40,40の作動状態を保ってリターンする。 【0075】更に、検出速度Vが中間の基準速度V2 以上である場合、走行制御部10は、より高い段階でのブレーキ40,40の作動が必要であると判定し、まず前記ブレーキカウンタに2をセットし(ステップ42)、ブレーキ40,40の作動段階を一段階増し、第2段階での作動により減速する一方、内蔵するタイマの経時を開始し、所定時間(例えば4秒間)の経過を待って(ステップ43)、検出速度Vと前記基準速度V2 との比較を再度行う(ステップ44)。 【0076】そしてこの比較の結果、検出速度Vが基準速度V2 以上である場合、即ち、ブレーキ40,40を第2段階にて作動させたにも拘わらず、前記基準速度V2 以上の車速の検出が所定時間に亘って継続する場合、ブレーキ40,40に更に高い段階での作動が必要であると判定し、前記ブレーキカウンタに3をセットし(ステップ45)、ブレーキ40,40の作動段階を更に一段階増した第3段階に保ってリターンする。またステップ44での比較の結果、検出速度Vが前記基準速度V2 を下回った場合、ブレーキ40,40の作動段階を第2段階に保ったままリターンする。 【0077】一方最大の基準速度V3 は、これ以上の速度での自動走行に危険を伴うと考えられる速度であり、ステップ37での比較の結果、検出車速Vが基準速度V3 以上であると判定された場合、走行制御部10は、所定の停止動作を行ってゴルフカート1を停止せしめ(ステップ46)、その後、適宜の警報を発してその動作を終える。前記停止動作は、例えば、ブレーキモータM3 を連続的に駆動してブレーキ40,40を限界まで作動させつつ、スロットルモータM2 を逆転駆動してエンジンEのスロットル弁を閉止せしめる手順にて行われる。 【0078】前記ブレーキ40,40の作動段階は、例えば、停止時におけるブレーキ力に対し、10%、20%、及び40%の3段階に設定してあり、これらはブレーキカウンタのセット値、1,2,3に夫々対応する。即ち、以上の如き減速動作は、車速センサVによる検出速度の増加に伴って、ブレーキ40,40の作動段階を、10%、20%及び40%の順に段階的に増大させ、各段階でのスロットル開度の調節により目標速度VL を実現すべく行われる。そして、40%のブレーキ力を加えた状態でスロットル開度Sを可及的に減じたにも拘わらず目標速度VL を実現し得ない場合に停止動作が行われる。 【0079】以上の如く、目標速度VL での走行を行う上での減速動作は、目標速度VL に対応させて3段階の基準速度V3 ,V2 ,V1 を設定し、これらと車速センサ15による検出速度Vとの比較結果に応じてブレーキ力を変化させるから、ブレーキ40,40の無為な作動が行われることがなく、該ブレーキ40,40とエンジンブレーキとの相乗作用による効果的な減速が行われる。 【0080】即ち、減速要求があった場合、基本的には、スロットルモータM2 の逆転によるスロットル開度の減小により対処し、エンジンブレーキによる減速効果が期待できなくなる場合にのみブレーキ40,40を作動させると共に、この作動を段階的に行わせることから、ゴルフカート1の速度制御におけるブレーキ40,40の負担が大幅に低減されて、ブレーキ40,40の早期の性能劣化を防止して長寿命化を図ることができる。 【0081】図8は、加速動作の動作内容を示すフローチャートである。ステップ22での判定の結果、加速が必要であるとされた場合、走行制御部10は、まず目標速度VLと検出車速Vとの偏差を求め(ステップ50)、この偏差に対応する駆動指令をスロットルモータM2 に与え、該スロットルモータM2 を正転させてスロットル開度を増し(ステップ51)、エンジンEの出力を増大側に調節する。 【0082】この動作終了後、前記ブレーキカウンタのセット値、即ち、現状におけるブレーキ40,40の作動段階を調べ(ステップ52)、このカウント値が0、即ち、ブレーキ40,40が非作動状態にある場合、図6に示すフローチャートにリターンし、次の検出車速Vに基づいて同様の動作を繰り返す。また、前記カウント値が0でない場合、即ち、ブレーキ40,40が、10%、20%又は40%のいずれかの作動状態にある場合、走行制御部10は、ブレーキモータM3 を所定量逆転させて、ブレーキ40,40の作動段階を一段階下げ(ステップ53)、ブレーキカウンタのセット値から1を減じて(ステップ54)リターンする。 【0083】即ち、加速動作中の走行制御部10は、スロットルモータM2 の正転によりスロットル開度を増すと共に、ブレーキ40,40が作動状態にある場合、この作動段階を一段階下げる動作を行うものであり、これにより、ブレーキ40,40の無用な作動を回避でき、ブレーキ40,40の早期の性能劣化を防止し、長寿命化を図ることができる。 【0084】高速走行サブルーチンにおける制御内容については、本発明の要旨ではないため詳細な説明は省略するが、低速走行サブルーチンとの相違は、前記ステップ22での比較が、通常走行時における中間速度よりも高い目標速度(例えば10km/h)に対して行われ、この結果減速又は加速が必要とされた場合、スロットルモータM2 の駆動によるスロットル開度の変更によってのみ対処すること、更に、スロットル開度を十分に減じたにも拘わらず減速要求を満たし得ない場合、通常走行への強制的な移行を行わしめるべくリターンすることが異なる。 【0085】なお本実施例においては、ゴルフ場において用いられる自走式のゴルフカートへの適用例について述べたが、本発明の適用は、高低差を有する走行路上をエンジン駆動により走行する自走車両全般に可能なことは言うまでもない。 【0086】 【発明の効果】以上詳述した如く本発明に係る自走車両の速度制御装置においては、高低差を有する走行路上をエンジン駆動により自動走行する車両に装備され、車速センサによる検出速度を所定の目標速度に維持すべく、前記エンジンのスロットル開度及び前記車両に加わるブレーキ力を調節する自走車両の速度制御装置において、前記ブレーキ力に複数の調節段階を設け、前記車両が加速状態にある時、前記ブレーキ力の調節段階を減少させる制御手段を具備するので、このような制御によりブレーキの負担を軽減し、ブレーキ性能の低下を防ぐ等の効果を奏する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001889 【氏名又は名称】三洋電機株式会社
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| 【出願日】 |
平成6年4月11日(1994.4.11) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100111383 【弁理士】 【氏名又は名称】芝野 正雅
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| 【公開番号】 |
特開2001−265439(P2001−265439A) |
| 【公開日】 |
平成13年9月28日(2001.9.28) |
| 【出願番号】 |
特願2001−19378(P2001−19378) |
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