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【発明の名称】 制御方法
【発明者】 【氏名】クラウス ヒルシュフェルダー

【氏名】クリスティアン シュミット

【要約】 【課題】制御量(現在値)を基準値に制御する電気駆動装置を制御する方法において、基準値ができるだけ正確に取り入れ可能な制御方法を提供するとともに、電気駆動装置の熱的保護を保証する。

【解決手段】まず、基準値が少なくともほぼ正確に取り入れられるように、制御量を基準値に制御し、つづいて制御過程を中断し、その場合制御量と基準値との間の差が予め定めた値(しきい値)を越えるか否かを連続的に調べ、最後にしきい値に達したときまたは越えたとき、制御過程の中断を終了する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 制御量(現在値)を基準値に制御する電気駆動装置の制御方法において、次の繰り返しステップ、基準値が少なくともほぼ正確に取り入れられるように、制御量を基準値に制御すること、制御過程を中断すること、制御量と基準値との間の差が予め定めた値(しきい値)を越えるか否かを調べること、そしてしきい値に達したときまたは越えたとき、制御過程の中断を終了することを特徴とする方法。
【請求項2】 制御器として、比例制御器、積分制御器、微分制御器、または前記の制御器特性の組合せを有する制御器を用いることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】 しきい値がダイナミックに変えられることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】 しきい値が1つまたは数個の走行車運転パラメータに依存して変えられることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項5】 しきい値が特性曲線または特性域から取り出されることを特徴とする、請求項3または4に記載の方法。
【請求項6】 電気駆動装置として、内燃機関のガス交換弁における弁行程の調整の用をなす電動機が用いられることを特徴とする、請求項1ないし5の1つに記載の方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、制御量(現在値)を基準値に制御する電気駆動装置の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】基本的には、2種の制御装置、すなわち非連続的制御装置と連続的制御装置とが周知である。非連続的制御装置は、例えば二点制御器および三点制御器を含む。連続的制御装置は、比例式に作用する制御器(P−制御器)、積分式に作用する制御器(I−制御器)、比例・積分式に作用する制御器(PI−制御器)、または偏差制御器(PD−およびPID−制御器)を含む。
【0003】一般の技術水準に対しては、教科本「制御技術の手ほどき」(マン・シッヘルゲン、5版、1986年)が推奨される。しかしながら、特に電気駆動装置と関連して適用する多くの場合、常時かつ連続して制御を行うときアクチュエータが過負荷となる問題がある。電気駆動装置では、特に過熱の発生があり得る。
【0004】このような熱的過負荷は、例えばウォーム歯車装置により動力伝動を行う場合に生起することがある。ウォーム歯車装置に内在する遊隙が、負荷モーメントの正負符号の交換時に歯側面遊隙の移動を来す。この運動の振幅が現在値発信機により確認される大きさ範囲にあると、持続的な制御運動が行われ、この制御運動はモーメントの正負符号の交換用エネルギーを制御駆動部に供給する。このようにして、制御駆動部は短期間または中期間過負荷にされる。
【0005】これらの問題を処理するため、クロックパルス制御の電気駆動装置では、第1の選択方法によりクロックパルス長さ自体が所定の限度以下にあるとき、または基準値からの現在値の偏倚が所定の限度以内にあるとき、クロックパルス比をほぼゼロへ導くことが既に提案された。クロックパルス比をプリセットすることにより、制御器は所定の期間内実際上スイッチを切られることになる。電気駆動装置は、この期間内にもとの正常状態に戻ることができる。
【0006】しかしながら、上に述べた2つの方法は、調整すべき基準値が全く達成されないか、または制御器のスイッチを再び入れるとき多少とも外れた初期動力に合わせられる欠点がある。これは例えば、パルス幅変調のパルス幅が所定の限界値を越えるときに、始めて再びスイッチを入れる場合がそうである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、1つには基準値ができるだけ正確に取り入れ可能な制御方法を提供することである。しかして、もう1つには、電気駆動装置の熱的保護を保証することも課題である。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の課題は、請求項1に記載の構成により解決される。
【発明の作用および効果】
【0009】本発明の方法の第1のステップにより、基準値が少なくとも瞬間的にほぼ正確に取り入れられることが達成される。基準値が達成された後、ついで制御過程が中断される。電気駆動装置に調整信号が供給されない前記の中断により、電気駆動装置は保護されそして連続的な制御も行われない。これにより、特に過熱が防止できる。
【0010】制御過程の中断の間に、制御量と基準値との間の差が予め与えられた値、すなわちしきい値を越えるかまたは達したかどうかが持続して調べられる。しきい値に達しているとき、制御過程の中断が終了し、現在値の形式の制御量は再び予め与えられた基準値に制御される。
【0011】本発明による方法は、ほぼ比較的良好な自己制動に対応する現在値のゆっくりした動きの電気駆動装置の場合に有利である。従って、適用分野としては、例えば内燃機関のガス交換弁における弁行程を電気駆動装置により調整することがある。このような駆動装置では、動力伝達が比較的良好な自己制動を有するウォーム歯車装置を介して行われる。
【0012】制御装置として、比例制御器、積分制御器、微分制御器、または前記の制御特性の組合せを有する制御器を用いることができる。さらにしきい値、すなわち基準値よりの数値的間隔をダイナミックに変えることが可能である。このダイナミック性は、走行車運転パラメータに適合せしめることができるが、その場合走行車運転条件がこのしきい値に影響を及ぼす。特に簡単な実施例によれば、しきい値は特性曲線または特性域から取り出すことが可能であり、しきい値は1つまたは数個の運転量に依存して特性曲線または特性域に位置している。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を添付の図面および実施例により詳細に説明する。
【0014】本発明は、ここでは、電動機が内燃機関のガス交換弁における可変弁行程の調整のため用いられる実施例に基づいて説明する。弁は、開放の際電動機の回転角度に従い多くまたは少ない距離開放される。
【0015】このような使用態様のための簡単なブロック回路図または信号伝達図を図1に示す。この場合、ガス交換弁は制御距離10を示し、その際制御量は電気駆動装置の形式の原動機12により調整される。
【0016】原動機12は、制御装置14より使用に供する電気的調整量を得、これに基づき制御量に影響を及ぼす。制御装置14は、現在値(Ist)の基準値(Soll)からの差として生ずる量Δに依存して調整量を決める。制御装置は、ここではそれ自体周知のP−制御器、I−制御器、PI−制御器、PD−制御器、またはPID−制御器とすることができる。制御方式は、ここでは重要でない。しかし、以下に説明するように、制御装置が所定の時期にのみ作動されることが重要である。
【0017】図3に示すように、まず制御量、すなわち現在値が通常のように基準量に調整される(ステップS310)。制御量が基準値に達するか、またはほぼ達すると、制御装置(図1の14)のスイッチが切られ(ステップS312)、それによって制御過程は中断される。制御装置14のスイッチを切った後、つぎのステップS314にて、現在値の基準値からの偏倚Δが予め定めた所定のしきい値を越えているか否かを連続的に検査する。
【0018】これが越えていないとき、ステップS314の始めに戻り、再び検査が行われる。しかし、差Δが予め定めたしきい値を越えていると、ステップS310に戻り、このとき基準値より再び偏倚する現在値がもう一度基準値に制御される。
【0019】図3に示す方法により、図2に示す制御方式が得られる。現在値を時間に対して記した図2から、まず時点0とtとの間にて現在値の基準値への制御の行われることが認められる。このとき、現在値は時点tにて基準値に達する。この時点にて制御装置14はスイッチを切られるので、原動機12はもはや調整量により影響されることはない。つづいて現在値と基準値との間の差Δを連続的に調べるとき、図2に破線で示すしきい値に時点tにて達しまたはこれを越えることが確認される。
【0020】時点tにて制御装置14は再び作動せしめられ、それによって現在値は再び基準値に戻される。これが時点tである。ついで時点tとtとの間の時間に、制御装置14は再び不作動とされ、それにより原動機12は負荷より開放される。ついで時点tにて始めて、制御装置14の作動が再び行われる。
【0021】特に現在値の動きがゆっくりである場合、このような動きは特別に有利である。前記せる制御の適用は、基準値からの現在値の偏倚が認容されるしきい値範囲以内では制御距離に対しなんら欠点とならず、かつ全体として負の効果がないときにのみ、一般的に好適である。これに関連して、制御装置の作動が行われない時間域が十分に長く、さもなければ常に負荷を受けている原動機の熱的過負荷が避けられるときの適用は好適であることが実証されている。
【0022】本発明は、不作動を直接に公差帯域に、すなわち現在値と基準値との偏倚に関係づけることができる特長もある。これは、機械装置の場合の公差におよびさもなければあるいは考慮することのなかった抵抗モーメントに無関係であることを保証する。
【0023】図4には、しきい値が運転パラメータに、この場合は原動機回転角度αに依存していろいろに選択し得ることが示されている。図4の例では、0°と80°の間の角度範囲ではしきい値S1が選択される。80°と140°の間の角度範囲では、著しく大きいしきい値S2が選択され、140°以上の角度範囲では、なお大きいしきい値S3が選択される。これは、しきい値の走行車状態への調整が角度範囲に従って行われ得ることを意味する。
【出願人】 【識別番号】391009671
【氏名又は名称】バイエリッシェ モートーレン ウエルケ アクチエンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】BAYERISCHE MOTOREN WERKE AKTIENGESELLSCHAFT
【出願日】 平成13年3月8日(2001.3.8)
【代理人】 【識別番号】100063130
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 武久 (外1名)
【公開番号】 特開2001−306104(P2001−306104A)
【公開日】 平成13年11月2日(2001.11.2)
【出願番号】 特願2001−65444(P2001−65444)