| 【発明の名称】 |
受注情報処理装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】乳原 寧
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| 【要約】 |
【課題】計算機のダウンサイジングを図り且つ引き合いから実製造開始までの処理時間を短縮し、更にデータベースのメンテナンス負荷を軽減する。
【解決手段】既知である複数の製造工程および製造条件とその各々より保証される性能、品質の範囲を登録したテーブルを製品の規格毎にグループ化したテーブル群を備え、受注時に要求される性能、品質と登録された性能、品質の範囲を受注された製品の規格と同一の規格のグループのテーブル、次に別規格のグループのテーブルの順で比較して要求される性能、品質を満足する製造工程および製造条件がテーブル群に存在するか否かを判断し、受注時に要求される性能、品質を満足する製造工程および製造条件がテーブル群に存在しないと判断された場合、要求を満足する製造工程および製造条件とその各々より保証される性能、品質の範囲のテーブルを作成してこれを登録する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 製品の受注時の性能要求等に応じて、製造工程および製造条件を選定し、製品の性能・品質設計を行う受注情報処理装置において、既知である複数の製造工程および製造条件とその各々より保証される性能、品質の範囲を登録したテーブルを製品の規格毎にグループ化したテーブル群を記憶する記憶手段と、受注時に要求される性能、品質と前記記憶手段に登録された性能、品質の範囲を受注された製品の規格と同一の規格のグループのテーブル、次に別規格のグループのテーブルの順で比較し、要求される性能、品質を満足する製造工程および製造条件が前記記憶手段のテーブル群に存在するか否かを判断する比較判断手段と、該比較判断手段によって、受注時に要求される性能、品質を満足する製造工程および製造条件が前記記憶手段のテーブル群に存在しないと判断された場合、要求を満足する製造工程および製造条件とその各々より保証される性能、品質の範囲のテーブルを作成してこれを登録する登録手段とを備えたことを特徴とする受注情報処理装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、例えば鉄鋼メーカーにおいて、鋼材等の受注時の性能要求等に応じて、製造工程および製造条件を選定し、製品の性能・品質設計を行う受注情報処理装置に関する。 【0002】 【従来の技術】鉄鋼メーカーにおいては、引き合い段階で顧客から鋼材の性能や品質等を要求された場合、かかる要求がJIS、ASME等の公的に規格化された性能項目、性能値範囲(若しくは顧客とメーカーとの間で協定的に規格化している性能項目、性能値範囲、又はメーカー側が独自に規格化(所謂社内規格)している性能項目、性能値範囲)を満たす内容であれば製造上問題はないとして顧客からの注文を受けることができるが、規格化された性能項目外若しくは性能値範囲を部分的あるいは全面的に逸脱する要求であるときは、受注前に該要求を満足する鋼材を製造できるか否かを検討する必要がある。 【0003】かかる検討は、通常、所定のデータベースを格納した情報処理装置を用い、例えば鋼材の機械的特性を中心に数式化又は数値テーブル化したデータに基づいて要求性能を満足する鋼材を製造できるか否かを判断すると共に、製造不可と判断された場合においては性能要求を満足させるべく、データの各種製造条件値を変更し、製造可能となる条件を確定するようにしている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来の受注情報処理装置においては、製造可否の判断に用いる数式又は数値テーブルのデータ量が多く、また、製造不可と判断された場合に、データの各種製造条件値を変更して製造可能な条件を確定するに当たっては、変数となる製造条件、各種制約が多く、且つ、他のオーダーの性能要求との相関をも評価する必要があることから、ロジックが膨大となる。 【0005】このため、大型計算機での処理に頼らざるをえず、しかも、新製品開発若しくは製造条件等の変更に伴うデータベースのメンテナンス負荷が大きく、常に安定した処理を行うことができないため、引き合いから実際の製品製造開始までの処理時間に長時間を要するという不都合がある。本発明はこのような不都合を解消するためになされたものであり、計算機のダウンサイジングを図ることができ、且つ、引き合いから実際の製品製造開始までの処理時間を短縮することができると共にデータベースのメンテナンス負荷を軽減することができる受注情報処理装置を提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明に係る受注情報処理装置は、製品の受注時の性能要求等に応じて、製造工程および製造条件を選定し、製品の性能・品質設計を行う受注情報処理装置において、既知である複数の製造工程および製造条件とその各々より保証される性能、品質の範囲を登録したテーブルを製品の規格毎にグループ化したテーブル群を記憶する記憶手段と、受注時に要求される性能、品質と前記記憶手段に登録された性能、品質の範囲を受注された製品の規格と同一の規格のグループのテーブル、次に別規格のグループのテーブルの順で比較し、要求される性能、品質を満足する製造工程および製造条件が前記記憶手段のテーブル群に存在するか否かを判断する比較判断手段と、該比較判断手段によって、受注時に要求される性能、品質を満足する製造工程および製造条件が前記記憶手段のテーブル群に存在しないと判断された場合、要求を満足する製造工程および製造条件とその各々より保証される性能、品質の範囲のテーブルを作成してこれを登録する登録手段とを備えたことを特徴とする。 【0007】ここで、性能要求とは、鋼材の化学的組成、機械的組成(降伏点,引張強さ,伸び,衝突吸収エネルギー等)、鋼材内質(結晶粒度,介在物,内質欠陥等)、特殊特性(高温強度,割れ感受性等)、さらに広義の性能としての製品品質(表面性状,平坦度,寸法許容差等)をいい、製造工程とは、当該鋼材製造に係わる一連の鉄鋼製造プロセスである精錬、二次精錬、鋼塊鋳造、加熱、圧延、制御冷却、切断/剪断、熱処理等をいい、製造条件とは、性能を実現するための各製造プロセスの操業条件、すなわち、化学的組成、精錬条件、加熱温度/時間、圧延温度、制御冷却条件(開始温度,終了温度,時間)、切断/剪断罫書き寸法、熱処理形態/温度/時間等をいい、製品の性能とは、前記性能要求にみあう化学的組成、機械的特性、鋼材内質、特殊特性等をいい、製品の品質とは、表面性状(疵、粗度)、平坦度、寸法許容差等のいわゆる鋼材の外観/形状の程度をいい、製品の規格とは、性能項目、性能値範囲を標準化した規定をいい、公的/国家的標準であるJIS,ASME,ASTM,BS,DIN,ISO等に加えて、特定顧客との協定的規格、およびメーカー独自で規定した標準等を含む。 【0008】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の一例を図を参照して説明する。図1は 本発明の実施の形態の一例である受注情報処理装置を説明するための概略ブロック図、図2は該受注情報処理装置の作動を説明するためのフローチャート図である。この受注情報処理装置は、性能要求等を入力するキーボード等の入力部1と、既知である複数の製造工程および製造条件とその各々より保証される性能、品質の範囲を登録したテーブルを鋼材の規格毎にグループ化したテーブル群を記憶すると共に、各テーブルの製造工程および製造条件に対応する実製造時の具体的製造条件値を記憶する記憶部(登録手段)2と、受注時に要求される性能、品質と記憶部2に登録された性能、品質の範囲を受注された鋼材の規格と同一の規格のグループのテーブル、次に別規格のグループのテーブルの順で比較し、要求される性能、品質を満足する製造工程および製造条件が記憶部2のテーブル群に存在するか否かを判断する比較判断手段3と、入力部1からのデータ入力値に基づいて新たに製造工程および製造条件とその各々より保証される性能、品質の範囲のテーブルを作成してこれを記憶部2に出力して登録する設計手段4と、比較判断手段3による判断結果をプリンタ、モニターあるいは各製造工程の端末コンピュータに出力する出力部5とを備える。ここで、この実施の形態では、入力部1、設計手段4及び記憶部2の一部で本発明の登録手段を構成する。 【0009】記憶部2は、鋼材の規格AグループのテーブルA1 〜An 、規格BグループのテーブルB1 〜Bn ……規格NグループのテーブルN1 〜Nn を格納している。また、実製造時の製造条件値としては、素材組成制約、製造装置制御条件値及び製品検査基準値等が挙げられ、この製造条件値は、各規格グループのテーブル毎に付与される。 【0010】次に、図2を参照して、かかる構成の受注情報製造装置を作動を説明する。ここで、図2において、ステップS1が入力部1に対応し、ステップS2,ステップS3,ステップS5及びステップS6が比較判断手段3に対応し、ステップS4,ステップS7が出力部5に対応し、ステップS8及びステップS9が設計手段4に対応している。 【0011】まず、ステップS1では、顧客からの鋼材の性能要求がA規格である場合に、この性能要求の要求値を入力部1を用いて入力する。次いで、ステップS2に移行し、比較判断手段3が要求規格名Aをキーとして要求値と記憶部2に格納された同一規格Aのグループの各テーブルA1 〜An の限界値とを比較し、各テーブルA1 〜An に要求される性能・品質を満足する製造工程及び製造条件が存在するか否かを判断する。 【0012】ステップS2で各テーブルA1 〜An に要求される性能・品質を満足する製造工程及び製造条件が存在すると判断された場合は、ステップS3に移行し、選定されたテーブル(例えばA1 )の製造工程および製造条件に対応する実製造時の具体的製造条件値を付与して製造可能となる条件を確定し、これを出力部5に出力し、ステップS4に移行する。 【0013】ステップS4では、製造可能となる条件を出力部5から通信回線等を介して製造工程の端末コンピュータに出力し、これにより、実製造がなされる。なお、出力部5から製造可能となる条件をプリンタあるいはCRT等に出力して該条件を検査した後に、通信回線等を介して製造工程の端末コンピュータに出力することもできる。 【0014】一方、ステップS2で各テーブルA1 〜An に要求される性能・品質を満足する製造工程及び製造条件が存在しないと判断された場合は、ステップS5に移行する。ステップS5では、比較判断手段3が要求値と記憶部2に格納された別の規格B〜Nのグループの各テーブルB1 〜Bn ……テーブルN1 〜Nn の限界値とを順番に比較し、各テーブルB1 〜Bn ……テーブルN1 〜Nn に要求される性能・品質を満足する製造工程及び製造条件が存在するか否かを順番に判断する。 【0015】ステップS5で各テーブルB1 〜Bn ……テーブルN1 〜Nn に要求される性能・品質を満足する製造工程及び製造条件が存在すると判断された場合は、ステップS6に移行し、選定されたテーブル(例えばN1 )の製造工程および製造条件に対応する実製造時の具体的製造条件値を付与して製造可能となる条件を確定し、これを出力部5に出力し、ステップS7に移行する。 【0016】ステップS7では、製造可能となる条件を出力部5から通信回線等を介して製造工程の端末コンピュータに出力し、これにより、実製造がなされる。なお、出力部5から製造可能となる条件をプリンタあるいはCRT等に出力して該条件を検査した後に、通信回線等を介して製造工程の端末コンピュータに出力することもできる。 【0017】一方、ステップS5で別規格の各テーブルB1 〜Bn ……テーブルN1 〜Nnに要求される性能・品質を満足する製造工程及び製造条件が存在しないと判断された場合は、ステップS8に移行する。ステップS8では、入力部1から入力されたデータを基に、設計手段4が要求を満足する製造工程および製造条件とその各々より保証される性能、品質の範囲のテーブルを新たに作成し、次いで、ステップS9に移行して該作成テーブルを記憶部2のA規格グループに登録し、以降の処理に供する。 【0018】このようにこの実施の形態では、規格名毎の製造工程及び製造条件下での製造可能な性能・品質レベルの限界値を規定したデータベースの構築とメンテナンスのみによって複雑な情報処理ロジックを用いずに製造可否の判断および製造可能な条件の選定を行うことができるため、処理用の計算機のダウンサイジング化を図ることができるのは勿論のこと、引き合いから実際の製品製造開始までの処理時間を大幅に短縮することができ、しかもデータベースのメンテナンス負荷を軽減することができる。 【0019】なお、上記処理を実行するプログラムはROM、フレキシブルディスク、コンパクトディスク或いはハードディスク等の記憶媒体に電子的に格納されており、コントローラが記憶媒体から上記プログラムを読み出してこれを実行するようになっている。 【0020】 【発明の効果】上記の説明から明らかなように、本発明によれば、計算機のダウンサイジングを図ることができ、且つ、引き合いから実際の製品製造開始までの処理時間を短縮することができると共にデータベースのメンテナンス負荷を軽減することができるという効果が得られる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001258 【氏名又は名称】川崎製鉄株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年3月22日(2000.3.22) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100066980 【弁理士】 【氏名又は名称】森 哲也 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−265421(P2001−265421A) |
| 【公開日】 |
平成13年9月28日(2001.9.28) |
| 【出願番号】 |
特願2000−80660(P2000−80660) |
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