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【発明の名称】 プラント監視制御装置
【発明者】 【氏名】長野 力也

【要約】 【課題】監視制御装置本体30の更新作業が迅速に行えるようにする。

【解決手段】監視制御装置本体30を新しい装置に更新する際に、当該更新作業が短時間で行えるように、更新された監視制御装置本体30の入力形態と中継器の出力形態の調整を行う接続変更器50を設ける。この接続変更器50は、例えば中継コネクタ22と監視側ケーブル12との間に設ける。これにより、監視制御装置本体30の更新時における機器側ケーブル11や筐体そのものの流用を可能すると共に、設計作業、現地据付け作業及び調整試験作業等が削減できるようにする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 複数のプラント機器と、これらのプラント機器を監視制御する監視制御装置本体と、前記プラント機器と監視制御装置本体との間に設けられた中継器とを有して、前記プラント機器と中継器とが機器側ケーブルにより接続されると共に、該中継器と監視制御装置本体とが監視側ケーブルにより接続されて監視制御装置本体によりプラント機器を監視制御してなるプラント監視制御装置において、前記監視制御装置本体を新しい装置に更新する際に、更新された前記監視制御装置本体の入力形態と前記中継器の出力形態の調整を行う接続変更器を設けたことを特徴とするプラント監視制御装置。
【請求項2】 前記接続変換器が、更新された前記監視制御装置本体又は中継器のいずれか一方に設けられていることを特徴とする請求項1記載のプラント監視制御装置。
【請求項3】 前記接続変換器が、接続方法を任意に変更できる接続変更部を有することを特徴とする請求項2記載のプラント監視制御装置。
【請求項4】 前記接続変更部が、外部から操作可能に設けられて接続状態を変更可能にしたことを特徴とする請求項3記載のプラント監視制御装置。
【請求項5】 前記接続変換器が、電流信号を電圧信号に変換して出力する信号変換回路を有することを特徴とする請求項1乃至4いずれか1項記載のプラント監視制御装置。
【請求項6】 前記接続変換器が、入力した信号を工学値に変換処理する工学値変換部と、該工学値変換部で変換されたデータを所定のフォーマットで出力する伝送出力部とを有することを特徴とする請求項1乃至5いずれか1項記載のプラント監視制御装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発電プラント等のプラントの監視及び制御を行うプラント監視制御装置にかかり、詳しくは監視制御装置本体の更新作業を容易、かつ迅速に行えるようにしたプラント監視制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、プラント監視制御装置は図13及び図14に示されるような概略構成図となっている。図13は監視制御装置本体30と中継器20とが分離して設けられている場合を示し、図14はこれらが1つの筐体にまとめて設けられている場合を示している。また、図13(a)及び図14(a)は、ブロック構成図であり、図13(b)及び図14(b)はその外観図である。
【0003】これらの図から分るように、プラント監視制御装置は、監視制御装置本体30、プラント機器10及びこれらをケーブルで接続する際の中継をなす中継器20を基本構成としている。
【0004】監視制御装置本体30には、コネクタを有した入出力基板32が複数設けられ、これらが基板収納部31に収納されている。以下、当該入出力基板32に取付けられているコネクタを基板コネクタ33と記載する。
【0005】一方、中継器20には、プラント機器10からの機器側ケーブル11が接続される端子台21と当該端子台21と接続された中継コネクタ22を持っている。
【0006】そして、基板コネクタ33と中継コネクタ22とが監視側ケーブル12により接続されて、プラント機器10と監視制御装置本体30とがデータの送受信を行えるようになっている。
【0007】なお、図15に示すように中継コネクタ22を設けずに、監視側ケーブル12が端子台21に直接接続された構造もある。
【0008】このような構成のプラント監視制御装置において、監視制御装置本体30の老朽化や機能改善のために当該監視制御装置本体30の設備更新等が行なわれる。
【0009】なお、かかる更新作業は、プラントの点検期間等における非常に短期間の間で行われることが多い。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述した監視制御装置本体30を更新するような場合には、以下のような問題があり、プラントの点検期間内に更新作業を完了することが非常に困難となることがあった。
【0011】即ち、上記更新作業において、中継器20を一緒に交換してしまう場合には機器側ケーブル11を端子台21から一度取外し、新しく導入する監視制御装置本体30の端子台21に再接続し、その後接続チェック及び信号確認作業等が必要になる。
【0012】また、この場合には、機器側ケーブル11の長さが足りなくなって、当該機器側ケーブル11をプラント機器10から再度引直さなければならなくなる場合があった。
【0013】さらに、監視側ケーブル12のコネクタサイズや結線状態(対応ピンの位置)が変化してしまい端子台21と中継コネクタ22との結線を変更したりすることが必要になる場合がある。
【0014】そこで、本発明は、監視制御装置本体の更新時における機器側ケーブルや筐体そのものの流用を可能すると共に、設計作業、現地据付け作業及び調整試験作業等が削減できるようにしたプラント監視制御装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため、請求項1にかかる発明は、複数のプラント機器と、これらのプラント機器を監視制御する監視制御装置本体と、プラント機器と監視制御装置本体との間に設けられた中継器とを有して、プラント機器と中継器とが機器側ケーブルにより接続されると共に、該中継器と監視制御装置本体とが監視側ケーブルにより接続されて監視制御装置本体によりプラント機器を監視制御してなるプラント監視制御装置において、監視制御装置本体を新しい装置に更新する際に、当該更新作業が短時間で行えるように、更新された監視制御装置本体の入力形態と中継器の出力形態の調整を行う接続変更器を設けて、監視制御装置本体の更新時における機器側ケーブルや筐体そのものの流用を可能すると共に、設計作業、現地据付け作業及び調整試験作業等が削減できるようにしたことを特徴とする。
【0016】請求項2にかかる発明は、接続変換器が、更新された監視制御装置本体又は中継器のいずれか一方に設けられていることを特徴とする。
【0017】請求項3にかかる発明は、接続変換器が、接続方法を任意に変更できる接続変更部を有することを特徴とする。
【0018】請求項4にかかる発明は、接続変更部が、外部から操作可能に設けられて接続状態を変更可能にしたことを特徴とする。
【0019】請求項5にかかる発明は、接続変換器が、電流信号を電圧信号に変換して出力する信号変換回路を有することを特徴とする。
【0020】請求項6にかかる発明は、接続変換器が、入力した信号を工学値に変換処理する工学値変換部と、該工学値変換部で変換されたデータを所定のフォーマットで出力する伝送出力部とを有することを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態の説明を図を参照して行う。なお、従来と同一構成に関しては同一符号を用いて説明を適宜省略する。
【0022】本実施の形態においては、図13に示すプラント監視制御装置における監視制御装置本体30の更新を行う場合に、監視側ケーブル12のコネクタサイズや結線状態が変化して入出力形態が異なるようになった場合を想定して説明する。
【0023】このような場合には、中継コネクタ22を交換すると共に、当該中継コネクタ22と端子台21との結線を変更する必要があり、更新作業時間を増大させてしまい、時には中継器20そのものを交換せざるを得なくなる場合も生じる。
【0024】そこで、本発明では、図1に示すように、接続変換器50を中継コネクタ22と監視側ケーブル12との間に装着するように設けている。
【0025】即ち、接続変換器50は、その一端が監視側ケーブル12のコネクタに装着され、他端が中継コネクタ22に装着されるように、両端コネクタ構造になっており、その間は配線又はプリント基板配線等により接続されている。
【0026】なお、状況により接続変換器50を基板コネクタ33と監視側ケーブル12との間に装着するようにしても良いことは付言するまでもない。
【0027】これにより、監視制御装置本体30を更新することにより生じるコネクタサイズの不一致や結線状態の変更が迅速に対応できるようになっている。
【0028】例えば、中継器20を変更しないで、監視制御装置本体30のみを更新したため、基板コネクタ33と中継コネクタ22とのピン対応関係が図2(a)から図2(b)の状態に変わったとする。
【0029】このようなピン対応を満たすためには、監視側ケーブル12での結線状態を変えるか、または端子台21と中継コネクタ22との結線状態を変更しなければならず、作業内容が著しく増大して、時には中継器20ごと交換しなければならない事態も生じる。
【0030】しかし、接続変換器50の内部結線状態が新たなピン対応状態に一致するように更新作業前にセットしておくならば、中継器20等をそのまま利用できるようになると共に、更新作業中に結線の作業を行う必要がなくなるので、短時間のうちに更新作業を完了することが可能となる。
【0031】なお、更新された監視制御装置本体30に設けられている入出力基板32における入力信号の種類がプラント機器10から出力される信号の種類とが一致しない場合もある。
【0032】即ち、入出力基板32には電流入力のものと電圧入力のものが考えられ、更新前は電流入力であったが更新により電圧入力に変った場合等が考えられる。
【0033】このような場合には、図3に示すように、接続変換器50の対応するピン間にシャント抵抗51により構成された信号変換回路52を設けることにより簡単に電流入力を電圧入力に変換することができるようになる。
【0034】無論、かかるシャント抵抗51の取付け及び確認等の作業は更新作業が開始される前に完了しておくことはいうまでもない。
【0035】次に、本発明の第2の実施の形態の説明を図を参照して行う。なお、上述した実施の形態と同一構成に関しては同一符号を用いて説明を適宜省略する。
【0036】近年の電子技術及び通信技術の発達に伴い、プラント等においての監視制御もネットワーク化された通信網を用いて行う場合がある。
【0037】本実施の形態は、図13等に示すようなプラント監視制御装置をネットワーク化する場合のものである。
【0038】なお、通信網は別途準備されているものとするが、ネットワーク化されたプラント監視制御装置における監視制御装置本体30を更新する場合も同様である。
【0039】このような場合を図4を参照して説明する。監視制御装置30は、ネットワークケーブル61に接続された伝送データ送受信基板34が設けられると共に、中継器20側に接続変換器50が設けられている。
【0040】この接続変換器50は、中継器20の中継コネクタ22に接続され信号入力部63、工学単位変換部64、伝送出力部65等により構成されている。
【0041】信号入力部63は、入力した電圧又は電流に応じてカウント値を発生するものであり、工学単位変換部64はこのカウント値を予め設定されている変換式に従って工学値に変換する。
【0042】変換された各工学値は、伝送出力部65により図5に示すような伝送フォーマットに構成されてネットワークケーブル61を介して送信され、伝送データ送受信基板34により受信されて、接続変換器50のID番号や工学値等を読み出して入力処理を行なう。
【0043】無論、伝送データ送受信基板34からも図5に示すようなフォーマットのデータが送信され、接続変換器50で上述した手順と逆の手順を経てプラント機器10に情報が送信される。
【0044】このように、既存の中継器20に接続変換器50をコネクタ接続するだけでネットワーク対応が可能になり、更新作業の効率化及び信頼性が向上する。
【0045】次に、本発明の第3の実施の形態の説明を図を参照して行う。なお、上述した実施の形態と同一構成に関しては同一符号を用いて説明を適宜省略する。
【0046】図1等においては更新される監視制御装置本体30に設けられている入出力基板32の数は更新前後で同じであるとしていた。
【0047】しかし、更新後の監視制御装置本体30には、図6〜図12に示すように、多点型入出力基板32が設けられている場合もあり、必ずしも入出力基板32の数が一致するとは限らない。
【0048】このような場合には、接続変換器50を追設して、当該接続変換器50から更新後適用する多点型入出力基板32の基板コネクタ33までを専用ケーブル43で接続する。
【0049】接続変換器50及び専用ケーブル43は、予め更新作業が開始される前に準備しておくことはいうまでもない。従って、更新作業としては中継器20と接続変換器50との接続のみとなり非常に作業時間を短縮することが可能になる。
【0050】なお、図6は、中継器20側の空いているスペースに接続変換器50を設けた場合の構成図であり、図7はその外観図である。また図8〜図11は基板収納部31側に設けた場合の構成図である。
【0051】ところで、更新前は監視用信号とある特殊な制御用信号とが混在して入出力基板に入力していたが、更新された監視制御装置本体30では、これらの種類ごとに入力するようになっている場合も想定され、さらには更新された装置では使わなくなる信号もあり得る。
【0052】このような場合には、図9に示すように、接続変換器50での結線が任意に変更できるように配線変更部55を設けて、更新後の入出力基板32や特殊制御基板35に信号を自在に振り分けれるようにしている。なお、図10は配線変更部55で配線の方法を変えた際の一例を示す図である。
【0053】これにより、例えば調節弁のループ制御に用いられる信号は専用の特殊制御基板35に入力し、その他の監視用信号は通常の入出力基板32に入力するような更新作業を行えばよいので、当該更新作業を短時間で完了させることが可能になる。
【0054】なお、更新後においては不要となる信号も発生する場合がある。このような場合に対応すべく、図10に示すように配線変更部55には、スイッチ56が設けられている。
【0055】このような、配線変更部55における設定は、更新作業開始前に完了しておくことが原則であるが、種々の状況により更新作業完了後に一部を変更したいような場合も生じる。このような場合、配線変更部55を取外し、再設定した後、取付けるといった作業が必要になる。
【0056】そこで、かかる場合にも迅速に対応できるように、図11に示すように、外部から配線変更ができるようにすることが好ましい。
【0057】即ち、同図に示すように、配線変更部55には、入力信号を処理して任意のピンに信号出力する信号入力手段56、信号処理手段57、信号出力手段58及び端末接続手段59が設けられて、端末接続手段59にデータ設定装置70を接続し信号処理手段57の内容を変更する事ができるようになっている。
【0058】即ち、信号入力手段56で入力された信号が計測され、この計測値を信号処理手段57にカウント値として送る。
【0059】これにより、信号処理手段57は図12に示すようなフォーマットで入力部番号a、出力部番号b、出力カット指標cのデータを構成する。
【0060】この各データを端末接続手段59に接続したデータ設定装置から任意に書き換え可能とする。信号処理部では信号入力手段56より通知されたカウント値をデータフォーマット上の出力部番号bのデータに応じた順序に並び替え、信号出力手段58に通知する。
【0061】信号出力手段58は信号処理手段57からのフォーマットに応じて各ピン番号に変換されたカウント値に応じた電圧値を出力する。
【0062】請求項1によれば、中継器20からプラント機器10側のケーブルに対しての再確認作業が不要となり、そのケーブルに対する従来の図面やデータベース情報を再利用することができるため、現地加工作業、現地確認作業、設計作業の大幅な削減を図ることができる。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように請求項1にかかる発明によれば、監視制御装置本体を新しい装置に更新する際に、当該更新作業が短時間で行えるように、更新された監視制御装置本体の入力形態と中継器の出力形態の調整を行う接続変更器を設けたので、監視制御装置本体の更新時における機器側ケーブルや筐体そのものの流用を可能すると共に、設計作業、現地据付け作業及び調整試験作業等が削減できるようになる。
【0064】請求項2にかかる発明によれば、接続変換器が、更新された監視制御装置本体又は中継器のいずれか一方に設けたので、簡単に、監視制御装置本体の更新時における機器側ケーブルや筐体そのものの流用を可能すると共に、設計作業、現地据付け作業及び調整試験作業等が削減できるようになる。
【0065】請求項3にかかる発明によれば、接続変換器が、接続方法を任意に変更できる接続変更部を設けたので、容易に監視制御装置本体の更新時における機器側ケーブルや筐体そのものの流用を可能すると共に、設計作業、現地据付け作業及び調整試験作業等が削減できるようになる。
【0066】請求項4にかかる発明によれば、接続変更部が、外部から操作可能に設けられて接続状態を変更可能にしたので、容易に監視制御装置本体の更新時における機器側ケーブルや筐体そのものの流用を可能すると共に、設計作業、現地据付け作業及び調整試験作業等が削減できるようになる。
【0067】請求項5にかかる発明によれば、接続変換器が、電流信号を電圧信号に変換して出力する信号変換回路を設けたので、容易に監視制御装置本体の更新時における機器側ケーブルや筐体そのものの流用を可能すると共に、設計作業、現地据付け作業及び調整試験作業等が削減できるようになる。
【0068】請求項6にかかる発明によれば、接続変換器が、入力した信号を工学値に変換処理する工学値変換部と、該工学値変換部で変換されたデータを所定のフォーマットで出力する伝送出力部とにより構成したので、ネットワーク化される場合でも、容易に監視制御装置本体の更新時における機器側ケーブルや筐体そのものの流用を可能すると共に、設計作業、現地据付け作業及び調整試験作業等が削減できるようになる。
【出願人】 【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
【出願日】 平成12年3月21日(2000.3.21)
【代理人】 【識別番号】100083231
【弁理士】
【氏名又は名称】紋田 誠
【公開番号】 特開2001−265403(P2001−265403A)
【公開日】 平成13年9月28日(2001.9.28)
【出願番号】 特願2000−78584(P2000−78584)