| 【発明の名称】 |
画像記録装置及びホログラム用記録媒体カートリッジ |
| 【発明者】 |
【氏名】白倉 明
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| 【要約】 |
【課題】画像に悪影響を与えず、シンプルかつ確実にホログラム用記録媒体の振動を十分に抑制できる画像記録装置を提供する。
【解決手段】間欠送り用ローラ73A,73Bの前段にあって露光位置近傍P1の参照光L4側には、切り欠き(スリット)部78が設けられた、磁性の鉄などの剛体よりなる接触部材となるスリットヘッド部76Aが接触され、参照光L4はそのスリットヘッド部76Aのスリット部78を透過して入射される。この接触部材76Aには、磁性の鉄の他、ステンレス等が使われる。一方、同じ露光位置P1の物体光L3側には、上記ホログラム用記録媒体10をスリットヘッド部76A側に押さえるための押さえ用板部材76Bがやはりスリット部82を備えて物体光L3の入射位置に対応させて配置されている。この押さえ用板部材76Bには、磁性部材が使われる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ホログラム用記録媒体の一方の面に物体光を照射するとともに他方の面に参照光を照射することにより、視差画像列の各画像を要素ホログラムとして上記ホログラム用記録媒体に順次記録する画像記録装置において、上記ホログラム用記録媒体を移送する移送手段と、上記移送手段により移送される上記ホログラム用記録媒体の露光部分近傍を、上記物体光と上記参照光のいずれか一方又は他方を透過させる切り欠き部をそれぞれ備えた二つの部材で挟み込んでなる媒体挟み込み手段とを備えることを特徴とする画像記録装置。 【請求項2】 上記媒体挟み込み手段は、上記ホログラム用記録媒体に接触する接触部材と、この接触部材に上記ホログラム用記録媒体を密着させる押さえ用板部材とを、上記ホログラム用記録媒体の厚さ方向に対向して配設して上記ホログラム用記録媒体を挟み込んでいることを特徴とする請求項1記載の画像記録装置。 【請求項3】 上記接触部材と上記押さえ用板部材のいずれか一方又は両方を磁性材料で形成することを特徴とする請求項2記載の画像記録装置。 【請求項4】 上記押さえ板部材を弾性部材によって上記接触部材側に付勢させることを特徴とする請求項2記載の画像記録装置。 【請求項5】 視差画像列の各画像に基づいて画像変調された物体光と、この物体光に対して可干渉性を有する参照光とによって生成した干渉縞を、要素ホログラムとしてホログラム用記録媒体に順次露光記録する画像記録装置に装填されて用いられるホログラム用記録媒体カートリッジにおいて、回転自在に収納した巻芯の外周部に長尺の上記ホログラム用記録媒体を巻回してなるとともに外部光を遮光する遮光筐体部と、上記遮光筐体部に設けた繰り出し開口部から引き出された上記ホログラム用記録媒体上の露光部分近傍を、上記物体光と上記参照光のいずれか一方又は他方をを透過させる切り欠き部をそれぞれ備えた二つの部材で挟み込んでなる媒体挟み込み手段とを一体化してなることを特徴とするホログラム用記録媒体カートリッジ。 【請求項6】 上記媒体挟み込み手段は、上記ホログラム用記録媒体に接触する接触部材と、この接触部材に上記ホログラム用記録媒体を密着させる押さえ用板部材とを、上記ホログラム用記録媒体の厚さ方向に対向して配設して上記ホログラム用記録媒体を挟み込んでいることを特徴とする請求項5記載のホログラム用記録媒体カートリッジ。 【請求項7】 上記接触部材と上記押さえ用板部材のいずれか一方又は両方を磁性材料で形成することを特徴とする請求項6記載のホログラム用記録媒体カートリッジ。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、実写画像やコンピュータ生成画像等が立体的に観察できるように記録されたホログラフィックステレオグラムを作製するための画像記録装置に関する。 【0002】 【従来の技術】ホログラフィックステレオグラムは、例えば、被写体を異なる観察点から順次撮影することにより得られた多数の画像を原画として、これらを1枚のホログラム用記録媒体に短冊状又はドット状の要素ホログラムとして順次記録することにより作製される。 【0003】例えば、横方向のみに視差情報を持つホログラフィックステレオグラムは、図11に示すように、被写体90を横方向の異なる観察点から順次撮影することにより得られた複数の原画91a〜91eが、画像記録装置により、短冊状の要素ホログラムとしてホログラム用記録媒体92に順次記録されることにより作製される。 【0004】このホログラフィックステレオグラムでは、横方向の異なる観察点から順次撮影することにより得られた画像情報が、短冊状の要素ホログラムとして横方向に順次記録されているので、このホログラフィックステレオグラムを観察者が両目で見たとき、その左右の目にそれぞれ写る2次元画像は若干異なるものとなる。これにより、観察者は視差を感じることとなり、3次元画像が再生されることとなる。 【0005】図12に、このようなホログラフィックステレオグラムを作製するためのプリンタ装置(以下、これをホログラフィックステレオグラムプリンタ装置と呼ぶ。)の一構成例を示す。図12(A)はホログラフィックステレオグラムプリンタ装置100の全体の光学系を上方から見た図であり、図12(B)は前記光学系の物体光用の部分を横方向から見た図である。 【0006】このホログラフィックステレオグラムプリンタ装置100では、実物体を横方向に順次観察点を変えて撮影することにより得られた多数の画像データや、横方向に順次視差を与えて作製された複数のCAD(Computer Aided Design)やCG(Computer Graphics)画像等のレンダリング画像の画像データを処理して得られた画像データに基づいてLCD(Liquid Crystal Display)108を駆動し、これら各画像データに基づく各画像データをそれぞれ短冊状のホログラム片としてホログラム用記録媒体112に順次記録して、ホログラフィックステレオグラムを作製し得るようになされている。 【0007】実際上このホログラフィックステレオグラムプリンタ装置100では、別途設けられた図示しないシステム制御部が、得られた複数の画像データのうちの1つの画像データに基づいてLCD108を駆動させることにより当該LCD108に画像データに基づく画像を表示させると共に、このときシステム制御部がシャッタ114に制御信号を送出してこれを開くように駆動させることにより、レーザ光源101から発射されたレーザ光L10をシャッタ114、ハーフミラー102およびミラー103を順次介してスペーシャルフイルタ104に入射させるようになされている。 【0008】このレーザ光L11は、スペーシャルフイルタ104およびコリメータレンズ105によって拡大され、LCD108を透過することにより当該LCD108に表示された画像に応じた投影光に変換された後、集光レンズ106を介してシリンドリカルレンズ107に入射し、当該シリンドリカルレンズ107により横方向に圧縮された後、電動ステージ113に保持されたホログラム用記録媒体112に入射する。 【0009】このときこのホログラム用記録媒体112におけるレーザ光の入射位置には、ハーフミラー102において反射したレーザ光L12がシリンドリカルレンズ109、コリメータレンズ110およびミラー111を順次介して参照光としてホログラム用記録媒体112の裏面側から所定の角度をもって入射される。この場合参照光の光路長は、ハーフミラー102を透過した後ミラー103を介してホログラム用記録媒体112に入射するレーザ光(以下、これを物体光と呼ぶ)の光路長とほぼ同じ長さに選定されている。 【0010】かくしてこのホログラフィツクステレオグラムプリンタ装置100では、この物体光(投影光)と参照光とをホログラム用記録媒体112の記録面上において干渉させることができ、これによりLCD108に表示された画像をホログラム用記録媒体112に短冊状に干渉縞として記録し得るようになされている。 【0011】さらにこのホログラフィックステレオグラムプリンタ装置100では、この後この画像の記録が終了すると、上述のシステム制御部によりシャッタ114が駆動されてレーザ光源101から発射されたレーザ光L10が遮光されると共に、LCD108の駆動が停止され、かつシステム制御部の制御のもとで電動ステージ113が駆動することによりホログラム用記録媒体112がホログラム片の横幅1本分だけ矢印bで示す方向に送られる。 【0012】さらにこの後、システム制御部の制御によりLCD108が駆動して続く画像データに基づく画像を表示した後、当該システム制御部によりシャッタ114が開かれてLCD108に表示された画像がホログラム用記録媒体112に記録されると共に、この後同様の動作が順次繰り返される。 【0013】かくしてこのホログラフィックステレオグラムプリンタ装置100においては、供給された視差画像列の各画像データに基づく各画像を順次ホログラム用記録媒体112に短冊状に記録し得、これにより所望のホログラフィックステレオグラムを得ることができるようになされている。 【0014】 【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したようなホログラフィックステレオグラムプリンタ装置において、ホログラム用記録媒体の保持および移送手段には、露光中には完全にホログラム用記録媒体を固定し、波長オーダーほどの微小な振動も起こさないこと、移送が速やかに行え、停止後に振動を残さないことが要求される。しかしながら、上述したホログラフィックステレオグラムプリンタ装置100における電動ステージ113は、移送後に振動が減衰するまでに約2秒を要する。このため、この電動ステージ103を用いてホログラム片を形成する毎に移送を行うと、1つのホログラフィックステレオグラムを作製するまでに非常に長い時間を要することとなる。 【0015】このため、ホログラム用記録媒体の振動を抑制できる保持および移送手段についての検討がなされ、上述した電動ステージ113の代わりに、長尺状のホログラム用記録媒体を2本の平行ローラの間にローディングさせ、トーションコイルばね等により所定の引っ張り力テンションが与えられるようにして保持し、2本の平行ローラの間に掛け渡されたところに光学部品を押し当てながら物体光を入射させることが考えられた。このような構成とすると、移送後に振動が減衰するまでの時間は4分の1以下に低減できる。しかしながら、トーションコイルばねに所定の力を安定して発生させる機構は複雑になるという問題点があった。 【0016】また、従来のプリンタや印刷装置にみられるように、トーションコイルばねを使わず、平行ローラのうちの1本にスリップ材を常に逆転させているモータ駆動を伝達することで、容易に所定トルクを発生させることはできるが、モータがホログロム露光中にまで回転しているため、この回転が余計な振動を生み、画像を劣化させる原因となっていた。 【0017】さらに、このようなフィルム状の材料を長尺方向にひっぱりすぎると、フィルム面が波打ちやすく、フィルムの平行度が出ず、結果的に画像にゆがみがでたり、均一性が悪くなったりする原因があった。 【0018】さらに強く、長尺、短尺方向に応力差が出るような保持の方法を取ると、ベースフィルムやカバーフィルムに複屈折が生じ、これも画像を劣化させる原因となり得た。また、ガラスに押し当てるようにした場合、埃などが混入して露光部分において浮きが発生することにより、同様にフィルムが波打ち、画像に悪影響が出ることがあった。 【0019】そこで、本発明は、画像に悪影響を与えず、シンプルかつ確実にホログラム用記録媒体の振動を十分に抑制できるような画像記録装置を提供することを目的とする。また、ホログラム用記録媒体を外部の埃等から守ることができるホログラム用記録媒体カートリッジを提供することを目的とする。 【0020】 【課題を解決するための手段】本発明に係る画像記録装置は、上記課題を解決するために、ホログラム用記録媒体の一方の面に物体光を照射するとともに他方の面に参照光を照射することにより、視差画像列の各画像を要素ホログラムとして上記ホログラム用記録媒体に順次記録する画像記録装置において、上記ホログラム用記録媒体を移送する移送手段と、上記移送手段により移送される上記ホログラム用記録媒体の露光部分近傍を、上記物体光と上記参照光のいずれか一方又は他方を透過させる切り欠き部をそれぞれ備えた二つの部材で挟み込んでなる媒体挟み込み手段とを備える。 【0021】この画像記録装置において、上記媒体挟み込み手段は、上記ホログラム用記録媒体に接触する接触部材と、この接触部材に上記ホログラム用記録媒体を密着させる押さえ用板部材とで、上記ホログラム用記録媒体を露光部分近傍において厚さ方向に挟み込むので、露光時に上記ホログラム用記録媒体に発生する振動を抑制することができる。 【0022】本発明に係るホログラム用記録媒体カートリッジは、視差画像列の各画像に基づいて画像変調された物体光と、この物体光に対して可干渉性を有する参照光とによって生成した干渉縞を、要素ホログラムとしてホログラム用記録媒体に順次露光記録する画像記録装置に装填されて用いられるホログラム用記録媒体カートリッジにおいて、回転自在に収納した巻芯の外周部に長尺の上記ホログラム用記録媒体を巻回してなるとともに外部光を遮光する遮光筐体部と、上記遮光筐体部に設けた繰り出し開口部から引き出された上記ホログラム用記録媒体上の露光部分近傍を、上記物体光と上記参照光のいずれか一方又は他方をを透過させる切り欠き部をそれぞれ備えた二つの部材で挟み込んでなる媒体挟み込み手段とを一体化してなる。 【0023】このため、このホログラム用記録媒体カートリッジは、上記媒体挟み込み手段まで上記ホログラム用記録媒体を外部に露出することがなく、外部の埃等から守ることができる。 【0024】 【発明の実施の形態】以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は以下の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、任意に変更が可能であることは言うまでもない。 【0025】先ず、本発明が適用されるホログラフィックステレオグラムプリンタシステムの概略について説明する。図1にホログラフィックステレオグラムプリンタシステム20の構成を示す。 【0026】このホログラフィックステレオグラムプリンタシステム20は、データ処理部21、制御用コンピュータ22、ホログラフィックステレオグラムプリンタ装置23から構成されるものである。 【0027】データ処理部21は、視差画像列撮影装置26から出力される、実物体を横方向の異なる複数の観察点から撮影(例えば多眼式カメラによる同時撮影又は移動式カメラによる連続撮影)することにより得られた複数画像分の画像データ、又はコンピュータ27から出力される、横方向に順次視差を与えて作成された複数のレンダリング画像の各画像データに基づいて視差画像列D1を生成し、当該視差画像列D1の各画像データに対して所定のホログラム用の画像処理を画像処理装置24で施してホログラム用画像データD2とした後、これらをメモリ又はハードデイスク等の記憶装置25に仮記録する。 【0028】また、データ処理部21は、この後の露光動作時、記憶装置25に記憶された視差画像列の各画像データを順番に読み出し、読み出した各画像データD3を順次、制御用コンピュータ22に送出する。 【0029】制御用コンピュータ22は、露光動作時、データ処理部21から供給される視差画像列の各画像データD3に基づいて、ホログラフィックステレオグラムプリンタ装置23のシャッタ32、LCD37、図示しないプリンタヘッド部等をそれぞれ駆動制御する。 【0030】ホログラフィックステレオグラムプリンタ装置23は、図1との対応部分に同一符号を付した図2に示されるような構成を有している。図2(A)はホログラフィックステレオグラムプリンタ装置23の全体の光学系を上方から見た図であり、図2(B)はホログラフィックステレオグラムプリンタ装置23の光学系の物体光用の部分を横方向から見た図である。ホログラフィックステレオグラムプリンタ装置23は上述した制御用コンピュータ22から供給される画像データD4に基づいてLCD37を駆動して、これら各画像データD4に基づく各画像をそれぞれ短冊状のホログラム片としてホログラム用記録媒体10に順次記録し、ホログラフィックステレオグラムを作製するものである。 【0031】具体的には、制御用コンピュータ22から供給される画像データD4のうちの1つの画像データに基づいてLCD37を駆動させることにより、当該LCD37に画像データD4に基づく画像を表示させると共に、制御用コンピュータ22からシャッタ32に制御信号S1を送出してこれを開くように駆動させることにより、レーザ光源31から発射されたレーザ光L1をシャッタ32、ハーフミラー33およびミラー34を順次介してスペーシャルフイルタ35に入射させるようになされている。 【0032】このレーザ光は、スペーシャルフイルタ35およびコリメータレンズ36によって拡大され、LCD37を透過することにより当該LCD37に表示された画像に応じた投影光に変換された後、集光レンズ38を介してシリンドリカルレンズ39に入射し、当該シリンドリカルレンズ39により横方向に圧縮された後、プリンタヘッド部50に保持されたホログラム用記録媒体10に入射する。 【0033】このとき、このホログラム用記録媒体10におけるレーザ光の入射位置には、ハーフミラー33において反射したレーザ光がシリンドリカルレンズ40、コリメータレンズ41およびミラー42を順次介して参照光L4としてホログラム用記録媒体10の裏面側から所定の角度をもって入射される。この場合、参照光L4の光路長は、ハーフミラー33を透過した後ミラー34を介してホログラム用記録媒体10に入射するレーザ光(以下、これを物体光と呼ぶ)L3の光路長とほぼ同じ長さに選定されている。 【0034】かくしてこのホログラフィックステレオグラムプリンタ装置23では、この物体光(投影光)L3と参照光L4とをホログラム用記録媒体10の記録面上において干渉させることができ、これによりLCD37に表示された画像をホログラム用記録媒体10に短冊状に干渉縞として記録し得るようになされている。 【0035】さらにこのホログラフィツクステレオグラムプリンタ装置23では、この後この画像の記録が終了すると、制御用コンピュータ22によりシャッタ32が駆動されてレーザ光源31から発射されたレーザ光L1が遮光されると共に、LCD37の駆動が停止され、かつ、制御用コンピュータ22の制御のもとプリンタヘッド部50が駆動され、ホログラム用記録媒体10がホログラム片の横幅1本分だけ送られる。 【0036】さらにこの後、制御用コンピュータ22の制御によりLCD37が駆動して続く画像データD4に基づく画像を表示した後、制御用コンピュータ22の制御によりシャッタ32開かれてLCD37に表示された画像がホログラム用記録媒体10に記録されると共に、この後同様の動作が順次繰り返される。 【0037】このようにして、ホログラフィックステレオグラムプリンタ装置23においては、供給された視差画像列の各画像データに基づく各画像を順次ホログラム用記録媒体10に短冊状に記録し得、これにより所望のホログラフィツクステレオグラムを得ることができる。 【0038】なお、ここで、このホログラフィックステレオグラムプリンタシステムにて使用されるホログラム用記録媒体10について説明しておく。 【0039】このホログラム用記録媒体10は、図3に示すように、テープ状に形成された基体11上に光重合型フォトポリマからなるホログラム記録層12が形成されるとともに、当該ホログラム記録層12上に保護層13が被着されることにより形成された、いわゆるフィルム塗布タイプの記録媒体である。なお、本実施の形態において、感光部となるホログラム記録層12には、デュポン株式会社製、商品名:OMNI―DEX(未露光時の屈折率は1.487である。)を使用し、その膜厚は約20μmとした。 【0040】光重合型フォトポリマは、初期状態では、図4(A)に示すように、モノマMがマトリクスポリマに均一に分散している。これに対して、図4(B)に示すように、10〜400mJ/cm2程度のパワーの光Laを照射すると、露光部においてモノマMが重合する。そして、ポリマ化するにつれて周囲からモノマMが移動してモノマMの濃度が場所によって変化し、これにより、屈折率変調が生じる。この後、図4(C)に示すように、1000mJ/cm2程度のパワーの紫外線又は可視光Lbを全面に照射することにより、モノマMの重合が完了する。このように、光重合型フォトポリマは、入射された光に応じて屈折率が変化するので、参照光と物体光との干渉によって生じる干渉縞を、屈折率の変化として記録することができる。 【0041】このような光重合型フォトポリマを用いたホログラム用記録媒体10は、露光後に特別な現像処理を施す必要が無い。したがって、光重合型フォトボリマを感光部に用いたホログラム用記録媒体10を使用するホログラフィックステレオグラムプリンタ装置23は、構成を簡略化することができる。 【0042】また、ホログラフィックステレオグラムプリンタ装置23は、図示を省略するが、例えば、物体光の光路上におけるホログラム用記録媒体10の直前に一次元拡散板を備え、物体光用光学系のシリンドリカルレンズ39により横方向に収束された光をこの一次元拡散板を透過させることにより、短冊状の要素ホログラムの長手方向に一次元的に拡散してホログラム用記録媒体10に照射させるようにしてもよい。ホログラフィックステレオグラムプリンタ装置23をこのように構成した場合は、作製されるホログラフィックステレオグラムは、縦方向の視野角が十分に確保されることになる。 【0043】ところで、ホログラフィックステレオグラムプリンタ装置23により露光処理が行われるホログラム用記録媒体10は、例えば、図5に示すように、カートリッジ筐体71に収納された状態で、フィルムカートリッジ70として、制御用コンピュータ22の制御のもとに動作するプリンタヘッド部50に装填される。 【0044】プリンタヘッド部50は、ホログラム用記録媒体10を保持し、移送するものであり、所定の位置に装填されたフィルムカートリッジ70内のローラ72を回転自在に軸支すると共に、当該フィルムカートリッジ70から引き出されたホログラム用記録媒体10を一対の間欠送り用ローラ73A,73Bで挟み込むようにして保持し得るようになされ、これにより当該ホログラム用記録媒体10を所定の露光位置において物体光の光軸と垂直に位置させることができる。 【0045】一対の間欠送り用ローラ73A,73Bのうち一方の間欠送り用ローラ73Aは、図6に示すように、ステッピングモータ53に直結されている。このステッピングモータ53は、制御用コンピュータ22により制御され、制御用コンピュータ22から供給される制御信号に基づいて、一方の間欠送り用ローラ73Aを、一つの要素ホログラムの露光終了毎に、図5中矢印aで示す方向へ、所定の角度づつ間欠的に回転駆動する。これにより、一対の間欠送り用ローラ73A,73B間に保持されたホログラム用記録媒体10が、一つの要素ホログラムの露光終了毎に、図5及び図6に矢印bで示す方向へ、要素ホログラムの幅分だけ間欠送りされることとなる。 【0046】また、この間欠送り用ローラ73A,73Bの前段にあって露光位置近傍P1の参照光L4側には、切り欠き(スリット)部78が形成された、磁性の鉄などの剛体よりなる接触部材(スリットヘッド部)76Aが設けられる。ホログラム用記録媒体10はスリットヘッド部76Aに接触し、参照光L4はそのスリットヘッド部76Aのスリット部78を透過して入射される。スリットヘッド部76Aには、磁性の鉄の他、ステンレス等が使われる。 【0047】一方、同じ露光位置P1の物体光L3側には、上記ホログラム用記録媒体10をスリットヘッド部76A側に押さえるための押さえ用板部材76Bがやはりスリット部82を備えて物体光L3の入射位置に対応させて配置されている。この押さえ用板部材76Bには、磁性部材が使われる。 【0048】これらスリットヘッド部76Aと押さえ用板部材76Bは、ローラ72及び間欠送り用ローラ73A,73Bによって移送されるホログラム用記録媒体10の露光位置近傍P1を、ホログラム用記録媒体10の厚さ方向に対向して挟み込んでなる媒体挟み込み部76を構成する。 【0049】これにより、ホログラフィックステレオグラムプリンタ装置23においては、この媒体挟み込み部76によってローラ72および間欠送り用ローラ73A,73B間におけるホログラム用記録媒体10の微小振動を抑えることができる。これによりプリンタヘッド部50を備えるホログラフィックステレオグラムプリント装置23は明るい(回折効率の高い)ホログラフィックステレオグラムを生成することができる。 【0050】また、フィルムの露光部の平面性も良好に保つことができ、画像にゆがみが生じにくい。 【0051】また、フィルムの駆動ローラ位置73A,73Bと振動抑制部76との距離を短くすることが可能なので、フィルムの伸びなどの減衰待ち時間も短縮することができる。 【0052】一方間欠送り用ローラ73A,73Bにおいては、ステッピングモータ53から出力される回転力に基づいて矢印aで示す方向に自在に回転し得るようになされている。この場合このステッピングモータ53は、制御コンピュータ22から供給される制御信号S2に基づいて、1画像分の露光終了毎に間欠送り用ローラ73A,73Bを順次所定角度だけ回転させるようになされ、これによりホログラム用記録媒体10を1ホログラム片分だけ送ることができる。 【0053】ここで、押さえ用板部材76Bは、露光位置近傍P1において、所定の力でホログラム用記録媒体10側に付勢されているため、ホログラム記録媒体10が不必要にオーバーランしてしまうことを防いでいる。 【0054】ここで、この付勢力が適正であれば、間欠送りする間も常に押し当てた状態でも良く、フィルム送り時もオーバーランをせず、ホログラム記録媒体10はスリットヘッド部76Aにしっかり密着したまま、露光することができる。 【0055】実験上、ステッピングモータ53を等速駆動させて、停止後、振動が減衰するのを待って露光をしても、ほぼ問題無い結果が得られたが、ステッピングモータ53を図7に示したようなS字駆動などの加減速駆動することで、オーバーランは完全に抑えることができ、安定化することができた。この加減速駆動は、系全体の振動を抑えるのにも寄与し、露光前の振動減衰待ち時間も約1/3に短縮することができた。 【0056】以下、プリンタヘッド部50における、露光プロセス後の処理装置について説明する。 【0057】ホログラム用記録媒体10の進路のうち間欠送り用ローラ73A,73Bよりも後段には、当該進路に沿つて紫外線ランプ77が配設されており、これにより間欠送り用ローラ73A,73Bによって送られてくるホログラム用記録媒体10の露光部分に対してモノマMの拡散を終了させるための紫外線を所定パワーで照射し得るようになされている。 【0058】さらにホログラム用記録媒体10の進路のうち紫外線ランプ77の後段には回転自在に軸支されたヒートローラ78と、一対の送り排出用送りローラ79A、79Bと、カッタ80とが順次配設されている。ここで、排出用送りローラ79A,79Bは、ホログラム用記録媒体10がヒートローラ78の周面に半周に亘って密着した状態に巻きつくように保持するようになされている。 【0059】この場合ヒートローラ78においては、内部にヒータ等の図示しない発熱手段が設けられており、これによりその周面が約120℃程度の温度を保ち得るようになされている。 【0060】この設定は、露光後の光重合フォトポリマ(OMN1−DEX)を120〔℃〕の一定温度を保つように温度制御された加熱プレートと、上側からばね力で押さえつけられたガラス板との間に挟み込んで5分間加熱することによって、120℃で2時間雰囲気加熱した場合と同じ程度の屈折率変調度が得られることが実験により確認できたことによる。 【0061】このためヒートローラ78は、その周面にホログラム用記録媒体10が当接し始めてから離れるまでに記録画像が定着し得る程度の時間がかかるようにその外径が選定されており、これによりヒートローラ78を通過したホログラム用記録媒体10に記録された画像を確実に定着させ得るようになされている。 【0062】また、排出用送りローラ79A、79Bの図示しない駆動機構(以下、これを排出用送りローラ駆動機構と呼ぶ)は、ホログラム用記録媒体10の間欠り時、制御用コンピュータ22から出力される制御信号S2に基づいて、排出用送りローラ79A、79Bを間欠送り用ローラ73A,73Bと同期させて回転させるようになされている。これにより、ホログラム用記録媒体10を、間欠送り用ローラ73A,73Bよび排出用送りローラ79A、79B間において弛ませることなく、確実にヒートローラ78の周面に密着した状態に保持させることができる。 【0063】さらにカッタ80の図示しない駆動機構(以下、これをカッタ駆動機構と呼ぶ)は、制御用コンピュータ22から供給される制御信号S2に基づいてホログラム用記録媒体10に所望の画像が記録された後、当該ホログラム用記録媒体10の画像が記録された全ての領域部分がカッタ80よりも外部に排出された段階でカッタ80を駆動させ、この部分を他の部分から切り離すようにするものである。これにより、ホログラム用記録媒体10における画像が記録された部分を1枚のホログラフィックステレオグラムとして外部に排出することができる。 【0064】以上、本発明に係る画像記録装置の実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではないことは言うまでもない。 【0065】例えば、図5において、スリットヘッド部76Aが、永久磁性を与えた部材であり、押さえ用板部材76Bが磁性ステンレスのようなものであっても良いし、そのどちらにも永久磁性が与えられていても良い。つまり、スリットヘッド部76Aと押さえ用板部材76Bのいずれか一方又は両方を磁性材料で形成する。 【0066】また、スリットヘッド部76Aには、図示しない電磁石が埋め込まれていて、常に、または、必要時だけ磁気力を発生させて、フィルムを安定化させても良い。 【0067】さらに、静電力によってホログラム用記録媒体10をスリットヘッド部76A側に引つ張り込むようにしても良い。即ち、押さえ用板部材76Bを薄肉軽量化し、スリットヘッド部76Aとの間に電界をかけることによっても同様の効果を期待できる。 【0068】また、図8に示すように、押さえ用板部材76Bには磁力などを持たせず、保持した板バネ81により、スリットヘッド部76A側に付勢されるような構成でも同様である。 【0069】次に、上記図5に示したプリントヘッダ部50を備えるホログラフィックステレオグラムプリンタ装置23に装填されて用いられるホログラム用記録媒体カートリッジの他の具体例について説明する。 【0070】この他の具体例は、上記媒体挟み込み部76をカートリッジ筐体に一体化した構成のホログラム用記録媒体カートリッジ85である。すなわち、このホログラム用記録媒体カートリッジ85は、図9に示すように、全体を遮光状態に保持する遮光カートリッジ筐体86と、この遮光カートリッジ筐体86の内部に回転自在に支持されるとともに、外周部にホログラム用記録媒体10が巻回されたローラ87と、さらに遮光カートリッジ筐体86と一体化され、上記筐体部86に設けた繰りだし開口部87から引き出されたホログラム用記録媒体10上の露光位置近傍P1を、上記ホログラム用記録媒体10の厚さ方向に対向して配設される二つの部材で挟み込んでなる上記媒体挟み込み部76とを備えてなる。上記媒体挟み込み部76を構成しているスリットヘッド部76Aは、このスリットヘッド部76Aを上記露光位置近傍P1に位置させるスペーサ部76Cを介して遮光カートリッジ筐体86と一体化されている。 【0071】このようにして上記媒体挟み込み部76は遮光カートリッジ筐体86と一体化されているので、上記繰りだし開口部88から引き出されたホログラム用記録媒体10が上記露光部分近傍に移動するまで外部に露出することがない。つまり、媒体挟み込み部76は遮光カートリッジ筐体86と一体化されているので、クリーンルームにてアッセンブルされたカートリッジ内部の未露光材料部分に埃などを混入させることがない。このため、ホログラム用記録媒体10とスリットヘッド部76Aとの間に埃が入って浮きが発生して画質が劣化する、といったことを避けることができる。また、上記ホログラム用記録媒体カートリッジをプリンタヘッド部50に装着するだけで、媒体挟み込み部76をセットすることができるので設定が容易である。 【0072】また、図10に示すように、遮光カートリッジ筐体86には、スリットヘッド部76Aを一体化するのではなく、このスリットヘッド部76Aを露光部分近傍に位置合わせるするためのスペーサ76Cと、上記押さえ部材76Bだけを一体化するようにしてもよい。この場合、スリットヘッド部76Aはこのホログラム用記録媒体カートリッジ85をプリンタヘッド部50に装填してからスペーサ76Cに装着されることになるが、スペーサ76Cによって上記露光位置近傍P1までホログラム用記録媒体10が露出することがないので、上述したように、クリーンルームにてアッセンブルされたカートリッジ内部の未露光材料部分に埃などを混入させることがない。このため、ホログラム用記録媒体10とスリットヘッド部76Aとの間に埃が入って浮きが発生して画質が劣化する、といったことも避けることができる。 【0073】また、上述の実施の形態においては、本発明を横方向のみに視差情報をもつホログラフィックステレオグラムの作製に適用する場合について述べたが、これに限らず、縦方向のみの視差情報をもつホログラフィックステレオグラムや、横方向及び縦方向の両方向に視差情報をもつホログラフィックステレオグラムの作製に適用することもできる。 【0074】さらに、上述の実施の形態においては、単色のホログラフィックステレオグラムを作製する場合について説明したが、カラーのホログラフィックステレオグラムの作製に対しても本発明は全く同様に適用することが可能である。カラーのホログラフィックステレオグラムを作製するときは、例えば、記録用の光として、光の3原色となる3つの光を使用するようにすればよい。そして、光の3原色となる3つの光を用いて記録されたカラーのホログラフィックステレオグラムを再生するときには、光の3原色を発するように3つの光源を画像再生装置に設け、各光源からの光を同時にホログラフィックステレオグラムに再生用照明光として照射するようにすればよい。ただし、このように複数の光源を使用するときには、各光源からの光が平行となるように光学系を組む必要がある。カラーのホログラフィックステレオグラムを再生するときも、透過型での再生では波長選択性が弱いので、各光源には色純度の高い光源を用いることが好ましく、これにより透過型でもカラーのホログラフィックステレオグラムを鮮明に再生することが可能となる。 【0075】その他、ホログラフィックステレオグラムプリンタ装置における参照光の入射方向や、レンズの数、種類、組合わせ等も上述したものに限られず、適宜変更が可能である。 【0076】 【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明の画像記録装置によれば、ホログラム用記録媒体に対する記録を行うに際し、振動を十分に抑制することができるようになる。このため、正確な記録が可能となり、再生時の回折効率を向上させることができるため、明るく鮮明なホログラフィックステレオグラムが得られるようになる。フィルムの平面性が良いので、画像にゆがみが発生しない。 【0077】また、ホログラム用記録媒体の移送後、振動が減衰するまでの時間の待ち時間を大幅に低減させることができ、1ホログラム片の記録を行う度にホログラム用記録媒体を移送してホログラフィックステレオグラムを作製するに際し、大幅にプロセス時間を短縮することが可能となる。 【0078】また、本発明のホログラム用記録媒体カートリッジによれば、メンテナンス性を向上できるし、ホログラム用記録媒体と接触部材との間に埃が入って浮きが発生して画質が劣化する、といったことを防ぐことができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002185 【氏名又は名称】ソニー株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年4月18日(2000.4.18) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100067736 【弁理士】 【氏名又は名称】小池 晃 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−305939(P2001−305939A) |
| 【公開日】 |
平成13年11月2日(2001.11.2) |
| 【出願番号】 |
特願2000−122418(P2000−122418) |
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