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【発明の名称】 画像形成装置
【発明者】 【氏名】長谷川 裕

【氏名】岡本 潤

【要約】 【課題】入力された画像に応じて最適な通紙間隔の制御を行うことにより、限られた電力における定着において、最適な定着性能を得ることのできる画像装置および制御方法の提供。

【解決手段】入力される画像データを判定する判定手段を有し、該判定手段により、前記画像データの判定結果に応じて通紙間隔を制御することを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 少なくとも画像読み込み部と、作像関連ユニットと、該作像関連ユニットにより転写材上に形成される画像を定着させる定着ユニットと、該画像読み込み部により読み込まれた画像データの内容を判定する画像判定部と、制御部と、を有し、前記制御部は、前記画像判定部による画像データ内容の判定結果に応じて前記定着ユニットに対する転写材の通紙間隔を制御することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】 前記画像判定部は、前記画像読み込み部により読み込まれた画像データの画像比率を判定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】 前記画像判定部は、前記画像読み込み部により読み込まれた画像データが、文字、写真または文字と写真との組み合わせのいずれであるかを判定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像形成装置に関し、特に、連続出力スピードの制御を行うことにより消費電力の節約を実現した画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真式の複写機、プリンタ、ファクシミリ装置等の画像形成装置においては、予め一様に帯電した感光体上に原稿反射光等の光学的な画像情報を露光することにより静電潜像を形成し、この静電潜像を現像部からのトナーによって現像することによって得たトナー像を転写材上に転写したあとで、このトナー像を転写材上に定着することにより画像形成を行っている。連続出力速度について、複写機ではCPM、プリンタではPPMの値で表現しているが、この連続出力速度は、それぞれの画像形成装置の機構・構成や使用電力等によって決められている。特に、高速の画像形成装置においては、画像を形成するための作像関連機構、転写材の給紙・搬送関連機構、転写材に転写された画像を定着する定着機構等において、それぞれ、機構の高速化のために、消費電力を多く必要とする。そのため、限られた電力を前記した各機構(各ユニット)に効率的に配分する必要がある。この中で、特に、ヒータ等の熱源を備える為に電力消費量が大きい定着機構については、限られた電力でその機能を達成するため、様々な工夫が従来からなされている。このような発明として、例えば、特公平7−82279号公報及び特開平10−228208号公報が挙げられる。このうち、特公平7−82279号公報には、通紙枚数に応じて定着温度を切り換える定着温度制御方式の発明が開示されている。また、特開平10―228208号公報には、定着温度の落ち込み量に応じて、通紙間隔を変化させる技術が記載されている。なお、特開平10−142975号公報には、通紙枚数と通紙サイズに応じて、通紙間隔を変化させる技術が記載されている。このように、従来の方式は、通紙枚数(サイズ)に応じて定着温度を切り換えたり、直接定着温度を監視し、その温度に応じて通紙間隔を切り換えたりする技術が採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述した従来の技術によれば、定着ユニットにおいて、転写材上に形成する画像の内容(画質、画像の種類、画像の量等)と、定着ユニットにて消費する電力との関係に着目して改善を行なう点に関し十分に検討されているとは言いがたく、定着性から見た画像の最適化が行われてはおらず、よって、画像の不具合を生じるおそれがあるのが実状である。換言すれば、本発明では、形成しようとする画像の内容に応じて、定着ユニットにおける消費電力を節約しつつ効率的且つ高品質な定着を行うことが可能となることに着目した。本発明は上記に鑑みてなされたものであり、画像読み込み部によって読み込まれた画像データの内容に応じて通紙間隔を調整することによって、定着ユニットが消費する電力を過大にせずに、効率的な運用を実現することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を達成するため、請求項1の発明は、少なくとも画像読み込み部と、作像関連ユニットと、該作像関連ユニットにより転写材上に形成される画像を定着させる定着ユニットと、該画像読み込み部により読み込まれた画像データの内容を判定する画像判定部と、制御部と、を有し、前記制御部は、前記画像判定部による画像データ内容の判定結果に応じて前記定着ユニットに対する転写材の通紙間隔を制御することを特徴とする。請求項2の発明は、前記画像判定部は、前記画像読み込み部により読み込まれた画像データの画像比率を判定することを特徴とする。請求項3の発明は、前記画像判定部は、前記画像読み込み部により読み込まれた画像データが、文字、写真または文字と写真との組み合わせのいずれであるかを判定することを特徴とする。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示した実施の形態により詳細に説明する。本発明は、より詳細には、装置に入力される画像を判定する機能を有し、その判定結果に応じて最適な定着性が得られるように、定着ユニットに対する通紙間隔を変更する制御を行うことを特徴としている。図1は本発明を提供する画像形成装置の一例の概略構成図であり、この画像形成装置は、画像形成装置本体1と、装置本体1上に搭載された自動原稿給紙装置2とを有する。画像形成装置本体1は、上面に位置するコンタクトガラス5の直下に配置した画像読み込み部(読み込み光学系ユニット)6と、書込み光学系ユニット7と、作像関連ユニット8と、定着ユニット9と、給紙ユニット10と、これらの動作を制御する制御部と、を有する。自動原稿給紙装置2によりコンタクトガラス5上に給紙された転写材は、画像読み込み部6を構成するスキャナの走査によって光学的な画像情報に変換され、この画像情報はCCDにより光電変換された上で、後述する画像処理部によって所要の画像処理を受けた上で書込み光学系ユニット7に供給される。書込み光学系ユニット7は前記画像信号に応じたレーザ光を作出し、予め一様に帯電された感光体11上に照射する。作像関連ユニット8は、感光体11と、帯電器12と、現像器13と、転写器14等を備える。定着ユニット9は、加熱ローラ9aと、定着ローラ9bとから成り、両ローラ間に未定着トナーを保持した転写材Pを通過させる際にこれを加熱しながら定着させる。少なくともいずれか一方のローラは、図示しない駆動モータからの駆動力によって駆動され、駆動速度は制御部からの制御によって変更可能である。給紙ユニット10から定着ユニット9に至る転写材の搬送経路には搬送ローラ16が配置され、図示しない駆動モータからの駆動力によって転写材を所定の速度にて搬送する。レジストローラ17は転写位置に給紙する手段である。駆動モータによる搬送ローラ16等の駆動速度(転写材の搬送速度)、レジストローラ17による給紙タイミング、給紙ユニット10からの給紙タイミング等は、定着ユニット9を通過する転写材の通紙間隔に影響を与える要素であり、これらの要素は制御部からの制御によって種々変更可能である。また、これらの制御に変更を加えた場合には、当然のことながら他のユニット、即ち画像読み込みユニット6、書込みユニット7、作像関連ユニット8等についても作動のタイミングの変更が必要になる。
【0006】図2は、本発明に係る画像形成装置の制御系の概略ブロック図を示す。図に示すように、本発明に係る画像形成装置は、画像処理部101と、書き込み処理部103と、ROM104と、RAM105およびNVRAM106などの記憶手段と、制御部(CPU)107と、操作部108と、I/O制御部(入出力手段)109と、を有し、これらは、定着ユニット等の各種ユニット200を制御する。なお、CPUのみならず、ROM104と、RAM105およびNVRAM106などの記憶手段、I/O制御部(入出力手段)109等を含めた要素を制御部と解釈してもよい。これらによる制御を受ける被制御対象としては、作像関連ユニット、給紙ユニット・搬送関連ユニット(ローラ16、17等を含む)、画像を定着する定着ユニット等のユニット類、これらを駆動する駆動モータ、クラッチなどを挙げることができる。本発明に係る画像形成装置では、画像読み込み部6からの画像データは、画像処理部101に入力され、各種の画像処理が施される。また、画像処理部101には、画像データから、画像比率を算出したり、入力画像が文字であるか、または写真(絵柄)のいずれであるか、さらにこれらの混合であるか等(画像テータの内容)を判定するための画像判定部102を有している。画像処理部101により処理された画像データは、書き込み処理部103により画像書込み処理が行われ、図1に基づいて説明した電子写真プロセスにより画像を形成が行われる。この画像を形成するプロセス/機構等に関しては、公知の画像形成装置によって、達成できる。また、前記画像形成装置の動作を制御する制御部107は、制御プログラム等を記憶しているROM104、データを加工/保管するRAM105、データを記憶するNVRAN106、操作部108、I/O制御(入出力)部109、画像処理部101等からなり、それぞれ各部は、これらおよび他のユニットと、回線等を介して連結されて、画像形成装置の動作を制御している。
【0007】図3は、画像面積と定着温度との関係を示す図である。図において、◆印は、定着温度の上限値を表し、□印は、定着温度の下限値の例を示す。図に示すように、画像面積が広くなると、それに応じて定着に必要な温度を高くする必要があり、その温度を維持するために、通紙間隔を長くする必要がある。換言すれば、通紙間隔を長くすることは、通紙間隔が短い場合に比して電力の消費量を少なくすることとなり、定着温度を維持することができる。図4は、画像面積と定着温度との関係を示す図である。図に示すように、文字モードの画像では画像面積が少なく、写真モード(絵柄)画像では画像面積が広くなるため、画像モードによって、定着温度を必要温度に維持できる通紙間隔が変化する。つまり、文字モードの出力では一般に画像面積が少ないため必要な定着温度が低くても良い。このため、通紙間隔が短くても必要な温度を維持することが可能である。また写真モード(絵柄)では、前記したように、一般に画像面積が広くなるため定着に必要な温度が高くなり、定着温度を維持するために通紙間隔を長くする傾向がある。このような通紙間隔の制御は、搬送経路に配置された搬送ローラや、定着ユニット内の定着ローラを駆動する駆動モータの回転数を切り換え変更したり、レジストローラ17や給紙ユニット10による給紙タイミングを制御することにより実施される。
【0008】<第1の実施の形態>図5は、第1の実施の形態による画像形成装置の動作例を示すフローチャートである。第1の実施の形態では、入力画像データの画像比率を画像判定部102が判定して、通紙間隔を制御する。図に示すように、画像判定部102が入力画像比率判定処理を行い(S1)、画像比率が10%未満であるか否かを判定し(S2)、S2において画像比率が10%未満であれば(S2→S3)、制御部107は低画像比率用の通紙間隔N1を設定して給紙を行う(S3)。S2において画像判定部102は、画像データ中の画像比率が10%以上であれば次いでこの画像比率が20%未満であるか否かを判定し(S2→S4)、画像比率が10%以上20%未満であれば(S4→S5)、制御部107は中画像比率用の通紙間隔N2を設定して給紙を行う(S5)。更に、画像比率が20%以上であれば(S4→S6)、制御部は、高画像比率用の通紙間隔N3を設定して給紙を行うように制御する(S6)。ここで前記通紙間隔N1、N2およびN3は、N1<N2<N3となる。即ち、通紙間隔が短いほど単位時間当たりの通紙量は増えることになる。通紙間隔の制御は、制御部107(104〜106)が搬送ローラ16、定着ローラ9a,9b等を駆動する駆動モータの駆動速度を増減制御したり、レジストローラ17や給紙ユニット10による給紙タイミングを変更することにより実施される。各画像データの画像比率と、画像比率に応じて変更される通紙間隔との関係については、RAM105等の記憶部に格納されたテーブルに基づいて判定される。本実施の形態の説明では、画像比率を10%未満、20%未満、20%以上の3通りに区分して説明したが、この画像比率値は単なる例示にすぎず、実際に実施する場合はその数値に限定されず、各装置における最適な画像比率と最適な区分で実施することは当然である。また、通紙間隔N1、N2およびN3においても、それぞれの装置における最適な通紙間隔を設定することは当然であり、その数値は適宜限定できる。画像判定部102による画像データ内容の判定は、従来から周知の手法であり、例えば操作部108に画像データを判定する複写モードキーを設定し、このキーをONして当該モードに入ることにより、上記動作の実施が可能となる。この点は、以下の実施形態においても当てはまる。
【0009】<第2の実施の形態>図6は、第2の実施の形態による画像形成装置の動作例を示すフローチャートである。第2の実施の形態では、入力画像の画像種類を判定して、通紙間隔を制御する。第1の実施の形態では、画像判定部102が画像比率を判定していたが第2の実施の形態では、画像の種類を判定して、制御するようになっている。即ち、図6に示すように、画像判定部102が入力画像種類判定処理を行い(S11)、入力画像が文字画像か否かを判断し(S12)、制御部は入力画像が文字画像であれば文字画像用の通紙間隔N10を設定して給紙を行い(S12→S13)、次いで入力画像が写真画像であるか否かを判断する(S12→S14)。そして文字画像ではなく写真画像の場合であれば(S14→S16)、写真画像用の通紙間隔N12を設定して給紙を行う。また、入力画像が文字でも写真でもない場合、即ち、文字と写真混在の場合には(S14→S15)、文字/写真混合画像用の通紙間隔N11を設定して給紙を行うように制御する。ここで通紙間隔N10、N11およびN12の関係は、N10<N11<N12と設定している。即ち、通紙間隔が短いほど単位時間当たりの通紙量は増えるようにしている。なお通紙間隔N10、N11およびN12においても、前記N1等と同様に、任意に設定可能であり、それぞれの装置における最適な通紙間隔を設定することは当然である。
【0010】
【発明の効果】請求項1、2、3において、入力された画像に応じて最適な通紙間隔の制御を行うことにより、画像形成装置において限られた電力における定着において、最適な定着性能を得ることのできる画像装置が得られる。また、この画像形成装置によれば、入力された画像データの画像比率を判定し、画像比率が少ない場合は必要な定着温度が低いこと(或は、一枚分の定着動作によって失われる熱量が少ないこと)に着目して、通紙間隔を短く設定して単位時間当たりの通紙量を多くすることが可能であり、画像比率が高い場合には必要な定着温度が高いこと(或は、一枚分の定着動作によって失われる熱量が多いこと)に着目して、通紙間隔を長く設定して通紙量を少なくすることが可能となり、画像比率に応じて最適な高い効率で定着を行うことが可能となる。また、入力された画像の画像種類(文字か、像画か、またはこれらの混合画像か等)に着目した。即ち、文字だけの画像では画像比率が少ない場合が多く、かつ必要な定着温度が低いこと(或は、一枚分の定着動作によって失われる熱量が少ないこと)に着目して、通紙間隔を短く設定して通紙量を多くすることが可能であるからである。また、写真画像等の像画の場合には画像比率が高く、かつ必要な定着温度が高いこと(或は、一枚分の定着動作によって失われる熱量が多いこと)に着目して、通紙間隔を長く設定して通紙量を少なくすることが可能である。このようにして、画像種類に応じて最適な定着を行うことが可能となる。
【出願人】 【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
【出願日】 平成12年4月24日(2000.4.24)
【代理人】
【公開番号】 特開2001−305931(P2001−305931A)
【公開日】 平成13年11月2日(2001.11.2)
【出願番号】 特願2000−123309(P2000−123309)