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【発明の名称】 画像形成装置のためのクリーニングユニット
【発明者】 【氏名】小西 弘人

【氏名】出水 功二

【要約】 【課題】安価な構成で、必要時に、クリーニングブレードを像担持体から退避させることができるクリーニングユニットを提供する。

【解決手段】クリーニングユニット60を画像形成装置の装置本体から脱着するとき、ステー65がその長手方向にスライドさせられ、このステー65と装置本体内のフレームとの係合が解除される。ステー65には、ブレード解除部材70が取り付けられている。ステー65をスライドさせることにより、このブレード解除部材70のカム部72が揺動部材50のレバー部52を持ち上げる。これにより、揺動部材50が軸34まわりに回動する。その結果、揺動部材50にブラケット33を介して結合されているクリーニングブレード30が、感光体表面から退避させられる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】トナー像を担持する像担持体の表面のトナーを除去するためのクリーニングユニットであって、像担持体の表面に接離可能に設けられ、像担持体の表面に摺接してトナーを回収するクリーニングブレードと、クリーニングユニットを画像形成装置から脱着する際に操作される操作部材と、この操作部材の操作に連動して、上記クリーニングブレードを上記像担持体に接触可能な接触位置から上記像担持体の表面から退避した退避位置に変位させる機械的な連動機構とを含むことを特徴とするクリーニングユニット。
【請求項2】上記連動機構は、上記クリーニングブレードに結合されたレバーと、上記操作部材の操作に連動して変位するとともに上記レバーに係合するカム部材とを含むことを特徴とする請求項1記載のクリーニングユニット。
【請求項3】上記レバーは、揺動支点まわりに揺動可能に設けられており、その一端側に上記クリーニングブレードが結合されているとともに、その他端側には、上記像担持体に対するクリーニングブレードの押し付け圧を得るため錘が取り付けられていることを特徴とする請求項2記載のクリーニングユニット。
【請求項4】上記カム部材は、上記操作部材との連動状態を解除して、上記操作部材とは独立して操作できるようになっている請求項2または3記載のクリーニングユニット。
【請求項5】上記操作部材を、上記接触位置に対応した第1の位置と、上記退避位置に対応した第2位置とのいずれかで止定する止定手段をさらに含むことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のクリーニングユニット。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、像担持体上に担持されたトナー像を用紙に転写して画像を形成する形式の画像形成装置において用いられ、像担持体の表面を清掃するためのクリーニング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式の画像形成装置は、光により静電潜像が書き込まれる感光体と、その静電潜像をトナー像に現像する現像装置と、トナー像を用紙に転写する転写チャージャと、トナー像転写後の感光体表面に残留するトナーを清掃するためのクリーニングユニットとを備えている。感光体は、たとえば、ドラム形状を有していて、画像形成動作時には、その軸線まわりに回転駆動される。このドラム状の感光体の表面を清掃するために、クリーニングユニットは、感光体表面に全幅にわたって接触するクリーニングブレードを備えている。クリーニングブレードは、消耗品であり、必要に応じて新品に交換される。これにより、感光体表面を清浄に保持できるから、用紙上に良好な画像を形成できる。
【0003】クリーニングブレードの交換時には、クリーニングユニットが取り外される。このクリーニングユニットの取り外しに先だって、クリーニングブレードは感光体から退避した位置に退避させられ、クリーニングユニット内に収容される。これは、クリーニングユニットの下方には、一般に、用紙搬送路があり、あらかじめクリーニングブレードを感光体から退避させておかないと、クリーニングユニットの取り外し時に、クリーニングブレードと感光体との間のトナーが用紙搬送路に落下するからである。この落下したトナーは、その後の画像形成時において、用紙を汚染することになる。また、クリーニングブレードと感光体の間に回収トナーとともに紙粉が噛み込んでおり、コピー終了後一定時間経過後にブレードのオン/オフを数回繰り返し、クリーニングユニットに回収する手段が取られているものもある。
【0004】一方、新品のクリーニングブレードの表面は摩擦係数が高い状態になっている。このようなクリーニングブレードを感光体に接触させた状態で感光体を回転させると、ブレードの先端が感光体の回転とともに引きずられてしまう。これにより、ブレードおよび感光体が損傷するおそれがある。そこで、クリーニングブレードの交換時には、感光体の表面にあらかじめトナーをまぶしておき、その後に、新品のクリーニングブレードを感光体の表面に接触させるのが一般的である。
【0005】これらの目的のために、クリーニングブレードを感光体の表面に接触する接触位置と、感光体の表面から退避した退避位置との間で変位させるためのソレノイドが備えられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記のような限られたケースにのみ使用される高価なソレノイドを備えることにより、クリーニングユニットのコストが高くなり、ひいては画像形成装置のコストが高くなるという問題がある。そのため、より安価な構成で、クリーニングブレードを感光体表面から退避させておくことが望まれていた。
【0007】そこで、この発明の目的は、上述の技術的課題を解決し、安価な構成で、必要時に、クリーニングブレードを像担持体から退避させることができるクリーニングユニットを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段および発明の効果】上記の目的を達成するための請求項1記載の発明は、トナー像を担持する像担持体(5)の表面のトナーを除去するためのクリーニングユニット(60)であって、像担持体の表面に接離可能に設けられ、像担持体の表面に摺接してトナーを回収するクリーニングブレード(30)と、クリーニングユニットを画像形成装置から脱着する際に操作される操作部材(65)と、この操作部材の操作に連動して、上記クリーニングブレードを上記像担持体に接触可能な接触位置から上記像担持体の表面から退避した退避位置に変位させる機械的な連動機構(50,70)とを含むことを特徴とするクリーニングユニットである。ただし、括弧内の英数字は後述の実施形態における対応構成要素の参照符号を示す。以下、この項において同じ。
【0009】上記の構成によれば、クリーニングユニットを画像形成装置から脱着する際に操作される操作部材の操作と連動する機械的な連動機構により、クリーニングブレードを接触位置から退避位置へと変位させることができる。したがって、ソレノイドのような高価な部品を要しないので、クリーニングユニットのコストを低減できる。操作部材の操作がクリーニングユニットの脱着時において必須であれば、クリーニングユニットの脱着に際し、クリーニングブレードを確実に像担持体から退避させておくことができる。
【0010】請求項2記載の発明は、上記連動機構は、上記クリーニングブレードに結合されたレバー(52)と、上記操作部材の操作に連動して変位するとともに上記レバーに係合するカム部材(72)とを含むことを特徴とする請求項1記載のクリーニングユニットである。この構成によれば、クリーニングブレードに係合されたレバーがカム機構によって変位させられ、この変位がクリーニングブレードに伝達される。これにより、簡単な構成で、操作部材の変位に連動して、クリーニングブレードを接触位置と退避位置との間で変位させることができる。
【0011】請求項3記載の発明は、上記レバーは、揺動支点(34)まわりに揺動可能に設けられており、その一端側に上記クリーニングブレードが結合されているとともに、その他端側には、上記像担持体に対するクリーニングブレードの押し付け圧を得るため錘(55)が取り付けられていることを特徴とする請求項2記載のクリーニングユニットである。この構成によれば、像担持体に対するクリーニングブレードの押し付け圧を、レバーに取り付けられた錘によって得ることができる。これにより、簡単な構成で、クリーニングブレードを像担持体に押し付けることができ、かつ、錘が取り付けられたレバーを利用してクリーニングブレードを像担持体に対して接離させることができる。
【0012】請求項4記載の発明は、上記カム部材は、上記操作部材との連動状態を解除して、上記操作部材とは独立して操作できるようになっている請求項2または3記載のクリーニングユニットである。この構成によれば、操作部材とは独立してカム部材を変位させることができるから、クリーニングユニットの脱着時以外にも、クリーニングブレードを像担持体から退避させることができる。これにより、クリーニングブレードを新品に交換した直後などにおいて、たとえば、像担持体に対して予備処理(トナーまぶし処理など)を施すことができる。
【0013】請求項5記載の発明は、上記操作部材を、上記接触位置に対応した第1の位置(挿通孔84に対応した位置)と、上記退避位置に対応した第2位置(挿通孔83に対応した位置)とのいずれかで止定する止定手段(80)をさらに含むことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のクリーニングユニットである。この構成によれば、操作部材を第1の位置と第2の位置とのいずれかで止定することによって、クリーニングブレードが像担持体に接触した状態と、クリーニングブレードが像担持体から退避した状態とのいずれかの状態に保持できる。これにより、画像形成装置の使用中は、クリーニングブレードを像担持体に接触させた状態に保持できる。一方、画像形成装置の保管中や搬送中には、クリーニングブレードを像担持体から退避した状態に保持できる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。図1は、この発明の一実施形態にかかるクリーニングユニットが用いられた画像形成装置の構成を説明するための図解的な断面図である。この画像形成装置は、A0判のような大型原稿を複写するための複写機である。装置本体1の上面には、原稿を搬送するための原稿搬送部2が配置されている。この原稿搬送部2は、原稿提示部であるコンタクトガラス2Aを挟んで、前後に原稿送りローラ対2a,2bを備えている。コンタクトガラス2Aの下方には、セルフォックレンズ4が配置されており、このセルフォックレンズ4の前後には、一対の光源3が設けられている。
【0015】装置本体1の内部には、セルフォックレンズ4の直下に、図1の紙面に垂直な方向に沿って延びるドラム状の感光体5が設けられている。この感光体5は、その軸線まわりに図中矢印で示す方向に定速で回転されるようになっている。感光体5の周囲には、セルフォックレンズ4よりも回転方向上流側の位置に、メインチャージャ6が配置されており、さらに、セルフォックレンズ4よりも回転方向下流側の位置に現像部7が配置されている。さらに感光体5の周囲には、現像部7よりも回転方向下流側の位置に転写チャージャ12が配置されて、さらに、この転写チャージャ12よりも回転方向下流側の位置に、クリーニングユニット60が配置されている。
【0016】一方、装置本体1の下部には、給紙トレイ8が配置されている。この給紙トレイ8に沿って、給紙ローラ9およびレジストローラ対10が配置されている。このレジストローラ対10から転写チャージャ12に向かって上方に湾曲する用紙搬送路21が形成されている。この用紙搬送路21において転写チャージャ12の近傍には、一対のフィードローラ11が配置されている。複写動作時には、原稿搬送部2による原稿の搬送と、感光体5の回転とが同期して行われる。原稿が原稿搬送路1Aに沿って搬送される過程で原稿の各部が走査され、光源3から発して原稿表面で反射した光がセルフォックレンズ4を介して感光体5の表面に導かれる。セルフォックレンズ4からの光によって露光される前の感光体5の表面は、メインチャージャ6の働きによって一様に帯電されている。したがって、セルフォックレンズ4からの光によってその表面が露光されていくに従って、感光体5の表面には静電潜像が形成されていく。この静電潜像は、現像部7の働きによってトナー像に顕像化される。このトナー像は、転写チャージャ12の働きにより、感光体5の表面からフィードローラ対11によって搬送されてくる用紙の表面に転写される。トナー像が転写された後の感光体5の表面は、クリーニングユニット60により清掃され、その表面に残留しているトナー粒子が除去される。これにより清浄化された感光体5の表面は、再びメインチャージャ6による帯電を受けることになる。
【0017】転写チャージャ12においてトナー像が転写された用紙は、クリーニングユニット60の下方の用紙搬送路22を通って、定着装置17に向けて搬送される。この定着装置17は、用紙およびその表面のトナー粒子に熱を加え、かつ、用紙の両面から圧力を加えることによって、トナー粒子を用紙上に定着させる。この定着処理後の用紙は、排出ローラ15を介して排出トレイ16に排出されることになる。
【0018】装置本体1は、参照符号18で示すラインに沿って分割可能に構成されている。すなわち、装置本体1は、固定部1aと、この固定部1aに対して図1の紙面の左右方向に沿って引き出し可能な可動部1bとを備えている。メインチャージャ6またはクリーニングユニット60のメンテナンスを行う際には、二点鎖線で示すように、可動部1bが固定部1aから引き出され、メインチャージャ6およびクリーニングユニット60が露出させられる。この状態で、メインチャージャ6の清掃を行ったり、クリーニングユニット60を取り外したりすることができる。
【0019】クリーニングユニット60のメンテナンスの一つには、クリーニングブレード30の交換が含まれる。クリーニングブレード30は、感光体5の表面に接触して、その表面の残留トナーを掻き取る働きを有している。このクリーニングブレード30は、いわゆる消耗品であり、一定期間ごと、または一定枚数ごとの複写動作のたびに、新品に交換されることになる。このクリーニングブレード30の交換作業の際には、クリーニングユニット60が装置本体1から取り外される。
【0020】図2は、クリーニングユニット60の斜視図である。クリーニングユニット60は、ユニット本体61と、このユニット本体61を両側から挟む側板62,63とを備えている。ユニット本体61は、ドラム状の感光体5のほぼ全幅に及ぶ長さを有している。側板62,63には、感光体5に近い位置にメインチャージャ6が取り付けられており、これにより、メインチャージャ6とクリーニングユニット60とが一体化されている。
【0021】側板62,63には、外方に向かって突出した支持ピン64が同軸の位置にそれぞれ備えられている。この支持ピン64は、装置本体1の固定部1aに固定されたフレーム100の切り欠き101に係合されるようになっている。一方、ユニット本体61の長手方向に沿って、ステー65が設けられている。このステー65は、その両端が、側板62,63に形成された支持孔66,67を挿通している。これにより、ステー65は、その長手方向に沿って摺動自在であり、かつ、回動自在とされている。
【0022】ステー65の側板62側の先端部65Aは、この側板62よりも外方に突出している。装置本体1側のフレーム100には、ステー65の先端部65Aを係合させることができる係合孔102が形成されている。図3は、クリーニングユニット60の横断面図である。図4は、クリーニングブレード30を変位させるための構成を説明するための斜視図である。クリーニングユニット60のユニット本体61内には、感光体5表面の全幅にわたって接触することができる長尺状のクリーニングブレード30が設けられている。また、ユニット本体61内には、クリーニングブレード30に付着したトナー粒子を掻き落とすための掻き落としローラ31と、この掻き落としローラ31によって掻き落とされたトナーを感光体5の軸線方向に沿って搬送するためのスパイラル軸32とが収容されている。ユニット本体61の下部において、感光体5に対向する位置には、クリーニングブレード30の下方に、顎部35が形成されている。この顎部35は、クリーニングブレード30と感光体5との間から落下してくるトナーがその下方の用紙搬送路22(図1参照)に落下することを防止するトナー受け部として機能している。
【0023】クリーニングブレード30は、断面L字形のブラケット33に固定されている。このブラケット33は、揺動部材50のブラケット部51に固定されている。このブラケット部51は、側板62,63に支持された軸34まわりに回動自在に支持されている。ブラケット部51には、一体的にレバー部52が結合されている。このレバー部52は、ユニット本体61の後方、すなわち、感光体5から離反する方向に延びている。このレバー部52の先端は、下方に垂下する垂下部52aを形成している。この垂下部52aに抱きかかえられるように、丸棒状の錘55がレバー部52に固定されている。
【0024】レバー部52は、ユニット本体61に形成されたスロット57を貫通している。このスロット57の上面および下面によって、レバー部52の揺動角度範囲が規定されている。レバー部52を軸34まわりに揺動させることによって、クリーニングブレード30の先端部30aの位置を、感光体5の表面に接触した接触位置(図3の二点鎖線位置)と、この感光体5の表面から退避した退避位置(図3の実線位置)との間で変位させることができる。
【0025】ステー65において、揺動部材50のレバー部52に対応する位置には、ブレード解除部材70が配置されている。このブレード解除部材70は、ステー65に固定される固定部71と、揺動部材50のレバー部52の下面に接触して、このレバー部52を上下させるためのカム部72と、固定部71から後方に突出した把手73とを備えている。固定部71は、ステー65の長手方向に沿った長穴74を備えている。この長穴74を挿通してステー65に形成されたねじ穴に螺合するボルト76によって、ブレード解除部材70がステー65に取り付けられるようになっている。ステー65の長手方向に対するブレード解除部材70の相対位置は、長穴74の長さの範囲で変更可能である。
【0026】図5は、ブレード解除部材70の構成および働きを説明するための正面図である。カム部72は、平坦な上段面72aと、同じく平坦な下段面72bと、上段面72aおよび下段面72bを連結する傾斜面72cとを有している。上段面72aは、下段面72bよりも高い位置に形成されている。ブレード解除部材70を、ステー65とともに、またはステー65から独立して、このステー65の長手方向に沿って変位させると、揺動部材50のレバー部52は、下段面72bにより支持された第1の位置P1と、上段面72aにより支持された第2の位置P2との間で変位させることができる。レバー部52が第1の位置P1にあるとき、クリーニングブレード30の先端部30aは、感光体5の表面に接触した接触位置にある。下段面72bの高さを適切に定めておくことにより、錘55に働く重力によって、感光体5の表面に対するクリーニングブレード30の適切な押し付け圧力を得ることができる。一方、揺動部材50のレバー部52が第2の位置P2にあるとき、クリーニングブレード30の先端部30aは、感光体5の表面から退避した退避位置にあって、感光体5の表面には接触していない。このようにして、ブレード解除部材70を操作することによって、クリーニングブレード30を変位させることができ、必要に応じて、クリーニングブレード30の感光体5に対する接触状態を解除することができる。
【0027】ステー65において、側板63に比較的近い位置には、クリーニングブレード30の位置を保持するためのストッパ80が固定されている。このストッパ80は、ステー65に取り付けられるステー取り付け部81と、ユニット本体61に止定される止定部82と、把手85とを備えている。止定部82には、ステー65の長手方向に関してずれた位置に一対の挿通孔83,84が形成されている。この実施形態では、挿通孔83,84は、高さの異なる位置に形成されている。
【0028】ユニット本体61には、挿通孔83,84にそれぞさ対応した高さにおいて、ステー65の長手方向に関して同等の位置に、一対のねじ穴が形成されている。挿通孔83,84のいずれかを用いてボルト90をユニット本体61に形成されたねじ穴に螺合させることにより、ストッパ80を、ステー65の長手方向に関してずれた第1の位置と第2の位置とのいずれかにおいて、ユニット本体61に止定することができる。ステー取り付け部81には、一対の挿通孔86,87が形成されており、これらの挿通孔86,87を挿通するボルト88,89をステー65に螺合させることによって、ストッパ80がステー65に固定されている。
【0029】図2に示すように、装置本体1のフレーム100には、水平方向に沿ってガイドレール103が形成されている。側板62,63には、ガイドレール103に摺接させるためのガイド片41がそれぞれの外側に形成されている。支持ピン64およびガイド片41をガイドレール103の上面に沿って滑らせ、クリーニングユニット60を装置本体1の奥部に押し込んでいくと、支持ピン64は、フレーム100に形成された鉤状の切り欠き101にはまり込む。この後、支持ピン64を中心に、クリーニングユニット60を回動させて持ち上げると、ステー65を係合孔102に対向した位置に導くことができる。ただし、このとき、ステー65は、側板63側に変位した状態としておき、このステー65の先端部65Aと側板62とが干渉しないようにしておく。
【0030】ステー65が係合孔102に対向する位置までクリーニングユニット60を回動させた後に、ステー65を側板62側にスライドさせて、その先端部65Aを係合孔102に係合させる。これにより、クリーニングユニット60の装置本体1に対する取り付けが達成される。このとき、揺動部材50のレバー部52は、ブレード解除部材70のカム部72における下段面72bと係合している。この状態では、クリーニングブレード30の先端部30aは、感光体5の表面と接触している。さらに、ストッパ80の側板63側の挿通孔84を挿通するように、ボルト90でストッパ80をユニット本体61に止定する。これにより、ステー65の先端部65Aが係合孔102に係合した状態が保持される。
【0031】このままの状態で感光体5を回転させると、クリーニングブレード30の先端部30aが感光体5の表面に引きずられ、その変形が生じたり感光体5の表面に損傷を与えたりするおそれがある。そこで、ボルト76を弛めて、ブレード解除部材70をステー65から独立して変位可能な状態とする。そして、ステー65は動かさずに、このステー65の長手方向に沿ってブレード解除部材70をレバー部52に向かってスライドさせる。これにより、揺動部材50のレバー部52は、カム部72の傾斜面72cによって案内され、上段面72a上、すなわち、第2の位置P2(図5参照)に導かれることになる。これによって、クリーニングブレード30を感光体5の表面から退避した退避位置に変位させることができる。
【0032】この状態で感光体5を回転させて、この感光体5の表面にトナーをまぶすトナーまぶし動作が行われる。このトナーまぶし動作は、現像部7に適当なバイアスを与えることによって、感光体5の表面に一様にトナーを付着させるようにして行われてもよい。こうしてトナーまぶし動作が行われた後に、ブレード解除部材70を側板62側に変位させて、レバー部52がカム部72の下段面72bと係合した状態としたうえで、ボルト76を締結して、ブレード解除部材70をステー65に固定する。その後に、可動部1bを固定部1aに向かって押し込めば(図1参照)、クリーニングユニット60の装着作業は終わりである。
【0033】クリーニングブレード30が消耗してその交換が必要になったときには、クリーニングユニット60が装置本体1から脱着される。このときの操作では、まず、ボルト90を外して、ステー65をスライド可能な状態とする。次いで、ステー65を側板63側に向かって変位させて、係合孔102とステー65の先端部65Aとの係合を解除する。続いて、支持ピン64を中心にクリーニングユニット60を回動させてレール103側に倒し込み、このレール103により案内させながら、クリーニングユニット60を装置本体1外に引き出すことになる。
【0034】この脱着時には、ステー65を側板63側にスライドさせる操作が必須である。この必須の操作を行うことにより、ステー65に止定されているブレード解除部材70が、ステー65とともに揺動部材50のレバー部52に向かって変位することになる。これにより、レバー部52は、ブレード解除部材70のカム部72において、傾斜面72cに案内されて、下段面72bから上段面72aへと導かれる。したがって、クリーニングユニット60を装置本体1から取り外す操作に先だって、クリーニングブレード30は、確実に退避位置へと変位させられることになる。
【0035】クリーニングブレード30を感光体5の表面から退避させるときに、その先端部30aと感光体5との間に溜まっている若干量のトナーが落下することになる。しかし、この落下するトナーは、顎部35によって受けられ、その下方の用紙搬送路22(図1参照)に落下することはない。もしも、クリーニングユニット60を装置本体1外に取り出す操作が行われるときにクリーニングブレード30が感光体5に接触していると、クリーニングブレード30が感光体5から離れるときに、用紙搬送路22へのトナーの落下を防ぐことができない。この落下したトナーは、その後に画像形成動作を行った際に、用紙を汚染することになる。
【0036】この画像形成装置を保管するときや輸送するときには、クリーニングブレード30を感光体5の表面から退避させることが好ましい。この場合には、ブレード解除部材70をステー65に止定した状態で、ステー65が側板63側に微小距離だけスライドさせられる。そして、側板62側の挿通孔83にボルト90を挿通させ、このボルト90をユニット本体61に螺合させる。これにより、ステー65に止定されたブレード解除部材70のカム部72の上段面72aがレバー部52の下面に入り込み、このレバー部52は、第2の位置P2に位置することになる。これにより、クリーニングブレード30が感光体5の表面から退避した状態を確実に保持することができる。
【0037】以上のようにこの実施形態の構成によれば、クリーニングユニット60の脱着時には、ソレノイドのような高価な部品を用いることなく、クリーニングブレード30を感光体5の表面から確実に退避させることができる。すなわち、クリーニングユニット60の脱着時に操作される操作部材としてのステー65にブレード解除部材70を取り付け、このブレード解除部材70をステー65の長手方向に沿ってスライドさせることにより、クリーニングブレード30を感光体5の表面に接触する接触位置から感光体5の表面から退避した退避位置へと変位させることができる。
【0038】しかも、クリーニングユニット60を装置本体1から取り外すときには、ステー65は必ず、側板63に向かってスライドさせられる。この過程で、揺動部材50のレバー部52が、ブレード解除部材70のカム部72における上段面72aへと導かれるから、クリーニングユニット60の装置本体1からの取り外し操作が行われるよりも前に、クリーニングブレード30を確実に感光体5の表面から退避させておくことができる。
【0039】また、この実施形態では、ボルト76を弛めることにより、ブレード解除部材70は、ステー65から独立して変位させることができるようになっている。これにより、クリーニングユニット60を装置本体1に装着した後のトナーまぶし動作時において、クリーニングブレード30を感光体5から退避させておくことができる。また、この実施形態では、ステー65に取り付けられたストッパ80によって、ステー65の長手方向位置を若干異ならせて固定する簡単な構成により、保管時または輸送時におけるクリーニングブレード30の確実な退避を達成している。 この発明の一実施形態について説明したが、この発明は他の形態で実施することもできる。たとえば、上述の実施形態では、大型原稿の複写のための複写機を例にとったが、A3判程度までの通常の原稿を複写するための複写機にもこの発明を適用できる。また、複写機に限らず、電子写真方式により画像形成を行うプリンタ(レーザプリンタなど)にもこの発明の適用が可能である。さらに、上述の実施形態では、ドラム形の感光体5が用いられる場合について説明したが、ベルト状の感光体を用いる構成に対しても、この発明を適用することができる。その他、特許請求の範囲に記載された技術的事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
【出願人】 【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラミタ株式会社
【出願日】 平成12年4月25日(2000.4.25)
【代理人】 【識別番号】100087701
【弁理士】
【氏名又は名称】稲岡 耕作 (外2名)
【公開番号】 特開2001−305928(P2001−305928A)
【公開日】 平成13年11月2日(2001.11.2)
【出願番号】 特願2000−124687(P2000−124687)