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【発明の名称】 廃トナー回収装置
【発明者】 【氏名】木村 登彦

【氏名】若林 雄

【氏名】久保田 宏

【氏名】欧 涛

【氏名】木戸 栄一

【氏名】船山 尚孝

【要約】 【課題】構造の複雑化などを招くことなく、廃トナーの有無などを的確に検出する。

【解決手段】廃トナー回収部1内で回転する攪拌シャフト2に検知体3を回転自在に支持し、攪拌シャフト2の回転に応動する駆動手段4により検知体3を攪拌シャフト2回りの上死点位置まで押し上げ、検知体3が下死点位置まで変位する際の下降時間又は下降速度変化を前記トナー回収部1の外部に配置された磁電変換素子5により検出する。これにより、構造の複雑化を招くことなく、正確な廃トナー検出機能を発揮させることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】廃トナー回収部内で回転する攪拌シャフトと、攪拌シャフトに回転自在に支持された検知体と、攪拌シャフトの回転に応動して検知体を攪拌シャフト回りの上死点まで押し上げる駆動手段と、を備え、検知体の挙動から廃トナー状態を検出する廃トナー回収装置において、トナー回収部の外部に配置した磁電変換素子の出力信号に基づいて、前記攪拌シャフト回りの上死点位置まで押し上げられた検知体が下死点位置まで変位する際の下降時間又は下降速度変化を検出する検出手段を設けたことを特徴とする廃トナー回収装置。
【請求項2】前記磁電変換素子は、前記上死点位置よりも検知体変位方向下流側に配置された透磁率センサであることを特徴とする請求項1に記載の廃トナー回収装置。
【請求項3】前記透磁率センサは、上死点位置よりも検知体変位方向下流側で、かつ該変位方向へ沿った複数個所にそれぞれ配置されていることを特徴とする請求項2に記載の廃トナー回収装置。
【請求項4】前記駆動手段は、攪拌シャフトに一体に設けられて検知体の変位方向上流側へ向かって延びる駆動片で構成される一方、検知体が枠体で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の廃トナー回収装置。
【請求項5】前記検知体は、攪拌シャフトに沿った水平辺部及び水平辺部の両端に連成されて攪拌シャフトに支持される一対の垂直辺部を有するコ字形枠体からなり、上記水平辺部のみが磁性材で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の廃トナー回収装置。
【請求項6】前記検知体は、攪拌シャフトに沿った水平辺部及び水平辺部の両端に連成されて攪拌シャフトに支持される一対の垂直辺部を有するコ字形枠体からなり、枠体本体が非磁性材で構成され、上記水平辺部に薄肉磁性部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の廃トナー回収装置。
【請求項7】前記検知体は、廃トナー収容部内に堆積した廃トナーを均一に分散する均し機能を有していることを特徴とする請求項1記載の廃トナー回収装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電子写真複写装置や電子写真プリンタなどの画像形成装置に使用される廃トナー回収装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式の画像形成装置は、周知のように感光ドラムの回転方向へ沿って、帯電部、像露光部、現像部、転写部、剥離部及びクリーニング部がこの順に配されている。
【0003】給紙部から給紙された転写用紙は、転写工程において、感光ドラム上に形成されているトナー像が転写される。その後、転写用紙は感光体ドラムから分離され、定着装置により定着され、定着された転写用紙は排紙部へと排紙される。感光体ドラムは、クリーニングユニットによりクリーニングされ、次回の現像に備える。
【0004】転写後における感光体ドラムには、紙粉などを含む未転写トナーが僅かに残留し、これを放置すると、画像の欠陥を引き起こしたりするので、上記クリーニングユニットにより除去している。
【0005】図10は、クリーニングユニットの構成を示している。クリーニングユニット100は、クリーナブレード102を有し、廃トナー回収部(容器)103およびクリーナスクリュー104などからなる廃トナー回収装置Aに廃トナーを送り込む。つまり、感光体ドラム105に対してクリーナブレード102の先端エッジ部102aを相対的に摺接させることにより、感光体ドラム105上から紙粉などの付着物を含む未転写トナーを掻き落とし、廃トナーTとしてクリーナスクリュー104により、廃トナー回収容器103に搬送・回収する。
【0006】従来の廃トナー回収装置Aは、図11に示すように、搬送パイプ106内のクリーナスクリュー104により搬送された前記廃トナーTを、連結パイプ107を経由して廃トナー回収容器103に収容するものである。
【0007】廃トナー回収容器103内には、廃トナーTが順次搬入されるにつれて円錐形状に堆積していく。このような状態が続くと、廃トナ−回収容器103が廃トナーTで満杯になる前に、連結パイプ107の内部や搬送パイプ106に廃トナーTが詰まるおそれがある。また、廃トナー回収容器103から廃トナーTなどが溢れると、画像形成装置の故障を招いたり、用紙を汚損するなどの問題が発生する。これを回避するためには、廃トナー回収容器103を画像形成装置から頻繁に取り出し、廃トナーを廃棄しなければならず、メンテナンスに手間がかかる。そこで、廃トナー回収容器103の側面や底面に接触するカムなどの振動発生体を配置し、廃トナー回収容器103に機械的な衝撃や振動を与え、円錐状に堆積する廃トナーTの蓄積高さを均一にして、メンテナンスの頻度を少なくする構成が知られている。しかし、これは、廃トナー回収容器103に機械的な振動・衝撃を与えることが大きな騒音となり、印字装置の静音化が問われている昨今の状況下では、ユーザの要求に適合しない。また、円錐状に堆積した廃トナー量を均すだけであり、廃トナーTを溢れさせないためには、やはり、廃トナーTの満杯を検出させる必要がある。
【0008】このような観点から従来、例えば、特開平9−212052号公報においては、図12に示すように廃トナー回収容器103をその下方に配備されたコイルバネなどの弾性体108,108により上下方向へ変位可能に支持する一方、廃トナー回収容器103の下方に、該廃トナー回収容器103の下降変位位置検出用センサ、例えばマイクロスイッチ109を配置したものがある。
【0009】これは、回収される廃トナー量が増すに伴って廃トナー回収容器103が弾性力に抗して下降変位し、廃トナー量が所定量(満杯)になった下降変位位置(図13)でマイクロスイッチ109をオンさせることにより、廃トナー量が過剰に堆積するのを未然に防止するものである。
【0010】これとは別に、特開平9−325670号公報には、図14に示すように、廃トナー回収容器103の廃トナー入口部を挟む位置、あるいは図15に示すように、廃トナー回収容器103の上部位置に、発光ダイオード(LED)のような投光素子110とフォトトランジスタのような受光素子111とを対向して配置し、上記容器入口部近傍まで堆積した廃トナーTを光学的に検出する技術が提案されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、公知例における前者のものでは、機械的構成部品が比較的多いうえ、廃トナーTの重量と廃トナー回収容器103の下降変位量との関係を厳密に設定しないと、誤検知するおそれがある。また、後者のものでは、廃トナー回収容器103に、投光および受光素子110,110に対応する透明窓112,113を形成しなければならず、しかも、これら透明窓112,113が廃トナーTで汚れると、適正な光路が確保されなくなり、やはり検出精度が落ちることになる。
【0012】この発明の目的は、上記事情に鑑みてなされたものであり、構造の複雑化などを招くことなく、廃トナーの有無などを的確に検出することが可能な廃トナー回収装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の課題を解決するための手段として、以下の構成を備えている。
【0014】(1) 廃トナー回収部内で回転する攪拌シャフトと、攪拌シャフトに回転自在に支持された検知体と、攪拌シャフトの回転に応動して検知体を攪拌シャフト回りの上死点まで押し上げる駆動手段と、を備え、検知体の挙動から廃トナー状態を検出する機能をもった廃トナー回収装置において、トナー回収部の外部に配置した磁電変換素子の出力信号に基づいて、前記攪拌シャフト回りの上死点位置まで押し上げられた検知体が下死点位置まで変位する際の下降時間又は下降速度変化を検出する検出手段を設けたことを特徴とする。この構成においては、廃トナー回収部の外部に設けた磁電変換素子の出力信号に基づいて、廃トナー回収部内に配設した検知体の挙動が磁気的に検出される。したがって、機械的検知手段に比して構造の簡素化が図れ、さらに、光学的検出手段のように、透明窓などを設ける必要がないうえ、検知体が廃トナーで汚れても、それに関係なく廃トナーの有無などが正確に検出される。
【0015】(2) 前記磁電変換素子は、前記上死点位置よりも検知体変位方向下流側に配置された透磁率センサであることを特徴とする。
【0016】この構成においては、廃トナー回収部内の廃トナー量が満杯の場合、検知体が上死点位置を通過した後、透磁率センサ対向位置付近での滞在時間が比較的長くなり、逆に、トナー量が少ない場合、検知体は透磁率センサ対向位置付近を略瞬時的に通過する。検知体が透磁率センサの対向位置付近を通過する際の所要時間の長短から廃トナー量が判別される。
【0017】(3) 前記透磁率センサは、上死点位置よりも検知体変位方向下流側で、かつ該変位方向へ沿った複数個所にそれぞれ配置されていることを特徴とする。
【0018】この構成においては、廃トナー量が満杯か否かの判別・検出が行える他、上死点位置よりも検知体変位方向下流側の複数個所にそれぞれ対応するレベルの廃トナー堆積量が検出され、廃トナーの堆積程度の検出も可能となる。
【0019】(4) 前記駆動手段は、攪拌シャフトに一体に設けられて検知体の変位方向上流側へ向かって延びる駆動片で構成される一方、検知体が枠体で構成されていることを特徴とする。
【0020】この構成においては、検知体を上死点位置まで上昇させるための機構が簡素になる。また、検知体が枠体であるために、押し上げ時の廃トナーによる抵抗が小さく、攪拌シャフトの回転負荷が少ない。
【0021】(5) 前記検知体は、攪拌シャフトに沿った水平辺部及び水平辺部の両端に連成されて攪拌シャフトに支持される一対の垂直辺部を有するコ字形枠体からなり、上記水平辺部のみが磁性材で構成されてなることを特徴とする。
【0022】この構成においては、検知体がコ字形のために、上死点位置から降下する際のトナーの抵抗力を受けにくいうえ、水平辺部以外を合成樹脂などで形成すれば、検知体の一層の軽量化が図れる。
【0023】(6) 前記検知体は、攪拌シャフトに沿った水平辺部及び水平辺部の両端に連成されて攪拌シャフトに支持される一対の垂直辺部を有するコ字形枠体からなり、枠体本体が非磁性材で構成され、上記水平辺部に薄肉磁性部が設けられていることを特徴とする。
【0024】この構成においては、検知体本体を非磁性材、例えば合成樹脂で構成することにより、検知体自体が一層軽量になる。
【0025】(7) 前記検知体は、廃トナー収容部内に堆積した廃トナーを均一に分散する均し機能を有していることを特徴とする。
【0026】この構成においては、部品点数が削減されながらも、廃トナー回収部内の廃トナーが均一に分散され、廃トナー回収部内の隅々までが廃トナーの回収スペースとして有効利用される。
【0027】
【発明の実施の形態】図1は、この発明の実施形態に係る廃トナー回収装置の斜視図である。廃トナーが回収される筒形の廃トナー回収部1内には、その筒軸方向へ沿って延びる攪拌シャフト2が配設されており、攪拌シャフト2の両端部は、図示しない軸受けを介して回転可能に支持されている。この攪拌シャフト2には、図示しないモータなどの回転駆動源の回転力が減速して伝達されるようになっている。
【0028】3は廃トナーに対する検知体であり、磁性材からなり、水平辺部3a及び水平辺部3a両端にそれぞれ連成された一対の垂直辺部3b,3bを有する略コ字形に枠形に成形されており、両垂直辺部3b,3bの各上端には、リング状のシャフト嵌挿孔3c,3cがそれぞれ一体形成されている。これらシャフト嵌挿孔3c、3cを攪拌シャフト2に嵌挿させることにより、この検知体3は、攪拌シャフト2回りに回転自在に設定されている。
【0029】なお、この検知体3は、自重下降時に廃トナー回収部1内に堆積した廃トナ−を均す均し部材をも兼務しているので、特別な均し部材を設置する必要がなく、部品点数の削減化に対応することができる。
【0030】4は上記攪拌シャフト2に固定されて径方向外方へ延びる駆動片であり、攪拌シャフト2と一体に回転して前記検知体3の水平辺部3aを、攪拌シャフト2回りの下死点位置から上死点位置まで押し上げる機能を有している。
【0031】なお、この駆動片は、板状であるが、ロッド状のものなど、その形状や個数は任意に変更可能である。
【0032】廃トナー回収部1の外部には、図2に示すよに、上死点位置よりも検知体変位方向下流側に位置して、磁電変換素子の一例としての透磁率センサ5が配備されている。この透磁率センサ5は、該検知体3の挙動、具体的には、前記攪拌シャフト2の回りの上死点位置まで押し上げられた検知体3が下死点位置まで変位する際の廃トナー回収部1内の透磁率の変化を測定する。この透磁率センサ5としては、測定値が所定値を超えた時にオンするオン/オフ信号、又は、測定値のレベルに応じたアナログ信号のいずれを測定信号として出力するものであってもよい。
【0033】判別手段6は、透磁率センサ5の測定信号の入力を受け、この測定信号に基づいて検知体3の下降時間もしくは下降速度変化を検出し、この検出結果から廃トナー回収部1における廃トナーの状態を検出する。
【0034】つぎに、上記構成の動作を図2を参照しつつ説明する。まず、廃トナー回収部1内の廃トナ−量がゼロレベルの初期状態では、検知体3は、自重により降下し、図2(A)に示す下死点位置に静止している。この時点では、攪拌シャフト2上の駆動片4の位置は任意である。
【0035】攪拌シャフト2が回転するに伴って、駆動片4が検知体3の水平辺部3aに押し当たり、検知体3に駆動力が伝達され、図2(B)に示すように、検知体3の上昇が開始される。駆動片4で下側から押し上げられた状態で回動する検知体3は、やがて図2(C)に示すように、上死点位置に到達する。そして、上死点位置を通過した検知体3は、駆動片4から離れ、図2(D)に示すように、自重によって下降を開始する。なお、攪拌シャフト2は、一端部が駆動装置側に連結されているので、その駆動装置側に拘束された状態で徐々に回転を続ける。
【0036】ところで、廃トナー回収部1内の廃トナー回収量の多少によって、検知体3が上死点位置まで押し上げられた後の検知体3に作用する抵抗力が変化するので、上死点位置から下死点位置まで降下するまでの検知体3の運動の状況が異なってくる。
【0037】廃トナー回収部1内に比較的多量の廃トナーが回収されている場合は、上死点位置を通過後の検知体3は、廃トナーの抵抗を受けるので、下死点位置まで一気には降下しないで、駆動片4と略一緒になった状態で降下し、比較的長時間を要することになる。逆に、廃トナー回収部1内の廃トナ−量が少ない状態では、上死点位置通過後の検知体3は、廃トナ−面までは略瞬時的に降下し、その廃トナー面上に浮いた状態で一時的に静止し、やがて攪拌シャフト2の回転に伴う駆動片4がその検知体3に押し当たると、検知体3は、駆動片4と一緒になって下死点位置まで下降変位する。
【0038】つまり、廃トナー回収部1内の廃トナ−の有無や多少によって、上死点位置通過後の検知体3の静止時間(滞在時間)などが異なってくる。廃トナ−が無い状態(廃トナ−が極めて少量)の場合は、上死点位置通過後の検知体3の静止時間は、略自重降下時間のみでかなり短い。逆に、廃トナ−が有る(廃トナ−が多量)の場合は、上死点位置通過後の検知体3の静止時間は、上死点位置通過時点から駆動片4が押し当たる時点までの比較的長い時間になる。
【0039】この上死点位置通過後の検知体3の静止時間に着目すれば、廃トナー回収部1内の廃トナー量の有無(多少)を知ることができる。このことから、前記上死点位置よりも検知体3の変位方向下流側において、廃トナー回収部1の外部に、透磁率センサ5を配設し、その検出面を検知体3の回転軌跡に接近して対向させてある。つまり、この透磁率センサ5により、上死点位置通過後の検知体3の静止時間がオン/オフ信号(図5)として検出され、これを判別手段6で適宜、監視することにより、廃トナー回収部1内の廃トナー量の満杯か否かなどを知ることができる。
【0040】廃トナー回収部1の大きさや、使用される画像形成装置によって上記攪拌シャフト2の回転数仕様は異なるが、この種の攪拌軸シャフト2の回転数は少なければ毎分10回転以下であり、多くても毎分10数回転程度に設定されている。つまり、検知体3は、比較的低速で動くので、上死点位置通過後の検知体3の静止時間の検出も容易である。例えば、攪拌シャフト2の設定回転数を毎分10回転と仮定すると、検知体3は、上死点位置通過時点から約6秒に1回の割合で透磁率センサ6の対向位置へ戻ってくるような運動となる。
【0041】この場合、透磁率センサ5の配設位置に検知体3が対向しないとき、あるいは離れつつある状態では、図3および図4に示すように、廃トナー濃度「Hi」状態と見做すことができるので、透磁率センサ5の出力信号がオフして低側出力傾向に転じる。逆に、透磁率センサの配置位置に対して検知体3が有るか、接近しつつある場合には、廃トナー濃度「Lo」状態と見做すことができるので、透磁率センサ5の出力信号がオン又は高側出力傾向となる。つまり、廃トナー回収部1内の廃トナーに対して検知体3が磁性キャリアのような役目を果たし、2成分現像剤の現像剤濃度と同様の検出を行なうようなものである。
【0042】このように、廃トナー回収部1内に配設した検知体3の挙動を、廃トナー回収部1の外部に設けた透磁率センサ5により、磁気的に検出するものであるから、騒音が発生しないことは元より、検知機構部品が増えて構造が複雑化することもない。さらに、光学的検出手段のように、透明窓などを設ける必要がないうえ、検知体3が廃トナーで汚れても、それに左右されることなく、適正な検知動作が確保される。
【0043】ところで、検知体3を上死点位置まで押し上げる手段は、任意に選択可能であるが、この実施形態のように、攪拌シャフト2の一体に設けた駆動片4で構成すると、構造が簡素となり、攪拌シャフト2の回転の負担も少ない。
【0044】また、検知体3を枠形としたことにより、上死点位置まで押し上げられる際の廃トナーからの抵抗が小さく、その分攪拌シャフト2の回転負荷を軽減することができる。
【0045】図6は、この発明の他の実施形態を示し、複数個の磁電変換素子を配備したものである。図6において、2個の透磁率センサ5,5のうちの一方を、前記上死点位置よりも下流側に配置し、他方をさらに下流側位置、例えば、廃トナー満杯量の半分に相当する高さレベル位置に配置してある。
【0046】この場合も、廃トナー回収部1内の廃トナー量がゼロレベルの初期状態では、検知体3は、自重により図6(A)に示す下死点位置の位置に静止している。攪拌シャフト2が回転するに伴って、駆動片4が検知体3の水平辺部3a押し当たり、検知体3に駆動力が伝達され、図6(B)に示すように、検知体3の上昇が開始される。やがて検知体3は、図6(C)に示すように、上死点位置に到達する。そして、上死点位置を通過した検知体3は、その挙動が一方の透磁率センサ5により検出される。検知体3は上死点位置を通過した時点で駆動片4から離れ、図6(D)に示すように、自重によって下降を開始する。そして、検知体3は、図6(D)に示す自重降下途中で、その挙動が他方の透磁率センサ5により検出される。
【0047】このような構成によると、廃トナーの有無や多少だけでなく、上記他方の透磁率センサ5の配設位置の高さレベルで決まる廃トナーの堆積程度も検知することができる。
【0048】すなわち、廃トナー回収部1内の廃トナー量が半分レベルにも満たない状態では、検知体3は上死点を通過後、両方のセンサ5,5の対向位置を自重降下で略瞬時的に通過する。これに対し、廃トナー回収部1内の廃トナー量が半分レベル付近まである状態では、上死点位置より下流側にある一方の透磁率センサ5の対向位置を略瞬時に通過するが、半分レベル相当位置に配置されている他方の透磁率センサ5の対向位置では、検知体3が廃トナーの抵抗で動きが鈍くなって滞在時間が長くなる。さらに、廃トナ−量が略満杯状態では、検知体3は上死点位置の通過後から極めて緩慢な動きで、攪拌シャフト2の回転と略一緒になって動く。したがって、これら透磁率センサ5,5の各対向位置を検知体3が通過する際に、各透磁率センサ5,5の各出力変化を判別手段6により監視すれば、少なくとも3段階の廃トナー量の検知が可能となる。
【0049】ところで、検知体3は、その質量が大であると、自重降下方向へ作用する力が廃トナーからの抵抗力を上回る。このため、廃トナー量が多い状態でも、検知体3が自重で廃トナーに沈み込んで、正確な検知が行われ難くなるおそれがある。このことから、検知体3を可及的軽量に構成する必要があり、金属製の場合、太さ0.5〜1mm程度の細線(図7)で成形するのが好ましい。
【0050】また、検知体3として、図8に示すように、その水平辺部3aを磁性材で形成し、それ以外の部位である垂直辺部13b,13bおよびシャフト嵌挿孔13c,13cを非磁性材、例えば合成樹脂で形成したものを使用してもよい。
【0051】このような構成では、検知体3全体を金属材で構成したものに比較して、軽量となり、廃トナー量の多少によって検知動作が影響を受けることが回避されるとともに、攪拌シャフト2の回転負荷の増大を抑えることができる。
【0052】さらに、検知体3として、図9に示すように、水平辺部13a、垂直辺部13b,13b及びシャフト嵌挿孔13c,13cの全てを非磁性材、例えば合成樹脂で構成し、上記水平辺部13bの一部に薄肉磁性部10を設けたものを使用してもよい。薄肉磁性部10は、磁性層や磁性片で構成すればよい。この場合、検知体3の一層の軽量化が達成されて、検知動作が安定して行われる。
【0053】
【発明の効果】この発明によれば、以下の効果を奏することができる。
【0054】(1) 廃トナー回収部内で回転する攪拌シャフトに検知体を回転自在に支持し、攪拌シャフトの回転に応動する駆動手段により検知体を攪拌シャフト回りの上死点位置まで押し上げ、検知体が下死点位置まで変位する際の下降時間又は下降速度変化を前記トナー回収部の外部に配置された磁電変換素子の測定結果に基づいて検出するようにしたので、磁電変換素子の測定結果から廃トナー回収部内の廃トナーの有無などを検出することができる。これによって、機械的検知手段に比して構造が簡素になり、さらに、光学的検出手段のように、透明窓などを設ける必要がないうえ、検知体が廃トナーで汚れても、それに関係なく正確な検出機能を発揮させることができる。
【0055】(2) 磁電変換素子として、前記上死点位置よりも検知体変位方向下流側に配置された透磁率センサを使用したことにより、廃トナー回収部内の廃トナーが満杯の場合には検知体が上死点位置を通過した後に透磁率センサ対向位置付近での滞在時間が比較的長くなり、逆に、トナー量が少ない場合には検知体は透磁率センサが対向する位置付近を略ど瞬時的に通過するため、検知体が透磁率センサの対向位置付近を通過する際の所要時間の長短から廃トナー量を判別することができる。
【0056】(3) 透磁率センサを、前記上死点よりも検知体変位方向下流側の複数個所にそれぞれ配置したことにより、廃トナー量が満杯か否かの検知が行える他、上死点位置よりも検知体変位方向下流側の複数個所にそれぞれ対応するレベルの廃トナー堆積程度も検出することができる。
【0057】(4) 駆動手段を、攪拌シャフトに一体に設けられて検知体の変位方向上流側へ向かって延びる駆動片で構成する一方、検知体を枠体で構成したことにより、検知体を最上点まで上昇させるための機構が簡素になる。さらに、検知体に対する廃トナーの抵抗が小さく、攪拌シャフトの回転負荷を軽減することができる。
【0058】(5) 検知体を、攪拌シャフトに沿った水平辺部ならびに水平辺部の両端に連成されて攪拌シャフトに支持される一対の垂直辺部を有するコ字形枠体で構成し、その水平辺部のみを磁性材で構成したことにより、上死点から降下する際のトナーの抵抗力を受け難くすることができ、しかも、検知体が一層軽量化されて、廃トナー量の影響を受けずに正確に廃トナー量を検出することができる。
【0059】(6) 拌シャフトに支持される一対の垂直辺部を有するコ字形枠体で構成された検知体の本体を非磁性材で構成し、上記水平辺部に薄肉磁性部を設けたことにより、検知体を一層軽量にすることができる。
【0060】(7) 廃トナー収容部内に堆積した廃トナーを均一に分散する均し機能を前記検知体に持たせたので、部品点数を削減しながら、廃トナーを廃トナー回収部内で均一に分散させることができ、廃トナー回収部内の全域を廃トナ−の回収スペースとして有効利用することができる。
【出願人】 【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
【出願日】 平成12年4月20日(2000.4.20)
【代理人】 【識別番号】100084548
【弁理士】
【氏名又は名称】小森 久夫
【公開番号】 特開2001−305924(P2001−305924A)
【公開日】 平成13年11月2日(2001.11.2)
【出願番号】 特願2000−119949(P2000−119949)