| 【発明の名称】 |
制振部材の挿入方法、制振部材自動挿入装置及び制振部材 |
| 【発明者】 |
【氏名】草野 直由
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| 【要約】 |
【課題】形状が不安定でハンドリングが困難なサイレンサに触れることなく、装置を簡単化することができる制振部材の挿入方法を提供することにある。
【解決手段】円筒状の感光体ドラム1の内壁面に、スリット2cを有する円筒形状のサイレンサ2を挿入する方法に関する。サイレンサ2を固定側に位置決めした後、サイレンサ2の端部に向けて感光体ドラム1の端部開口を接近させ、感光体ドラム1内にサイレンサ2を串刺し状態で挿入することをことを特徴とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 円筒状の感光体ドラムの内壁面に、スリットを有する円筒形状の制振部材を挿入する方法であって、前記制振部材を固定側に位置決めした後、該制振部材の端部に向けて前記感光体ドラムの端部開口を接近させ、該感光体ドラム内に前記制振部材を串刺し状態で挿入することをことを特徴とする制振部材の挿入方法。 【請求項2】 前記制振部材の端部を上向きに位置決めし、前記感光体ドラムを上方から降下させて挿入することを特徴とする請求項1に記載の制振部材の挿入方法。 【請求項3】 円筒状の感光体ドラムの内壁面に、スリットを有する円筒形状の制振部材を挿入する装置であって、前記制振部材を位置決め位置に搬送する制振部材搬送手段と、搬送された制振部材を位置決めする位置決め手段と、前記位置決めされた制振部材の端部に向けて前記感光体ドラムを把持して感光体ドラムの端部開口を接近させ、該感光体ドラム内に前記制振部材を串刺し状態で挿入する感光体ドラム搬送ロボットと、制振部材挿入確認手段とを備えていることを特徴とする制振部材の自動挿入装置。 【請求項4】 前記感光体ドラム搬送ロボットは、感光体ドラムを把持して1チャックかつ1サイクル動作で挿入を行うロボットであることを特徴とする請求項3に記載の制振部材の自動挿入装置。 【請求項5】 前記ロボットは、感光体ドラムの挿入動作とその直後の引き抜き動作との間に、0.2秒以上の動作停止を行うことを特徴とする請求項4に記載の制振部材の自動挿入装置。 【請求項6】 前記ロボットは、感光体ドラムの移し替え工程と制振部材挿入工程とが一度に行えることを特徴とする請求項4に記載の制振部材の自動挿入装置。 【請求項7】 前記制振部材搬送手段は、制振部材を整列する制振部材供給整列手段と、整列した制振部材を搬送する搬送手段と、搬送された制振部材の向きを検出する向き検出手段と、向きが検出された制振部材を位置決め部に供給する位置決め供給手段と、供給された制振部材を位置決めする位置決め手段とを備えて構成されていることを特徴とする請求項3に記載の制振部材の自動挿入装置。 【請求項8】 前記向き検出手段により検出された情報に基づいて制振部材の向きを揃える向き整列手段を備えていることを特徴とする請求項7に記載の制振部材の自動挿入装置。 【請求項9】 前記向き検出整列手段は、前記制振部材を供給する途中で、制振部材の一方の端部の外径を測定し、測定された外径値と予め設定した値との比較で前記制振部材の向きを認識し、向きに応じて整列方向を反転することにより挿入の向きを一定にすることを特徴とする請求項8に記載の制振部材の自動挿入装置。 【請求項10】 前記制振部材の一方の端部の外径を測定する際に、前記制振部材を径方向に押し付ける手段を備えていることを特徴とする請求項9に記載の制振部材の自動挿入装置。 【請求項11】 前記制振部材の位置決め手段は、90度旋回機構を有するシャフトからなることを特徴とする請求項7に記載の制振部材の自動挿入装置。 【請求項12】 前記シャフトの外径dと感光体ドラムの内部に挿入された制振部材の内径d1との隙間c=(d1−d)が、下記式(I)に示す範囲にあることを特徴とする請求項11に記載の制振部材の自動挿入装置。前記ロボットが感光体ドラムを把持した時の挿入位置精度を±a、前記シャフトの挿入位置での繰り返し停止位置精度を±b、感光体ドラムの内径をD、制振部材の自由状態の挿入導入部先端最大外径をD1とした時、(D−D1)>c>(a+b)・・・(I) 【請求項13】 前記位置決め手段は前記制振部材の端部を上向きに位置決めし、前記感光体ドラム搬送手段は前記感光体ドラムを上方から降下させて挿入するように構成されていることを特徴とする請求項3に記載の制振部材の自動挿入装置。 【請求項14】 前記制振部材の挿入時に感光体ドラムの斜め上方から挿入部に向けて、エアを感光体ドラムに吹き付ける手段を備えていることを特徴とする請求項13の何れかに記載の制振部材の自動挿入装置。 【請求項15】 前記エアがクリーンエアであることを特徴とする請求項14に記載の制振部材の自動挿入装置。 【請求項16】 前記クリーンエアに空気イオンの発生を付加する高速除電器を備えていることを特徴とする請求項15に記載の制振部材の自動挿入装置。 【請求項17】 前記制振部材の挿入時に挿入部下方から吸引する吸引手段を備えていることを特徴とする請求項14〜16の何れかに記載の制振部材の自動挿入装置。 【請求項18】 前記制振部材挿入確認手段が、感光体ドラム位置決め手段と制振部材確認センサとを備えていることを特徴とする請求項7に記載の制振部材の自動挿入装置。 【請求項19】 円筒形状の感光体ドラムの内壁面に挿入するスリットを有する円筒形状の制振部材において、その少なくとも一方の端部に挿入導入部が形成されている制振部材。 【請求項20】 前記挿入導入部は先細テーパ面に形成され、該先細テーパ面は中芯軸に対する角度αが5度以上30度以下であることを特徴とする請求項19に記載の制振部材。 【請求項21】 前記挿入導入部の肩部がなだらかな湾曲形状であることを特徴とする請求項19又は20に記載の制振部材。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真用感光体ドラムの制振部材に関し、詳しくは、円筒状の感光体ドラムの内壁面に対する、スリットを有する円筒形状の制振部材の挿入に関する。 【0002】 【従来の技術】複写機、プリンタ、ファクシミリ等の電子写真装置には回転しながら潜像を形成する感光体ドラムが用いられている。この感光体ドラムは、例えば、感光体支持体としてアルミニウム製ドラムを使用し、その表面を鏡面状に仕上げ、感光体を蒸着又は塗工したものである。 【0003】感光体ドラムの振動による騒音の低減と画質劣化防止対策として、内壁面に摺接部材や充填物を挿入した感光体ドラムは、特開平8−54804や特開平5−34936,特開平9−31987,特開平7−152285,特開平7−302025,特開平8−146636,特開平10−97158,特開平11−305598,特開平11−194518等によって多く提案されているが、その挿入方法および挿入装置に関する提案はない。 【0004】そこで、感光体ドラムに制振部材(以下、サイレンサと記す)を挿入する方法及び挿入装置を提供することが要望されていた。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、感光体ドラムの振動による騒音の低減と画質劣化対策は上記のように多数の提案が行われているが、それを製品化する作業は下記のような課題があり省スペース、低コスト化が難しく人の手作業に頼りがちである。 【0006】即ち、感光体ドラムの内壁面にサイレンサを挿入する時に、感光体ドラムとサイレンサとの摩擦接触によって発生するゴミが感光体ドラム表面に付着する。また、サイレンサを感光体ドラムの内壁面に挿入後、サイレンサが感光体ドラム内部で移動しないように、フリーの状態ではサイレンサの外径の方が感光体ドラムの内径より大きくしてあるので、挿入時にサイレンサの外径を小さくする必要がある。 【0007】また、自動挿入装置を導入する場合、サイレンサをロボットでハンドリングすると外径を小さくするための高把持力、感光体ドラムの高位置決め精度が必要となる。また、自動挿入装置設置のための専用スペースも必要となる。また、人の手作業で行う場合は、生産数量をアップさせるのに多人数を必要とし、うっかりミスによる欠品や損傷も避けられない。また、昼夜生産の場合は人員確保も必要となる。本発明では、これらの課題を解決したサイレンサの挿入方法とその方法を採用した挿入装置を提案する。 【0008】そこで、本発明の目的は、形状が不安定でハンドリングが困難なサイレンサに触れることなく、装置を簡単化することができる制振部材の挿入方法、制振部材自動挿入装置及び制振部材を提供することにある。 【0009】また、本発明の他の目的は、挿入時に感光体ドラムとサイレンサとの摩擦接触によって発生するゴミが感光体ドラム表面に付着しにくい制振部材の挿入方法及び制振部材自動挿入装置を提供することにある。 【0010】また、本発明の他の目的は、ロボットを自動挿入装置のハンドリング手段として使用する場合の最も効果的な挿入動作を有する制振部材自動挿入装置を提供することにある。 【0011】また、本発明の他の目的は、ロボットを自動挿入装置のハンドリング手段として使用する場合、サイレンサ挿入動作時に挿入残り(サイレンサがシャフトに残る)ミスを起こさない制振部材自動挿入装置を提供することにある。 【0012】また、本発明の他の目的は、ロボットを自動挿入装置のハンドリング手段として最も効果的に使用する制振部材自動挿入装置を提供することにある。 【0013】また、本発明の他の目的は、サイレンサを感光体ドラムの内壁面に挿入する自動挿入装置の必要要素の内、サイレンサの整列手段を備えた制振部材自動挿入装置を提供することにある。 【0014】また、本発明の他の目的は、サイレンサを感光体ドラムの内壁面に挿入する際の、サイレンサの具体的な整列手段を備えた制振部材自動挿入装置を提供することにある。 【0015】また、本発明の他の目的は、サイレンサの方向性を測定により判別する制振部材自動挿入装置を提供することにある。 【0016】また、本発明の他の目的は、サイレンサを感光体ドラムの内壁面に挿入する際のサイレンサの位置決め部を備えた制振部材自動挿入装置を提供することにある。 【0017】また、本発明の他の目的は、サイレンサを感光体ドラムの内壁面に挿入する際の、サイレンサの位置決め部のシャフトとサイレンサとの好適な隙間を設定できる制振部材自動挿入装置を提供することにある。 【0018】また、本発明の他の目的は、サイレンサを感光体ドラムの内壁面に挿入する自動挿入装置において、挿入による感光体ドラムとサイレンサとの摩擦接触によって発生するゴミが感光体ドラム表面に付着しない制振部材自動挿入装置を提供することにある。 【0019】また、本発明の他の目的は、感光体ドラムに挿入されたサイレンサの有無確認かつ挿入位置確認を確実にした制振部材自動挿入装置を提供することにある。 【0020】また、本発明の他の目的は、サイレンサを感光体ドラムの内壁面にスムーズに挿入するためのサイレンサを提供することにある。 【0021】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために請求項1の発明は、円筒状の感光体ドラムの内壁面に、スリットを有する円筒形状の制振部材を挿入する方法であって、前記制振部材を固定側に位置決めした後、該制振部材の端部に向けて前記感光体ドラムの端部開口を接近させ、該感光体ドラム内に前記制振部材を串刺し状態で挿入することをことを特徴とする制振部材の挿入方法である。 【0022】また、請求項2の発明は、請求項1に記載の制振部材の挿入方法において、前記制振部材の端部を上向きに位置決めし、前記感光体ドラムを上方から降下させて挿入することを特徴とする。 【0023】また、請求項3の発明は、円筒状の感光体ドラムの内壁面に、スリットを有する円筒形状の制振部材を挿入する装置であって、前記制振部材を位置決め位置に搬送する制振部材搬送手段と、搬送された制振部材を位置決めする位置決め手段と、前記位置決めされた制振部材の端部に向けて前記感光体ドラムを把持して感光体ドラムの端部開口を接近させ、該感光体ドラム内に前記制振部材を串刺し状態で挿入する感光体ドラム搬送ロボットと、制振部材挿入確認手段とを備えていることを特徴とする制振部材の自動挿入装置である。 【0024】また、請求項4の発明は、請求項3に記載の制振部材の自動挿入装置において、前記感光体ドラム搬送ロボットは、感光体ドラムを把持して1チャックかつ1サイクル動作で挿入を行うロボットであることを特徴とする。 【0025】また、請求項5の発明は、請求項4に記載の制振部材の自動挿入装置において、前記ロボットは、感光体ドラムの挿入動作とその直後の引き抜き動作との間に、0.2秒以上の動作停止を行うことを特徴とする。 【0026】また、請求項6の発明は、請求項4に記載の制振部材の自動挿入装置において、前記ロボットは、感光体ドラムの移し替え工程と制振部材挿入工程とが一度に行えることを特徴とする。 【0027】また、請求項7の発明は、請求項3に記載の制振部材の自動挿入装置において、前記制振部材搬送手段は、制振部材を整列する制振部材供給整列手段と、整列した制振部材を搬送する搬送手段と、搬送された制振部材の向きを検出する向き検出手段と、向きが検出された制振部材を位置決め部に供給する位置決め供給手段と、供給された制振部材を位置決めする位置決め手段とを備えて構成されていることを特徴とする。 【0028】また、請求項8の発明は、請求項7に記載の制振部材の自動挿入装置において、前記向き検出手段により検出された情報に基づいて制振部材の向きを揃える向き整列手段を備えていることを特徴とする。 【0029】また、請求項9の発明は、請求項8に記載の制振部材の自動挿入装置において、前記向き検出整列手段は、前記制振部材を供給する途中で、制振部材の一方の端部の外径を測定し、測定された外径値と予め設定した値との比較で前記制振部材の向きを認識し、向きに応じて整列方向を反転することにより挿入の向きを一定にすることを特徴とする。 【0030】また、請求項10の発明は、請求項9に記載の制振部材の自動挿入装置において、前記制振部材の一方の端部の外径を測定する際に、前記制振部材を径方向に押し付ける手段を備えていることを特徴とする。 【0031】また、請求項11の発明は、請求項7に記載の制振部材の自動挿入装置において、前記制振部材の位置決め手段は、90度旋回機構を有するシャフトからなることを特徴とする。 【0032】また、請求項12の発明は、前記シャフトの外径dと感光体ドラムの内部に挿入された制振部材の内径d1との隙間c=(d1−d)が、下記式(I)に示す範囲にあることを特徴とする請求項11に記載の制振部材の自動挿入装置。前記ロボットが感光体ドラムを把持した時の挿入位置精度を±a、前記シャフトの挿入位置での繰り返し停止位置精度を±b、感光体ドラムの内径をD、制振部材の自由状態の挿入導入部先端最大外径をD1とした時、(D−D1)>c>(a+b)・・・(I) 【0033】また、請求項13の発明は、請求項3に記載の制振部材の自動挿入装置において、前記位置決め手段は前記制振部材の端部を上向きに位置決めし、前記感光体ドラム搬送手段は前記感光体ドラムを上方から降下させて挿入するように構成されていることを特徴とする。 【0034】また、請求項14の発明は、請求項13の何れかに記載の制振部材の自動挿入装置において、前記制振部材の挿入時に感光体ドラムの斜め上方から挿入部に向けて、エアを感光体ドラムに吹き付ける手段を備えていることを特徴とする。 【0035】また、請求項15の発明は、請求項14に記載の制振部材の自動挿入装置において、前記エアがクリーンエアであることを特徴とする。 【0036】また、請求項16の発明は、請求項15に記載の制振部材の自動挿入装置において、前記クリーンエアに空気イオンの発生を付加する高速除電器を備えていることを特徴とする。 【0037】また、請求項17の発明は、請求項14〜16の何れかに記載の制振部材の自動挿入装置において、前記制振部材の挿入時に挿入部下方から吸引する吸引手段を備えていることを特徴とする。 【0038】また、請求項18の発明は、請求項7に記載の制振部材の自動挿入装置において、前記制振部材挿入確認手段が、感光体ドラム位置決め手段と制振部材確認センサとを備えていることを特徴とする。 【0039】また、請求項19の発明は、円筒形状の感光体ドラムの内壁面に挿入するスリットを有する円筒形状の制振部材において、その少なくとも一方の端部に挿入導入部が形成されている制振部材である。 【0040】また、請求項20の発明は、請求項19に記載の制振部材において、前記挿入導入部は先細テーパ面に形成され、該先細テーパ面は中芯軸に対する角度αが5度以上30度以下であることを特徴とする。 【0041】また、請求項21の発明は、請求項19又は20に記載の制振部材において、前記挿入導入部の肩部がなだらかな湾曲形状であることを特徴とする。 【0042】 【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図面を参照して説明する。図1〜図3は本発明の挿入方法の原理図を示し、図1は挿入前、図2は挿入時、図3は挿入後をそれぞれ示す。 【0043】図1〜図3に示すように、位置決め具4で挿入導入部2aを鉛直上方にして置かれたサイレンサ2の真上から把持具3で把持した感光体ドラム1を下降させて、串刺し状態で挿入する。本実施形態では鉛直上方向からの挿入の場合を一例として示しているが、挿入方向はこれにとらわれることはない。 【0044】図4は本発明の一実施形態であるサイレンサ自動挿入装置のレイアウト図を示す。感光体ドラム1を供給マテハン14に入れて図の位置で、位置決めする。サイレンサ2は供給整列装置6に無造作に入れられ、それを横一列に整列させて、搬送コンベア7に供給する。供給整列の方法は、昇降機構による切り出し方式やエンドレスのキャタピラの外側に多数の爪を付けて回転させながら供給する方式があり、本実施形態では後者を採用した。搬送コンベア7によってサイレンサ2は方向検出整列装置8に送られ、挿入導入部2aの方向を検出する。真上からエアシリンダ30(図5参照)で押さえてスリット2c(図5参照)を閉じさせた状態で、その先端部の外径をレーザ変位センサ(OMRON製使用)で水平方向から測定する。測定した結果を予め設定した値(サイレンサ2の挿入導入部2a以外の最小外径)と比較して、挿入導入部2aの方向を認識する。認識した結果により90度回転装置20が回転方向を決めて、挿入導入部2aが進行方向後方になるように位置決め供給装置9に送る。本実施形態では、搬送レイアウトが90度方向転換するので90度回転装置20を採用したが、レイアウトにより任意の角度の回転装置が使用出来る。位置決め供給装置9に送られた方向が一定になったサイレンサ2は、水平状態で待機する位置決め装置10のシャフト10aに入れられる。位置決めシャフトに入れる手段としては、コンベアやチャック付き搬送シリンダ等が考えられる。本実施形態では確実性の高い後者を採用した。シャフト10aにサイレンサ2が入るとシャフト10aは90度旋回して鉛直上方向になり、サイレンサ2も鉛直上方向になって挿入準備が完了する。この時サイレンサ2は当然挿入導入部2aが上方になっている。 【0045】尚、位置決め具4のシャフトの外径dと円筒状感光体ドラム1の内部に挿入された時のサイレンサ2の内径d1(図3参照)の隙間c=(d1−d)は1.2mm、感光体ドラム1の内径Dとサイレンサ2の自由状態の挿入導入部先端最大外径D1との差は(D−D1)=2.0mm、感光体ドラム搬送ロボット11が感光体ドラム1を把持した時の挿入位置精度を±a、位置決め具4のシャフトの挿入位置での繰り返し停止位置精度を±b(a+b)=0.4mmで、cは次式(I)を満足している。 (D−D1)>c>(a+b)・・・(I) 【0046】前述のサイレンサ2の供給動作と併行して、感光体ドラム搬送ロボット11は原点位置から供給マテハン14に感光体ドラム1を取りに行き、1本の感光体ドラムを鉛直下方向に把持して位置決め装置10のシャフトの真上まで移動する。シャフトには既にサイレンサ2が鉛直上方向になって待機している(図1参照)ので、感光体ドラム搬送ロボット11はその位置から鉛直下方に移動して図2のようにサイレンサ2を感光体ドラム1の内壁面に串刺しにして一旦停止する。 【0047】この時の停止時間は、少なくても0.2秒以上必要である。それ以下にすると、サイレンサ挿入動作が感光体ドラム搬送ロボット11の引き上げ動作に影響されて、挿入残り(サイレンサがシャフトに残る)ミスが多発する。本実施形態では、感光体ドラム搬送ロボット11は0.3秒間停止した後、図3に示すように上昇し、感光体ドラム移載部15に移動して組立ラインコンベア18の治具上に、サイレンサ2が取り付けられた感光体ドラム1を移載して原点位置に戻る(感光体ドラム搬送ロボットの1チャックかつ1サイクル動作で感光体ドラムの移し替え工程とサイレンサ挿入工程を同時に行う)。 【0048】図6は感光体ドラム表面に、感光体ドラムとサイレンサとの摩擦接触により発生するゴミが付着するのを確実に防止する装置の一例を示す図である。感光体ドラム搬送ロボット11が挿入動作を開始すると同時に、感光体ドラム1の円周方向斜め上方三箇所の吹き出し口40から挿入部の方向に高速除電器(キーエンス製)41で空気イオンの発生を付加したクリーン圧縮エアを吹き付ける。この吹き付けは、挿入、引き抜き動作が完了するまで行う。また、挿入部下方には、吸引装置13につながるダクト13bと吸い込み口13aがあり、クリーン圧縮エア吹き付けで飛散したゴミを吸引排出する。符号19は感光体ドラム搬送ロボットの動作範囲を示し、符号42はクリーン圧縮エア供給源を示す。 【0049】感光体ドラム移載部15に移載された、サイレンサ2の挿入が完了した感光体ドラム1は、組立ラインコンベア18でサイレンサ挿入確認装置12に搬送される。そこで、組立ラインコンベア18の両側面に設置されたエアシリンダ駆動の感光体ドラム位置決め装置16で、感光体ドラム1の位置を一定にした後、同じく組立ラインコンベア18の両側面に設置されたサイレンサ確認センサ17(キーエンス製レーザー変位センサ)をサイレンサ挿入位置に合わせて、有無と位置を確認する。 【0050】サイレンサの方向判別方法は、図5(C)に示す自由状態のサイレンサ2の端部外径d0を測定し、端部外径d0と予め測定してある挿入導入部2a以外の最小外径d3(設定値)との比較で判別する方法である。測定端部が挿入導入部2aの反対側の場合は設定値とほぼ同じ測定値となる(d0≒d3)ので簡単に判別出来るが、測定端部が挿入導入部2aの場合はサイレンサ2の外径がスリット2c付きで真円でないため、挿入導入部2aのd0の値は測定方向により最大d1から最小d2の値となる(図5(B)参照)。この時比較基準値d3がd1>d3>d2の範囲にあると判別出来ない。本実施形態では、判別する時にサイレンサ2の端部測定方向31と直行する外側からエアシリンダ30(図5(A)参照)で圧力を加えて、スリット2cが閉じた状態で測定した。すると、d1,d2,d3の関係は、d3>d1>d2となり判別可能になった。本実施形態で使用したサイレンサ2は、一方の端部に挿入導入部2aがあり、角度α=10度、長さs=8mm、肩部R=3mmであった。 【0051】上記実施形態によれば、サイレンサ2を感光体ドラム1内部へ挿入する方法として、サイレンサ2を固定側の位置決め具4に位置決めした後、サイレンサ2の端部の挿入導入部2aに向けて感光体ドラム1の端部開口を接近させ、感光体ドラム内1にサイレンサ2を串刺し状態で挿入するので、自由状態での形状が不安定でハンドリングの困難なサイレンサ2をハンドリングする必要がなく装置が簡単になる。 【0052】また感光体ドラム1の下端部からサイレンサ2を挿入するので、挿入時に感光体ドラム1とサイレンサ2との摩擦接触によって発生するゴミが感光体ドラム表面1に付着しにくい。 【0053】また、感光体ドラム1のハンドリングに感光体ドラム搬送ロボット11を使用する場合、感光体ドラム搬送ロボット11が原点から動作を開始して再び原点に戻るまでの動作(1サイクル動作)間に、感光体ドラム1の把持を1度しか行わずに(1チャック動作)サイレンサ2の挿入工程を行うことで、感光体ドラム搬送ロボット11の1サイクル動作時間が短くなり生産効率がアップする。 【0054】また、感光体ドラム搬送ロボット11で感光体ドラム1を把持して、感光体ドラム1の内壁面にサイレンサ2を挿入する自動挿入装置の挿入動作時に挿入動作(押し込み動作)と引き抜き動作との切り換え時間を0.2秒未満にすると挿入残り(サイレンサ2が位置決め具4のシャフトに残る)ミスを起こす可能性が高くなる。これは、サイレンサ2が挿入動作により動かされて完全に停止しない内に次の引き抜き動作にはいるため、感光体ドラム内壁面と完全に密着していないために発生する。0.2秒以上の停止時間を取れば、サイレンサ2は感光体ドラム内壁面と完全に密着して、挿入残りミスはなくなる。 【0055】また、本実施形態のサイレンサ2の自動挿入装置では、サイレンサ2の挿入工程と感光体ドラム1の搬送工程を同時に行うことが出来、省スペースおよび低コストを達成出来る。 【0056】また、本実施形態のサイレンサ自動圧入装置の最少構成要素として、無造作に貯蔵されたサイレンサ2を取り出し整列させる手段(サイレンサ供給整列装置6)、整列したサイレンサ2を方向検出部(方向検出整列装置8)に搬送する手段(搬送コンベア7)、サイレンサ2の端部の外径を測定して方向を判別し一定方向に整列させる手段(方向検出整列装置8,90度回転装置20)、一定方向に整列したサイレンサ2を挿入のための位置決め部に供給する手段(位置決め供給装置9)、サイレンサ2の位置決め手段(位置決め装置10)、感光体ドラム1を把持してサイレンサ2を串刺し状態で挿入する搬送ロボット(感光体ドラム搬送ロボット11)及びサイレンサ2の挿入を確認する手段(感光体ドラム位置決め装置16,サイレンサ確認センサ17)がある。これらの手段が1つでもなければサイレンサの挿入および挿入確認は行えない。 【0057】サイレンサ2を串刺し状態で感光体ドラム1に挿入するには、サイレンサ2の端部外径に挿入導入部(面取りまたはテーパ)2aが必要になる。挿入導入部2aがないと感光体ドラム端面とサイレンサ端面とが挿入時に衝突する可能性が高い。この挿入導入部2aをサイレンサ2の両端面に付けることが出来れば方向性は関係ないが、本実施形態のようなスリット2cを有するサイレンサ2は射出成形で作られるため、金型構造上両側に挿入導入部2aを付けるのは困難である(製品を金型から排出出来ない)。そこでサイレンサ2の挿入導入部2aを必ず挿入側にする工程が必要になる。 【0058】サイレンサ2の挿入導入部側を判別する方法として、サイレンサ端部外径を測定して、比較する方法が確実かつ簡単である。サイレンサ2の外径はサイレンサ2にスリット2cがあるため真円形状でなく、楕円形状である。そのためそのまま測定すると円周方向の外径の測定幅が大きく、比較判別出来ない。そこで本実施形態のように測定する時にサイレンサ2を押し付けて測定すると、スリット2cが測定方向と平行になる時はスリット2cを閉じた状態で、直角になる時はスリット2cは閉じないが最小径部を測定するようになるので、測定幅が小さくなり比較判別出来る。 【0059】サイレンサ2の搬送形態は水平(横)にして行うのが容易である。水平で搬送されてくるサイレンサ2を位置決め装置10に備える位置決め具4のシャフトに供給するには、シャフトも水平にする方が容易である。ところが、サイレンサ挿入時はサイレンサ2が垂直である方が感光体ドラム搬送ロボット11の動作範囲が狭く済むので容易である。そこで、位置決め具4のシャフトに90度旋回機能を持たせて、サイレンサ供給時は水平に、挿入時は垂直にして設備を簡単にした。 【0060】サイレンサ2の位置決め部における位置精度は、挿入工程に置いて非常に重要な要素である。本実施形態ではサイレンサ2を位置決めシャフトに入れる方法であるため、サイレンサ2の内径とシャフトの外径との隙間cが重要になる。隙間cの範囲を感光体ドラム搬送ロボット11が感光体ドラム1を把持して挿入部位に来たときの挿入位置に対する位置精度±a、位置決め部シャフトの挿入位置に対する繰り返し位置精度±b、感光体ドラム内径Dおよびサイレンサ挿入導入部先端最大外径D1で表すと(D−D1)>c>(a+b) の範囲でなければならない。c>(D−D1)或いはc<(a+b)であると、挿入時に感光体ドラム1の端面とサイレンサ2の挿入側端面とが衝突する可能性がある。 【0061】本実施形態では、感光体ドラム1にサイレンサ2を感光体ドラム1の下端部側から挿入するので、挿入時に感光体ドラム1とサイレンサ2との摩擦接触によって発生するゴミが感光体ドラム表面に付着しにくいことは前述したが、それでもゴミの発生はあるので、感光体ドラム表面の下端部付近に付着することがある。そこで、挿入と同時に感光体ドラム1の円周方向斜め上方から挿入部の方向にエアを吹き付けて、発生したゴミを感光体ドラム下方に吹き飛ばして、感光体ドラム表面へのゴミの付着を防止する。 【0062】また、吹き付けるエアをクリーンにして、吹き付けるエアによる感光体ドラム表面への汚れの付着を防止する。また、吹き付けるクリーンエアに高速除電器41で空気イオンを発生させて、静電気による感光体ドラム表面へのゴミの付着を防止する。また、挿入部の下に吸引装置13を設けて、発生したゴミを吸引して感光体ドラム表面へのゴミの付着を防止する。また、上記ゴミ付着防止方法を組み合わせて、感光体ドラム表面へのゴミの付着効果を向上させる。 【0063】サイレンサ2の自動挿入装置には、感光体ドラム1の内壁面に挿入されたサイレンサ2の確認あるいはサイレンサ2の挿入位置精度が必要な場合の確認が要求される。本実施形態で提案する感光体ドラム位置決め工程と挿入確認検出工程とを同一工程で実施すればその要求が容易に行える。例えば、挿入確認検出工程だけでは測定原点がバラツクので検出精度が低下するし、感光体ドラム位置決め工程と挿入確認検出工程とを別工程で行うと工程間移動の時に感光体ドラム1の位置が動く可能性があり検出精度が低下するしスペースも必要となる。 【0064】自動挿入装置でサイレンサ2を感光体ドラム1の内壁面にスムーズに挿入するためには、サイレンサ2の端部を特殊形状にする(挿入導入部2aを設ける)必要がある。単なる面取りでは、挿入時に感光体ドラム1の端部内壁面にサイレンサ2が触れた場合、その後の挿入押し込みにサイレンサ2が追随しないので止まってしまう。それを解消するには、感光体ドラム1の端部内壁面にサイレンサ2が触れないように、感光体ドラム把持時の位置決め精度とサイレンサ挿入部の位置決め精度を厳しくしなければならないが、これは極めて難しく、実施してもコストがアップする。本提案のようにサイレンサ2の少なくても一方の端部に挿入導入部2aを設け、その角度αを5度以上30度以下することで位置決め精度を厳しくする必要がなく、スムーズに挿入出来るようになる。角度αを5度未満にすると長さsを長くしないと導入効果が少なくその結果サイレンサ全体の長さが長くなり、30度を超えると角度が急過ぎて導入効果が少なくなる。また挿入導入肩部がR形状(なだらかな湾曲形状)でないと挿入時に感光体ドラム1の内壁面が引っかかりやすく、挿入摩擦によるゴミの発生源にもなりやすい不具合がある。 【0065】なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。 【0066】 【発明の効果】以上、説明したように請求項1及び3の発明によれば、自由状態での形状が不安定でハンドリングの困難な制振部材をハンドリングする必要がなく感光体ドラムに挿入できるので、挿入装置が簡単になるという効果がある。 【0067】また、請求項2,13の発明によれば、制振部材の挿入時に感光体ドラムが挿入位置より上方に位置しているので、感光体ドラムと制振部材との摩擦接触によって発生するゴミが感光体ドラム表面に付着しにくい。 【0068】また、請求項4の発明によれば、感光体ドラム搬送ロボットの1サイクル動作時間が短くなり生産効率がアップする。また、請求項5の発明によれば、制振部材は感光体ドラム内壁面と完全に密着して、挿入残りミスはなくなる。また、請求項6の発明によれば、省スペースおよび低コストを達成出来る。また、請求項7の発明によれば、制振部材の挿入及び挿入確認を行うことができる。 【0069】また、請求項8の発明によれば、制振部材の向きを揃えることが出来るので、挿入導入部を備えた制振部材を用いることが出来る。また、請求項9の発明によれば、制振部材の向きの判別を確実且つ簡単に行うことができる。また、請求項10の発明によれば、スリットを有し真円形状でない制振部材であっても、制振部材の向きの判別を確実且つ簡単に行うことができる。また、請求項11の発明によれば、供給時は制振部材を水平に、挿入時は垂直にして、ロボットの動作範囲を狭くすることが出来、設備を簡単にすることができる。 【0070】また、請求項12の発明によれば、制振部材が感光体ドラムに衝突することなく挿入することができる。また、請求項14の発明によれば、挿入時に発生したゴミを感光体ドラム下方に吹き飛ばして、感光体ドラム表面へのゴミの付着を確実に防止することができる。 【0071】また、請求項15の発明によれば、吹き付けるエアによる感光体ドラム表面への汚れの付着を防止することができる。また、請求項16の発明によれば、静電気による感光体ドラム表面へのゴミの付着を防止することができる。また、請求項17の発明によれば、発生したゴミを吸引して感光体ドラム表面へのゴミの付着を防止することができる。また、請求項18の発明によれば、制振部材の挿入確認検出が確実且つ容易に行える。また、請求項19〜21の発明によれば、自動挿入装置で感光体ドラムの内壁面にスムーズに挿入することができる制振部材を提供することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006747 【氏名又は名称】株式会社リコー
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| 【出願日】 |
平成12年4月20日(2000.4.20) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100060690 【弁理士】 【氏名又は名称】瀧野 秀雄
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| 【公開番号】 |
特開2001−305908(P2001−305908A) |
| 【公開日】 |
平成13年11月2日(2001.11.2) |
| 【出願番号】 |
特願2000−119373(P2000−119373) |
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