| 【発明の名称】 |
熱定着装置及び画像形成装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】安田 恵三
【氏名】加藤 泰久
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| 【要約】 |
【課題】ZESM対応の熱定着装置における不具合を解消する。
【解決手段】定着ローラと当該ローラに内蔵される2つの熱源を内蔵する定着ローラを有する熱定着装置において、ローラ長手方向の主たる通紙範囲を加熱するための第1熱源による加熱範囲を、従たる通紙範囲を加熱するための第2熱源による加熱範囲に近い端部域とその他の中央加熱域に分割して、端部加熱域での加熱強度を中央加熱域の加熱強度の30〜50%に制限する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 定着ローラと当該ローラに内蔵される2つの熱源とを備えて構成される熱定着装置であって、一方の熱源がローラ長手方向の主たる通紙範囲を加熱するための第1熱源であり、他方の熱源が従たる通紙範囲を加熱するための第2熱源であり、各熱源に対して夫々温度検知手段が設置され当該検知手段による検知結果に基づいて各熱源の駆動を個別に制御するような熱定着装置において、上記第1熱源による加熱範囲を、第2熱源による加熱範囲に近い端部域とその他の中央加熱域に分割して、端部加熱域での加熱強度を中央加熱域の加熱強度の30〜50%に制限したことを特徴とする熱定着装置。 【請求項2】 上記第1熱源と第2熱源の各出力の配分を、第1熱源:第2熱源=6.25:3.75〜5:5の比率に調整したことを特徴とする請求項1に記載の熱定着装置。 【請求項3】 上記第1熱源による加熱範囲と第2熱源による加熱範囲に重複部分をもたせ、上記第2熱源による加熱範囲を、第1熱源による加熱範囲に近い端部域とその他の中央加熱域に分割して、上記重複部分での加熱強度を最大加熱強度の30〜50%になるように調整したことを特徴とする請求項1又は2に記載の熱定着装置。 【請求項4】 各熱源の出力制御を、立上げ時と通紙時とで可変とし、且つ通紙時の用紙サイズが第1熱源の加熱対象領域のみにかかるサイズの場合と、両方の熱源の加熱対象領域にかかるサイズの場合とで、各々の熱源の出力を変更するように構成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の熱定着装置。 【請求項5】 用紙サイズが両方の熱源の加熱対象領域にかかるサイズの場合に、通紙一定時間後に、更に各熱源の出力を更に変更することを特徴とする請求項4に記載の熱定着装置。 【請求項6】 用紙サイズが第1熱源の加熱対象領域のみにかかり、なおかつ、その加熱対象領域の全幅に及んでいない場合に、直ちに又は通紙一定時間後に、定着制御温度を初期状態から下げることを特徴とする請求項4に記載の熱定着装置。 【請求項7】 連続通紙時に、段階的に定着制御温度を下げていくことを特徴とする請求項4〜6のいずれか一項に記載の熱定着装置。 【請求項8】 第2熱源とそれに対する温度検知手段との間隔が、第1熱源とそれに対する温度検知手段との間隔よりも短くなるように、各熱源と各温度検知手段とが配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の熱定着装置。 【請求項9】 熱源端部を嵌合保持する支持体の嵌合穴が、各熱源の端部径に合わせて、異なる径に形成されていることを特徴とする請求項8に記載の熱定着装置。 【請求項10】 各熱源に対して取り付けられた温度過昇防止装置が、第1熱源とそれに対する温度過昇防止装置の間隔と、第2熱源とそれに対する温度過昇防止装置の間隔とが等しくなるように、配置されていることを特徴とする請求項8に記載の熱定着装置。 【請求項11】 立上げの際に、昇温中の温度上昇勾配に基づき、その勾配が一定以上であれば一定時間後に通紙可能とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の熱定着装置。 【請求項12】 上記温度上昇勾配が一定の値に達していない場合には、通紙不可とすることを特徴とする請求項11に記載の熱定着装置。 【請求項13】 上記温度上昇勾配が一定の値に達していない場合に、更に一定時間後のローラ温度を検出して、その検出温度が一定値以上であれば、定着設定温度に達するまで熱源を駆動して通紙可能とすることを特徴とする請求項11に記載の熱定着装置。 【請求項14】 定着ローラが回転状態から停止状態に切り替わる際に、熱源を所定時間オフし、しかる後に再び温度制御するように構成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の熱定着装置。 【請求項15】 請求項1〜14のいずれか一項に記載の熱定着装置を備えた画像形成装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、プリンタ、ファクシミリ、複写機等の画像形成装置に装着される熱定着装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】画像形成装置においては、画像情報を記録すべきシート類として、A列、B列、レター列などの定形サイズのみならず、不定形サイズのものまで種々のタイプのシートを対象として、これらのいずれでも通紙可能な構成となっている。これに対応して熱定着装置においても、それら総ての用紙サイズのいずれのものを連続通紙しても、定着ローラの表面温度を効率良く、しかも均一であるように保つように制御することが求められる。そのため、定着ローラに内蔵されるべき加熱ヒータを複数個設けることが提案され、実現化している。 【0003】ところで、省エネ化の要請が日常的になっている昨今では、画像形成装置の定着部が、当該装置の非稼動の際に、零エネルギー消費状態に達するようになったゼロ・エネルギー待機モード(ZESM)が採用されつつある。このZESMでは、従来の待機モードのように、画像形成装置は作動指示を受けると瞬時的に、或いは殆ど瞬時にコピーや複写ができるようになっている。つまりZESMの状態では、タイマー、カウンター並びにメモリー機能のような電子機能を維持するための最低限のエネルギー量が消費されるにすぎない。所謂「未来の複写機」と称される装置においては、当該ZESMは休止モードと同等である【0004】 【発明が解決しようとする課題】このようなZESM対応の熱定着装置においては立上げ時間短縮のため、定着ローラの肉厚が極めて薄くなっている。例えばφ40mmローラでは、鉄材料でなる場合0.3mm前後、アルミ材料でなる場合0.4mm前後にして、熱伝導を早くしている。またヒータ(熱源)についても、立上げ時の静止状態では、他の部位が稼動していないので、その装置が許される最大限の実効出力(例:1200W)を有するものを用いて、通紙の際には、点灯率で間引くことで稼動状態で許される最大限の実効出力(例:860W)相当で使用することが行われている。 【0005】しかしながら、従来あるような2個の内蔵ヒータでそれぞれ定着ローラの異なる範囲を加熱し、各ヒータで配光区分けする構成(第1、第2ヒータ共、単位長さ当たりの出力を同じとし、A4縦幅を境にして分ける措置)では、A5縦やB5縦のような小サイズの用紙を連続通紙すると、これら用紙サイズ域の外範囲におけるローラ部分が直ちに温度上昇してしまい、端部側の温度検知手段の範囲にまで昇温状態が伝わり、端部側で異常温度を検出したり、異常な温度上昇のためにローラが溶着するなどの不具合を生じるおそれが出てしまい、一方でローラ幅全域にわたるような大サイズの用紙を連続通紙すると、用紙域の温度落ち込みが大きく、定着に必要な温度を下回ったりする。これは、熱定着装置の通紙できる能力が大きくなるほど顕著になる傾向にある(例えば実験ではA4横を40枚/分以上の速度で通紙できるものから顕著であった)。また、それぞれのヒータに対して陰となるローラ内周面部分では他の部分に比べ温度差が生じ、両ヒータの特性的な面から、端部加熱用ヒータの方が温度上昇勾配が低く、中心域加熱用ヒータによってローラ端部側で陰となる範囲では、その逆側の高いところと比べて例えば約60℃ぐらいの差が生じており、この領域に温度検知手段を設けると立上げ温度検知が遅く鈍くなってしまい、ZESMを達成できないことはもちろん、逆側で部材が溶融する危険が生じる。更にヒータの制御をローラ表面温度の検知に基づいて行うにあたり、表面温度検知からヒータ制御までの応答の遅れ(タイムラグ)は肉厚の薄い定着ローラの場合にも存在し、とりわけフル点灯で加熱する立上げ時には、目標検知温度を検知するまでそのまま待機させると、通紙可能なまでの立上げ時間が狙いの時間(設計上の立上げ予定時間)から外れることになったり、ヒータのオフタイミングの遅れによりオーバーシュートによってローラ表面が溶融するおそれがある。 【0006】本発明では、以上のようなZESM対応の熱定着装置における不具合を解消することを課題とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記課題は、本発明にしたがって、定着ローラと当該ローラに内蔵される2つの熱源とを備えて構成される熱定着装置であって、一方の熱源がローラ長手方向の主たる通紙範囲を加熱するための第1熱源であり、他方の熱源が従たる通紙範囲を加熱するための第2熱源であり、各熱源に対して夫々温度検知手段が設置され当該検知手段による検知結果に基づいて各熱源の駆動を個別に制御するような熱定着装置において、上記第1熱源による加熱範囲を、第2熱源による加熱範囲に近い端部域とその他の中央加熱域に分割して、端部加熱域での加熱強度を中央加熱域の加熱強度の30〜50%に制限したことで、解決できる。 【0008】上記第1熱源と第2熱源の各出力の配分を、フル点灯状態で第1熱源:第2熱源=6.25:3.75〜5:5の比率とするのが、好適である。また上記第1熱源による加熱範囲と第2熱源による加熱範囲に重複部分をもたせ、上記第2熱源による加熱範囲を、第1熱源による加熱範囲に近い端部域とその他の中央加熱域に分割して、上記重複部分での加熱強度を最大加熱強度の30〜50%になるように調整できれば、一層効果的である。 【0009】各熱源の出力制御を、立上げ時と通紙時とで可変とし、且つ通紙時の用紙サイズが第1熱源の加熱対象領域のみにかかるサイズの場合と、両方の熱源の加熱対象領域にかかるサイズの場合とで、各々の熱源の出力を変更するように構成すれば、一層好ましい。用紙サイズが両方の熱源の加熱対象領域にかかるサイズの場合に、通紙一定時間後に、更に各熱源の出力を更に変更したり、用紙サイズが第1熱源の加熱対象領域のみにかかり、なおかつ、その加熱対象領域の全幅に及んでいない場合に、直ちに又は通紙一定時間後に、定着制御温度を初期状態から下げたり、更には連続通紙時に、段階的に定着制御温度を下げていくようにするのが良い。 【0010】第2熱源とそれに対する温度検知手段との間隔が、第1熱源とそれに対する温度検知手段との間隔よりも短い、即ち、近くなるように、各熱源と各温度検知手段とを配置すれば、好適である。そのような配置を確実にするためには、熱源端部を嵌合保持する支持体の嵌合穴を、各熱源の端部径に合わせて、異なる径に形成する。また各熱源に対して取り付けられた温度過昇防止装置を、第1熱源とそれに対する温度過昇防止装置の間隔と、第2熱源とそれに対する温度過昇防止装置の間隔とが等しくなるように、配置するのがよい。 【0011】立上げの際に、昇温中の温度上昇勾配に基づき、その勾配が一定以上であれば一定時間後に通紙可能とするのがよい。上記温度上昇勾配が一定の値に達していない場合には、通紙不可とするか、更に一定時間後のローラ温度を検出して、その検出温度が一定値以上であれば、定着設定温度に達するまで熱源を駆動して通紙可能とする。定着ローラが回転状態から停止状態に切り替わる際に、熱源を所定時間オフし、しかる後に再び温度制御するように構成すれば、一層好適である。 【0012】 【発明の実施の形態】本発明の詳細を、図に示す例に基づいて説明する。先ず本発明に係る画像形成装置について説明する。画像形成装置全体の構成は基本的には従来のものと共通しており、図1において、静電潜像担持体である感光体ドラム21の周囲には、当該ドラム表面を帯電するための帯電チャージャ22、一様帯電処理面に潜像を形成するための書込み部(マルチビーム書込み)23、ドラム表面の潜像に帯電トナーを付着することでトナー像を形成する現像装置24、形成されたドラム上のトナー像を記録シートへ転写するための転写装置(転写搬送ベルトユニット)25、ドラム上の残留トナーを除去するためのクリーニング装置27、ドラム上の残留電位を除去するための除電装置28が順に配設されている。このような構成において、画像形成がN/P(ネガポジ)で行われる場合、帯電チャージャ22によって表面を一様に負に帯電された感光体21は、書込み部23によって静電潜像を形成され、現像装置24によってトナー像を形成される。当該トナー像は、転写ベルト29などでなる転写装置25によって、感光体ドラム21表面から、装置下部のタンデムトレイ、ユニバーサルトレイ、固定トレイなどを組み合わせてなる給紙バンク26或いは横付け給紙トレイから搬送された記録シートへ転写される。この転写の際に感光体ドラム21に静電的に付着した記録シートは、分離爪によって感光体ドラム21から分離される。そして未定着の記録シート上のトナー像は定着装置30によって記録シートに定着される。一方、転写されずに感光体ドラム21上に残留したトナーは、クリーニング装置27によって除去回収される。残留トナーを除去された感光体ドラム21は除電ランプ28で初期化され、次回の画像形成プロセスに供される。 【0013】次に、本発明に係る定着装置30を、図2で説明する。なお以下では通紙基準がローラ長手方向中央にあるもので説明するが、端部を基準とするものに対しても容易に適用可能である。図示のように、加圧ローラ4が圧接する定着ローラ1に、2個のヒータ2a,2bが内蔵されている。そして、定着ローラ1の表面には排紙の際の用紙巻き付きを防ぐ分離爪5の他、上記2個のヒータに対応して2個のサーミスタ3a,3bが配設されている。さらに温度過昇防止装置であるサーモスタット6a,6bも2個のヒータに対応するように定着ローラ1の表面に接するように配置されている。サーモスタットの代わりに温度ヒューズであってもよい。 【0014】図3から理解できるように、上記2個のヒータは、主たる通紙範囲に当たる中央領域のための第1ヒータ2aと、従たる通紙範囲に当たる端部領域のための第2ヒータ2bである。また2個のサーミスタは、中央領域用サーミスタ3aと端部領域用サーミスタ3bである。サーモスタットも、中央領域用サーモスタット6aと端部領域用サーモスタット6bである。不図示の制御回路からそれぞれのソリッドステートリレー(SSR)を介して周知のように各ヒータへの給電制御が行われる。各ヒータ、サーミスタ及びサーモスタットのローラ円周方向での位置関係を明らかにする図4において、中央領域用サーミスタ3aと端部領域用サーミスタ3bはローラ円周方向で同一位置にあって重なっている。つまり、定着ローラ1に内蔵されローラ回転とは無関係に固定状態に配置されたヒータに対して、端部領域用サーミスタ3bは、中央領域用サーミスタ3aの第1ヒータ2aとの距離よりも、第2ヒータ2bの近くに定着ローラとの接点を有するように位置することとなる。またサーモスタットについては、第1ヒータ2aと中央領域用サーモスタット6aの距離と、第2ヒータ2bと端部領域用サーモスタット6bの距離とは等しくなっており、並列する2個のヒータの夫々と各サーモスタットとを等距離におくことで、サーモスタットが、感知対象たるヒータ以外のヒータの存在によって本来の輻射熱を妨げられることのない位置へ配置されることとなる。 【0015】定着ローラ内に複数のヒータを正しく保持するために、図5に示されるように、中央用第1ヒータ2aと端部用第2ヒータ2bの端部の碍子部の径はそれぞれφd1、φd2(φd1≠φd2、図示の例ではφd1<φd2)と差を付けられている。またこれら碍子部を嵌合保持するヒータブラケット8の嵌合穴の径も各φd1、φd2に対応するφD1、φD2(φD1≠φD2、図示の例ではφD1<φD2)となっている。そのため、各嵌合穴は必ず1to1で対応するヒータのみしか嵌合設置できないようになっている。定着ローラ1と各ヒータ2a,2bの位置関係を正しく維持するために、当然ながら、ヒータブラケット8はローラ軸受に直接的あるいは間接的に取り付けられている。 【0016】第1ヒータ2aと第2ヒータ2bは、図3で認識できるように、各々3区分され、第2ヒータ2bは両端55mmの長さ範囲にのみ発光部(すなわち加熱部)を有し、第1ヒータ2aは両端を除く中央210mmの長さ範囲に発光部を有しているが、図6に示されるように、当該第1ヒータ2aのさらに中央150mmの長さ範囲の発光強度(すなわち加熱強度)に比べて、中央210mmの長さ範囲の発光部のうちの両端各30mmの長さ範囲では、30%から50%程度の発光強度に抑えられている。このような配光を行うことにより、小サイズ紙の連続通紙を行った場合においても、第1ヒータ2aの発光部両端域での過剰な温度上昇を回避することができる。 【0017】以上のような構成の第1ヒータ2aと第2ヒータ2bとで、発光部の長さ比率に応じて、各ヒータの出力配分を第1ヒータ:第2ヒータで6.25:3.75〜5:5に設定して、温度分布の一層の均一化を実現させる。例えば点灯率1.0のとき(立上げ時)両ヒータのトータル出力が1200Wの場合、第1ヒータを750W、第2ヒータを450Wに配分する程度から、両ヒータとも600Wずつとする範囲で温度分布の均一化となるようにセットする。一例として、中央領域用の第1ヒータを650W、端部領域用の第2ヒータを550Wとし、図7に示されるように、通紙時には、先ず開始にあたり用紙幅を検知し、その用紙が第1ヒータ2aと第2ヒータ2bの両方にかかるサイズ、例えばA3やA4サイズであれば、点灯率をそれぞれ0.72、即ち、第1ヒータ468W、第2ヒータ396Wとし、検出された用紙サイズが第1ヒータ2aのみにかかる場合には、第1ヒータの点灯率を0.85の553W、第2ヒータの点灯率を0.56の308Wとする出力比率の組み合わせに切り替えることができるように制御する。 【0018】また点灯率を同じ0.72とし、第1ヒータ468W、第2ヒータ396Wで通紙を行うことで通紙開始後の低温から適温に復帰するまでの時間を短縮させることができるが、その温度に復帰し、安定してくると、同じ比率のままでは、定着温度が均一にならなくなるため、一定時間さらに通紙が続く場合(図7でのTime out 2以降に相当)は、それを補正するために、第1ヒータの点灯率を0.85の553W、第2ヒータの点灯率を0.56の308Wの出力比率の組み合わせに切り替えることで、ZESM定着器の連続時の定着温度分布を安定させることが可能となる。 【0019】また検出された用紙サイズが第1ヒータのみにかかる場合、上記のように、第1ヒータ553W、第2ヒータ308Wの出力比率に切り替えられるが、その後一定時間さらに通紙が続く場合(図7でのTime out 5以降に相当)、さらに用紙サイズを検知し、第1ヒータ2aの幅より狭い用紙の場合は、定着設定温度を、中央、端部とも10度下げるように制御する。そのような制御で、小サイズ(ハガキ、A6、B5T等)時の用紙域外の温度上昇を抑制し、端部側が異常温度を検出したり、実際の異常温度によりローラが溶着する等の事態を防止する。 【0020】さらにどの紙種においても、一定時間さらに通紙が続く場合(図7でのTime out 3,4以降に相当)、さらに定着設定温度を、中央、端部とも下げてしまうように制御する。そのような制御で、連続通紙時の用紙域外の温度上昇を抑制し、高温による樹脂の劣化、メルトダウン、軸受ロック等の不具合を防止する。 【0021】一方で、以上の構成において、温度検知に対する応答の遅れを回避するための温度制御を以下に説明する。図8のフローチャートにおいて、電源オン時をt=0とし(S1)、t1秒後の表面温度T1を検知し(S2)、t2秒後の温度T2を検知した(S3)後、T2−T1を判定して、この温度勾配が一定(例:20度)以上であれば(S4)、一定時間後(Time out、S5)にコピー可として(S6)、応答遅れを回避する。T2−T1の判定の際、温度勾配が一定以上でなければ、異常として通知しコピー不可として(S7)、ヒータの断線等の不具合を早期に発見可能とする。 【0022】供給電源の電圧変動によるヒータの電力不足時や、室温が極端に低い場合など、予めZESMモードによる立上げが困難な条件にある際の異常検知に関して誤作動を回避するためには、図9のフローチャートにおいて、電源オン時を基準にt1秒後の温度T1とt2秒後の温度T2の温度勾配が一定以上でない場合に、さらにt3秒後の温度T3を検知し(S7)、一定温度(例:160℃)に達していれば(S8)、コピー可とする(S9)。一定温度に達していなければ、異常として通知しコピー不可とする(S10)。 【0023】またコピー動作が開始され通紙時の定着ローラ回転状態から、定着動作を終了してローラを回転停止する場合、通紙時には加圧ローラや通紙の際の奪熱を考慮して多めの熱量がローラに供給されるようになっているので、そのままローラが停止しヒータのOFFタイミングが遅れると急激な温度上昇を生じることになる。そこで図10に示すように、定着終了後にはいったん定着制御温度値を常温(例えば20℃)に下げることでヒータをつけないでよい状態とし、一定時間(例えば0.5秒)後に再度、定着制御温度を元の状態に戻すように制御する。これにより通紙完了後定着ローラが回転停止する際の温度上昇によるオーバーシュートによる表面溶融などの不具合を回避できる。 【0024】なお、中央領域用の第1ヒータの端部での発光強度の抑制だけでなくさらに、端部領域用の第2ヒータについても、第1ヒータとの境界側端部域の発光強度を抑制しながら、その発光強度抑制域を第1ヒータ端部発光域と重複するようにして、両ヒータの境界部の温度を補い合い、その範囲での温度維持を容易にすることもできる。その際、図11に示されるように、重複範囲(斜め格子線部分)の発光強度を最大発光強度の30%から50%程度に調整して、図6に示された例の改善型とするのが良い。重複範囲を形成するために、第2ヒータの発光部を第1例の55mmから例えば70mmに伸ばして、その延長範囲を発光強度抑制域とする。このような構成は特に例えば1分間当たりA4サイズ紙で35枚程度以下で画像形成を実施する装置に適用するのが良い。実験では、このような構成では、色々な用紙を連続的に通した場合でも、ローラ表面の温度を均一に保つことが一層容易で、特にその境界にくる用紙に対しては、上記第1例の構成よりも好ましい結果を得た。そして、このような構成において、既述のような、各ヒータでの出力配分、点灯率変更、定着温度制御を行うことで【0025】 【発明の効果】本発明によれば、ローラ長手方向の主たる通紙範囲を加熱するための第1熱源による加熱範囲を、従たる通紙範囲を加熱するための第2熱源による加熱範囲に近い端部域とその他の中央加熱域に分割して、端部加熱域での加熱強度を中央加熱域の加熱強度の30〜50%に制限したので、ZESM対応の熱定着装置であっても、異なる種々のサイズの用紙を連続通紙しても、定着ローラの表面温度を均一に保つことができ、用紙域の外の温度上昇や、第2熱源のための温度検知手段のあたりまで温度が上がって、異常温度となったり、異常な昇温化のためのローラ溶着などの不具合を解消することができる。 【0026】第1熱源の第2熱源の各出力の配分がフル点灯状態で第1熱源:第2熱源=6.25:3.75〜5:5の比率であることが、ローラの温度分布を均一に保持するための理想的な熱源出力配分である。また第1熱源による加熱範囲と第2熱源による加熱範囲に重複部分をもたせ、第2熱源による加熱範囲を、第1熱源による加熱範囲に近い端部域とその他の中央加熱域に分割して、上記重複部分での加熱強度を最大加熱強度の30〜50%になるように調整すると、例えばZESM対応の薄肉定着ローラを有する画像形成装置であって、1分間に35枚以下の通紙スピードをもつようなものの場合、特にローラ幅フルサイズ時での境界部の温度落ち込みなどにも有効に作用することとなる。 【0027】各熱源の出力制御を、立上げ時と通紙時とで可変とし、且つ通紙時の用紙サイズが第1熱源の加熱対象領域のみにかかるサイズの場合と、両方の熱源の加熱対象領域にかかるサイズの場合とで、各々の熱源の出力を変更するように構成することで、ZESMを実現しながら、通紙サイズによる不具合を回避できる。用紙サイズが両方の熱源の加熱対象領域にかかるサイズの場合に、通紙一定時間後に、更に各熱源の出力を更に変更したり、用紙サイズが第1熱源の加熱対象領域のみにかかり、なおかつ、その加熱対象領域の全幅に及んでいない場合に、直ちに又は通紙一定時間後に、定着制御温度を初期状態から下げたり、更には連続通紙時に、段階的に定着制御温度を下げていくようにすることで、通紙が続いても定着ローラの表面温度を均一に保つことが可能となる。 【0028】第2熱源とそれに対する温度検知手段との間隔が、第1熱源とそれに対する温度検知手段との間隔よりも短くなるように、各熱源と各温度検知手段とを配置すれば、立上げ時間の遅れや応答遅れによる予定以上の昇温のためのメルトダウンを回避できる。また各熱源に対して取り付けられた温度過昇防止装置を、第1熱源とそれに対する温度過昇防止装置の間隔と、第2熱源とそれに対する温度過昇防止装置の間隔とが等しくすれば、作動時間のばらつきを最小限に抑えることが可能となり、異常時における発煙、発火を回避できる。 【0029】立上げの際に、昇温中の温度上昇勾配に基づき、その勾配が一定以上であれば一定時間後に通紙可能としておけば、立上げ時間のオーバーや、オーバーシュートによる定着ローラ表面の溶融等の不具合を防止でき、より安全で品質の安定したZESM対応機を提供できる。上記温度上昇勾配が一定の値に達していない場合に、通紙不可とすることで熱源の断線等の不具合を早期に発見でき、また更に一定時間後のローラ温度を検出して、その検出温度が一定値以上であれば、定着設定温度に達するまで熱源を駆動して通紙可能とすることで、供給電源の電圧変動による熱源の電力不足時や、室温が極端に低く、予めZESM状態による立上げが困難な条件下においても、異常検知の誤作動等を回避することができる。定着ローラが回転状態から停止状態に切り替わる際に、熱源を所定時間オフし、しかる後に再び温度制御するように構成すれば、通紙終了後ローラ回転停止の際のオーバーシュートによるローラ表面溶融等の不具合を解消できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006747 【氏名又は名称】株式会社リコー
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| 【出願日】 |
平成12年12月27日(2000.12.27) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100063130 【弁理士】 【氏名又は名称】伊藤 武久 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−305906(P2001−305906A) |
| 【公開日】 |
平成13年11月2日(2001.11.2) |
| 【出願番号】 |
特願2000−398004(P2000−398004) |
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