| 【発明の名称】 |
画像形成装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】江原 譲
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| 【要約】 |
【課題】駆動ローラと従動ローラに巻き掛けられた転写ベルト上に記録媒体を静電吸着させて搬送し、その記録媒体に感光体上のトナー像を転写する画像形成装置において、駆動ローラの速度変動を抑え、記録媒体上のトナー像に濃度むらができる不具合を防止する。
【解決手段】駆動モータの回転を、カップリング19を介して駆動ローラ1に伝達して、その駆動ローラ1を回転駆動する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 回転駆動される駆動ローラと、従動ローラとを含む少なくとも2本のローラに巻き掛けられて駆動される転写ベルトに記録媒体を静電吸着させて搬送し、その搬送される記録媒体に像担持体に形成されたトナー像を静電的に転写する画像形成装置において、駆動源により回転駆動される駆動軸に設けられた駆動側係合部材と、前記駆動ローラに設けられたローラ側係合部材とを、着脱可能ではあるが、両者の相対回転は不能となるように、互いに連結して成るカップリングを介して、前記駆動源の回転を駆動ローラに伝達して当該駆動ローラを回転駆動するように構成したことを特徴とする画像形成装置。 【請求項2】 前記カップリングは、その駆動側係合部材とローラ側係合部材が互いに連結することにより、前記駆動ローラを位置決めする機能を兼用する請求項1に記載の画像形成装置。 【請求項3】 前記ローラ側係合部材が、駆動側係合部材に対して、駆動ローラの軸線方向に着脱可能に連結している請求項1又は2に記載の画像形成装置。 【請求項4】 前記駆動軸に固定された第1のギアと、該第1のギアに噛み合い、かつ前記駆動源により回転駆動される第2のギアと、第1及び第2のギアの軸間を位置決めする支持部材とを有する請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成装置。 【請求項5】 前記像担持体を位置決めする画像形成装置本体の構造体に対して前記駆動側係合部材を位置決めした請求項1乃至4のいずれかに記載の画像形成装置。 【請求項6】 前記駆動軸に慣性体を設けた請求項1乃至5のいずれかに記載の画像形成装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、転写ベルトによって搬送される記録媒体に、像担持体に形成されたトナー像を転写する画像形成装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】電子複写機、プリンタ、ファクシミリ或いはその少なくとも2つの機能を備えた複合機などとして構成される上記形式の画像形成装置は従来より周知である。 【0003】図11は、従来のこの種の画像形成装置の一例を示す概略図である。ここに示した画像形成装置は、駆動ローラ1と従動ローラ2とに巻き掛けられた転写ベルト3が、駆動ローラ1の回転により、矢印A方向に走行駆動され、その転写ベルト3上に記録媒体Pが担持されて搬送される。このとき、表面にトナー像が形成されて矢印B方向に回転駆動されるドラム状の感光体4として構成された像担持体が記録媒体Pの表面に当接すると共に、転写ベルト3の裏面に当接したバイアスローラ5に、感光体上のトナーの帯電極性と逆極性の電圧が印加される。これにより、記録媒体Pは転写ベルト3上に静電吸着され、しかも感光体4上のトナー像が記録媒体P上に静電的に転写される。このトナー像は図示していない定着装置により記録媒体上に定着されて最終画像となる。 【0004】駆動ローラ1と、従動ローラ2と、バイアスローラ5は、フレーム6に回転自在に支持され、これらの要素と転写ベルト3などの要素によって一体的な転写ユニット7が構成されている。かかる転写ユニット7は、その駆動ローラ1の中心軸線のまわりに揺動可能となっていて、トナー像の転写動作時以外の時期には、図11に鎖線で示すように転写ベルト3が感光体4から離間する。 【0005】図12は転写ユニットの平面図であるが、この図に符号Rを付した側が画像形成装置本体9の奥側であり、符号Fを付した側が画像形成装置本体9の手前側となる。従来の画像形成装置においては、駆動ローラ1の奥側の端部に軸受8が取り付けられ、その軸受8が画像形成装置本体9の構造体、ここに示した例では画像形成装置本体9の奥側の側板10Aに着脱可能に嵌合し、駆動ローラ1の奥側の端部がその軸受8に回転自在に支持されている。 【0006】また駆動ローラ1の奥側の端部には、駆動ローラギア11が固定され、このギア11に、画像形成装置本体側に回転自在に支持された本体ギア12が噛み合い、画像形成装置本体側に設けられた図示していない駆動モータより成る駆動源の回転が本体ギア12を介して駆動ローラギア11に伝えられ、これにより駆動ローラ1が図11における反時計方向に回転駆動され、転写ベルト3が矢印A方向に走行駆動される。 【0007】駆動ローラ1の手前側の端部は、画像形成装置本体9の手前側の側板10Bに着脱可能に固定された支持板13に回転自在に支持されている。支持板13を手前側の側板10Bから外し、転写ユニット7を矢印Cで示した手前側に引くと、軸受8が奥側の側板10Aから外れると共に、駆動ローラギア11が本体ギア12から外れ、その軸受8と駆動ローラギア11を含む転写ユニット7を、画像形成装置本体9に対して、手前側に取り出すことができる。逆の操作により転写ユニット7を画像形成装置本体9に装着することができる。 【0008】上述のように、従来のこの種の画像形成装置においては、着脱可能に噛み合った駆動ローラギア11と本体ギア12を介して駆動モータの回転が駆動ローラ1に伝達され、その駆動ローラ1が回転駆動される。その際、転写ベルト3は、或る張力をもって駆動ローラ1と従動ローラ2に巻き掛けられているので、図13に誇張して示すように、駆動ローラ1が、転写ベルト3から受ける外力により弾性的に曲げ変形したり、捩れ変形する。このため、駆動ローラ1に固定された駆動ローラギア11と、画像形成装置本体側に設けられた本体ギア12とが正しく噛み合わず、両ギア11,12の軸間距離が不正確なものとなる。このため、両ギア11,12の回転時に、その各歯同士が次々に噛み合う際に、駆動ローラギア11と駆動ローラ1の回転速度に変動が生じる。互いに対をなした一対のギアの歯同士が1秒間に噛み合う回数を噛み合い周波数と称することにすると、駆動ローラギア11と駆動ローラ1に、その噛み合い周波数に対応する周期的な速度変動が生じるのである。また駆動ローラギア11と本体ギア12の着脱時にその歯面に傷が付くことにより、駆動ローラギア11と駆動ローラ1に周期的な速度変動が発生することも考えられる。 【0009】上述のように、互いに着脱可能に係合したギア11,12を介して駆動ローラ1を回転駆動するように構成すると、駆動ローラ1に噛み合い周波数に対応する周期的な速度変動が発生し、これによって転写ベルト3が同じ周期で速度変動する。一方、記録媒体Pは転写ベルト3に静電的に吸着保持されて搬送される。このため、転写ベルト3が上述のように周期的に速度変動を起こすと、感光体4から記録媒体P上に転写されたトナー像、ひいてはその最終画像に、例えば数mm程度のピッチの濃度むらが発生し、その画質が劣化する。 【0010】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した新規な認識に基づきなされたものであり、その目的とするところは、画像に濃度むらが発生する不具合を効果的に抑えることのできる画像形成装置を提供することにある。 【0011】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達成するため、回転駆動される駆動ローラと、従動ローラとを含む少なくとも2本のローラに巻き掛けられて駆動される転写ベルトに記録媒体を静電吸着させて搬送し、その搬送される記録媒体に像担持体に形成されたトナー像を静電的に転写する画像形成装置において、駆動源により回転駆動される駆動軸に設けられた駆動側係合部材と、前記駆動ローラに設けられたローラ側係合部材とを、着脱可能ではあるが、両者の相対回転は不能となるように、互いに連結して成るカップリングを介して、前記駆動源の回転を駆動ローラに伝達して当該駆動ローラを回転駆動するように構成したことを特徴とする画像形成装置を提案する(請求項1)。 【0012】その際、前記カップリングは、その駆動側係合部材とローラ側係合部材が互いに連結することにより、前記駆動ローラを位置決めする機能を兼用すると有利である(請求項2)。 【0013】また、上記請求項1又は2に記載の画像形成装置において、前記ローラ側係合部材が、駆動側係合部材に対して、駆動ローラの軸線方向に着脱可能に連結していると有利である(請求項3)。 【0014】また、上記請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成装置において、前記駆動軸に固定された第1のギアと、該第1のギアに噛み合い、かつ前記駆動源により回転駆動される第2のギアと、第1及び第2のギアの軸間を位置決めする支持部材とを有していると有利である(請求項4)。 【0015】さらに、上記請求項1乃至4のいずれかに記載の画像形成装置において、前記像担持体を位置決めする画像形成装置本体の構造体に対して前記駆動側係合部材を位置決めすると有利である(請求項5)。 【0016】さらに、上記請求項1乃至5のいずれかに記載の画像形成装置において、前記駆動軸に慣性体を設けると特に有利である(請求項6)。 【0017】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態例を図面に従って詳細に説明する。 【0018】図1は本発明に係る画像形成装置の一例を示す概略図である。ここに示した画像形成装置の基本構成は、先に説明した従来の画像形成装置と変りはなく、像担持体の一例であるドラム状の感光体4と、転写ユニット7とを有している。転写ユニット7は、図2にも示すように、駆動ローラ1と、この駆動ローラ1に対して平行に位置する従動ローラ2と、これらのローラ1,2に巻き掛けられた可撓性を有する無端状の転写ベルト3と、その転写ベルト3の内周面に当接する電圧印加部材の一例であるバイアスローラ5と、駆動ローラ1、従動ローラ2及びバイアスローラ5を回転自在に支持するフレーム6を有していると共に、転写ベルト3を清掃するクリーニングブレード14と、転写ベルト3の内周面に当接する接触板17とを有している。かかる転写ユニット7は、その駆動ローラ1の中心軸線のまわりに揺動可能となっていて、転写動作の行われないときに、転写ユニット7が図1に鎖線で示す位置を占め、このとき転写ベルト3が感光体4の表面から離れる。 【0019】図1に示した例では、駆動ローラ1と従動ローラ2の2つのローラに転写ベルト3を巻き掛けたが、3本以上のローラに転写ベルト3を巻き掛けてこれを駆動するように構成することもできる。転写ベルト3は少なくとも2本のローラに巻き掛けられるのである。また、ドラム状の感光体に代えて、複数のローラに巻き掛けられて駆動されるベルト状の感光体より成る像担持体や、感光体からトナー像を転写されるドラム状又はベルト状の中間転写体などから成る像担持体を用いてもよいことは従来より周知のとおりである。 【0020】画像形成動作が開始されると、感光体4は図1における時計方向、すなわち矢印B方向に回転を始め、このときそれ自体周知のように、感光体表面に静電潜像が形成され、その潜像が図示していない現像装置によってトナー像として可視像化される。現像装置を通過した感光体表面は、除電ランプ15からの光を照射されてその表面電位が下げられる。 【0021】一方、図示していない給紙部から、例えば紙、樹脂シート、樹脂フィルム又は布などから成る記録媒体Pが給送され、かかる記録媒体Pは、その先端がレジストローラ対16に突き当って一旦、停止する。次いで、感光体表面に形成されたトナー像が記録媒体Pに整合するタイミングでレジストローラ対16が回転を開始し、記録媒体Pが感光体4と転写ベルト3との間に向けて送り出される。記録媒体Pの先端が感光体4と転写ベルト3との最接近部の近くまでくると、それまで図1に鎖線で示した位置で待機していた転写ユニット7が、図示していない昇降装置によって、図1に実線で示す位置まで持ち上げられ、転写ベルト3が感光体4の表面に当接し、その感光体4と転写ベルト3の間に記録媒体Pが送り込まれる。 【0022】このとき、駆動ローラ1は画像形成装置本体9の側に設けられた図示していない駆動モータ(図8乃至図10参照)より成る駆動源によって、後述するように図1における反時計方向に回転駆動され、これによって転写ベルト3が矢印A方向に駆動され、従動ローラ2が反時計方向に従動回転する。また、このときバイアスローラ5には、図示していない電源により、感光体上のトナーの帯電極性と逆極性の電圧が印加され、転写ベルト3に電荷が付与される。これにより、転写ベルト3と感光体4との間に、トナー像が記録媒体表面に静電的に移行する向きの電界が形成され、感光体上のトナー像が記録媒体表面に転写される。同時に、記録媒体Pは転写ベルトの表面に静電的に吸着保持され、これにより記録媒体Pは、その転写ベルト3に乗ったまま矢印A方向に搬送される。図1はこのときの状態を示している。 【0023】転写ベルト3と記録媒体Pに付与された電荷は、その記録媒体搬送方向下流側に移動するに従って、アースされた接触板17によって除去され、転写ベルト3に対する静電吸着力の弱まった記録媒体Pは駆動ローラ1の部位で、その記録媒体Pの腰の作用で転写ベルト3から分離され、図示していない定着装置に送られ、ここで記録媒体上のトナー像が定着されて最終画像とされる。 【0024】バイアスローラ5に一定の電圧を印加するようにしてもよいが、感光体4へ流れる電流値が一定となるように、定電流方式によってバイアスローラ5に電圧を印加することが好ましい。また電圧印加部材としては、バイアスローラのほかに、転写ベルト3の裏面(内周面)に当接するブラシやブレードなどを用いることもできる。 【0025】トナー像転写後の感光体表面に付着する転写残トナーは、図示していないクリーニング装置により除去され、同様に転写ベルト3に付着したトナーは、クリーニングブレード14によって除去される。 【0026】図2に示すように、駆動ローラ1の画像形成装置本体手前側の端部は、従来と同じく、画像形成装置本体9の手前側Fの側板10Bに着脱可能に固定された支持板13に軸受を介して回転自在に支持されている。 【0027】以上のように、本例の画像形成装置は、画像形成装置本体側に設けられた駆動源により回転駆動される駆動ローラと、従動ローラとを含む少なくとも2本のローラに巻き掛けられて駆動される転写ベルトに記録媒体を静電吸着させて搬送し、その搬送される記録媒体に像担持体に形成されたトナー像を静電的に転写するように構成されている。 【0028】上述した構成自体は従来の画像形成装置と変りはない。従来の画像形成装置と異なるところは、図2乃至図5に示すように、駆動ローラ1の画像形成装置本体の奥側Rの端部が、カップリング18を介して画像形成装置本体9側の駆動モータに連結されている点である。以下にこれに関連する構成と作用を詳しく説明する。 【0029】カップリング18は、駆動ローラ1の画像形成装置本体奥側の端部に固定されたローラ側係合部材19と、画像形成装置本体9の側に回転自在に設けられた駆動軸21に固定された駆動側係合部材20とを有している。図に一例として示した駆動側係合部材20は、図3に明示するように、その先端に向けて縮径されたテーパ状に形成され、ローラ側係合部材19は、駆動側係合部材20が整合して嵌合できる形態の係合孔22を有し、駆動側係合部材20の外周面と、係合孔22の内周面には、互いに係合して両者の相対回転を禁止する多数の歯23,24が形成されている。ローラ側係合部材19と駆動側係合部材20は、通常、図2に示すように互いに連結し、その両者の歯24,23が係合しているが、ローラ側係合部材19を矢印C方向に移動させることにより、ローラ側係合部材19と駆動側係合部材20の係合を、図3に示すように解除することができる。 【0030】図示した例では、ローラ側係合部材19を駆動ローラ1に固定連結し、また駆動側係合部材20を駆動軸21に固定連結したが、ローラ側係合部材19と駆動ローラ1を一体に成形してこれらを互いに固定し、また駆動側係合部材20と駆動軸21を一体に成形してこれらを固定してもよい。また、図示した形態以外の各種形状のローラ側係合部材と駆動側係合部材を用いることもできる。 【0031】駆動軸21は、軸受25,26を介してケース27に回転自在に支持され、しかも駆動軸21は、図示していないストッパにより、ケース27に対して、当該駆動軸21の軸方向に遊動することが禁止されている。 【0032】一方、ケース27は、その環状爪部30が、画像形成装置本体9の構造体、すなわち画像形成装置の機枠の一例である奥側の側板10Aに形成された孔の縁に係合し、ケース27が奥側の側板10Aに対して位置決めされていると共に、ケース27のフランジ部31が、固定手段、例えば図示する如きねじによって奥側の側板10Aに強固に固定されている。カップリング18のローラ側係合部材19と駆動側係合部材20が互いに係合して連結したとき、駆動軸21と駆動ローラ1は画像形成装置本体9の前後方向に同心状に位置する。 【0033】また駆動側係合部材20が設けられた側と反対側、すなわち奥側の駆動軸端部には、第1のギア32が駆動軸21と同心状に固定され、この第1のギア32には、画像形成装置本体側に回転自在に支持された図示していない第2のギア(図8乃至図10参照)が噛み合っている。この第2のギアは、同じく図示していない前述の駆動モータによって回転駆動されるように構成されている。 【0034】前述のように感光体4上のトナー像を記録媒体P上に転写するとき、上述の駆動モータの回転が第2のギアと第1のギア32を介して駆動軸21に伝えられ、その駆動軸21の回転が、互いに連結した駆動側係合部材20とローラ側係合部材19を介して駆動ローラ1に伝達され、駆動ローラ1が図1における反時計方向に回転駆動され、これによって転写ベルト3が矢印A方向に走行駆動され、先に説明したように、その転写ベルト3に吸着されて搬送される記録媒体P上に感光体上のトナー像が転写される。 【0035】上述のように、本例の画像形成装置は、画像形成装置本体側、すなわち画像形成装置の機枠の側に回転自在に設けられ、かつ駆動源により回転駆動される駆動軸21に設けられた駆動側係合部材20と、駆動ローラ1に設けられたローラ側係合部材19とを、着脱可能ではあるが、両者の相対回転は不能となるように、互いに連結して成るカップリング18を介して、駆動源の回転を駆動ローラ1に伝達して当該駆動ローラ1を回転駆動するように構成されている。 【0036】また、駆動軸21はケース27に回転自在に支持され、そのケース27が画像形成装置本体9の奥側の側板10Aに正しく位置決めされて固定されているので、駆動軸21に固定された駆動側係合部材20も、画像形成装置本体9に対して正しく位置めされる。かかる駆動側係合部材20にローラ側係合部材19が相対回転不能に連結されているので、駆動ローラ1と、これに巻き掛けられた転写ベルト3が画像形成装置本体9に対して正しく位置決めされる。駆動ローラ1の手前側の端部は、前述のように支持板13を介して、画像形成装置本体9の手前側の側板10Bに対して位置決めされる。 【0037】上述のように、カップリング18は、その駆動側係合部材20とローラ側係合部材19が互いに連結することにより、駆動モータの回転を駆動ローラ1に伝達するほか、駆動ローラ1を画像形成装置本体9に対して位置決めする機能を兼用している。 【0038】本例の画像形成装置においては、上述の如く、互いに相対回転不能に連結された駆動側係合部材20とローラ側係合部材19より成るカップリング18を介して、駆動モータの回転が駆動ローラ1に伝えられ、しかも駆動ローラ1が画像形成装置本体9に対して位置決めされるので、従来のように本体ギアと駆動ローラギアとを介して駆動モータの回転を駆動ローラ1に伝達する構成と異なり、駆動ローラ1に噛み合い周波数に対応する周期的な速度変動が発生することを阻止し、ないしはこれを効果的に低減することができる。 【0039】駆動ローラ1が転写ベルト3から受ける力によって弾性的に曲げ変形したり、捩れ変形することにより、仮に、互いに嵌合したローラ側係合部材19と駆動側係合部材20がわずかに偏心したとしても、この偏心による駆動ローラ1の速度変動は、その1回転を周期とした速度変動となるので、これにより記録媒体表面に現われる画像の濃度むらは、通常、数十mmの大きなピッチとなる。このような大きなピッチの濃度むらであれば、これが目立たず、実質的に画像の画質を劣化させることはない。 【0040】図6及び図7は、横軸に転写ベルト3の速度変動の周波数成分をとり、縦軸に、転写ベルト3の表面の速度変動ΔVと、その転写ベルト3の正しい所定の速度Vとの割合、すなわちΔV/V×100の値をとって示したグラフであって、図6は従来例の実験結果を示し、図7は本例の画像形成装置の実験例を示している。これらのグラフから、本例の画像形成装置における転写ベルト3の速度変動が減少していることが判る。 【0041】転写ユニット7を画像形成装置本体9から外すときは、従来と同様に、図2に示した支持板13を手前側の側板10Bから外し、転写ユニット7を矢印Cで示した方向、すなわち駆動ローラ1の軸線方向手前側に引けば、ローラ側係合部材19が駆動側係合部材20から外れ、容易に転写ユニット7を画像形成装置本体9から取り出すことができる。逆の操作により、ローラ側係合部材19を駆動側係合部材20に係合させてこれらを連結し、転写ユニット7を画像形成装置本体9に装着することができる。このように、ローラ側係合部材19が、駆動側係合部材20に対して、駆動ローラ1の軸線方向に着脱可能に連結しているので、その駆動ローラ1と転写ベルト3を画像形成装置本体9に対して容易に着脱でき、部品の交換やその他のメンテナンス作業を楽に行うことができる。 【0042】図8乃至図10は、図1乃至図5に示した構成に支持部材33を追加した例を示している。これらの図から判るように、支持部材33は、例えば金属板より成り、その基部33Aが、例えばねじより成る固定手段によって画像形成装置本体9の奥側の側板10A(図8)に固定され、その支持部材33に、駆動モータ34のモータケース35が固定されている。図10から判るように、この駆動モータ34の出力軸36をモータケース35に回転自在に支持する軸受37は、支持部材33に形成された孔38にがたつくことなく嵌合し、孔38から支持部材33の外部に突出した出力軸36の部分に、第2のギア39が固定されている。 【0043】また、図3に関連して先に説明した駆動軸21をケース27に回転自在に支持する軸受25も、支持部材33に形成された孔40にがたつくことなく嵌合し、支持部材33の外部に突出した駆動軸21の部分に、第1のギア32が固定され、この第1のギア32に第2のギア39が噛み合っている。他の構成は、図1乃至図5に示した画像形成装置と実質的に変りはなく、駆動モータ34の作動により、その出力軸36の回転が第2のギア39及び第1のギア32を介して駆動軸21に伝えられ、さらにその回転がカップリング18(図3)を介して駆動ローラ1に伝達されることも変りはない。 【0044】図8乃至図10に示した画像形成装置においては、第1のギア32が駆動軸21と軸受25を介して支持部材33に位置決めされ、第2のギア39も、出力軸36と軸受37を介して同じ支持部材33に位置決めされ、その支持部材33が画像形成装置本体の構造体の一例である奥側の側板10Aに強固に固定されている。これにより、第1のギア32と第2のギア39の軸間が、支持部材33によって位置決めされる。このように、図8乃至図10に示した画像形成装置は、駆動軸21に固定された第1のギア32と、その第1のギア32に噛み合い、かつ駆動モータ34より成る駆動源により回転駆動される第2のギア39と、第1及び第2のギア32,39の軸間を位置決めする支持部材33とを有している。 【0045】第1及び第2のギア32,39は常に噛み合っているギアであるため、これらを容易に正しく噛み合せることができる。従ってこれらのギア32,39の回転時に、その歯同士が噛み合うことにより、その噛み合い周波数に対応する周期的な速度変動は元々生じ難いのであるが、上述のように第1及び第2のギア32,39の軸間を位置決めして、その軸間距離の精度を高めることにより、周期的な速度変動の発生をより一層確実に防止することができる。これにより、ギア32,39の噛み合いに基づく転写ベルト3の周期的な速度変動、ひいては記録媒体P上の画像の濃度むらの発生をより確実に防止することができる。 【0046】また、上述の各実施形態例に示した駆動側係合部材20は、図3を参照して先に説明したように、駆動軸21と軸受25,26とケース27とを介して画像形成装置本体9の構造体の一例である奥側の側板10Aに対して位置決めされているが、感光体4もその同じ側板10Aに対して位置決めすると、駆動ローラ1はその駆動側係合部材20に連結され、かつ転写ベルト3はその駆動ローラ1に巻き掛けられているので、転写ベルト3と感光体4の相対位置精度を高めることができる。像担持体を位置決めする画像形成装置本体の構造体に対して駆動側係合部材20を位置決めするのである。これにより、転写ベルト3がその走行方向Aにおいて感光体4の表面に接触する接触幅(ニップ幅)W(図1)を常に一定に保つことができ、記録媒体P上に感光体上のトナー像を正しく転写することが可能となる。 【0047】図8を参照してより具体的に示すと、奥側の側板10Aに回転自在に支持された第3のギア41を第2のギア39に噛み合せ、さらに側板10Aに回転自在に支持された軸42に固定された第4のギア43を第3のギア41を噛み合せる。このように、軸42を、側板10Aに対して正しく位置決めして、その側板10Aに回転自在に支持する。しかも、その軸42と感光体4を、前述のカップリング18と同様に構成されたカップリングを介して、着脱可能に連結する。すなわち外周面に多数の歯が形成された駆動側係合部材44を軸42の先端に固定し、感光体4の中心には、内周面に多数の歯が形成された係合孔45を形成し、その係合孔45を駆動側係合部材44に着脱可能に連結し、軸42の回転を感光体4に伝達するのである。このようにして、駆動側係合部材20と感光体4を共通の構造体である奥側の側板10Aに対して位置決めすることができる。なお、図8は、複数のギア32,39,41,43等を介して、駆動ローラ1と感光体4を連結する状態を示す図であるが、図8に示した駆動ローラ1と感光体4の相対位置は、図1に示した実際の相対位置とは多少異なった状態で示してある。 【0048】また、図5及び図8に示すように、駆動軸21に慣性体の一例であるフライホイール46を固定することもできる。前述のように、画像形成装置本体9の側に設けられたギア32,39,41,43は、常に噛み合っているので、これらのギアを正しく噛み合せることができ、従ってこれらのギアの噛み合いにより、駆動ローラ1に周期的な速度変動は元々生じ難いが、上述のように駆動軸21にフライホイール46を設けると、その回転がより一層安定するので、上記ギアの噛み合いに起因する駆動ローラ1の周期的な速度変動をより一層確実に防止でき、記録媒体P上の画像に濃度むらができることをより効果的に防止することができる。 【0049】また、フライホイール46を設けると、その重量によって駆動軸21が弾性的に曲げ変形したり、捩れ変形するおそれも生じるが、図8に示した例のように、支持部材33を設けると、駆動軸21が支持部材33に保持されるので、その駆動軸21がフライホイール46の重量によって変形することを防止することができる。支持部材33が駆動軸21用の補強部材としての働きをなすのである。 【0050】以上、本発明の好ましい実施形態例を説明したが、本発明はこれらの実施形態例の構成に限定されるものでないことは明らかである。 【0051】 【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、駆動源の回転をカップリングを介して駆動ローラに伝達するように構成されているので、駆動ローラに周期的に速度変動が発生することを抑え、記録媒体上の画像に濃度むらができる不具合を効果的に抑制し、その画質を高めることができる。 【0052】請求項2に係る発明によれば、カップリングによって駆動ローラを位置決めすることができ、駆動ローラに発生する速度変動をより一層低減することができる。 【0053】請求項3に係る発明によれば、駆動ローラと転写ベルトを画像形成装置本体に対して容易に着脱することができる。 【0054】請求項4に係る発明によれば、第1のギアと第2のギアの軸間距離の精度を高め、駆動ローラに発生する速度変動をより一層確実に低減できる。 【0055】請求項5に係る発明によれば、像担持体と転写ベルトとの相対位置精度を高め、像担持体表面のトナー像を正しく記録媒体に転写することができる。 【0056】請求項6に係る発明によれば、駆動軸に慣性体を設けたので、その駆動軸にカップリングを介して連結された駆動ローラに周期的な速度変動が発生することをより一層効果的に低減することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006747 【氏名又は名称】株式会社リコー
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| 【出願日】 |
平成12年4月20日(2000.4.20) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100080469 【弁理士】 【氏名又は名称】星野 則夫
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| 【公開番号】 |
特開2001−305882(P2001−305882A) |
| 【公開日】 |
平成13年11月2日(2001.11.2) |
| 【出願番号】 |
特願2000−119814(P2000−119814) |
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