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【発明の名称】 画像形成装置
【発明者】 【氏名】近藤 昭浩

【要約】 【課題】転写紙の先端部分にもトナー像の転写を可能にする画像形成装置の提供。

【解決手段】ケース部53は、転写部14側(感光体10の回転方向上流側)の壁面531、分離部15側(感光体10の回転方向下流側)の壁面532や底面等からなる箱状に形成されている。壁面531,532は、上部に感光体10の回転方向に折り曲げられて傾斜面531a,532aが形成されている。また、ケース部53は、壁面532の高さ寸法が、壁面531の高さ寸法より大になるように形成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】最上段に感光ドラムを含む画像形成部を配置し下方に向かって、少なくとも、一つ以上のロール紙を着脱自在に配置する用紙収容部と、その搬送されたロール紙を所定サイズの転写紙に切断する切断器と、それぞれ感光体側に開口面を有する転写帯電器と分離帯電器とが感光体回転方向に並設された画像形成装置において、その用紙収容部には、ロール紙セット、紙搬送ローラ、紙搬送ガイドが設けられ、さらに、その分離帯電器の形状が、箱状シールドケースであり、かつ、その回転方向下流側の下流壁面の高さ寸法が、そのシールドケースの感光体回転方向上流側の上流壁面の高さ寸法より大であることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】最上段に感光ドラムを含む画像形成部を配置し用紙を収容し装置本体に対して下段に設けられた用紙収容部と、それぞれ感光体側に開口面を有する転写帯電器と分離帯電器とが感光体回転方向に並設された画像形成装置において、その用紙収容部は、その用紙収容部により繰り出された用紙を、その用紙収容部から見てその用紙収容部とは反対側に設けられている装置本体へ搬送するように構成されてなり、さらに、その分離帯電器の形状が、箱状シールドケースであり、かつ、その回転方向下流側の下流壁面の高さ寸法が、そのシールドケースの感光体回転方向上流側の上流壁面の高さ寸法より大であることを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】チャージワイヤ及び感光体の中心軸を結ぶ線と感光体周面との交点から接線方向に平行であって傾斜面の上端を通る直線Lと、傾斜面の上端と傾斜面の上端を結ぶ直線とのなす角度が略3.9°になるように設定されていることを特徴とする請求項1から請求項2記載の画像形成装置。
【請求項4】そのシールドケースの開口面にその上流壁面の上端からその下流壁面の上端にかけて、その回転方向に対してそのシールドケースの幅方向中心から外側に広がる方向に列状に張架された複数の糸状部材を備えていることを特徴とする請求項1から請求項3記載の画像形成装置。
【請求項5】そのシールドケースの開口面にその上流壁面の上端からその下流壁面の上端にかけて、その回転方向に対してそのシールドケースの幅方向中心から外側に広がる方向に列状に張架された複数の糸状部材を備え、その糸状部材は、少なくとも転写紙の幅方向端部がその下流壁面を通過する点の直ぐ内側の上記糸状部材と直ぐ外側のその糸状部材の間隔が他の部分の間隔に比して狭くなるように張架されていることを特徴とする請求項1から請求項4記載の画像形成装置。
【請求項6】転写紙の幅方向端部がその下流壁面と交差する点を第1の点とし、最もその下流壁面に近い位置でその糸状部材がその幅方向端部を支持する点を第2の点とすると、その糸状部材は、その第1の点とその第2の点間の寸法が所定値以下になるように張架されていることを特徴とする請求項1から請求項5記載の画像形成装置。
【請求項7】転写紙の幅方向端部がその下流壁面と交差する点を第1の点とし、最もその下流壁面に近い位置でその糸状部材が上記幅方向端部を支持する点を第2の点とし、その第2の点を支持する糸状部材の直ぐ内側の糸状部材がその下流壁面に張架された点を第3の点とすると、その糸状部材は、その第1の点とその第3の点間の寸法が所定値以下になるように張架されていることを特徴とする請求項1から請求項6記載の画像形成装置。
【請求項8】転写紙の幅方向端部がその下流壁面と交差する点を第1の点とし、最もその下流壁面に近い位置でその糸状部材がその幅方向端部を支持する点を第2の点とし、その第2の点を支持する糸状部材の直ぐ内側の糸状部材がその下流壁面に張架された点を第3の点とすると、その糸状部材は、その第1の点とその第2の点間の寸法と、その第1の点とその第3の点間の寸法の和が所定値以下になるように張架されていることを特徴とする請求項1から請求項7記載の画像形成装置 。
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、転写紙へのトナー像の転写を確実に行わせるための転写分離部構造をもつ画像形成装置に関するものである。特に、ロール給紙や最上段に感光ドラムを含む画像形成部を配置し用紙を収容し装置本体に対して下段に設けられた用紙収容部をもつ画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に画像形成装置は、感光体等からなるトナー像形成装置で形成されたトナー像が、用紙収納部から感光体表面に搬入された転写紙に転写部で転写され、分離部で転写紙が感光体から分離され、定着部でそのトナー像が定着された後、排出されるようになっている。図7は、従来の画像形成装置の感光体周辺の構成図である。図8は、図7の転写分離帯電器を感光体側から見た平面図で、その左半部のみを示している。感光体10は、帯電部11により正に帯電され、露光部9により感光体10の転写領域が露光され、静電潜像が形成される。次に、現像部12から感光体10に供給される負に帯電したトナーが上記静電潜像に付着することにより現像が行われ、除電ランプ13により感光体10上の不要領域の電荷が消去される。一方、現像と同期して図略のレジストローラ対により搬送ガイド106,107で形成される搬送路に沿って搬送されてきた転写紙は、搬送ガイド104,105により案内されて、転写前ローラ対103によって感光体10表面に搬入する。そして、正に帯電した転写部14によりトナー像が転写紙に転写され、この転写紙は交流電源からなる分離部15により感光体10から分離されて搬送ガイド27に沿って図略の定着部に送られる。
【0003】転写分離帯電器31は、チャージワイヤ34,35やシールドケース33等からなり、転写部14と分離部15が一体的に構成されている。微小径のチャージワイヤ34,35は、金属製の仕切り板36の両側に、その両端がシールドケース33から絶縁した状態で張架されている。チャージワイヤ34は、図略の正の直流高圧電源に接続されて転写部14を構成し、チャージワイヤ35は、図略の交流の高圧電源に接続されて分離部15を構成し、それぞれ高電圧が印加されるとコロナ放電を生じる。金属製のシールドケース33は、感光体10側に開口面を有し、チャージワイヤ34,35のコロナ放電が感光体10方向にのみ生じるように他方向を遮蔽している。また、シールドケース33には、図8に示すように、ナイロン糸37が開口面側に所要の間隔で張架されている。これによって、感光体10方向に生じるコロナ放電を妨げることなく、搬送される転写紙がシールドケース33内に侵入するのを防止している。
【0004】従来、転写分離帯電器31は、シールドケース33の壁面38,39の上端を結ぶ線、すなわち開口面に張られたナイロン糸37が、感光体10の中心とチャージワイヤ34を結ぶ線と感光体10周面との交点の感光体10周面に対する接線方向にほぼ平行になるように、配設されている。また、従来、用紙収納部にロール紙を収納し、これを所定サイズに切断して転写紙として用いるものが実用化されている。この場合には、図7に模式的に示すように、ロール紙108は、感光体10に沿って搬送されるときに感光体10から離れる向きにカールするように配設されている。これによって、転写紙が感光体10に巻き付くのを防止している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記のように配設されたロール紙を用いる画像形成装置や、最上段に感光ドラムを含む画像形成部を配置し用紙を収容し装置本体に対して下段に設けられた用紙収容部をもつ画像形成装置では、転写紙は感光体10から離れる方向にカールしているので、その先端部分が感光体10に密着しにくいために、先端にトナー像の転写を行えない領域があった。また、図9に示すように、転写紙P先端のコーナー部が転写分離帯電器31の開口面に張架されたナイロン糸37の中間を通過すると、転写紙が下向きにカールしているのでコーナー部がナイロン糸37の隙間からケース内部に入り込んでシールドケース33の分離部15側の壁面39に当接し、転写紙の搬送に伴いそのコーナー部が弾かれて転写紙上に転写されたトナー像が散ってしまうという不具合が生じる虞れがあった。
【0006】本発明は、上記問題を解決するもので、転写紙の先端部分にもトナー像の転写を可能にする画像形成装置を提供することを目的とする。また、本発明は、転写紙先端のコーナー部が転写分離帯電器の下流側壁面に当接しない画像形成装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】最上段に感光ドラムを含む画像形成部を配置し下方に向かって、少なくとも、一つ以上のロール紙を着脱自在に配置する用紙収容部と、その搬送されたロール紙を所定サイズの転写紙に切断する切断器と、それぞれ感光体側に開口面を有する転写帯電器と分離帯電器とが感光体回転方向に並設された画像形成装置において、その用紙収容部には、ロール紙セット、紙搬送ローラ、紙搬送ガイドが設けられ、さらに、その分離帯電器の形状が、箱状シールドケースであり、かつ、その回転方向下流側の下流壁面の高さ寸法が、そのシールドケースの感光体回転方向上流側の上流壁面の高さ寸法より大であることを特徴とする画像形成装置を提供するものである(請求項1)。
【0008】また、最上段に感光ドラムを含む画像形成部を配置し用紙を収容し装置本体に対して下段に設けられた用紙収容部と、それぞれ感光体側に開口面を有する転写帯電器と分離帯電器とが感光体回転方向に並設された画像形成装置において、その用紙収容部は、その用紙収容部により繰り出された用紙を、その用紙収容部から見てその用紙収容部とは反対側に設けられている装置本体へ搬送するように構成されてなり、さらに、その分離帯電器の形状が、箱状シールドケースであり、かつ、その回転方向下流側の下流壁面の高さ寸法が、そのシールドケースの感光体回転方向上流側の上流壁面の高さ寸法より大であることを特徴とする画像形成装置を提供するものである(請求項2)。
【0009】また、チャージワイヤ及び感光体の中心軸を結ぶ線と感光体周面との交点から接線方向に平行であって傾斜面の上端を通る直線Lと、傾斜面の上端と傾斜面の上端を結ぶ直線とのなす角度が略3.9°になるように設定されていることを特徴とする請求項1から請求項2記載の画像形成装置を提供するものである(請求項3)。
【0010】また、そのシールドケースの開口面にその上流壁面の上端からその下流壁面の上端にかけて、その回転方向に対してそのシールドケースの幅方向中心から外側に広がる方向に列状に張架された複数の糸状部材を備えていることを特徴とする請求項1から請求項3記載の画像形成装置を提供するものである(請求項4)。
【0011】また、そのシールドケースの開口面にその上流壁面の上端からその下流壁面の上端にかけて、その回転方向に対してそのシールドケースの幅方向中心から外側に広がる方向に列状に張架された複数の糸状部材を備え、その糸状部材は、少なくとも転写紙の幅方向端部がその下流壁面を通過する点の直ぐ内側の上記糸状部材と直ぐ外側のその糸状部材の間隔が他の部分の間隔に比して狭くなるように張架されていることを特徴とする請求項1から請求項4記載の画像形成装置を提供するものである(請求項5)。
【0012】また、転写紙の幅方向端部がその下流壁面と交差する点を第1の点とし、最もその下流壁面に近い位置でその糸状部材がその幅方向端部を支持する点を第2の点とすると、その糸状部材は、その第1の点とその第2の点間の寸法が所定値以下になるように張架されていることを特徴とする請求項1から請求項5記載の画像形成装置を提供するものである(請求項6)。
【0013】また、転写紙の幅方向端部がその下流壁面と交差する点を第1の点とし、最もその下流壁面に近い位置でその糸状部材が上記幅方向端部を支持する点を第2の点とし、その第2の点を支持する糸状部材の直ぐ内側の糸状部材がその下流壁面に張架された点を第3の点とすると、その糸状部材は、その第1の点とその第3の点間の寸法が所定値以下になるように張架されていることを特徴とする請求項1から請求項6記載の画像形成装置を提供するものである(請求項7)。
【0014】また、転写紙の幅方向端部がその下流壁面と交差する点を第1の点とし、最もその下流壁面に近い位置でその糸状部材がその幅方向端部を支持する点を第2の点とし、その第2の点を支持する糸状部材の直ぐ内側の糸状部材がその下流壁面に張架された点を第3の点とすると、その糸状部材は、その第1の点とその第2の点間の寸法と、その第1の点とその第3の点間の寸法の和が所定値以下になるように張架されていることを特徴とする請求項1から請求項7記載の画像形成装置を提供するものである(請求項8)。
【0015】
【作用】請求項1記載の発明によれば、用紙収容部において、ロール紙を使用する。ロール紙は、普通紙に比べ、元々巻いている為に、特にカールが大きい。そこで、本発明は、そのカールに対して、そのシールドケースの感光体回転方向上流側の上流壁面の高さ寸法より大きくしている為、感光体と転写帯電器の間に搬送されてきた転写紙の先端は、感光体により接近して搬送されるので、確実に、転写紙の先端部分にもトナー像の転写が行われる。
【0016】請求項2記載の発明によれば、最上段に感光ドラムを含む画像形成部を配置し用紙を収容し装置本体に対して下段に設けられた用紙収容部を持った装置に適応する。つまり、その用紙収容部は、その用紙収容部により繰り出された用紙を、その用紙収容部から見てその用紙収容部とは反対側に設けられている装置本体へ搬送するように構成されている為に、用紙に対して特に、カールが起こり易すい。本発明は、そのカールに対して、そのシールドケースの感光体回転方向上流側の上流壁面の高さ寸法より大きくしている為、感光体と転写帯電器の間に搬送されてきた転写紙の先端は、感光体により接近して搬送されるので、確実に、転写紙の先端部分にもトナー像の転写が行われる。
【0017】請求項3記載の発明によれば、チャージワイヤ及び感光体の中心軸を結ぶ線と傾斜面の上端を通る直線Lと、傾斜面の上端と傾斜面の上端を結ぶ直線とのなす角度が略3.9°になるように設定されていることによって、感光体と転写帯電器の間に搬送されてきた転写紙の先端は、より確実に、感光体により接近して搬送されるので、転写紙の先端部分にもトナー像の転写が行われる。
【0018】請求項4記載の発明によれば、感光体と転写帯電器の間に搬送されてきた転写紙の先端は、感光体により接近して搬送されるので、転写紙の先端部分にもトナー像の転写が行われる。
【0019】また、請求項5記載の発明によれば、搬送される転写紙先端の幅方向端部、すなわち転写紙のコーナー部が糸状部材により確実に支持されて、シールドケースの下流壁面の上端に当接することなく搬送される。
【0020】また、請求項6記載の発明によれば、搬送される転写紙の幅方向端部が、シールドケースの下流壁面により接近した位置で糸状部材に支持されて、シールドケースの下流壁面の上端に当接することなく搬送される。
【0021】また、請求項7記載の発明によれば、シールドケースの下流壁面において、搬送される転写紙先端が幅方向端部、すなわち転写紙先端のコーナー部により接近した位置で糸状部材に支持されて、シールドケースの下流壁面の上端に当接することなく搬送される。
【0022】また、請求項8記載の発明によれば、搬送される転写紙先端の幅方向端部、すなわち転写紙のコーナー部が、シールドケースの下流壁面により接近した位置で糸状部材に支持されて、シールドケースの下流壁面の上端に当接することなく搬送される。
【0023】
【実施例】以下、本発明が適用される画像形成装置の一実施例について図面を参照しながら説明する。図1は同実施例の感光体周辺の構成を示す図で、図6は、感光体周辺に加えて転写紙搬送系を含む概略構成を示す図である。この画像形成装置は、内部に像形成系及び転写紙搬送系等の各構成要素が配設されている。
【0024】像形成系は、表面に静電潜像が形成される感光体10と、感光体10の周囲にそれぞれ配設された各部から構成されている。感光体10の周囲には、感光体10を正の所定電位に帯電させる帯電部11、感光体10の転写領域を露光して静電潜像を形成する露光部9、トナーを負に帯電し静電潜像に付着させて現像する現像部12、感光体10上の不要領域の電荷を消去する除電ランプ13、トナー像を転写紙に転写する転写部14、転写紙を感光体10から分離させる分離部15及び転写後の感光体10の表面に残留しているトナーを清掃するクリーニング部16等が配設されている。転写部14及び分離部15は、後述するように、転写分離帯電器31として一体的に構成されている。
【0025】また、転写紙搬送系には、搬送方向の上流から順に、例えばA1縦やA2横サイズの印字が可能な広幅のロール紙17及び例えばA0縦やA1横サイズの印字が可能な更に広幅のロール紙18がセットされた用紙収納部、各ロール紙を給紙する給紙ローラ対19,20、ロール紙を搬送する搬送ローラ対21、搬送されたロール紙を所定サイズの転写紙に切断する切断器22、現像に同期して転写紙を搬送するレジストローラ対23、転写紙を感光体10に向けて搬送する転写前ローラ対24、及び転写紙を感光体10に案内する搬送ガイド25,26が配設されている。更に、転写後の転写紙の搬送方向下流には、転写紙を図略の定着部に案内する搬送ガイド27が配設されている。なお、転写前ローラ対24の直ぐ上流に配設されたフィルム8は、転写紙をローラ面に押圧して波打ちや撓みを防止するものである。
【0026】次に、転写部14及び分離部15を備えた転写分離帯電器31の構成について図1〜図5を用いて説明する。転写分離帯電器31は、転写紙の感光体10への搬入位置より感光体10の回転方向の直ぐ下流側に配置され、チャージワイヤ34,35やシールドケース33等から構成されている。
【0027】図2は、感光体10から見た転写分離帯電器31の平面図で、説明の便宜上、その左半部(図1中、手前側)のみを示し、チャージワイヤ34,35の取付部のカバーを破断して示している。図3(a)は、図2の部分拡大図で、図3(b)は、チャージワイヤ35の張架状態を示す図3(a)のB矢視図である。図4は、図2のA矢視図で、チャージワイヤ34,35の取付部は図略している。
【0028】微小径のチャージワイヤ34,35は、例えばタングステンで形成され、一端が図3(a)(b)に示すように支持部材41,42を介してコイルばね43,44で、他端が同様の支持部材(図略)を介して図略のビスで、それぞれシールドケース33から絶縁した状態で固定され、互いに平行にコイルばね43,44の弾性力で張架されている。また、チャージワイヤ34は、その一端が配線ケーブルやバナナプラグ等を介して数kVの正の直流高圧電源(図略)に接続されて転写部14を構成し、チャージワイヤ35は、その一端が同様の部材を介して交流の高圧電源(図略)に接続されて分離部15を構成し、それぞれ高電圧が印加されるとコロナ放電を生じるようになっている。
【0029】シールドケース33は、感光体10側に開口面を有し、チャージワイヤ34,35のコロナ放電が感光体10方向にのみ生じるように他方向を遮蔽するものである。このシールドケース33は、例えばアルミニウム、鉄あるいはステンレス鋼の導電性材料が図5(a)(b)に示すような所定の形状に成型されたL字部材51やコ字部材52からなるワイヤ部32及びケース部53から構成されている。
【0030】ワイヤ部32は、コ字部材52上にL字部材51がスポット溶接して構成されている。コ字部材52は、その幅方向両端の取付部にチャージワイヤ34,35が上述したように固定され、コ字形状によって撓み強度が高められている。L字部材51は、コ字部材52より短寸法でコ字部材52両端のチャージワイヤ34,35の取付部間に配設され、その垂直部51aが転写部14と分離部15の境界を形成するものである。
【0031】ケース部53は、転写部14側(感光体10の回転方向上流側)の壁面531、分離部15側(感光体10の回転方向下流側)の壁面532や底面533等からなる箱状に形成されている。壁面531,532は、上部に感光体10の回転方向に折り曲げられて傾斜面531a,532aが形成されている。この傾斜面531a,532aは、転写帯電器31と感光体10間を搬送される転写紙が滑らかに通過するように案内するものである。
【0032】また、ケース部53は、壁面532の高さ寸法が、壁面531の高さ寸法より大になるように形成されている。この高さ寸法は、例えば、チャージワイヤ34及び感光体10の中心軸を結ぶ線と感光体10周面との交点から接線方向に平行であって傾斜面531aの上端を通る直線Lと、傾斜面532aの上端と傾斜面531aの上端を結ぶ直線とのなす角度φがφ=3.9°になるように設定されている。
【0033】また、ケース部53には、糸状部材37が、開口面側に後述するように所要の間隔で張架されている。糸状部材37は、例えばナイロンで形成され、搬送される転写紙を支持して開口面からシールドケース33内に侵入するのを防止するものである。そして、転写分離帯電器31は、図5中、手前側からワイヤ部32をケース部53に挿入することにより、図4に示すように構成される。なお、ケース部53の底面533には、図3(a)に示すように、所要サイズの矩形の孔533aが穿設され、コ字部材52及びL字部材51の底面に所要サイズの矩形の孔51bが穿設されており、チャージワイヤ35のコロナ放電で発生する空気より比重の大きいオゾンを下方に逃がすようにしている。次に、シールドケース33の開口面に張架された糸状部材37の間隔について、図2、図3(a)を用いて説明する。
【0034】図3(a)において、ケース部53と感光体10の隙間に搬送される転写紙Pの幅方向端部が壁面532の内面を通過する点をP1、上記幅方向端部を最も壁面532に近い位置で糸状部材37が支持する点をP2、上記幅方向端部から直ぐ内側に張架された糸状部材37と壁面532の内面との交点をP3とし、点P1,P2間の寸法をd1、点P1,P3間の寸法をd2とする。図3(a)では、糸状部材371上に点P2が、糸状部材372上に点P3が位置している。そして、本実施例では、糸状部材37の張架間隔は、図2中、領域Q1〜Q4の4箇所において、d1≦10mm、d2≦10mm、d1+d2≦30mmのいずれかに設定されている。この〜の右辺の数値は、用紙収納部にセットされるロール紙のサイズに無関係に決定される。ここで、領域Q1は、ロール紙18を切断して形成された転写紙の幅方向端部が通過する領域で、領域Q3は、ロール紙17を切断して形成された転写紙の幅方向端部が通過する領域である。
【0035】また、転写紙の幅方向端部が通過しない領域Q1〜Q4以外の領域では、糸状部材37の張架間隔は、領域Q1〜Q4より多少広い、転写紙の先端部分を幅方向に亘って支持可能な所要の間隔に設定されている。以上のような構成により、帯電部11により感光体10が帯電され、露光部9により感光体10の転写領域が露光され、静電潜像が形成される。次に、現像部12から感光体10に供給される負に帯電したトナーが上記静電潜像に付着して現像が行われる。一方、ロール紙17または18は、給紙ローラ対19または20で搬送され、更に搬送ローラ対21で搬送されて、切断器22によって所定サイズの転写紙に切断される。次いで、転写紙は、現像と同期してレジストローラ対23により搬送され、フィルム部材8により用紙幅に亘って転写前ローラ対24の一方のローラに押圧された後、転写前ローラ対24に挾まれて搬送され、感光体10と転写分離帯電器31の隙間に搬送される。
【0036】そして、転写紙の先端は、転写分離帯電器31のケース部53の開口面に張架された糸状部材37に当接して支持されながら搬送される。このとき、感光体10の接線に平行な線に対して、分離部15側の壁面532の上端が転写部14側の壁面531の上端より感光体10側に位置するので、転写紙の先端部分が感光体10により接近した状態で搬送される。更に、搬送される転写紙の幅方向端部は、糸状部材37の間隔が上記、またはのいずれかで設定される狭い領域Q1またはQ3を通過するので、転写紙先端のコーナー部が確実に糸状部材37で支持され、ケース部53の壁面532に当接することなく搬送される。そして、転写部14により感光体10のトナー像が転写され、次いで、分離部15により感光体10から分離され、分離された転写紙は、搬送ガイド27に沿って搬送され、図略の定着部によりトナー像が転写紙上に定着される。
【0037】このように、転写紙を感光体10により接近した状態で搬送するようにしたので、転写紙の先端部分にもトナー像を転写することができる。また、転写紙の幅方向端部が通過する領域に張架する糸状部材37の間隔を狭くするようにしたので、転写紙先端のコーナー部が糸状部材37で確実に支持されて、ケース部53の壁面532に当接することなく搬送することができる。従って、転写紙上のトナー像が散ってしまう等の不具合を防止できる。
【0038】上記実施例では、糸状部材37の張架間隔を狭くした領域が図2中、領域Q1〜Q4の4箇所に設けられているので、用紙収納部にセットするロール紙は、4種類のサイズから選択することができる。また、用紙収納部にセットされる転写紙サイズに合わせて糸状部材37の張架間隔の狭い領域を設けるようにすることにより、張架する糸状部材37の量を最小限にするとともに、張架の手間を削減することができる。なお、上記実施例では、糸状部材37の張架間隔を狭くした領域を4箇所に設ているが、ケース部53の開口面の幅方向に亘って上記狭い間隔で糸状部材37を張架するようにしてもよい。この場合には、用紙収納部に任意のサイズのロール紙をセットすることができる。また、上記角度φの大きさは、3.9°に限定されない。この角度φを増大させる場合には、上記■〜■の右辺の数値を低減するようにすればよい。また、この角度φを低減する場合には、上記〜の右辺の数値を増大してもよい。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明によれば、ロール紙を着脱自在に配置する用紙収容部と、それぞれ感光体側に開口面を有する転写帯電器と分離帯電器とが感光体回転方向に並設された画像形成装置において、その分離帯電器の形状が、箱状シールドケースであり、かつ、その回転方向下流側の下流壁面の高さ寸法が、そのシールドケースの感光体回転方向上流側の上流壁面の高さ寸法より大しているので、特に、ロール紙固有のカールに対して、転写紙の先端を感光体により接近して搬送できる。従って、ロール紙固有のカールした転写紙の先端部分にトナー像の転写を行える。
【0040】また、請求項2の発明によれば、最上段に感光ドラムを含む画像形成部を配置し用紙を収容し装置本体に対して下段に設けられた用紙収容部と、それぞれ感光体側に開口面を有する転写帯電器と分離帯電器とが感光体回転方向に並設された画像形成装置において、その用紙収容部は、その用紙収容部により繰り出された用紙を、その用紙収容部から見てその用紙収容部とは反対側に設けられている装置本体へ搬送するように構成されてなり、さらに、その分離帯電器の形状が、箱状シールドケースであり、かつ、その回転方向下流側の下流壁面の高さ寸法が、そのシールドケースの感光体回転方向上流側の上流壁面の高さ寸法より大しているので、特に、上記の給紙方式固有のカールに対して、転写紙の先端を感光体により接近して搬送できる。従って、その固有のカールした転写紙の先端部分にトナー像の転写を行える。
【0041】また、請求項3の発明によれば、チャージワイヤ及び感光体の中心軸を結ぶ線と感光体周面との交点から接線方向に平行であって傾斜面の上端を通る直線Lと、傾斜面の上端と傾斜面の上端を結ぶ直線とのなす角度が略3.9°になるように設定されているので、最適な設定によって、その固有のカールした転写紙の先端部分にトナー像の転写を行える。
【0042】以上説明したように、請求項4の発明によれば、分離帯電器のシールドケースの感光体回転方向下流側の下流壁面の高さ寸法を転写帯電器のシールドケースの感光体回転方向上流側の上流壁面の高さ寸法より大にしたので、転写紙の先端を感光体により接近して搬送できる。従って、転写紙の先端部分にトナー像の転写を行える。
【0043】また、請求項5の発明によれば、糸状部材は、少なくとも転写紙の幅方向端部が分離帯電器のシールドケースの下流壁面を通過する点の直ぐ内側の糸状部材と直ぐ外側の糸状部材の間隔が他の部分の間隔に比して狭くなるように張架したので、転写紙先端の幅方向端部を確実に支持して搬送することができ、転写紙先端のコーナー部が分離帯電器のシールドケースの下流壁面の上端に当接するのを防止できる。従って、転写紙上に転写されたトナー像を確実に保持できる。
【0044】また、請求項6の発明によれば、搬送される転写紙の幅方向端部を、シールドケースの下流壁面により接近した位置で支持するようにしたので、転写紙先端のコーナー部が分離帯電器のシールドケースの下流壁面の上端に当接するのを防止できる。従って、転写紙上に転写されたトナー像を確実に保持できる。
【0045】また、請求項7の発明によれば、シールドケースの下流壁面において、搬送される転写紙先端を幅方向端部、すなわち転写紙先端のコーナー部により接近した位置で支持するようにしたので、転写紙先端のコーナー部が分離帯電器のシールドケースの下流壁面の上端に当接するのを防止できる。従って、転写紙上に転写されたトナー像を確実に保持できる。
【0046】また、請求項8の発明によれば、搬送される転写紙先端の幅方向端部、すなわち転写紙のコーナー部を、シールドケースの下流壁面により接近した位置で支持するようにしたので、転写紙先端のコーナー部が分離帯電器のシールドケースの下流壁面の上端に当接するのを防止できる。従って、転写紙上に転写されたトナー像を確実に保持できる。
【出願人】 【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラミタ株式会社
【出願日】 平成7年3月3日(1995.3.3)
【代理人】
【公開番号】 特開2001−305870(P2001−305870A)
【公開日】 平成13年11月2日(2001.11.2)
【出願番号】 特願2001−51354(P2001−51354)