| 【発明の名称】 |
液体材料供給装置及び画像形成装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】泉 倫生
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| 【要約】 |
【課題】現像ローラから像担持体にインクを供給し易くする構成を備えた現像装置を提供する。
【解決手段】現像ローラ32の外周面上には、撥インク性を有する凹部38が設けてあり、インク44を凹部38に向けて電気的に吸引することにより凹部38内にインク44を担持させる。この電気的な吸引力は、像担持体2にインクを供給する前に解除される。このこと及び凹部38が撥インク性であることにより、インク44を像担持体2に容易に供給することが可能となる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 液体材料を液体材料担持面上で担持し、この液体材料を所定の方向に搬送する液体材料担持体と、上記液体材料担持面に液体材料を供給する液体材料供給部とを有し、液体材料担持面上の液体材料を転写領域で被供給部材に供給する液体材料供給装置において、上記液体材料担持面には、少なくとも一部が撥液体材料性を有する凹部が設けてあり、液体材料を上記凹部に向けて電気的に吸引することにより上記凹部内に液体材料を担持させることを特徴とする液体材料供給装置。 【請求項2】 上記被供給部材に液体材料を供給する前に、上記凹部内に担持された液体材料を、上記凹部から分離しない程度に、上記凹部に向かう方向とは反対側に電気的に押し出すことを特徴とする請求項1の液体材料供給装置。 【請求項3】 上記液体材料供給部は上記液体材料を収容する容器を有し、上記液体材料担持面の一部が上記液体材料に浸けられていることを特徴とする請求項1又は2の液体材料供給装置。 【請求項4】 磁性を有する液体材料を液体材料担持面上で担持し、この液体材料を所定の方向に搬送する液体材料担持体と、上記液体材料担持面に液体材料を供給する液体材料供給部とを有し、液体材料担持面上の液体材料を転写領域で被供給部材に供給する液体材料供給装置において、上記液体材料担持面には、少なくとも一部が撥液体材料性を有する凹部が設けてあり、液体材料を上記凹部に向けて磁気的に吸引することにより上記凹部内に液体材料を担持させることを特徴とする液体材料供給装置。 【請求項5】 上記被供給部材に液体材料を供給する前に、上記凹部内に担持された液体材料を、上記凹部から分離しない程度に、上記凹部に向かう方向とは反対側に磁気的に押し出すことを特徴とする請求項4の液体材料供給装置。 【請求項6】 上記液体材料供給部は上記液体材料を収容する容器を有し、上記液体材料担持面の一部が上記液体材料に浸けられていることを特徴とする請求項4又は5の液体材料供給装置。 【請求項7】 像担持体上に形成された像を、液体材料供給装置により液体材料を供給することで顕像化し、続いて、像担持体上の液体材料を記録媒体に転写することにより、記録媒体上に画像を形成する画像形成装置において、像担持体として上記被供給部材を用いるとともに、液体材料供給装置として請求項1から6のいずれかの液体材料供給装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。 【請求項8】 像担持体上に形成された像に対し、記録媒体を挟んで上記像部分の反対側から液体材料供給装置により液体材料を供給することで、上記像部分に対向する記録媒体部分に液体材料を付着させる画像形成装置において、像担持体として上記被供給部材を用いるとともに、液体材料供給装置として請求項1から6のいずれかの液体材料供給装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、液体材料担持体(例えば現像ローラ)に液体材料(例えばインク)を担持させる液体材料供給装置(例えば現像装置)、及びこの液体材料供給装置を組み入れた画像形成装置に関する。 【0002】 【従来の技術】液体インクを用いた画像形成装置として、回転する現像ローラに付着させたインクを、版、像担持体などに担持されている像(凸部、潜像)に転写する構成を備えたものがある。 【0003】図11は、静電潜像を利用した画像形成装置1を示す。画像形成装置1の像担持体2は、例えば、基体と、その外周に設けた電荷発生層と電荷輸送層、さらにその外周に保護目的及び潜像電荷の電荷流れ防止目的で形成されたオーバーコート層(例えば1〜2μmの絶縁膜)とからなる光導電性ドラムである。像担持体2の周りには、像担持体2の回転方向4に沿って、像担持体2の表面を一様に帯電するためのコロナ帯電装置6と、画像情報に応じて選択的に像担持体2に光8を照射し、これにより像担持体2上に潜像を形成する露光装置10と、像担持体2上の潜像に対しインクを供給する現像装置12と、現像装置12により像担持体2に付着させたインクを、記録媒体14に転写する転写ローラ16と、転写後に像担持体2上に残ったインクを除去するクリーニング装置(例えばクリーニングブレード)18と、転写後にイレース光を照射することにより像担持体2上の潜像を消去する潜像除去装置(例えばイレースランプ)20とが順次配設されている。 【0004】転写ローラ16は、矢印方向に回転駆動することにより、図示しない給紙トレイから送られてきた記録媒体14を矢印22方向に搬送する。なお、記録媒体14に付着したインクは記録媒体14と共に図示しない定着手段に運ばれ、そこで、乾燥されるとともに記録媒体14上に定着され、続いて、記録媒体14は図示しない排出トレイに送り出されるようになっている。 【0005】現像装置12は、インクを収容するインク収容部24と、像担持体2と近接し、矢印の方向に回転可能な現像ローラ26とを有し、この現像ローラ26の一部がインク収容部24内のインク面より下に位置するようになっている。その結果、現像ローラ26表面に付着したインクは、現像ローラ26の回転により、像担持体2との対向領域に到達し、像担持体2上の潜像部分に付着する。 【0006】次に、このように構成された画像形成装置1の画像作成動作を説明する。まず、矢印4方向に回転駆動される像担持体2に対し、コロナ帯電装置6による放電を行い像担持体2の表面を帯電させる。次に、画像情報に基づいて、露光装置10により光8を選択的に照射する。その結果、像担持体2上には潜像が形成される。その後、像担持体2と現像ローラ26との対向領域において、潜像部分に対しインクが付着し、インク画像を形成する。このインク画像は、像担持体2の回転に従って転写ローラ16との対向部に移動し、記録媒体14に転写される。 【0007】転写ローラ16との対向部で記録媒体14に転写されなかった残留インクは、クリーニング装置18において除去される。また、像担持体2の潜像部分は、潜像除去装置20により照射されたイレース光により消去される。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】こうした画像形成装置1において、現像工程において現像ローラ26上のインクを像担持体2の潜像部分に供給する際に、現像ローラ26上に残るインク量ができるだけ少なくなる(すなわち、現像効率を上げる)ようにすることが望ましい。 【0009】そこで、本発明は、現像ローラ26から像担持体2にインクを供給し易くする構成を備えた現像装置、及び該現像装置を備えた画像形成装置を提供することを目的とする。 【0010】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明に係るインク供給装置(現像装置)の第1の形態は、インクをインク担持面上で担持し、このインク材料を所定の方向に搬送するインク担持体と、インク担持面にインクを供給するインク供給部とを有し、インク担持面上のインクを転写領域で像担持体に供給するインク供給装置において、インク担持面には、少なくとも一部が撥インク性を有する凹部が設けてあり、インクを上記凹部に向けて電気的に吸引することにより上記凹部内にインクを担持させることを特徴とするものである。 【0011】本発明に係るインク供給装置の第2の形態は、磁性を有するインクをインク担持面上で担持し、このインクを所定の方向に搬送するインク担持体と、インク担持面にインクを供給するインク供給部とを有し、インク担持面上のインクを転写領域で被供給部材に供給するインク供給装置において、インク担持面には、少なくとも一部が撥インク性を有する凹部が設けてあり、インクを上記凹部に向けて磁気的に吸引することにより上記凹部内にインクを担持させることを特徴とするものである。 【0012】上記電気的又は磁気的な吸引力は、像担持体にインクを供給する前に解除される。このこと及び凹部が撥インク性であることにより、インクを像担持体に容易に供給することが可能となる。 【0013】本発明に係るこれらのインク供給装置は、(a)像担持体上に形成された像を、インク供給装置によりインクを供給することで顕像化し、続いて、像担持体上のインクを記録媒体に転写することにより、記録媒体上に画像を形成する画像形成装置、あるいは、(b)像担持体上に形成された像に対し、記録媒体を挟んで上記像部分の反対側からインク供給装置によりインクを供給することで、上記像部分に対向する記録媒体部分にインクを付着させる画像形成装置に適用することができる。 【0014】 【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施の形態を説明する。 【0015】(現像装置の第1の実施形態)図1(a)は、本発明に係る現像装置の第1の実施形態の断面図を示す。この現像装置30の現像ローラ32は、導電性の基体(本実施形態では円筒体)34と、その外周に設けた絶縁層36とを有する。現像ローラ32は、図示しないモータにより矢印37方向に回転できるようになっている。絶縁層36の表面には、図1(b),(c)に示すように一定のパターン状(本実施形態ではマトリックス状)に凹部38(本実施形態では円柱状)が形成されている。絶縁層36はまた、凹部38内も含めて少なくとも上記表面が撥インク性の材料で形成されている。ここで、撥インク性とは、インクと凹部38との表面張力の差により、インクが凹部38に入り込まない程度を指す。具体的には、凹部38が例えば直径10〜100μmの円柱状である場合、凹部38の表面張力をインクの表面張力より小さくすることで、インクが凹部38に入り込まないようにできる。 【0016】インク収容部40は、所定の形・大きさを有し上方が開放された容器42を有し、この容器42内にインク44が充填されている。容器42の図面右壁の上端部には、板状の弾性ブレード46が設けてあり、その先端が現像ローラ32表面に当接するようにしてある。一方、容器42の図面左壁の上端部には、現像ローラ32と当接するように、弾性ローラ48が設けてある。弾性ローラ48は、中心軸周りに回転自在に支持されており、現像ローラ32の矢印37方向の回転に従動して矢印方向に回転する。この弾性ローラ48により、容器42内のインク44が密閉され、乾燥が防止される。 【0017】弾性ブレード46は、バイアス電源50により所定のバイアス電圧(本実施形態では正極性)が、必要に応じて印加されるようにしてある。一方、現像ローラ32の導電性基体34は接地されている。 【0018】次に、現像動作を図1(a)及び図2を用いて説明する。図1(a)において、現像ローラ32を矢印37方向に回転させるとともに、バイアス電源50によりブレード46に正極性の電圧を印加する。この結果、ブレード46に接触するインク44に正電荷が注入されるとともに、ブレード46とこれに対向する導電性基体部分に生じた電界による静電力を受けて、インク44が凹部38に入り込む[図2(a)](以下、本実施形態では、インク44が入り込んだ凹部38を凹部38Aという。)。凹部38Aに入り込んだインク44は、現像ローラ32の矢印37方向への移動にともなって、ブレード46により容器42内のインク44から分離される[図2(b)](以下、本実施形態では、この分離されたインク44をインク滴44Aという。)。さらに現像ローラ32が矢印37方向へ移動すると、インク滴44Aは、ブレード46による電界の影響を受けなくなる。凹部38Aは撥インク性の材料から形成されているので、インク滴44Aは、凹部38Aの底部に位置した図2(b)の状態から、凹部38Aの底部から浮き上がった図2(c)の状態(本願では、この状態をフロート状態という。)になる。その後、この凹部38Aは、像担持体2との対向領域(転写領域)54(図1)に到達し、そこで、インク滴44Aは、像担持体2上の潜像部分(本実施形態では負極性)からクーロン引力を受けて、該潜像部分に転写される。 【0019】従来では、現像ローラ表面を親インク性の材料で形成していたので、インクと親インク性の現像ローラ表面との吸着力に打ち勝つのに必要な比較的大きな電気力で、インクを像担持体に向けて供給する必要があった。これに対し、本発明では、撥インク性の領域(凹部38)にインクを電気力により保持し、さらにインクを像担持体2に転写する前にはこの電気力を除去しているので、インクを像担持体に転写する際に必要な電界が従来に比べてかなり小さくて済む。 【0020】図1を参照して、ブレード46に電圧を印加しない状態では、インクには電荷が注入されず、この状態で現像ローラ32を回転させると、ブレード46の下流側では、現像ローラ32表面にはインク44が付着していない。したがって、所定時間(少なくとも、現像ローラ32の回転を開始した時点でブレード46の下流側近傍に位置した現像ローラ表面部分が、弾性ローラ48に到達するまでの時間)現像ローラ32を回転させることにより、容器42の上側の現像ローラ32表面にインク44が残らないようにすることができる。このようなクリーニング動作を、現像装置40を停止する前に行うことにより、現像ローラ32表面上にインク44が残って乾燥する問題を解消することができる。これは、従来から知られているように、クリーニングブレード等を現像ローラ32表面上に当ててインク44を該表面上から除去する場合に比べて、より簡単な構成でクリーニングが行えることを意味する。 【0021】なお、現像ローラ32の回転方向37に関しブレード46の下流側から転写領域54の直前まで、インク滴を凹部38内の底部に保持するようにインク滴に電界を加える手段を別に設けてもよい(この手段は、本実施形態のように現像ローラ32が中空の円筒体であれば、内側の中空部分に設けることもできる。)。これにより、より安定してインク滴を凹部38内に保持しながらインク滴を搬送し、転写領域54の直前で、図2(c)に示すようにフロート状態を形成することができる。 【0022】また、フロート状態を安定して形成するためには、凹部38の開口部(入り口)付近が、テーパ状になっていてもよいし、親インク性(ブレード46による電界がない場合、インクが凹部38に付着しない程度)となっていてもよい。 【0023】さらに、現像ローラ32の補助クリーニング装置として、現像後(像担持体2へのインクの転写後)に現像ローラ32上の残留インクを吸引・除去する電極を、現像ローラ32に近接して設けてもよい。この電極としては、例えば、回転可能な導電性ローラを用いることができ、このインク回収ローラに電圧を印加することで、現像ローラ32上のインクを該ローラ外周面上に吸引させる。その後、インク回収ローラを回転させながら、インク回収ローラ外周面に当接させたスクレーパで掻き落とす。なお、この補助クリーニング装置は、回収したインクを再度容器42に戻す構成を有してもよい。 【0024】加えて、現像ローラ32から像担持体2に向けてインクを転写するための電界を増幅するための補助電極を、例えば、像担持体2に対向する円筒状の現像ローラ32の中空部分に設けてもよい。 【0025】凹部38の形状は、円柱に限らず、直方体、半球状、円錐、角錐、円錐台、角錐台であってもよい。凹部38の縦断面形状は、円柱、直方体の場合は、図1(b)に相当し、半球状の場合は、図3(a)に相当し、円錐、角錐の場合は、図3(b)に相当し、円錐台、角錐台の場合は図3(c)に相当する。 【0026】図1(b),図3(a),(b),(c)を参照して、凹部38のピッチL1は、20〜100μm程度が望ましい。20μmより小さければ製造が困難であり、100μmより大きくなると画像の解像度が低下する。凹部38の深さL2は、10〜100μm程度が望ましい。10μmより小さければ凹部38にインクを入り込ませることが困難になり、100μmより大きくなると凹部38の作成が困難である。凹部38の開口部幅L3とそれ以外の表面部分の幅L4の比率は1:1である必要はなく、L3:L4=7:3〜3:7程度が望ましい。L3が前記範囲より小さければ凹部38の作成が困難であり、大きくなると解像度が低下する。また、図3(c)の凹部38の底部幅L5は、2〜30μm程度が望ましい。2μmより小さければ製造が困難であり、30μmより大きくなると画像の解像度が低下する。 【0027】現像ローラ32は、金属ローラの外周上にディッピングにより絶縁性樹脂層を設けた後、切削加工・エッチング加工・レーザ加工(例えばエキシマレーザを用いたレーザ加工)などで凹部38を形成すればよい。あるいは、上記加工方法で凹部を形成したシート状の絶縁性樹脂を、金属ローラ上に接着してもよい。 【0028】凹部38には、図4に示すように、テーパ状の突起部56を設けるのが好適である(図4(a)が図1(b)に、図4(b)が図3(a)に、図4(c)が図3(b),(c)にそれぞれ対応する。)。これは、凹部38から像担持体2の潜像部分に対しインク44を供給するための電界が突起部56に集中し、したがって上記潜像部分へのインク44の着弾精度が上がる利点を有する。 【0029】突起部56の高さL6は、凹部38の深さL2に対し、0.5×L2<L6<0.9×L2の関係を満たすのが望ましい。0.5×L2より小さいと突起を形成するのが困難であり、0.9×L2より大きいとブレード46が突起部56に当たる可能性があるので好ましくない[図1(b)参照]。また、突起部56の開き角度θは、30〜90°が望ましい。30°より小さいと折れ易くて作りにくく、90°より大きくなると電界の集中効果が少ない。 【0030】突起部56は、Spindt型冷陰極と同様にして製造することができる。 【0031】凹部38の一部に、図5に示すように円筒状の現像ローラ32の中空部分まで貫通する(すなわち大気と接続する)孔60を設けてもよい。これにより、インク44が像担持体2に供給される際に、凹部38内に負圧が発生するのが防止される。すなわち、インク44は、孔60を設けない場合に比べて低エネルギで、像担持体2に転写することができる。 【0032】図6は、現像ローラから像担持体2にインク44を転写させる際に、インク44中に電荷を注入させる実施形態を概略的に示したものである。具体的には、円筒状の現像ローラ32’の中空部分に、像担持体2に対向して複数の分割電極62を固定して設ける。これら電極62にはそれぞれ選択的に電圧(本実施形態では正極性)が印加できるようにする。また、現像ローラ32’には、少なくとも凹部38に導電部を設け、これと分割電極62とが接触できるようにする。また、ブレード46[図1(a)]により注入される電荷量を、上記実施形態より少なくし(図6右側のインク滴44参照)、この状態では、インク滴44は像担持体2の潜像部分(負極性)に転写されないようにしてある。 【0033】この構成において、現像ローラ32’上のインク44が現像ローラ32’と像担持体2との対向領域54に到達する際に、電極62(好ましくは、潜像部分に対向する電極62(図では左側)のみ)に電圧を印加することにより、(図6左側の)インク滴44にさらに電荷を注入させることで、このインク滴44を潜像部分に転写させることができる。この実施形態では、上記実施形態に比べて、潜像部分へのインク滴44の着弾精度が上がる利点を有する。 【0034】(実施例1)本発明者らは、以下の条件で、図1の現像ローラを用いてOPC感光体ドラム(像担持体)にインクを転写した。 【0035】■感光体ドラム・コロナ帯電電位:−300V・ドラム周速(現像スピードに対応):50mm/s【0036】■現像ローラフィルム状の積層基板に対し、Spindt型冷陰極の製造方法と同様にして凹部、突起部を形成した。その後、このフィルムをアルミ製のドラムに接着して現像ローラを作製した。 ・現像ローラ周速:50mm/s(感光体ドラムとの対向領域で該ドラムと同方向に回転) ・現像ローラ表面形状[図4(a)]:ピッチL1=20μm、凹部の深さL2=10μm、凹部の開口部幅L3=10μm、突起部の高さL6=8μm、突起部の開き角度θ=30°・凹部表面張力:3.0×10-2N/m・感光体ドラムとの距離500μm【0037】■ブレード(SUS製) 現像時にはブレードに対し+500Vを印加した。クリーニング時にはブレードを接地した。 【0038】■インク組成・顔料:カーボンブラック、クロモフタルイエロー、キナクリドンマゼンタ、銅フタロシアニンブルーのいずれか 10wt%・溶媒:水 87wt%・粘度調整剤:ポリエチレングリコール 1wt%・分散剤:スチレンアクリル酸塩 2wt%(このときのインク表面張力:4.5×10-2N/m) 【0039】(結果)現像ローラを回転しながらブレードに対しバイアス電圧を印加することで、インクは現像ローラに吸引された。その後、安定したフロート状態が凹部内で形成され、感光体ドラムの潜像部分に対し良好に飛翔した。さらに、ブレードを接地すると、インクは現像ローラに吸引されないため、現像ローラ上のインクをクリーニングすることができた。 【0040】(現像装置の第2の実施形態)図7は、本発明に係る現像装置の第2の実施形態の拡大断面図を示す。この現像装置の現像ローラ70は円筒状の基体71を有し、この基体71の表面上には、所定のパターンで凹部72が形成されている。基体71には、導電性を有し且つ透磁率の高いアルミニウムなどが使用される。また、基体71は接地されている。基体71はまた、凹部72内も含めて少なくとも上記表面が撥インク性の材料で形成されている。ここで、撥インク性とは、インクと凹部72との表面張力の差により、インクが凹部72に入り込まない程度を指す。現像ローラ70の表面には弾性ブレード73が当接されている。現像ローラ70の中空部分には、現像ローラ70の回転方向74に関して、基体71を挟んでブレード73の反対側の領域から像担持体2との対向領域76の反対側の領域の近くまで、基体71の内径よりも外径の小さい扇型の永久磁石78が一つ又はそれ以上(図では一つ)固定して配置されている。本実施形態では、永久磁石78は、半径方向外側がS極、半径方向内側がN極に着磁されている。また、本実施形態では磁性インク80が使用される。 【0041】図7(b)に示すように、永久磁石78による磁界を遮断するためのシャッタ部材82が、ブレード73近傍の基体部分とこれに対向する永久磁石78との間に進出及びこの間から退避できるようになっている(図の場合では、シャッタ部材82は、図示しないモータ又はソレノイドなどの駆動源により、現像ローラ70の周方向に基体71の内径に沿ってスライドできるようになっている。)。このシャッタ部材82は、透磁性の低い材料(加工のし易さから軟鉄が望ましい)で形成されている。 【0042】図7(a)を参照して現像動作を説明する。まず、現像ローラ70を矢印74方向に回転させると、磁性インク80は、永久磁石78からの磁気力により凹部72に入り込み、さらに、ブレード73により、インク容器内(図1の容器42に対応)のインク80から分離される(以下、本実施形態では、この分離されたインク80をインク滴80Aという。)。さらに現像ローラ70が矢印74方向へ移動する間、インク滴80Aは、永久磁石78から発生する磁界により凹部72内に安定して保持される。その後、永久磁石78による磁界の影響を受けなくなると、凹部72が撥インク性の材料から形成されているので、インク滴80Aは、凹部72の底部に位置した状態から、凹部72の底部から浮き上がったフロート状態になる。その後、凹部72は、像担持体2との対向領域(転写領域)76に到達し、そこで、潜像部分に対しインク滴80Aが(潜像部分の電荷と、接地先からインク中に誘導される誘導電荷とのクーロン引力により)付着する。 【0043】クリーニング時には、シャッタ部材82を、ブレード73近傍の基体部分とこれに対向する永久磁石78との間に進出させることにより、磁性インク80は凹部72に入り込まない。したがって、所定時間現像ローラ70を回転させることにより、インク容器より上方の現像ローラ70表面にインク80が残らないようにすることができる。このようなクリーニング動作を、現像装置を停止する前に行うことにより現像ローラ70表面上のインク80の乾燥を防止することができる。 【0044】なお、本実施形態では、クリーニング時に、ブレード73近傍の基体部分とこれに対向する永久磁石78との間に、磁界を遮断する部材82を進出させたが、代わりに、例えばシャッタ部材82を退避させる方法と同様な方法(すなわち現像ローラ70の周方向にスライドする)で、永久磁石78を図7の位置から退避させてもよい。 【0045】また、永久磁石78の代わりに電磁石を利用して凹部72にインクを保持させてもよい。この場合、クリーニング時には電磁石のコイルに流れる電流をオフにすればよい。 【0046】(実施例2)本発明者らは、以下の条件で、図7の現像ローラを用いてOPC感光体ドラム(像担持体)にインクを転写した。 【0047】■感光体ドラム・コロナ帯電電位:−300V・ドラム周速(現像スピードに対応):50mm/s【0048】■現像ローラフィルム状の積層基板に対し、Spindt型冷陰極の製造方法と同様にして凹部、突起部を形成した。続いて、その上を、イオンスパッタ法により導電性材料でコーティングした(なお、この導電性材料は接地される。)。その後、さらにその上に、凹部に対応した貫通孔(エキシマレーザにより形成)を有するポリイミド樹脂を貼り付けた。最後に積層基板をアルミ製のスリーブに接着して現像ローラを作製した。 ・現像ローラ周速:50mm/s(感光体ドラムとの対向領域で該ドラムと同方向に回転) ・現像ローラ表面形状[図4(a)]:ピッチL1=20μm、凹部の深さL2=10μm、凹部の開口部幅L3=10μm、突起部の高さL6=8μm、突起部の開き角度θ=30°・凹部の表面張力:2.0×10-2N/m・感光体ドラムとの距離500μm【0049】■永久磁石・フェライトマグネット(住友特殊金属社製、製品名SSR−P4) ・残留磁束密度:1.50×10-1T・保磁力:1.03×105A/m【0050】■インク・マグネタイト超微粒子分散型磁性インク(シグマハイケミカル社製、製品名A−200) ・インク表面張力:3.0×10-2N/m【0051】(結果)現像ローラを回転すると、磁性インクは現像ローラに吸引された。その後、安定したフロート状態が凹部内で形成され、感光体ドラムの潜像部分に対し良好に飛翔した。さらに、磁界遮断部材により永久磁石の磁界を遮断すると、インクは現像ローラに吸引されないため、現像ローラ上のインクをクリーニングすることができた。 【0052】(画像形成装置の実施形態)図8は、本発明に係る現像装置30(又は70)を画像形成装置90に適用した例である。この画像形成装置90では、像担持体2と現像ローラ32との間に記録媒体14を搬送する構成になっている。この構成において、露光装置10による露光により潜像が形成された像担持体2に対し、現像ローラ32からインクを供給する際に、像担持体2と現像ローラ32との間に記録媒体14を通過させることで、記録媒体14上に直接インクを付着させる。なお、図では、像担持体2と現像ローラ32との間の間隔を転写領域で一定に保つために、像担持体2と協動して記録媒体14を矢印方向(図面左側方向)に搬送するローラ対92、94が設けてある。 【0053】図9に示す画像形成装置100は、像担持体の代わりに、図9紙面の表裏方向に並んだ複数の個別電極102と、該電極102の少なくとも一部が外部に露出するように個別電極102を保持する絶縁部104とを有する記録電極106を使用している。この構成によれば、記録媒体14を個別電極102に接触した状態で矢印方向(図面左側方向)に搬送しながら、画像情報に応じて各個別電極102に電圧を印加することで、現像ローラ32から記録電極102に向けてインクを飛翔させ記録媒体14上に直接インクを付着させる。 【0054】図10(a),(b),(c)に示す画像形成装置は、それぞれ図11、図8、図9に示す画像形成装置の変形例である。ここでは、現像装置110は、インク収容部112に収容されたインクを、一対のローラ114、116に懸架されたベルト118により、像担持体2、記録電極106との対向領域に搬送する構成を有する。ベルト118は、図示しないが、外周面にインクを保持するために、現像装置の第1及び第2の実施形態で用いたものと同様の凹部を有する。この構成では、ベルト118の内側に、インクが対向領域まで搬送される間インクを凹部内に安定して保持するための電界発生手段(電極など)又は磁界発生手段を容易に配置することができる。 【0055】 【発明の効果】本発明に係る画像形成装置によれば、現像ローラ(インク担持体)上の撥インク性の凹部に電気力又は磁気力によりインクを担持し、これを像担持体あるいは直接記録媒体に転写する構成を有している。したがって、上記電気力又は磁気力をオフすることのみでインク担持体の凹部にインクが入り込まないようにできるので、インク担持体のクリーニングを容易に行うことができる。 【0056】また、本発明では、インクをインク担持体から像担持体あるいは直接記録媒体に転写する前に、上記電気力又は磁気力を除去し、凹部内でフロート状態を形成している。したがって、従来において親インク性のインク担持体にインクを付着させてから現像する場合に比べて、低電界でインクを転写することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006079 【氏名又は名称】ミノルタ株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年4月26日(2000.4.26) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100062144 【弁理士】 【氏名又は名称】青山 葆 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−305865(P2001−305865A) |
| 【公開日】 |
平成13年11月2日(2001.11.2) |
| 【出願番号】 |
特願2000−125769(P2000−125769) |
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