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【発明の名称】 現像装置
【発明者】 【氏名】藤枝 洋一

【氏名】和田 実

【氏名】井上 龍次

【氏名】中川 秀一

【要約】 【課題】像担持体と対向する現像領域に現像剤を搬送させるローラ状になった現像剤担持体を、現像領域において像担持体と所要間隔を介して対向するように設けた現像装置において、現像領域において現像剤担持体と像担持体とが安定して一定した間隔で対向されるようにする。

【解決手段】像担持体1と対向する現像領域に現像剤22を搬送させるローラ状になった現像剤担持体21が、現像領域において像担持体と所要間隔を介して対向するように設けた現像装置において、現像剤担持体の両端部の外周に、像担持体に当接させて像担持体との間隔dを調整するリング状になったスペーサ部材27を設けると共に、スペーサ部材が現像剤担持体の軸方向にずれるのを防止するずれ防止手段を設けた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 像担持体と対向する現像領域に現像剤を搬送させるローラ状になった現像剤担持体が、現像領域において像担持体と所要間隔を介して対向するように設けられた現像装置において、上記のローラ状になった現像剤担持体の両端部の外周に、像担持体に当接させて像担持体との間隔を調整するリング状になったスペーサ部材を設けると共に、このスペーサ部材が現像剤担持体の軸方向にずれるのを防止するずれ防止手段を設けたことを特徴とする現像装置。
【請求項2】 請求項1に記載した現像装置において、上記のずれ防止手段として、現像剤担持体の両端部の外周に円周方向に沿って凹部を設けると共に、上記のスペーサ部材の内周面に上記の凹部に嵌合させる凸部を設けたことを特徴とする現像装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、複写機やプリンター等の画像形成装置において、像担持体に形成された潜像を現像するのに使用する現像装置に係り、特に、像担持体と対向する現像領域に現像剤を搬送させるローラ状になった現像剤担持体が、現像領域において像担持体と所要間隔を介して対向するように設けられた現像装置において、現像領域において現像剤担持体と像担持体とが安定して一定した間隔で対向されるようにした点に特徴を有するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、複写機やプリンター等の画像形成装置においては、像担持体に形成された潜像を現像するのに様々な現像装置が使用されていた。
【0003】そして、このような現像装置の1つとして、図1に示すように、ドラム状になった像担持体1と所要間隔dを介して対向するように、現像装置2にローラ状になった現像剤担持体21を設け、この現像剤担持体21と像担持体1とを回転させ、現像装置2内に収容された現像剤22をこのように回転する現像剤担持体21の表面に送り部材23によって供給し、このように現像剤担持体21に供給された現像剤22を規制部材24により規制した後、この現像剤22を現像剤担持体21によって像担持体1と対向する現像領域に導くと共に、この現像剤担持体21に電源25から交流電圧等の現像バイアス電圧を印加させて、像担持体1に形成された静電潜像の部分に現像剤22を供給して現像を行うようにしたものが存在した。
【0004】ここで、上記のようにドラム状になった像担持体1と所要間隔dを介して対向するようにローラ状になった現像剤担持体21を設けるにあたり、従来においては、一般に図2に示すように、現像剤担持体21の両側において、この現像剤担持体21を回転させる回転軸21aに現像剤担持体21より径が大きいコロ部材26を取り付け、このコロ部材26を像担持体1の表面に接触させて、現像剤担持体21が像担持体1と所要間隔dを介して対向するようにしていた。
【0005】しかし、このように現像剤担持体21の両側に設けたコロ部材26を像担持体1の表面に接触させて、現像剤担持体21と像担持体1との間隔dを調整する場合、回転軸21aと現像剤担持体21の中心がずれたり、現像剤担持体21の真円性が悪い場合等には、像担持体1と現像剤担持体21との間隔dが変動し、これによって形成される画像の濃度が変化する等の問題があった。
【0006】このため、近年においては、図3に示すように、現像剤担持体21の両端部の外周にリング状になったスペーサ部材27を設け、このスペーサ部材27を像担持体1の表面に当接させて、現像剤担持体21と像担持体1との間隔dを調整することが行われるようになった。
【0007】しかし、このように現像剤担持体21の外周に設けたスペーサ部材27を像担持体1の表面に接触させて回転させた場合、このスペーサ部材27の位置が現像剤担持体21の軸方向にずれたりするという問題があった。
【0008】このため、図4に示すように、リング状になったスペーサ部材27における現像剤担持体21の軸方向外方側の端部に、現像剤担持体21の中心側に向かう抑止部27aを設け、この抑止部27aを現像剤担持体21の端面に接触させて、スペーサ部材27が現像剤担持体21の軸方向にずれるのを抑制するようにしたものも考えられた。
【0009】しかし、このようにスペーサ部材27における現像剤担持体21の軸方向外方側の端部に現像剤担持体21の中心側に向かう抑止部27aを設けることは面倒で、その製造コストが高く付くと共に、この抑止部27aを現像剤担持体21の端面に接触させると、スペーサ部材27と現像剤担持体21とが接触する面積が大きくなって、スペーサ部材27が現像剤担持体21に強く拘束され、現像剤担持体21の周速度と像担持体1の周速度とが異なる場合には、このスペーサ部材27に大きな力が加わって変形し、現像剤担持体21と像担持体1との間隔が変動するという問題もあった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】この発明における現像装置においては、像担持体と対向する現像領域に現像剤を搬送させるローラ状になった現像剤担持体を、現像領域において像担持体と所要間隔を介して対向するようにして設ける場合における上記のような問題を解決することを課題とするものである。
【0011】すなわち、この発明の現像装置において、現像領域において現像剤担持体と像担持体とが安定して一定した間隔で対向されるようにすることを課題とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明における現像装置においては、上記のような課題を解決するため、像担持体と対向する現像領域に現像剤を搬送させるローラ状になった現像剤担持体が、現像領域において像担持体と所要間隔を介して対向するように設けられた現像装置において、上記のローラ状になった現像剤担持体の両端部の外周に、像担持体に当接させて像担持体との間隔を調整するリング状になったスペーサ部材を設けると共に、このスペーサ部材が現像剤担持体の軸方向にずれるのを防止するずれ防止手段を設けたのである。
【0013】そして、この発明における現像装置のように、現像剤担持体の両端部の外周にリング状になったスペーサ部材を設け、このスペーサ部材を像担持体に当接させて像担持体と現像剤担持体との間隔を調整すると、現像剤担持体の真円性が悪い場合等においても、像担持体と現像剤担持体との間隔が一定に保たれるようになる。
【0014】また、この発明における現像装置のように、ずれ防止手段によって上記のリング状になったスペーサ部材が現像剤担持体の軸方向にずれるのを防止すると、従来のようにリング状になったスペーサ部材の端部に現像剤担持体の中心側に向かう抑止部を設ける場合のように、スペーサ部材の製造コストが高く付くということがなく、また現像剤担持体の周速度と像担持体の周速度とが異なる場合においても、スペーサ部材に大きな力が加わって変形するのが防止され、像担持体と現像剤担持体とがこのスペーサ部材によって安定して一定した間隔で保たれるようになる。
【0015】ここで、上記のスペーサ部材が現像剤担持体の軸方向にずれるのを防止するずれ防止手段は特に限定されないが、例えば、請求項2に示すように、上記の現像剤担持体の外周の両端部に円周方向に沿って凹部を設けると共に、上記のスペーサ部材の内周面に凸部を設け、この凸部を現像剤担持体の外周に設けた上記の凹部に嵌合させて、スペーサ部材が現像剤担持体の軸方向にずれるのを防止することができる。
【0016】そして、請求項2に示すように、スペーサ部材の内周面に設けた凸部を現像剤担持体の外周に設けた凹部に嵌合させるようにした場合、スペーサ部材や現像剤担持体と別にずれ防止手段を設ける必要がなくなると共に、スペーサ部材の端部に現像剤担持体の中心側に向かう抑止部を設ける場合のように、スペーサ部材と現像剤担持体とが接触する面積が大きくということもなく、現像剤担持体の周速度と像担持体の周速度とが異なる場合においても、スペーサ部材に大きな力が加わって変形するのが防止される。なお、請求項2に示すように、現像剤担持体の外周の両端部に円周方向に沿って凹部を設けると共に、リング状になったスペーサ部材の内周面に凸部を設けるにあたっては、スペーサ部材の凸部を現像剤担持体の凹部に嵌合させた場合に、スペーサ部材によって形成される像担持体と現像剤担持体との間隔を安定して維持させるため、スペーサ部材における凸部を現像剤担持体の外周設けた凹部の深さより低くすることが好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態に係る現像装置を添付図面に基づいて具体的に説明する。
【0018】(実施形態1)実施形態1の現像装置においても、前記の図1に示すように、ドラム状になった像担持体1とローラ状になった現像剤担持体21とが現像領域において所要間隔dを介して対向するようにしている。
【0019】ここで、この実施形態1の現像装置においては、図5に示すように、上記のようにローラ状になった現像剤担持体21の両端部を除く外周に導電性ゴム層28を設けると共に、この現像剤担持体21の両端部の外周に円周方向に沿って凹部21bを設けている。
【0020】一方、現像剤担持体21の両端部の外周に取り付けるリング状になったスペーサ部材27においては、その内周面に上記の現像剤担持体21の外周に設けた凹部21bの深さより低くなった凸部27bを設けている。
【0021】そして、スペーサ部材27の内周面に設けた上記の凸部27bを現像剤担持体21の端部の外周に設けた凹部21bに嵌め合わせて、現像剤担持体21の両端部の外周にそれぞれスペーサ部材27を取り付け、このスペーサ部材27を像担持体1の表面に当接させて、現像剤担持体21と像担持体1との間隔dを調整するようにしている。
【0022】ここで、上記のようにスペーサ部材27の内周面に設けた凸部27bを現像剤担持体21の端部の外周に設けた凹部21bに嵌め合わせて、スペーサ部材27を現像剤担持体21の両端部の外周に取り付けると、上記の凸部27bと凹部21bとの嵌め合わせにより、スペーサ部材27が現像剤担持体21の軸方向にずれるのが抑制されるようになる。
【0023】なお、この実施形態1の現像装置において、現像剤担持体21の両端部に設けたスペーサ部材27と、現像剤担持体21の両端部を除く外周に設けた導電性ゴム層21bとの間に隙間があると、前記の図1に示す現像装置のように、現像剤担持体21に電源25から交流電圧等の現像バイアス電圧を印加させ、像担持体1に形成された静電潜像の部分に現像剤22を供給して現像を行う場合に、この隙間部分において、現像剤担持体21と像担持体1との間でリークが発生するおそれがある。
【0024】このため、現像剤担持体21の両端部に設けたスペーサ部材27と、現像剤担持体21の両端部を除く外周に設けた導電性ゴム層28との間に隙間がある場合には、図6に示すように、上記のスペーサ部材27における現像剤担持体21の軸方向中央側の端部に、上記の導電性ゴム層28まで伸びた被覆部27cを設けることが望ましい。
【0025】(実施形態2)実施形態2の現像装置においても、ドラム状になった像担持体1と所要間隔dを介して対向するようにローラ状になった現像剤担持体21を設けるにあたり、図7に示すように、ローラ状になった現像剤担持体21の両端部を除く外周に導電性ゴム層28を設けると共に、この現像剤担持体21の両端部の外周にリング状になったスペーサ部材27を取り付けている。
【0026】そして、この実施形態2の現像装置においては、上記のスペーサ部材27における現像剤担持体21の軸方向中央側の端部を上記の導電性ゴム層28に当接させると共に、このスペーサ部材27における現像剤担持体21の軸方向外方側の端部を、現像剤担持体21の回転軸21aを回転可能に保持する軸受30に当接させて、上記のスペーサ部材27を上記の導電性ゴム層28と軸受30とによって挟むようにし、これによりスペーサ部材27が現像剤担持体21の軸方向にずれるのを防止している。
【0027】なお、この実施形態2の現像装置においては、スペーサ部材27における現像剤担持体21の軸方向外方側の端部を、現像剤担持体21の回転軸21aを回転可能に保持する軸受30に当接させるようにしたが、図8に示すように、現像剤担持体21と軸受30との間に当て止め部材31を設け、この当て止め部材31にスペーサ部材27における現像剤担持体21の軸方向外方側の端部を当接させるようにすることも可能である。
【0028】(実施形態3)実施形態3の現像装置においては、ドラム状になった像担持体1と所要間隔dを介して対向するようにローラ状になった現像剤担持体21を設けるにあたり、図9(A),(B)に示すように、ローラ状になった現像剤担持体21の両端部を除く外周に導電性ゴム層28を設けると共に、この現像剤担持体21の両端部の外周にリング状になったスペーサ部材27を取り付けている。
【0029】ここで、この実施形態3の現像装置においては、現像剤担持体21に回転軸21aを設けるにあたり、現像剤担持体21の径よりも大きな鍔部21dを有する取付部材21cを現像剤担持体21の端部に取り付けるようにしている。
【0030】そして、この実施形態3の現像装置においては、上記のスペーサ部材27における現像剤担持体21の軸方向中央側の端部を上記の導電性ゴム層28に当接させると共に、スペーサ部材27における現像剤担持体21の軸方向外方側の端部を上記の取付部材21cの鍔部21dに当接させて、スペーサ部材27を導電性ゴム層28と鍔部21dとによって挟むようにし、これによりスペーサ部材27が現像剤担持体21の軸方向にずれるのを防止している。
【0031】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明における現像装置においては、現像剤担持体の両端部の外周にリング状になったスペーサ部材を設け、このスペーサ部材を像担持体に当接させて像担持体と現像剤担持体との間隔を調整するようにしたため、現像剤担持体の真円性が悪い場合等においても、像担持体と現像剤担持体との間隔が一定に保たれるようになった。
【0032】また、この発明における現像装置においては、上記のリング状になったスペーサ部材が現像剤担持体の軸方向にずれるのをずれ防止手段によって防止するようにしたため、従来のようにリング状になったスペーサ部材における現像剤担持体の軸方向外方側の端部に現像剤担持体の中心側に向かう抑止部を設ける必要がなく、スペーサ部材のコストが低減されると共に、現像剤担持体の周速度と像担持体の周速度とが異なる場合においても、スペーサ部材に大きな力が加わって変形するのが防止され、像担持体と現像剤担持体とがスペーサ部材により安定して一定した間隔で保たれるようになった。
【0033】この結果、この発明における現像装置を使用すると、現像領域において現像剤担持体と像担持体とが安定して一定した間隔で対向するようになり、長期にわたって濃度むら等の発生が少ない良好な画像が得られるようになった。
【出願人】 【識別番号】000006079
【氏名又は名称】ミノルタ株式会社
【出願日】 平成12年4月27日(2000.4.27)
【代理人】 【識別番号】100087572
【弁理士】
【氏名又は名称】松川 克明
【公開番号】 特開2001−305860(P2001−305860A)
【公開日】 平成13年11月2日(2001.11.2)
【出願番号】 特願2000−126737(P2000−126737)