| 【発明の名称】 |
電子写真装置用ブレードの製造方法及び電子写真装置用ブレード体 |
| 【発明者】 |
【氏名】岩崎 成彰
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| 【要約】 |
【課題】作業性、安全衛生面に優れ、金型に精密な加工を施す必要がなく、成形後にシートの洗浄を行う必要もなく、ブレード使用面にホコリ等が付着することにより不良となることのない、厚み精度に優れた電子写真装置用ブレードを安価に製造することができる電子写真装置用ブレードの製造方法、及び、その製造方法により製造された電子写真装置用ブレードを用いた電子写真装置用ブレード体を提供する。
【解決手段】加熱された円筒形状の金型を回転させながら、その内側に熱硬化性材料を流し込んで硬化させる遠心成形法を用いた電子写真装置用ブレードの製造方法であって、前記金型の内側に無溶媒2成分液状シリコーンゴムを流し込んで、前記金型の内側に前記2成分液状シリコーンゴムの成形体を形成した後、引き続き、前記電子写真装置用ブレードの材料を流し込んで硬化させることにより厚み精度が0.1mm以下であるシートを作製し、得られたシートを裁断する電子写真装置用ブレードの製造方法。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 加熱された円筒形状の金型を回転させながら、その内側に熱硬化性材料を流し込んで硬化させる遠心成形法を用いた電子写真装置用ブレードの製造方法であって、前記金型の内側に無溶媒2成分液状シリコーンゴムを流し込んで、前記金型の内側に前記2成分液状シリコーンゴムの成形体を形成した後、引き続き、前記電子写真装置用ブレードの材料を流し込んで硬化させることにより厚み精度が0.1mm以下であるシートを作製し、得られたシートを裁断することを特徴とする電子写真装置用ブレードの製造方法。 【請求項2】 2成分液状シリコーンゴムは、縮合型2成分液状シリコーンゴムであることを特徴とする請求項1記載の電子写真装置用ブレードの製造方法。 【請求項3】 一主面にエッジ部を有する弾性ブレードと前記弾性ブレードが前記エッジ部の反対側の主面端部に接着層を介して接着された支持体とからなる電子写真装置用ブレード体であって、前記弾性ブレードとして、請求項1又は2記載の電子写真装置用ブレードの製造方法により得られた電子写真装置用ブレードが用いられていることを特徴とする電子写真装置用ブレード体。 【請求項4】 遠心成形法によりシートを作製した際、2成分液状シリコーンゴムと接触していた面側にエッジ部を形成したことを特徴とする請求項3記載の電子写真装置用ブレード体。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真装置用ブレードの製造方法及びこの製造方法により得られたブレードを用いた電子写真装置用ブレード体に関する。 【0002】 【従来の技術】高速で回転する加熱した円筒形状の成形金型の内面に、熱硬化性材料を流し込み、平面形状のシートを得る成形方法を遠心成形法という。図3は、この遠心成形法に用いる遠心成形機を模式的に示した図であり、(a)は縦断面図、(b)は、(a)図におけるA−A線断面図である。また、図4は、図3に示した遠心成形機を用いて遠心成形を行っている際のB部の部分拡大断面図である。 【0003】図3に示すように、内壁に多数のヒータ3が配設された断熱室2の内部に有底円筒形状の金型1が設置されており、金型1は回転軸5により軸支されている。成形を行う際には、ヒータ3により金型1を所定の温度まで加熱した後、金型1を高速回転させ、熱硬化性材料を流し込むことにより、図4に示すように、この材料が遠心力で金型1の内面1aに均一な熱硬化性材料層6を形成するため、均一な厚みを有する熱硬化性材料のシートが得られる。 【0004】この遠心成形法によれば、成形の際に内側となっていた面(以下、空気側面という)6aは、鏡面状の平滑面となる。また、この方法により、均一な厚みのシートを容易に作製することができるため、熱硬化性材料の成形の分野において広く用いられている。なお、金型1と接触していた面(以下、金型接触面という)6bの面精度は、金型の内面1aの粗度に影響される。 【0005】電子写真装置用ブレード体に使用する弾性ブレードに関しても、遠心成形法は、電子写真装置内の回転体と摺接させる面(以下、使用面という)に要求される平滑面が容易に得られること、ブレード体に要求される均一厚みのシートが得られること、及び、材料仕込み量と得られるシートのカット寸法とを変えることにより、様々な寸法のブレード体が容易に得られ、少量多品種生産に適していること等の利点を有していることから、この遠心成形法により、弾性ブレードが製造される場合が多い。しかしながら、遠心成形法には、以下のような問題点が存在していた。 【0006】近年のOA機器の小型化、高機能化等の要求に応じ、電子写真装置においても、低コスト、高画質化が進展している。これに伴い、現像、クリーニング装置においては、弾性ブレードの寸法誤差範囲の高精度化が要求されるようになってきているが、従来の遠心成形法は、得られるシートの厚み精度が、遠心成形機の金型の振れ精度に左右されるという問題点があった。ここで、振れ精度とは、金型が回転する際の、金型の中心軸から金型内面までの距離の最大値と最小値との差をいう。また、厚み精度とは、一成形分のシート厚みの最大値と最小値との差をいう。 【0007】従って、振れ精度がよくない金型を使用した場合に、厚み精度のよくないシートが作製されてしまうことは勿論であるが、振れ精度が良好な成形金型を使用した場合であっても、シートを作製する際には、成形金型を130℃以上に加熱するため、熱による歪みが生じ、金型切削加工時の振れ精度が維持されないという問題点があった。 【0008】具体的には、例えば、金型内面の振れ精度が0.06mm(常温下)になるように精密に加工した成形金型を使用しても、遠心成形されたシートは、厚み精度が、ようやく0.30mmを維持できる程度のものにしかならない。 【0009】遠心金型の熱歪みを予め防止する方法として、金型の切削加工を成形温度に合わせた状態で行う熱間研削という方法があるが、この方法は、製造コストが非常に高くつき、現実的な方法ではない。 【0010】図5は、従来の遠心成形法により得られた弾性ブレードを用いたクリーニングブレード体及びトナー薄膜形成ブレード体が用いられた電子写真装置を模式的に示した断面図である。 【0011】図5に示したように、上記遠心成形法により成形されたシートは、所定の寸法に裁断して弾性ブレード32、42とした後、接着剤や両面テープにより、金属等の剛体からなる支持体31、41に接着し、クリーニングブレード体30及びトナー薄膜形成ブレード体40とする。 【0012】この弾性ブレード32、42において、金型接触面32a、42aは、金型内面の粗度の影響を受け、平滑性が内側表面に比べて劣るため、感光体13等の回転体と接触させる使用面としては、通常、空気側面32b、42bを用いる。 【0013】一方、弾性ブレード32、42を相手側の回転部材に当接する場合、弾性ブレード32、42と支持体31、41との接着部に剥離の力が加わらないように、弾性ブレード32、42と支持体31、41との接着は、弾性ブレードの使用面と反対側の面、つまり、金型接触面32a、42aが使用される。 【0014】しかしながら、金型には離型剤が使用されているため、シートの金型接触面6b(図4)には、シリコン化合物、フッ素化合物、ワックス等の離型剤成分が付着しており、充分な接着力を得るためには、シートの金型接触面6bの洗浄を行わなければならなかった。 【0015】更に、従来の遠心成形法では、熱硬化性材料よりも比重の軽いホコリ等の異物や、注型時に巻き込む気泡が、遠心力によりシート内側の表面に移行して硬化し、ブレード使用面である空気側面6a(図4)の表面状態が不良とされる場合があった。 【0016】特公平1−32511号公報には溶剤に溶解した液状硬化型シリコーンゴムを金型に注入して、型面とするクリーニングブレードの製造方法が開示されている。上記の方法では、液状硬化型シリコーンゴムの粘度を低下させるために有機溶媒を用いるが、この方法では、有機溶媒の蒸発による飛散が決して少なくなく、安全衛生面及び環境保護面から問題が残る。また、1液型のシリコーンゴムが用いられたので、離型性が充分ではなかった。 【0017】特開昭61−269181号公報には内面にフッ素樹脂を被覆した金型を用いてクリーニングブレードを製造する方法が開示されている。この方法では、成形ドラムの内表面を焼付フッ素コーティングするので、焼付処理をするために、成形ドラムを封入できるだけの大きさの大規模なオーブン施設、及び、300℃以上で数時間もの焼き付け処理に掛かる多大なエネルギーが必要となる。 【0018】特開昭59−15967号公報には末端に活性水素を有するシリコーンオイルを塗布した金型を用いるクリーニングブレードの積層方法が開示されている。この方法は、予め金型に塗布した反応性シリコーンオイルの上に、熱硬化型ポリウレタン原料を注入し、ポリウレタンゴムの金型面にSi原子を付加するものであるが、この方法によりブレードの金型面も平滑な面とするには、金型の内側の表面粗度を鏡面状態にまで低くする必要があり、その様な金型は、非常に高価なものである。 【0019】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に鑑み、作業性、安全衛生面に優れ、金型に精密な加工を施す必要がなく、成形後にシートの洗浄を行う必要もなく、ブレード使用面にホコリ等が付着することにより不良となることのない、厚み精度に優れた電子写真装置用ブレードを安価に製造することができる電子写真装置用ブレードの製造方法、及び、その製造方法により製造された電子写真装置用ブレードを用いた電子写真装置用ブレード体を提供することを目的とするものである。 【0020】 【課題を解決するための手段】本発明は、加熱された円筒形状の金型を回転させながら、その内側に熱硬化性材料を流し込んで硬化させる遠心成形法を用いた電子写真装置用ブレードの製造方法であって、前記金型の内側に無溶媒2成分液状シリコーンゴムを流し込んで、前記金型の内側に前記2成分液状シリコーンゴムの成形体を形成した後、引き続き、前記電子写真装置用ブレードの材料を流し込んで硬化させることにより厚み精度が0.1mm以下であるシートを作製し、得られたシートを裁断する電子写真装置用ブレードの製造方法である。以下に本発明を詳述する。 【0021】本発明の電子写真装置用ブレード(以下、ブレードという)の製造方法は、加熱された円筒形状の金型を回転させながら、その内側に熱硬化性材料を流し込んで硬化させる遠心成形法を用いたものである。 【0022】本発明のブレードの製造方法では、遠心成形法を用いるが、この遠心成形法に用いる成形機や金型としては、特に新しいものを用いる必要はなく、図3に示したような従来から使用されているものを用いることができる。 【0023】本発明では、まず、上記金型の内側に無溶媒2成分液状シリコーンゴムを流し込んで、上記金型の内側に上記2成分液状シリコーンゴムの成形体を形成する。図1は、本発明の遠心成形法により遠心成形を行っている場合の金型の一部(図3におけるB部に該当)を模式的に示した断面図である。 【0024】図1に示したように、本発明では、まず最初に、金型1の内側に無溶媒2成分液状シリコーンゴムを流し込むので、金型の内面上にシリコーンゴム層8が形成される。本発明では、まず、離型性に優れる2成分液状シリコーンゴムにより金型の内面上にシリコーンゴム層8を形成するので、全く離型剤を用いなくとも、そのうえに形成される弾性ブレード材料層7を極めて容易に剥離することができる。また、本発明では、有機溶媒が添加されていない無溶媒の2成分液状シリコーンゴムを用いるので、作業者の健康を害することなく、作業環境の衛生を良好に保つことができる。 【0025】上記2成分液状シリコーンゴムとしては特に限定されず、例えば、縮合型2成分液状シリコーンゴム、付加型2成分液状シリコーンゴム等を挙げることができる。なかでも、縮合型のものが好ましい。付加型2成分液状シリコーンゴムは、温度による反応速度変化が激しいので、例えば、ブレード体としてポリウレタンゴムを成形する際に必要な140℃付近の温度下では、硬化反応が早すぎる。これに対して、縮合型2成分液状シリコーンゴムを用いれば、反応速度を容易に制御することができる。 【0026】形成するシリコーンゴム層8の厚みは、0.5〜3mmが好ましい。0.5mm未満であると、シリコーンゴム層8の厚みが薄すぎるため強度がなく、金型より剥離させる際に、全てをきれいに剥離させることができず、一方、3mmを超えると、金型の熱を有効に伝熱させることができず、形成された弾性ブレード材料層7の特性に悪影響が発生する。 【0027】本発明では、引き続き、上記電子写真装置用ブレード材料(以下、弾性ブレード材料という)を流し込んで硬化させることにより厚み精度が0.1mm以下であるシートを作製する。 【0028】上記弾性ブレード材料としては特に限定されず、例えば、ポリウレタン、シリコンゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)等を挙げることができる。なかでも、ポリウレタンが、相手部材汚染が少なく、永久歪みが小さく、耐磨耗性に優れているので好ましい。 【0029】上記ポリウレタンとしては、高分子ポリオールとジイソシアネート化合物との反応により得られるものが好ましい。上記高分子ポリオールとしては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコール等のポリオキシアルキレングリコール類;ビスフェノールA、グリセリンのエチレンオキシド付加物のポリエーテル型ポリオール;アジピン酸、無水フタル酸、イソフタル酸、マレイン酸、フマール酸等の2塩基酸とエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン等のグリコール類との重合反応により得られるポリエステル型ポリオール;ポリカプロラクトンジオール、ポリカーボネートジオール等を挙げることができる。上記高分子ポリオールの数平均分子量は、500〜5000が好ましく、1000〜3000がより好ましい。上記高分子ポリオールは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。 【0030】上記ジイソシアネート化合物としては、例えば、トリレンジイソシアネート、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート等を挙げることができる。上記ジイソシアネート化合物は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。 【0031】上記高分子ポリオールと上記ジイソシアネート化合物との反応により上記ポリウレタンを合成する際には、鎖延長剤を用いてもよい。上記鎖延長剤としては、例えば、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール等の低分子ジオール;エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、イソホロンジアミン等のジアミン等を挙げることができる。なかでも、低分子ジオールが好ましい。更に、必要に応じて、多官能成分として、トリメチロールプロパン、トリエタノールアミン、グリセリン及びこれらのエチレンオキシド、プロピレンオキシド付加物等を添加してもよい。 【0032】上記した本発明の方法によれば、最初に流し込んだシリコーンゴム層8の空気側面8aに、鏡面状の面が形成されるため、続いて流し込んだ弾性ブレード材料層7のシリコーンゴム接触面7bも鏡面状となる。弾性ブレード材料層7の空気側面7aが鏡面状となることは勿論である。 【0033】従って、従来は、図5に示したように、弾性ブレード32、42の空気側面32a、32bを使用面とせざるを得なかったが、本発明では、図2に示したように、弾性ブレード12、22の使用面をシリコーンゴム接触面12b、22bとすることができる。その結果、金型に付着した金型汚れに影響されない空気側面12a、22aを支持体11、21との接着面とすることができ、接着面を洗浄する必要がなくなり、生産性を上げることができる。また、表面不良の発生しにくいシリコーンゴム接触面12b、22bを、使用面とすることができるため、表面不良が減少し、生産性が上がる。 【0034】更に、成形金型の振れ精度が良好になるように、金型を精密に加工しなくても、無溶媒2成分液状シリコーンゴムを金型に流し込むと、上記2成分液状シリコーンゴムは、金型1の振れを吸収したかたちで硬化し、内側の空気側面8aが鏡面状で、しかも高い振れ精度を有するシリコーンゴム層8が形成される。その結果、従来の方法では達成できなかった0.1mm以下という良好な厚み精度を有する弾性ブレード材料層7を作製することができる。更に、厚み精度は0.05mm以下であることが好ましい。 【0035】本発明のブレードの製造方法により得られた電子写真装置用ブレード(以下、弾性ブレードともいう)を用いて電子写真装置用ブレード体を製造することができる。上記電子写真装置用ブレード体は、一主面にエッジ部を有する弾性ブレードと前記弾性ブレードが前記エッジ部の反対側の主面端部に接着層を介して接着された支持体とからなるものである。上記電子写真装置用ブレード体もまた本発明の1つである。 【0036】本発明の電子写真装置用ブレード体は、上記弾性ブレードのシリコーンゴム接触面にエッジを形成して使用面とすることが好ましい。シリコーンゴム接触面は表面不良が発生しにくいので、シリコーンゴム接触面を使用面とすることにより、表面不良が減少し、生産性が上がる。 【0037】本発明の電子写真装置用ブレード体は、クリーニングブレード体、トナー薄膜形成ブレード体等に用いられるが、この支持部材としては特に限定されず、例えば、剛体の金属、弾性を有する金属;プラスチック、セラミック等から製造されたもの等を挙げることができる。これら支持部材のなかでは、剛体の金属が好ましく用いられる。上記弾性ブレードと上記支持部材との接着方法としては特に限定されず、例えば、ポリアミド系、ポリウレタン系ホットメルト接着剤や、エポキシ系、フェノール系接着剤を用いた接着方法を挙げることができる。 【0038】 【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。 【0039】実施例1(シリコーンゴム層の形成)図3に示した構成の遠心成形機の成形金型ドラム(内径:700mm、奥行き:500mm、常温での振れ精度:0.06mm、成形時の回転数:800rpm、粗面状態:Ra=0.30)を140℃に加熱し、2成分液状シリコーンゴム材料として、加水分解縮合反応により硬化するGE東芝シリコーン社製TSE35(主剤)とCE(硬化剤)との混合液を、上記成形金型ドラム内に流し込み、30分間加熱硬化させ、シリコーンゴム層を形成した。得られたシリコーンゴム層は、空気側面が均一な鏡面状であり、厚さが0.7mmであった。 【0040】(弾性ブレード材料層の形成)成形金型の温度を140℃に設定し、弾性ブレード材料として、MDI−PEA系ウレタンプレポリマー(日本ポリウレタン社製、Mn:2000、NCO:6.3重量%)及び硬化剤(1,4−ブタンジオールとトリメチロールプロパンとの重量比が3:2の混合物)を、総OH基当量/総NCO基当量=0.9となる比率で混合し、攪拌した後、この粘性液をシリコーンゴム層が形成されている金型に流し込んだ。整形時の回転数は800rpmであった。60分間加熱硬化させた後、弾性ブレード材料層のみを取り出し、120℃のオーブン内にて12時間二次架橋させ、弾性ブレード材料層からなる成形シートを得た。 【0041】次に、得られた成形シートを所定の大きさに裁断して弾性ブレードを作製し、以下のような評価を行った。その結果、厚み精度は、0.045mmと良好であった。また、弾性ブレードの表面状態に関し、空気側面については、4点の欠陥が観察されたが、シリコーンゴム接触面は、鏡面状態であり、欠陥は全く発見されなかった。本実施例で得られた弾性ブレードでは、シリコーンゴム接触面を使用面とするので、製品として使用する場合に表面不良はなかったことになる。 【0042】(評価方法) (1)厚み精度一枚の成形シートより得られた弾性ブレードの全部の厚みを最小目盛り1/1000mmの厚みゲージで測定し、最大値と最小値との差を厚み精度とした。(2)弾性ブレードの表面状態得られた弾性ブレード表面の気泡、異物等の欠陥を、目視にて検査した。 【0043】実施例2(シリコーンゴム層の形成)図3に示した構成の遠心成形機の成形金型ドラム(内径:700mm、奥行き:500mm、常温での振れ精度:0.06mm、成形時の回転数:800rpm、粗面状態:Ra=0.30)に常温で、2成分液状シリコーンゴム材料として、ヒドロシリル化付加反応により硬化するGE東芝シリコーン社製TSE3455T(A)(主剤)とTSE3455T(D)(硬化剤)との混合液を、上記成形金型ドラム内に流し込み、12時間硬化させ、シリコーンゴム層を形成した。得られたシリコーンゴム層は、空気側面が均一な鏡面状であり、厚さが0.7mmであった。 【0044】(弾性ブレード材料層の形成)実施例1と同様にして弾性ブレード材料層からなる成形シートを得た。次に、得られた成形シートを所定の大きさに裁断して弾性ブレードを作製し、以下のような評価を行った。その結果、厚み精度は、実施例1と同様に、0.045mmと良好であった。また、弾性ブレードの表面状態に関し、空気側面については、4点の欠陥が観察されたが、シリコーンゴム接触面は、鏡面状態であり、欠陥は全く発見されなかった。本実施例で得られた弾性ブレードでは、シリコーンゴム接触面を使用面とするので、製品として使用する場合に表面不良はなかったことになる。 【0045】比較例1(弾性ブレード材料層の形成)実施例1と同一の成形機及び金型を用い、成形金型の温度を140℃に設定した後、成形金型の離型剤として、ごく少量のフッ素・シリコン両用タイプの離型剤を使用し、この離型剤を金型内面に拭き延ばした。次に、弾性ブレード材料として、実施例1の場合と同様のウレタンプレポリマー及び硬化剤を使用し、同じ回転数及び同じ硬化時間で成形し、成形シートを取り出した後実施例1と同様の条件で二次架橋を行った。その後、得られた成形シートの裁断を行って、弾性ブレードを作製した後、実施例1と同様に評価を行った。なお、成形金型の振れ精度は、140℃に加熱した状態で、0.24mmであった。 【0046】その結果、厚み精度は、0.252mmと実施例に比べて非常に大きかった。また、金型接触面には、金型成形の加工跡が転写されているため、ブレード使用面に用いることはできなかった。一成形分の弾性ブレードの表面欠陥は、5点あり、これらの表面欠陥を有する弾性ブレードは、表面性不良となり、製品として用いることはできなかった。 【0047】 【発明の効果】本発明の電子写真装置用ブレードの製造方法によれば、衛生及び環境面に優れ、金型に精密な加工を施す必要がなく、成形後にシートの洗浄を行う必要もなく、ブレード使用面にホコリ等が付着することにより不良となることもなく、厚み精度に優れた電子写真装置用ブレードを安価に製造することができる。また、本発明の電子写真装置用ブレード体によれば、厚み精度に優れ、かつ、安価な電子写真装置用ブレード体を提供することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005061 【氏名又は名称】バンドー化学株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年4月24日(2000.4.24) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100086586 【弁理士】 【氏名又は名称】安富 康男 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−305858(P2001−305858A) |
| 【公開日】 |
平成13年11月2日(2001.11.2) |
| 【出願番号】 |
特願2000−123190(P2000−123190) |
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