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【発明の名称】 現像装置および画像形成装置
【発明者】 【氏名】小 山 一

【氏名】青 木 勝 弘

【氏名】程 島 隆

【要約】 【課題】マグネットローラ7で2成分現像剤を現像ローラ8に搬送し2成分現像剤のトナーのみを選択的に担持し、現像ローラ8から電荷担持体の静電潜像に該トナーを与える現像に於いて、現像ローラ8上のトナー薄層の履歴を解消する。ローラ7から8へのトナー供給部での2成分現像剤の溢れを防止。

【解決手段】磁気ブラシ10を規制するドクタ9とマグネットローラ7との平均間隙GDAVEより、現像ローラ8とローラ7との平均間隙GSAVEを小さく設定すると共に、現像ローラ8とローラ7との間隙が回転軸方向に関し2箇所以上で、磁気ブラシ10の当接圧力上昇に応答して箇所ごとに広がる手段(8/7,15〜20)を具備した。具体的には、現像ローラ8を弾力性があるものにした。マグネットローラ7が両軸端のそれぞれで弾力をもって現像ローラ8から離れるようにした。また、マグネットローラ7の軸廻りの磁界強度分布を調整した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 磁気ブラシ担持ローラが担持する、キャリアとトナーが混合した2成分現像剤からなる磁気ブラシを、現像ローラに当接させてそれにトナーのみを供給して該トナーを現像ローラに担持し、該現像ローラが潜像担持体に対向してその静電潜像の現像を行う現像装置に於いて、現像ローラに作用する磁気ブラシ量を規制する手段と磁気ブラシ担持ローラとの平均間隙GDAVEより、現像ローラと磁気ブラシ担持ローラとの平均間隙GSAVEを小さく設定すると共に、現像ローラと磁気ブラシ担持ローラとの間隙が回転軸方向に関し2箇所以上で磁気ブラシの当接圧力上昇に応答して箇所ごとに広がる手段を具備した事を特徴とする現像装置。
【請求項2】 前記広がる手段は、前記現像ローラであって表面が弾性変形部材からなる現像ローラ、を含む、請求項1記載の現像装置。
【請求項3】 前記広がる手段は、前記現像ローラと磁気ブラシ担持ローラとの間に、それらの回転軸方向両側で各独立に間隙を狭くする方向へ圧力を与える手段、を含む、請求項1記載の現像装置。
【請求項4】 前記現像ローラと磁気ブラシ担持ローラの駆動源を同一とし且つベルトを含む駆動伝達手段で両ローラを駆動結合した、請求項3記載の現像装置。
【請求項5】 磁気ブラシ担持ローラが担持する、キャリアとトナーが混合した2成分現像剤からなる磁気ブラシを、現像ローラに当接させてそれにトナーのみを供給して該トナーを現像ローラに担持し、該現像ローラが潜像担持体に対向してその静電潜像の現像を行う現像装置に於いて、磁気ブラシ担持ローラの、現像ローラに磁気ブラシを触れさせるトナー供給部の磁気ブラシ用磁界形成磁極中央の、現像ローラに対する法線が、それらのローラの各回転中心位置を結ぶ線となす角度θSが、該トナー供給部の磁力線の現像ローラ法線成分半値幅θ1/2の1/2以下である事を特徴とする現像装置。
【請求項6】 感光体,該感光体を帯電する手段,感光体の帯電面に光を投射して静電潜像を形成する露光手段、および、感光体に形成された静電潜像を現像する、請求項1,2,3,4または5に記載の現像装置、を備える画像形成装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気ブラシ担持ローラで2成分現像剤を現像ローラに搬送して現像ローラで2成分現像剤のトナーのみを選択的に担持し、現像ローラから電荷担持体の静電潜像にトナーを与える現像装置、ならびに、それを用いる画像形成装置に関し、例えば、複写機,ファクシミリあるいはプリンタに用いられる。
【0002】
【従来の技術】例えば電子写真方式で潜像担持体である感光体表面の静電潜像にトナーを付着させて顕像化する乾式現像方式は、用いる現像剤により、トナーのみを用いる1成分現像方式と、トナーとキャリアからなる現像剤を用いる2成分現像方式に大別される。
【0003】1成分現像方式は、現像ローラの周囲に均一薄層化されたトナーを、感光体表面の潜像に付着させて顕像を生成する。現像ローラ周囲のトナーの薄層は、現像ローラに対してトナー磁気ブラシ担持ローラ等によりトナーを付着させた後、薄層化ブレードにより所定量に規制されて形成される。
【0004】1成分現像方式は、現像ローラを感光体に対して接触させるか否かにより、接触1成分と非接触1成分に分けられるが、接触1成分現像方式では、潜像に対して忠実な現像が行えるので、高画質な画像が得られ、高解像度化に対しても有利である。しかし、いずれの1成分現像方式も、通常、現像装置内でトナーのみを攪拌しつづけるためにトナーの劣化が進みやすく、画像品質の経時安定化が困難である。また、現像ローラに対して、磁気ブラシ担持ローラや、薄層化ブレードが摺接しているので、現像ローラの摩耗や、トナー固着(フィルミング)が生じるために、装置自体の耐久性も長期間維持する事が難しい。
【0005】2成分現像方式は、内部に磁石を内蔵する磁気ブラシ担持ローラの周囲に、トナーとキャリアからなる2成分現像剤をブラシ状に担持して磁気ブラシを形成し、感光体表面の潜像に、磁気ブラシ中のトナーを付着させて顕像を得る。2成分現像方式は、画像品質に関して、潜像に忠実な現像という点では、接触1成分現像方式に対して劣るが、耐久性,安定性の面では1成分現像方式よりも優れている。
【0006】これら1成分現像方式の画質に関する2成分現像に対しての有利さ(長所)と、2成分現像方式の耐久性に関する1成分現像に対しての有利さ(長所)を組合わせる目的で、2成分磁気ブラシにより、現像ローラ上にトナー供給と同時に適量のトナー薄層を形成し、現像ローラ上のトナー薄層により、感光体の潜像を顕像化するという方式が提案されている。2成分磁気ブラシにより現像ローラ上にトナー薄層を形成する方式では、薄層形成時の現像ローラおよびトナーへのストレスが1成分方式に比べて少なく、現像ローラおよびトナーの劣化が低減される。現像装置内での攪拌は、2成分方式と同じなので、2成分現像方式と同等レベルの耐久性が得られる。また、感光体上の潜像をトナーで現像する工程は1成分方式なので、1成分現像方式の高画質が得られる。
【0007】しかし、この様な現像方式に於いても以下の様な問題がある。すなわち、現像ローラが感光体上の潜像を現像した後、現像ローラ表面にはトナーが消費されて無くなった部分と、トナーが消費されずに、トナー薄層がそのまま残った部分が生じるが、次に2成分磁気ブラシとの対向部分を通過しただけで、その消費部分と未消費部分との差を無くすことは困難であり、そのままでは次の画像形成時に濃度差(通常はトナーを多量に消費した画像の後方画像濃度がトナー消費の少ない画像の後方画像濃度より薄くなる現象)ができてしまう。
【0008】このような履歴解消手段として、現像ローラ回転方向で、感光体対向部分から、磁気ブラシ対向部分までの間に、現像ローラからトナーを除去し、トナーの消費部分と未消費部分の差を解消するためのクリーニングローラを設けることが有効であるが、クリーニングローラからも順次トナーを除去する必要があり、その回収トナーの処理が課題となる。
【0009】特開平6−67546号公報に開示の現像装置は、トナーに大きな機械的力を与えずに、トナーを担持するトナー担持体上のトナーを除去し、履歴現象の発生がなく信頼性の高い現像装置を提供するために、磁気ブラシ担持ローラと現像ローラ間に形成される電界を、トナーが磁気ブラシ担持ローラから現像ローラへ移行するものから、間欠的に、トナーが現像ローラから磁気ブラシ担持ローラへ移行するように切り換える。しかし、切換え電源および切替手段の付加などが必要になる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、磁気ブラシ担持ローラで2成分現像剤を現像ローラに搬送して現像ローラで2成分現像剤のトナーのみを選択的に担持し、現像ローラから電荷担持体の静電潜像にトナーを与える現像に於いて、現像ローラ上のトナー薄層の履歴を解消することを第1の目的とし、簡単な構成で効率的にこれを実現することを第2の目的とし、かつ確実に実現することを第3の目的とする。履歴を解消するための現像ローラへの2成分現像剤の高密度供給による副作用は可及的に回避することを第4の目的とし、現像ローラへのトナー供給部での2成分現像剤の溢れを防止することを第5の目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】(1)本発明は、磁気ブラシ担持ローラ(7)が担持する、キャリアとトナーが混合した2成分現像剤からなる磁気ブラシ(10)を、現像ローラ(8)に当接させてそれにトナーのみを供給して該トナーを現像ローラ(8)に担持し、該現像ローラ(8)が潜像担持体(1)に対向してその静電潜像の現像を行う現像装置に於いて、現像ローラ(8)に作用する磁気ブラシ量を規制する手段(9)と磁気ブラシ担持ローラ(7)との平均間隙GDAVEより、現像ローラ(8)と磁気ブラシ担持ローラ(9)との平均間隙GSAVEを小さく設定すると共に、現像ローラ(8)と磁気ブラシ担持ローラ(9)との間隙が回転軸方向に関し2箇所以上で磁気ブラシ(10)の当接圧力上昇に応答して箇所ごとに広がる手段(8/7,15〜20)を具備した事を特徴とする。
【0012】なお、理解を容易にするためにカッコ内には、図面に示し後述する実施例の対応要素の記号を、参考までに付記した。以下も同様である。
【0013】これによれば、磁気ブラシ量規制手段(9)と磁気ブラシ担持ローラ(7)との平均間隙GDAVEより、現像ローラ(8)と磁気ブラシ担持ローラ(7)との平均間隙GSAVEを小さく設定するので、現像ローラ(8)と磁気ブラシ担持ローラ(7)との間隙GSAVEで磁気ブラシが圧縮されてその密度が高くなるので、磁気ブラシ表面付近のトナーが現像ローラ(8)に効率良く接触し、これによって現像ローラ(8)上への多量のトナー供給が可能になり、現像ローラ(8)上の静電潜像へのトナー供給が多量であった履歴部に十分なトナーが供給される。すなわち履歴現象によるトナー不足がなくなる。
【0014】磁気ブラシ(10)が現像ローラ(8)と磁気ブラシ担持ローラ(7)間で間隙バラツキによって大幅に圧縮される態様になると、磁気ブラシ担持ローラ(7)から現像ローラ(8)へのトナー供給部で現像剤が溢れることが考えられるが、この対策として、現像ローラ(8)と磁気ブラシ担持ローラ(9)との間隙が回転軸方向に関し2箇所以上で磁気ブラシ(10)の当接圧力上昇に応答して箇所ごとに広がる手段(8/7,15〜20)を具備した。これにより、現像ローラ(8)と磁気ブラシ担持ローラ(7)間で間隙バラツキによって大幅に圧縮される態様になると、両ローラ(7/8)間の間隙が、大幅に圧縮がある箇所で広がり、高圧縮現像剤を容易に通す。他の、高圧縮の無い箇所では、間隙が格別に広がらないので、磁気ブラシの圧縮による効果的なトナー供給が実現する。
【0015】
【発明の実施の形態】(2)前記広がる手段は、前記現像ローラ(8)であって表面が弾性変形部材からなる現像ローラ、を含む。これによれば、現像ローラ(8)と磁気ブラシ担持ローラ(7)間で間隙バラツキによって現像剤が高圧縮になる場所で現像ローラ(8)の表面が圧下を受けて縮退して高圧縮現像剤を受け入れて下流に運ぶので、トナー供給部で現像剤の溢れが避けられる。
(3)前記広がる手段は、前記現像ローラ(8)と磁気ブラシ担持ローラ(7)との間に、それらの回転軸方向両側で各独立に間隙を狭くする方向へ圧力を与える手段(15〜19)、を含む。これによれば、現像ローラ(8)と磁気ブラシ担持ローラ(7)間で間隙バラツキによって現像剤が高圧縮になる側で、圧力を与える手段(15〜19)が高圧縮現像剤によって圧力を与える方向とは逆の方向に押されて、間隙が広がるので、高圧縮現像剤が容易に間隙を通過する。これによりトナー供給部で現像剤の溢れが避けられる。現像ローラ(8)の表層および磁気ブラシ担持ローラ(7)共に、高硬度のものでも良い。
(4)前記現像ローラ(8)と磁気ブラシ担持ローラ(7)の駆動源を同一とし且つベルトを含む駆動伝達手段で両ローラを駆動結合した、上記(3)の現像装置。ベルトで結合すると現像ローラ(8)と磁気ブラシ担持ローラ(7)との相対的な接近,離反ならびに動力伝達を可能とししかも回転軸方向両側で各独立に間隙を狭くする方向へ圧力を与える手段を容易に装備できる。
(5)磁気ブラシ担持ローラ(7)が担持する、キャリアとトナーが混合した2成分現像剤からなる磁気ブラシ(10)を、現像ローラ(8)に当接させてそれにトナーのみを供給して該トナーを現像ローラ(8)に担持し、該現像ローラ(8)が潜像担持体(1)に対向してその静電潜像の現像を行う現像装置に於いて、磁気ブラシ担持ローラ(7)の、現像ローラ(8)に磁気ブラシ(10)を触れさせるトナー供給部の磁気ブラシ用磁界形成磁極(P1)中央の、現像ローラ(8)に対する法線が、それらのローラ(7,8)の各回転中心位置を結ぶ線となす角度θSが、該トナー供給部の磁力線の現像ローラ法線成分半値幅θ1/2の1/2以下である事を特徴とする現像装置。
【0016】これは、磁気ブラシ担持ローラ(7)から現像ローラ(8)へのトナー供給部において磁気ブラシ(10)が確実に穂立ちの状態で現像ローラ(8)に接触する様にし、磁気ブラシ(10)の現像ローラ(8)への押し付け圧が強い場合でも、■穂の態様を維持して現像剤密度が最密充填態様を取り難くし且つ、■磁気ブラシ担持ローラ(7)の現像剤搬送能力を高くして現像剤溢れを防止することを意図したものである。
【0017】磁気ブラシ担持ローラ(7)の法線方向磁力成分が大きく働く一方、接線方向磁力が小さいので磁気ブラシの連結は強固でありながら磁気ブラシ担持ローラ(7)の接線方向については現像剤密度が高まらず、したがって磁気ブラシ(10)に柔軟性があり、剤圧の高まりを剤溢れ無しに磁気ブラシ(10)で吸収する。現像ローラ(8)の表層および磁気ブラシ担持ローラ(7)共に、高硬度のものでも良い。
(6)感光体(1),該感光体(1)を帯電する手段(2),感光体(1)の帯電面に光を投射して静電潜像を形成する露光手段(3)、および、感光体(1)に形成された静電潜像を現像する、上記(1),(2),(3),(4)または(5)に記載の現像装置(4M)、を備える画像形成装置。これによれば、1成分現像方式の高画質が得られる。履歴現象を実質上生じない。現像ローラへのトナー供給部での2成分現像剤の溢れを生じない。
【0018】本発明の他の目的および特徴は、図面を参照した以下の実施例の説明より明らかになろう。
【0019】
【実施例】図1に、本発明の一実施例の現像装置4Y,4M,4C,4BKを用いた、プリンタ機能があるフルカラー複写機の、主に感光体ドラム周りの概要を示す。電荷担持体である感光体ドラム1は、帯電装置であるメインチャージャ2により、表面を一様に帯電された後、画像露光装置3に設けられた半導体レーザーの発振するレ−ザ−ビ−ムが記録色信号で変調されてスキャナーモータにより回転駆動される回転多面鏡(ポリゴンミラー)に入射し、この回転多面鏡の回転により偏向走査され、周知のfθレンズ群の結像レンズにより感光体ドラム1上にスポット状に結像される。これにより感光体ドラム1の表面に静電潜像が形成される。
【0020】静電潜像は現像部にてトナーにて顕像化される。現像部には、イエロー現像器4Y,マゼンタ現像器4M,シアン現像器4C,黒現像器4Bkが設けられている。クリーナは、転写後の感光体ドラム1表面に残留したトナーをクリーニングする。
【0021】一方、給紙部に載置されている転写紙21は、給紙ローラ22により1枚づつ、レジストローラ23をへて転写部に移送される。白黒プリント時は、黒現像による黒トナー像を転写紙に転写する1回の転写を行なう。フルカラープリントの場合は、Y,M,C,Bkの3回ないし4回の画像形成工程を繰り返し感光体ドラム1上にトナー像を形成する。感光体上のトナー像は、転写部にて転写ローラ24にて転写紙に一括転写する。転写終了後転写紙は、定着部を経て機外に排出される。
【0022】プリンタとして使用される場合は、パソコン,ワークステション等からの画像信号(主に別途スキャナで読取った画像デ−タ)は、画像処理部にて最適な画像処理および記録色信号への変換が施こされる。記録色信号は画像露光装置3に送られ感光体ドラム1上への画像形成に使用される。
【0023】現像装置4Y,4M,4Cおよび4Bkの構成および機能は実質上同一である。図2の(a)に、マゼンタ現像装置4Mのみを拡大して示す。現像装置4M内では、磁気ブラシ担持ローラであるマグネットローラ7により装置内の2成分現像剤6を、非磁性現像ローラであって1成分トナーを担持する1成分トナー現像ローラ8に対向する領域に搬送して、2成分現像剤6のなかのトナーのみを、現像ローラ8に与える。このトナーが感光体ドラム1の静電潜像に付着してそれを顕像化する。
【0024】マグネットローラ7と1成分トナー現像ローラ8の間に所定の電位差(VB−VA)が生じる様にローラ7/8間に電圧を印加することによって、マグネットローラ7が担持する2成分現像剤6のなかのトナーが、1成分トナー現像ローラ8に転移する。つまり、トナーのみ1成分トナー現像ローラ8に供給する。ここで、電源回路13がマグネットローラ7に印加する電圧をVAと表し、電源回路14が現像ローラ8に印加する電圧をVBと表した。
【0025】再度図1を参照すると、1成分トナーを担持した現像ローラ8は、感光体ドラム1と対向する現像領域で、感光体ドラム上1に形成されている静電潜像にトナーを付着させトナー顕像を形成する。このトナー像は、感光体ドラム1と転写ローラ24が対向する転写領域において転写紙に転写される。
【0026】一方転写されずに感光体上に残ったトナーはクリーナにより払拭除去される。クリーニングされた感光体表面は、その後、チャージャ2に至り、次の画像形成工程(帯電→露光→現像→転写→クリーニング)を繰り返す。
【0027】再度図2の(a)を参照すると、現像装置4Mは、現像ケーシング5の内部に、磁気ブラシ担持ローラであるマグネットローラ7,1成分トナー担持ローラである現像ローラ8,現像剤規制手段であるドクタブレード9および攪拌部材であるスクリューオーガ11,12を有している。
【0028】マグネットローラ7,ドクタブレード9及びスクリューオーガ11,12のある領域には2成分現像剤6を収容しており、2成分現像剤6は、スクリューオーガ11,12により混合,攪拌および搬送され、摩擦帯電によりトナーの電荷を立ち上げながら、マグネットローラ7に搬送される。スクリューオーガ11,12はともに紙面と垂直な方向に現像剤を搬送するが、搬送方向は逆であり、現像剤は、オーガの一端部でスクリューオーガ11がある空間からスクリューオーガ12がある空間に送り込まれそして他端部でスクリューオーガ12がある空間からスクリューオーガ11がある空間に送り込まれ、両空間を循環する。
【0029】マグネットローラ7は、アルミ等の非磁性金属の円筒状回転スリーブに固定磁石を内蔵したものである。2成分現像剤6は、磁力によりマグネットローラ7に引き寄せられて、円筒状スリーブの回転により現像ローラ8に搬送される。この搬送の過程で、現像剤はドクタブレード9によりその層厚を規制され、ドクタブレード9を通過後は所定の剤量からなる磁気ブラシ10となって搬送される。
【0030】磁気ブラシ10を介してのマグネットローラ7から現像ローラ8へのトナー供給特性は、現像ローラ8から静電潜像へのトナー消費多少の履歴を解消する為に、トナー供給部通過直後の現像ローラ上トナー量が、軸方向に均一であって安定に維持されることが望ましい。その為の有効な手段として、マグネットローラ7とドクタブレード9との間の平均間隙GDAVEを、マグネットローラ7と現像ローラ8との間の平均間隙GSAVEより広くし、磁気ブラシ10を、該間隙GSで圧縮気味で現像ローラ8に接触させている。これにより、磁気ブラシ表面付近のトナーが現像ローラ8に効率良く接触し、これによって現像ローラ8上への多量のトナー供給が可能になり、現像ローラ8上の静電潜像へのトナー供給が多量であった履歴部に十分なトナーが供給される。すなわち履歴現象によるトナー不足がなくなる。
【0031】ところで現像ローラ8とマグネットローラ7との間隙GSは各ローラの回転時フレによって一定ではなく又マグネットローラ7とドクタブレード9の間隙GDも同様に一定でない。そこで磁気ブラシ10の現像ローラ8に与える圧が強すぎると、マグネットローラ7から現像ローラ8へのトナー供給部で剤溢れが発生してしまう。
【0032】そこで本実施例では、(1)現像ローラ8を弾力性がある弾性体とし、(2)現像ローラ8に対してマグネットローラ7を接近する方向にあっ力を加えるローラ支持構造を採用し、しかも、(3)マグネットローラ7の、現像ローラ8に磁気ブラシ10を触れさせるトナー供給部の磁気ブラシ用磁界形成磁極P1中央の、現像ローラ8に対する法線が、それらのローラ7,8の各回転中心位置を結ぶ線となす角度θSが、該トナー供給部の磁力線の現像ローラ法線成分半値幅θ1/2の1/2以下となるように、固定磁石を設定した。これらの各手段(1)〜(3)はそれぞれが、現像ローラ8の履歴現象を解消しあるいは解消を妨げることなく、しかもトナー供給部での剤溢れを避けるのに効果がある。以下に個別に説明する。
(1)現像ローラ8は、心金で支持するローラ材料として弾力性が高い弾性体(硬度は50HS JIS−A以下が良好)を使用している。図2の(b)に示すように現像ローラ8はその弾力性により、回転方向に関し感光体に対向する現像領域まで及ぶ様な広い範囲の変形ではなくトナー供給部周辺に限った部分的な変形にとどめる事ができる。特に内部が発泡材料の様に容積が変化する材料を使用する場合、より限定された部分の変形に留める事ができ、実効的な硬度も低くし易く(測定硬度20HS JIS−A以下が容易に得られる)現像剤溢れの防止をほぼ完璧に行う事ができた。
(2)図3に、マグネットローラ7と現像ローラ8の、両軸端の支持構造を示す。図3の(a)は、現像ケーシング5の外側面を示し、図3の(b)は、ローラ軸部で現像ケーシング5を破断した平面図である。マグネットローラ7および現像ローラ8それぞれの両端部にはプーリ15,16が固着されており、それらの間に、引張コイルスプリング19で引かれたテンションプーリ18があり、これらのプーリ15,16,18にベルト17が掛け渡されている。現像ローラ8には、図示しない現像器駆動の動力伝達系に結合した図示しない歯車が固着されており、現像ローラ8はこれによって回転駆動される。テンションプーリ18がスプリング19で引かれるので、ベルト17が、マグネットローラ7を現像ローラ8に近づく方向に引っ張る。すなわち、テンションプーリ18およびベルト17を介して引張コイルスプリング19がマグネットローラ7に、現像ローラ8に向かう方向に圧力を与える。
【0033】マグネットローラ7の軸受は、現像ローラ8に対して接近,離反する方向に移動自在に現像ケーシング5で支持されているが、ばね部材20で現像ローラ8から離れる方向に押されている。すなわち、ばね部材20がマグネットローラ7に、現像ローラ8から離れる方向に圧力を与える。ベルト17で駆動を伝達し且つテンションプーリ18でベルト17の張りも保証することによって、回転ムラを起こす事無く軸間距離の変化に対応できる。
【0034】上述の、マグネットローラ7および現像ローラ8の軸端支持構造(15〜20)が、それらのローラ7,8の両側の各端部に備わっており、各端部で個別にローラ7,8間の間隙GSが拡大しうる。これにより、現像ローラ8の履歴現象の解消を妨げることなく、トナー供給部での剤溢れが避けられる。なお、現像ローラ8が固い場合(感光体ドラムと非接触、又は感光体ベルトに寸法上多少食い込み気味に当接させる場合)にも、この軸端支持構造は有効である。
(3)図4に、マグネットローラ7が発生する磁界の強度を示す。図4の(a)はマグネットローラ7の中心軸廻りの磁界強度を示し、図4の(b)は中心軸廻りを直線展開して磁界強度を示す。この磁界強度分布は、マグネットローラ7から現像ローラ8へのトナー供給部において磁気ブラシ10が確実に穂立ちの状態で現像ローラ8に接触する様にし、磁気ブラシ10の現像ローラ8への押し付け圧が強い場合でも、■穂の態様を維持して現像剤密度が最密充填態様を取り難くし且つ、■マグネットローラ7の現像剤搬送能力を高くして剤溢れを防止するものである。
【0035】トナー供給部にマグネットローラ7の法線方向磁力成分が大きく働く一方、接線方向磁力が小さいので、磁マグネットローラ7に対する磁気ブラシ10の連結は強固でありながら、磁マグネットローラの接線方向については現像剤密度が高まらず磁気ブラシ10に柔軟性があり、現像剤圧の高まりを剤溢れ無しに磁気ブラシ10で吸収する。なお、現像ローラ8が固い場合(感光体ドラムと非接触、又は感光体ベルトに寸法上多少食い込み気味に当接させる場合)にも、このマグネットローラ7の磁界強度の方向設定は有効である。
【0036】マグネットローラ7の表面に溝をつけたりサンドブラスト処理で凹凸を付けると上述の効果をより発揮出きる。十点平均粗さRz(JIS)で=5〜50μm(キャリア平均粒径の1/5〜1/2程度)が好適である。
【0037】次に、以上に説明した実施例の好適な使用条件を示す:・感光体帯電電位(画像地肌部電位) V0=−450〜−500V・感光体露光後電位(トナー顕像化部電位)VL= −50〜−100V・マグネットローラ7の硬度:10〜70HS JIS−A相当 特に50HS JIS−A以下が好適・マグネットローラ7の表面粗さ:Rz=5〜50μm(キャリア平均粒径の1/5〜1/2が好適)
・トナー供給部磁極P1極中心がトナー供給部のマグネットローラ7の表面と現像ローラ表面が最近接する位置のマグネットローラ7の法線となす角θs:0度〜現像剤上流側に15度が好適・P1極の法線方向ピーク磁束密度:60mT以上・P1極の半値幅θ1/2:40±5度・マグネットローラ7の電位VA=−350V・現像ローラ8の電位 VB=−250V・現像ポテンシャル:VL−VB=+150〜200V・1成分トナー供給ポテンシャル:VB−VA=+100V・2成分現像剤6のトナー濃度TC:2〜10重量%・2成分現像剤6のトナー帯電量Q/M:−5〜−20μC/g・トナー体積平均粒径:5〜10μm・キャリア体積平均粒径:40〜70μm・感光体線速:vP=200mm/sec・マグネットローラ7の線速:vS=650mm/sec・現像ローラ8の線速:vD=250mm/sec・マグネットローラ7とドクタブレード9との間隙D;0.5〜0.6mm・マグネットローラ7上磁気ブラシ10の現像剤量:0.03〜0.05mg/cm2・マグネットローラ7と現像ローラ8との間隙GS;0.35〜0.45mm・現像ローラ8法面の感光体表面に対する喰込量(寸法上):0.1〜0.3mm。
【0038】以上に示した実施例によれば、現像ローラ8のクリーニング手段を具備しない構成で現像ローラ8上の現像領域に搬送されるトナー量を安定化でき、履歴現象のない現像ができると同時に、磁気ブラシ10の過大圧を防止できるので現像ローラ8へのトナー供給部で2成分現像剤の溢れ問題も防止できる。
【出願人】 【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
【出願日】 平成12年4月19日(2000.4.19)
【代理人】 【識別番号】100076967
【弁理士】
【氏名又は名称】杉信 興
【公開番号】 特開2001−305855(P2001−305855A)
【公開日】 平成13年11月2日(2001.11.2)
【出願番号】 特願2000−118400(P2000−118400)