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【発明の名称】 電子写真装置
【発明者】 【氏名】松本 博好

【氏名】古家 佑治

【要約】 【課題】記録体と2本の現像ローラの位置及び現像磁極の種類、ドクターブレードとの位置を整合することにより、均一な画像を得る。

【解決手段】互いに逆方向に回転する2本の現像ローラを用い、第1現像ローラの移動方向が感光体ドラムの移動方向と逆方向であって、絶縁距離が0.5mm〜1.5mmであり、第2現像ローラの移動方向が感光体ドラムの移動方向と同方向であって、絶縁距離が0.5mm〜1.5mmであり、第1現像ローラ及び第2現像ローラが感光体ドラムの中心から30度の位置にあり、感光体ドラムとドクターブレードとの距離が5mm〜15mmであり、第1現像ローラ及び第2現像ローラの現像磁極が2極ある。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 記録体に形成した静電電荷潜像を、その記録体の移動方向に沿って配置されて互いに逆方向に回転する第1現像ローラと第2現像ローラにより、磁性キャリアとトナーとを主成分とする2成分磁性現像剤で現像し、第1現像ローラの移動方向が前記記録体の移動方向と逆方向であって、第1現像ローラが光信号入射位置より、時間的により0.2秒以内の位置に有り、かつ前記第2現像ローラの移動方向が記録体の移動方向と同方向であって、第2現像ローラが入射位置より0.8秒以内の範囲に規制されていることを特徴とする電子写真装置において、第1現像ローラ現像磁極を2磁極にしたことを特徴とする電子写真装置。
【請求項2】 第1現像ローラ現像磁極の2磁極のうち、第2現像ローラ側の磁力が他方よりも1〜4/3の範囲に規制されていることを特徴とする請求項1記載の電子写真装置。
【請求項3】 第2現像ローラ現像磁極を2磁極にしたことを特徴とする請求項1記載の電子写真装置。
【請求項4】 第2現像ローラ現像磁極の2磁極のうち、第1現像ローラ側の磁力がキャッチロール側の磁力よりも1〜2/3の範囲に規制されていることを特徴とする請求項3記載の電子写真装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法や静電記録法を用いて、着色トナー像を用紙等の転写材に形成する画像形成装置に係り、特に感光体や誘電体などの記録体に形成した静電電荷潜像を、その記録体の移動方向に沿って配置されて互いに逆方向に回転する第1現像ローラと第2現像ローラにより、磁性キャリアとトナーとを主成分とする2成分磁性現像剤で現像する電子写真装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真法や静電記録法において、記録体である光導電感光体や誘電体に電荷潜像を作り、これを互いに逆方向に回転する2本の現像ローラにより、磁性キャリアとトナーを主成分とする2成分磁性現像剤で現像する方式が、特公昭54−10869号公報、公表特開平1−503811号公報、実公昭63−15881号公報、米国特許明細書第 4,442,790号等に開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし従来のような方法では、画像濃度の階調特性や網点ないし線からなる画像写真印字において、中・低画像濃度域を重要視した場合には画像濃度が下がるという問題を残していた。本発明の目的は、前記課題の解決にある。
【0004】図3は、従来の静電潜像現像装置において、しばしば見られる黒ベタ画像を説明するための図である。図3(イ)は縦横3cm程度の大きさの黒ベタ部33を高画像濃度で記録したもの、図3(ロ)はその断面図の一例である。黒ベタ部33の周辺部がエッジ効果によって高く盛り上がっている。図4は図3を記録した際の文字の例である。現像能力の高い高画像濃度においては、文字の線や点も、太く、大きくなる。これは複雑な漢字、等を印字した場合に文字細部の認識が困難になり、またトナー使用量が多くなる、印字部分が盛り上がり、製本文書の高品価値を低下させる、等の欠点がある。
【0005】図5は、低画像濃度で記録した黒ベタ画像を説明するための図である。図5(イ)は縦横3cm程度の大きさの黒ベタ部33を高画像濃度で記録したもの図5(ロ)はその断面図の一例である。図3(イ)と比較した場合にべた黒の中央部が白くなる欠陥があり、図3(ロ)のように高く盛り上がっていない。図6は図5を記録した際の文字の例である。図5のように黒ベタには欠陥が残るが、文字の線や点が、細く、小さくなり、細部の認識は可能になる。
【0006】本発明者らはこの画像欠陥について種々検討した結果、第1現像ローラと記録体とで形成される絶縁距離、第1現像ローラの中心と記録体の中心とで形成される角度、ならびに第2現像ローラと記録体とで形成される絶縁距離、第2現像ローラの中心と記録体の中心とで形成される角度大きく関与していることを見出した。本発明の目的は、上記従来技術の欠点を解消し、優れた画像品質が得られる画像形成装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するための手段として、感光体や誘電体などの記録体に形成した静電電荷潜像を、その記録体の移動方向に沿って配置されて互いに逆方向に回転する第1現像ローラと第2現像ローラにより、磁性キャリアとトナーとを主成分とする2成分磁性現像剤で現像する画像形成装置によって達成する。
【0008】本発明は、第1現像ローラが光信号より時間的に0.2秒以内の位置に有り、かつ前記第2現像ローラの移動方向が記録体の移動方向と同方向であって、第2現像ローラが当該光信号より時間的に0.8秒以内の範囲に規制されていることを特徴とするものである。更に、本発明の第2の手段は、前記第1の手段において、前記第1現像ローラ及び第2現像ローラが前記記録体の中心から30度(±15度)の位置規制されていることを特徴とするものである。本発明の第3の手段は、前記第1の手段において、前記第1現像ローラと前記記録体との絶縁距離が0.5mm〜1.5mmの範囲に規制されていることを特徴とするものである。本発明の第4の手段は、前記第1の手段において、前記第2現像ローラと前記記録体との絶縁距離が0.5mm〜1.5mmの範囲に規制されていることを特徴とするものである。本発明の第5の手段は、前記第1の手段において、前記記録体とドクターブレードの距離を5mm〜15mmの範囲に規制されていることを特徴とするものである。本発明の第6の手段は、前記第1の手段において、前記第1現像ローラの中心と前記記録体の中心とを結ぶ線に対する現像磁極の中心がなす角度αは、回転手前0〜10度の範囲に規制されていることを特徴とするものである。本発明の第7の手段は、前記第1の手段において、前記第2現像ローラの中心と前記記録体の中心とを結ぶ線に対する現像磁極の中心がなす角度βは、回転手前0±10度の範囲に規制されていることを特徴とするものである。本発明の第8の手段は、前記第1の手段において、前記第1現像ローラと前記ドクターブレードとで形成される距離が0.5mm〜1.5mmの範囲に規制されていることを特徴とするものである。本発明の第9の手段は、前記第1の手段において、前記ドクターブレードと前記第2現像ローラとで形成される距離が0.5mm〜1.5mmの範囲に規制されていることを特徴とするものである。本発明の第10の手段は、前記第1の手段において、前記第1現像ローラの現像磁極を2磁極に設定されていることを特徴とするものである。本発明の第11の手段は、前記第1の手段において、前記第2現像ローラの現像磁極を2磁極に設定されていることを特徴とするものである。なお本発明の基本的構成は1成分現像剤においても十分通用するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明は、静電記録法や電子写真法において、記録体上に形成された静電電荷潜像を現像してトナー像を得る画像形成装置について述べる。
【0010】図1は、本発明の実施の形態に係るレーザプリンタの現像機周辺の構成図である。同図に示すように光導電性の感光体ドラム1は矢印A(時計回り)方向に回転する。その周囲に、レーザビーム(光書き込み系)2、現像器3、が配置されている。一様に帯電した感光体ドラム1はレーザビーム2で静電電荷潜像を形成する。感光体ドラム1の帯電極性はプラス、マイナス何れでも良いが、ここではマイナスとする。続いて現像器3で反転現像し、マイナス極性のトナー像を感光体ドラム1上に形成する。露光をバックグランドライティングとし正規現像しても良いが、本発明は反転現像の場合により効果を発揮する。
【0011】次に現像器3の動作について説明する。感光体ドラム1と逆方向に回転する第1現像ローラ41と、感光体ドラム1と同方向に回転する第2現像ローラ51とは、内部にそれぞれ固定されたマグネット42、マグネット52を有し、これらマグネット42,52の磁力により、それぞれの現像ローラ41,51に磁性キャリアと着色トナー(磁性もしくは非磁性)とを主成分とする2成分磁性現像剤を吸着し、さらに第1、第2現像ローラ41,51のそれぞれの回転により搬送し、現像剤を感光体ドラム1に接触せしめて電荷潜像を現像する。
【0012】感光体ドラム1の中心と第1、第2現像ローラ41,51の各中心とを結ぶ線に対する現像磁極の中心がなす角度α、βは、第1現像ローラ41では時計回り0〜10度に、第2現像ローラ51では±10度に設定されている。これはキャリア14及びトナー15より構成される現像剤が各現像ローラ表面で形成される磁気ブラシと、感光体ドラム1に接触する際の抵抗を低く押さえるためである。トナーの帯電極性は感光体ドラム1の帯電極性と同極性のマイナスである。 現像剤の搬送量は、ドクターブレード6と第1,第2現像ローラ41,51のギャップにより調整される。第1現像ローラ41とドクターブレード6とで形成される距離は0.5mm〜1.5mmの範囲が望ましい。これは第1現像ローラ41とドクターブレード6とで形成される距離が短い場合、キャリア14及びトナー15より構成される現像剤の通過量が少なくなるために感光体ドラム1に接触できず、現像が十分に行えなくなる。第1現像ローラ41とドクターブレード6とで形成される距離が長い場合、キャリア14及びトナー15より構成される現像剤の通過量が多くなるので感光体ドラム1に十分接触できるが、感光体ドラム1と第1現像ローラ41とのあいだを現像剤が通過しきれずに滞り、第1現像ローラ41を駆動するモータへの負担が大きくなり、さらに駆動しなくなる、感光体ドラム1の表面をキャリア4が強くこすってしまい、感光体ドラム1を傷つけてしまうことが、実験により確認されたためである。そして第2現像ローラ51とドクターブレード6とで形成される距離は0.5mm〜1.5mmの範囲が望ましい。これは先記と同様な実験を行い、確かめることが出来た。
【0013】第1現像ローラ41にバイアス電源43、第2現像ローラ51にバイアス電源53が接続されて、共にトナーと同極性のマイナスの電圧が印加される。この時感光体ドラム1と第1現像ローラ41とで形成される絶縁層の距離が短い場合には感光体の表面層を超えて放電現象を起こしてしまい、感光体ドラムの損傷、記録不可能となってしまう。また感光体ドラム1と第1現像ローラ41とで形成される絶縁層の距離は感光体材料(膜厚、誘電率、抵抗)や現像剤材料(粒径、粒子形状、誘電率、抵抗)により決まるものであるが、負帯電の有機感光体を利用した場合にはこの最適距離が長い場合には現像剤が感光体ドラム1と接触できず、現像が不十分となる。よってこの絶縁距離を0.5mm〜1.5mmの範囲が最適であることが実験より確認された。同様に感光体ドラム1と第2現像ローラ51とで形成される絶縁層の距離は0.5mm〜1.5mmの範囲が最適であることが実験より確認された。これらの絶縁距離の範囲は現像剤の流れを円滑にするためにも有効である現像器3内の現像剤は、切欠き羽根構造の一対のスクリュウオーガ71,72にて左右、前後に混合撹拌される。この混合撹拌に対して切欠き羽根構造のスクリュウオーガ71,72は、単純形状のスクリュウオーガに比べてトナーを現像剤中に混合分散、帯電せしめる効果が大きい。従ってトナーをフィードローラ8から供給した際、速やかにトナーを現像剤中に分散せしめ、所定の帯電量にまで短時間で立ち上げることができるので、トナー補給時のかぶりや不均一現像の発生を防止できる。
【0014】斯くして混合撹拌された現像剤は内部に固定されたマグネット92をもつ搬送ローラ91に吸着、搬送され、ドクターブレード6と第2現像ローラ51とのギャップを通過した現像剤が、第2現像ローラ51での電荷潜像の現像を行い、現像器3内に戻される。ドクターブレード6で規制された現像剤は第2現像ローラ51側に向かい吸着、搬送され、ドクターブレード6と第1現像ローラ41とのギャップを通過した現像剤が、第1現像ローラ41での電荷潜像の現像を行い、スクレーパ10を経て現像器3内に戻される。第2現像ローラ部で規制された余剰の現像剤はガイド板11にてスクリュウオーガ部に戻される。第1、第2現像ローラ41,51での現像の際、感光体ドラム1上にトナーのみならず、キャリアが付着することがあるが、これを固定されたマグネット12を内蔵するキャッチローラ13にて引き戻し、その回転で現像器3内へ搬送、回収する。現像器3の設定位置は図1に示すように、感光体ドラム1の中心を軸とし、2つの現像ローラ41,51の中心位置とでなす角度を30度(プラスマイナス15度)に設定すると、空間を効率よく使用でき、全体をコンパクトにまとめることができる。これ以上に大きくすると、感光体電位の暗減衰の影響を受け、画質が低下し、これ以下に設定すると、第1現像ロールと第2現像ロールの現像剤搬送の低下を起こし、空間配置が困難になる。現像ローラの現像磁極に吸着したキャリア14及びトナー15からなる現像剤は図2に示すように2本のブラシのように形成される。第1現像ローラ41の場合においては現像磁極の2磁極のうち、第2現像ローラ側の磁力、すなわちドクターブレード6より排出された現像剤が現像磁極に最初に吸着する磁極の磁力が他方、すなわちドクターブレード6より排出された現像剤が現像磁極に最初に吸着する磁極のあとに吸着する磁極の磁力よりも1〜4/3の範囲に規制することにより現像剤の流れが円滑になる。この規制された磁力と逆にした場合、現像剤が第1現像ローラ41の2磁極間で円滑に渡すことが不可能となり、現像剤が感光体ドラム1と第1現像ローラ41で形成された空間の中で滞留し、その後に感光体ドラム1や現像ローラが駆動しなくなったためである。第2現像ローラ51の場合においては現像磁極の2磁極のうち、第1現像ローラ41側の磁力すなわちドクターブレード6より排出された現像剤が現像磁極に最初に吸着する磁極の磁力がキャッチロール側の磁力、すなわちドクターブレード6より排出された現像剤が現像磁極に最初に吸着する磁極のあとに吸着する磁極の磁力よりも1〜2/3の範囲に規制することにより現像剤の流れが円滑になる。この規制された磁力と逆にすると、現像剤が第2現像ローラ51の2磁極間で円滑に渡すことが不可能となり、現像剤が感光体ドラム1と第2現像ローラ51で形成された空間の中で滞留し、その後に感光体ドラム1や現像ロールが駆動しなくなることがわかった。
【0015】本発明を適用したレーザプリンタは、直径60〜100mmの感光体ドラム1を用いた小形プリンタながら、記録速度20〜40cm/sと高速で、かつ低画像濃度から高画像濃度に至るまで現像方向むらのない均一画像が得られる、中間調の均一再現性に優れた画像をプリントできる。
【0016】
【発明の効果】本発明は前述のように、互いに逆方向に回転する2本の現像ローラを用い、第1現像ローラ及び第2現像ローラが記録体の中心から30度(±15度)の位置にあり、第1現像ローラの移動方向が記録体の移動方向と逆方向であって、第1現像ローラの現像磁極を2極に増やし、第1現像ローラと記録体との絶縁距離を0.5mm〜1.5mmの範囲に規制し、第1現像ローラとドクターブレードとの距離を0.5mm〜1.5mmの範囲に規制し、第2現像ローラの移動方向が記録体の移動方向と同方向であって、第1現像ローラの現像磁極を2極に増やし、第2現像ローラと記録体との絶縁距離を0.5mm〜1.5mmの範囲に規制し、第2現像ローラとドクターブレードとの距離を0.5mm〜1.5mmの範囲に規制し、記録体とドクターブレードとの距離を5mm〜15mmの範囲に規制することにより、優れた画像品質が得られる画像形成装置を提供が可能となる。
【出願人】 【識別番号】000005094
【氏名又は名称】日立工機株式会社
【出願日】 平成12年4月21日(2000.4.21)
【代理人】
【公開番号】 特開2001−305853(P2001−305853A)
【公開日】 平成13年11月2日(2001.11.2)
【出願番号】 特願2000−120529(P2000−120529)