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【発明の名称】 電子写真用トナー、及びその製造方法、並びに二成分現像剤
【発明者】 【氏名】冨田 和史

【氏名】田中 浩之

【氏名】松岡 弘高

【氏名】李 廷原

【氏名】高木 誠一

【要約】 【課題】発色性、定着性、OHP透過性、帯電性に優れた電子写真用トナー、及びその製造方法、、並びに二成分現像剤を提供すること。

【解決手段】少なくとも結着樹脂、着色剤、離型剤、及び無機微粒子を含有してなる電子写真用トナーであって、該トナーの球形化度が100以上130以下であり、、該離型剤の平均粒径が0.1μm以上1μm以下、且つ長径と短径との比が1.1以上10以下であることを特徴とする電子写真用トナー及びその製造方法、並びに二成分現像剤である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 少なくとも結着樹脂、着色剤、離型剤、及び無機微粒子を含有してなる電子写真用トナーであって、該トナーの球形化度が100以上130以下であり、該離型剤の平均粒径が0.1μm以上1μm以下、且つ長径と短径との比が1.1以上10以下であることを特徴とする電子写真用トナー。
【請求項2】 請求項1に記載の電子写真用トナーの製造方法であって、結着樹脂を可溶させる有機溶媒中に、結着樹脂、着色剤、離型剤、及び無機微粒子を混合して、油性成分を調整する工程と、該油性成分を水性媒体中に懸濁させ、粒子化して懸濁液を調整する工程と、該懸濁液から有機溶媒を除去する工程と、を有することを特徴とする電子写真用トナーの製造方法。
【請求項3】 キャリアとトナーとを含有してなる二成分現像剤において、該トナーが、請求項1に記載の電子写真用トナーであることを特徴とする二成分現像剤。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法で用いられる静電荷現像用のトナー、及びその製造方法、並びに二成分現像剤に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真法としては、米国特許第2,297,691号明細書、特公昭42−23910号公報(米国特許第3,666,363号明細書)等に記載されているように、多数の方法が知られているが、一般には光導電性物質を利用した感光体層に種々の手段を用い電気的な潜像を形成する露光工程、トナーを用いて現像する工程、トナーを紙等の記録材に転写する工程、該トナー画像を加熱、圧力、熱圧あるいは溶剤蒸気などにより記録材に定着する工程、感光体層に残存したトナーを除去する工程といった基本工程から成り立っている。
【0003】近年、電子写真を用いた複写機或いはプリンターを、安価にかつ小型化にしたいと行った要求が高まりつつあるが、このような複写機或いはプリンターを設計する上で、定着方式を簡素化することが重要である。トナーを紙に定着させる手段としては、現在熱ロール定着法が最も一般的に用いられている。
【0004】モノクロの複写機或いはプリンターの機械では、定着機(熱ロール)にオイル供給の必要の無いシステム(以下、「オイルレス定着」ということある)が一般的であるが、カラートナーにおいては、いまだロールへのオフセットを防止する目的で、オイルを供給する手段が必須であり、これが小型で安価なシステムを設計する上での阻害因子になっている。この理由は、カラートナーの中で取り分けシアン、イエロー、マゼンタトナーを用い、鮮明なカラーの多色像を得る必要があるフルカラーのシステムでは、それぞれのトナー層を充分に熱溶融させる必要が在り、このため熱ロールの定着温度を、通常、紙に定着させる温度以上に充分に上昇させなければならないからである。このような複数回の現像を行い、定着工程として同一支持体上に色の異なる数種類のトナー層の重ねあわせを必要とするカラー電子写真画像では、カラートナーが持つべき定着特性は極めて重要である。すなわち、定着したカラートナーは、トナー粒子による乱反射をできるだけ抑え、適度の光沢性が必要である。トナーとしては、定着時に急激に溶融し、画像表面が平滑になる樹脂として、低分子量化しても十分な可とう性を有するポリエステルがよく用いられる。しかしながらこうした内部凝集力が弱い、カラートナー用のポリエステル樹脂は、溶融時にロールから剥離しずらくポリエステルを用いたカラートナーで、高温度でのオフセットを解決するものやオイル塗布の必要無いトナーを得ることは重要であり、カラートナーにワックスなどの離型剤を含有させることが必要である。
【0005】しかし、ワックスを多用すると、ワックスの溶融むらや経時でヒートロールに残留したワックスむらによりOHPでの透過性が低下したり、発色にむらが生じるといった問題が起こったり、現像器内でトナーに十分な帯電性を与えるために攪拌すると壊れやすいという問題が生じる。一方低融点のワックスを少量用いるトナーが、トナー成分を溶解した油性成分液を水性媒体中で粒子化し、溶媒除去後粉体化する、いわゆる液中乾燥方法により作製可能であるが、トナー内部にさらに定着器に巻きつきを起こさないように定着像支持体を強制的に剥離させるためのフィンガーを設けることが必要で、十分な発色性を得るために定着温度を上げると、定着像が剥離フィンガーと接触し画質が低下しやすいという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明の目的は、発色性、定着性、OHP透過性、帯電性に優れた電子写真用トナー、及びその製造方法、並びに二成分現像剤を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題は、以下の手段により解決される。即ち、本発明は、<1>少なくとも結着樹脂、着色剤、離型剤、及び無機微粒子を含有してなる電子写真用トナーであって、該トナーの球形化度が100以上130以下であり、該離型剤の平均粒径が0.1μm以上1μm以下、且つ長径と短径との比が1.1以上10以下であることを特徴とする電子写真用トナーである。
【0008】<2>前記<1>に記載の電子写真用トナーの製造方法であって、結着樹脂を可溶させる有機溶媒中に、結着樹脂、着色剤、離型剤、及び無機微粒子を混合して、油性成分を調整する工程と、該油性成分を水性媒体中に懸濁させ、粒子化して懸濁液を調整する工程と、該懸濁液から有機溶媒を除去する工程と、を有することを特徴とする電子写真用トナーの製造方法である。
【0009】<3>キャリアとトナーとを含有してなる二成分現像剤において、該トナーが前記<1>に記載の電子写真用トナーであることを特徴とする二成分現像剤である。
【0010】
【発明の実施の形態】(電子写真用トナー)本発明の電子写真用トナーは、少なくとも結着樹脂、着色剤、離型剤、及び無機微粒子を含有してなり、該トナーの球形化度が100以上130以下であり、該離型剤の平均粒径が0.1μm以上1μm以下、且つ長径と短径との比が1.1以上10以下である。本発明の電子写真用トナーは、上記球形化度を特定の範囲とし、さらに特定の平均粒径及び特定の長径/短径比を有する離型剤を用いることで、発色性、定着性、OHP透過性、帯電性に優れ、特に、定着ロール等の定着機から容易に剥離することができ、中間色の発色性(再現性)に優れる。以下、各材料について詳しく説明する。
【0011】結着樹脂としては、公知の定着用樹脂を用いることができ、具体的には、アルコール成分とカルボン酸成分との縮合重合によって得られるポリエステル(アルコール成分としては、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、キシリレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ビスフェノールA、水添ビスフェノールA、ビスフェノールAエチレンオキサイド、ビスフェノールAプロピレンオキサイド、ソルビトール、グリセリンなどの2価以上のアルコールおよびアルコール誘導体等:カルボン酸成分としては、例えばマレイン酸、フマール酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、アジピン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、シクロペンタンジカルボン酸、無水コハク酸、無水トリメリット酸、無水マレイン、酸ドデセニル無水コハク酸などの2価以上のカルボン酸、カルボン酸誘導体や無水カルボン酸など:なお、アルコール成分およびカルボン酸成分はそれぞれ2種類以上、組み合せてもかまわない)、メタクリル酸エステル重合体(例えばポリアクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル、ポリアクリル酸2−エチルヘキシル、ポリアクリル酸ラウリル等のアクリル酸エステル重合体、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸ブチル、ポリメタクリル酸ヘキシル、ポリメタクリル酸2−エチルヘキシル、ポリメタクリル酸ラウリル等)、アクリル酸エステルとメタアクリル酸エステルとの共重合体、スチレン系モノマーとアクリル酸エステル若しくはメタクリル酸エステルとの共重合体、エチレン系重合体(例えばポリ酢酸ビニル、ポリプロピオン酸ビニル、ポリ酪酸ビニル、ポリエチレン及びポリプロピレン等)およびその共重合体、スチレン系共重合体(例えばスチレン・ブタジエン共重合体、スチレン・イソプレン共重合体、スチレン・マレイン酸共重合体など)、ポリビニルエーテル、ポリビニルケトン、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ゴム類、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ロジン、変成ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂などが挙げられる。これらの中でも、特にポリエステルが好ましい。これらは単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
【0012】結着樹脂は、その角速度100rad/secでの、温度130℃における動的粘弾性の力学正接損失(tanδ)が、1.8〜3.3であることが好ましく、より好ましくは2.5〜3.0であり、さらに好ましくは2.7〜2.9である。この力学正接損失(tanδ)が1.8未満のとき、定着画像の光沢が低くなり、発色性が低下することがある。一方3.3を超えると、定着機への転写媒体(例えば紙等)の巻き付きが発生し易くなる。従って、力学正接損失(tanδ)を上記範囲とすることで、発色性と定着性とを両立できるようになる。
【0013】ここで、力学正接損失(tanδ)とは、損失弾性率(G’’)を貯蔵弾性率(G’)で割った値であり、例えば、レオメトリック社製レオメータRDA2により測定することができる。
【0014】着色剤としては、公知の顔料等を用いることができる。顔料としては、公知の有機若しくは無機の顔料が挙げられ、例えば、カーボンブラック(例えばファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック等)、無機顔料(例えばベンガラ、紺青、酸化チタン等)、アゾ顔料(例えばファストイエロー、ジスアゾイエロー、ピラゾロンレッド、キレートレッド、ブリリアントカーミン、パラブラウン、ベンズイミダゾロン等)、フタロシアニン顔料(例えば銅フタロシアニン、無金属フタロシアニン等)、縮合多環系顔料(例えばフラバントロンイエロー、ジブロモアントロンオレンジ、ペリレンレッド、キナクリドンレッド、ジオキサジンバイオレット等)、カーミンレーキ顔料などが挙げられる。
【0015】顔料としては、特にC.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15:4、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド185、カーボンブラックであることが、中間色の再現性の観点から好適である。
【0016】顔料は、その分散状態を安定に保つ目的で、顔料分散剤と併用することが好ましい。顔料分散剤として具体的には、EFKA47、EFKA4009、EFKA4010(変性ポリウレタン:EFKA CHEMICALS社製)、アジスパーPB711、アジスパーPB411、アジスパーPA111(味の素(株)製)、ディスパロンDA−703−50、ディスパロンDA−705、ディスパロンDA−725、ディスパロンDA−400N(ポリエステル:楠本化成(株)製)などが挙げられる。
【0017】顔料は、顔料分散剤とより強固な結合をさせて、顔料の分散をより安定化させる目的で、顔料誘導体等を併用したり、表面処理を行った顔料を用いたりすることが好ましい。顔料誘導体として具体的には、ジメチルアミノエチルキナクリドン、ジヒドロキナクリドン、アントラキノンのスルホン酸誘導体、アントラキノンのカルボン酸誘導体、ソルスパース5000,ソルスパース12000,ソルスパース22000(ゼネカ社製)、EFKA−745、LP6750(EFKA Chemicals社製)などが挙げられる。また、顔料の表面処理剤としては、天然ロジン(例えばガムロジン、ウッドロジン、トールロジン等)、アビエチン酸誘導体(例えばアビエチン酸、レボピマル酸、デキストロピマル酸等)とそれらの金属塩(例えばカルシウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩等)、ロジン・マレイン酸樹脂、ロジン・フェノール樹脂等が挙げられる。顔料誘導体量又は顔料表面処理剤量としては、顔料に対して0.1〜100重量%が好ましく、より好ましくは0.1〜10重量%である。
【0018】着色剤は、本発明の電子写真用トナーを磁性一成分トナーとして用いる場合、黒色着色剤の全部又は一部を磁性粉で置き換えることができる。磁性粉としては、金属単体(例えばマグネタイト、フェライト、又はコバルト、鉄、ニッケル等)、及びそれらの合金が挙げられる。
【0019】着色剤の含有量は、結着樹脂100重量部に対して1〜50重量部程度であることが好ましく、より好ましくは2〜20重量部である。
【0020】離型剤は、その平均粒径(分散粒径)が0.1μm以上1μm以下であり、好ましくは0.3μm以上0.8μm以下である。この平均粒径が0.1μm未満であると、定着時に離型剤が効果的に作用せず、定着機への転写媒体の巻き付きが発生する。一方1μmを超えると、OHP透過性、発色性が低下する。
【0021】離型剤の平均粒径は、トナー断面の透過型電子顕微鏡観察から、倍率10000倍に拡大した離型剤微粒子像を50個無作為にサンプリングし、各々、(離型剤の長径+短径)/2を計測し、50個の平均により算出された値である。
【0022】離型剤は、その長径と短径との比が1.1以上10以下であり、好ましくは1.2以上5以下である。この長径/短径比が1.1未満であると、離型剤が定着時に染み出し難く、定着機への定着媒体の巻き付きが発生する。一方、10を超えると、OHP透過性、発色性が低下する。
【0023】離型剤の長径/短径比は、トナー断面の透過型電子顕微鏡観察から、倍率10000倍に拡大した離型剤微粒子像を50個無作為にサンプリングし、各々の長径/短径比を測定し、50個の平均により算出された値である。
【0024】離型剤の微粒子化の方法としては、メディア式ミルで離型剤を有機溶媒中で湿式粉砕して微粒子化する方法、離型剤を有機溶媒中に溶解させた後、冷却析出させて微粒子化させる方法、あるいは離型剤を気相中で蒸発させて、微粒子化させる方法が挙げられる。ここで用いられる有機溶媒は、後述する結着樹脂を溶解する際に用いる有機溶媒と必ずしも同一である必要はない。この有機溶媒の量は、離型剤1重量部に対して、0.1〜20重量部が好ましい。離型剤の溶解方法としては、加熱、加圧などして行うことができる。また、離型剤を気相中で蒸発させて、微粒子化させる方法においては、気相として、ヘリウム、アルゴン、窒素の不活性ガスを用い、離型剤を100℃〜400℃の温度に加熱し、1.333〜1333Pa(0.01〜10torr)の減圧下で蒸発させて、蒸発した離型剤微粒子を冷却した基体に付着させた後、かきとる或いは溶剤に分散させるなどして、特定の形状を有する微粒子を得ることができる。本方法では、温度および減圧度を調整することで、分子量分布の狭い留分を分離することも可能である。
【0025】離型剤として具体的には、石油ワックス(例えばパラフィンワックス、酸化パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックスなど)、鉱物ワックス(例えばモンタンワックスなど)、動植物ワックス(例えばみつろう、カルナバワックスなど)、合成ワックス(例えばポリオレフィンワックス、酸化ポリオレフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスなど)等が挙げられる。これらの中でも、パラフィンワックスが好ましい。これら離型剤は単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
【0026】離型剤の融点は、50℃〜110℃であることが好ましく、より好ましくは60℃〜100℃である。特に、離型剤としては、融点50〜110℃のパラフィンワックスが好ましい。
【0027】離型剤の含有量は、結着樹脂100重量部に対して0.5〜10重量部程度であることが好ましく、より好ましくは1〜7重量部である。
【0028】無機微粒子としては、例えば金属塩(例えば炭酸カルシウム、リン酸三カルシウム、硫酸バリウムなど)、金属酸化物(例えば酸化けい素、酸化チタン、酸化アルミニウム、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウムなど)、セラミック等が挙げられる。これらの中でも、発色性、OHP透過性が良好な、酸化けい素などの結着樹脂との屈折率差が小さい無機微粒子が好ましい。これら無機微粒子は単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。なお、ここでいう無機微粒子とは、トナー粒子中に含有させる、いわゆる内添させるものを示す。
【0029】無機微粒子は、通常、親油性が弱いと、トナー粒子中への取り込み率が小さくなる傾向にあるため、製造工程中でトナー粒子中からの脱離を防止する目的で、疎水性に表面処理させたものを用いることが好ましい。このような疎水性に表面処理剤としては、カップリング剤等が挙げられる。カップリング剤として具体的には、メチルトリクロロシラン、メチルジクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、テトラメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、N,N−(ビストリメチルシリル)アセトアミド、N,N−ビス(トリメチルシリル)ウレア、tert−ブチルジメチルクロロシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γーメタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、βー(3.4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γーグリシドキシプリピルトリメトキシシラン、γーグリシドキシプリピルメチルジエトキシシラン、γーメルカプトプロピルトリメトキシシラン、γークロロプロピルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤やチタンカップリング剤等が挙げられる。特に、無機微粒子として、このような疎水化処理した酸化けい素を用いることが好ましい。
【0030】無機微粒子の平均粒径は、4nm以上500nm以下であることが好ましく、特に好ましくは6nm以上50nm以下である。この粒径が上記範囲外であると、十分な定着性が得られない場合がある。
【0031】無機微粒子の含有量(内添量)は、トナー100重量部に対し1重量部以上20重量部以下であることが好ましく、特に好ましくは2重量部以上10重量部以下である。この含有量が上記範囲外であると、定着性が不十分となる場合がある。
【0032】本発明の電子写真用トナーは、その球形化度が100以上130以下であり、好ましくは100以上120以下である。この球形化度が130を超えると、感光体とトナーの接触面積が増えるため、転写性が低下し、良好な発色性、特に中間色の再現性が低下する。また、トナー形状が不均となり、トナーの溶融温度にバラツキが生じるためか、定着機への定着媒体の巻き付きが発生する。
【0033】ここで、球形化度とは、例えば日立製作所FE−SEM(S=800)を用い、倍率500倍に拡大したトナー像を100個無作為にサンプリングし、その画像情報をインターフェイスを介して、例えばニレコ社製画像解析装置(Luzex III)に導入し解析を行い、下記式(1)により、算出して得られた値(形状係数値MSL2)の平均値である。なお、通常の混練粉砕法で作製したトナーの形状は不定形であり、MLS2は140〜160程度である。
【0034】式(1)
MSL2=(トナー粒子の最大長)2/(トナー粒子の投影面積)×π×1/4×100【0035】本発明の電子写真用トナーは、その角速度100rad/sec、温度130℃〜190℃における動的粘弾性の力学正接損失(tanδ)の最大値が、2.1以下であることが好ましく、より好ましくは、1.7以下である。この力学正接損失(tanδ)の最大値が2.1を超えると、定着機への定着媒体の巻き付きが発生し易くなり、剥離爪の跡による画像劣化が生じ易くなる。なお、力学正接損失(tanδ)とは上述の通りである。
【0036】本発明の電子写真用トナーは、その平均粒径が、3μm〜10μmであることが好ましい。この平均粒径は、コールターカウンター社製粒度測定機Multisizer(アパーチャー径50μm、体積平均径)を用いて測定した値である。
【0037】本発明の電子写真用トナーには、上記各材料の他に帯電制御剤(内添剤)、無機微粒子(外添剤)等を含有してもよい。
【0038】帯電制御剤としては、従来現像剤に用いられたものが使用できるが、具体的には。ゼログラフィー用粉体トナーに於て使用されている安息香酸の金属塩、サリチル酸の金属塩、アルキルサリチル酸の金属塩、カテコールの金属塩、含金属ビスアゾ染料、テトラフェニルボレート誘導体、第四級アンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩からなる群より選ばれる化合物、極性基を含有したレジンタイプの帯電制御剤、さらにこれらの適宣組合せたものが好適に挙げられる。これら帯電制御剤の添加量(内添量)としては、一般にトナー固形分に対して10重量%以下程度が好ましい。
【0039】無機微粒子(外添剤)は、トナーの流動性などを与えるために、トナー表面に添加されるものであり、具体的には、金属塩、樹脂、酸化けい素、酸化チタン、酸化アルミニウム、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、などの金属酸化物、セラミック、カーボンブラック等が挙げられる。
【0040】無機微粒子(外添剤)は、帯電性等を制御する目的で、疎水性に表面処理させたものを用いることが好ましい。このような疎水性に表面処理剤としては、カップリング剤等が挙げられる。カップリング剤として具体的には、上述と同様なものが挙げられる。
【0041】本発明の電子写真用トナーは、定着機(熱ロール)にオイル供給の必要の無いシステム、いわゆるオイルレス定着機構を備える画像形成装置、或いは画像形成方法に好適に適応させることができる。
【0042】本発明の電子写真用トナーは、球形化度、離型剤の粒径等が上記条件を満たす限り、特に制限なく得ることができるが、下記本発明の電子写真用トナーの製造方法により得ることが好ましい。
【0043】(電子写真用トナーの製造方法)本発明の電子写真用トナーの製造方法は、結着樹脂を可溶させる有機溶媒中に、結着樹脂、着色剤、離型剤、及び無機微粒子を混合して、油性成分を調整する工程(以下、「混合工程」という)と、該油性成分を水性媒体中に懸濁させ、粒子化して懸濁液を調整する工程(以下、「懸濁工程」という)と、該懸濁液から有機溶媒を除去する工程(以下、「溶媒除去工程」という)と、を有する製造方法である。ここで用いる各材料は、上記本発明の電子写真用トナーで挙げたものと同様なものを用いる。また、各工程間に、その他の工程を適宜行ってもよい。
【0044】混合工程は、結着樹脂を可溶させる有機溶媒中に、結着樹脂、着色剤分散液、離型剤分散液、無機微粒子、及び必要に応じてその他の添加剤を混合して、油性成分を調整するが、この有機溶媒としては、一般の有機溶媒が用いられ、具体的には、トルエン、キシレン等の炭化水素、塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素、テトラヒドロフラン等のエーテル類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類等が挙げられる。これら有機溶媒は単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
【0045】混合工程において、着色剤はそのまま、他の材料と共に有機溶媒中に混合してもよいが、予め着色剤を分散させた着色剤分散液を用いることが好ましい。この着色剤分散液は、例えば、サンドミル、ボールミル、アトライター、コボールミル等のメディア式分散機、三本ロールミル等のロールミル、ナノマイザー等のキャビテーションミル、コロイドミルなどを用いて、上記有機溶媒に着色剤を分散することで得ることができる。また、この際、必要に応じて、顔料分散剤、顔料誘導体等のその他の添加物も分散される。着色剤分散液調整時に適度なせん断力を加えるために、前記結着樹脂を一部添加して粘度を調製してもよい。なお、ここで用いる有機溶剤は、油性成分を調整する際に用いる有機溶媒と必ずしも同一である必要はない。
【0046】混合工程において、離型剤は、上述のように特定の平均粒径及び特定の長径/短径比を有する微粒子化したものを用いることが好ましく、離型剤微粒子をそのまま、他の材料と共に有機溶媒中に混合してもよいが、予め離型剤を分散させた離型剤分散液を用いることもできる。この離型剤分散液は、例えば、着色剤同様に有機溶媒に微粒子化した離型剤を分散させることで得ることができる。なお、ここで用いる有機溶剤は、油性成分を調整する際に用いる有機溶媒と必ずしも同一である必要はない。
【0047】混合工程において、無機微粒子は、着色剤及び離型剤同様に、そのまま、他の材料と共に有機溶媒中に混合してもよいが、予め無機微粒子を分散させた無機微粒子分散液を用いることもできる。この無機微粒子分散液は、例えば、着色剤同様に有機溶媒に無機微粒子を分散させることで得ることができる。なお、ここで用いる有機溶剤は、油性成分を調整する際に用いる有機溶媒と必ずしも同一である必要はない。
【0048】混合工程において、油性成分を調整する際の混合(攪拌)には、ホモジナイザー、コロイドミル等のローターステーター型攪拌機、ディゾルバー等のインペラー型攪拌機、超音波攪拌機などが用いられる。
【0049】懸濁工程においては、上記混合工程により得られた油性成分を、水性媒体中に懸濁させ、粒子化して懸濁液を調整するが、該水性媒体としては、主として水が用いられ、また、水溶性溶媒を併用しても構わない。この水溶性溶媒としては、メチルアルコール、エチルアルコール、アセトン、酢酸エチル等が挙げられ、これらは、水に溶解する範囲内で用いることができる。
【0050】懸濁工程においては、油性成分を水性媒体中に分散安定化させるために、分散安定剤を用いることが好ましい。このような分散安定剤としては、無機微粒子、水溶性高分子が挙げられる。この無機微粒子としては、リン酸三カルシウム、ヒドロキシアパタイト、炭酸カルシウム、酸化チタン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、硫酸バリウム、酸化珪素等が挙げられる。水溶性高分子としては、セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、デンプン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸などが挙げられる。分散安定剤量は、水性媒体100重量部に対して、1〜30重量部が好ましい。また、分散安定剤として用いる無機微粒子の平均粒径は1μm以下が好ましい。
【0051】溶媒除去工程においては、該懸濁液から有機溶媒を除去することで、粒子化したトナーを得ることができる。また、該懸濁液に貧溶媒を添加して、トナー(粒子)を析出させた後、有機溶媒の除去を行ってもよい。貧溶媒としては、メタノール、エタノール等が挙げられる。
【0052】以上の工程を経て得られたトナーは、ろ過等により、取り出された後、通常、水洗、乾燥、分級される。ここで、乾燥には、通気乾燥装置、噴霧乾燥装置、回転乾燥装置、気流乾燥装置、流動層乾燥装置、伝熱加熱型乾燥装置、凍結乾燥装置など、公知の装置を用いて行われる。
【0053】本発明の電子写真用トナーの製造方法においては、必要に応じて、無機微粒子等の外添剤が添加されるが、この外添剤の添加方法としては、トナーの乾燥後、Vブレンダー、ヘンシエルミキサー等の混合機を用いて、乾式でトナー表面に外添剤を付着させてもよいし、水性媒体中に懸濁させ、粒子化した後、スラリー状態のトナー(懸濁液)に添加し乾燥させトナー表面に外添剤を付着させてもよいし、また、外添剤にスラリー状のトナー(懸濁液)をスプレーしながら乾燥して、トナー表面に外添剤を付着させてもよい。
【0054】本発明の電子写真用トナーの製造方法により、前記本発明の電子写真用トナーを得ることができる。
【0055】(二成分現像剤)本発明の二成分現像剤は、キャリアと前記本発明の電子写真用トナーとを含有してなる。キャリアとしては、特に制限はなく、従来公知のものを用いることができる。
【実施例】以下、本発明を、実施例を挙げてさらに具体的に説明する。ただし、これら各実施例は、本発明を制限するものではない。
【0056】(実施例1)C.I.ピグメントイエロー180(75重量部)と、酢酸エチル412.4重量部と、溶媒除去したディスパロンDA−703−50(ポリエステル酸アマイドアミン塩、楠本化成(株)社製)12.6重量部とをDCPミルを用いて溶解/分散し、顔料分散液を作製した。
【0057】パラフィンワックス(融点75℃)30重量部と、酢酸エチル270重量部とを、DCPミルを用い5℃に冷却した状態で、湿式粉砕し、ワックス(離型剤)分散液を作製した。
【0058】ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物と、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物と、テレフタル酸誘導体からなるポリエステル樹脂(Mw50000:Mn3000:酸価15mgKOH/g:水酸基価27mgKOH/g:Tg65℃:軟化点112℃:130℃での力学正接損失2.8)300重量部と、上記顔料分散液267重量部と、上記ワックス分散液400重量部と、疎水性酸化けい素微粒子(アエロジル社製R972、平均粒径約16nm)20重量部とを、混合し均一になるまでよく撹拌した(この液をA液とした)。一方、炭酸カルシウム40重量部と、水60重量部に分散した炭酸カルシウム分散液124重量部と、セロゲンBS−H(第一工業製薬(株))の2%水溶液99重量部と、水157重量部とをホモジナイザー(ウルトラタラックス:IKA社製)を用いて3分間攪拌した(この液をB液とした)。
【0059】さらにホモジナイザー(ウルトラタラックス:IKA社製)を用いて前記B液345重量部と前記A液250重量部とを10000rpmで1分間攪拌し混合液を懸濁した後、0.3%アンモニア水110重量部を加え、室温、常圧で48時間プロペラ型攪拌機で攪拌し溶媒を除去した。次に塩酸を加えて、炭酸カルシウムを除去した後、水洗、乾燥、分級してトナーを得た。
【0060】次に、このトナー100重量部に平均粒径40nmのシリコンオイル処理酸化珪素微粒子(RY50:日本エアロジル社製)1.3重量部、平均粒径100nmの爆燃法酸化珪素微粒子(KMP−105:信越化学社製の分級物)2重量部、平均粒径20nmの酸化チタン(MT150AW:テイカ(株)製)をデシルトリメトキシシラン20%で処理した微粒子1.5重量部をサンプルミルで混合しトナーを作製した。
【0061】(実施例2)カーボンブラック125重量部と、酢酸エチル356.2重量部と、溶媒除去したディスパロンDA−703−50(ポリエステル酸アマイドアミン塩、楠本化成(株)社製)18.8重量部とをDCPミルを用いて溶解/分散し、顔料分散液を作製した。
【0062】パラフィンワックス(融点89℃)30重量部と、酢酸エチル270重量部とをDCPミルを用い5℃に冷却した状態で、湿式粉砕し、ワックス(離型剤)分散液を作製した。
【0063】ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物と、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物と、テレフタル酸誘導体からなるポリエステル樹脂(Mw50000:Mn3000:酸価15mgKOH/g:水酸基価27mgKOH/g:Tg65℃:軟化点112℃:130℃での力学正接損失2.8)425重量部と、顔料分散液100重量部と、ワックス分散液250重量部と、疎水性酸化けい素微粒子(アエロジル社製R812、平均粒径約7nm)25重量部と、を混合し均一になるまでよく撹拌した(この液をA液とした)。一方、炭酸カルシウム40重量部と、水60重量部に分散した炭酸カルシウム分散液124重量部と、セロゲンBS−H(第一工業製薬(株))の2%水溶液99重量部と、水157重量部と、をホモジナイザー(ウルトラタラックス:IKA社製)を用いて3分間攪拌した(この液をB液とした)。
【0064】さらにホモジナイザー(ウルトラタラックス:IKA社製)を用いて前記B液345重量部と前記A液250重量部と、を10000rpmで1分間攪拌し混合液を懸濁した後、0.3%アンモニア水110重量部を加え、室温、常圧で48時間プロペラ型攪拌機で攪拌し溶媒を除去した。次に塩酸を加えて、炭酸カルシウムを除去した後、水洗、乾燥、分級してトナーを得た。
【0065】次に、このトナー100重量部に平均粒径40nmのシリコンオイル処理酸化珪素微粒子(RY50:日本エアロジル社製)1.3重量部と、平均粒径100nmの爆燃法酸化珪素微粒子(KMP−105:信越化学社製の分級物)2重量部と、平均粒径20nmの酸化チタン(MT150AW:テイカ(株)製)をデシルトリメトキシシラン20%で処理した微粒子1.5重量部とをサンプルミルで混合しトナーを作製した。
【0066】(実施例3)C.I.ピグメントブルー15:4(100重量部)と、酢酸エチル380重量部と、溶媒除去したディスパロンDA−703−50(ポリエステル酸アマイドアミン塩、楠本化成(株)社製)20重量部とを、DCPミルを用いて溶解/分散し、顔料分散液を作製した。
【0067】パラフィンワックス(融点89℃)30重量部と酢酸エチル270重量部をDCPミルを用い5℃に冷却した状態で、湿式粉砕し、ワックス(離型剤)分散液を作製した。
【0068】ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物と、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物と、テレフタル酸誘導体からなるポリエステル樹脂(Mw50000:Mn3000:酸価15mgKOH/g:水酸基価27mgKOH/g:Tg65℃:軟化点112℃:130℃での力学正接損失最大値2.8)428重量部と、顔料分散液113重量部と、ワックス分散液250重量部と、疎水性酸化けい素微粒子(アエロジル社製R816、平均粒径約7nm)25重量部と、酢酸エチル180重量部と、を混合し均一になるまでよく撹拌した(この液をA液とした)。一方、炭酸カルシウム40重量部と、水60重量部に分散した炭酸カルシウム分散液124重量部と、セロゲンBS−H(第一工業製薬(株))の2%水溶液99重量部と、水157重量部と、をホモジナイザー(ウルトラタラックス:IKA社製)を用いて3分間攪拌した(この液をB液とした)。
【0069】さらにホモジナイザー(ウルトラタラックス:IKA社製)を用いて前記B液345重量部と前記A液250重量部と、を10000rpmで1分間攪拌し混合液を懸濁した後、0.3%アンモニア水110重量部を加え、室温、常圧で48時間プロペラ型攪拌機で攪拌し溶媒を除去した。次に塩酸を加えて、炭酸カルシウムを除去した後、水洗、乾燥、分級してトナーを得た。
【0070】次に、このトナー100重量部に平均粒径40nmのシリコンオイル処理酸化珪素微粒子(RY50:日本エアロジル社製)1.3重量部と、平均粒径100nmの爆燃法酸化珪素微粒子(KMP−105:信越化学社製の分級物)2重量部と、平均粒径20nmの酸化チタン(MT150AW:テイカ(株)製)をデシルトリメトキシシラン20%で処理した微粒子1.5重量部と、をDCPミルで混合しトナーを作製した。
【0071】(実施例4)C.I.ピグメントレッド57:1(75重量部)と、酢酸エチル406.3重量部と、溶媒除去したディスパロンDA−703−50(ポリエステル酸アマイドアミン塩、楠本化成(株)社製)18.7重量部と、をDCPミルを用いて溶解/分散し、顔料分散液を作製した。
【0072】パラフィンワックス(融点89℃)30重量部と、酢酸エチル270重量部と、をDCPミルを用い5℃に冷却した状態で、湿式粉砕し、ワックス(離型剤)分散液を作製した。
【0073】ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物と、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物と、テレフタル酸誘導体からなるポリエステル樹脂Mw50000:Mn3000:酸価15mgKOH/g:水酸基価27mgKOH/g:Tg65℃:軟化点112℃:130℃での力学正接損失2.8)420重量部と、顔料分散液200重量部と、ワックス分散液250重量部と、酢酸エチル105重量部と、疎水性酸化けい素微粒子(アエロジル社製R972、平均粒径約16nm)20重量部と、を混合し均一になるまでよく撹拌した(この液をA液とした)。一方、炭酸カルシウム40重量部と、水60重量部に分散した炭酸カルシウム分散液124重量部と、セロゲンBS−H(第一工業製薬(株))の2%水溶液99重量部と、水157重量部と、をホモジナイザー(ウルトラタラックス:IKA社製)を用いて3分間攪拌した(この液をB液とした)。
【0074】さらにホモジナイザー(ウルトラタラックス:IKA社製)を用いて前記B液345重量部と前記A液250重量部と、を10000rpmで1分間攪拌し混合液を懸濁した後、0.3%アンモニア水110重量部を加え、室温、常圧で48時間プロペラ型攪拌機で攪拌し溶媒を除去した。次に塩酸を加えて、炭酸カルシウムを除去した後、水洗、乾燥、分級してトナーを得た。
【0075】次に、このトナー100重量部に平均粒径40nmのシリコンオイル処理酸化珪素微粒子(RY50:日本エアロジル社製)1.3重量部と、平均粒径100nmの爆燃法酸化珪素微粒子(KMP−105:信越化学社製の分級物)2重量部と、平均粒径20nmの酸化チタン(MT150AW:テイカ(株)製)をデシルトリメトキシシラン20%で処理した微粒子1.5重量部と、をサンプルミルで混合しトナーを作製した。
【0076】(実施例5)C.I.ピグメントイエロー93(75重量部)と、酢酸エチル412.4重量部と、溶媒除去したディスパロンDA−703−50(ポリエステル酸アマイドアミン塩、楠本化成(株)社製)12.6重量部と、をDCPミルを用いて溶解/分散し、顔料分散液を作製した。
【0077】パラフィンワックス(融点75℃)30重量部と、酢酸エチル270重量部と、をDCPミルを用い5℃に冷却した状態で、湿式粉砕し、ワックス(離型剤)分散液を作製した。
【0078】ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物と、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物と、テレフタル酸誘導体からなるポリエステル樹脂(Mw50000:Mn3000:酸価15mgKOH/g:水酸基価27mgKOH/g:Tg65℃:軟化点112℃:130℃での力学正接損失2.8)367重量部と、顔料分散液376重量部と、ワックス分散液235重量部と、疎水性酸化けい素微粒子(アエロジル社製R972)24重量部と、を混合し均一になるまでよく撹拌した(この液をA液とした)。一方、炭酸カルシウム40重量部と、水60重量部にダイノミルを用いて分散した炭酸カルシウム分散液124重量部と、セロゲンBS−H(第一工業製薬(株))の2%水溶液99重量部と、水157重量部と、をホモジナイザー(ウルトラタラックス:IKA社製)を用いて3分間攪拌した(この液をB液とした)。
【0079】さらに、ホモジナイザー(ウルトラタラックス:IKA社製)を用いて前記B液345重量部と前記A液250重量部と、を10000rpmで1分間攪拌し混合液を懸濁した後、0.3%アンモニア水110重量部を加え、室温、常圧で48時間プロペラ型攪拌機で攪拌し溶媒を除去した。次に塩酸を加えて、炭酸カルシウムを除去した後、水洗、乾燥、分級してトナーを得た。
【0080】次に、このトナー100重量部に平均粒径40nmのシリコンオイル処理酸化珪素微粒子(RY50:日本エアロジル社製)1.3重量部と、平均粒径100nmの爆燃法酸化珪素微粒子(KMP−105:信越化学社製の分級物)2重量部と、平均粒径20nmの酸化チタン(MT150AW:テイカ(株)製)をデシルトリメトキシシラン16%で処理した微粒子1.5重量部と、をサンプルミルで混合しトナーを作製した。
【0081】(実施例6)C.I.ピグメントレッド57:1を、C.I.ピグメントレッド122に変えた以外は、実施例4と同様にしてトナーを作製した。
【0082】(実施例7)C.I.ピグメントレッド57:1を、C.I.ピグメントレッド185に変えた以外は、実施例4と同様にしてトナーを作製した。
(実施例8)C.I.ピグメントブルー15:3(100重量部)と、ソルスパース5000(ゼネカ社製)4重量部と、酢酸エチル380重量部と、溶媒除去したディスパロンDA−703−50(ポリエステル酸アマイドアミン塩、楠本化成(株)社製)20重量部とをDCPミルを用いて溶解/分散して作製した顔料分散液を用いた以外は、実施例3と同様にしてトナーを作製した。
【0083】(比較例1)疎水性酸化けい素微粒子を用いなかった以外は、実施例1と同様にしてトナーを作製した。
【0084】(比較例2)ワックス(離型剤)分散液を、DCPミルを用い、10℃に冷却化状態で、湿式粉砕して作製した以外は実施例1と同様にしてトナーを作製した。
【0085】(比較例3)ホモジナイザーを用いて、B液345重量部とA液250重量部とを10000rpmで、5℃に冷却しながら1分間攪拌し、この混合液を懸濁した以外は、実施例1と同様にしてトナーを作製した。
【0086】(比較例4)ホモジナイザーを用いて、B液345重量部とA液250重量部とを10000rpmで、40℃で1分間攪拌し、この混合液を懸濁した以外は、実施例1と同様にしてトナーを作製した。
【0087】<評価>実施例1〜8、及び比較例1〜4で得られたトナーについて、球形化度、平均粒径、130℃〜190℃での動的粘弾性の力学正接損失最大値、OHP透過性、及び定着性について測定、評価した。また、トナーにおけるパラフィンワックス(離型剤)の平均粒径、長径/短径比についても測定した。なお、評価方法は、以下の通りである。結果を表1に示す。
【0088】―パラフィンワックス(離型剤)の平均粒径、長径/短径比―離型剤の平均粒径、長径/短径比については、上述同様に測定した。
【0089】―球形化度、平均粒径、130℃〜190℃での動的粘弾性の力学正接損失最大値―球形化度、平均粒径、130℃〜190℃での動的粘弾性の力学正接損失最大値については、上述同様に測定した。
【0090】―OHP透過性―OHP透過性は、A−color935(富士ゼロックス社製)改造機を用い、OHPシートにトナー画像を作製し、透過性を目視で観察して評価した。
【0091】―定着性―定着性は、オイルを供給せず、強制はくりのための剥離フィンガーを取り付けない状態にしたA−color935(富士ゼロックス社製)改造機を用い定着機への巻き付きの有無を調べることで評価した。
【0092】
【表1】

【0093】表1から、実施例1〜8のトナーは、OHP透過性に優れ、さらに発色性にも優れることがわかる。また、定着機から容易に剥離することができることから定着性も良好でることがわかる。
【0094】
【発明の効果】以上により、本発明によれば、発色性、定着性、OHP透過性、帯電性に優れた電子写真用トナー、及びその製造方法、並びに二成分現像剤を提供することができる。
【出願人】 【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士ゼロックス株式会社
【出願日】 平成12年4月21日(2000.4.21)
【代理人】 【識別番号】100079049
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳 (外3名)
【公開番号】 特開2001−305779(P2001−305779A)
【公開日】 平成13年11月2日(2001.11.2)
【出願番号】 特願2000−121160(P2000−121160)