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【発明の名称】 電子写真式画像形成装置
【発明者】 【氏名】長島 弘恭

【要約】 【課題】電子写真式画像形成装置において、大きな空間を占有することなく、アイドラギヤの設置スペースを確保して、像担持体に対して現像ローラを大幅に速く回転可能とする。

【解決手段】プロセスカートリッジ32のカートリッジケース30の左右側板30Pで、ドラム状の像担持体10の駆動軸10S両端を回転自在に支持する。像担持体の一側には、像担持体駆動ギヤ10Gがあり、第1アイドラギヤ44Gと噛み合う。第1アイドラギヤは、現像ローラ軸38Sの一側の軸端部上に回転自在に設ける。同軸端部には、現像駆動ギヤ38Gを固定し、その軸端側に上記第1アイドラギヤを取り付ける。第1アイドラギヤ44Gと現像駆動ギヤ38Gには、第2アイドラギヤ46Gが直接噛み合う。そして、ギヤ10G・44G・46G・38Gの噛み合いを介して像担持体駆動ギヤ10Gの回転を増速して現像駆動ギヤ38Gに伝達する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 像担持体の駆動軸上に像担持体駆動ギヤを設ける一方、現像ローラ軸上に現像駆動ギヤを設け、その現像駆動ギヤに前記像担持体駆動ギヤの回転を伝達して前記像担持体とともに現像ローラを回転する電子写真式画像形成装置において、前記現像ローラ軸上に回転自在に設けて前記像担持体駆動ギヤと噛み合う第1アイドラギヤと、その第1アイドラギヤおよび前記現像駆動ギヤと直接または間接的に噛み合い、前記第1アイドラギヤの回転を増速して前記現像駆動ギヤに伝達する第2アイドラギヤとを設けてなる、電子写真式画像形成装置。
【請求項2】 前記第1アイドラギヤを、前記現像駆動ギヤより前記現像ローラ軸の軸端側に設けてなる、請求項1に記載の電子写真式画像形成装置。
【請求項3】 前記像担持体と現像装置とをプロセスカートリッジに備えてなる、請求項1または2に記載の電子写真式画像形成装置。
【請求項4】 前記現像ローラ軸の一側の軸端部を、前記現像駆動ギヤを挟んで内外2つの支持部材で支持してなる、請求項1、2または3に記載の電子写真式画像形成装置。
【請求項5】 外側の前記支持部材で同一の軸受を介して前記現像ローラ軸とともに前記第1アイドラギヤを支持してなる、請求項4に記載の電子写真式画像形成装置。
【請求項6】 前記軸受を、外側の前記支持部材で一体につくってなる、請求項5に記載の電子写真式画像形成装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、複写機やプリンタやファクシミリ、またはそれらの複合機などの画像形成装置に関する。そのうち特に、帯電・光書込み・現像・転写・クリーニングなどの電子写真プロセスを繰り返して順次像担持体上にトナー画像を形成し、そのトナー画像を逐次転写して最終的に、用紙・カード・OHPシート等の記録媒体に記録を行う電子写真式画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の画像形成装置の中には、メンテナンス上の便宜や画像形成装置本体の小型化を図るべく、像担持体や現像装置などを1のカートリッジケース内に設けてプロセスカートリッジを構成し、画像形成装置本体に対して一括して着脱自在とするものが多くあった。
【0003】プロセスカートリッジは、たとえば図7に示すように、カートリッジケースの左右側板1でドラム状像担持体2の駆動軸3両端を回転自在に支持する。多くの画像形成装置では、図示するように、像担持体2の一端には像担持体駆動ギヤ4を設け、現像ローラ5の現像ローラ軸6の一端に設ける現像駆動ギヤ7と直接噛み合わす。現像ローラ5は、現像ローラ軸6の両端を、左右側板1の内側に設ける現像側板8で回転自在に支持していた。
【0004】そして、このプロセスカートリッジを画像形成装置本体内に取り付けるとき、像担持体駆動ギヤ4を本体側駆動ギヤ9と噛み合わす。この本体側駆動ギヤ9には、装置本体内に設ける不図示の駆動モータの回転を伝達し、ギヤ9・4・7の噛み合いを介して、像担持体2とともに現像ローラ5を回転するようになっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような従来の画像形成装置では、像担持体駆動ギヤ4と現像駆動ギヤ7とが直接噛み合うことから、像担持体2に対して現像ローラ5を大幅に速く回転させる必要が生じても、対応が困難であった。
【0006】どうしても現像ローラ5を速く回転させる必要が生じた場合には、別途2以上のアイドラギヤを設ける必要があるが、像担持体2と現像ローラ5の軸間距離が短いことから、それらのアイドラギヤの設置スペースを確保することが困難である問題があった。
【0007】そこで、この発明の第1の課題は、大きな空間を占有することなく、アイドラギヤの設置スペースを確保して、像担持体に対して現像ローラを大幅に速く回転可能とすることにある。
【0008】第2の課題は、回転伝達時における現像ローラ軸の変形を防止してトルクアップの発生を防ぐことにある。
【0009】第3の課題は、メンテナンス上の便宜とともに、画像形成装置本体の小型化を図ることにある。
【0010】第4の課題は、部品点数を少なくするとともに、位置精度を向上することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】そのため、請求項1に記載の発明は、上記第1の課題を達成すべく、像担持体の駆動軸上に像担持体駆動ギヤを設ける一方、現像ローラ軸上に現像駆動ギヤを設け、その現像駆動ギヤに像担持体駆動ギヤの回転を伝達して像担持体とともに現像ローラを回転する電子写真式画像形成装置において、現像ローラ軸上に回転自在に設けて像担持体駆動ギヤと噛み合う第1アイドラギヤと、その第1アイドラギヤおよび現像駆動ギヤと直接または間接的に噛み合い、第1アイドラギヤの回転を増速して現像駆動ギヤに伝達する第2アイドラギヤとを設けてなる、ことを特徴とする。
【0012】請求項2に記載の発明は、上記第2の課題を達成すべく、請求項1に記載の電子写真式画像形成装置において、第1アイドラギヤを、現像駆動ギヤより現像ローラ軸の軸端側に設けてなる、ことを特徴とする。
【0013】請求項3に記載の発明は、上記第3の課題を達成すべく、請求項1または2に記載の電子写真式画像形成装置において、像担持体と現像装置とをプロセスカートリッジに備えてなる、ことを特徴とする。
【0014】請求項4に記載の発明は、上記第2の課題を達成すべく、請求項1、2または3に記載の電子写真式画像形成装置において、現像ローラ軸の一側の軸端部を、現像駆動ギヤを挟んで内外2つの支持部材で支持してなる、ことを特徴とする。
【0015】請求項5に記載の発明は、上記第2の課題を達成すべく、請求項4に記載の電子写真式画像形成装置において、外側の支持部材で同一の軸受を介して現像ローラ軸とともに第1アイドラギヤを支持してなる、ことを特徴とする。
【0016】請求項6に記載の発明は、上記第4の課題を達成すべく、請求項5に記載の電子写真式画像形成装置において、軸受を、外側の支持部材で一体につくってなる、ことを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ、この発明の実施の形態につき説明する。図1には、この発明による電子写真式画像形成装置であるレーザプリンタの全体概略構成を示す。図中符号10は、プリンタ装置本体Aの内部ほぼ中央に設けるドラム状の像担持体である。
【0018】像担持体10のまわりには、上のローラ式帯電装置11からその回転方向に順に、右横に現像装置12、下にローラ式転写装置13、左横にブレード式クリーニング装置14などを備える。また、それらの上方には光書込み装置15を設け、クリーニング装置14の左方には定着装置16を設けてなる。
【0019】そして、使用時は、像担持体10を図中時計方向に回転し、はじめに表面を帯電装置11で一様に帯電する。次いで、光書込み装置15からレーザ光Lを照射して書込みを行い、像担持体10上に静電潜像を形成する。それから、像担持体10のさらなる回転とともに、現像装置12でトナーを付着して像担持体10上の静電潜像を可視像化する。
【0020】一方、像担持体10の回転とともに給紙コロ20を回転し、給紙トレイ21内に収納するシート状の、用紙・カード・OHPシート等の記録媒体Pを順に繰り出し、一対のレジストローラ22間に突き当てて止める。そして、前述した像担持体10上のトナー画像にタイミングを合わせて該レジストローラ22を回転し、像担持体10と転写装置13間へと搬送し、転写装置13で像担持体10上のトナー画像を該記録媒体P上に転写する。
【0021】画像転写後の記録媒体Pは、定着装置16の定着ローラ23と加圧ローラ24間へと導き、そこで熱と圧力とを加えて記録媒体P上の転写画像を定着して後、一対の搬送ローラ25で搬送して一対の排出ローラ26で排出し、プリンタ装置本体A上の排紙スタック部27上に、画像面を下にしてスタックする。
【0022】他方、画像転写後の像担持体10は、その回転とともにクリーニング装置14のクリーニングブレード28で掻き落として転写残トナーを除去してから、不図示の除電装置で除電するなどして、帯電装置11からはじまる再度の画像形成に備える。
【0023】ところで、この図示レーザプリンタでは、上述した像担持体10と帯電装置11と現像装置12とクリーニング装置14などを1つの筐体であるカートリッジケース30内に収納し、プロセスカートリッジ32を構成する。
【0024】そして、各部品間の相対位置精度を向上して作像部をコンパクトにまとめ、プリンタ装置本体Aの小型化を図り、また部品交換も別々の時期に行うことなく一括して行うことを可能として取り扱いを容易とするとともに、寿命管理を簡単とし、またジャム処理時の操作性を高め、メンテナンス時の作業性を向上する。
【0025】そして、プリンタ装置本体Aの本体カバー33を支軸34を中心として開き、図2に示すように、装置本体Aに対してプロセスカートリッジ32を一括して着脱自在とする。装置本体Aは、プロセスカートリッジ32をセット後、本体カバー33を閉めると、はじめて動作可能な状態となる。
【0026】図3に示すように、プロセスカートリッジ32の現像装置12には、トナーを収納するトナーホッパ36、そのトナーホッパ36内のトナーを攪拌搬送するアジテータ37、そのアジテータ37で攪拌搬送したトナーを付着する現像ローラ38、その現像ローラ38上のトナーを薄層化するドクタブレード39などを備える。そして、現像時は、現像ローラ38でトナーを付着して像担持体10上の静電潜像を可視像化する。
【0027】また、プロセスカートリッジ32のクリーニング装置14には、カートリッジケース30で保持して前述のクリーニングブレード28を支持するブレードホルダ40、そのクリーニングブレード40で掻き落とした、像担持体10上の転写残トナーがカートリッジケース30内からこぼれ落ちることを阻止するマイラ41、掻き落としたトナーを搬送する回収スクリュ42などを備える。
【0028】さて、このようなプロセスカートリッジ32にあっては、図4に示すように、ドラム状の像担持体10は、中心軸である駆動軸10Sに固定し、その駆動軸10Sとともに回転駆動する。駆動軸10S上には、像担持体10の一側の軸端部に像担持体駆動ギヤ10Gを一体に設ける。そして、駆動軸10Sは、両軸端部をカートリッジケース30の左右側板30Pで回転自在に支持してなる。
【0029】像担持体駆動ギヤ10Gには、第1アイドラギヤ44Gが噛み合う。第1アイドラギヤ44Gは、現像ローラ軸38Sの一側の軸端部上に回転自在に設ける。現像ローラ軸38Sの軸端部は、現像側板45で回転自在に支持し、それに現像駆動ギヤ38Gを固定し、その現像駆動ギヤ38Gの軸端側に上記第1アイドラギヤ44Gを設けるようにする。
【0030】第1アイドラギヤ44Gおよび現像駆動ギヤ38Gには、各々第2アイドラギヤ46Gが直接噛み合う。第2アイドラギヤ46Gは、現像側板45に立てたスタッド46上で回転自在に支持する。そして、第1アイドラギヤ44Gの回転を増速して現像駆動ギヤ38Gへと伝達する構成とする。
【0031】ところで、この図示例では、第2アイドラギヤ46Gには、第3アイドラギヤ47Gが噛み合う。第3アイドラギヤ47Gは、現像側板45に立てた別のスタッド47上で回転自在に支持する。この第3アイドラギヤ47Gには、アジテータ駆動ギヤ36Gが噛み合う。アジテータ駆動ギヤ36Gは、アジテータ軸36Sの一側の軸端部に固定して設ける。アジテータ軸36Sの軸端部は、現像側板45で回転自在に支持する。
【0032】そして、このプロセスカートリッジ32をプリンタ装置本体A内に取り付けたときには、像担持体駆動ギヤ10Gを本体側駆動ギヤ50Gと噛み合わす。本体側駆動ギヤ50Gは、スタッド50上で回転自在に支持する。スタッド50は、装置本体A内に対向して備える本体側板の一方51に立てて設ける。
【0033】そして、本体側駆動ギヤ50Gには、装置本体A内に設ける不図示の駆動モータの回転を伝達し、ギヤ50G・10G・44G・46G・38G・47G・36Gの噛み合いを介して、像担持体10とともに現像ローラ38およびアジテータ36を回転するようになっている。
【0034】さて、上述した図示例では、現像ローラ軸38Sの一側の軸端部を現像側板45で支持するが、たとえば図5に示すように現像駆動ギヤ38Gを挟んで内側の支持部材である現像側板45と、外側の支持部材であるカートリッジケース30の側板30Pとで支持するようにしてもよい。
【0035】側板30Pには、筒状の軸受60を設け、その軸受60に通して現像ローラ軸38Sを回転自在に支持するとともに、その軸受60を中心に通して第1アイドラギヤ44Gを回転自在に支持してなる。
【0036】図5に示す例では、軸受60を側板30Pと別体につくったが、図6に示すように成形により側板30Pと一体につくってもよい。なお、図5および図6に示す例では、上述した図1〜4に示す例で対応部分に用いた符号をそのまま使用し、重複説明を省略する。
【0037】ところで、上述した図示例では、ドラム状の像担持体10を用い、その中心軸であるドラム軸を駆動軸10Sとしてその駆動軸10Sで回転駆動する場合について説明した。しかし、像担持体は、ベルト状であってもよく、それを掛け回す駆動ローラ軸を駆動軸としてその駆動軸の回転により搬送駆動するようにしてもよい。
【0038】また、各1枚の第1アイドラギヤ44Gと第2アイドラギヤ46Gとを用いて像担持体駆動ギヤ10Gの回転を現像駆動ギヤ38Gへと伝達する場合について説明した。しかし、回転方向も考慮し、像担持体駆動ギヤ10Gから現像駆動ギヤ38Gへと計3枚以上の複数枚のアイドラギヤを用いて回転伝達するようにしてもよい。
【0039】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、像担持体駆動ギヤと噛み合う第1アイドラギヤと、その第1アイドラギヤおよび現像駆動ギヤと噛み合い、第1アイドラギヤの回転を増速して現像駆動ギヤに伝達する第2アイドラギヤとを設けるから、像担持体に対して現像ローラを大幅に速く回転することができる。
【0040】また、このとき、第1のアイドラギヤを現像ローラ軸上に回転自在に設けるから、大きな空間を占有することなく、アイドラギヤの設置スペースを確保することができる。
【0041】請求項2に係る発明によれば、第1アイドラギヤを、現像駆動ギヤより現像ローラ軸の軸端側に設けるから、駆動伝達時により大きな力が加わる現像駆動ギヤを内側とし、軸端側に加わる力を小さくして現像ローラ軸のねじれやたわみに起因するトルクアップを抑えることができる。
【0042】請求項3に係る発明によれば、像担持体と現像装置とをプロセスカートリッジに備えるから、作像部をコンパクトにまとめて画像形成装置本体の小型化を可能とするとともに、画像形成装置本体に対してプロセスカートリッジを一括して着脱可能とし、部品交換やジャム処理時の操作性を向上してメンテナンス時の手間を軽減することができる。
【0043】請求項4に係る発明によれば、現像ローラ軸の一側の軸端部を、現像駆動ギヤを挟んで内外2つの支持部材で支持するから、内外の支持部材でギヤのラジアル方向の力を受け、回転伝達時における現像ローラ軸の変形を防止してトルクアップを抑えることができる。
【0044】請求項5に係る発明によれば、外側の支持部材で同一の軸受を介して現像ローラ軸とともに第1アイドラギヤを支持するから、軸受を介して外側の支持部材で第1アイドラギヤのラジアル方向の力を受け、回転伝達時における現像ローラ軸の変形を防止してトルクアップを抑えることができる。
【0045】請求項6に係る発明によれば、軸受を、外側の支持部材で一体につくるから、部品点数を少なくするとともに位置精度を向上し、上記請求項5に係る発明の効果を達成することができる。
【出願人】 【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
【出願日】 平成12年3月22日(2000.3.22)
【代理人】 【識別番号】100074310
【弁理士】
【氏名又は名称】中尾 俊介
【公開番号】 特開2001−265195(P2001−265195A)
【公開日】 平成13年9月28日(2001.9.28)
【出願番号】 特願2000−79803(P2000−79803)