| 【発明の名称】 |
画像形成装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】善波 英樹
【氏名】碓井 則之
【氏名】田中 勝
【氏名】水石 治司
【氏名】巽 謙三
【氏名】水沢 浩
【氏名】山口 俊隆
【氏名】雨宮 賢
【氏名】大堀 真由美
|
| 【要約】 |
【課題】この発明は、現像剤の帯電量が経時で変化しキャリアやトナーが感光体上に付着しやすい状況となるという課題を解決しようとするものである。
【解決手段】この発明は、現像手段内の2成分系現像剤のトナーとキャリアの割合を磁気的に検知するセンサ12の出力値Vt'が基準値もしくは基準範囲であるVTを外れている場合に現像バイアスの画像領域直前での変更タイミングを所定の時間だけずらす手段13を備えたものである。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】像担持体と、この像担持体を均一に帯電する帯電手段と、現像バイアスが印加され前記帯電手段により均一に帯電された前記像担持体を画像情報に応じて露光して静電潜像を形成する露光手段と、前記像担持体上の静電潜像を2成分系現像剤で現像する現像手段と、この現像手段内の2成分系現像剤のトナーとキャリアの割合を磁気的に検知するセンサと、このセンサの出力値に基づいて前記現像手段内の2成分系現像剤のトナーとキャリアの割合を制御する手段とを備え、前記現像バイアス及び前記像担持体の帯電電圧を前記像担持体上の画像領域の直前及び直後で変更する画像形成装置において、前記センサの出力値Vt'が基準値もしくは基準範囲であるVTを外れている場合に前記現像バイアスの前記画像領域直前での変更タイミングを所定の時間だけずらす手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。 【請求項2】像担持体と、この像担持体を均一に帯電する帯電手段と、現像バイアスが印加され前記帯電手段により均一に帯電された前記像担持体を画像情報に応じて露光して静電潜像を形成する露光手段と、前記像担持体上の静電潜像を2成分系現像剤で現像する現像手段と、この現像手段内の2成分系現像剤のトナーとキャリアの割合を磁気的に検知するセンサと、このセンサの出力値に基づいて前記現像手段内の2成分系現像剤のトナーとキャリアの割合を制御する手段とを備え、前記現像バイアス及び前記像担持体の帯電電圧を前記像担持体上の画像領域の直前及び直後で変更する画像形成装置において、前記センサの出力値Vt'が基準値もしくは基準範囲であるVTを外れている場合に前記帯電電圧の前記画像領域直前での変更タイミングを所定の時間だけずらす手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。 【請求項3】像担持体と、この像担持体を均一に帯電する帯電手段と、現像バイアスが印加され前記帯電手段により均一に帯電された前記像担持体を画像情報に応じて露光して静電潜像を形成する露光手段と、前記像担持体上の静電潜像を2成分系現像剤で現像する現像手段と、この現像手段内の2成分系現像剤のトナーとキャリアの割合を磁気的に検知するセンサと、このセンサの出力値に基づいて前記現像手段内の2成分系現像剤のトナーとキャリアの割合を制御する手段とを備え、前記現像バイアス及び前記像担持体の帯電電圧を前記像担持体上の画像領域の直前及び直後で変更する画像形成装置において、前記センサの出力値Vt'が基準値もしくは基準範囲であるVTを外れている場合に前記現像バイアスの前記画像領域直後での変更タイミングを所定の時間だけずらす手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。 【請求項4】像担持体と、この像担持体を均一に帯電する帯電手段と、現像バイアスが印加され前記帯電手段により均一に帯電された前記像担持体を画像情報に応じて露光して静電潜像を形成する露光手段と、前記像担持体上の静電潜像を2成分系現像剤で現像する現像手段と、この現像手段内の2成分系現像剤のトナーとキャリアの割合を磁気的に検知するセンサと、このセンサの出力値に基づいて前記現像手段内の2成分系現像剤のトナーとキャリアの割合を制御する手段とを備え、前記現像バイアス及び前記像担持体の帯電電圧を前記像担持体上の画像領域の直前及び直後で変更する画像形成装置において、前記センサの出力値Vt'が基準値もしくは基準範囲であるVTを外れている場合に前記帯電電圧の前記画像領域直後での変更タイミングを所定の時間だけずらす手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。 【請求項5】請求項1〜4のいずれか1つの請求項に記載の画像形成装置において、前記変更タイミングをずらす量は前記VTと前記センサの出力値Vt'との差に応じて変化させることを特徴とする画像形成装置。 【請求項6】請求項5記載の画像形成装置において、前記VTと前記センサの出力値Vt'との差を所定のタイミング毎に確認することを特徴とする画像形成装置。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置に関する。 【0002】 【従来の技術】複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置は、例えば、像担持体としての感光体と、この感光体を均一に帯電する帯電手段と、現像バイアスが印加され上記帯電手段により均一に帯電された上記感光体を画像情報に応じて露光して静電潜像を形成する書き込み装置と、上記感光体上の静電潜像を2成分系現像剤で現像してトナー像とする現像装置と、上記感光体上のトナー像を転写紙等の転写材に転写させる転写ローラ等の転写手段と、上記感光体上の転写残トナーを除去するクリーニング装置と、上記現像装置内の2成分系現像剤のトナーとキャリアの割合を磁気的に検知するセンサと、このセンサの出力値に基づいて上記現像装置内の2成分系現像剤のトナーとキャリアの割合を制御する手段とを備えている。 【0003】このような画像形成装置において、転写材上に形成される画像の濃度に影響する最大の要因は2成分系現像剤におけるトナー濃度(トナーとキャリアの割合)であるので、安定した画像濃度を維持するためには現像剤におけるトナー濃度を一定に保つことが望ましい。トナー濃度を一定に制御するための最も一般的なトナー濃度検知センサとして、現像装置内のトナーとキャリアの割合を磁気的に検知する磁気検知センサ(以下Tセンサという)が使用されている。 【0004】このTセンサは、磁気検知器であってその特性上、現像剤の帯電量の高低によって出力値が変動してしまうといった不具合がある。例えば、トナー濃度が等しくて帯電量の異なる2種類の現像剤があったとする。この場合、帯電量の高い現像剤の方がTセンサの出力値は低くなり、反対に帯電量の低い現像剤の方がTセンサの出力値は高くなる。この不具合を補うために、Tセンサと一緒に、感光体上に形成されたトナーパターン像の濃度を光学的に検知するセンサ(一般にPセンサと言われる)を併用している装置も多数ある(特開平8−11070号公報参照)。 【0005】図2は上記画像形成装置における感光体の帯電電圧及び現像バイアスのタイミングを示す。感光体の帯電電圧及び現像バイアスは、感光体上の画像領域(画像を形成する領域)の直前で目的の電位まで立ち上がり、感光体上の画像領域を経て画像領域終了直後にオフとなって立ち下がる。この帯電電圧及び現像バイアスの立ち上げ及び立ち下げのタイミングは、感光体上にトナーまたはキャリアが付着しないように設計している。 【0006】特開平3−69998号公報には、転写手段を構成する転写部材にバイアスを印加し、この転写部材上のトナーを感光体側に付着させることで転写部材のクリーニングを行うものが記載されている。また、Tセンサの出力値に応じて非画像領域での転写電圧値または転写電流値をデフォルト値に対して加算または減算させる時間帯を設けることによって、転写部材へのキャリア・トナー付着を防ぐものが提案されている。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】上記画像形成装置では、帯電電圧及び現像バイアスの立ち上げ及び立ち下げのタイミングは感光体上の画像領域の直前及び直後にトナー及びキャリアが付着しないように設計しているが、トナーとキャリアの摩擦によってトナーを帯電させて現像を行う二成分現像方式の現像装置では、現像剤中のトナー濃度や装置周辺環境の温湿度、現像剤の使用条件等によって現像剤の帯電量が経時で変化してしまう。 【0008】このため、帯電電圧及び現像バイアスの立ち上げ及び立ち下げのタイミングは初期に感光体上の画像領域の直前及び直後にトナー付着やキャリア付着が起こらないようなタイミングに設計してあっても、例えば現像剤の帯電量が高くなってしまっている時には正帯電のキャリアが感光体上に付着しやすい状況となる。逆に現像剤の帯電量が低くなってしまっている時には、負帯電のトナーが感光体上に付着しやすい状況となる。 【0009】前者による不具合の代表例としては、感光体上に残留したキャリアが感光体からクリーニングブレードで掻き取られ、その際にクリーニングブレードに傷を生じさせ、以後、その傷部分で感光体クリーニング不良が起こって黒スジ画像が発生することがある。また、感光体と転写部材とが接触している転写方式では、感光体上に付着したキャリアが転写部材に付着してしまい、次回の感光体から転写材へのトナー像転写時に転写不良を起こし、白斑点等の異常画像を発生させてしまう。 【0010】後者による不具合としては、接触転写手段を用いた場合、感光体上のトナーが転写部材上に直接に付着してしまうので、次回の感光体から転写材へのトナー像転写時に転写材の裏汚れ等の異常画像を発生させてしまう。特に、転写部材の材料に発泡スポンジの転写ローラを使用すると、この転写ローラの表面に凹凸があるために転写ローラの凹部に入り込んだトナーは転写材通過時に転写材の転写ローラと接触する面に付着してしまう。つまりは、転写ローラが感光体に圧接しているために転写ローラの径が転写ローラの感光体に接している部分と転写ローラの感光体に接していない部分とで異なり、転写ローラは感光体と接する面では凹部の形状が変化してトナーを吐き出し、このトナーが転写材の裏面に付着してトナー汚れとなってしまう。通常、このような転写ローラ上に付着してしまった汚れは、特開平3−69998号公報記載のものでクリーニングしなければならない。 【0011】本発明は、像担持体上の画像領域の直前及び直後にキャリア及びトナーが付着することを未然に防ぐことができる画像形成装置を提供することを目的とする。 【0012】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、像担持体と、この像担持体を均一に帯電する帯電手段と、現像バイアスが印加され前記帯電手段により均一に帯電された前記像担持体を画像情報に応じて露光して静電潜像を形成する露光手段と、前記像担持体上の静電潜像を2成分系現像剤で現像する現像手段と、この現像手段内の2成分系現像剤のトナーとキャリアの割合を磁気的に検知するセンサと、このセンサの出力値に基づいて前記現像手段内の2成分系現像剤のトナーとキャリアの割合を制御する手段とを備え、前記現像バイアス及び前記像担持体の帯電電圧を前記像担持体上の画像領域の直前及び直後で変更する画像形成装置において、前記センサの出力値Vt'が基準値もしくは基準範囲であるVTを外れている場合に前記現像バイアスの前記画像領域直前での変更タイミングを所定の時間だけずらす手段を備えたものである。 【0013】請求項2に係る発明は、像担持体と、この像担持体を均一に帯電する帯電手段と、現像バイアスが印加され前記帯電手段により均一に帯電された前記像担持体を画像情報に応じて露光して静電潜像を形成する露光手段と、前記像担持体上の静電潜像を2成分系現像剤で現像する現像手段と、この現像手段内の2成分系現像剤のトナーとキャリアの割合を磁気的に検知するセンサと、このセンサの出力値に基づいて前記現像手段内の2成分系現像剤のトナーとキャリアの割合を制御する手段とを備え、前記現像バイアス及び前記像担持体の帯電電圧を前記像担持体上の画像領域の直前及び直後で変更する画像形成装置において、前記センサの出力値Vt'が基準値もしくは基準範囲であるVTを外れている場合に前記帯電電圧の前記画像領域直前での変更タイミングを所定の時間だけずらす手段を備えたものである。 【0014】請求項3に係る発明は、像担持体と、この像担持体を均一に帯電する帯電手段と、現像バイアスが印加され前記帯電手段により均一に帯電された前記像担持体を画像情報に応じて露光して静電潜像を形成する露光手段と、前記像担持体上の静電潜像を2成分系現像剤で現像する現像手段と、この現像手段内の2成分系現像剤のトナーとキャリアの割合を磁気的に検知するセンサと、このセンサの出力値に基づいて前記現像手段内の2成分系現像剤のトナーとキャリアの割合を制御する手段とを備え、前記現像バイアス及び前記像担持体の帯電電圧を前記像担持体上の画像領域の直前及び直後で変更する画像形成装置において、前記センサの出力値Vt'が基準値もしくは基準範囲であるVTを外れている場合に前記現像バイアスの前記画像領域直後での変更タイミングを所定の時間だけずらす手段を備えたものである。 【0015】請求項4に係る発明は、像担持体と、この像担持体を均一に帯電する帯電手段と、現像バイアスが印加され前記帯電手段により均一に帯電された前記像担持体を画像情報に応じて露光して静電潜像を形成する露光手段と、前記像担持体上の静電潜像を2成分系現像剤で現像する現像手段と、この現像手段内の2成分系現像剤のトナーとキャリアの割合を磁気的に検知するセンサと、このセンサの出力値に基づいて前記現像手段内の2成分系現像剤のトナーとキャリアの割合を制御する手段とを備え、前記現像バイアス及び前記像担持体の帯電電圧を前記像担持体上の画像領域の直前及び直後で変更する画像形成装置において、前記センサの出力値Vt'が基準値もしくは基準範囲であるVTを外れている場合に前記帯電電圧の前記画像領域直後での変更タイミングを所定の時間だけずらす手段を備えたものである。 【0016】請求項5に係る発明は、請求項1〜4のいずれか1つの請求項記載の画像形成装置において、前記変更タイミングをずらす量は前記VTと前記センサの出力値Vt'との差に応じて変化させるものである。 【0017】請求項6に係る発明は、請求項5記載の画像形成装置において、前記VTと前記センサの出力値Vt'との差を所定のタイミング毎に確認するものである。 【0018】 【発明の実施の形態】図3は本発明の第1の実施例の概略を示す。この第1の実施例は、請求項1に係る発明の実施例であり、電子写真方式を用いた画像形成装置の例である。像担持体としてのドラム状感光体1は、駆動部により矢印方向へ回転駆動され、帯電手段としての帯電器2で均一に帯電され、図示しない露光手段としての書き込み装置により画像情報に応じて露光光3で露光されることで、画像情報に応じた静電潜像が形成される。 【0019】ここに、ドラム状感光体1は、ベルト状感光体等の像担持体を用いてもよい。帯電器2は例えば帯電ローラが用いられ、この帯電ローラは帯電用高圧電源から所定の電圧が印加されて感光体1を均一に帯電させる。帯電器2及び書き込み装置は感光体1上に静電潜像を形成する潜像形成手段を構成している。 【0020】感光体1上の静電潜像は現像手段としての現像器4によって2成分系現像剤で現像されて可視像(トナー像)となる。一方、転写材としての転写紙が給紙装置からレジストローラ5へ給送され、レジストローラ5は転写紙を感光体1上のトナー像に合わせて送出する。レジストローラ5から送出された転写紙は、転写手段6により感光体1上のトナー像が転写されて図示しない分離器により感光体1から分離され、図示しない定着装置によりトナー像が定着されて外部へ排出される。 【0021】感光体1は、転写紙分離後にクリーニングブレード7を含むクリーニング装置によりクリーニングされて転写残のトナーが除去され、図示しない除電手段としての除電ランプにより除電されて次の画像形成動作に備える。転写手段6は例えば転写ローラからなる転写部材が用いられる。この転写ローラは、感光体1に圧接されて転写用高圧電源から転写バイアスが印加され、感光体1と転写ローラのニップ部を通る転写紙に対して感光体1上のトナー像を転写させる。 【0022】現像器4は、現像剤担持体としての現像ローラ8と、現像器4内部のトナーと磁性キャリアとを有する2成分系現像剤を攪拌搬送する攪拌搬送部材9、10と、現像剤規制部材11とを有する。現像ローラ8には現像バイアス電源から現像バイアスが印加され、現像ローラ8及び攪拌搬送部材9、10は図示しない現像用駆動部により回転駆動される。図示しないトナー補給装置は現像器4にトナーを補給し、このトナーは攪拌搬送部材9、10により現像器4内の現像剤と混合攪拌される。 【0023】現像器4内の現像剤は、攪拌搬送部材9、10により攪拌搬送されて現像ローラ8により担持され、現像ローラ8の回転に伴って搬送されて現像剤規制部材11により一定量に規制され、現像ローラ8と感光体1との間の現像領域で感光体1上の静電潜像を現像する。また、磁気検知センサとしてのTセンサ12は現像器4内の2成分系現像剤のトナーとキャリアの割合(トナー濃度)を磁気的に検知する。 【0024】図1は本実施例の制御系を示す。制御手段としてのCPU13は、Tセンサ12の出力値に基づいて上記トナー補給装置14を現像器4内の現像剤のトナーとキャリアの割合(トナー濃度)が一定になるように制御し、また、上記書き込み装置15、上記転写用高圧電源16、上記帯電用高圧電源17、現像ユニット18などを制御する。現像ユニット18は現像器4、上記現像バイアス電源、現像ローラ8及び攪拌搬送部材9、10を回転させる現像用駆動部などからなり、現像バイアス電源及び現像用駆動部がCPU13により制御される。 【0025】図2は現像ローラ8に印加される現像バイアス電圧及び感光体1の帯電電圧のタイミング例を示す。これは、感光体1が帯電器2により−900Vに一様に帯電された後に書き込み装置15により露光されて静電潜像が形成され、この感光体1上の静電潜像が現像器4により現像される場合のタイミング例である。感光体1の帯電電圧及び現像バイアスは、CPU13による帯電用高圧電源17及び現像バイアス電源の制御によって制御され、感光体1上の画像領域の直前で目的の電位まで立ち上がり、すなわち、帯電電圧が−900Vに立ち上がって現像バイアスが−600Vに立ち上がる。感光体1は画像領域が書き込み装置15により露光されることで帯電電圧が変化する。また、感光体1の帯電電圧及び現像バイアスは感光体1上の画像領域終了後にオフとなって0Vに立ち下がる。この時、感光体1の帯電電圧及び現像バイアスの立ち上げ及び立ち下げのタイミングは、感光体1上の画像領域の直前及び直後にトナー及びキャリアが極力付着しないようにデフォルトとして設計されている。 【0026】例えば、感光体1の帯電電圧及び現像バイアスの立ち上げ及び立ち下げ時において、帯電電圧が現像バイアスに対して常に200〜300V程度低めになるようにすることで、感光体1上の画像領域の直前及び直後にトナー及びキャリアが付着しないように設計されている。この200〜300Vの値はキャリアの種類やトナーの種類によって異なるものであり、現像剤の種類によってほぼ決定される。よって、本装置で設計された帯電電圧及び現像バイアスの立ち上げ及び立ち下げのタイミングは、本装置に使用されている現像剤の帯電特性や、感光体1の帯電電圧及び現像バイアスを与えるための帯電用高圧電源17及び現像バイアス電源としてのパワーパックの特性を考慮した上でのものである。 【0027】しかし、帯電電圧及び現像バイアスの立ち上げ及び立ち下げのタイミングを単に上述のように設計しただけでは、トナーとキャリアの摩擦によってトナーを帯電させて感光体1上の静電潜像を現像する二成分現像方式の現像器4では、本装置周辺環境の温湿度や、現像剤の使用条件等によって現像剤の帯電量が経時で必ず変化してしまう。そして、例えば、現像剤の帯電量が初期の狙いの量よりも高めになってしまっているときには、正帯電のキャリアが現像ローラ8上から、現像ローラ8よりも200〜300V程度低い感光体1上へ移って付着する確率が高くなる。逆に現像剤の帯電量が初期の狙いの量よりも低めになってしまっているときには、負帯電のトナーが現像ローラ8上から感光体1上へ移って付着する確率が高くなる。 【0028】図4は現像剤におけるトナー濃度が等しい場合の、現像剤の単位重さ当たりの帯電量を表すQ/MとTセンサ12の出力値の相関を示す。一般に、トナー濃度が一定の時には、Q/Mが高くなるとTセンサ12の出力値が低めになる傾向があり、逆にQ/Mが低くなるとTセンサ12の出力値が高めになる傾向がある。すなわち、各画像形成毎にTセンサ12の出力値Vt'を検知することによって、その時の現像剤のQ/Mが高めであるのか低めであるのかを逐次検知することができる。つまり、画像領域の直前及び直後での感光体1の帯電電圧及び現像バイアスの立ち上げ及び立ち下げ時において、キャリアが感光体1に付着しやすい状況になってしまっているのか、又はトナーが感光体1に付着しやすい状況になってしまっているのかを逐次検知することができる。 【0029】そこで、本実施例では、CPU13は、各画像形成毎に逐次、Tセンサ12の出力値Vt'を読み込んでその出力値Vt'から現像剤のQ/Mが高めであるのか低めであるのかを逐次検知することで、キャリアが感光体1に付着しやすい状況になってしまっているのか、又はトナーが感光体1に付着しやすい状況になってしまっているのかを逐次検知し、Vt'が感光体1に対するキャリア付着もトナー付着も起こりにくい適正な値VTよりも低めにずれているときには、現像バイアスの立ち上げのタイミングをデフォルトよりも所定の時間早めにするように現像バイアス電源を制御する。これによって、感光体1上の画像領域直前に正帯電のキャリアが現像ローラ8上から移って付着することを防止することができる。 【0030】CPU13は、反対に、Vt'が適正な値VTよりも高めにずれているときには、現像バイアスの立ち上げのタイミングをデフォルトよりも所定の時間遅めにするように現像バイアス電源を制御する。これによって、感光体1上の画像領域直前に負帯電のトナーが現像ローラ8上から移って付着してトナー汚れが生じることを防止することができる。ここに、VTは、特定の基準値としても良いし、特定の基準範囲としても良い。 【0031】この第1の実施例によれば、現像手段としての現像器4内の2成分系現像剤のトナーとキャリアの割合を磁気的に検知するセンサ12の出力値Vt'が基準値もしくは基準範囲であるVTを外れている場合に現像バイアスの画像領域直前での変更(立ち上げ)タイミングを所定の時間だけずらす手段としてのCPU13を備えたので、像担持体上の画像領域の直前にキャリア及びトナーが付着することを未然に防ぐことができる。 【0032】次に、本発明の第2の実施例について説明する。この第2の実施例は、請求項2に係る発明の実施例である。この第2の実施例では、上記第1の実施例において、CPU13は、Vt'がVTよりも低めにずれているときには、現像バイアスの立ち上げのタイミングを制御する代りに、感光体1の帯電電圧の立ち上げのタイミングをデフォルトよりも所定の時間遅めにするように帯電用高圧電源17を制御する。これによって、感光体1上の画像領域直前に正帯電のキャリアが現像ローラ8上から移って付着することを防止することができる。 【0033】CPU13は、反対に、Vt'が適正な値VTよりも高めにずれているときには、現像バイアスの立ち上げのタイミングを制御する代りに、感光体1の帯電電圧の立ち上げのタイミングをデフォルトよりも所定の時間早めにするように帯電用高圧電源17を制御する。これによって、感光体1上の画像領域直前に負帯電のトナーが現像ローラ8上から移って付着してトナー汚れが生じることを防止することができる。 【0034】この第2の実施例によれば、現像手段としての現像器4内の2成分系現像剤のトナーとキャリアの割合を磁気的に検知するセンサ12の出力値Vt'が基準値もしくは基準範囲であるVTを外れている場合に像担持体としての感光体1の帯電電圧の画像領域直前での変更タイミングを所定の時間だけずらす手段としてのCPU13を備えたので、像担持体上の画像領域直前にキャリア及びトナーが付着することを未然に防ぐことができる。 【0035】次に、本発明の第3の実施例について説明する。この第3の実施例は、請求項3に係る発明の実施例である。この第3の実施例では、上記第1の実施例において、CPU13は、Vt'がVTよりも低めにずれているときには、現像バイアスの立ち上げのタイミングを上述のように制御するだけでなく、現像バイアスの立ち下げのタイミングをデフォルトよりも所定の時間遅めにするように現像バイアス電源を制御する。これによって、感光体1上の画像領域直後に正帯電のキャリアが現像ローラ8上から移って付着することを防止することができる。 【0036】CPU13は、反対に、Vt'が適正な値VTよりも高めにずれているときには、現像バイアスの立ち上げのタイミングを上述のように制御するだけでなく、現像バイアスの立ち下げのタイミングをデフォルトよりも所定の時間早めにするように現像バイアス電源を制御する。これによって、感光体1上の画像領域直後に負帯電のトナーが現像ローラ8上から移って付着してトナー汚れが生じることを防止することができる。 【0037】この第2の実施例によれば、現像手段としての現像器4内の2成分系現像剤のトナーとキャリアの割合を磁気的に検知するセンサ12の出力値Vt'が基準値もしくは基準範囲であるVTを外れている場合に現像バイアスの画像領域直後での変更タイミングを所定の時間だけずらす手段としてのCPU13を備えたので、像担持体上の画像領域直後にキャリア及びトナーが付着することを未然に防ぐことができる。 【0038】なお、上記第2の実施例において、請求項3に係る発明を適用して、CPU13にて、Vt'がVTよりも低めにずれているときには現像バイアスの立ち下げのタイミングをデフォルトよりも所定の時間遅めにするように現像バイアス電源を制御し、Vt'が適正な値VTよりも高めにずれているときには現像バイアスの立ち下げのタイミングをデフォルトよりも所定の時間早めにするように現像バイアス電源を制御するようにしても良い。 【0039】次に、本発明の第4の実施例について説明する。この第4の実施例は、請求項4に係る発明の実施例である。この第4の実施例では、上記第1の実施例において、CPU13は、Vt'がVTよりも低めにずれているときには、現像バイアスの立ち上げのタイミングを上述のように制御するだけでなく、感光体1の帯電電圧の立ち下げのタイミングをデフォルトよりも所定の時間早めにするように帯電用高圧電源17を制御する。これによって、感光体1上の画像領域直後に正帯電のキャリアが現像ローラ8上から移って付着することを防止することができる。 【0040】CPU13は、反対に、Vt'が適正な値VTよりも高めにずれているときには、現像バイアスの立ち上げのタイミングを上述のように制御するだけでなく、感光体1の帯電電圧の立ち下げのタイミングをデフォルトよりも遅めにするように帯電用高圧電源17を制御する。これによって、感光体1上の画像領域直後に負帯電のトナーが現像ローラ8上から移って付着してトナー汚れが生じることを防止することができる。 【0041】この第4の実施例によれば、現像手段としての現像器4内の2成分系現像剤のトナーとキャリアの割合を磁気的に検知するセンサ12の出力値Vt'が基準値もしくは基準範囲であるVTを外れている場合に像担持体としての感光体1の帯電電圧の画像領域直後での変更タイミングを所定の時間だけずらす手段としてのCPU13を備えたので、像担持体上の画像領域直後にキャリア及びトナーが付着することを未然に防ぐことができる。 【0042】なお、上記第2の実施例において、請求項4に係る発明を適用して、CPU13にて、Vt'がVTよりも低めにずれているときには感光体1の帯電電圧の立ち下げのタイミングをデフォルトよりも所定の時間早めにするように帯電用高圧電源17を制御し、Vt'が適正な値VTよりも高めにずれているときには感光体1の帯電電圧の立ち下げのタイミングをデフォルトよりも所定の時間遅めにするように帯電用高圧電源17を制御するようにしても良い。 【0043】次に、本発明の他の各実施例について説明する。これらの実施例は、請求項5、6に係る発明の実施例である。これらの実施例では、上記第1の実施例乃至上記第4の実施例において、それぞれ、CPU13は、上述のように感光体1上の画像領域の直前、直後での現像バイアス、帯電電圧の立ち上げ、立ち下げのタイミングをデフォルトに対して所定の時間早め乃至は遅めにずらす制御をする場合、VTとVt'の差(VT−Vt')=Zを計算し、感光体1上の画像領域の直前、直後での現像バイアス、帯電電圧の立ち上げ、立ち下げのタイミングをデフォルトに対して早め又は遅めにずらす幅をその計算値Zに対応して決定し、感光体1上の画像領域の直前、直後での現像バイアス、帯電電圧の立ち上げ、立ち下げのタイミングをデフォルトに対してその決定した幅だけ早め又は遅めにずらす。 【0044】例えば、CPU13は、感光体1上の画像領域の直前での現像バイアスの立ち上げのタイミングをデフォルトに対して早め又は遅めにずらす幅をΔTとして図5に示すようなZとΔTのマトリクスでΔTを決定して現像バイアスの立ち上げのタイミングをデフォルトに対して早め又は遅めにずらす。ここでは、現像バイアスの立ち上げのタイミングをデフォルトに対して遅らせる側を+とし、現像バイアスの立ち上げのタイミングをデフォルトに対して早める側を−としている。CPU13は、Zが大きい程、キャリア付着が発生し易い状況にあるので、制御幅ΔTを−側に大きくする。 【0045】このように感光体1上の画像領域の直前、直後での現像バイアス、帯電電圧の立ち上げ、立ち下げのタイミングをデフォルトに対して早め又は遅めにずらす幅ΔTを決定することによって、感光体1上の画像領域直前での現像バイアスの立ち上げのタイミングのずらしを過不足無く行うことが可能となり、しいては感光体1上の画像領域直前での現像バイアスの立ち上げ、立ち下げ時において、感光体1に対するキャリア付着、トナー付着によるトナー汚れが一層起こりにくくなる効果がある。 【0046】図6は感光体1上の画像領域直前での現像バイアスの立ち上げのタイミングをデフォルトに対してずらした場合の一例を示す。図6においては、デフォルトである太線の現像バイアス立ち上げタイミングに対して、図5のマトリクスにて0<Z≦xでΔTを−αとした場合を点線で表し、−x≦Z<0でΔTを+αとした場合を一点鎖線で表している。 【0047】ここに、図5中のxやαは、固定値としても良いし、可変値にしても差し支えない。また、本発明はマトリクス形態を限定するものではないので、他のマトリクスを組んでも差し支えない。同様なマトリクスを画像領域の直前での帯電電圧の立ち上げ時、画像領域の直後での現像バイアス、帯電電圧の立ち下げ時について作っても同様な効果が得られる。また、VTとVt'の差を確認するタイミングは自由であり、例えばCPU13はVTとVt'の差を確認するタイミングを、1枚分の画像形成毎に行い、又は所定枚数分の画像形成毎もしくは所定の時間毎に行う。 【0048】これらの実施例によれば、第1の実施例乃至第4の実施例において、現像バイアス、帯電電圧の画像領域の直前、直後での変更タイミングをずらす量はVTとセンサ12の出力値Vt'との差に応じて変化させるので、像担持体上の画像領域の直前、直後にキャリア及びトナーが一層付着しないようにすることができる。また、これらの実施例によれば、VTとセンサ12の出力値Vt'との差を所定のタイミング毎に確認するので、像担持体上の画像領域の直前、直後にキャリア及びトナーがより一層付着しないようにすることができる。 【0049】 【発明の効果】以上のように請求項1〜4に係る発明によれば、像担持体上の画像領域の直前及び直後にキャリア及びトナーが付着することを未然に防ぐことができる。請求項5に係る発明によれば、像担持体上の画像領域の直前、直後にキャリア及びトナーが一層付着しないようにすることができる。請求項6に係る発明によれば、像担持体上の画像領域の直前、直後にキャリア及びトナーがより一層付着しないようにすることができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000006747 【氏名又は名称】株式会社リコー
|
| 【出願日】 |
平成12年3月17日(2000.3.17) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100067873 【弁理士】 【氏名又は名称】樺山 亨 (外1名)
|
| 【公開番号】 |
特開2001−265193(P2001−265193A) |
| 【公開日】 |
平成13年9月28日(2001.9.28) |
| 【出願番号】 |
特願2000−75494(P2000−75494) |
|