| 【発明の名称】 |
画像形成装置及び駆動力伝達装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】野口 武史
【氏名】城戸 衛
【氏名】飯島 喜一郎
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| 【要約】 |
【課題】像担持体に大きな回転負荷がかかる状態であっても画像欠陥のない出力画像を得ることができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】駆動力を発現する駆動源と、回転駆動される像担持体と、当該駆動源から像担持体へと回転駆動力を伝達する駆動力伝達手段とを備える画像形成装置において、当該駆動力伝達手段は、その表面に突起を有し駆動源側に取り付けられる駆動プーリーと、その表面に突起を有し像担持体側に取り付けられる従動プーリーと、それらの突起と勘合する複数の貫通穴を有し駆動プーリー及び従動プーリーに掛け渡される平ベルトとを有する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 駆動力を発現する駆動源と、回転駆動される像担持体と、当該駆動源から像担持体へと回転駆動力を伝達する駆動力伝達手段とを備える画像形成装置において、当該駆動力伝達手段は、その表面に突起を有し駆動源側に取り付けられる駆動プーリーと、その表面に突起を有し像担持体側に取り付けられる従動プーリーと、それらの突起と勘合する複数の貫通穴を有し駆動プーリー及び従動プーリーに掛け渡される平ベルトとを有することを特徴とする画像形成装置。 【請求項2】 上記平ベルト、上記駆動プーリー、上記従動プーリーの少なくとも一が金属により構成される請求項1に記載の画像形成装置。 【請求項3】 上記両プーリー表面に沿って計測されるノミナル突起間隔L1と、上記平ベルト表面に沿って計測されるノミナル貫通穴間隔L2との関係が、1.0005L2≦L1≦1.0015L2を満たす請求項1又は2に記載の画像形成装置。 【請求項4】 上記像担持体として複数の像担持体を備え、上記駆動力伝達手段は、これら複数の像担持体のうち少なくとも回転負荷の最も大きい像担持体へ回転駆動力を伝達する請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成装置。 【請求項5】 上記像担持体として、第一像担持体と第二像担持体とを備え、上記駆動力伝達手段は、一の駆動源から第一像担持体への駆動力を伝達する第一平ベルトと、一の駆動源から第二像担持体へ駆動力を伝達する第二平ベルトとを備える請求項1〜4のいずれかに記載の画像形成装置。 【請求項6】 複数の貫通穴を有する平ベルトと、当該貫通穴に勘合する突起を備えるプーリーとを備える駆動力伝達装置において、当該プーリー表面に沿って計測されるノミナル突起間隔L1と、当該平ベルト表面に沿って計測されるノミナル貫通穴間隔L2との関係が、1.0005L2≦L1≦1.0015L2を満たすことを特徴とする駆動力伝達装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、これらの複合機等の画像形成装置に関し、より詳しくは、その画像形成装置の駆動力伝達技術に係る。 【0002】 【従来の技術】複写等の画像形成装置に利用される駆動力伝達装置には、その不良が直ちに画像欠陥へと繋がるという性質上、高歯合い性、高伝達性、低速回転むらの抑制など、様々な高度な要求を満たすことが求められている。 【0003】これらの要求を満たすため、従来から種々の技術が提案されている。例えば、特開平9−80840号公報、特開平5−72862号公報には駆動力伝達装置として「はす歯歯車」を利用する技術が提案されている。また、「すぐ歯歯車」や「すぐ歯ベルト」を利用する技術も従来から知られている。さらに、特開平9−160332号公報、特開平10−26903号公報には「はす歯ベルト」を利用する技術が、特開平7−319254号公報、特開平10−111586号公報には「平ベルト」を利用する技術が、それぞれ提案されている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかし、更なる高画質化、フルカラー化を含めた出力画像の多様化など、画像形成装置に求められる要求をこれらの技術により十分に満足させることは必ずしも容易ではない。例えば、「はす歯歯車」を利用する駆動力伝達装置では、図8に示す歯車間のがた(バックラッシュ)などにより、出力画像に周期的な濃度むらが発生するおそれがある。また、「すぐ歯ベルト」を利用する駆動力伝達装置では、図9に示す本発明者らの実測結果により、プーリーとベルトとが噛み合った際に振動が生じ、同じく出力画像に周期的な濃度むらが発生するおそれがある。 【0005】一方、「平ベルト」を利用する駆動力伝達装置では、歯合いによる振動がその性質上原理的に生じないため、振動による周期的な濃度むらなどの画像欠陥は生じない。しかし、プーリーに大きな回転負荷が加わると、平ベルトとプーリーとの間にすべりが生じ、その結果、出力画像に色ずれや転写むらなどの画像欠陥が発生してしまう(図10参照)。 【0006】本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、像担持体に大きな回転負荷がかかる状態であっても画像欠陥のない出力画像を得ることができる画像形成装置を提供することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、回転駆動される像担持体と、駆動力を発現する駆動源と、当該駆動源から像担持体へと回転駆動力を伝達する駆動力伝達手段とを備える画像形成装置において、当該駆動力伝達手段は、その表面に突起を有し駆動源側に取り付けられる駆動プーリーと、その表面に突起を有し像担持体側に取り付けられる従動プーリーと、それらの突起と勘合する複数の貫通穴を有し駆動プーリー及び従動プーリーに掛け渡される平ベルトとを有するものである(請求項1)。 【0008】画像形成装置をこのように構成することにより、従来の歯車や歯ベルトを利用して駆動力を伝達する場合に比べて、歯合いの振動がせず、出力画像に周期的な濃度むらなどの画像欠陥が発生するのを防止することができる。また、各プーリーの突起と平ベルトの貫通穴とが互いに勘合することにより駆動力を伝達するため、従来の平ベルトとプーリーとの摩擦により駆動力を伝達する場合に比べて、大きな負荷が加わる場合であっても平ベルトとプーリーとがすべることがなく、出力画像に色ずれや転写むらなどの画像欠陥が発生するのを防止することができる。なお、この突起と貫通穴との形状は任意であるが、一般的には突起は略半球形状であり貫通穴は円形のものを採用することができる。さらに、平ベルトに突起を有し、プーリーにその突起と勘合可能な穴を備えるものでもよい。 【0009】また画像形成装置をこのように構成することにより、平ベルトやプーリーとして使用する材質の幅を広げることができる。つまり、従来の平ベルトとプーリーとの摩擦により駆動力を伝達する場合には、必然的に摩擦係数の高い材質(例えば、樹脂)を使用する必要があり、摩擦係数の低い材質(例えば、金属)などを使用することは実質的に不可能であった。しかし、本発明に係る画像形成装置では各プーリーの突起と平ベルトの貫通穴とが互いに勘合することにより駆動力を伝達するため、摩擦係数の高低に関係なく、より適切な材質を選択することができる。 【0010】ここで、安定的に駆動力を伝達する観点からは、駆動力伝達手段を構成する各部材の剛性は高いことが好ましい。したがって、上記平ベルト、上記駆動プーリー、上記従動プーリーの少なくとも一方が剛性の高い材質、例えば金属により構成されることが好ましく(請求項2)、これらのすべてが剛性の高い材質(例えば、金属)により構成されるのがより好ましい。金属の種類としては耐久性などの観点からステンレスが好ましい。 【0011】さらに本発明者らは、このような各プーリーの突起と平ベルトの貫通穴とが互いに勘合することにより駆動力を伝達する駆動力伝達手段(駆動力伝達装置)において、より長寿命を達成することができる上記両プーリーの突起間隔L1と、上記平ベルトの貫通穴間隔L2との関係を見出し、本発明を完成した。すなわち、本発明は、例えば初期状態において、上記両プーリー表面に沿って計測されるノミナル突起間隔L1と、上記平ベルト表面に沿って計測されるノミナル貫通穴間隔L2との関係が、1.0005L2≦L1≦1.0015L2を満たすものでもある(請求項3、6)。 【0012】ところで、画像形成装置の中には複数の像担持体を備えるものが存在する。ここで、回転負荷の大きい場合でも平ベルトとプーリーとのスリップが生じず、出力画像に色ずれや転写むらなどの画像欠陥が発生しないという本発明の利点を生かすためには、より回転負荷の大きい像担持体に本発明を適用することが好ましい。そこで本発明は、上記像担持体として複数の像担持体を備え、上記駆動力伝達手段は、これら複数の像担持体のうち少なくとも回転負荷の最も大きい像担持体へ回転駆動力を伝達するものでもある(請求項4)。これは、駆動力伝達手段が■回転負荷の最も大きい像担持体へ回転駆動力を伝達する場合や、■回転負荷の最も大きい像担持体を含む複数の像担持体へ回転駆動力を伝達する場合を含む。 【0013】省エネルギーやコスト軽減の観点から像担持体のみならず、転写ロール、帯電ロールなどの像担持体と接触して従動回転する回転体をも含めて単一の駆動源で回転駆動させる場合や、これらの像担持体や他の回転体の軸受けが部品点数軽減のためにベアリング等の転がり軸受けではなくすべり軸受けが採用される場合に、像担持体の回転負荷は増大する傾向にある。したがって、このような画像形成装置に本発明を適用することが好ましい。 【0014】また、単一の駆動源により複数の像担持体などを回転駆動させる場合に、一の像担持体へ加わる外乱(例えば、クリーニング装置、転写装置の接触や離間、記録シート上への乗り上げや乗り下げなど)が、他の像担持体へ影響を与えてしまうおそれがある。そこで本発明は、上記像担持体として、第一像担持体と第二像担持体とを備え、上記駆動力伝達手段は、一の駆動源から第一像担持体へ駆動力を伝達する第一平ベルトと、一の駆動源から第二像担持体へ駆動力を伝達する第二平ベルトとを備えるものである(請求項5)。 【0015】画像形成装置をこのように構成することにより、第一像担持体へ何らかの外乱が加わり、その外乱が第一平ベルトを介して駆動源に伝達されても、駆動源はその特性により当該外乱を打ち消し、第二平ベルトを介して第二像担持体へその外乱が伝達されることはない。逆に、第二像担持体へ外乱が加わる場合も同様である。第一及び第二像担持体の関係としては、例えば、■第一像担持体は記録シートが直接接触するものであり第二像担持体は直接接触しないもの、■第一像担持体表面に保持されるトナー像と第二像担持体表面に保持されるトナー像との色が相異なるもの、■第一像担持体にはクリーニング装置が当接離間しないが第二像担持体には当接離間するもの、■第一像担持体には転写装置が当接離間しないが第二像担持体には当接離間するもの、■これら第一及び第二像担持体にクリーニング装置や転写装置が当接離間するタイミングがそれぞれ異なるものなどの態様が挙げられる。またこのような場合に好適な駆動源としては、DCブラシレスモータを挙げることができる。 【0016】なお、像担持体としては、感光体の他、中間転写体やシート搬送体も含まれる。これら、感光体、中間転写体やシート搬送体の形状としては、ドラム状(円筒状)のものの他、無端ベルト状のものも含まれる。 【0017】 【発明の実施による態様】以下、実施例により本発明の実施による態様を説明する。 【0018】◎実施例1図1は、本発明を適用した複写機(画像形成装置)100の断面概略図である。この複写機100の構成を、画像入力系、画像形成系、シート搬送系に分けてそれぞれ説明する。 【0019】画像入力系として、原稿載置台70、原稿読取装置71、画像処理装置72を備えている。画像形成系として、ブラック、イエロー、マゼンタ、サイアンの各色に対応する露光装置1K、Y、M、C、同じく各色に対応する画像形成ステーション10K、Y、M、C(図中点線で囲む部分)、二つの第一中間転写ドラム20a、b、第二中間転写ドラム30などを備えている。また各画像形成ステーション10には、感光体ドラム11、帯電装置12、現像装置13、ベルト駆動装置14などをそれぞれ備えている。シート搬送系として、シートトレイ40、ピックアップロール41、レジストロール対42、(三次)転写ロール43、定着ロール対44などを備えている。なお、各感光体ドラム11(K、Y、M、C)と第一中間転写ドラム20a、bとが対峙する部分には図示しない(一次)転写装置が、第一中間転写ドラム20a、bと第二中間転写ドラム30とが対峙する部分には図示しない(二次)転写装置がそれぞれ設けられている。 【0020】次に、このような複写機100の基本的なフルカラー複写動作について説明する。まず、ユーザが原稿載置台70の上に読み取り原稿を載せ、図示しないユーザインタフェイスにより複写指示をおこなうと、画像読取装置71が走査しつつ原稿を光学的に読み取り、電気信号(画像データI)に変換する。その画像データIは、画像処理主装置72において、ブラック、イエロー、マゼンタ、サイアンの各色に色分解され、それら各色の画像データI(K、Y、M、C)に、マーキングデバイス/プロセスの特性を考慮した所定の重み係数を付与する等の画像処理が施される。 【0021】一方、各画像形成ステーション10内の感光体ドラム11は、ベルト駆動装置14により図中矢印の方向へ回転駆動されている。この感光体ドラム11の表面は、帯電装置12により一様な所定電位に帯電される。そして、各露光装置1K、Y、M、C、がそれぞれ画像データI(K、Y、M、C)に対応した露光光を所定タイミングで各感光体ドラム11K、Y、M、C表面に照射することにより、各感光体ドラム11K、Y、M、C表面には電位差による潜像が形成される。その潜像は、各現像装置13K、Y、M、Cによりトナーが静電的に付着され、トナー画像T(K、Y、M、C)となる。 【0022】他方、第一中間転写ドラム20a、b、第二中間転写ドラム30は、図示しない駆動装置により図中矢印の方向へ回転駆動されている。そして、このトナー画像T(K、Y)は、図示しない一次転写装置により感光体ドラム11(K、Y、)から第一中間転写ドラム20aへ、トナー画像T(M、C)は、感光体ドラム11(M、C)から第一中間転写体ドラム20bへと静電的に(一次)転写される。この際、トナー画像T(K)とトナー画像T(Y)は第一中間転写ドラム20a表面で重ね合わされ、トナー画像T(M)とトナー画像T(C)は第一中間転写ドラム20b表面で重ね合わされる。 【0023】さらに、第一中間転写ドラム20a上で重ねあわされたトナー画象T(KY)は、図示しない二次転写装置により第二中間転写ドラム30へ、同じく中間転写ドラム20b上で重ねあわされたトナー画象T(MC)も第二中間転写ドラム30へと静電的に(二次)転写される。この際、トナー画象T(KY)とトナー画象T(MC)とは第二中間転写ドラム30表面で重ね合わされ、フルカラーのトナー画像T(KYMC)が形成される。 【0024】このようにトナー画像T(KYMC)が形成される間、シート搬送系においては、シートトレイ40内の普通紙(記録シート)Sがピックアップロール41により一枚取り出され、レジストロール対42へと搬送される。レジストロール対42が停止状態から所定タイミングで回転を開始することにより、第二中間転写ドラム30上のフルカラートナー画像T(KYMC)が転写ロール43とのニップ部分に達するタイミングと、普通紙Sがそのニップ部分に達するタイミングとを一致させ、転写ロール43により第二中間転写ドラム30上のフルカラートナー画像T(KYMC)が普通紙Sに静電的に転写される。 【0025】その後、表面にフルカラートナー画像T(KYMC)を静電的に保持する普通紙Sは、定着ロール対44のニップ部分を通過する際に、各定着ロールからの熱と圧力との作用によりそのフルカラートナー画像T(KYMC)を表面に定着させ、複写機100外部へと排出される。このような複写工程を一サイクルとし、これを連続的に行うことにより、次々にフルカラー画像を複写することができる。 【0026】図2は、この複写機100の駆動系を示す斜視図であり、図1の矢印Vから眺めた構成を示すものである。モータ(駆動源)50の回転軸には駆動プーリー60が、各感光体ドラム(第一像担持体)11K、Y、M、C、第一中間転写ドラム(第二像担持体)20a、b、第二中間転写ドラム(第二像担持体)30のそれぞれ軸方向一端には、従動プーリー61K、Y、M、C、62a、b、63が取り付けられている。さらに、平ベルトの取りまわしを行うための張架プーリー64〜68が設けられている。 【0027】そして、第一平ベルト51は、駆動プーリー60、従動プーリー61K、張架プーリー64、従動プーリー61Y、張架プーリー65、従動プーリー61M、張架プーリー66、従動プーリー61Cに掛け渡されている。一方、斜線を付している第二平ベルト52は、駆動プーリー60、従動プーリー63、62a、張架プーリー68、67、従動プーリー62bに掛け渡されている。なお、各プーリー60〜68に設けられているプーリー軸は、複写機100の側面に設けられる各すべり軸受け60〜68Jにより軸受けされ、各プーリー60〜68は回転自在に構成されている。 【0028】ここでモータ50としては、一般的な電動機を採用することができるが、例えばモータ軸の位置決め精度が高く制御が容易なパルスモータや、騒音が少なく負荷変動に対する回転安定性に優れるDCブレシレスモータを採用することができる。特に、DCブレシレスモータは安定した回転駆動力を供給することができる点で好適であり、本実施例において採用されている。 【0029】また平ベルト51、52の材質としては樹脂製のものを採用することもできるが、耐久性や加工精度等の面からステンレス、ニッケル、チタン等の金属を使用することが好ましく、価格、耐久性、機械的強度の観点からステンレスを使用することが特に好ましい。なお、ステンレス製のこのような平ベルトとしては、ディムコ株式会社製パーフォレーションベルト(商品名)を採用することができる。 【0030】またプーリー60〜68の材質としては樹脂製のものを採用することもできるが、耐久性や加工精度等の面からステンレス、アルミニウム、炭素鋼等の金属を使用することが好ましい。特に、金属製のプーリーは樹脂製のプーリーに比べて一般的に慣性モーメントが大きくなるため、画像形成装置において出力画像の画像欠陥を招くとして問題視されている歯合い振動などの高周波振動の減衰効果が期待でき、その観点からもプーリーの材質としては金属が好ましい。また、金属のうちでは価格、耐久性、機械的強度の観点からステンレスを使用することが特に好ましい。なお、ステンレス製のこのようなプーリーとしては、ディムコ株式会社製スプロケットプーリー(商品名)を採用することができる。 【0031】図3は、平ベルトとプーリーとの構成をより詳細に説明するものである。図3(a)は、一例として従動プーリー62aと第二平ベルト52との構成をその側面から示しており、図3(b)は、図3(a)に示す構成をその正面から示している。ここらの図に示すように、従動プーリー62aの円周上表面に複数個設けられる突起8と、第二平ベルト52の回転方向に複数個設けられる貫通穴9とが互いに勘合して回転している。他の平ベルト51、52とプーリー60〜68との構成も同様である。 【0032】図4(a)は突起8の構成を、図4(b)は貫通穴9の構成をそれぞれより詳細に説明するものである。図4(a)に示すように、従動プーリーの円周上表面には略半球状の突起8(1、2、…、n)が設けられている。そして、これらの突起8(1、2、…、n)は等間隔で設けられており、隣り合うノミナル突起間隔(突起8(i−1)と突起8(i−1)との周上間隔)はL1である。一方、図4(b)に示すように、第二平ベルト52の観点方向には略円状の貫通穴9(1、2、…、m)が設けられている。そして、これらの貫通穴9(1、2、…、m)は等間隔で設けられており、隣り合うノミナル貫通穴間隔(貫通穴9(j−1)と貫通穴9(j−1)との周上間隔)はL2である。そして、これらの値は、1.0005L2≦L1≦1.0015L2の関係を満足する値をとる。他の平ベルト52の貫通穴とプーリー60〜68の突起との構成も同様である。 【0033】本実施例に係る複写機100では、駆動系を上述のように構成している。そして、平ベルト51、52とプーリー60〜68とがそれらの貫通穴9と突起8とが互いに勘合することにより駆動力を伝達するため、従来のように歯合いによる振動が発生せず、しかも大きな負荷が作用してもスリップすることなく駆動力を伝達することができ、出力画像に画像欠陥が生じることを防止することができる。また、ノミナル突起間隔L1とノミナル貫通穴間隔L2とが、1.0005L2≦L1≦1.0015L2の関係を満足する値をとるため、長期間に渡り安定して振動やスリップが生じず、画像欠陥のない画像を出力することができる。 【0034】さらに、一のモータ50から各感光体ドラム11K、Y、M、Cに駆動力を伝達する第一平ベルト51と、同じく一のモータ50から第一中間転写ドラム20a、b、第二中間転写ドラム30に駆動力を伝達する第二平ベルト52とをそれぞれ独立して設け、これら二つのベルト51、52を一の駆動プーリー60に掛け渡しているため、各感光体ドラム11K、Y、M、Cに加わる外乱の影響がモーター50の特性により打ち消され、第一中間転写ドラム20a、b、第二中間転写ドラム30には及ばない。逆に、第一中間転写ドラム20a、b、第二中間転写ドラム30に加わる外乱の影響が各感光体ドラム11K、Y、M、Cには及ばない。 【0035】実際、本発明者らの実験によれば、出力画像の濃度むらや画像位置ずれは認知限界以下にまで低減させることに成功した。 【0036】◎実施例2図5は、本発明を適用した他の実施例に係る複写機(画像形成装置)200の断面概略図である。この複写機200の構成を、画像入力系、画像形成系、シート搬送系に分けてそれぞれ説明する。 【0037】画像入力系として、原稿載置台70、原稿読取装置71、画像処理装置72を備えている。画像形成系として、ブラック、イエロー、マゼンタ、サイアンの各色に対応する露光装置1K、Y、M、C、同じく各色に対応する画像形成ステーション10K、Y、M、C(図中点線で囲む部分)などを備えている。また各画像形成ステーション10には、感光体ドラム11、帯電装置12、現像装置13、感光体クリーニング装置15、転写ロール22K、Y、M、Cなどをそれぞれ備えている。シート搬送系として、レジストロール対42、シート搬送ベルト20'、定着ロール対44などを備えている。また、シート搬送ベルト20'の周囲には、ドライブロール23、張架ロール24a〜d、ベルトクリーニング装置26、ベルト除電装置27、吸着用帯電装置28、剥離用帯電装置29などがそれぞれ設けられている。 【0038】次に、このような複写機200の基本的なフルカラー複写動作について説明する。まず、ユーザが原稿載置台70の上に読み取り原稿を載せ、図示しないユーザインタフェイスにより複写指示をおこなうと、画像読取装置71が走査しつつ原稿を光学的に読み取り、電気信号(画像データI)に変換する。その画像データIは、画像処理主装置72において、ブラック、イエロー、マゼンタ、サイアンの各色に色分解され、それら各色の画像データI(K、Y、M、C)に、マーキングデバイス/プロセスの特性を考慮した所定の重み係数を付与する等の画像処理が施される。 【0039】一方、各画像形成ステーション10内の感光体ドラム11は、ベルト駆動装置14により図中矢印の方向へ回転駆動されている。この感光体ドラム11の表面は、帯電装置12により一様な所定電位に帯電される。そして、各露光装置1K、Y、M、C、がそれぞれ画像データI(K、Y、M、C)に対応した露光光を所定タイミングで各感光体ドラム11K、Y、M、C表面に照射することにより、各感光体ドラム11K、Y、M、C表面には電位差による潜像が形成される。その潜像は、各現像装置13K、Y、M、Cによりトナーが静電的に付着され、トナー画像T(K、Y、M、C)となる。 【0040】このようにトナー画像(K、Y、M、C)が形成される間、シート搬送系においては、シートトレイ(図示せず)内の普通紙(記録シート)Sがピックアップロール(図示せず)により一枚取り出され、レジストロール対42へと搬送される。レジストロール対42が停止状態から所定タイミングで回転を開始することにより、図示しない駆動装置により図中矢印の方向へ回転駆動されているシート搬送ベルト20'へ普通紙Sが引き渡される。なお、このレジストロール対42からシート搬送ベルト20'へと普通紙Sが引き渡される際に、吸着用帯電装置28により普通紙Sへシート搬送ベルト20'に吸着するような電荷が与えられる。 【0041】そして、この各感光体ドラム11K、Y、M、C上のトナー画像T(K、Y、M、C)は、転写ロール22K、Y、M、Cにより各感光体ドラム11K、Y、M、Cからシート搬送ベルト20'上の普通紙Sへと順次静電的に転写される。この際、普通紙Sにはまずトナー画像T(K)が一次転写され、のトナー画像T(K)の上にトナー画像T(Y)が、その上にトナー画像T(M)が、さらにその上にトナー画像T(C)が順に重ね合わされ、結果としてフルカラーのトナー画像T(KYMC)が形成される。 【0042】なお、一次転写後に各感光体ドラム11K、Y、M、C表面に残存する一部のトナーなどの異物は、感光体クリーニング装置15K、Y、M、Cにより除去される。また、シート搬送ベルト20'表面に残存する一部のトナーなどの異物は、ベルトクリーニング装置26により除去される。さらに、シート搬送ベルト20'に残存する電位履歴は、ベルト除電装置27により除去される。 【0043】その後、表面にフルカラートナー画像T(KYMC)を静電的に保持する普通紙Sは、定着ロール対44のニップ部分を通過する際に、各定着ロールからの熱と圧力との作用によりそのフルカラートナー画像T(KYMC)を表面に定着させ、複写機200外部へと排出される。なお、シート搬送ベルト20'から定着ロール対44へと普通紙Sが引き渡される際に、剥離用帯電装置29により普通紙Sへシート搬送ベルト20'から剥がれるような電荷が与えられる。このような複写工程を一サイクルとし、これを連続的に行うことにより、次々にフルカラー画像を複写することができる。 【0044】このような複写機200の各感光体ドラム11(像担持体)K、Y、M、Cの駆動に実施例1と同様に本発明を適用するもでき、シート搬送ベルト(像担持体)20'の駆動に実施例1と同様に本発明を適用するもでき、その両方の駆動に実施例1と同様に本発明を適用することもできる。 【0045】◎実験例本発明者らは本発明を完成するために様々な実験、試験を行ったが、ここではノミナル突起間隔L1とノミナル貫通穴間隔L2の比率と平ベルトの寿命との関係について行った実験とその結果について説明する。 【0046】本発明を適用した画像形成装置を長期間使用すると、徐々に平ベルトの貫通穴の周辺に目視可能な変形が生じ、さらに使用を継続するとその変形が亀裂へと成長し、遂には使用不可となり平ベルトの交換を要する。そこで、本発明者らはノミナル突起間隔L1とノミナル貫通穴間隔L2の比率を様々に変更し、その際の平ベルトの耐用寿命を複数回計測した。 【0047】図6は、ノミナル突起間隔L1とノミナル貫通穴間隔L2との比率とその際の平ベルトの寿命との関係を説明するグラフである。このグラフにおいて、横軸はノミナル突起間隔L1とノミナル貫通穴間隔L2との比率(L1/L2)を、縦軸はその平ベルトの相対的な耐用寿命を示している。このグラフに示すように、平ベルトの耐用寿命は、比率(L1/L2)=1.001において最大値をとる凸状のグラフを描くことが明らかになった。これは経時的な使用により平ベルトが回転方向に伸びてしまうためと考えられる。 【0048】図7は、経時的な使用状態における突起間隔L10と貫通穴間隔L20との比率(L10/L20)の3態様を示したものである。比率(L10/L20)≒1の場合には、平ベルトの貫通穴周辺にはほとんどダメージはない(図7(B)参照)。一方、比率(L10/L20)<1の場合には、平ベルトの貫通穴周辺(特に、その平ベルトの回転方向下流側)にダメージが生じる(図7(A)参照)。他方、比率(L10/L20)>1の場合には、平ベルトの貫通穴周辺(特に、その平ベルトの回転方向上流側)にダメージが生じる(図7(C)参照)。 【0049】この実験から、平ベルトの経時的な使用による伸びを予め考慮して、ノミナル突起間隔L1と、当該平ベルト表面に沿って計測されるノミナル貫通穴間隔L2との関係が、1.0005L2≦L1≦1.0015L2の関係(図6参照)を満たすことが好ましいことを見出した。 【0050】 【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によれば、像担持体に大きな回転負荷がかかる状態であっても画像欠陥のない出力画像を得ることができる画像形成装置を提供することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005496 【氏名又は名称】富士ゼロックス株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年3月14日(2000.3.14) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100087343 【弁理士】 【氏名又は名称】中村 智廣 (外3名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−265165(P2001−265165A) |
| 【公開日】 |
平成13年9月28日(2001.9.28) |
| 【出願番号】 |
特願2000−70166(P2000−70166) |
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