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【発明の名称】 定着装置
【発明者】 【氏名】香月 政徳

【氏名】中井 順二

【要約】 【課題】リロード直後の制御誤差がなく、定着品質の向上を図れる定着装置を提供する。

【解決手段】用紙の種類とサイズによりCPMダウン制御開始枚数(N1)と、通紙開始時の定着ローラの温度(T)による補正されたCPMダウン制御開始枚数(N2)を決めておく。待機状態から複写動作に入る場合、用紙サイズ及び紙種を検出してCPMダウン制御開始枚数(N1)を決定し、通紙開始時の定着ローラの温度(T)を検出して補正されたCPMダウン制御開始枚数(N2)を決定し、連続通紙枚数(N)をカウントし、その枚数に応じてCPMダウン制御を開始する通紙枚数を変更し、定着性を確保する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 画像形成装置により転写紙に転写された未定着画像を上記転写紙に定着させるための熱源を有する定着ローラと、該定着ローラの温度を検出する温度検出手段と、上記定着ローラに対向配置されて上記定着ローラに対して押圧される加圧ローラと、該加圧ローラの温度を検出する温度検出手段とを有し、定着リロード温度と上記定着ローラの制御温度が異なり、かつ連続通紙時に上記定着ローラの温度が低下することに対して通紙枚数に応じて通紙間隔を開けることによって上記定着ローラの温度低下を防止するCPMダウン制御を行う制御手段を有する定着装置において、上記制御手段が、リロード直後の通紙開始時の定着温度により上記CPMダウン制御が開始する通紙枚数を変更することを特徴とする定着装置。
【請求項2】 画像形成装置により転写紙に転写された未定着画像を上記転写紙に定着させるための熱源を有する定着ローラと、該定着ローラの温度を検出する温度検出手段と、上記定着ローラに対向配置されて上記定着ローラに対して押圧される加圧ローラと、該加圧ローラの温度を検出する温度検出手段とを有し、連続通紙時に上記定着ローラの温度が低下することに対して通紙枚数に応じて通紙間隔を開けることによって上記定着ローラの温度低下を防止するCPMダウン制御を行う制御手段を有する定着装置において、上記制御手段が、リロード直後の通紙開始時の加圧ローラの温度により上記CPMダウン制御が開始する通紙枚数を変更することを特徴とする定着装置。
【請求項3】 画像形成装置により転写紙に転写された未定着画像を上記転写紙に定着させるための熱源を有する定着ローラと、該定着ローラの温度を検出する温度検出手段と、上記定着ローラに対向配置されて上記定着ローラに対して押圧される加圧ローラと、該加圧ローラの温度を検出する温度検出手段とを有し、連続通紙時に上記定着ローラの温度が低下することに対して定着温度に応じて通紙間隔を開けることによって温度低下を防止するCPMダウン制御を行う制御手段を有する定着装置において、上記制御手段が、リロード直後の通紙開始時の加圧ローラの温度により上記CPMダウン制御が開始する通紙枚数を変更することを特徴とする定着装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像出力装置に用いる定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】複写機等の画像出力装置においては、省エネルギー化としてウォームアップ時の消費電力を低減させるために、定着ローラの芯金肉厚を薄くし、ローラの蓄熱効果を少なくし、また熱源の供給電力も低くしてきている。このような画像出力装置のうちコピー等の処理速度が速い機械では、定着ローラに熱源(ハロゲンヒーター等)から供給される熱量より、転写紙が奪っていく熱量の方が多いため、連続コピーをすると定着ローラの温度が低下してくる。定着ローラの温度がある一定温度以下になると、転写紙に与える熱量が低下しすぎてトナーが充分溶融しないで定着のニップを通過するため、トナーの定着性が悪くなる。そこで定着性を確保するため、定着ローラの温度がある一定値以下になると給紙間隔を拡げて定着ローラに十分に蓄熱される時間を確保して定着性を向上させる制御(CPMダウン制御)が提案されている。
【0003】このCPMダウン制御には、定着ローラ温度を検出して行う方法と連続通紙枚数をカウントして行う方法とが提案されている。最近の定着装置は、ウォームアップ時間を短縮するため、リロード温度(通紙可能最低温度)と定着制御温度とが異なる場合が多く、通紙が開始される定着ローラの温度は、リロード温度から定着制御温度の間の温度で通紙されるため、通紙枚数をカウントしてCPMダウン制御を行う制御を使用した場合、リロード直後にその制御に誤差が生じてしまうという問題がある。
【0004】そこで本発明は、そのようなリロード直後の制御誤差を無くすために、通紙開始時の定着ローラの温度を検出し、その検出温度によって通紙枚数を補正する制御を付加し、定着品質を向上させる定着装置を提供することを目的とする。
【0005】また昨今の画像出力装置は、省エネルギー化のために、画像出力装置が待機状態にある場合に電源がOFFとなるように設定されている場合や、定着ローラが室温より高いが定着するのに必要な温度より低めの温度に制御されている(低電力モード)場合等のように、待機時の状態が様々な状態にある場合が多い。そのような場合、定着ローラの温度は内部の熱源と温度検出手段により制御可能であるが、加圧ローラの温度は制御できていない。また紙種により、例えばトレーシングペーパー等では、用紙への供給熱量により定着性の低下や波打ちシワが発生したりする。この用紙への供給熱量は、定着ローラからの熱だけでなく加圧ローラからの熱も用紙に与えられるので、連続通紙時の定着ローラの温度低下も加圧ローラの温度条件により異なってくる。
【0006】そこで本発明は、加圧ローラの温度によりCPMダウン制御を変更することによって定着品質の向上を図った定着装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る定着装置は、上記目的を達成するために、画像形成装置により転写紙に転写された未定着画像を上記転写紙に定着させるための熱源を有する定着ローラと、該定着ローラの温度を検出する温度検出手段と、上記定着ローラに対向配置されて上記定着ローラに対して押圧される加圧ローラと、該加圧ローラの温度を検出する温度検出手段とを有し、定着リロード温度と上記定着ローラの制御温度が異なり、かつ連続通紙時に上記定着ローラの温度が低下することに対して通紙枚数に応じて通紙間隔を開けることによって上記定着ローラの温度低下を防止するCPMダウン制御を行う制御手段を有する定着装置において、上記制御手段が、リロード直後の通紙開始時の定着温度により上記CPMダウン制御が開始する通紙枚数を変更することを特徴とする。
【0008】同請求項2に係るものは、上記目的を達成するために、画像形成装置により転写紙に転写された未定着画像を上記転写紙に定着させるための熱源を有する定着ローラと、該定着ローラの温度を検出する温度検出手段と、上記定着ローラに対向配置されて上記定着ローラに対して押圧される加圧ローラと、該加圧ローラの温度を検出する温度検出手段とを有し、連続通紙時に上記定着ローラの温度が低下することに対して通紙枚数に応じて通紙間隔を開けることによって上記定着ローラの温度低下を防止するCPMダウン制御を行う制御手段を有する定着装置において、上記制御手段が、リロード直後の通紙開始時の加圧ローラの温度により上記CPMダウン制御が開始する通紙枚数を変更することを特徴とする。
【0009】同請求項3に係るものは、上記目的を達成するために、画像形成装置により転写紙に転写された未定着画像を上記転写紙に定着させるための熱源を有する定着ローラと、該定着ローラの温度を検出する温度検出手段と、上記定着ローラに対向配置されて上記定着ローラに対して押圧される加圧ローラと、該加圧ローラの温度を検出する温度検出手段とを有し、連続通紙時に上記定着ローラの温度が低下することに対して定着温度に応じて通紙間隔を開けることによって温度低下を防止するCPMダウン制御を行う制御手段を有する定着装置において、上記制御手段が、リロード直後の通紙開始時の加圧ローラの温度により上記CPMダウン制御が開始する通紙枚数を変更することを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施対象となるデジタル複写機の構成を示す概念的断面図である。この装置は概略的に、複写機本体1、自動原稿送り装置(ADF)100、排紙トレイ200及び給紙ユニット(バンク)300により構成してある。自動原稿送り装置100は、原稿給紙台101上に積載された原稿を1枚ずつ複写機本体1側のコンタクトガラス10上に給紙し、画像読み取り後に排紙トレイ105上に排紙する。原稿給紙台101上の原稿は、図示を省略したサイドフェンスにより幅方向が揃えられ、給紙ローラ102により一番下の原稿から分離されて給紙され、搬送ベルト103によりコンタクトガラス10上に給紙される。また給送部107には、原稿幅検知センサ108及び原稿長さ検知センサ109が設けてある。これら両センサ108、109により、自動原稿送り装置100から送られる原稿のサイズを検知する。コンタクトガラス10上の原稿は、読み取り終了後に搬送ベルト103及び排紙ローラ104により排紙トレイ105上に排紙される。
【0011】この装置で両面原稿を読み取る場合には、原稿給紙台101上の原稿は給紙ローラ102により一番下の原稿から分離されて給紙され、搬送ベルト103によりコンタクトガラス10上を通過して反転爪106により反転され、再びコンタクトガラス10上に給紙されて裏面が読み取られる。次いで、コンタクトガラス10上の原稿は、裏面読み取り終了後に搬送ベルト103により搬送されて反転爪106により反転され、再びコンタクトガラス10上に給紙されて表面が読み取られる。そして、表面読み取り終了後の原稿は搬送ベルト103及び排紙ローラ104により排紙トレイ105上に排紙される。
【0012】複写機本体1は、原稿を読み取るスキャナ、画像処理部及びプロッタ等を有する。スキャナは原稿を載置するためのコンタクトガラス10と光学走査系とからなり、光学走査系は露光ランプ11、第1ミラー12、第2ミラー13、第3ミラー14、レンズ15、フルカラーCCD16等からなる。
【0013】露光ランプ11及び第1ミラー12は第1キャリッジに装備され、第1キャリッジは原稿読み取り時にステッピングモータにより一定の速度で副走査方向に移動する。第2ミラー13及び第3ミラー14は第2キャリッジに装備され、第2キャリッジは原稿読み取り時にステッピングモータにより第1キャリッジの1/2の速度で移動する。この第1、第2のキャリッジの移動によりコンタクトガラス10上の原稿が光学的に走査され、レンズ15によりCCD16の受光面に結像されて光電変換される。
【0014】フルカラーCCD16により赤(R)、緑(G)及び青(B)の各色に分離された画像信号は、画像処理回路によりA/D変換等された後に画像処理部により各種の画像処理が施され、次いでコピー時には書き込みユニットにより記録紙にコピーされる。
【0015】また複写機本体1は書き込みユニットを有する。書き込みユニットは、レーザ出力ユニット20、fθレンズ21、ミラー22を有し、レーザ出力ユニット20はレーザ光源であるレーザダイオード(LD)と、図示を省略したポリゴンミラー及びポリゴンモータを有する。レーザ出力ユニット20からはコピー時にはスキャナにより読み取られた画像に応じて変調された黒信号のレーザ光が出射され、感光体30上にその潜像が形成される。
【0016】感光体30の回りには、赤信号の画像を書き込むためのLED書き込みユニット31、黒現像器32、赤の第2現像器33、図示を省略した転写器及び分離器等が配置され、感光体30上のトナー像が用紙に記録される。
【0017】用紙は、複写機本体1内の両面ユニット40及び第1トレイ50と、給紙ユニット300内の第2トレイ310、第3トレイ320及び第4トレイ330のうちの一つから選択的にそれぞれフィードローラ42及び分離コロ43のローラ対、第1給紙装置51、第2給紙装置311、第3給紙装置321及び第4給紙装置331により給紙される。
【0018】図2に示すように、各トレイにセットされている用紙のサイズ及びセット方向は、トレイ内のサイズレバー400の位置を複数連のプッシュスイッチ401のON/OFFの組み合わせによって検知している。両面ユニット40及び第1トレイ50から給紙された用紙は、縦搬送ユニット60により上方向に搬送され、また、第2トレイ310、第3トレイ320及び第4トレイ330から給紙された用紙は、バンク縦搬送ユニット340及び縦搬送ユニット60により上方向に搬送される。
【0019】そして、この用紙は先端がレジストセンサ52により検出された後の所定時間後にレジストローラ53に突き当って一旦停止し、副走査有効期間信号(FGATE)に同期してレジストローラ53により搬送され、感光体30上のトナー像が転写される。次いでこの用紙は感光体30から分離された後、搬送装置54により搬送され、定着装置55によりトナー像が定着される。この定着後の用紙は、片面印刷時と両面印刷後には切り換え爪57、排紙ローラ56により排紙トレイ200に排出される。他方、両面印刷時の表面印刷後の用紙は、切り換え爪57により両面搬送路41に導かれ、フィードローラ42及び分離コロ43により反転されて両面ユニット40上に集積される。両面ユニット40上の用紙は、トレイが上昇することによりフィードローラ42に当接し、フィードローラ42が回転することにより縦搬送ユニット60に送られて裏面に画像が形成される。
【0020】図3は自動原稿送り装置100の構成を示す斜視図である。図示のように、自動原稿送り装置100はヒンジ81、82を中心に開閉されるようになっている。ヒンジ81の近傍の複写機本体1の上面には爪83が設けられ、自動原稿搬送装置100を閉じたときに爪83が対向する位置の自動原稿装置100の下面には孔84が設けられおり、自動原稿送り装置100を閉じると爪83が孔84に挿通されるようになっている。孔84に隣接する自動原稿送り装置100の内部には、孔84に挿通された爪83の有無を検出するリフトアップ検知センサ85及び原稿検知タイミングセンサ86が設けられている。
【0021】リフトアップ検知センサ85は、自動原稿送り装置100が完全に閉じられている(リフトダウン)ときに爪83を検出してオン状態になり、自動原稿送り装置100が開いている(リフトアップ)ときにオフ状態になる。なお、完全に閉じられている状態とは、自動原稿送り装置100の下面側の一部が複写機本体1の上面に接触している状態をいう。
【0022】一方、原稿検知タイミングセンサ86は、後述する原稿サイズ検知センサの検出結果に基づいてコンタクトガラス10上にある原稿のサイズを検知するタイミングを制御するために設けられており、自動原稿送り装置100の開放角度が所定角度以内になると、爪85を検知してオン状態になるようになっている。この所定角度はわずかな角度であり、オペレータが手で自動原稿送り装置100を開くと、リフトアップ検知センサ85及び原稿検知タイミングセンサ86の両方がオフ状態になるようになっている。なお、図中87、88は端面スケールである。
【0023】図4は原稿サイズ検知センサの配置状態を示す斜視図、図5は原稿サイズ検知センサによる原稿サイズ検知状態を示す斜視図である。図示のように、コンタクトガラス10の下方には原稿サイズ検知センサ91〜93が設けられ、各原稿サイズ検知センサ91〜93は、図5に示すように1個の発光ダイオード91aから発せられた光を3ビームに分散させて照射して、その反射光を光学系内部の3個の受光素子91bで受光する反射型のセンサであり、光学系内部からコンタクトガラス10を透視して原稿面からの反射光のみを受光して原稿の有無を検知するものである。これら原稿サイズ検知センサ91〜93は常に作動しており、各受光素子では、コンタクトガラス上10の原稿を検出したときにはオン状態となり、原稿を検出していないときにはオフ状態となっている。原稿サイズ検知センサ91〜93は、コンタクトガラス10上の所定位置に載置された複数種類の原稿のサイズに応じて配置されている。このような構成により、コンタクトガラス10上に原稿が有るか否かが判定されるとともに、コンタクトガラス10上の原稿のサイズが検知される。
【0024】図6は、上述してきたデジタル複写機の制御系を示すブロック図である。操作部コントローラ500は操作部の液晶、各種LEDの表示制御、各種キー入力制御を行い、システムコントローラ501は給紙、搬送、定着、両面印刷、プロセス制御等を行う。画像処理コントローラ502は画像制御、スキャナの読み取り制御を行い、ADFコントローラ503は自動原稿送り装置100の制御を行う。また給紙トレイコントローラ504は給紙トレイの制御を行い、FAXコントローラ505はファクシミリ送受信の管理、ファイル管理を行い、プリンタコントローラ506はプリンタデータ受信の管理、ファイル管理を行う。
【0025】図7は、上述してきたデジタル複写機の画像処理回路を示すブロック図である。コンタクトガラス10上の原稿600が露光ランプ11により照明され、反射光がカラーCCD16により読み取られ、カラーCCD16によりR、G、Bに分離されたアナログの画像信号が信号処理回路601により増幅されて光量補正され、AD変換器602によりデジタルの画像信号に変換され、シェーディング補正回路603によりシェーディング補正され、画像処理部604に送られる。
【0026】画像処理部604では、MTF補正、γ補正、黒画像生成、カラー画像生成、2値処理、多値処理などの画質処理が施され、黒データとカラーデータがセレクタ605に出力される。セレクタ605では、画像信号の送り先を、変倍部606または画像メモリコントローラ608とする送り先の切り替えが行われる。変倍部606を経由した画像信号は変倍率に合せて拡大縮小され、書き込みユニット607に送られる。画像メモリコントローラ608とセレクタ605間は、双方向に画像信号を入出力可能な構成となっている。また、画像メモリコントローラ608等への設定や、読み取り部、書き込み部の制御を行うCPU609、及びそのプログラムやデータを格納するROM610、RAM611を備えている。さらにCPU609は、メモリコントローラ608を介して画像メモリ612のデータの書き込み、読み出しが行える。
【0027】原稿画像で画像メモリコントローラ608へ送られた画像は、画像メモリコントローラ608内にある画像圧縮装置によって画像データを圧縮した後、画像メモリ612に送られる。画像圧縮を行う事で、限られた画像メモリを有効に利用できる。また、一度に多くの原稿画像データを記憶することができるため、貯えられた原稿画像イメージデータをページ順に出力する事ができる。この場合画像を出力する際に画像メモリ612のデータをメモリコントローラ608内の伸長装置で順次伸長しながら出力を行う。
【0028】他方、ファクシミリ送信時には、セレクタ605により黒データがFAX用イメージメモリ613に転送される。また、FAX受信時には、回線から受信データが復調、伸張された後にFAX用イメージメモリ613において展開された後、セレクタ605により書き込みユニット607に送られる。さらに、プリンタデータ受信時には、プリンタ用イメージメモリ614において展開された後、セレクタ605により書き込みユニット607に送られる。
【0029】図8は定着装置55の内部構成を示す斜視図である。図示のように、定着装置55は、定着ローラ700と、この定着ローラ700に圧接する加圧ローラ701とを有している。定着ローラ700は、表面がPFA、PTFE等の耐熱離型層でコーティングされており、内部には熱源702が設けられている。熱源702にはハロゲンヒータや赤外線ヒータ(ニクロム線)などが用いられる。定着ローラ700の周面には温度検知手段である定着温度センサ703が設けられ、加圧ローラ701の周面には温度検知手段である加圧温度センサ704が設けられており、この定着温度センサ703、加圧温度センサ704からの温度検知信号に基づいて、定着ローラ700や加圧ローラ701の温度がある一定の温度になるように熱源702を制御し、また転写紙への供給熱量を制御するため定着ローラ700と加圧ローラ701のニップ巾が変更できるよう加圧機構が制御されるようになっている。定着ローラ700は、図示せぬ駆動機構により回転駆動され、加圧ローラ701と協働して転写紙を搬送しながら転写紙に熱及び圧力を加えて定着処理を行う。
【0030】また加圧ローラ701は、表面がシリコンゴム等の耐熱ゴム層で構成されている。加圧ローラ701はその軸の両端部が回転自在に軸支されるとともに、図示せぬ付勢手段によって定着ローラ700と離間する方向に常時付勢されている。その一方で、加圧ローラ701は軸の下方から加圧機構により持ち上げられて定着ローラ700の下部に押し付けられている。
【0031】加圧機構は、ステッピングモータ710が正転(図中矢印A方向)し、同軸上のギヤ711からアイドラギヤ712を介して、ギヤ713に駆動を与える。ギヤ713の軸は送りネジ714となっており、アンカー715を水平方向(図中矢印C方向)に引き寄せる。アンカー715には、スプリング716が掛けられ、一方はリンク717に掛けられている。アンカー715の水平移動に伴い、リンク717は支点718を中心に回動する。リンク717の一端にはレバー719が嵌合しており、支点720を中心に回動し、加圧ローラ701を押し上げ圧を掛ける。またステッピングモータ710が逆転(図中矢印B方向)すると、アンカー715は水平方向(図中矢印D方向)に押し戻され、レバー719が支点720を中心に回動し、加圧ローラ701を引き下げ脱圧する。この時、アンカー715にはホームポジション検知センサ721が設けられており、アンカー715の移動量を調整することで指示された圧を加圧ローラ701に掛けることができる。また、この機構は加圧ローラ701の両端に設けられている。
【0032】上記のように構成されたデジタル複写機は、電源が投入されると直ちに、熱源702を作動させて定着ローラ700の加熱を開始するとともに、温度検知手段により定着ローラ700と加圧ローラ701の表面温度の検出を開始する。そして、定着ローラ700と加圧ローラ701の表面温度が転写紙の未定着画像を定着できる温度に達したら複写開始可能となり、その旨を図示しない操作パネル上に表示する。
【0033】従来より、上述のようなヒータが組み込まれた定着ローラ700と加圧ローラ701の組み合わせからなる熱ローラ定着装置は知られているが、このような定着装置の温度制御には、一般に定着動作を行うのに必要な基準温度(定着温度)をはさんで熱源702への給電、非給電を交互に行ないながら温度制御を行なういわゆるON−OFF制御方式と、熱源702の通電制御を行なうパルス信号のパルス幅またはパルス密度を定着温度に近づくにつれ比例的に変化させるいわゆる比例制御方式が存在している。これらの方式のそれぞれの短所を補うために、熱源702の全通電加熱により熱定着装置を比例開始点まで直線的に立ち上げた後、比例制御により熱平衡をとりながら定着動作に必要な定着温度への移行と維持を図る制御方式が採用されている。いずれにせよ、熱ローラ定着方式の装置では、機械の待機時に定着ローラ700がある設定温度に維持されていて、複写開始信号により送られてきた用紙を定着ローラ700対の間にくわえ込んで熱を与え、用紙上のトナーを融着固定する。定着動作において、定着ローラ700の熱は用紙に奪われ、このため連続定着の際に定着ローラ700の温度は低下し続け、ついには定着可能温度以下に下がってしまい、定着性を悪化させてしまう。
【0034】このような定着性の低下をなくすために、定着ローラ700の温度がある一定値以下になると給紙間隔を拡げて定着性を向上させる制御(CPMダウン制御)が提案されている。このCPMダウン制御には、定着ローラ700の温度を検出して行う方法と、連続通紙枚数をカウントして行う方法とが提案されている。とりわけ近年のウォームアップ時間の短縮化に伴い、リロード温度(通紙可能最低温度)と定着制御温度とが異なる場合が多くなってきており、通紙が開始される定着ローラ700の温度はリロード温度から定着制御温度の間の温度で通紙されるため、上記の通紙枚数をカウントしてCPMダウン制御を行う制御を使用した場合にはリロード直後にその制御に誤差が生じてしまう。
【0035】図9ないし図11により本発明に係る定着装置の第1実施形態を説明する。図9は、紙種、サイズ別、CPMダウン制御開始枚数の関係を示す図である。図示のように、用紙の種類とサイズによりCPMダウン制御開始枚数(N1)が決まる。ここで用紙のサイズは、サイズ1>サイズ2>サイズ3なる大きさの関係となっている。また図10は、定着ローラ700の温度によるCPMダウン制御開始枚数を示す図で、通紙開始時の定着ローラ700の温度(T)により補正されたCPMダウン制御開始枚数(N2)を示す。
【0036】このような関係によるCPMダウン制御の動作のフローチャートを図11に示す。待機状態から複写動作に入る場合、用紙サイズ及び紙種を検出して判断し(ステップ1、2)、図9の関係に基づいてCPMダウン制御開始枚数(N1)を決定する(ステップ3)。さらに、通紙開始時の定着ローラ700の温度(T)を検出し(ステップ4)、図10の関係により定着ローラ700の温度(T)により補正されたCPMダウン制御開始枚数(N2)を決定する(ステップ5)。そして連続通紙枚数(N)をカウントし(ステップ6)、その枚数に応じてCPMダウン制御を開始し、定着性を確保する。
【0037】すなわち、定着ローラ700の温度(T)が所定範囲(図10に示すように、140℃以上、160℃未満)に入っているか否かを判断し(ステップ7)、入っていれば(ステップ7でY)、連続通紙枚数(N)が補正されたCPMダウン制御開始枚数(N2=N1−5)より多いか否かを判断し(ステップ8)、補正CPMダウン制御開始枚数N2より多ければ(ステップ8でY)、CPMダウン制御を開始して(ステップ9)、複写を終了かどうかを判断し(ステップ10)、複写未了(ステップ10でN)であればステップ6へ戻り、そうでなければ複写を終了する。ステップ8で連続通紙枚数(N)が補正CPMダウン制御開始枚数(N2)未満であれば(ステップ8でN)、複写を終了かどうかを判断し(ステップ10)、複写未了(ステップ10でN)であればステップ6へ戻り、そうでなければ複写を終了する。またステップ7で定着ローラ700の温度(T)が所定範囲に入っていなければ(ステップ7でN)、連続通紙枚数(N)がCPMダウン制御開始枚数(N1)以上かどうかを判断し(ステップ11)、連続通紙枚数(N)がCPMダウン制御開始枚数(N1)以上であれば(ステップ11でY)、CPMダウン制御を開始して(ステップ12)、複写を終了かどうかを判断し(ステップ10)、複写未了(ステップ10でN)であればステップ6へ戻り、そうでなければ複写を終了する。ステップ11で連続通紙枚数(N)がCPMダウン制御開始枚数(N1)未満であれば(ステップ11でN)、複写を終了かどうかを判断し(ステップ10)、複写未了(ステップ10でN)であればステップ6へ戻り、そうでなければ複写を終了する。
【0038】図12及び図13により本発明に係る定着装置の第2実施形態を説明する。図12は、加圧ローラ温度によるCPMダウン制御開始枚数を示す図で、通紙開始時の加圧ローラ701の温度(T)によるCPMダウン制御開始枚数(N3)を示す。このような関係によるCPMダウン制御の動作のフローチャートを図13に示す。待機状態から複写動作に入る場合、用紙サイズ及び紙種を検出して判断し(ステップ1、2)、図9の関係に基づいてCPMダウン制御開始枚数(N1)を決定する(ステップ3)。さらに、通紙開始時の加圧ローラ701温度(T)を検出し(ステップ4)、図12の関係により加圧ローラ701温度(T)により補正されたCPMダウン制御開始枚数(N3)を決定する(ステップ5)。そして連続通紙枚数(N)をカウントし(ステップ6)、その枚数に応じてCPMダウン制御を開始し、定着性を確保する。
【0039】すなわち、加圧ローラ701の温度(T)が所定範囲(図12に示す50℃未満)であるか否かを判断し(ステップ7)、そうであれば(ステップ7でY)、加圧ローラ701の温度(T)が次の所定範囲(図12に示す100℃超)であるか否かを判断し(ステップ8)、そうであれば(ステップ8でY)、連続通紙枚数(N)がCPMダウン制御開始枚数(N1)以上か否かを判断し(ステップ9)、CPMダウン制御開始枚数N1以上であれば(ステップ9でY)、CPMダウン制御を開始して(ステップ10)、複写を終了かどうかを判断し(ステップ11)、複写未了(ステップ11でN)であればステップ6へ戻り、そうでなければ複写を終了する。ステップ9で連続通紙枚数(N)がCPMダウン制御開始枚数(N1)未満であれば(ステップ9でN)、複写を終了かどうかを判断し(ステップ11)、複写未了(ステップ11でN)であればステップ6へ戻り、そうでなければ複写を終了する。またステップ8で加圧ローラ701の温度(T)が所定値(100℃)以下であれば(ステップ8でN)、連続通紙枚数(N)が補正されたCPMダウン制御開始枚数(N3=N1−5)以上かどうかを判断し(ステップ12)、連続通紙枚数(N)が補正CPMダウン制御開始枚数(N1−5)以上であれば(ステップ12でY)、CPMダウン制御を開始して(ステップ13)、複写を終了かどうかを判断し(ステップ11)、複写未了(ステップ11でN)であればステップ6へ戻り、そうでなければ複写を終了する。ステップ12で連続通紙枚数(N)が補正CPMダウン制御開始枚数(N1−5)未満であれば(ステップ12でN)、複写を終了かどうかを判断し(ステップ11)、複写未了(ステップ11でN)であればステップ6へ戻り、そうでなければ複写を終了する。さらに、ステップ7において加圧ローラ701の温度(T)が所定値以下であれば(ステップ7でN)、連続通紙枚数(N)が補正CPMダウン制御開始枚数(N3=N1−10)以上かどうかを判断し(ステップ14)、連続通紙枚数(N)が補正CPMダウン制御開始枚数(N1−10)以上であれば(ステップ14でY)、CPMダウン制御を開始して(ステップ15)、複写を終了かどうかを判断し(ステップ11)、複写未了(ステップ11でN)であればステップ6へ戻り、そうでなければ複写を終了する。ステップ14で連続通紙枚数(N)が補正CPMダウン制御開始枚数(N1−10)未満であれば(ステップ14でN)、複写を終了かどうかを判断し(ステップ11)、複写未了(ステップ11でN)であればステップ6へ戻り、そうでなければ複写を終了する。
【0040】図14ないし図16により本発明に係る定着装置の第3実施形態を説明する。本実施形態は、定着ローラ700の温度検知手段によって検知した温度が所定の設定温度(T0)よりもΔT(以下これをCPMダウン制御開始温度という。)だけ低くなると通常の場合におけるよりも通紙間隔を広げるように制御するCPMダウン制御手段を行う。図14は、紙種、サイズ別、CPMダウン制御開始温度の関係を示す図である。図示のように、用紙の種類とサイズによりCPMダウン制御開始温度(ΔT1)が決まる。ここで用紙のサイズは、サイズ1>サイズ2>サイズ3なる大きさの関係となっている。また図15は、加圧ローラ701の温度(T2)によるCPMダウン制御開始温度(ΔT2)を示す図である。このような関係によるCPMダウン制御の動作のフローチャートを図16に示す。
【0041】本実施形態のも待機状態から複写動作に入る場合、用紙サイズ及び紙種を判断し(ステップ1、2)、図14の関係に基づいてCPMダウン制御開始温度(ΔT1)を決定する(ステップ3)。さらに、通紙開始時の加圧ローラ701の温度(T2)を検出し(ステップ4)、図15の関係により加圧ローラ701の温度(T2)により補正されたCPMダウン制御開始温度(ΔT2)を決定する(ステップ5)。ついで定着ローラ700の温度(T1)を検出し、定着ローラ700の設定温度(T0)と測定温度(T1)との差に応じてCPMダウン制御を開始し、定着性を確保するものである。
【0042】すなわち、加圧ローラ701の温度(T2)が所定範囲(図15に示す50℃未満)であるか否かを判断し(ステップ7)、そうであれば(ステップ7でY)、加圧ローラ701の温度(T2)が次の所定範囲(図15に示す100℃超)であるか否かを判断し(ステップ8)、そうであれば(ステップ8でY)、定着ローラ700の設定温度(T0)と定着ローラ700の検出した温度(T1)の差が、加圧ローラ701の温度(T2)が100℃以上の場合の補正CPMダウン制御開始温度(ΔT1−5)以上か否かを判断し(ステップ9)、そうであれば(ステップ9でY)CPMダウン制御を開始して(ステップ10)、複写を終了かどうかを判断し(ステップ11)、複写未了(ステップ11でN)であればステップ6へ戻り、そうでなければ複写を終了する。ステップ9で定着ローラ700の設定温度(T0)と定着ローラ700の検出した温度(T1)の差が、補正CPMダウン制御開始温度(ΔT1−5)未満であれば(ステップ9でN)、複写を終了かどうかを判断し(ステップ11)、複写未了(ステップ11でN)であればステップ6へ戻り、そうでなければ複写を終了する。またステップ8で加圧ローラ701の温度(T2)が所定値(100℃)以下であれば(ステップ8でN)、定着ローラ700の設定温度(T0)と定着ローラ700の検出した温度(T1)の差が、CPMダウン制御開始温度(ΔT1)以上かどうかを判断し(ステップ12)、そうであれば(ステップ12でY)、CPMダウン制御を開始して(ステップ13)、複写を終了かどうかを判断し(ステップ11)、複写未了(ステップ11でN)であればステップ6へ戻り、そうでなければ複写を終了する。ステップ12で定着ローラ700の設定温度(T0)と定着ローラ700の検出した温度(T1)の差が未満であれば(ステップ12でN)、複写を終了かどうかを判断し(ステップ11)、複写未了(ステップ11でN)であればステップ6へ戻り、そうでなければ複写を終了する。さらに、ステップ7において加圧ローラ701の温度(T2)が所定値以下であれば(ステップ7でN)、定着ローラ700の設定温度(T0)と定着ローラ700の検出した温度(T1)の差が補正CPMダウン制御開始温度(ΔT1+5)以上かどうかを判断し(ステップ14)、そうであれば(ステップ14でY)、CPMダウン制御を開始して(ステップ15)、複写を終了かどうかを判断し(ステップ11)、複写未了(ステップ11でN)であればステップ6へ戻り、そうでなければ複写を終了する。ステップ14で定着ローラ700の設定温度(T0)と定着ローラ700の検出した温度(T1)の差が補正CPMダウン制御開始温度(ΔT1+5)未満であれば(ステップ14でN)、複写を終了かどうかを判断し(ステップ11)、複写未了(ステップ11でN)であればステップ6へ戻り、そうでなければ複写を終了する。
【0043】
【発明の効果】本発明の請求項1に係る定着装置は、以上説明してきたようように、リロード直後の通紙開始時の定着温度によりCPMダウン制御が開始する通紙枚数を変更する制御を行うようにしているので、最近の定着装置のようにウォームアップ時間を短縮するためにリロード温度と定着制御温度とが異なり、通紙が開始される定着ローラの温度がリロード温度から定着制御温度の間となるために通紙枚数をカウントしてCPMダウン制御を行う場合にリロード直後にその制御に誤差が生じてしまうおそれがあるものでも定着性品質の向上を図ることができるという効果がある。
【0044】本発明の請求項2に係る定着装置は、以上説明してきたようように、リロード直後の通紙開始時の加圧ローラの温度によりCPMダウン制御が開始する通紙枚数を変更する制御を行うようにしているので、省エネルギー化のために画像出力装置が待機状態に有る場合に電源がOFFされたり、定着ローラが室温より高いが定着するのに必要な温度より低めの温度に制御される低電力モードが取られて、待機時の状態が様々な状態に有って加圧ローラの温度が制御されておらず、したがって用紙への供給熱量がうまく制御されていないためにトレーシングペーパー等で定着性の低下や波打ちシワが発生したりするようなものでも定着性の品質向上を図ることができるという効果がある。
【0045】本発明の請求項3に係る定着装置は、以上説明してきたようように、リロード直後の通紙開始時の加圧ローラの温度によりCPMダウン制御が開始する通紙枚数を変更する制御を行うようにしているので、上記請求項2の場合と同様に加圧ローラの温度が制御できておらず、また紙種により定着性の低下や波打ちシワが発生したりするようなものでも定着性の品質向上を図ることができるという効果がある。
【出願人】 【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
【出願日】 平成12年3月21日(2000.3.21)
【代理人】
【公開番号】 特開2001−265161(P2001−265161A)
【公開日】 平成13年9月28日(2001.9.28)
【出願番号】 特願2000−77918(P2000−77918)