| 【発明の名称】 |
画像形成装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】片岡 達仁
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| 【要約】 |
【課題】定着ローラの温度を精度よく調整する。
【解決手段】定着ローラの表面温度は通過する転写材のサイズによって温度分布に大きな差が生じる。そこで、定着ローラ39aと温度センサ39cの間にスリット217aが開口された領域規定板217を温度センサ39cと一体的に設け、定着ローラ39aを通過する転写材Pのサイズに応じてアクチュエータ215により領域規定板217および温度センサ39cの定着ローラ39aに対する距離を微調整して、温度センサ39cの温度検出領域を設定し、転写材のサイズに影響されない最適な温度調整を実現する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 未定着画像に加熱または加熱加圧を施し転写材に定着する加熱または加熱加圧手段と、発熱体と、を有する加熱または加熱加圧定着装置を備えた画像形成装置において、前記加熱または加熱加圧手段の表面温度を、前記加熱または加熱加圧手段から発せられる赤外線の量を測定することにより、非接触で検出する表面温度検出手段と、前記表面温度検出手段からの表面温度信号に基づいて、前記発熱体を駆動し、前記加熱または加熱加圧手段の温度が規定温度になるように温度調整を行なう温度調整手段と、前記表面温度検出手段の前記加熱または加熱加圧手段に対する温度検出領域を、前記加熱または加熱加圧手段を通過する転写材の大きさに従って変更する温度検出領域変更手段と、を有することを特徴とする請求項1の画像形成装置。 【請求項2】 前記表面温度検出手段の温度検出領域は、転写材の送り方向に対して直交する方向を主に変更することを特徴とする請求項1の画像形成装置。 【請求項3】 前記表面温度検出手段の温度検出領域は、前記加熱または加熱加圧手段を通過する転写材のサイズ以下のサイズであることを特徴とする請求項1の画像形成装置。 【請求項4】 前記表面温度検出手段の温度検出領域は、転写材の送り方向と直交する長さに対して、その中心を基準として同一距離の領域を検出することを特徴とする請求項1の画像形成装置。 【請求項5】 前記温度検出領域変更手段は、温度検出領域を規定する領域規定部材と、前記規定部材を変位する駆動部材と、を有することを特徴とする請求項1の画像形成装置。 【請求項6】 前記領域規定部材は前記表面温度検出手段と一体的に変位されることを特徴とする請求項5の画像形成装置。 【請求項7】 前記領域規定部材は前記表面温度検出手段に対して独立して変位されることを特徴とする請求項5の画像形成装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、例えば複写機あるいはプリンタなどとされる電子写真方式の画像形成装置に関し、定着装置に特徴を有する。 【0002】 【従来の技術】従来から、複写機などの画像形成装置では、感光ドラムから転写材にトナー画像を転写し、その後、サーミスタなどの接触型の温度検出手段を用いて加熱または加熱加圧手段である定着用ヒートローラ(定着ローラ)により加熱処理あるいは加熱加圧処理を施すことで画像形成を行なっている。その際、サーミスタは定着用ヒートローラに接触させてヒートローラの温度を測定している。サーミスタによる温度検出手段は、接触式であるため定着される画像に影響を与えないように、定着用ヒートローラの転写材が通過しない領域に設けられている。また、接触式であるため、転写材の巻き付き、接触圧の低下や接触不良などによる測定温度の誤差が発生し、そのため、定期的にサーミスタユニットの交換を実施したり、補償用に複数セットのサーミスタを取り付けるといった構成をとっている【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来例では、サーミスタの取付位置が転写材の通過しない位置にあるため、転写材上のトナー画像を定着させるための適切な温度に、定着用ヒートローラの温度を精度よく調整することが困難であるといった欠点があった。また、このような欠点は、定着用ヒートローラだけでなく、定着用加熱手段を備えた定着装置も同様に有している。 【0004】従って、本発明の目的は、加熱または加熱加圧定着装置の加熱または加熱加圧手段の温度を精度良く調整できる画像形成装置を提供することである。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、未定着画像に加熱または加熱加圧を施し転写材に定着する加熱または加熱加圧手段と、発熱体と、を有する加熱または加熱加圧定着装置を備えた画像形成装置において、前記加熱または加熱加圧手段の表面温度を、前記加熱または加熱加圧手段から発せられる赤外線の量を測定することにより、非接触で検出する表面温度検出手段と、前記表面温度検出手段からの表面温度信号に基づいて、前記発熱体を駆動し、前記加熱または加熱加圧手段の温度が規定温度になるように温度調整を行なう温度調整手段と、前記表面温度検出手段の前記加熱または加熱加圧手段に対する温度検出領域を、前記加熱または加熱加圧手段を通過する転写材の大きさに従って変更する手段と、を有することを特徴とする画像形成装置である。 【0006】本発明による一実施態様によれば、前記表面温度検出手段の検出領域は、転写材の送り方向に対して直交する方向を主に変更する。 【0007】本発明による他の実施態様によれば、前記表面温度検出手段の検出領域は、前記加熱または加熱加圧手段を通過する転写材のサイズ以下のサイズである。 【0008】本発明による他の実施態様によれば、前記表面温度検出手段の検出領域は、転写材の送り方向と直交する長さに対して、その中心を基準として同一距離の領域を検出する。前記温度検出領域変更手段は、温度検出領域を規定する領域規定部材と、前記規定部材を変位する駆動部材と、を有する。 【0009】本発明による他の実施態様によれば、前記領域規定部材は前記表面温度検出手段と一体的に変位される。あるいは、前記領域規定部材は前記表面温度検出手段に対して独立して変位される。 【0010】 【発明の実施の形態】以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。 【0011】実施例1図1に本発明に係るデジタル複写機としての画像形成装置の一実施例を示す。まず、同図を参照してその構成および動作を説明する。 【0012】本実施例の画像形成装置は、装置本体上部にリーダ部1を、また下部にプリンタ部2を備えている。 【0013】リーダ部1は、原稿が載置される原稿台11、載置された原稿を上方から押圧する原稿圧板12、原稿の画像面を照射する光源13、画像面からの反射光を導く複数のミラー14とレンズ15、および、反射光をCCDにより光電変換を行ない、得られた電気信号に対して種々の画像処理を行なう画像処理部16を主要構成部材としている。 【0014】画像処理部16は、図示しないCCD、A/D変換、S/H、シェーディング補正、マスキング補正、変倍、LOG変換などの画像処理機能を有している。 【0015】上述構成のリーダ部1の動作はつぎのとおりである。 【0016】原稿台11上に原稿をその画像面が下方を向くように載置し、その上から原稿圧板12で押さえる。光源13は、光を照射しながら矢印K1方向に移動し、原稿の画像面を走査する。画像面からの反射光像は、複数のミラー14およびレンズ15を介して、CCD上に結像され、ここで電気信号に光電変換される。電気信号となった画像信号は、画像処理部16において、種々の画像処理が施された後、つぎのプリンタ部2に送出される。 【0017】プリンタ部2は、図1に示すように、リーダ部1から送出されてきた電気信号を、レーザ素子18を駆動するための信号に変換する画像制御部17、感光ドラム30の表面をレーザ光Lによって走査し、静電潜像を形成するポリゴンスキャナ19、感光ドラム30を含む画像形成部3、および、最下流側に配設された定着ユニット(定着装置)39を主要構成部材としている。 【0018】また、上述の画像形成部3は、矢印方向に回転自在に支持された感光ドラム30、その周辺にその回転方向に沿ってほぼ順に配設された、感光ドラム30表面を一様に帯電する一次帯電器31、感光ドラム30上に形成された静電潜像をトナー像として現像する現像器20、感光ドラム30上のトナー像を転写材Pに転写する転写帯電器35、感光ドラム30の転写残トナーを除去するクリーナ34、除電を行なう補助帯電器33、および残量電荷を除去する前露光ランプ32を備えている。 【0019】現像器20は感光ドラム30に対向配置された現像ローラ20aを有し、現像ローラ20aが感光ドラム30と反対方向に回転することにより、感光ドラム30上の静電潜像をトナー像として現像する。 【0020】感光ドラム30上のトナー像は転写帯電器35によって転写材Pに転写され、トナー像が転写された転写材Pは、定着前ベルト37によって定着ユニット39に搬送される。定着ユニット39では、加熱加圧手段としての定着ローラ39a、39bが回転して転写材Pを搬送することにより加圧され、加熱加圧を受けて表面のトナー像が定着される。定着後の転写材Pは装置本体外部のトレイ41上に排出される。 【0021】転写材Pの給搬送を行なう給搬送部は、転写材Pの搬送路を有し、その転写材Pの搬送方向についての最上流側に、給紙カセット36、給紙ローラ36a、搬送ローラ36bなどを有する用紙送り装置を備えている。 【0022】この用紙送り装置のほかに、マルチ用紙送り装置38が設けられている。このマルチ用紙送り装置38からは、その紙送りパスがストレートであることから、画像形成部3に対して、材質、大きさなどの性状の異なる種々の転写材Pを供給することができる。 【0023】つぎに、図2により、上述の画像形成装置における画像形成について説明する。 【0024】制御手段としてのシステムコントローラ71は、画像形成の各種制御を行なうものであり、内部のCPU71aによって統括的に制御を行なう。例えば、リーダ部1の一部を構成する画像入力部72、画像処理部16、および定着ユニット39などの制御を行なう。画像処理部16にて得られた画像データに基づき、レーザ駆動回路17により半導体レーザ18を変調駆動する。 【0025】また、半導体レーザ18の出力光により感光ドラム30の表面には静電潜像が形成される。静電潜像は現像器20によってトナー像として現像され、次いで、転写帯電器35により転写材Pに転写される。 【0026】さらに、定着ユニット39は、定着ローラ39a、39b、表面温度検出手段である定着ローラ用温度センサ39c、39d、および定着ローラ巻き付き検出用微小変位センサ39eから概略構成され、転写材Pに転写されたトナー像を加熱加圧して転写材Pに定着させる。なお、微小変位センサ39eは定着ローラ39aとの微小な距離の変化をモニターして、定着ローラ39aへの転写材Pの巻き付きを検知するものである。 【0027】つぎに、図3を用いて定着ユニット39における定着ローラ39a、39bの温度制御について説明する。 【0028】本装置では、定着ローラ39a、39bの温度を測定するための表面温度検出手段として、定着ローラ39a、39bから発せられる赤外線を計測し、赤外線の量を温度に変換して測定する赤外線温度センサ39c、39dを、定着ローラ39a、39bの中央部、すなわち、転写材の搬送方向に対して直交する定着ローラ39a、39bの長手方向の中央に取り付け、使用している。 【0029】前述のように、通常、こうした定着ローラの温度測定にはサーミスタなどの温度センサを、定着ローラに接触させるか、または定着ローラのごく近傍に配置して温度を測定する手段が講じられていた。しかしこの場合、温度センサを定着ローラに接触させるか、またはそれに近い状態にするため、定着ローラの摩耗などの不具合が発生していた。そこで、本装置では、非接触式の温度センサを採用している。 【0030】定着ローラ39a、39bの加熱には、発熱体としてハロゲンヒータ208、209を用いている。ハロゲンヒータ208、209はシステムコントローラ71からの制御指令により、ヒータ制御部210を介してそのON/OFF制御が行なわれる。ヒータ制御部210は、ハロゲンヒータ208、209がAC駆動のため、その内部にはSSR(ソリッド・ステート・リレー)を内蔵し、システムコントローラ71からの制御指令に基づいて、ヒータ供給用AC電源のON/OFFを行なっている。 【0031】また、各定着ローラ39a、39bは、その温度を検出するために上述した非接触温度センサ39c、39dを備えている。この非接触温度センサ39c、39dと定着ローラ39a、39bとの間には、温度センサ39c、39dによって定着ローラ39a、39bの表面温度を検出する領域を規定する領域規定部材としての領域規定板217、218が設けられている。これによって、定着ローラ以外の部分の温度を検出することを防止できるとともに、定着ローラ39a、39bの検出される領域を決定することが可能となる。 【0032】さらに、本装置では、この領域規定板217、218の位置を、温度センサ39c、39dと定着ローラ39a、39bとの間で微調整する機構を設けることで、定着ローラ39a、39b上の検出領域を任意に設定できる構成とした。この微調整機構は、領域規定板217、218を微調整するための駆動部材としてのアクチュエータ215、216を備えており、システムコントローラ71によってこのアクチュエータ215、216の駆動をコントロールする構成となっている。すなわち、本実施例の温度検出領域変更手段は、少なくとも、領域規定板217、218、およびアクチュエータ215、216を含んでいる。 【0033】つぎに、赤外線温度センサ39c、39dの詳細な構造を、図4を用いて説明する。 【0034】定着ローラ39a、39dからの放射熱に対応する赤外線だけを温度センサ39c、39dの内部に照射させ、その赤外線量を検出し温度に変換するために、各温度センサ39c、39dに赤外線検出器203、204を有している。この赤外線検出器203、204はサーモパイルにより形成され、サーモパイル203、204に入射される赤外線の量に応じた電圧を出力することができる。サーモパイル203、204の前には決められた波長領域(赤外線)のみをモニタする目的から、赤外通過フィルタおよび集光レンズLE1、LE2が装着されている。さらに、サーモパイル203、204は熱電対によって構成されているため、赤外線が照射されて発熱する側をホットジャンクション、発熱させない側をコールドジャンクションとして、その温度差を電圧として出力するものである。よって、コールドジャンクション側の温度、すなわちセンサ自体の温度をモニタする必要があり、そのためのサーミスタ205、206も装備されている。ここで、サーモパイル出力電圧に対する、測定媒体温度およびセンサ自身の温度との関係は、E=A(Tx4−Ta4) … (1) E: 出力電圧Tx:測定媒体温度(K) Ta:センサ温度(K) A: 定数として定義される。 【0035】本装置におけるA(Tx4−Ta4)に対するEの関係、すなわち、Ta、EからTxを求めるときの基本となる静特性を図5に示す。この静特性を基に、上式(1)から逆算して、EおよびTaを測定することにより、測定媒体、すなわち定着ローラの温度を算出することができる。 【0036】さらに、温度センサ39c、39dは、図4(a)に示したセンサ素子に加えて図4(b)に示すアンプ回路、その他が一体となっている。これは、サーモパイル203、204からの出力電圧が極めて低い(8mV/200℃)ことから、A/D変換レベルまで増幅する必要性があるためである。本装置では、サーモパイル出力SPiに対して約1000倍のゲインをかけてSPoとして出力している。また、センサ自体の温度を測定するサーミスタ205、206出力に対しては、サーミスタは温度によってその抵抗値を変化させるのみであるため、抵抗値変化を電圧値変化に変換すべく、サーミスタ出力SMiに対して、+5Vから抵抗を介して接続し、SMoとして出力する構成をとっている。 【0037】温度センサ39a、39b内部のサーモパイル203、204およびサーミスタ205、206からの出力電圧は、A/D変換を行なうために、図3に示したように、A/D変換器201、202を介して、システムコントローラ71により上記演算を行ない定着ローラ39a、39bの温度を算出している。 【0038】以上のようにして得られた各定着ローラ39a、39bの温度データを基に、各定着ローラ39a、39bが規定温度になるように、システムコントローラ71によりヒータ制御部210を介してヒータ208、209のON/OFFを行ない温度制御を統括的に実施している。 【0039】本装置では、温度センサ39c、39dによる定着ローラ39a、39bの検出領域を任意に変更できることは前述したが、検出領域およびその変更手段について、図6を用いて詳細に説明する。 【0040】各定着ローラ39a、39bの温度検出領域は、図中点線で囲まれている部分Aであり、各定着ローラ39a、39bに対して、転写材Pが通過する方向と直交する方向に対して長くなるように、領域規定板217、218に定着ローラ39a、39bの発生する赤外線が通過するスリット217a、218bを設けている。この領域規定板217、218は、温度センサ39c、39dの温度検出面近傍に設置される。領域規定板207、208と温度センサ39c、39dは図中矢印a方向に一体的に微小量移動させることで、主に転写材Pが通過する方向と直交する方向(図中矢印b)の長さを自由に調整できる構成になっている。 【0041】温度センサ39c、39dはアクチュエータ215、216により移動させられるが、移動量が微小なことから、本装置ではアクチュエータ215、216としてパルスモータを用い、そのモータ軸215a、216aを回転させることでモータ軸215a、216aの繰り出し量を制御して温度センサ39c、39dと領域規定板217、218の位置調整を実施している。パルスモータ215、216の駆動パルスは、システムコントローラ71によって生成されている。 【0042】温度センサ39c、39dは、前述したように、非測定物から放射される赤外線量を検出している。そのため、センサと非測定物の距離を変更しても、温度センサ39c、39dが検出する領域が非測定物以内のサイズであれば、その測定温度は一定となる。すなわち、検出温度はセンサと非測定物との距離に依存しないことになる。 【0043】ところで、転写材Pが定着ローラ39a、39bを通過する際、各定着ローラ39a、39bは転写材Pのサイズによってその温度分布に変化を生じることになる。図7に転写材が通過することに伴うそのサイズに対する、定着ローラ39a、39bの表面温度分布を示す。横軸は定着ローラの長さを示し、縦軸は定着ローラの温度を示す。 【0044】本装置では、定着ローラのローラ長を、A4サイズ長手方向より若干長い310mmとし、その温度調整目標値は180℃に設定されている。そのため、画像形成動作スタンバイ時(画像形成開始準備段階)では、定着ローラの表面ローラの表面温度分布は温調温度、すなわち温度調整温度である180℃近傍に制御されている。ところが、A4、A5、A6サイズの転写材を、各転写材の長手方向と、定着ローラ39a、39bの長手方向と一致させる方向で通過させた後の温度分布は、それぞれの転写材サイズに対応して、転写材の通過した部分を中心に温度が低下する。このとき、前述した温度センサ39c、39dの温度検出領域を、転写材と関係なく定着ローラ39a、39bと一致した領域において温度を検出した場合、同図に示されるように、A4サイズで171℃、A5サイズで176℃、A6サイズで179℃と検出することになる。ところが実際に、転写材が通過することによる各定着ローラ39a、39bの温度低下は、A4サイズで170℃、A5サイズで172℃、A6サイズで174℃であり、この温度をもとに、温調目標温度180℃になるように制御しなければならない。すなわち、温度検出領域を、転写材と関係なく定着ローラ39a、39bと一致した領域において温度を検出し、温調を実施した場合、定着ローラ39a、39bに対する転写材の通過する領域の温度はそれぞれ、1℃、4℃、5℃ずつ低い温度に温調される。 【0045】そこで、本装置では、前述したように、各定着ローラ39a、39bを通過する転写材のサイズをもとに、温度センサ39c、39dと領域規定板217、218の位置調整を実施して、主に各定着ローラ39a、39bの長手方向の温度検出領域を調整することで、転写材のサイズに見合った最適な温度調整を実施している。なお、温度検出領域は各定着ローラ39a、39bを通過する転写材のサイズ以下とされ、また、転写材の送り方向に直交する長さに対して、その中心を基準として同一距離を有している。 【0046】つぎに、定着ローラ39a、39bの温度制御について、図8および図9により説明する。 【0047】各温度調整シーケンスは、CPU71によって演算処理され、装置の制御を統括的にコントロールしている。 【0048】まず、転写材のサイズに応じた温調シーケンスが開始され(S20)、操作部5(図1参照)などの媒体を通じて画像形成の倍率が設定される(S21)。また、原稿サイズ検知シーケンスを実行するか否かを判定し(S22)、実行させる場合には、リーダ部1の光源13をスキャン方向に移動させ、画像処理部17によって原稿台11に載置された原稿のサイズを検出する(S23)。また、原稿サイズ検知を実施しない場合は、同様につぎに操作部5などの媒体を通じて原稿のサイズを入力する(S24)。ここで、入力された画像形成倍率と、原稿サイズのデータをもとにして、画像形成を実施する転写材のサイズ決定と、それに伴う定着ローラ39a、39bの温度検出領域を算出する(S25)。例えば、原稿サイズがA5サイズで、画像形成倍率が141%の場合、転写材サイズはA4サイズ、温調領域はA4の長手方向長(274cm)より10%短い246mmとなる。ここで、検知領域を転写材サイズ以下に設定する理由として、転写材の挙動ばらつきを考慮して、転写材が通過する以外の領域を検出しないようにするためである。 【0049】つぎに、算出された温調領域サイズデータに応じて、アクチュエータ215、216を駆動させ温度検出領域を変更する(S26)。転写材サイズが小さい場合は温度センサ39c、39dを定着ローラ39a、39d側に近づけ、転写材サイズが大きい場合には離すようにアクチュエータ215、216を駆動させる。 【0050】温調領域が変更された後、変更された温調検出領域に応じた温調制御が実施される(S27)。なお、温調制御シーケンスは図9を用いて後で詳細に説明する。また、この温調制御シーケンスは、電源投入後、定着ローラ39a、39bの温調を実施している間、常時実施されているもので、転写材のサイズによってそのシーケンスに影響を与えない。 【0051】温調制御が正規に実施されていることを確認した後、画像形成(プリント)がスタートする(S28)。その後、画像形成が終了したか否かを判定し(S29)、終了した場合には温調領域をデフォルトのサイズに設定する(S30)。デフォルトサイズとは、定着ローラ39a、39bをほぼカバーするサイズであり、転写材Pの通過により生じた定着ローラ39a、39bの温度分布を積分する形でその温度を検出することで、定着ローラ39a、39bの温度分布を一定に戻すためのサイズである。このようにして一連のシーケンスが終了する。 【0052】つぎに、図9を用いて、図8中の温度調整制御シーケンスについて説明する。 【0053】温度調整シーケンスが実施されると(S40)、まず、各定着ローラ39a、39bの表面温度Tu、TLを測定する(S41)。続いて測定された温度データの突発的なノイズ成分を除去する目的で、データの逐次積分を実施し、逐次積分データTu’、TL’を得る(S42)。ここでの、逐次積分は、各データの移動平均を求めることで実施され、その移動平均データ数はデータのサンプリング間隔によって決定され、本実施例ではサンプリング周期が10msであるため、その数を10と設定した。 【0054】つぎに、ここで測定された表面温度データTu’またはTL’が各定着ヒータ208、209をONするための温度Ton以下であるか否かを判定し(S43)、Ton以下であった場合には、各定着ヒータ208、209をONする(S44)。さらに、Tu’またはTL’がTonを超えていた場合、Tu’またはTL’が定着ヒータ208.209をOFFするための温度Toff以上であるか否かを判定し(S45)、Toffより小さかった場合にはステップS41に戻り各定着ローラ39a、39bの表面温度を測定する。Tu’またはTL’がToff以上であった場合には各定着ヒータ208、209をOFFさせ(S46)、以上の一連の動作を繰り返すことによって、設定温度がTonからToffの間で必要以上のON/OFFを繰り返すことのないようにヒステリシスを有するように温度調整を行なっている。ここでの温度調整目標温度が180℃であるため、Ton、Toffはそれぞれ179℃、181℃に設定している。 【0055】上記のように本実施例によれば、一連のシーケンスにより、転写材のサイズに応じた最適な定着ローラの温調を実施している。 【0056】実施例2つぎに、本発明の第2実施例について説明する。 【0057】第1実施例においては、温度検出領域の決定に際して温度センサ39c、39dおよび領域規定板217、218を一体的に移動しているが、本実施例では、温度センサ39c、39dを固定し、領域規定板217、218のみを移動させ、温度検出領域を決定する構成とした。その際、温度センサ39c、39dおよび領域規定板217、218を一体的に移動させるのに対して、領域規定板217、218のみを稼動させるため、温度センサ39c、39dの検出領域が変更されることになる。そこで、各検出領域に応じた図5の特性を有することが必要である。つまり、各温度検出領域に応じた静特性をもとに温度を換算することが必要となる。 【0058】なお、第1実施例ではデジタル複写機におけるヒートローラ(定着ローラ)の最適温度調整を行なっているが、通常のヒートローラを用いたアナログ式複写機を含む電子写真方式のすべてのプリンタ、複写機にも適用可能である。 【0059】さらに、ヒートローラ以外を使用して、転写材上のトナー画像を熱定着させる電子写真方式のすべてのプリンタ、複写機にも適用可能である。 【0060】 【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明の画像形成装置によれば、加熱または加熱加圧手段の表面温度を、前記加熱または加熱加圧手段から発せられる赤外線の量を測定することにより、非接触で検出する表面温度検出手段と、前記表面温度検出手段からの表面温度信号に基づいて、発熱体を駆動し、前記加熱または加熱加圧手段の温度が規定温度になるように温度調整を行なう温度調整手段と、前記表面温度検出手段の前記加熱または加熱加圧手段に対する温度検出領域を、前記加熱または加熱加圧手段を通過する転写材の大きさに従って変更する手段と、を有することにより、加熱または加熱加圧定着装置の加熱または加熱加圧手段の温度を精度良く調整でき、高品質画像を得ることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001007 【氏名又は名称】キヤノン株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年3月14日(2000.3.14) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100075638 【弁理士】 【氏名又は名称】倉橋 暎
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| 【公開番号】 |
特開2001−265156(P2001−265156A) |
| 【公開日】 |
平成13年9月28日(2001.9.28) |
| 【出願番号】 |
特願2000−71240(P2000−71240) |
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