| 【発明の名称】 |
定着装置及びこの定着装置を備える画像形成装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】浪 泰夫
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| 【要約】 |
【課題】本発明は、定着体又は加圧体に対するニップ通過後の記録媒体の分離性の向上を図りつつ、分離部材に付着するオイル、トナー、紙紛等の異物による画像不良を防止できる定着装置及びこの定着装置を備える画像形成装置を提供する。
【解決手段】分離爪123は、定着ローラ20との当接部の定着ローラ20の軸線方向に垂直な断面の曲率半径が100μm以下であり、分離爪123はニップ側に向く面に凸部が形成されている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 互いに圧接回転する定着体及び加圧体と、該定着体を加熱する加熱手段とを備え、未定着像を担持する記録媒体を上記定着体及び上記加圧体によって形成されるニップで挟持搬送して加熱及び加圧することにより上記未定着像を上記記録媒体に定着させる定着装置であって、上記定着体及び上記加圧体の少なくとも一方の周面で上記定着体又は上記加圧体の軸線方向に延びる当接部をもち上記定着体又は上記加圧体との当接によりニップ通過後の記録媒体を定着体又は加圧体の表面から分離する分離部材を備える定着装置において、分離部材は、定着体又は加圧体との当接部の上記軸線方向に垂直な断面の曲率半径が100μm以下であり、分離部材はニップ側に向く面に凸部が形成されていることを特徴とする定着装置。 【請求項2】 分離部材は、凸部が山型であることとする請求項1に記載の定着装置。 【請求項3】 分離部材は、定着体又は加圧体との当接部の上記軸線方向に垂直な断面の曲率半径が30μm以下であることとする請求項1又は請求項2に記載の定着装置。 【請求項4】 分離部材は、ニップ側に向く面に凸部が複数形成されていることとする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の定着装置。 【請求項5】 一連の画像形成プロセスによって形成された画像を記録媒体に記録する画像形成装置であって、請求項1に記載の定着装置を備えることを特徴とする画像形成装置。 【請求項6】 分離部材は、凸部が山型であることとする請求項5に記載の画像形成装置。 【請求項7】 分離部材は、定着体又は加圧体との当接部の上記軸線方向に垂直な断面の曲率半径が30μm以下であることとする請求項5又は請求項6に記載の画像形成装置。 【請求項8】 分離部材は、ニップ側に向く面に凸部が複数形成されていることとする請求項5乃至請求項7のいずれか一項に記載の画像形成装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式、静電記録方式、磁気写真方式等を採用する画像形成装置に備えられる定着装置及びこの定着装置を備える画像形成装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、電子写真方式、静電記録方式、磁気写真方式等を採用する画像形成装置にあっては、互いに圧接回転する定着体及び加圧体たる一対のローラ(定着ローラ、加圧ローラ)と、定着ローラを加熱する加熱手段とを備え、未定着像たるトナー像を担持する普通紙や感光紙等の記録媒体たる転写材を上記定着ローラ及び上記加圧ローラによって形成されるニップで挟持搬送して加熱及び加圧することにより上記トナー像を上記転写材に定着させる定着装置であって、上記定着ローラ及び上記加圧ローラの少なくとも一方の周面で上記定着ローラ又は上記加圧ローラの軸線方向に延びる当接部をもち上記定着ローラ又は上記加圧ローラとの当接によりニップ通過後の転写材を定着ローラ又は加圧ローラの表面から分離する分離部材たる分離爪を備える定着装置が知られており、実用に供されている。 【0003】かかる定着装置にあっては、分離爪が、一般に、定着ローラ及び加圧ローラの少なくとも一方の表面に転写材排出側ニップ近傍で当接配設されており、通常軽圧力で定着ローラ及び加圧ローラの少なくとも一方の表面に常時接触し、ニップ通過後の転写材が上記定着ローラ又は上記加圧ローラに巻き付くことによるトラブルを防止する目的で取り付けられている。一般に、この分離爪は、定着ローラ又は加圧ローラとの当接部である先端部の上記定着ローラ又は上記加圧ローラの軸線方向に垂直な断面(以下、先端部断面という)が尖って形成され、該先端部に隣接する二つの平面が共に平面形状となっている。 【0004】又、かかる定着装置にあっては、ニップ通過後の転写材と定着ローラ又は加圧ローラとの分離を促進する手段として、定着ローラ及び加圧ローラの少なくとも一方の表面に離型剤たるオイルを塗布するオイル塗布機構が一般的に具備されている。例えば、オイル塗布機構の手段としては、オイルを内蔵したフェルトをロール状に形成したものや、フェルトをパッド状に形成したものや、オイルを含浸したウェブを押圧ローラで加圧し、定期的又は連続してウェブを移送する手段等が実用化されている。 【0005】そして、定着ローラ上に残留したトナーをクリーニングする手段として、オイル塗布機構と別に、若しくは、オイル塗布機構も備えたクリーニング機構が用いられている。クリーニング機構の手段としては、上記オイル塗布機構と同じく、フェルトをロール状に形成したものや、フェルトをパッド状に形成したものや、ウェブを押圧ローラで加圧し、定期的又は連続してウェブを移送する手段等が実用化されている。 【0006】更に、かかる定着装置においては、定着ローラ及び加圧ローラの少なくとも一方の表面にサーミスタ等の温度検出手段が当接若しくは近接して配設されており、該温度検出手段によって検出された温度に基づき、上記定着ローラ及び上記加圧ローラの温度が所定温度範囲内に維持されるよう加熱手段が駆動制御される。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる定着装置あっては、分離爪が定着ローラに接触しているので、定着ローラに付着しているオイル、トナー、紙紛等の異物が分離爪に付着する。この付着物は、分離爪のニップ側の面に多く付着する。この異物が分離爪に多量に蓄積された後、分離爪と異物の接着力が、異物の量が多くなることで低下し、転写材に移行してしまう。このような汚れは、画像不良となる問題を抱えている。 【0008】又、かかる定着装置にあっては、分離爪の先端部断面の曲率半径を小さくすればするほどニップ通過後の転写材の定着ローラ又は加圧ローラに対する分離性もよくなるが、同時に定着ローラ又は加圧ローラからオイル、トナー、紙紛等もよく取ってしまい、分離爪に異物が付着する速度が速くなる。このため、転写材に異物を付着させてしまう頻度が多くなり、画像不良の発生頻度が高くなってしまう。 【0009】そこで、本発明は、定着体又は加圧体に対するニップ通過後の記録媒体の分離性の向上を図りつつ、分離部材に付着するオイル、トナー、紙紛等の異物による画像不良を防止できる定着装置及びこの定着装置を備える画像形成装置の提供を目的とする。 【0010】 【課題を解決するための手段】本出願によれば、上記目的は、互いに圧接回転する定着体及び加圧体と、該定着体を加熱する加熱手段とを備え、未定着像を担持する記録媒体を上記定着体及び上記加圧体によって形成されるニップで挟持搬送して加熱及び加圧することにより上記未定着像を上記記録媒体に定着させる定着装置であって、上記定着体及び上記加圧体の少なくとも一方の周面で上記定着体又は上記加圧体の軸線方向に延びる当接部をもち上記定着体又は上記加圧体との当接によりニップ通過後の記録媒体を定着体又は加圧体の表面から分離する分離部材を備える定着装置において、分離部材は、定着体又は加圧体との当接部の上記軸線方向に垂直な断面の曲率半径が100μm以下であり、分離部材はニップ側に向く面に凸部が形成されているという第一の発明によって達成される。 【0011】又、本出願によれば、上記目的は、第一の発明において、分離部材は、凸部が山型であるという第二の発明によっても達成される。 【0012】更に、本出願によれば、上記目的は、第一の発明又は第二の発明において、分離部材は、定着体又は加圧体との当接部の上記軸線方向に垂直な断面の曲率半径が30μm以下であるという第三の発明によっても達成される。 【0013】又、本出願によれば、上記目的は、第一の発明乃至第三の発明のいずれかにおいて、分離部材は、ニップ側に向く面に凸部が複数形成されているという第四の発明によっても達成される。 【0014】更に、本出願によれば、上記目的は、一連の画像形成プロセスによって形成された画像を記録媒体に記録する画像形成装置であって、第一の発明の定着装置を備えるという第五の発明によっても達成される。 【0015】又、本出願によれば、上記目的は、第五の発明において、分離部材は、凸部が山型であるという第六の発明によっても達成される。 【0016】更に、本出願によれば、上記目的は、第五の発明又は第六の発明において、分離部材は、定着体又は加圧体との当接部の上記軸線方向に垂直な断面の曲率半径が30μm以下であるという第七の発明によっても達成される。 【0017】又、本出願によれば、上記目的は、第五の発明乃至第七の発明のいずれかにおいて、分離部材は、ニップ側に向く面に凸部が複数形成されているという第八の発明によっても達成される。 【0018】即ち、本出願にかかる第一の発明にあっては、定着体又は加圧体との当接部形状の適正化が図られた分離部材がニップ通過後の記録媒体を定着体又は加圧体の表面から分離すると共に、定着体又は加圧体の表面に付着したトナー等の汚れが分離部材の凸部の中心に集められ、該汚れが分離部材上に多量に溜まることなく落下若しくは記録媒体上に転移する。 【0019】又、本出願にかかる第二の発明にあっては、定着体又は加圧体との当接部形状の適正化が図られた分離部材がニップ通過後の記録媒体を定着体又は加圧体の表面から分離すると共に、定着体又は加圧体の表面に付着したトナー等の汚れが分離部材の山型の凸部の中心に集められ、該汚れが分離部材上に多量に溜まることなく落下若しくは記録媒体上に転移する。 【0020】更に、本出願にかかる第三の発明にあっては、定着体又は加圧体との当接部形状の更なる適正化が図られた分離部材がニップ通過後の記録媒体を定着体又は加圧体の表面から分離すると共に、定着体又は加圧体の表面に付着したトナー等の汚れが分離部材の凸部の中心に集められ、該汚れが分離部材上に多量に溜まることなく落下若しくは記録媒体上に転移する。 【0021】又、本出願にかかる第四の発明にあっては、定着体又は加圧体との当接部形状及び記録媒体との接触部分散化の適正化が図られた分離部材がニップ通過後の記録媒体を定着体又は加圧体の表面から分離すると共に、定着体又は加圧体の表面に付着したトナー等の汚れが分離部材の複数の凸部の中心に分散して集められ、該汚れが分離部材上に多量に溜まることなく落下若しくは記録媒体上に転移する。 【0022】更に、本出願にかかる第五の発明にあっては、定着体又は加圧体との当接部形状の適正化が図られた分離部材がニップ通過後の記録媒体を定着体又は加圧体の表面から分離すると共に、定着体又は加圧体の表面に付着したトナー等の汚れが分離部材の凸部の中心に集められ、該汚れが分離部材上に多量に溜まることなく落下若しくは記録媒体上に転移する。 【0023】又、本出願にかかる第六の発明にあっては、定着体又は加圧体との当接部形状の適正化が図られた分離部材がニップ通過後の記録媒体を定着体又は加圧体の表面から分離すると共に、定着体又は加圧体の表面に付着したトナー等の汚れが分離部材の山型の凸部の中心に集められ、該汚れが分離部材上に多量に溜まることなく落下若しくは記録媒体上に転移する。 【0024】更に、本出願にかかる第七の発明にあっては、定着体又は加圧体との当接部形状の更なる適正化が図られた分離部材がニップ通過後の記録媒体を定着体又は加圧体の表面から分離すると共に、定着体又は加圧体の表面に付着したトナー等の汚れが分離部材の凸部の中心に集められ、該汚れが分離部材上に多量に溜まることなく落下若しくは記録媒体上に転移する。 【0025】又、本出願にかかる第八の発明にあっては、定着体又は加圧体との当接部形状及び記録媒体との接触部分散化の適正化が図られた分離部材がニップ通過後の記録媒体を定着体又は加圧体の表面から分離すると共に、定着体又は加圧体の表面に付着したトナー等の汚れが分離部材の複数の凸部の中心に分散して集められ、該汚れが分離部材上に多量に溜まることなく落下若しくは記録媒体上に転移する。 【0026】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態に関して、添付図面に基づき説明する。 【0027】(第一の実施形態)先ず、本発明の第一の実施形態について図3乃至図5に基づいて説明する。 【0028】図1は、本実施形態にかかる画像形成装置の一例たる電子写真方式を採用する複写機の概略構成を示す断面図である。 【0029】かかる複写機にあっては、図1に示すように、原稿台カバー1とプラテンガラス2との間には、原稿が載置されており、該原稿を原稿照明ランプ3で照明し、各反射ミラー4,5,6とレンズ7及び反射ミラー8を使って、該原稿で反射した原稿照明ランプ3の光を感光体9に投影させることで、感光体9上に原稿に対応した像を形成させている。つまり、この感光体9を、予め帯電器10により電荷付与させておき、その表面に上記のような原稿画像に対応した露光を行うことで、感光体9上には、静電潜像が形成される。そして、現像装置11を用いて、この静電潜像にトナーを付着させることによりトナー像として顕像化を行い、給紙デッキ12から搬送される転写材Pに、上記トナー像を転写分離帯電器13で転写させる。更に、トナー像の転写を受けた転写材Pを、搬送ベルト14により定着装置15まで搬送し、定着装置15にてトナー像を転写材P上へ固着させ、排紙トレイ16に出力する。 【0030】次に、定着装置15について詳細に説明する。 【0031】定着装置15は、図2に示すように、互いに圧接回転する、定着体たる定着ローラ20と、加圧体たる加圧ローラ21とを備え、トナー像を担持する転写材を、該トナーが担持された面を定着ローラ20側にして、定着ローラ20及び加圧ローラ21によって形成されるニップで挟持搬送させるようになっている。 【0032】定着ローラ20は、例えば、鉄やアルミニウム合金を構造体の基礎、即ち芯金とし、その表面がシリコーンゴムやフッ素ゴム等の弾性層や、四フッ化エチレン樹脂(PTFE)や四フッ化エチレン−パーフルオロビニルエーテル共重合体(PFA)に代表されるフッ素樹脂を単独又は複合した高離型性層で被覆されている。 【0033】同様に、加圧ローラ21も、芯金上に弾性層や高離型性層を被覆して構成されている。 【0034】又、定着装置15は、熱によってトナーを溶融する定着装置における一般的な熱源としての加熱体たるハロゲンヒータ(図示せず)と、定着ローラ20の表面温度を検出する温度検出手段たる温度調節用のサーミスタ22とを備え、サーミスタ22によって検出された定着ローラ20の表面温度が100℃〜200℃となるよう上記ハロゲンヒータの加熱駆動が制御されるようになっている。 【0035】更に、定着装置15は、ニップ通過後の転写材の定着ローラ20への巻きつきを防止するため、分離部材たる分離爪23を備えている。 【0036】又、定着装置15には、定着ローラ20及び加圧ローラ21の離型性を向上させるべく離型剤たるオイルを塗布するために、離型剤塗布手段として、不繊布等で構成されたウェブ30と、このウェブ30を定着ローラ20に当接させる押圧ローラ31とが設置されているが、このウェブ30等は、オイルを塗布するだけでなく、定着ローラ20に付着したオフセットトナーをクリーニングすることも目的としている。 【0037】ウェブ30は、送りローラ32に予め巻き付けられており、徐々に巻き取りローラ33に巻き取られるものである。巻き取りの駆動方法は、例えば、専用のモータか、又は、ソレノイドからのレシプロ運動を回転運動に切り換えるか、または、定着ローラ20の向転をギアで減速して得ている。巻き取りのタイミングは、モータやソレノイドの場合は、画像の出力毎に行ったり、定着ローラ20の回転をギアで減速する場合は、連続的に行われる。 【0038】尚、これらのオイル塗布機構及び分離爪23は定着ローラ20、加圧ローラ21のどちらにも取り付けが可能な機構である。 【0039】ここで、本発明による定着装置と従来の定着装置との違いを明確にするため、先ず、図5に基づいて、従来の定着装置に備えられた分離爪の転写材ニップ通過時の挙動、及びそれによる分離爪の汚れについて説明する。 【0040】従来にあっては、図5に示すように、定着ローラ20に分離爪23が当接配置される。この分離爪23の先端部断面は、曲率半径が70μmである。定着ローラ20及び加圧ローラ21によるニップを通過した転写材Pは、その転写材の特質と画像により、分離爪23に接触若しくは非接触の状態で通過する。 【0041】これは一般的に、薄い紙が接触しやすく、先端から画像濃度の高い画像が接触しやすいことによるものである。 【0042】従来の分離爪23は、このような画像の接触、及び定着ローラ20の汚れにより、異物が付着していく。この結果、図5に示すA方向から見た面に多量に異物が付着し、その異物が落下若しくは転写材に付着し、画像不良におよぶこととなる。 【0043】一方、本発明による分離爪123の先端部断面は、曲率半径が70μmである。転写材のニップ通過時の挙動は従来例と同様、分離爪123に接触若しくは非接触で転写材が通過する。分離爪123への異物の付着も、従来と同様に起こるわけであるが、この分離爪123の、図3に示すB方向から見た面は、頂点Tを山頂とした山型になっている。このため汚れは、T部に集まり、多量に付着する前に落下することになる。これは、異物が頂点Tに集中することにより、接触する表面積が小さくなり、接着強度が落ちるため、このような挙動を示す。 【0044】表1及び表2は、本実施形態と、従来例を比較例1とし、分離爪の汚れ付着と不良画像の発生を表にしたものであり、表1は、ニップ通過後の転写材が分離爪に接触しない場合を示し、表2は、ニップ通過後の転写材が分離爪に接触する場合を示している。尚、表1及び表2において、○は、目視で汚れの付着が確認できないことを示し、△は、付着は確認できるが画像に問題ないことを示し、×は、画像不良が発生したことを示している。 【0045】 【表1】
【0046】 【表2】
【0047】先ず、分離爪に接触しない転写材と画像による耐久では、表1に示すように、比較例1が100万枚で画像不良が発生するのに対し、本実施形態では、100万枚でも不良画像は発生しない。表1において、△は分離爪への異物付着を示しているが、これは画像には影響しないため問題とは考えない。 【0048】次に、分離爪に接触する転写材と画像による耐久では、表2に示すように、比較例1が30万枚で画像不良が発生するのに対し、本実施形態では、100万枚でも不良画像は発生しない。 【0049】よって、本実施形態によれば、定着ローラ20との当接部形状の適正化が図られ先端部断面の曲率半径が100μm以下である分離部材がニップ通過後の転写材を定着ローラ20の表面から分離すると共に、定着ローラ20の表面に付着したトナー等の汚れが分離爪123の凸部の中心に集められ、該汚れが分離爪123上に多量に溜まることなく落下若しくは転写材上に転移するので、定着ローラ20に対するニップ通過後の転写材の分離性の向上を図りつつ、分離爪123に付着するオイル、トナー、紙粉等の異物による画像不良を防止できる。 【0050】(第二の実施形態)次に、本発明の第二の実施形態について説明する。尚、第一の実施形態と同様の構成に関しては、その説明を省略する。 【0051】本実施形態では、分離爪の先端部断面の曲率半径が30μmとなっている。 【0052】ここで、本実施形態にかかる分離爪と表3及び表4に示す比較例1,2にかかる分離爪との比較実験を行った。 【0053】 【表3】
【0054】 【表4】
【0055】表3及び表4は、本実施形態と、従来例を比較例1,2とし、分離爪の汚れ付着と不良画像の発生を表にしたものであり、表3は、ニップ通過後の転写材が分離爪に接触しない場合を示し、表4は、ニップ通過後の転写材が分離爪に接触する場合を示している。尚、表3及び表4において、○は、目視で汚れの付着が確認できないことを示し、△は、付着は確認できるが画像に問題ないことを示し、×は、画像不良が発生したことを示している。 【0056】表3及び表4において、比較例1は、分離爪の転写材接触面(ニップ側に向く面、以下同じ)が平面で先端部断面の曲率半径が70μmであり、比較例2は、分離爪の接触面が平面で先端部断面の曲率半径30μmであり、第一の実施形態は、分離爪の接触面が山型で先端部断面の曲率半径70μmであり、第二の実施形態は、分離爪の接触面が山型で先端部断面の曲率半径が30μmである。 【0057】先ず、ニップ通過後の転写材が分離爪と接触しない場合、表3に示すように、比較例1は100万枚で、比較例2は50万枚で画像不良が発生している。これに対し、第一の実施形態、第二の実施形態に関しては問題無い。 【0058】次ぎに、ニップ通過後の転写材が分離爪と接触する場合、表4に示すように、比較例1は30万枚で、比較例2は10万枚で画像不良が発生している。これに対し、第一の実施形態、第二の実施形態に関しては問題無い。 【0059】ここで、分離爪の先端部断面の曲率半径による分離性能の違いをある種類のOHPで比較した結果をOHPジャム率として表5に示す。 【0060】 【表5】
【0061】表5に示すように、分離爪の先端部断面の曲率半径が小さくなればなるほど、OHPシートの分離性は向上しており、分離爪への異物の付着速度も速く従来の分離爪ではこのような小さい曲率半径を採用できなかった。 【0062】しかしながら、本発明により、小さい先端部断面の曲率半径を問題無く採用できる。 【0063】よって、本実施形態によれば、定着ローラ20との当接部形状の更なる適正化が図られ先端部断面の曲率半径が30μm以下である分離部材がニップ通過後の転写材を定着ローラ20の表面から分離すると共に、定着ローラ20の表面に付着したトナー等の汚れが分離爪の凸部の中心に集められ、該汚れが分離爪上に多量に溜まることなく落下若しくは転写材上に転移するので、定着ローラ20に対するニップ通過後の転写材の分離性の向上を更に図りつつ、分離爪に付着するオイル、トナー、紙粉等の異物による画像不良を防止できる。 【0064】(第三の実施形態)次に、本発明の第三の実施形態について説明する。尚、第一の実施形態と同様の構成に関しては、その説明を省略する。 【0065】本実施形態は、第一の実施形態又は第二の実施形態の構成に加え、更に、ニップ通過後の転写材上の画像が分離爪と接触することによる爪痕に対して改善したものである。 【0066】図4に本実施形態の分離爪の形状を示す。尚、図4は、本実施形態の分離爪を、図5のA方向及び図3のB方向と同じ方向で見た図で、T2,T3は山型の頂上を示している。 【0067】表6及び表7は、本実施形態と、従来例を比較例1,2とし、分離爪の汚れ付着と不良画像の発生を表にしたものであり、表6は、ニップ通過後の転写材が分離爪に接触しない場合を示し、表7は、ニップ通過後の転写材が分離爪に接触する場合を示している。又、表8にニップ通過後の転写材が分離爪に接触する場合における画像の分離爪との接触による爪あとの発生を表している。尚、表6、表7、及び表8において、○は、目視で汚れの付着が確認できないことを示し、△は、付着は確認できるが画像に問題ないことを示し、×は、画像不良が発生したことを示している。 【0068】 【表6】
【0069】 【表7】
【0070】 【表8】
【0071】表6及び表7によると、画像不良、分離性は第二の実施形態と同様であるが、表8に示す分離爪痕の程度の表から、爪痕に関してさらに良好な結果となっている。これは接触点が多いことで、接触圧が分散することに起因している。転写材接触面の形状が平面の従来例では、この点ではさらに分散している形にはなるが、接触面積が大きいことで、見た目の画像が悪く、影響が大きくなり、表のような結果となったと考えられる。 【0072】よって、本実施形態によれば、転写材との接触部分散化、定着ローラ20との当接部形状の適正化が図られ先端部断面の曲率半径が100μm以下である分離部材がニップ通過後の転写材を定着ローラ20の表面から分離すると共に、定着ローラ20の表面に付着したトナー等の汚れが分離爪の複数の凸部の中心に分散して集められ、該汚れが分離爪上に多量に溜まることなく落下若しくは転写材上に転移するので、定着ローラ20に対するニップ通過後の転写材の分離性の向上を図りつつ、分離爪に付着するオイル、トナー、紙粉等の異物による画像不良を効果的に防止できる。 【0073】 【発明の効果】以上説明したように、本出願にかかる第一の発明によれば、定着体又は加圧体との当接部形状の適正化が図られた分離部材がニップ通過後の記録媒体を定着体又は加圧体の表面から分離すると共に、定着体又は加圧体の表面に付着したトナー等の汚れが分離部材の凸部の中心に集められ、該汚れが分離部材上に多量に溜まることなく落下若しくは記録媒体上に転移するので、定着体又は加圧体に対するニップ通過後の記録媒体の分離性の向上を図りつつ、分離部材に付着するオイル、トナー、紙粉等の異物による画像不良を防止できる。 【0074】又、本出願にかかる第二の発明によれば、定着体又は加圧体との当接部形状の適正化が図られた分離部材がニップ通過後の記録媒体を定着体又は加圧体の表面から分離すると共に、定着体又は加圧体の表面に付着したトナー等の汚れが分離部材の山型の凸部の中心に集められ、該汚れが分離部材上に多量に溜まることなく落下若しくは記録媒体上に転移するので、定着体又は加圧体に対するニップ通過後の記録媒体の分離性の向上を図りつつ、分離部材に付着するオイル、トナー、紙粉等の異物による画像不良を防止できる。 【0075】更に、本出願にかかる第三の発明によれば、定着体又は加圧体との当接部形状の更なる適正化が図られた分離部材がニップ通過後の記録媒体を定着体又は加圧体の表面から分離すると共に、定着体又は加圧体の表面に付着したトナー等の汚れが分離部材の凸部の中心に集められ、該汚れが分離部材上に多量に溜まることなく落下若しくは記録媒体上に転移するので、定着体又は加圧体に対するニップ通過後の記録媒体の分離性の向上を更に図りつつ、分離部材に付着するオイル、トナー、紙粉等の異物による画像不良を防止できる。 【0076】又、本出願にかかる第四の発明によれば、定着体又は加圧体との当接部形状及び記録媒体との接触部分散化の適正化が図られた分離部材がニップ通過後の記録媒体を定着体又は加圧体の表面から分離すると共に、定着体又は加圧体の表面に付着したトナー等の汚れが分離部材の複数の凸部の中心に分散して集められ、該汚れが分離部材上に多量に溜まることなく落下若しくは記録媒体上に転移するので、定着体又は加圧体に対するニップ通過後の記録媒体の分離性の向上を図りつつ、分離部材に付着するオイル、トナー、紙粉等の異物による画像不良を効果的に防止できる。 【0077】更に、本出願にかかる第五の発明によれば、定着体又は加圧体との当接部形状の適正化が図られた分離部材がニップ通過後の記録媒体を定着体又は加圧体の表面から分離すると共に、定着体又は加圧体の表面に付着したトナー等の汚れが分離部材の凸部の中心に集められ、該汚れが分離部材上に多量に溜まることなく落下若しくは記録媒体上に転移するので、定着体又は加圧体に対するニップ通過後の記録媒体の分離性の向上を図りつつ、分離部材に付着するオイル、トナー、紙粉等の異物による画像不良を防止できる。 【0078】又、本出願にかかる第六の発明によれば、定着体又は加圧体との当接部形状の適正化が図られた分離部材がニップ通過後の記録媒体を定着体又は加圧体の表面から分離すると共に、定着体又は加圧体の表面に付着したトナー等の汚れが分離部材の山型の凸部の中心に集められ、該汚れが分離部材上に多量に溜まることなく落下若しくは記録媒体上に転移するので、定着体又は加圧体に対するニップ通過後の記録媒体の分離性の向上を図りつつ、分離部材に付着するオイル、トナー、紙粉等の異物による画像不良を防止できる。 【0079】更に、本出願にかかる第七の発明によれば、定着体又は加圧体との当接部形状の更なる適正化が図られた分離部材がニップ通過後の記録媒体を定着体又は加圧体の表面から分離すると共に、定着体又は加圧体の表面に付着したトナー等の汚れが分離部材の凸部の中心に集められ、該汚れが分離部材上に多量に溜まることなく落下若しくは記録媒体上に転移するので、定着体又は加圧体に対するニップ通過後の記録媒体の分離性の向上を更に図りつつ、分離部材に付着するオイル、トナー、紙粉等の異物による画像不良を防止できる。 【0080】又、本出願にかかる第八の発明によれば、定着体又は加圧体との当接部形状及び記録媒体との接触部分散化の適正化が図られた分離部材がニップ通過後の記録媒体を定着体又は加圧体の表面から分離すると共に、定着体又は加圧体の表面に付着したトナー等の汚れが分離部材の複数の凸部の中心に分散して集められ、該汚れが分離部材上に多量に溜まることなく落下若しくは記録媒体上に転移するので、定着体又は加圧体に対するニップ通過後の記録媒体の分離性の向上を図りつつ、分離部材に付着するオイル、トナー、紙粉等の異物による画像不良を効果的に防止できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001007 【氏名又は名称】キヤノン株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年3月16日(2000.3.16) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100084180 【弁理士】 【氏名又は名称】藤岡 徹
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| 【公開番号】 |
特開2001−265153(P2001−265153A) |
| 【公開日】 |
平成13年9月28日(2001.9.28) |
| 【出願番号】 |
特願2000−73772(P2000−73772) |
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