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【発明の名称】 定着ローラ芯保持装置、定着ローラの製造方法および画像形成装置
【発明者】 【氏名】夫馬 宏史

【氏名】▲浜▼田 州太

【氏名】小野寺 正泰

【要約】 【課題】主たる目的は、簡単な構成により、ローラ芯を保持しうるローラ芯保持装置を提供すること。

【解決手段】(1)円筒状のローラ芯の両端開口部から、弾性体を介してフランジを圧入した事を特徴とする定着ローラ芯保持装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 円筒状のローラ芯の両端開口部から、弾性体を介してフランジを圧入した事を特徴とする定着ローラ芯保持装置。
【請求項2】 前記弾性体は、前記フランジの外周に環状に設けてある事を特徴とする請求項1に記載の定着ローラ芯保持装置。
【請求項3】 前記フランジを、前記ローラ芯内に挿入した軸に嵌合した事を特徴とする請求項1または請求項2に記載の定着ローラ芯保持装置。
【請求項4】 前記フランジの外周であって、円周方向に設けた溝に、環状の弾性体を配設した事を特徴とする請求項1または請求項2に記載の定着ローラ芯保持装置。
【請求項5】 前記弾性体は、前記フランジ上であって、互いに間隔を以て複数箇所に設けてある事を特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の定着ローラ芯保持装置。
【請求項6】 前記弾性体は、前記フランジに対して脱着可能である事を特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の定着ローラ芯保持装置。
【請求項7】 前記弾性体は、シリコンゴムまたはフッ素ゴムからなる事を特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載の定着ローラ芯保持装置。
【請求項8】 ガラスからなる円筒状のローラ芯の両端開口部から、弾性体を外周に設けてなるフランジを圧入した事を特徴とする定着ローラ芯保持装置。
【請求項9】 前記弾性体は、前記フランジの外周に環状に設けてある事を特徴とする請求項8に記載の定着ローラ芯保持装置。
【請求項10】 前記フランジを、前記ローラ芯内に挿入した軸に嵌合した事を特徴とする請求項8または請求項9に記載の定着ローラ芯保持装置。
【請求項11】 前記フランジの外周であって、円周方向に設けた溝に、環状の弾性体を配設した事を特徴とする請求項8乃至請求項10の何れか1項に記載の定着ローラ芯保持装置。
【請求項12】 前記弾性体は、前記フランジ上であって、互いに間隔を以て複数箇所に設けてある事を特徴とする請求項8乃至請求項11の何れか1項に記載の定着ローラ芯保持装置。
【請求項13】 前記弾性体は、前記フランジに対して脱着可能である事を特徴とする請求項8乃至請求項12の何れか1項に記載の定着ローラ芯保持装置。
【請求項14】 前記弾性体は、シリコンゴムまたはフッ素ゴムからなる事を特徴とする請求項8乃至請求項13の何れか1項に記載の定着ローラ芯保持装置。
【請求項15】 ガラスからなる円筒状のローラ芯の両端部において、当該ローラ芯の外周に、弾性体を介して、フランジを一体的に設けた事を特徴とする定着ローラ芯保持装置。
【請求項16】 前記弾性体は、前記フランジの内周に環状に設けてある事を特徴とする請求項15に記載の定着ローラ芯保持装置。
【請求項17】 前記フランジを、前記ローラ芯内に挿入した軸に嵌合した事を特徴とする請求項15または請求項16に記載の定着ローラ芯保持装置。
【請求項18】 前記フランジの内周であって、円周方向に設けた溝に、環状の弾性体を配設した事を特徴とする請求項15または請求項17に記載の定着ローラ芯保持装置。
【請求項19】 前記弾性体は、互いに間隔を以て複数箇所に設けてある事を特徴とする請求項15乃至請求項18の何れか1項に記載の定着ローラ芯保持装置。
【請求項20】 前記弾性体は、前記フランジに対して脱着可能である事を特徴とする請求項15乃至請求項19の何れか1項に記載の定着ローラ芯保持装置。
【請求項21】 前記弾性体は、シリコンゴムまたはフッ素ゴムからなる事を特徴とする請求項15乃至請求項20の何れか1項に記載の定着ローラ芯保持装置。
【請求項22】 円筒状のローラ芯の両端開口部から、弾性体を介してフランジを圧入した定着ローラ芯保持装置を、成形型の内部所定位置に設置した後、注入口から液状のゴムを流し込み、当該ゴムを架橋固化させる事を特徴とする定着ローラの製造方法。
【請求項23】 円筒状のローラ芯の両端開口部から、弾性体を介してフランジを圧入したローラ芯保持装置を、内面に耐熱性のチューブを設けた成形型の内部所定位置に設置した後、注入口から液状のゴムを流し込み、当該ゴムを架橋固化させることにより、前記ローラ芯と前記チューブとを一体化した事を特徴とする定着ローラの製造方法。
【請求項24】 前記ローラ芯はガラスであり、前記ゴムは熱吸収性物質を含む事を特徴とする請求項22または請求項23に記載の定着ローラの製造方法。
【請求項25】 円筒状のローラ芯の両端開口部から、弾性体を介してフランジを圧入した定着ローラ芯保持装置を、成形型の内部所定位置に設置した後、注入口から液状のゴムを流し込み、当該ゴムを架橋固化させることにより得た定着ローラの外径を軸受けで支持した事を特徴とするローラ型定着装置を有する画像形成装置。
【請求項26】 円筒状のローラ芯の両端開口部から、弾性体を介してフランジを圧入したローラ芯保持装置を、内面に耐熱性のチューブを設けた成形型の内部所定位置に設置した後、注入口から液状のゴムを流し込み、当該ゴムを架橋固化させることにより得た定着ローラの外径を軸受けで支持した事を特徴とするローラ型定着装置を有する画像形成装置。
【請求項27】 前記ローラ芯はガラスであり、前記ゴムは熱吸収性物質を含む事を特徴とする請求項25または請求項26に記載のローラ型定着装置を有する画像形成装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に用いることができる定着ローラを製作するときの定着ローラ芯保持装置、定着ローラの製造方法および画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】本願出願人は、平成10年特許願第28917号により、瞬時の加熱が可能あるいは加熱時間の速い定着ローラを有する画像形成装置について提案してある。
【0003】ここでは、パイレックスガラス、サファイヤ(Al23)、CaF2等のセラミック材や、ポリイミド、ポリアミド等の透光性樹脂を、定着ローラのローラ芯(基体)として使用するとともに、当該ローラ芯の内側に配設されるハロゲンランプやキセノンランプの如き熱線を効率的に吸収するように、前記ローラ芯の外側に、樹脂バインダにカーボンブラック、黒鉛、鉄黒(Fe32)や各種フェライト等の粉末を混入した熱線吸収層を焼き付け又は塗布等により形成し、更には、その外側にフッ素樹脂(PFA)チューブを被覆したり、フッ素樹脂塗料を塗布してなる離型層を設けて定着ローラとする事が開示されている。
【0004】また、定着ローラの他の構成として、ローラ芯の外側に、フィラーとしてシリカ、アルミナ、酸化マグネシウム等の金属酸化物の粉末を混入したシリコンゴムからなる熱線透過性のゴム層を形成する態様、更に、カーボンブラック、黒鉛、鉄黒や各種フェライト及びその化合物、酸化銅、酸化コバルト、ベンガラ等の粉末を混入した熱線吸収部材と、バインダと離型剤とを兼ねたフッ素樹脂塗料を混入配合し、熱線吸収層と離型層とを一体とした一体型熱線吸収層を形成する態様も開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記構成の定着ローラは、極めて短時間の内に、その表面温度を定着可能温度に到達せしめることが出来る有用なものである。
【0006】しかしながら、ローラ芯の外側(周面上)に熱線吸収層等、ある種の層を形成する場合の装置構成については、従来、確たる提案はされていない。
【0007】一つの態様として、成形型(以下、単に、型という)の内部所定位置に芯金となるパイプ(ローラ芯)を保持し、この型に、例えば、ゴムを流し込み架橋固化させる方法がある。
【0008】本願出願人は、型内部の所定位置に前記ローラ芯を位置固定させるために、ローラ芯の両端開口部にフランジの一部を挿入して一体化し、当該フランジを介して、前記型内部に前記ローラ芯を設置する構成で実験を行った。
【0009】ところが、ローラ芯として、特に、円筒状のガラス(以下、ガラスパイプという場合がある)を用いた場合、ガラスパイプの両端部において破損を生じる問題のあることが解った。
【0010】具体的には、前記フランジは、取り扱い上、鉄等の金属で作ることが望ましいが、型成形の際、注入される高温の液体状ゴムにより加温されたとき、ガラスと金属との熱膨張率の違いにより、フランジがガラスパイプを押し広げる状態となり、結果として、前述のような不具合を生じてしまう。
【0011】かといって、両者間にガタを持たせると、ガラスパイプと型との中心を精度良く合わせることができなくなり、形成される層の厚みが場所によって異なってしまう不具合があった。
【0012】また、ガラスパイプをローラ芯とする定着ローラを、定着装置内の支持枠に通常のベアリングを介して軸受けしようとしても、精度が十分に得られないことなどにより無駄が生じていた。
【0013】換言すれば、精度が低くまたバラツキがあることを考慮して、内径の大きな適宜の軸受けにより支持することが考慮されるが、そうなるとガタが大きくなり、当該定着ローラと圧接しながら回転する圧着ローラとの平行度がだしにくくなり、結果として、定着不良を惹起するという問題が発生することが解った。
【0014】本発明は上記点に鑑みなされたもので、主たる目的は、簡単な構成により、ローラ芯を保持しうるローラ芯保持装置を提供することにある。
【0015】なお、本願明細書における「ゴム」は、合成により製造されるエラストマーを指す。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、以下の構成により達成することができる。
【0017】(1)円筒状のローラ芯の両端開口部から、弾性体を介してフランジを圧入した事を特徴とする定着ローラ芯保持装置。
【0018】(2)ガラスからなる円筒状のローラ芯の両端開口部から、弾性体を外周に設けてなるフランジを圧入した事を特徴とする定着ローラ芯保持装置。
【0019】(3)ガラスからなる円筒状のローラ芯の両端部において、当該ローラ芯の外周に、弾性体を介して、フランジを一体的に設けた事を特徴とする定着ローラ芯保持装置。
【0020】(4)円筒状のローラ芯の両端開口部から、弾性体を介してフランジを圧入した定着ローラ芯保持装置を、成形型の内部所定位置に設置した後、注入口から液状のゴムを流し込み、当該ゴムを架橋固化させる事を特徴とする定着ローラの製造方法。
【0021】(5)円筒状のローラ芯の両端開口部から、弾性体を介してフランジを圧入したローラ芯保持装置を、内面に耐熱性のチューブを設けた成形型の内部所定位置に設置した後、注入口から液状のゴムを流し込み、当該ゴムを架橋固化させることにより、前記ローラ芯と前記チューブとを一体化した事を特徴とする定着ローラの製造方法。
【0022】(6)円筒状のローラ芯の両端開口部から、弾性体を介してフランジを圧入した定着ローラ芯保持装置を、成形型の内部所定位置に設置した後、注入口から液状のゴムを流し込み、当該ゴムを架橋固化させることにより得た定着ローラの外径を軸受けで支持した事を特徴とするローラ型定着装置を有する画像形成装置。
【0023】(7)円筒状のローラ芯の両端開口部から、弾性体を介してフランジを圧入したローラ芯保持装置を、内面に耐熱性のチューブを設けた成形型の内部所定位置に設置した後、注入口から液状のゴムを流し込み、当該ゴムを架橋固化させることにより得た定着ローラの外径を軸受けで支持した事を特徴とするローラ型定着装置を有する画像形成装置。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の一例を図面に基づいて説明する。
【0025】図1は、カラープリンタからなる画像形成装置の構成を示す概略図である。図において、10は像形成体である感光体ドラム(以下、単にドラムという)、11は各色毎の帯電手段であるスコロトロン帯電器、12は各色毎の画像書込手段である露光光学系、13は各色毎の現像手段である現像器、14は転写ベルトである。
【0026】前記ドラム10は、例えば、光学ガラスや透明アクリル樹脂等の透明部材によって形成される円筒状の基体の外周に、透明の導電層、a−Si層あるいは有機感光層(OPC)等の感光層(光導電層ともいう)を形成したものであり、導電層を接地した状態で図1の矢印で示す時計方向に回転される。
【0027】各色毎の帯電手段であるスコロトロン帯電器11、各色毎の画像書込手段である露光光学系12及び各色毎の現像手段である現像器13は、これらを1組として、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)および黒色(K)の各色の画像形成プロセス用として4組設けられ、図1の矢印にて示す感光体ドラム10の回転方向に対して、Y、M、C、Kの順に配置してある。
【0028】各色毎の帯電手段であるスコロトロン帯電器11は、それぞれ所定の電位に保持された制御グリッドと、例えば、鋸歯状電極からなる放電電極11aとを有し、前記ドラム10の感光層と対峙して取付けられ、トナーと同極性のコロナ放電によって帯電作用(本実施形態においてはマイナス帯電)を行い、感光体ドラム10に対し一様な電位を与える。
【0029】放電電極11aとしては、その他ワイヤ電極や針状電極を用いることも可能である。
【0030】各色毎の画像書込手段である露光光学系12は、前記ドラム10上での露光位置が、前述した各色毎のスコロトロン帯電器11に対して感光体ドラム10の回転方向下流側に位置するようにしてドラム10の内部に配置される。
【0031】それぞれの露光光学系12は、ドラム軸と平行に主走査方向に配列された像露光光の発光素子としてのLED(発光ダイオード)を複数個アレイ状に並べた線状の露光素子12aと、結像素子としての光集束性光伝送体(商品名:セルフォックレンズアレイ)12bと、不図示のレンズホルダとで構成される露光用ユニットであり、保持部材120に取付けてある。
【0032】前記保持部材120には各色毎の露光光学系12の他に、転写同時露光器12dおよび一様露光器12eが取付けられ、一体となって前記ドラム10の基体内部に収容される。
【0033】各色毎の露光光学系12は、別体の画像読み取り装置によって読み取られメモリに記憶された各色の画像データに従って前記ドラム10の感光層を裏面から像露光し、当該ドラム10上に静電潜像を形成する。
【0034】露光素子12aとしては、LEDの他、FL(蛍光体発光),EL(エレクトロルミネッセンス),PL(プラズマ放電)等の複数の発光素子をアレイ状に並べたものを用いることも可能である。
【0035】前記露光素子の発光波長は、通常Y、M、Cのトナーに対して透過性の高い780〜900nmの範囲のものが用いられるが、本実施形態においては裏面から像露光を行う方式であるため、カラートナーに対して透過性を十分に有しないこれより短い400〜780nmの波長でもよい。
【0036】各色毎の現像手段である現像器13は、前記ドラム10の周面に対し所定の間隙を保ち、当該ドラム10の回転方向と順方向に回転する円筒状の非磁性のステンレスあるいはアルミ材で形成された現像スリーブ131と、現像ケーシング138とを有し、現像ケーシング138の内部には、各々イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)および黒色(K)の一成分或いは二成分現像剤を収容している。
【0037】それぞれの現像器13は前記ドラム10と所定の間隙をあけて非接触に保たれており、現像スリーブ131に対して直流電圧と交流電圧を重畳した現像バイアスを印加することにより、非接触の反転現像を行い、ドラム10上に重ね合わせのトナー像を形成する。
【0038】14aおよび14bは前記転写ベルト14を張架するローラであり、14aが図示しない駆動源から動力を受け、前記転写ベルトを矢印方向に回転させるように構成してある。
【0039】15および16は、前記転写ベルト14を挟んで前記ドラム10と対向配置させた第1及び第2の転写手段である転写器および除電器、17は転写工程終了後の前記ドラム10を除電するためのAC除電器、18は除電後の前記ドラム表面を清掃するクリーニング装置で、クリーニングブレード180を有する。
【0040】20は、前記ドラム10上に形成されるトナー像が転写される用紙Pを収納してなるカセット、25は給紙ローラである。
【0041】用紙Pの移動路上には、搬送ローラ対R1乃至R5、前記転写ベルト14および熱ローラ型定着装置(以下、単に定着装置という)30等が付設してある。
【0042】44は前記ローラ14aと前記転写ベルト14を介して対向配置せしめた用紙分離用のAC除電器を示す。
【0043】前記定着装置30は、ハロゲンヒータ(ハロゲンランプ)300を内蔵し、当該ハロゲンヒータの周囲を回転しうる第1ローラ(第1定着ローラ)305と、前記第1ローラ305と圧接しながら回転しうる第2ローラ(第2定着ローラ)315とを有する。Tはニップ部を示す。
【0044】前記第1ローラ305のローラ芯は透光性基体からなり、実施の形態においては、外径28mm、肉厚1.5mmのガラスで構成した。
【0045】なお、前記ローラ芯の外側には、透明なシリコンゴム層を形成してあり、更に、その外側にカーボンブラックなどを混入させて光吸収率を高くしたPFA(パーフルオロアルコキシ)からなる耐熱性のチューブを被せてある。
【0046】前記第2ローラ315は適宜のローラ芯上に設けたシリコンゴム表面を有し、ハロゲンランプあるいはキセノンランプ等からなる適宜のヒータ310を内蔵している。
【0047】なお、図において46は、前記転写ベルト14と一体的に送られる転写後の用紙Pを確実に分離せしめるための分離爪で、前記ローラ14a上の転写ベルト14表面に対して先端を近接して位置づけてある。
【0048】以上のような構成を有する画像形成装置における、画像形成プロセスは次の通りである。
【0049】画像形成のスタートにより不図示のドラム駆動モータが始動し、ドラム10が図1の矢印で示す時計方向へ回転され、同時にイエロー(Y)のスコロトロン帯電器11が作動して前記ドラム10に所定の電位を付与する。
【0050】引き続き、Yの露光光学系12を介して第1の色信号すなわちYの画像データに対応する電気信号による画像書込が開始され、前記ドラム10の表面に原稿画像のYの画像に対応する静電潜像が形成される。
【0051】前記静電潜像はYの現像器13により非接触の状態で反転現像され、前記ドラム10上にイエロー(Y)のトナー像が形成される。
【0052】次いで、前記ドラム10に対して、Yのトナー像の上からマゼンタ(M)のスコロトロン帯電器11の帯電作用により電位が付与され、Mの露光光学系12によって第2の色信号すなわちMの画像データに対応する電気信号による画像書込により、Mの画像に対応する静電潜像が形成され、Mの現像器13による非接触の反転現像によって前記イエロー(Y)のトナー像の上にマゼンタ(M)のトナー像が重ね合わせて形成される。
【0053】同様のプロセスにより、シアン(C)のスコロトロン帯電器11、Cの露光光学系12およびCの現像器13によって、第3の色信号に対応するシアン(C)のトナー像が重ね合わせて形成され、更にその上に黒色(K)のスコロトロン帯電器11、Kの露光光学系12およびKの現像器13によって第4の色信号に対応する黒色(K)のトナー像が順次重ね合わせて形成され、感光体ドラム10の一回転以内にその周面上にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)および黒色(K)の4色の重ね合わせカラートナー像が形成される。
【0054】これらY、M、CおよびKの露光光学系12による前記ドラム10の感光層に対する画像書込は、当該ドラム10の内部より、前述した透光性の基体を通して行われる。
【0055】従って第2、第3および第4の色信号に対応する画像の書込は何れも先に形成されたトナー像の影響を全く受けることなく行われ、第1の色信号に対応する画像と同等の静電潜像を形成することが可能となる。
【0056】上記の画像形成プロセスによって像形成体であるドラム10上に形成された重ね合わせカラートナー像は、転写域において前記転写器15によって、用紙P上に一括して転写される。
【0057】この際、良好な転写がなされるように、前記ドラム10の内部に設けた転写同時露光器12dを付勢させ一様露光を行う。
【0058】転写工程終了後の前記ドラム10の周面上に残ったトナーは前記AC除電器17により除電作用を受けた後、クリーニング装置18によりクリーニングされ、これにより、前記ドラム表面は、次の画像形成に備えられる。
【0059】実施の形態においては、クリーニング後であって、次の帯電前に、例えば発光ダイオードを用いた一様露光器12eを作用させ、前記ドラム表面の先の画像形成における履歴を解消させる。
【0060】カラートナー像が形成された用紙Pは、AC除電器44による除電作用と、分離爪46とにより、転写ベルト14から分離され、定着装置30へと搬送され、当該定着装置において、前記トナー像は前記用紙P上に定着される。
【0061】両面画像記録がなされた記録紙Pは表裏を反転されて送られ、搬送ローラR3、R4、R5を介して装置上部のトレイへ排出される。
【0062】また、本発明に係わる定着ローラ(前述した第1定着ローラ或いは第1ローラ)を含む定着装置が用いられる画像形成装置の実施形態としてカラー画像形成装置にて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、モノクロの画像形成装置にも適用されるものである。
【0063】図2は熱ローラ型定着装置30の主要素である第1ローラ305および第2ローラ315の構成を説明するための模式的側断面図である。
【0064】図中、前記した部材と同一部材については同じ参照記号を付してある。図において、本発明に係わる第1ローラ305は、用紙P上の未定着トナー像と接触する側に設けてある。
【0065】第1ローラ305および第2ローラ315は所定の圧力を以て圧接(密着)され、作動時には圧接状態を保ちながら、接触部(ニップ部T)において同方向に回転し、加熱・押圧により未定着トナーを溶融し、定着させる。
【0066】前記第1ローラ305は、円筒状のガラスからなるローラ芯307と、当該ローラ芯307の外側(外周面)に設けた透明シリコンゴム層308と、更に、その外側に設けたカーボンブラックなどを混入させたPFAチューブからなる離型層309とを有している。
【0067】前記第2ローラ315は、例えば、アルミ材を用いた円筒状の金属パイプ316と、当該金属パイプ316の外周面に、例えば、シリコンゴム層317を被覆したことからなり、前記金属パイプ316の内部にヒータ310を配したソフトローラとして構成される。
【0068】前記第1ローラ305を構成する透光性基体307としては、結晶を析出することなく、熔融体が冷却固化された無機物であると定義されるガラスの他に、ハロゲンヒータ300(ハロゲンランプ)等の照射部材よりの光を透過するパイレックスガラス、サファイヤ(Al23)、CaF2等のセラミック材や、ポリイミド、ポリアミド等を使用した透光性樹脂等が使用でき、当該ローラ芯の内側に配設されるハロゲンランプやキセノンランプの如き熱線を効率的に吸収するように、前記透明シリコンゴム層の外側に、カーボンブラック、黒鉛、鉄黒(Fe32)や各種フェライト等の粉末を混入したフッ素樹脂(PFA)チューブを設け、熱線吸収層とすることができる。
【0069】また、定着ローラの他の構成として、前記の如きローラ芯の外側に、フィラーとしてシリカ、アルミナ、酸化マグネシウム等の金属酸化物の粉末を混入したシリコンゴムからなる熱線透過性のゴム層を形成するとともに、カーボンブラック、黒鉛、鉄黒や各種フェライト及びその化合物、酸化銅、酸化コバルト、ベンガラ等の粉末を混入した熱線吸収層と、バインダと離型剤とを兼ねたフッ素樹脂塗料を混入配合した離型層とを一体とした形の一体型熱線吸収層を形成してもよい等、定着ローラの構成に係わる設計の自由度は広い。
【0070】図3は、本発明に係わるローラ芯保持装置の第1の実施の形態および成形型による定着ローラ(第1ローラ)の製造方法を説明するための模式図である。
【0071】図においては、後述する成型用材料の注入口を除いて左右の構造が基本的に同じであるので、成形型は右側のみを示すこととする。
【0072】図中、307はローラ芯、308は既に成形した状態で示してあるが、熱線吸収層(ゴム層)である。
【0073】400はフランジで、円筒状の前記ローラ芯307を、後述する成形型の所定位置に位置づける際にローラ芯保持部材(保持装置)として機能する。
【0074】前記フランジ400は、前記ローラ芯の両端開口部からそれぞれ挿入(圧入)してあり、その円周上には互いに適宜の間隔をもって形成した複数の環状の溝403を有している。
【0075】405はシリコンゴムまたはフッ素ゴムで形成した環状の弾性体(Oリング)で、その一部は前記溝403中に埋没し、一部は当該フランジの外周よりも突出して、前記ローラ芯307の内面壁と適度な圧力を以て接触し、ローラ芯307とフランジとの一体化を達成している。
【0076】前記弾性体405は、前記溝403に対して脱着可能である。407は前記ローラ芯307と対向する縁部であり、一体化が完了した状態において、弾性体408を介して前記ローラ芯307の端部と係合している。
【0077】420は前記フランジ400の外側端部に設けた貫通孔で、成形後に前記フランジ400を前記ローラ芯307から分離させるとき分離部材(図示せず)を差し込むためのものである。
【0078】Jは軸で、前記ローラ芯307の両端部に設けたフランジを一体化している。409は、前記軸J上に設けたスペーサで適宜の間隔を以て配してある。
【0079】500は長手方向に同一の内径を有する成形のための型であり、550は成形装置側に設けた支持部材で、前記フランジ400の外側に突出した部分を介して前記ローラ芯307を所定の位置に位置づける機能を果たす。
【0080】570は前記成形材料(層形成材料)を注入するための注入口を示す。第1定着ローラ305の製造、具体的には前記ローラ芯307上にゴム層を形成する工程は次の通りに行われる。
【0081】まず、ローラ芯307の両端開口部を介してフランジ400をそれぞれ圧入するとともに、軸Jで両側のフランジをも一体化させて構体となした後、型500内に入れ、フランジ400の端部と支持部材550の凹部を係合させることにより、ローラ芯を成形型内部の所定位置に設置する。
【0082】前記ローラ芯307とフランジ400との一体化において、両者間のガタ分は弾性体405が吸収し、また、軸J1により両者の軸中心が相互に傾く事が防止され、ローラ芯の内周とフランジの外周が同心になる。
【0083】また、上記のような構体を前記型500に取付けたとき、当該型の内周と前記ローラ芯の内周も同心となる。
【0084】次に、注入口570から液状の層形成材料を所定圧力を以て注入する。次いで、層形成材料(ゴム)が、前記ローラ芯307の外径と型500の内面壁との隙間に充填したことを適宜の検知方法で検知して注入作業を停止し、層形成材料の熱架橋による固化を促す。
【0085】しかる後、型500内からローラ芯307を取り出せば、その外側にはローラ芯の中心に対して同一径である外径を有するゴム層が形成された第1定着ローラが現れる。
【0086】この後、前記貫通孔420に棒状の分離部材を挿入し、前記フランジ400を分離して、定着ローラを得る。
【0087】斯様にして得た第1定着ローラ305を定着装置の支持枠上に配した軸受けで受けることができ、簡単に第1定着ローラの組み込みができる。
【0088】その際、前記ゴム層を有する両端部を軸受け(ベアリング)で受けるようにすれば、当該第1定着ローラ305と圧接する第2定着ローラ315との間に安定した圧接状態を形成できる。
【0089】なお、軸受けを置かず、第2定着ローラとの接触部を含め、三点支持を構成するように、第1定着ローラ上の他の2カ所に可回転な押圧コロを設けた支持することも可能である。
【0090】図4は前記第1ローラ(第1定着ローラ)305をベアリングで支持した構成を示す部分的な模式図である。
【0091】図中、Wは支持枠、Bは前記支持枠上に設けたベアリング(軸受け)を示す。なお、前記構成における前記ローラ芯307に圧入されるフランジ400の長さ、溝403の数、溝間隔等は適宜決定でき、又、弾性体405としては、市販品の0リングが使用でき、着脱操作も容易であるが、これに限定されるものではなく、断面が矩形の帯状でも、他の形状でもよく、環状でなくともよい。
【0092】更に、溝の幅、深さは同じでも異なっていてもよく、弾性体の厚さも同一である必要はない。
【0093】要は、ローラ芯307に対するフランジの圧入がやりやすく、安定した一体化ができればよい。
【0094】図5は、ローラ芯保持装置の第2の実施の形態を示す部分的模式図である。前記第1の実施の形態に係わる芯ローラ芯保持装置(ローラ芯保持部材)と異なるところは、ローラ芯307の外側から、弾性体405を介してフランジ400を圧入し、一体化するように構成したところである。
【0095】なお、割愛したが、左側端におけるフランジとローラ芯との構成は、層形成材料の注入口570を除いて、図示した右側の端部におけるそれと同じである。
【0096】また、図中、前述の部材と同じ部材については同一の参照記号を付してあり、ローラ芯307の外側にゴム層を成形により形成するステップも第1の実施の形態と同じであるので説明は省略する。
【0097】本実施の形態における、前記ローラ芯に対するフランジの圧入部分の長さ、溝403の数や深さと幅、弾性体の形状等についても、前記第1の実施の形態と同様の事がいえる。
【0098】なお、実施の形態において、ガラスあるいは樹脂等の透光性材料からなる円筒状の基体をローラ芯としたが、例えば、当該ローラ芯が金属等、他の材料からなる場合でも、本発明に係わる芯保持装置が適用できることは言うまでもない。
【0099】また、前記実施の形態において、型の内周にPFAチューブを設置しておき、当該チューブ内にローラ芯を挿入した状態で、チューブとローラ芯の外周との間隙に層形成材料を流し込み、熱架橋・固化させれば、前記チューブと前記ローラ芯とを層形成材料を介して一度に一体化できる。
【0100】
【発明の効果】極めて簡単な構成でローラ芯を一体化保持できるとともに、当該ローラ芯の外側周のゴム層を高精度で成形することが可能となる。
【出願人】 【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカ株式会社
【出願日】 平成12年3月23日(2000.3.23)
【代理人】
【公開番号】 特開2001−265148(P2001−265148A)
【公開日】 平成13年9月28日(2001.9.28)
【出願番号】 特願2000−82006(P2000−82006)