| 【発明の名称】 |
電子写真装置用断熱材 |
| 【発明者】 |
【氏名】南 彰則
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| 【要約】 |
【課題】電子写真装置内に設置することのできる電子写真装置用断熱材を提供すること。
【解決手段】本発明の電子写真装置用断熱材は、難燃性かつ耐熱性の繊維シートとアルミニウム層を有するシートとの積層物をアルミニウム層を有するシートからなる袋内に充填し、真空状態に封入したものである。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 難燃性かつ耐熱性の繊維シートとアルミニウム層を有するシートとの積層物が、アルミニウム層を有するシートからなる袋内に、真空状態で封入されていることを特徴とする電子写真装置用断熱材。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は電子写真装置用断熱材に関する。例えば、複写機内部の発熱性部品の周りに使用することのできる断熱材に関する。 【0002】 【従来の技術】電子写真装置の内部には、カーボン粒子を紙などの複写シートに定着させるための定着ロールなどの発熱性部品があり、この定着ロールは複写中はもちろんのこと、複写しない待機時にも一定温度以上の高温に保たれている。一般的に、発熱性部品の周辺には高温で誤作動しやすい電子部品が組み込まれているため、従来はスペースを確保して排熱していた。近年、電子写真装置の小型化という流れがあるが、電子写真装置を小型化すると排熱するためのスペースを確保するのが難しいため、電子部品が誤作動しやすいという問題があった。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本発明者は、電子部品が誤作動しやすいのは発熱性部品の熱の影響を受けるためであるため、発熱性部品の熱が電子部品へ影響を与えないように、発熱性部品と電子部品との間に断熱材を設置すれば良いと考えた。しかしながら、従来の断熱材は電子写真装置内の発熱性部品ほど高温のものを対象としたものではないため、電子写真装置内に設置することが困難であった。本発明はこのような問題点を解決するためになされたものであり、電子写真装置内に設置することのできる電子写真装置用断熱材を提供することを目的とする。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明の電子写真装置用断熱材(以下、単に「断熱材」ということがある)は、難燃性かつ耐熱性の繊維シートとアルミニウム層を有するシートとの積層物をアルミニウム層を有するシートからなる袋内に充填し、真空状態に封入したものである。本発明の断熱材は、アルミニウム層を有するシートを備えていることにより、発熱性部品からの輻射熱を反射することができ、しかも積層物が真空状態で封入されていることにより、袋内における気体の対流による熱伝導を出来るだけ小さくすることができるため、断熱性に優れるものである。また、本発明の断熱材は繊維シートとして難燃性かつ耐熱性を有するものを使用しているため、電子写真装置のような200℃程度の高温となる条件下においても使用することができる。なお、前述のように、アルミニウム層を有するシートにより発熱性部品からの輻射熱を反射し、断熱材によって発熱性部品の温度を維持することができるため、電子写真装置の省エネルギー化に貢献できるという優れた効果も奏する。 【0005】 【発明の実施の形態】本発明に用いることのできる繊維シートは耐熱性と難燃性を有するものであるため、電子写真装置のような高温の発熱性部品を有するものに対して設置することが可能となった。本発明における「難燃性」とは、UL(Underwriters Laboratories)規格のV−1又はV−0をクリアすることをいう。また、「耐熱性」とは、示差熱量計により、昇温速度10℃/分で、室温から発熱性部品の温度より20℃高い温度まで測定しても、融解による吸熱ピークが生じないことをいう。この難燃性かつ耐熱性の繊維シートとして、例えば、ガラスやアルミナなどの無機繊維や、酸化アクリル、ポリエステル、芳香族ポリエステルなどの有機繊維からなる不織布、織物、編物或いはこれらの複合体などを用いることができる。このような繊維からなる繊維シートは固体熱伝導度が低く、断熱性が優れている。なお、繊維シートを構成する繊維は1種類である必要はなく、無機繊維と有機繊維とが混在しているなど、2種類以上の繊維から構成されていても良い。これらの中でも、ガラス繊維からなる不織布は耐圧縮性に優れているため好適に使用することができる。なお、難燃性かつ耐熱性を有し、真空圧縮時に繊維シートの厚さがへたり難いように、難燃性の結合剤を繊維シートに付与するのが好ましい。このような難燃性の結合剤としては、例えば、熱硬化性樹脂に難燃剤を添加した結合剤や熱硬化性樹脂に難燃性の官能基を導入した結合剤などがあり、前者としては、難燃剤として、含リンポリオール、テトラブロモビスフェノール、含ハロゲンポリフォスフェート、三酸化アンチモン、水酸化アルミニウムなどのリン系、ハロゲン系、無機系のものを添加したエポキシ樹脂やフェノール樹脂などがあり、後者としては、ハロゲン含有官能基やリン含有官能基を導入したエポキシ樹脂やフェノール樹脂などがある。この難燃性かつ耐熱性の繊維シートの真空状態における厚さは特に限定されるものではないが、0.2〜1mm程度であるのが好ましい。 【0006】このような難燃性かつ耐熱性の繊維シートに加えてアルミニウム層を有するシートが積層されており、発熱性部品からの輻射熱を反射できるため断熱性に優れている。このアルミニウム層を有するシートとしては、例えば、ポリエステルなどのプラスチックフィルムの片面又は両面にアルミ蒸着加工を行ったシート、アルミ箔、或いはアルミ箔とプラスチックフィルムとを接着複合したシートなどを用いることができる。なお、アルミニウム層を有するシートは輻射熱を反射することができるように、アルミニウムの光沢面(例えば、蒸着面)が発熱性部品側となるように積層するのが好ましい。また、難燃性かつ耐熱性の繊維シートとアルミニウム層を有するシートとの積層は何層づつでも良く、発熱性部品の温度によって適宜設定することができる。なお、難燃性かつ耐熱性の繊維シート及び/又はアルミニウム層を有するシートを2枚以上積層する場合には、アルミニウム層を有するシートの熱伝導を抑えることができるように、これらシートを交互に積層するのが好ましい。更に、後述のように、これらシートの積層物はアルミニウム層を有するシートからなる袋内に封入されるため、この袋を構成するアルミニウム層を有するシートの熱伝導を抑えることができるように、これらシートの積層物の両表面は難燃性かつ耐熱性の繊維シートから構成されているのが好ましい。 【0007】これらシートの積層物はアルミニウム層を有するシートからなる袋内に、真空状態で封入されており、袋内における気体の対流による熱伝導を出来るだけ小さくすることができるため、本発明の断熱材は断熱性に優れている。この袋を構成するアルミニウム層を有するシートは、例えば、ポリエステルなどのプラスチックフィルムの片面又は両面にアルミ蒸着加工を行ったシートや、アルミ箔とプラスチックフィルムとを接着複合したシートを用いることができる。なお、アルミニウム層を有するシートから袋を形成する際に、このシート同士の熱接着性を高める目的で、アルミニウム層を有するシートの内側(例えば、フィルムの非蒸着面、アルミ箔非接着面)に、耐熱性を損なわない範囲で、共重合ポリエステル、ポリプロピレン、或いはポリエチレンなどの低融点ポリマーをラミネート又は塗布加工しても良い。この袋を構成するアルミニウム層を有するシートは、前述の積層物を構成するアルミニウム層を有するシートと同じであっても異なっていても良い。また、袋を構成するアルミニウム層を有するシートは、アルミニウムの光沢面(例えば、蒸着面)が発熱性部品側となるように袋が形成されていると、より断熱性に優れている。前述のような積層物はアルミニウム層を有するシートからなる袋内に真空状態で封入されているが、本発明における「真空状態」とは、袋内の圧力が13.3Pa(パスカル)以下であることをいう。なお、断熱性の点から6.7Pa以下であるのが好ましい。本発明の断熱材は厚さ1〜5mmでも十分な断熱性を有するため、電子写真装置の小型化に貢献できるものである。 【0008】本発明の断熱材は、例えば、次のようにして製造することができる。まず、前述のような難燃性かつ耐熱性の繊維シートと、積層物を構成するアルミニウム層を有するシート、及び袋を構成するアルミニウム層を有するシートを用意する。次いで、難燃性かつ耐熱性の繊維シートと、積層物を構成するアルミニウム層を有するシートとを積層する。なお、難燃性かつ耐熱性の繊維シート及び/又はアルミニウム層を有するシートを2枚以上積層する場合には、これらシートを交互に積層するのが好ましい。また、これらシートの積層物の両表面が難燃性かつ耐熱性の繊維シートとなるように積層するのが好ましい。他方、袋を構成するアルミニウム層を有するシートをアルミニウムの光沢面(例えば、蒸着面)が外側となるように重ねた後、加熱、高周波或いは超音波シール法によって三辺をシールし、袋を形成する。次いで、この袋の中に前記積層物を挿入し、チャンバー中で圧力が13.3Pa(パスカル)以下となるまで脱気した後、残る一辺を同様にシールして、本発明の断熱材を得ることができる。 【0009】以下に、本発明の実施例を記載するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。 【0010】 【実施例】(実施例1)繊維径10μmのガラス繊維を、ブロム化エポキシ樹脂(商品名:エピクロン153、大日本インキ工業株式会社製)からなる結合剤により結合したガラス不織布(難燃性:UL V−0、融点:230℃以上)を6枚用意した。このガラス不織布の面密度は100g/m2であり、真空状態(2.7Pa)における厚さは0.5mmであった。また、厚さ12μmのポリエステルフィルムの片面にアルミニウムを蒸着したフィルムを5枚用意した。次いで、前記ガラス不織布と前記アルミニウム蒸着フィルムとを、前記ガラス不織布が両表面層となり、しかもアルミニウム蒸着フィルムの蒸着面が発熱性部品側となるように交互に積層して、積層物(厚さ:約3mm)を形成した。他方、厚さ50μmのポリエステルフィルムの片面にアルミニウムを蒸着したフィルムを2枚用意した。次いで、この2枚のアルミニウム蒸着フィルムを蒸着面が外側となるように重ねた後、三辺を加熱シールして挿入用袋を作成した。次いで、前記積層物を前記挿入用袋内に挿入し、チャンバー中で、圧力が2.7Paの真空状態になるまで脱気した後、残り一辺を加熱シールして、本発明の断熱材を製造した。 【0011】(比較例1)真空状態としなかったこと以外は実施例1と全く同じ構成の積層物と袋からなる、厚さ約3mmの断熱材(常圧状態)を製造した。 【0012】(比較例2)繊維シートとして、酸化アクリル繊維からなる目付1400g/m2、厚さ14mmのニードルパンチ不織布を用意した。他方、厚さ50μmのポリエステルフィルムの片面にアルミニウムを蒸着したフィルムを2枚用意した。次いで、前記2枚のアルミニウム蒸着フィルムを蒸着面が外側になるように、前記繊維シートの両面にゴム系接着剤によりラミネートし、厚さ約14mmの断熱材(常圧状態)を製造した。 【0013】(断熱性の評価)発熱体を設置し、この発熱体から20mm離れたところに実施例1及び比較例1〜2の断熱材を、アルミニウム蒸着面が発熱体側となるようにそれぞれ配置し、更に、前記発熱体から50mm離れたところに温度センサーを配置した。なお、発熱体から温度センサーまでの周囲には耐熱断熱材を配し、余分な熱が逃げないようにした。次いで、発熱体の温度を200℃に設定し、発熱体の温度と前記発熱体から50mm離れたところにおける温度が安定して定常状態に達した時点で、発熱体から50mm離れたところにおける温度を温度センサーにより測定した。この結果は表1に示す通りであった。 【0014】 【表1】
この表1から明らかなように、本発明の断熱材は断熱性に優れ、電子写真装置のような高温の発熱性部品を有するものの断熱材として使用すると、電子部品の誤作動を生じさせない程度まで断熱することができることがわかった。また、常圧状態の断熱材に比べて厚さを薄くできるため、電子写真装置の小型化に貢献できるものであることもわかった。 【0015】 【発明の効果】本発明の電子写真装置用断熱材は断熱性に優れているため、電子写真装置の断熱材として使用することができる。また、断熱材によって発熱性部品の温度を維持することができるため、電子写真装置の省エネルギー化に貢献できるという効果も奏する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000229542 【氏名又は名称】日本バイリーン株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年3月21日(2000.3.21) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2001−265138(P2001−265138A) |
| 【公開日】 |
平成13年9月28日(2001.9.28) |
| 【出願番号】 |
特願2000−77352(P2000−77352) |
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