| 【発明の名称】 |
画像形成方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】加藤 真治
【氏名】村山 久夫
【氏名】森田 哲也
【氏名】金矢 光久
【氏名】野口 浩一
【氏名】黒井 敏彦
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| 【要約】 |
【課題】画像形成信号の出力に応じてトナー補給を行う信号の積算カウント値分随時トナー補給を行う画像形成方法において、黒ベタ連続作像時のように、連続して多量のトナーを消費し、かつ、多量のトナー補給を必要とする場合でも、狙いとする画像濃度を維持すること。
【解決手段】電子写真方式の画像形成方法において、画像形成信号の出力に応じてトナー補給を行う信号を積算カウントし、そのカウント分随時トナー補給を行い、また、前記カウントの総量に基づいて、現像バイアス条件、潜像形成条件等を推論し、その推論結果に基づいて、複数の制御先を制御する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 電子写真方式の画像形成方法において、画像形成信号の出力に応じてトナー補給を行う信号を積算カウントし、そのカウント分随時トナー補給を行い、また、前記カウントの総量に基づいて、現像バイアス条件、潜像形成条件等を推論し、その推論結果に基づいて、複数の制御先を制御することを特徴とする画像形成方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は電子写真装置等の記録濃度の制御における画像形成方法に関し、より詳細には、常に適正な画像形成を行える画像形成方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】電子写真方式を用いた画像形成装置においては、所定の方法により担体上に形成された静電潜像が、現像装置からトナーと呼ばれる着色微粒子を供給されて現像される。トナーは、通常、静電潜像とは逆極性に帯電されており、静電潜像に静電的に吸着されることにより現像が行われる。 【0003】トナーを静電潜像とは逆極性に帯電される方法として、現像剤をトナーとキャリアで構成(一般に、このような現像剤を二成分系現像剤という)、両者を混合攪拌することにより互いに摩擦帯電させる方法が知られている。 【0004】ところが、二成分系現像剤を使用する現像方法では、トナーを十分に帯電させることができる反面、現像に際してはトナーのみが消費されるため、現像剤におけるトナー濃度(画像濃度)を常に一定に保つための制御が必要である。このために、記録濃度を制御するための画像形成方法として、現像剤のトナー濃度を測定し、トナー濃度に基づいて、トナー補給量を制御する方法が用いられている。 【0005】このような画像形成方法では、現像剤のトナー濃度を測定する方法として、たとえば、感光体上に基準となる静電潜像パターン(画像濃度関連値を検出するための検出用パターン)を作成し、これを現像した後、光学的センサを用いて現像画像の濃度を光電的に測定する間接的な現像剤トナー濃度測定方法や、現像剤の重量を測定したり、透磁率を測定したりするトナー濃度センサを用いて直接的な現像剤トナー濃度測定方法が用いられている。 【0006】ここで、光学的センサとしてPセンサ(フォトセンサ)を用いた場合を例として、従来の画像形成方法について具体的に説明する。 【0007】図52は、従来の画像形成方法を適用した複写装置を示し、コンタクトガラス板701上の原稿(図示せず)の画像は、第1ミラー702、第2ミラー703、インミラーレンズ704、および、第3ミラー705を介して感光体ドラム706の表面に投影される。感光体ドラム706の回転(図中では反時計方向)に同期して、第1ミラー702および第2ミラー703が所定の速度比で左方に走査駆動される。感光体ドラム706の静電潜像は、現像装置707の現像ローラ707aの現像剤(トナーとキャリアからなる二成分系現像剤)で現像される。このようにして感光体ドラム706の表面に形成されたトナー像は、転写チャージャー708で記録紙に転写される。記録紙は分離ベルト709で定着部(図示せず)に送られる。 【0008】一方、第1ミラー702のホームポジションにおける画像投影視野には、図示の如く、検出用パターンとなる白パターンP0 と黒パターンP1 が付されており、第1ミラー702が露光走査のために左方に駆動されると、感光体ドラム706上に白パターンP0 と黒パターンP1 の静電潜像が連続して形成される。 【0009】現像装置707と転写チャージャー708の間には、感光体ドラム706表面のトナー濃度を検出するためのPセンサ(フォトセンサ)710が配置されており、Pセンサ710の検出信号は増幅器711で増幅および波形整形されてA/Dコンバータ712でA/D変換(アナログ・デジタル変換)されてMPU(マイクロプロセッサ)713に出力される。 【0010】MPU713は、白パターンP0 と黒パターンP1 の対応トナー像の濃度比(VSP/VSG)を演算し、濃度比に基づいて、トナー供給量を定め、トナー供給量に対応する時間の間、ソレノイドドライバ714にソレノイド付勢指示を与える。ドライバ714は、ソレノイド付勢指示を入力するとクラッチソレノイド715に通電する。クラッチソレノイド715が通電されると、トナー切出しローラ716が回転し、トナーがトナー貯留槽より現像装置707へ供給される。 【0011】なお、717は感光体ドラム706を一様に帯電する帯電チャージャーを示し、718は帯電チャージャー717で帯電した感光体ドラム706表面の所定部分(白パターンP0 と黒パターンP1 が投影される部分)を除電するイレースランプを示す。 【0012】ここで、イレースランプ717の付勢を制御することにより、白パターンP0と黒パターンP1 の静電潜像が10枚コピーする毎に1回感光体ドラム706上に作成され、そのときのトナー濃度がPセンサ710によって検出される。 【0013】以上の構成において、記録濃度の制御動作を図53〜図55を参照して詳細に説明する。Pセンサ710を用いたトナー濃度検知は、感光体ドラム706上に現像されたパターン像の濃度変化を現像剤中のトナー濃度の変化として捕らえて、現像剤中のトナー濃度を制御するものである。 【0014】トナー濃度の検知時期は、図53に示すように、電源投入後にスタートキーが押下された時の1枚目とその後の10枚毎に行われ、トナー濃度が薄いと検知された場合は、つぎのトナー濃度検知時期まで10枚の間1枚毎にクラッチソレノイド715がON→OFFして、トナー切出しローラ716を介してトナーの補給を続ける。一方、イレースランプ717は、トナー濃度検知時期に同期してOFFし、感光体ドラム706上に白パターンP0 と黒パターンP1 の静電潜像が形成される。 【0015】白パターンP0 と黒パターンP1 のパターン像(現像後の像)がPセンサ710の位置に来ると、Pセンサ710は、発光ダイオードをONしてパターン像に光を照射し、反射光をフォトトランジスタで受光し、パターン像の濃度を検知する。 【0016】図54に示すように、Pセンサ710の出力は、トナー濃度が低い場合(白パターンP0 の場合) には反射光が強くなるので大きな値となり、トナー濃度が高い場合(黒パターンP1 の場合) には反射光が弱くなるので小さな値となる。MPU713は、Pセンサ710からの入力データが4回連続して 2.5Vより下がった時点より前の9〜16までの平均をとりVSGとし、Pセンサ710からの入力データが4回連続して 2.5Vより下った後、その後の9〜16までの平均をとりVSPとする。 【0017】現像剤中のトナー濃度が適正の時、図55(a)に示すように、VSGが4Vの場合、VSPは約0.44Vであるとすると、現像剤中のトナー濃度が低くなった場合、感光体ドラム706上に現像されるパターン像も薄くなるので、図55(b)に示すように、VSPは0.44Vより高くなる。一方、トナー濃度が高い場合には、図55(c)に示すように、パターン濃度が濃くなるので、VSPは0.44Vより低くなる。従って、VSPの値からトナー補給をするか否か判定することができる。実際には、VSGが必ずしも4Vではないので、VSPとVSGの比率を用いて、VSP/VSG= 1/9(≒0.44/4)を基準として、VSP/VSGの大小によりトナー補給を制御するものである。 【0018】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の画像形成方法によれば、トナー濃度が低くなった後にトナー補給を開始するため、トナーを多量に消費する原稿が続いた場合には、トナー濃度の変化が急激となり、安定したトナー濃度を得ることが困難となるという問題点があった。 【0019】また、従来の画像形成方法では、トナーを補給してからトナー濃度が濃くなるまでの間の時間遅れを考慮していないため、トナー濃度のバラツキの幅が大きくなる、換言すれば、制御精度が十分でないという問題点もあった。 【0020】また、無条件でコピー枚数10枚に1回の割合で検出用パターンを作成するため、たとえば、トナー消費量の少ない原稿から複数枚のコピーを取る場合、必要でない検出用パターンの作成を行ってコピーに消費するトナー量以上にトナーを消費するという問題点もあった。 【0021】また、常に、コピー枚数10枚に1回の割合でトナー濃度の検出を行うため、たとえば、トナーを多量に消費する原稿が続いた場合には、トナー量の変化に対応できないという問題点もあった。 【0022】また、従来の画像形成方法によれば、検出用パターンと検出用パターンの間に消費されるトナー消費量は、原稿の画素密度、および、経時環境等により大きく変化するため、常に、トナー消費量に見合った適切なトナー補給を行うことができないという問題点もあった。ここでは、検出用パターン間の原稿の画素密度の変化(換言すれば、トナー消費量の変化)が、光学的センサ出力のフィードバック系において外乱要因となっていおり、これを補ってトナー濃度に対する精度を向上させるには、検出用パターンの作成頻度を増やして、フィードバック量を増加させる方法が考えられるが、検出用パターンを頻繁に作成すると無駄なトナー消費の増加や、クリーニングにかかる負担の増加等の不具合が生じる。 【0023】一方、特開昭63−33704号公報に示されるように、画像形成信号を計数し、消費トナー量を検出する第1の検出手段と、現像ローラの稼働時間を求め、飛散して消費されるトナー量を検出する第2の検出手段とに基づいて、トナー補給を行ってトナー濃度を一定に保つものが開示されているが、画像形成信号と消費トナー量の関係は、経時環境による現像剤の劣化によるキャリアの帯電能力(CA)変動の影響を受けて、一定ではないため、現像装置の現像能力が変動してしまい、状態(経時環境)に対応して、理想の画像品質(トナー濃度)を維持することは困難であるという問題点があった。 【0024】また、一般に電子写真方式に用いられる二成分現像剤は、経時において現像剤劣化によるCA(キャリアの帯電能力)の低下があり、また、現像剤周辺の環境条件においても、低温低湿では電荷蓄積度が増してQ/Mが上昇し、高温高湿では電荷漏洩度が増してQ/Mが減少するという現像がある。このようにQ/Mに対して相互的に影響を与える因子が数多いにもかかわらず、換言すれば、制御目標に影響を与える多元的な多くの情報を考慮して最適な制御値を決定する必要があるにもかかわらず、1〜2の因子が単独に与える影響のみを考慮して制御値を決めていたため、状態の変化(経時環境)に対応することができず、高画像品質を維持できないという問題点もあった。 【0025】また、従来の画像形成方法では、ユーザが手操作によって画像濃度を調整する場合、濃い、薄いという曖昧な情報を、定量化された階段状の数値として入力して処理するため、必ずしもユーザ所望の画像濃度に調整することができないという問題点もあった。 【0026】また、トナーホッパー内のトナー残量が変化すると、トナー補給部材の輸送効率が変わるため、同一の条件でトナーを補給してもトナー補給量を一定に保つことができないという問題点があった。 【0027】また、黒ベタ連続作像時のように、連続して多量のトナーを消費し、かつ、多量のトナー補給を必要とする場合には、トナー量の変動が激しくなるため、狙いとする画像濃度を維持することが困難であるという問題点もあった。 【0028】また、従来の画像形成方法では、現像剤の劣化が検出された場合、現像剤の劣化要因の特定を行わずに、画像濃度の制御を行っているため、必ずしも最適な制御を行うことができないという問題点もあった。 【0029】従来の画像形成装置では、現像剤のおかれている温湿度環境を測定するための温湿度センサを現像装置の内部に配置しているため、温湿度センサがトナーで汚れて検知能力が低下するという問題点がった。 【0030】本発明は上記に鑑みてなされたものであって、画像形成信号の出力に応じてトナー補給を行う信号の積算カウント値分随時トナー補給を行う画像形成方法において、黒ベタ連続作像時のように、連続して多量のトナーを消費し、かつ、多量のトナー補給を必要とする場合でも、狙いとする画像濃度を維持することを目的とする。 【0031】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するために、電子写真方式の画像形成方法において、画像形成信号の出力に応じてトナー補給を行う信号を積算カウントし、そのカウント分随時トナー補給を行い、また、前記カウントの総量に基づいて、現像バイアス条件、潜像形成条件等を推論し、その推論結果に基づいて、複数の制御先を制御することを特徴とする。 【0032】 【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる画像形成方法の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。 【0033】〔実施の形態1〕図1は本発明の画像形成方法を適用した画像形成装置の一実施の形態の構成を示し、感光体ドラム(図示せず)上に形成された画像濃度関連値を検出するための検出用パターンを読み込むためのPセンサ(フォトセンサ)101と、Pセンサ101で検出した画像関連値をA/D変換(アナログ・デジタル変換)するA/Dコンバータ102と、デジタル変換された画像関連値を入力してVSP/VSG(=R)を求めるMPU103と、MPU103の出力をラッチするラッチ104と、ラッチ104の内容(前回のRの値)とMPU103から出力されたR(今回のRの値)との差dRを求める減算器105と、MPU103および減算器105からRおよびdRを入力して、トナー補給量の制御、および、エラー処理出力を行うファジィコントローラ106と、ファジィコントローラ106からトナー供給信号を入力し、対応する時間の間クラッチソレノイド108に通電を行うソレノイドドライバ107と、ファジィコントローラ106からエラー処理出力を入力してエラーの数をカウントするエラーカウンタ109とから構成される。 【0034】以上の構成において、本実施の形態における画像形成方法を説明する。ここでは、従来同様に10枚に1回検出用パターンを感光体ドラム上に作成して現像するものとする。 【0035】先ず、現像された検出用パターンをPセンサ101で読み取り、それをA/Dコンバータ102でA/D変換し、VSP/VSGをMPU103で計算する。この出力をファジィコントローラ106に入力すると同時に、そのVSP/VSG=Rの値と前記のRの値(ラッチ104の内容)との差dRを求めてファジィコントローラ106に入力する。ファジィコントローラ106は、表1のルールに従って、トナー補給量およびエラー処理出力を行う。 【0036】 【表1】
【0037】なお、ファジィコントローラ106では、R入力に対して図2(a)に示すメンバーシップ関数を設定しており、dR入力に対して図2(b)に示すメンバーシップ関数を設定しており、トナー補給出力に対して図2(c)に示すようなメンバーシップ関数を設定している。 【0038】ここで、たとえば、R=0.475 、dR=0.025 の入力があった場合、ファジィコントローラ106は表1のルール、および、図2(a)、(b)、(c)の各メンバーシップ関数に従って、図3に示すよに、トナー補給量を設定する。先ず、R=0.475 と図2(a)の各ルールのメンバーシップ関数の交点の値を計算する(交点がなければ0)。つぎに、dR=0.025 と図2(b)の各ルールのメンバーシップ関数の交点の値を計算する。続いて、各ルールの交点の計算値の最小値を計算する。 【0039】ここまでの計算によって、図示の如く、ルール1から0、ルール2から0.5 、ルール3から0.5 、ルール4〜14から0の値が得られる。つぎに、この値に対応するトナー補給出力のメンバーシップ関数の値(図2(c)のメンバーシップ関数の値)を求める。この例では、図3に斜線で示すルール2、3からトナー補給出力(中)と(大)の 0.5以下の面積が得られる(他は0である)。これらのルール1〜14の出力の合成を計算し、図中の右端部分に示す台形を得る。最後に脱ファジィ化処理を行いトナー供給量を決定する。脱ファジィ化処理は、一般的に合成出力の重心を計算することで行われ、ここでは5(g)が出力される。この値を用いて従来同様にコピー1枚毎にソレノイドドライバ107をONすることによりクラッチソレノイド108をONし、決められたトナー量を補給する。 【0040】さらに、ルール13および14の場合(Rが極小、あるいは、極大の場合)、エラーカウンタ109のカウントを+1し、連続して3回カウントされると、エラー処理としてトナー補給停止、および、エラー表示等を行うものである。 【0041】前述したように、本実施の形態の画像形成方法では、dRを使用することにより、Rのみの場合と比較して、濃度制御の精度が向上する。特に、濃度が急激に変化した場合の制御精度が顕著に向上する。 【0042】また、メンバーシップ関数を用いたファジィ推論を行うことにより、原稿の画像面積率が一定でなかったり、供給したトナーがトナー濃度に反映されるまで時間遅れがある等の制御関数で定義しにくい要因を、近似的に処理することが可能となり、記録濃度制御が頑健になる。 【0043】本実施の形態では、MPU103TOファジィコントローラ106、ラッチ104、および、減算器105をそれぞれ分けているが、全てソフト処理としてMPUで行う構成としても良いのは勿論である。 【0044】なお、電源投入時は、ランチ104に値がラッチされておらず、dRが大きな値になる可能性があるので、電源投入時はRのみで制御するか、あるいは、電源OFF前に前の値をバッテリーバックアップして、その値を電源投入時にラッチする等の処理が必要である。 【0045】〔実施の形態2〕図4は、本発明の実施の形態2の構成を示す。本実施の形態は、〔実施の形態1〕の構成に、加減算器110、リミッタ111、および、ラッチ112から成るイレース制御の出力部を加えたものであり、その他の構成は共通に付き説明を省略する。 【0046】以上の構成において、本実施の形態の画像形成方法の制御動作を詳細に説明する。本実施の形態では、イレース制御の出力部によって検出用パターンの発生枚数を制御するものであり、この検出用パターンの発生枚数出力用メンバーシップ関数を図5(a)に示す。また、そのルールを表2に示す。 【0047】 【表2】
【0048】ここで、R=0.475 、dR=0.025 の入力があった場合、〔実施の形態1〕と同様にトナー補給量としては5gが出力される。一方、ルール1〜17のうちルール2、3がマッチングするので、検出パターン間隔は、ルール2および3がP、その他が0となり、図5(b)に示す合成出力が得られ、脱ファジィ出力+5が得られる。 【0049】この結果より、前回の検出パターン間隔(ラッチ112の内容)に+5したものが加減算器110より出力される。たとえば、前回が10枚ならば、検出パターン間隔は15枚、前回が13枚ならば18枚となる。但し、加減算器110の出力はリミッタ111によって最大値を20枚、最小値を5枚に制限されるため、加減算器110から20枚より大きい値、あるいは、5枚より小さい値が出力されても、ラッチ112にはそれぞれ20枚あるいは5枚として記憶される。 【0050】このように変化の少ない所では、検出パターン発生間隔を長くしてトナー消費を少なくし、変化の激しい所では検出パターン発生間隔を短くすることにより、トナー補給制御の制御精度の向上を図ることができる。なお、電源投入時に、検出用パターン発生間隔を、たとえば、10枚に設定してラッチしておく必要がある。 【0051】〔実施の形態3〕図6は、本発明の実施の形態3の構成を示す。本実施の形態は、実施の形態2の構成に、ラッチ113〜116と、平均化回路117と、減算器118とを加えたものであり、その他の構成は共通に付き説明を省略する。 【0052】以上の構成において、本実施の形態の画像形成方法の制御動作を詳細に説明する。実施の形態2と比較した場合、ファジィコントローラ106の出力は同じで、入力部にiRを加えたものである。このiR入力は、今回のR入力に対しそれまでの4回のR入力をそれぞれラッチし、計5回のRの値を平均化し、その値と今回の値との差(今回−平均値)を用いるものである。 【0053】iR入力用のメンバーシップ関数を図7に示す。また、そのルールを表3に示す。表3のルールを参照してiRの考え方を説明する。たとえば、ルール8、9に適合するRの値が中で、dRがNLの場合(たとえば、今回のRが0.45、前回のRが0.6 のような場合)、実施の形態2においてはトナー補給を停止していたが、本実施の形態では、今までの平均値が今回の値より以上、すなわち、平均値が中以下の場合、前記の0.6 を異常値とみなし、トナー補給出力のルール8を小とし、平均値の差がN、すなわち、平均値の中よりも大きい場合、トナー消費が急激である(急激に減少したもの)として、実施の形態2と同様にルール9によりトナー補給を停止するものである。これによってさらに制御精度を向上させることができる。 【表3】
【0054】また、ここではiRに差分値を用いてルールを簡略化したが、平均値そのものを入力することも可能である。その場合には、 となり同様の制御を行うことができる。 【0055】〔実施の形態4〕図8は、実施の形態4の画像形成方法を利用した画像形成装置の構成を示す説明図であり、図において、400は画像読取部であり、410は画像読取部にて読み取った画像情報を記録紙に転写する作像部である。 【0056】画像読取部400は、原稿を載置するコンタクトガラス401と、コンタクトガラス401に載置された原稿に対して、移動しながら光を照射する光源402と、光源402と共に移動し、原稿からの反射光を偏向するミラー403と、同様にミラー103からの反射光を所定方向へ偏向するミラー404、405と、ミラー405からの反射光を集束させるレンズ406と、レンズ406からの光を読み取るCCD407とから構成されている。 【0057】作像部410は、高速で回転してレーザビームを等角度で走査するポリゴンミラー411と、ポリゴンミラー411により等角度で走査されたレーザビームを感光体ドラム414面上において等間隔になるように補正するfθレンズ412と、fθレンズ412からのレーザビームを感光体ドラム414に導くミラー413と、静電潜像を形成する感光体ドラム414と、感光体ドラム414の表面を均一に帯電する帯電チャージャ415と、帯電チャージャ415による帯電処理後、ミラー413により導かれたレーザビームによる露光により形成された静電潜像を顕像化する現像装置416とを有する。 【0058】また、所定サイズの記録紙を収納し、装置本体に対し着脱自在に構成されている給紙カセット417、418と、給紙カセット417、418から1枚毎に記録紙を転写部方向へ搬送する給紙ローラ417a、418aと、給紙ローラ417a、418aにより給紙された記録紙を所定のタイミングをとって転写部に送り出すレジストローラ419と、レジストローラ419により送り出された記録紙に対し感光体ドラム414上の像を転写する転写チャージャ421aと、転写処理後、記録紙を感光体ドラム414から分離する分離チャージャ421bと、分離チャージャ421bにより感光体ドラム414から分離された記録紙を定着ユニット422方向へ搬送する搬送ベルト420と、転写処理後における記録紙上の像を定着させる定着ユニット422と、転写処理後における感光体ドラム414表面の残留トナーを除去するクリーニングユニット423と、感光体ドラム414表面の残留電荷を除去する除電ランプ424とから構成されている。 【0059】なお、425は給紙カセット417、418周辺に配置され、湿度を検知する湿度センサ、記録紙の給紙間隔を検知するタイマおよび記録紙の厚みを検知する紙厚センサを示し、426は転写前露光を実行するPTL、427は記録紙の電気抵抗値を検知する抵抗値検知部、428は転写チャージャ421a、分離チャージャ421bの使用時間を積算するタイマである。 【0060】また、本実施の形態では、感光体ドラム414として一帯電有機感光体を使用し、現像剤としてマイナス帯電トナーを含有する2成分現像剤を使用する反転現像システムを利用している。さらに、レーザビームの点灯時間は、画像形成信号として、トナー補給量を決定するために後述する積算カウンタ504によって順次積算カウントされる。 【0061】以上の構成において、その動作を説明する。第1に画像読取部400において、コンタクトガラス401上に載置された原稿は、光源402により照明され、その反射光がミラー403、404、405、および、レンズ406を介してCCD407に読み取られる。CCD407に読み取られた画像情報は所定の画像処理を経て、半導体レーザ(図示せず)からレーザビームとして出射される。 【0062】レーザビームはポリゴンミラー411、fθレンズ412、ミラー413を介して感光体ドラム414へ導かれる。一方、感光体ドラム414は事前に帯電チャージャ415によりその表面を均一に帯電されており、上記レーザビームにより露光されて静電潜像を形成する。このときの感光体ドラム414の表面電位は通常地肌部電位(暗部電位)VD が約−800V、画像部電位(明部電位)VLが約−100Vに設定されており、現像バイアス電位VB の約−600Vとの電位差で現像される。感光体ドラム414上に形成された静電潜像は現像装置416により顕像化され、該顕像は給紙カセット417、418から給紙ローラ417a、418a、および、レジストローラ419によって搬送された記録紙に対し、転写チャージャ421aにより転写される。 【0063】像が転写された記録紙は、分離チャージャ421bにより感光体ドラム414より分離され、転写ベルト420により搬送されて定着ユニット422に入り定着処理を経た後、装置外部へ排出される。また、転写処理を終了した感光体ドラム414はクリーニングユニット423により残留トナーが除去され、除電ランプ424により残留電荷が除去された後、次回の画像形成処理に備えて待機状態となる。 【0064】また、図8に示したPTL426は転写チャージャ421aにより転写処理前に感光体ドラム414に光照射することにより、感光体ドラム414上の余分な電荷を消滅させる。 【0065】ここで、画像形成領域外の感光体ドラム414上には、コピー枚数10枚に一度、画像濃度制御用の検出用パターンが形成され、感光体ドラム414に近接して対向配置された反射型の光学的センサで基準画像(顕像化した検出用パターン)の反射率に対応した検知信号電圧VSPおよび基準画像内感光体ドラム414の面の検知信号電圧VSGが出力され、狙いの画像濃度に対応するVSP/VSGと比較することによって、画像濃度の高低を判定している。 【0066】図9を参照して、実施の形態4における制御のフローを説明する。ファジィコントローラ502に、VSP/VSG値、および、ラッチ501を介して前回のVSP/VSGとの差分が入力されると、ファジィコントローラ502は、単位画像形成信号に対するトナー補給量の変更度合を推論し、単位補給量当たりのトナー補給量(ここでは、変更度合)を決定する。単位画像形成信号当たりトナー補給量記憶・読み出し部503は、ファジィコントローラ502で決定した変更度合に応じた単位画像形成信号当たりトナー補給量を記憶する。画像形成信号(レーザビームの点灯時間)は積算カウンタ504に随時入力され、先に決定された単位補給量当たりのトナー補給量単位補給量に基づいて、画像形成信号に見合ったトナーが補給されるようにトナー補給クラッチ505をオン、オフするタイミングが制御される。 【0067】つぎに、ファジィコントローラ502における推論過程を以下に示す。ファジィコントローラ502は、言語的に表現された制御ルールを定量化し、実際の数値に置き換え可能にしたものである。すなわち、ルールの作り方によって、推論結果、ひいては制御能力が大きく変わってしまうため、この制御ルールの表現方法は非常に重要であり、ここで使用するパラメータを的確に選択する必要がある。 【0068】実施の形態4では、目標とする画像濃度を表すものとして、光学的センサのVSP/VSGを用い、その履歴を情報として取り込むことによって未来の画像濃度を推定することができるので、常時画像濃度が所望の濃度になるように単位画像形成信号当たりのトナー補給量を前もって切り替えるようになっている。なお、ここで制御対象および制御量として、単純なトナー補給量ではなく、単位画像形成信号当たりのトナー補給量とすることで、顕像パターン(検出用パターン)間に作成される画像の情報量(換言すれば、トナー消費量)によって制御精度が変動するのを防いでおり、単純なトナー補給量にした場合と比較して、制御精度を大きく向上させることができる一つの要因となっている。 【0069】また、実施の形態4では、総合的な推論に、ファジィ推論を用いており、画像濃度が薄いというあいまいな概念は、光学的センサのVSP/VSGが低いという表現に置き換えることで論理的に推論が可能であり、これらは言語的ルールによって表4に示すように表現される。 【0070】実施の形態4によるルールは前件部(もし〜なら)と後件部(〜とする)からなっている。 【表4】
【0071】これらの7個のルールは、図10(a)、(b)、(c)に示すようなメンバーシップ関数により、定量的にファジィ変数として表され、演算可能となる。実施の形態4においては上記7個のルールを用いて推論しているが、特にこれに限定するものではなく、さらにルールの数を増やしてきめ細かい制御を行うことも可能である。前件部における推論演算は、通常の方法により、先ず、入力に対して前件部の適合度を入力値と前件部変数のMAXを取ることによって求め、後件部変数と前件部適合度のMINをとってそのルールの結論とする。与えられた全てのルールについてそれぞれの結論を求めた後、全結論のMAXを取ることにより最終的な推論結果として、設定したQ/Mに対して目標とすべき単位画像形成信号当たりのトナー補給量が得られる。 【0072】ここで、具体的に、もしVSP/VSGが少し低く、かつ、変化率が少し+ならの場合に関して計算例を示すと、先ず、これらの入力によって先のルール1〜8を用いて狙いの補給量を演算する。図11に示すように、たとえば、VSP/VSG=0.05、その前回との差分=−0.075という条件に対して、ルール7ではVSP/VSG=0.05はVSP/VSGが中ぐらい低いという集合に0.30のグレード(属する度合)であるというように各ルールに属する各メンバーシップ関数との交点を計算する。この交点のうち、最小の値(ルール7では0)の計算を行い、結論を求める。全てのルールに関して同様に結論を求めた後、合成出力によって全ての結論のMAXをとり(図中の斜線で示す部)その重心を求めることで推論結果(ここでは、単位画像形成信号当たりのトナー補給量の変化度合:×1.2)が得られる。 【0073】単位画像形成信号当たりのトナー補給量は記憶・読み出し部503に記憶されており、かかる変更度合に基づいて書換えられ、決定される。たとえば、0.275g/1秒分のレーザビームの発光時間×1.2によって0.33g/1秒分のレーザビームの発光時間が決まる。実施の形態4においては、積算カウンタ504内の積算定数として、トナー補給ローラの回転時間とトナー補給量の関係が比として0.3g/secに設定されており、トナー補給クラッチ505のオン、オフ時間は、この0.3g/secと単位画像形成信号当たりのトナー補給量に基づいて、画像形成信号を積算カウントした量で順次制御される。 【0074】従って、今、0.2秒分のレーザビームの点灯時間が積算されていれば、トータルで0.33g/1sec×0.2sec÷0.3g/1sec=0.22sec間、トナー補給クラッチをオンすることで、必要なトナー0.066gを補給することになる。ここでレーザビームの点灯時間が何秒分になったら、トナーを補給するかは、システムによって任意であるが、実施の形態4では0.2secとしている。 【0075】このような方法で制御することにより、消費量に応じて随時トナー補給を行い、コピー枚数10ごとに画像濃度が一定になるように、単位画像形成信号当たりのトナー補給量をファジィ推論を用いて細かく補正しているため、従来のPセンサやトナー濃度センサによる画像濃度(もしくはトナー濃度)の制御に比較して、経時環境変動、原稿の種類に対する応答性が良く、常に画像濃度を所望の濃度に制御することが可能である。 【0076】また、ファジィルール(推論ルール)の変さらによって、異機種の画像形成装置のプロセス制御にも適応可能である。さらに、二次的な効果として開発期間、開発コストの低減等を図ることができる。 【0077】〔実施の形態5〕実施の形態5で使用する画像形成装置は、トナー濃度(T.C)が随時検出できるように現像装置内部にトナー濃度センサが組み込まれていること以外は、実施の形態4と同様であるので図示および説明を省略する。ここで、トナー濃度センサ(図示せず)は0.5secおきに平均的なデータが取り込めるようになっている。 【0078】トナー濃度センサとしては、トナー濃度(以下、T.Cと記載する)の変化による透磁率の変化を電圧の変化として出力するタイプのものであり、狙いのT.Cに対する出力電圧との比較によってT.Cの高低を判定している。 【0079】図12を参照して、実施の形態5における制御のフローを説明する。ファジィコントローラ514に、狙いのT.C記憶読み出し部511、ラッチ512、および、差分計算513を介して、T.Cの狙いの値との差分、T.Cの前回との差分が入力されると、ファジィコントローラ514は、その値に応じて単位画像に対するトナー補給量(ここでは、変更度)を推論し、単位画像形成信号当たりトナー補給量記憶・読み出し部517は、ファジィコントローラ514で決定した変更度に応じた単位画像形成信号当たりトナー補給量を記憶する。 【0080】画像形成信号(レーザビームの点灯時間)は積算カウンタ518に随時入力され、先に決定された単位補給量当たりのトナー補給量に基づいて、画像形成信号に見合ったトナーが補給されるようにトナー補給クラッチ519をオン、オフするタイミングが制御される。また、ラッチ515および差分計算516を介して、VSP/VSGの狙い値との差分、および、VSP/VSGの前回との差分が入力されると、その値に応じてT.Cの狙いの値を変更する。 【0081】実施の形態5では、目標とする画像濃度を表すものとして、光学的センサのVSP/VSGを用い、その履歴を情報として取り込むことによって、画像が安定した状態であるかどうかによって、狙いのT.Cを変えるべきかどうか判断している。これは、画像濃度が不安定な状態にあるのに狙いのT.Cを変えてしまうと、トナー補給に時間遅れがあるために最終目標とする画像濃度が狙いに集束せず発散する恐れがあるためである。また、狙いのT.Cに対して実際のT.Cとの差分、および、T.Cの履歴を情報として取り込むことによって、未来のT.Cを推定することができ、常時T.Cが狙いにあるように単位画像形成信号当たりのトナー補給量を前もって切り替えるようになっている。なお、ここで制御対象および制御量として、単純なトナー補給量ではなく、単位画像形成信号当たりのトナー補給量としているのは実施の形態4と同様な理由による。 【0082】また、実施の形態5では、総合的な推論に、ファジィ推論を用いており、画像濃度が薄いというあいまいな概念は、光学的センサのVSP/VSGが低いという表現に置き換えることで論理的に推論が可能であり、これらは言語的ルールによって表5に示すように表現される。 【0083】実施の形態5によるルールは前件部(もし〜なら)と後件部(〜とする)からなっている。 【表5】
【0084】これら10個のルールは、図13に示すようなメンバーシップ関数により、定量的にファジィ変数として表され、演算可能となる。ここで具体的に、もし、T.Cが狙いの2%に対して1.5%で、前回T.Cとの差分が−0.5%である場合の単位画像形成信号当たりのトナー補給量の変化度合を演算してみると、×1.2となる。VSP/VSGに関しても同様に演算することによって、狙いのT.Cを補正することができる。これ以降のトナー補給ローラの回転制御方法は実施の形態4と同様である。 【0085】このような方法で制御することにより、実施の形態4で示した画像濃度(VSP/VSG)と単位画像形成信号当たりのトナー補給量の関係の間に、さらに、トナー濃度、画像形成信号という常時検知可能なパラメータを導入し、かつ、ファジィ推論を用いて、これらの関係を細かく補正し、制御しているため、実施の形態4の効果に加えて、Pセンサパターンの作成回数を減少させることができる。 【0086】なお、実施の形態5において、VSP/VSGの代わりに、図14に示すような入力手段を用いて、ユーザが所望の濃度をあいまいに入力することも可能である。この場合のルール8〜10は表6のようになる。ここでの入力はコピー毎に行われる。 【0087】 【表6】
【0088】これらのメンバーシップ関数については、VSP/VSGの場合と同様である。このようにメンバーシップ関数にユーザ入力の濃いあるいは薄いというあいまいな情報を取り入れることによって、あいまい性を数値化し、適切に制御することが可能となる。 【0089】〔実施の形態6〕実施の形態6では、実施の形態5における光学的センサの代わりに、温湿度センサ、感光体の動作時間カウンタが設けられた装置を使用する。図15を参照して、制御フローを説明する。実施の形態6では、総合推論にファジィ推論を用いている。ファジィコントローラ520は、温湿度センサからの温湿度、および、現像装置の動作カウンタの入力があると、その値に応じてファジィ推論を行い、狙いのT.Cを出力する。差分計算522は、狙いのT.C、現状のT.C、および、ラッチ521を介して前回のT.Cを入力し、狙いのT.Cとの差分、および、この差分の変化率を出力する。ファジィコントローラ523は、実施の形態5と同様にT.Cに対する推論を行い、単位時間当たりのトナー補給量の記憶・読み出し部524、積算カウンタ525を介してトナー補給クラッチ526を制御する。 【0090】一般的に、電子写真方式で用いられる2成分現像剤は、経時において現像剤劣化のため、CA(キャリアの帯電能力)が低下する。また、現像剤周辺の環境条件においても、低温低湿では電荷蓄積度が増すため、Q/Mが上昇し、高温高湿では電荷漏洩度が増すため、Q/Mが減少するという現象がある。そこで、本実施の形態では、これらの関係をルール化することによって、光学的センサ無しでも現像装置の現像能力を予測し、制御するものである。すなわち、経時における現像剤劣化を現像装置の動作カウンタから予測し、現像剤周辺の環境条件におけるQ/Mの変動を温湿度センサによって予測し、現像装置の現像能力を制御可能としている。なお、トナー濃度に関しては実施の形態5と同様の考え方である。 【0091】つぎに、実施の形態6における推論のルールを表7および表8に示す。実施の形態6によるルールは前件部(もし〜なら)と後件部(〜とする)からなり、ルール1〜ルール9はファジィコントローラ520のもの、ルール10〜ルール16はファジィコントローラ523のものである。 【0092】 【表7】
【0093】 【表8】
【0094】これら16個のルールは、図16に示すようなメンバーシップ関数により、定量的にファジィ変数として表され、演算可能となる(なお、ルール10〜16については図13と同様である)。ここで具体的に、もし現像装置の動作時間が80hで、かつ、温湿度が20℃50%であった場合の狙いのT.Cを演算してみると3%となる。単位画像形成信号当たりのトナー補給量に関しては実施の形態5と同様である。また、以降のトナー補給ローラ回転制御は実施の形態4と同様であるので説明を省略する。 【0095】このような方法で制御することにより、実施の形態5における光学的センサを省略することができる。このため、検出用パターンを作成することによる無駄なトナー消費、および、クリーニング装置にかける負担、コピースピードの低下等を防止することができる。なお、実施の形態6においても実施の形態5と同様に光学的センサを組み合わせて使用することも勿論可能であり、この場合の効果としては、感光体の表面電位が使用枚数等によって変動するような場合においても、従来と比較して光学的センサの作成回数を減少させても画像濃度を所望の濃度に保つことができる。 【0096】〔実施の形態7〕実施の形態7における画像形成装置の構成は図8で示した構成(実施の形態4と同様)で、詳細は省略するが現像装置内のトナーホッパー内のアジテータにかかるトルクが測定できるようになっているものとする。このアジタータトルクは、ホッパー内のトナー容量によって変わるものである。また、トナー補給ローラの回転数は、本体メイン制御板から自由に変更できる構成とする。なお、図8の構成から明らかなようにトナー補給ローラの回転数は、アジテータトルクに直接的に影響を与えるものではない、また、総合推論にはファジィ推論を用いた。 【0097】トナー補給ローラの回転によってトナー補給を行うタイプの画像形成装置においては、図17に示すように、同じ回転数ではホッパー内のトナー残量によって実際のトナー供給量が変わる。そこで、実施の形態7においては、アジテータトルクに基づいて、トナー補給ローラの回転数をファジィ制御することによって、トナー補給ローラの回転時間とトナー補給量の関係が、常に0.3g/secを維持するように設定することで、この問題を解決するものである。 【0098】図18を参照して、実施の形態7における制御フローを示す。実施の形態7において、アジテータトルク(すなわち、ホッパー内トナー残量)が5秒おきに前回値との差分とともにファジィコントローラ530に入力され、ファジィ推論され、トナー補給ローラの回転制御量が決定される。 【0099】ここで、トナー補給ローラの回転数を変えているのは、単位画像形成信号当たりのトナー補給量を一定にするためであり、このためアジテータトルクによって、間接的にトナー残量を測り、実際のトナー補給量が一定になるようにトナー補給ローラの回転数を制御している。これらの制御ルールは表9のように表現することができる。 【0100】 【表9】
【0101】これらの5個のルール全てに関して、図19に示すようなメンバーシップ関数を作成し、推定を行い補正量を決定する。たとえば、アジテータトルクが50kg/cm2 、前回との差分が−5kg/cm2 の時、トナー補給ローラの回転数は205RPMと推論される。 【0102】このような方法を用いることにより、トナーホッパー内のトナー残量が少ないときでも、トナー補給量を所望の量に保つことができる。なお、実施の形態7においては、トナー補給ローラの回転数を変えているが、トナー補給時間を長くするようにしても良いのは勿論である。 【0103】〔実施の形態8〕実施の形態8における画像形成装置は、実施の形態4と同様であるが、トナー補給条件の他に、潜像形成条件、現像バイアス条件の変更が既知の方法で可能な構成である。これによって現像装置とは独立に、現像ポテンシャル(VL −VB)を変えることにより、実際の現像量を変えることができる。実施の形態8では、現像装置の狙いの現像ポテンシャルに対する現像能力が落ちても、その低下分を現像ポテンシャル(VL −VB )を変えることによって補い、狙いの現像量(画像濃度)を維持するものである。 【0104】前述した実施の形態4〜実施の形態6に示したように画像形成信号に基づいてトナー補給を行う装置においては、狙いのT.C(トナー濃度)に達していない場合、その差分は未だトナー補給されていないトナー補給信号の残分で予測することができる。実施の形態8は、これを利用したものであり、図20のその制御フローを示す。総合推論にはファジィ推論を用いており、トナー補給信号積算カウンタ540からトナー補給信号の残分(トータルカウント)がファジィコントローラ542に入力されると、ファジィコントローラ542は、その量に従ってファジィ推論を行い、制御先と制御量の決定を行う。 【0105】ここで、制御先として現像バイアス543、帯電露光544の二つ(二つ以上でも良い)を持っているのは、基本的には現像バイアス543を変える方が対応速度が速いので望ましいが、変えられる範囲が限られているため、必要な現像ポテンシャルに応じて制御先を変える必要がある。トナー補給信号は随時積算されて、カウントされ、適当なトナー補給信号が出力されてトナー補給クラッチ541がオン、オフされる。実施の形態8では、さらにこのカウント値に基づいて、補給時間信号に応じて、ファジィ推論を行い、制御先を決定し、制御を行う。 【0106】制御フローとしては、1フレームの画像信号が出力された後(露光後)、トータルカウントの残りと前回値との差分によって、トナー補給以外の制御先を表10に示すルールによって推論し、現像バイアス、グリッド、露光条件を選択して制御を行う。なお、この補正は毎回リセットされ、初期状態(VD =−800V、VL =−50V、VB =−600V)に戻り、再び推論結果により制御されるようになっている。 【0107】 【表10】
【0108】これらの6つのルール全てに関して図21に示すようなメンバーシップ関数を作成し、推定を行い、制御先と制御量を決定する。たとえば、積算されたトータルカウント値(すなわち、補給されていないトナーの補給時間)が20secで、前回との差分が−1secであった場合、現像バイアスを設定値から−100Vプラス−50Vの計−150V上げ、露光量を+100V分上げるようにして、狙いのT.Cに対して補給できないトナーの分だけ画像濃度の低下するのを防いでいる。 【0109】ここで、帯電電位と現像バイアスの間にはある一定以上の電位差を保って、キャリア付着の防止を図っていることは言うまでもない。これによって画像面積の多い画像が取られた場合、あるいは、トナーニアエンドの場合等のようにトナー補給が追従できずに画像濃度が低下するような条件でも、一時的に画像濃度を所望の濃度に保つことができる。なお、実施の形態4〜実施の形態8は独立して使用できるのは勿論であるが、これらを組み合わせて用いることもできる。組み合わせたときの効果を、従来の光学的センサによる検知のみの制御と比較して図22に示す。 【0110】〔実施の形態9〕実施の形態9における画像形成装置は、実施の形態4と同様であるので説明および図示を省略する。図23は実施の形態9の制御フローを示し、図示の如く、ラッチ550、積算カウンタ552、および、A/B演算部551を介して、ファジィコントローラ554にVSP/VSG、(VSP/VSG−VSP/VSGの前回値)/前回の検出用パターンとの間の画像形成信号の積算値の値が入力されると、ファジィコントローラ554はその値に応じて、単位画像形成信号当たりのトナー補給量の変更度合を推論し、単位画像形成信号当たりのトナー補給量記憶・読み出し部555に入っている単位画像形成信号当たりのトナー補給量を決定する。画像形成信号は、積算カウンタ552、553に随時入力され積算される。ここで、積算カウンタ552のカウント値は、検出用パターン作成時に読み出され、同時にリセットされる。 【0111】また、積算カウンタ553のカウント値は、ある一定値に達した時、制御信号発生部556にその値を出力する。制御信号発生部556は、先に決定された単位画像形成信号当たりのトナー補給量に基づいて、画像形成信号(レーザビームの点灯時間)積算値に見合ったトナーが補給されるように、トナー補給クラッチ557をオン、オフするタイミングを制御することにより、トナー補給を行う。 【0112】なお、ここで制御対象および制御量として、単純なトナー補給量ではなく、単位画像形成信号当たりのトナー補給量を用い、履歴情報も単純なVSP/VSG−前回VSP/VSGではなく、(VSP/VSG−VSP/VSGの前回値)/前回の検出用パターンとの間の画像形成信号の積算値とすることで、検出用パターン間に取られる画像によって制御精度が変動するのを防いでおり、単純なトナー補給量、あるいは、単純なVSP/VSG−前回VSP/VSGを用いた場合と比較して、制御精度を大きく向上させることができる。また、この履歴情報も前回だけではなく、2回以上前の値を使っても可能なことは言うまでもない。 【0113】これらの制御ルールは表11のように表現することができる。 【表11】
【0114】これらの7個のルールは図24(a)、(b)、(c)に示すようなメンバーシップ関数により、定量的にファジィ変数として表される。ここで、具体的に、もしVSP/VSGが少し低く、かつ、前回との差分/画像形成信号積算値変化率が少し+なら、の場合に関して計算例を示すと、先ず、これらの入力によって、先のルール1〜7から狙いの補給量を演算する。図25に示すように、たとえば、VSP/VSG=0.05、その前回との差分/画像形成信号積算値=−0.075という条件に対して、ルール7では、VSP/VSG=0.05はVSP/VSGが中ぐらい低いという集合に0.30のグレードであるというように、各ルールに属する各メンバーシップ関数との交点を計算する。この交点のうち最小の値(ルール7では0)の計算を行い、結論を求める。 【0115】全てのルールに関して同様に結論を求めた後、全てのMAXをとり(斜線部分)、その重心を求めることで推論結果(ここでは、単位画像形成信号当たりのトナー補給量の変更度合:×1.2)が得られる。単位画像形成信号当たりのトナー補給量は記憶・読み出し部555に記憶されており、かかる変更度合に基づいて書き換えられ、決定される。実施の形態9では、積算カウンタ内の積算定数として、トナー補給ローラの回転時間とトナー補給量との関係が比として、0.3g/secに設定されおり、トナー補給クラッチ557のオン、オフ時間は、この値と、単位画像形成信号当たりのトナー補給量を基にして画像形成信号(レーザビームの点灯時間)を積算カウントした量で順次制御される。 【0116】従って、今、0.2秒分のレーザビームの点灯時間が積算されていれば、トータルで0.3g/sec×0.2sec÷0.3g/sec=0.22sec間トナー補給クラッチ557をオンすることで、必要なトナー0.066gを補給することになる。ここで、レーザビームの点灯時間が何秒分になったら、積算カウンタ553のデータを制御信号発生部556に出力してトナー補給するかは、システムによって任意であるが、実施の形態9では0.2secとしている。 【0117】このような方法で制御を行うことにより、消費量に応じて随時トナー補給を行い、コピー数10枚ごとに画像濃度が一定になるように、単位画像形成信号当たりのトナー補給量をファジィ推論を用いて細かく補正しているため、従来のPセンサやトナー濃度センサによる画像濃度(もしくは、トナー濃度)の制御に比較して、経時環境変動、原稿種類に対する応答性および追従性が良く、常に画像濃度が狙いの濃度になるように制御することが可能となる。 【0118】〔実施の形態10〕実施の形態10で使用する画像形成装置は、トナー濃度(T.C)が随時検出できるように現像装置内部にトナー濃度センサが組み込まれていること以外は、実施の形態4と同様であるので図示および説明を省略する。ここでは、コピー1枚おきにコピー動作開始時のデータを除く平均的なデータが取り込まれるようになっている。 【0119】トナー濃度センサとしては、トナー濃度(以下、T.Cと記載する)の変化による透磁率の変化を電圧の変化として出力するタイプのものであり、狙いのT.Cに対する出力電圧との比較によってT.Cの高低を判定している。 【0120】図26を参照して、実施の形態10における制御のフローを説明する。狙いのT.C記憶読み出し部560、ラッチ561、積算カウンタ563、および、A/B演算部562を介して、狙いのT.C値との差分、および、T.Cの前回との差分がファジィコントローラ569に入力されると、ファジィコントローラ569はその値に応じて、単位画像形成信号当たりのトナー補給量を推論し、単位画像形成信号当たりのトナー補給量記憶・読み出し部570、制御信号発生部571、および、トナー補給クラッチ572を介して、トナー補給ローラの回転制御を行う。 【0121】このとき、制御信号発生部571は、積算カウンタ564から出力される積算カウントを入力すると、所定の単位画像形成信号当たりのトナー補給量に相当する信号をトナー補給クラッチ572へ出力する。また、ラッチ566、積算カウンタ565、および、D/E演算VSP/VSG567を介して、VSP/VSGの狙い値との差分、および、VSP/VSGの前回との差分がファジィコントローラ568に入力されると、ファジィコントローラ568はその値に応じて狙いのT.Cを変更する。 【0122】つぎに、実施の形態9における推論のルールを表12および表13に示す。実施の形態9によるルールは前件部(もし〜なら)と後件部(〜とする)からなり、ルール1〜ルール7はファジィコントローラ569のもの、ルール8〜ルール10はファジィコントローラ568のものである。 【0123】 【表12】
【0124】 【表13】
【0125】これら10個のルールは図27に示すようなメンバーシップ関数により、定量的にファジィ変数として表され、演算可能となる。ここで具体的に、もしT.Cが狙い2%に対して1.5%で、前回T.Cとの差分が−0.5%であり、その間の画像形成信号(ここでは、レーザビームの発光時間)の積算値が1秒である場合の単位画像形成信号当たりのトナー補給量を演算してみると、×1.2となる。VSP/VSGに関しても同様に演算することによって、狙いのT.Cを補正することができる。これ以降のトナー補給ローラの制御方法は実施の形態9と同様につき説明を省略する。 【0126】このような方法で制御することにより、実施の形態9の画像濃度(VSP/VSG)と画像形成方法との関係の間に、さらに、トナー濃度、画像形成信号という常時検知可能なパラメータを導入し、かつ、ファジィ推論を用いてこれらの関係を細かく補正し、制御しているので、実施の形態9の効果に加えてさらに、検出用センサパターンの作成回数を減少させることができる。 【0127】〔実施の形態11〕実施の形態11では、実施の形態10における光学的センサの代わりに、温湿度センサ、感光体の動作時間カウンタが設けられた装置を使用する。図28を参照して、制御フローを説明する。実施の形態11では、総合推論にファジィ推論を用いている。ファジィコントローラ580は、温湿度センサからの温湿度、および、現像装置の動作カウンタの入力があると、その値に応じてファジィ推論を行い、狙いのT.Cを出力する。狙いのT.C記憶読み出し部581は、狙いのT.Cとの差分を出力する。 【0128】一方、ファジィコントローラ582は、狙いのT.Cとの差分、T.C、および、変化率(T.Cと前回のT.Cとの差分)を画像形成信号積算値で割った値を入力し、T.Cに対する推論を行い、単位画像形成信号当たりのトナー補給量の記憶・読み出し部587、制御信号発生部588を介してトナー補給クラッチ589を制御する。A/B演算部586は、ラッチ583および積算カウンタ584から変化率(T.Cと前回のT.Cとの差分)および画像形成信号積算値を入力し、単位画像形成信号当たりの変化率を求める。また、制御信号発生部588は、積算カウンタ585から出力される積算カウントを入力すると、所定の単位画像形成信号当たりのトナー補給量に相当する信号をトナー補給クラッチ589へ出力する。 【0129】一般的に、電子写真方式で用いられる2成分現像剤は、経時において現像剤劣化のため、CA(キャリアの帯電能力)が低下する。また、現像剤周辺の環境条件においても、低温低湿では電荷蓄積度が増すため、Q/Mが上昇し、高温高湿では電荷漏洩度が増すため、Q/Mが減少するという現象がある。そこで、本実施の形態では、これらの関係をルール化することによって、光学的センサ無しでも現像装置の現像能力を予測し、制御するものである。すなわち、経時における現像剤劣化を現像装置の動作カウンタから予測し、現像剤周辺の環境条件におけるQ/Mの変動を温湿度センサによって予測し、現像装置の現像能力を制御可能としている。なお、トナー濃度に関しては実施の形態10と同様の考え方である。 【0130】つぎに、実施の形態11における推論のルールを表14および表15に示す。ルール1〜ルール9はファジィコントローラ580のもの、ルール10〜ルール16はファジィコントローラ582のものである。 【0131】 【表14】
【0132】 【表15】
【0133】これら16個のルールは図29に示すようなメンバーシップ関数により、定量的にファジィ変数として表され、演算可能となる(但し、ルール10〜16は、図27と同様のため図示せず)。ここで具体的に、もし現像装置の動作時間が80hで、かつ、温湿度が20℃50%であった場合の狙いのT.Cを演算してみると、3%となる。単位画像形成信号当たりのトナー補給量に関しては実施の形態10と同様である。 【0134】このような方法で制御することにより、実施の形態10における光学的センサを省略することができる。このため、検出用パターンを作成することによる無駄なトナー消費、および、クリーニング装置にかける負担、コピースピードの低下等を防止することができる。なお、実施の形態11においても実施の形態10と同様に光学的センサを組み合わせて使用することも勿論可能であり、この場合の効果としては、感光体の表面電位が使用枚数等によって変動するような場合においても、従来と比較して光学的センサの作成回数を減少させても画像濃度を所望の濃度に保つことができる。 【0135】〔実施の形態12〕実施の形態12で使用する画像形成装置は、基本的に実施の形態4で使用した画像形成装置と同様であるので図示および説明を省略し、異なる部分に関して説明を追加する。実施の形態12では、トナー濃度(T.C)が随時検出できるように現像装置内部にトナー濃度センサが組み込まれており、0.5secおきに平均的なデータが取り込めるようになっている。トナー濃度センサとしては、T.Cの変化による透磁率の変化を電圧の変化として出力するタイプのものを用い、狙いのT.Cに対する出力電圧との比較によってT.Cの高低を判定している。 【0136】また、現像装置を駆動しているモータは回転に応じてパルスを発生し、カウンタによって総回転数が検出できる構成であり、これによって現像剤がどれくらい攪拌されたか判るようになっている。 【0137】さらに、図30(a)の位置にある現像装置の排圧ダクト部には、図30の(b)に示すように、相対湿度センサ(温湿度センサ)が組み込まれており、現像装置の相対湿度が判るようになっている。現像剤雰囲気の環境状態を検知するには現像装置内部の環境を直接図ることが望ましいが、内部にセンサを配置した場合、トナーによってセンス部が汚れ、正確な測定が出来なくなるため、現像装置の排圧ダクト部のフィルタ通過後の空気を測定することによって、トナーで汚されることなく、精度良く現像装置の内部環境を測定するものである。 【0138】図31は、実施の形態12のプロセス制御装置の構成を示す。実施の形態12では、現像能力を変動させる要因別に、現像剤に与えるストレス検知部590と、環境状態検知部591と、トナー濃度推移検知部592との三つの検知部からそれぞれメンバーシップ関数を合成したものを入力情報とし、これに基づいて、現像能力推定部593で、現在の現像能力、あるいは、近い将来の現像能力を推定する。制御先および制御量決定部594は、この推定結果に基づいて、制御先と制御量を決定する。さらに、この決定された制御量に基づいて、制御を行う帯電制御部595、露光制御部596、現像バイアス制御部597、トナー補給クラッチ制御部598がある。 【0139】図32(a)、(b)、(c)は、各検知部ごとの現像能力に与える影響を求めるためのメンバーシップ関数を表している。図中のVS、MS、MM、ML、VLはそれぞれ、Very Small、Medium Smasll 、Medium、Medium Large、Very Largeを示している。 【0140】図32(a)は現像剤に与えるストレス検知部590のメンバーシップ関数を示し、その推論ルールは表16に示すルール1〜5のようになる。 【表16】
【0141】図32(b)は現像検知部591のメンバーシップ関数を示し、その推論ルールは表17に示すルール6〜10のようになる。 【表17】
【0142】図32(c)はトナー濃度推移検知部592のメンバーシップ関数を示し、その推論ルールは表18に示すルール11〜35のようになる。 【表18】
【0143】ここで、例として、現像剤に与えるストレス検知部590の推論過程を説明する。たとえば、現像剤が寿命に達するのに要する現像装置の総回転時間を100%とした場合に、総回転時間が55%であったとすると、図32(a)に示すように前件部がMM、MSに属する二つのルール3、4にかかる。このルール3、4に従って、現像能力変化量に相当する後件部の斜線部が推論される。同様に、相対湿度85(RH%)、トナー濃度1.75(%)、トナー濃度の前回値との差分0であった時の現像能力変化量も推論されるが、トナー濃度推移検知部592のように一つの変動要因別に分けたブロックの中に二つ以上のパラメータがある場合には、ブロック内でファジィ推論方法としては公知のMIN−MAX合成を行っている。 【0144】つぎに、図33に示すように、各検知部で求めた推論結果をMAX合成することによって総合的な現像能力の変化量を一つのメンバーシップ関数で表し、この斜線部分を非ファジィ化(重心を求める)することによって具体的な変化量が推論される。重心を求めることによって、現像能力変化量=−12%が得られる。実施の形態12ではこの値が−35%以下に連続して10回推論された場合、『トナーエンド』を表示して、装置を停止し、トナー補給待機状態となるようにしている。 【0145】求められた現像能力変化量は、現像能力の初期設定値(設計時の狙い値)を与えることで容易に現像能力(mg/cm2 )に変換される。ここで、初期設定値は0.7(mg/cm2 )であり、前述した推論結果(現像能力変化量=−12%)から現像能力は0.62(mg/cm2 )と演算される。 【0146】つぎに、制御先および制御量決定部594における推論について説明する。ここまで得られた現像能力は、初期の狙いの現像ポテンシャルに対して黒ベタを現像したときの感光体上付着量を示している。従って、この現像能力と、画像濃度とは、図34に示すように密接な関係があり、求められた現像能力に基づいて、トナー補給条件の他に、潜像形成条件、現像バイアス条件を変更することによって常に狙いの画像濃度を維持することができる。 【0147】ここで、トナー補給量だけでなく、潜像形成条件、現像バイアス条件を変えることによって現像ポテンシャルを変えているのは、トナー補給のみの制御では、応答時間にかなりの遅れがあるためと、作像面積が高い原稿を連続してコピーしたり、トナーが少なくなったりして狙いの補給量が得られなくなることがあり、このような場合にも安定して画像濃度の制御が行えるようにするためである。 【0148】なお、これらの制御は、トナー補給量制御を除いて、原稿の画像先端をスキャナが検知した時点でのみ決定された制御量をもとに行われ、作像中に制御量が変更されることはない。これによって、作像中における画像濃度の急変を防いでいる。また、トナー補給は応答時間にかなり遅れがあるためできるだけ早く制御をかけることが望ましいのは勿論である。 【0149】図35は、制御先および制御決定部594のメンバーシップ関数を示しており、矢印を境に上側(現像能力推論結果)が前件部、下側が後件部であり、つぎの表19に示すルールに従って推論される。なお、決定された制御量は毎回リセットされ、初期状態(実施の形態12では、VD =−800V、VL.=−50V、VB =−600V)に戻り、次回再び推論結果によって制御されるようになっている。 【0150】 【表19】
【0151】たとえば、現像能力が0.7(mg/cm2 )と推論された場合、図35から明らかなように、前件部がMS、MMに属する8つのルール(ルール45〜52)にかかる。このルールに従って、各制御先に相当する後件部の斜線部(図35参照)が推論される。これらは、それぞれ重心が求められて制御量が決定される。ここでは、グリッド制御量:+65V、露光制御量:+65V、現像バイアス制御量:+65V、トナー補給制御量:+20%を得る。このようにして求められた制御量は、各制御部で初期設定されている初期制御値を元に、推論結果に相当するような実際の制御値に変換されて、制御が行われる。 【0152】〔実施の形態13〕実施の形態13における画像形成装置においては、実施の形態12の装置に加えて、画像形成領域外の感光体上には、コピー枚数50枚に一度、メンバーシップ関数補正用の検出用パターンが形成され、感光体に近接して対向配置された反射型の光学的センサで検出用パターンの反射率に応じた検知信号電圧VSP、および、検出用パターンのない(すなわち、画像のない)感光体面の検知信号電圧VSGが出力され、現像能力の高低を判定している。 【0153】図36は、VSP/VSGと現像能力の関係を示す。図示の如く、VSP/VSGと現像能力の間には密接な関係がある。そこで実施の形態13では、実施の形態12の方法に加えて、VSP/VSGの値に応じて現像能力推論結果の補正を行っている。 【0154】図37は、実施の形態13のプロセス制御装置の構成を示す。実施の形態13では、現像能力を変動させる要因別に、現像剤に与えるストレス検知部600と、環境状態検知部601と、トナー濃度推移検知部602との三つの検知部からそれぞれメンバーシップ関数を合成したものを入力情報とし、これに基づいて、現像能力推定部604で、現在の現像能力、あるいは、近い将来の現像能力を推論し、さらに、光学的反射濃度センサによる現像濃度検知部603からのVSP/VSG値を入力して推論結果を補正する。制御先および制御量決定部605は、この補正後の推論結果に基づいて、制御先と制御量を決定する。さらに、この決定された制御量に基づいて、制御を行う帯電制御部606、露光制御部607、現像バイアス制御部608、トナー補給クラッチ制御部609がある。 【0155】VSP/VSGから現像能力を推論するメンバーシップ関数を図38に示し、そのルールを表20に示す。 【0156】 【表20】
【0157】たとえば、VSP/VSGが0.1の場合、図38から判るように現像能力は−15%と推論される。つぎに、パターン作成時の現像能力の推論結果が、VSP/VSGによって求めた値(−15%)になるように、スケールをスライドさせ(補正し)、次回の推論からそのスケールを元に結果を出力する。このような方法で制御することにより、現像能力の推論結果を実際の付着量によって補正することができ、感光体劣化等による電位変動をも吸収して現像能力の制御を行うことができる。図39に画像濃度の安定性に関して、従来法と本実施の形態との比較をしたものを示す。 【0158】〔実施の形態14〕実施の形態14で使用する画像形成装置は、実施の形態4と同様であるので図示および説明を省略する。但し、実施の形態14では、トナー濃度(T.C)が随時検出できるように現像装置内部にトナー濃度センサが組み込まれており、1.0secおきに平均的なデータが取り込むものとする。 【0159】図40は、実施の形態14のプロセス制御装置の構成を示す。実施の形態14では、現像能力を変動させる要因を影響を与える速度別に、長期的要因検知部610と、中期的要因検知部611と、短期的要因検知部612との三つの検知部からそれぞれメンバーシップ関数を合成したものを入力情報とし、これに基づいて、現像能力推定部613で、現在の現像能力、あるいは、近い将来の現像能力を推定する。制御先および制御量決定部614は、この推定結果に基づいて、制御先と制御量を決定する。さらに、この決定された制御量に基づいて、制御を行う帯電制御部615、露光制御部616、現像バイアス制御部617、トナー補給クラッチ制御部618がある。 【0160】つぎに、本実施の形態14における推論の内容について詳細に説明する。実施の形態14において検知部は、現像能力に与える影響が変わる時間的レンジで、長期(数日単位)、中期(数時間単位)、短期(数分単位)の三つが存在し、長期的要因検知部610は、検知対象として現像装置の総回転数のカウンタがあり、現像剤の劣化による現像能力変化を検知している。中期的要因検知部611は、検知対象として相対湿度センサがあり、相対湿度変化による現像能力変化を検知している。また、短期的要因検知部612は、検知対象としてトナー濃度センサがあり、トナー濃度変化による現像能力変化を検知している。但し、これらの検知対象は特にこれに限定するものではなく、現像能力に影響を与える時間的レンジが長期、中期、短期で分類されるものであれば良い。 【0161】図41(a)、(b)、(c)は、各検知部ごとの現像能力に与える影響を求めるためのメンバーシップ関数を表している。図41(a)は長期的要因検知部610のメンバーシップ関数を示し、その推論ルールは表21に示すルール1〜5のようになる。 【表21】
【0162】図41(b)は中期的要因検知部611のメンバーシップ関数を示し、その推論ルールは表22に示すルール6〜10のようになる。 【表22】
【0163】図41(c)は短期的要因検知部612のメンバーシップ関数を示し、その推論ルールは表23に示すルール11〜35のようになる。 【表23】
【0164】ここで、例として、長期的要因検知部610の推論過程を説明する。たとえば、現像剤が寿命に達するのに要する現像装置の総回転時間を100%とした場合に、総回転時間が55%であったとすると、図41(a)に示すように前件部がMM、MSに属する二つのルール3、4にかかる。このルール3、4に従って、現像能力変化量に相当する後件部の斜線部が推論される。同様に、相対湿度85(RH%)、トナー濃度1.75(%)、トナー濃度の前回値との差分0であった時の現像能力変化量も推論されるが、短期的要因検知部612のように一つの変動要因別に分けたブロックの中に二つ以上のパラメータがある場合には、ブロック内でファジィ推論方法としては公知のMIN−MAX合成を行っている。 【0165】つぎに、図42に示すように、各検知部で求めた推論結果をMAX合成することによって総合的な現像能力の変化量を一つのメンバーシップ関数で表し、この斜線部分を非ファジィ化(重心を求める)することによって具体的な変化量が推論される。重心を求めることによって、現像能力変化量=−12%が得られる。実施の形態14ではこの値が−35%以下に連続して10回推論された場合、『トナーエンド』を表示して、装置を停止し、トナー補給待機状態となるようにしている。 【0166】求められた現像能力変化量は、現像能力の初期設定値(設計時の狙い値)を与えることで容易に現像能力(mg/cm2 )に変換される。ここで、初期設定値は0.7(mg/cm2 )であり、前述した推論結果(現像能力変化量=−12%)から現像能力は0.62(mg/cm2 )と演算される。 【0167】つぎに、制御先および制御量決定部614のおける推論について説明する。ここまで得られた現像能力は、初期の狙いの現像ポテンシャルに対して黒ベタを現像したときの感光体上付着量を示している。従って、この現像能力と、画像濃度とは、図43に示すように密接な関係があり、求められた現像能力に基づいて、トナー補給条件の他に、潜像形成条件、現像バイアス条件を変更することによって常に狙いの画像濃度に維持することができる。 【0168】ここで、トナー補給量だけでなく、潜像形成条件、現像バイアス条件を変えることによって現像ポテンシャルを変えているのは、トナー補給のみの制御では、応答時間にかなりの遅れがあるためと、作像面積が高い原稿を連続してコピーしたり、トナーが少なくなったりして狙いの補給量が得られなくなることがあり、このような場合にも安定して画像濃度の制御が行えるようにするためである。 【0169】なお、これらの制御は、トナー補給量制御を除いて、原稿の画像先端をスキャナが検知した時点でのみ決定された制御量をもとに行われ、作像中に制御量が変更されることはない。これによって、作像中における画像濃度の急変を防いでいる。また、トナー補給は応答時間にかなり遅れがあるため、できるだけ早く制御をかけることが望ましいのは勿論である。 【0170】図44は、制御先および制御決定部614のメンバーシップ関数を示しており、矢印を境に上側(現像能力推論結果)が前件部、下側が後件部であり、つぎの表24に示すルールに従って推論される。なお、決定された制御量は毎回リセットされ、初期状態(実施の形態14では、VD =−800V、VL.=−50V、VB =−600V)に戻り、次回再び推論結果によって制御されるようになっている。 【0171】 【表24】
【0172】たとえば、現像能力が0.7(mg/cm2 )と推論された場合、図44から明らかなように、前件部がMS、MMに属する8つのルール(ルール45〜52)にかかる。このルールに従って、各制御先に相当する後件部の斜線部(図44参照)が推論される。これらは、それぞれ重心が求められて制御量が決定される。ここでは、グリッド制御量:+65V、露光制御量:+65V、現像バイアス制御量:+65V、トナー補給制御量:+20%を得る。このようにして求められた制御量は、各制御部で初期設定されている初期制御値を元に、推論結果に相当するような実際の制御値に変換されて、制御が行われる。 【0173】〔実施の形態15〕実施の形態15における画像形成装置においては、実施の形態14の装置に加えて、画像形成領域外の感光体上には、コピー枚数50枚に一度、メンバーシップ関数補正用の検出用パターンが形成され、感光体に近接して対向配置された反射型の光学的センサで検出用パターンの反射率に応じた検知信号電圧VSP、および、検出用パターンのない(すなわち、画像のない)感光体面の検知信号電圧VSGが出力され、現像能力の高低を判定している。 【0174】図36で示したように、VSP/VSGと現像能力の間には密接な関係がある。そこで実施の形態15では、実施の形態14の方法に加えて、VSP/VSGの値に応じて現像能力推論結果の補正を行っている。 【0175】図45は、実施の形態15のプロセス制御装置の構成を示す。実施の形態15では、現像能力を変動させる要因を、影響を与える速度別に、長期的要因検知部620と、中期的要因検知621と、短期的要因検知部622との三つの検知部からそれぞれメンバーシップ関数を合成したものを入力情報とし、これに基づいて、現像能力推定部621で、現在の現像能力、あるいは、近い将来の現像能力を推論し、さらに、光学的反射濃度センサによる現像濃度検知部623からのVSP/VSG値を入力して推論結果を補正する。制御先および制御量決定部625は、この補正後の推論結果に基づいて、制御先と制御量を決定する。さらに、この決定された制御量に基づいて、制御を行う帯電制御部626、露光制御部627、現像バイアス制御部628、トナー補給クラッチ制御部629がある。 【0176】VSP/VSGから現像能力を推論するメンバーシップ関数を図46に示し、そのルールを表25に示す。 【0177】 【表25】
【0178】たとえば、VSP/VSGが0.1の場合、図46から判るように現像能力は−15%と推論される。つぎに、パターン作成時の現像能力の推論結果が、VSP/VSGによって求めた値(−15%)になるように、スケールをスライドさせ(補正し)、次回の推論からそのスケールを元に結果を出力する。このような方法で制御することにより、現像能力の推論結果を実際の付着量によって補正することができ、感光体劣化等による電位変動をも吸収して現像能力の制御を行うことができる。 【0179】〔実施の形態16〕実施の形態16で使用する画像形成装置は、基本的に実施の形態4で使用した画像形成装置と同様であるので図示および説明を省略し、異なる部分に関して説明を追加する。実施の形態16では、トナー濃度(T.C)が随時検出できるように現像装置内部にトナー濃度センサが組み込まれており、0.2secおきに平均的なデータが取り込めるようになっている。トナー濃度センサとしては、T.Cの変化による透磁率の変化を電圧の変化として出力するタイプのものを用い、狙いのT.Cに対する出力電圧との比較によってT.Cの高低を判定している。 【0180】また、現像装置を駆動しているモータは回転に応じてパルスを発生し、カウンタによって総回転数が検出できる構成であり、これによって現像剤がどれくらい攪拌されたか判るようになっている。 【0181】さらに、図30(a)の位置にある現像装置の排圧ダクト部には、図30の(b)に示すように、相対湿度センサ(温湿度センサ)が組み込まれており、現像装置の相対湿度が判るようになっている。現像剤雰囲気の環境状態を検知するには現像装置内部の環境を直接図ることが望ましいが、内部にセンサを配置した場合、トナーによってセンス部が汚れ、正確な測定が出来なくなるため、現像装置の排圧ダクト部のフィルタ通過後の空気を測定することによって、トナーで汚されることなく、精度良く現像装置の内部環境を測定するものである。 【0182】図47は、実施の形態16のプロセス制御装置の構成を示す。実施の形態16では、現像能力を変動させる要因別に、現像剤に与えるストレス検知部630と、環境状態検知部631と、トナー濃度推移検知部632との三つの検知部からそれぞれメンバーシップ関数を合成したものを入力情報とし、これに基づいて、現像能力推定部633で、現在の現像能力、あるいは、近い将来の現像能力を推定する。制御先および制御量決定部634は、この推定結果に基づいて、制御先と制御量を決定する。さらに、この決定された制御量に基づいて、制御を行う帯電制御部635、露光制御部636、現像バイアス制御部637、トナー補給クラッチ制御部638がある。各制御部によって制御される各電源は全てアナログ的に制御可能なものとなっている。 【0183】図48(a)、(b)、(c)は、各検知部ごとの現像能力に与える影響を求めるためのメンバーシップ関数を表している。 【0184】図48(a)は現像剤に与えるストレス検知部630のメンバーシップ関数を示し、その推論ルールは表26に示すルール1〜5のようになる。 【表26】
【0185】図48(b)は現像検知部631のメンバーシップ関数を示し、その推論ルールは表27に示すルール6〜10のようになる。 【表27】
【0186】図48(c)はトナー濃度推移検知部632のメンバーシップ関数を示し、その推論ルールは表28に示すルール11〜35のようになる。 【表28】
【0187】ここで、例として、現像剤に与えるストレス検知部630の推論過程を説明する。たとえば、現像剤が寿命に達するのに要する現像装置の総回転時間を100%とした場合に、総回転時間が55%であったとすると、図48(a)に示すように前件部がMM、MSに属する二つのルール3、4にかかる。このルール3、4に従って、現像能力変化量に相当する後件部の斜線部が推論される。同様に、相対湿度85(RH%)、トナー濃度1.75(%)、トナー濃度の前回値との差分0であった時の現像能力変化量も推論される。 【0188】つぎに、図49に示すように、各検知部で求めた推論結果をMAX合成することによって総合的な現像能力の変化量を一つのメンバーシップ関数で表し、この斜線部分を非ファジィ化(重心を求める)することによって具体的な変化量が推論される。重心を求めることによって、現像能力変化量=−12%が得られる。実施の形態16ではこの値が−35%以下に連続して10回推論された場合、『トナーエンド』を表示して、装置を停止し、トナー補給待機状態となるようにしている。 【0189】求められた現像能力変化量は、現像能力の初期設定値(設計時の狙い値)を与えることで容易に現像能力(mg/cm2 )に変換される。ここで、初期設定値は0.7(mg/cm2 )であり、前述した推論結果(現像能力変化量=−12%)から現像能力は0.62(mg/cm2 )と演算される。 【0190】つぎに、制御先および制御量決定部634における推論について説明する。ここまで得られた現像能力は、初期の狙いの現像ポテンシャルに対して黒ベタを現像したときの感光体上付着量を示している。従って、この現像能力と、画像濃度とは、図50に示すように密接な関係があり、求められた現像能力に基づいて、トナー補給条件の他に、潜像形成条件、現像バイアス条件を変更することによって常に狙いの画像濃度を維持することができる。 【0191】ここで、トナー補給量だけでなく、潜像形成条件、現像バイアス条件を変えることによって現像ポテンシャルを変えているのは、トナー補給のみの制御では、応答時間にかなりの遅れがあるためと、作像面積が高い原稿を連続してコピーしたり、トナーが少なくなったりして狙いの補給量が得られなくなることがあり、このような場合にも安定して画像濃度の制御が行えるようにするためである。 【0192】なお、この制御は、作像中にも常時行われるが、制御量が極めて細かく、各電源もそれに対応してアナログ的にきめ細かく出力可能なタイプを使用しているため、作像中における画像濃度の急変も無く理想的な制御が可能となる。 【0193】図51は、制御先および制御決定部634のメンバーシップ関数を示しており、矢印を境に上側(現像能力推論結果)が前件部、下側が後件部であり、つぎの表29に示すルールに従って推論される。なお、決定された制御量は毎回リセットされ、初期状態(実施の形態16では、VD =−800V、VL.=−50V、VB =−600V)に戻り、次回再び推論結果によって制御されるようになっている。 【0194】 【表29】
【0195】たとえば、現像能力が0.7(mg/cm2 )と推論された場合、図51から明らかなように、前件部がMS、MMに属する8つのルール(ルール45〜52)にかかる。このルールに従って、各制御先に相当する後件部の斜線部(図51参照)が推論される。これらは、それぞれ重心が求められて制御量が決定される。ここでは、グリッド制御量:+65V、露光制御量:+65V、現像バイアス制御量:+65V、トナー補給制御量:+20%を得る。このようにして求められた制御量は、各制御部で初期設定されている初期制御値を元に、推論結果に相当するような実際の制御値に変換されて、制御が行われる。 【0196】従来の制御方式においては、テーブル参照型の制御が主体であり、制御値のステップ幅が大きいため、作像中に現像バイアス等を変更すると画像濃度が一時的に急変してしまうので、作像中の画像濃度調整が困難であったが、実施の形態16によれば、作像中でもきめ細かい制御により、常時理想的な制御を行うことが可能となり、画像濃度の安定性が高まる。 【0197】 【発明の効果】以上説明したように、本発明にかかる画像形成方法は、画像形成信号の出力に応じてトナー補給を行う信号の積算カウント値分随時トナー補給を行う画像形成方法において、黒ベタ連続作像時のように、連続して多量のトナーを消費し、かつ、多量のトナー補給を必要とする場合でも、狙いとする画像濃度を維持することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006747 【氏名又は名称】株式会社リコー
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| 【出願日】 |
平成3年4月24日(1991.4.24) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100089118 【弁理士】 【氏名又は名称】酒井 宏明
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| 【公開番号】 |
特開2001−265078(P2001−265078A) |
| 【公開日】 |
平成13年9月28日(2001.9.28) |
| 【出願番号】 |
特願2001−88819(P2001−88819) |
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