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【発明の名称】 電子写真式画像形成装置
【発明者】 【氏名】鈴木 泰之

【要約】 【課題】電子写真式画像形成装置において、画像を出力するまでの時間を短縮し、かつ画質の劣化を未然に防止し得るようにする。

【解決手段】トナーを攪拌部材4Bで攪拌帯電して現像スリーブ4Aに付着し、その現像スリーブ4Aでトナーを付着して像担持体1上の静電潜像を現像する電子写真式画像形成装置において、トナーの帯電状態を検知する帯電状態検知手段10と、その検知結果に基づき攪拌部材4Bを制御する制御手段9とを備えるようにした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 2成分現像剤を攪拌部材で攪拌帯電して現像剤担持体に付着し、その現像剤担持体でトナーを付着して像担持体上の静電潜像を現像する電子写真式画像形成装置において、前記装置本体の電源「ON」時、前記2成分現像剤の帯電状態を検知する帯電状態検知手段と、その検知結果に基づき前記攪拌部材を制御する制御手段とを備える、ことを特徴とする電子写真式画像形成装置。
【請求項2】 前記帯電状態検知手段が、前記像担持体上の地汚れを検知する地汚れ検知センサである、ことを特徴とする請求項1に記載の電子写真式画像形成装置。
【請求項3】 前記帯電状態検知手段が、前記像担持体上のトナー画像濃度を検知するトナー濃度検知センサも兼ねる、ことを特徴とする請求項2に記載の電子写真式画像形成装置。
【請求項4】 前記制御手段で、前記攪拌部材の駆動時間を制御してなる、ことを特徴とする請求項1ないし3に記載の電子写真式画像形成装置。
【請求項5】 前記制御手段で、前記攪拌部材の回転速度を制御してなる、ことを特徴とする請求項1ないし3に記載の電子写真式画像形成装置。
【請求項6】 前記帯電状態検知手段が検知する、前記2成分現像剤の帯電状態のうち、前記装置本体の電源「ON」時における検知結果を第2の検知結果とし、当該電源「ON」よりも前の最も新しい検知結果を基準としての第1の検知結果として、この第1の検知結果から第2の検知結果を減算し、得られた減算結果に基づいて攪拌部材を制御する、ことを特徴とする請求項1ないし5に記載の電子写真式画像形成装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電子写真式画像形成装置に関し、例えば2成分現像剤を攪拌部材で攪拌帯電して現像剤担持体に付着し、その現像剤担持体でトナーを付着して像担持体上の静電潜像を現像するプリンタ・複写機・ファクシミリおよびそれらの複合機等の電子写真式画像形成装置に適用するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の電子写真式画像形成装置として、例えば像担持体としての感光体を移動させてその上に静電潜像を形成し、この静電潜像を現像装置によってキャリアとトナーからなる2成分現像剤で現像して可視像とし、これを転写材に転写する電子写真複写装置がある。
【0003】この電子写真複写装置の現像装置は、トナー補給部から補給されるトナーと、この現像装置内の現像剤とを、モータにより一定の速度で回転駆動される攪拌部材(以下、これをパドルホィールと呼ぶ)を用い撹拌して摩擦帯電させた後、その現像剤を現像剤担持体(以下、これを現像スリーブと呼ぶ)に供給して像担持体上の静電潜像を現像する。
【0004】このようにして、現像装置は、像担持体上の静電潜像を現像することによりトナーが消費されると、トナー濃度センサを用いて、その出力値と基準電圧値との差を演算し、この演算結果に基づいて、現像剤のトナー濃度を検知するとともに、消費した分のトナーをトナー補給部から補給するようにトナー補給量を制御している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、かかる構成の現像装置に用いられる現像剤では、長期間使用されずに放置されると、トナーの電荷が空気中に自然放電してトナーの帯電量(Q/M)が低下する現象が発生する。また、湿度環境の変動によってもトナーの帯電量(Q/M)が変化する。
【0006】そして、このようにトナーの帯電量(Q/M)が低下すると、トナー落ちや地肌汚れなどの異常画像や、トナー飛散による機内汚染が発生する問題があった。またこのような状況では、トナー濃度検知センサの出力値もトナー帯電量(Q/M)や嵩(現像剤見かけ密度)により検出値が変動する特性があり、これによって異常画像の発生につながる問題があった。
【0007】具体的には、長期間放置された前後で、現像剤のトナー濃度は一定にも関わらず、トナーの帯電量(Q/M)が低下することに起因して、嵩(現像剤見かけ密度)が上昇し、トナー濃度検知センサの出力値が変化するため、補給をする必要がないトナー濃度でもトナー補給がされてしまい、この結果トナー濃度が上がり過ぎて地肌汚れ等の不具合が発生する問題である。
【0008】かかる問題の解決策として、長時間放置後の電源「ON」時、定着装置が立ち上がるまでの一定時間(例えば3〜4分)に現像装置内の現像剤を撹拌する(以下、これをプレ攪拌すると呼ぶ。)ことによりトナー帯電量(Q/M)を回復させるという方法が実施されている。
【0009】しかしながら、近年、定着装置の立ち上がり時間、つまりファーストコピー時間が短縮されてきており(例えば1分以下)、現像剤攪拌時間より定着装置の立ち上がりの方が早くなったものの、画像を出力するまでの時間がかかり、未だ不十分な問題があった。
【0010】また、使用頻度の少ないユーザによっては、例えば1日に何度もこまめに電源を「ON」、「OFF」して使用することがあるため、トナー帯電量(Q/M)があまり低下していないのに常にプレ攪拌してしまい、逆に攪拌しすぎて帯電量(Q/M)が増加し、画像薄等の不具合を生じることもあった。
【0011】さらに、画像形成終了後から、次の画像形成までの放置時間を測定したり、現像装置近傍の湿度を測定し、これらのデータに基づいてプレ攪拌時間を制御することも考えられるが、測定手段の測定精度、コスト高等の理由から敬遠されていた。
【0012】そこで、この発明は、上記した事情に鑑み、2成分現像剤の帯電状態に応じた最適な攪拌を行い、画像を出力するまでの時間を短縮し、かつ画質の劣化を未然に防止し得る電子写真式画像形成装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】そのため、請求項1に記載の発明は、例えば以下の図示実施の形態に示すとおり、トナーを攪拌部材4Bで攪拌帯電して現像スリーブ4Aに付着し、その現像スリーブ4Aでトナーを付着して像担持体1上の静電潜像を現像する電子写真式画像形成装置において、前記トナーの帯電状態を検知する帯電状態検知手段10と、その検知結果に基づき前記攪拌部材4Bを制御する制御手段9とを備える、ことを特徴とする。
【0014】請求項2に記載の発明は、例えば以下の図示実施の形態に示すとおり、請求項1に記載の発明において、前記帯電状態検知手段10が、前記像担持体1上の地汚れを検知する地汚れ検知センサである、ことを特徴とする。
【0015】請求項3に記載の発明は、例えば以下の図示実施の形態に示すとおり、請求項2に記載の発明において、前記帯電状態検知手段10が、前記像担持体1上のトナー画像濃度を検知するトナー濃度検知センサも兼ねる、ことを特徴とする。
【0016】請求項4に記載の発明は、例えば以下の図示実施の形態に示すとおり、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の発明において、前記制御手段9で、前記攪拌部材4Bの駆動時間を制御してなる、ことを特徴とする。
【0017】請求項5に記載の発明は、例えば以下の図示実施の形態に示すとおり、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の発明において、前記制御手段9で、前記攪拌部材4Bの回転速度を制御してなる、ことを特徴とする。
【0018】請求項6に記載の発明は、例えば以下の図示実施の形態に示すとおり、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の発明において、前記帯電状態検知手段10が検知する、前記2成分現像剤の帯電状態のうち、前記装置本体の電源「ON」時における検知結果を第2の検知結果Vgsとし、当該電源「ON」よりも前の最も新しい検知結果を基準としての第1の検知結果Vgeとして、この第1の検知結果Vgeから第2の検知結果Vgsを減算し、得られた減算結果Vgに基づいて攪拌部材4Bを制御する、ことを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態について添付図面に基づき説明する。
(1)第1の実施の形態図1は、この発明に係る電子写真複写装置を示す縦断面図である。
【0020】この電子写真複写装置は、内部に備える像担持体1を例えばドラム状の感光体で形成し、この像担持体1の周囲には矢印Aで示す回転方向に沿って画像形成プロセスを実行するための帯電装置2、光を像担持体1に照射することで画像露光を行う露光装置(図示せず)、現像装置4、転写装置5、分離装置6、クリーニング装置7及び除電装置8が配置されている。
【0021】因みに、この実施の形態では、像担持体1をドラム状に形成する場合について述べたが、像担持体1をベルト状に形成してもよく、像担持体1の形状は、この限りではない。
【0022】像担持体1はモータ(図示せず)によって回転駆動され、帯電装置2において一様に帯電された後に露光装置(図示せず)から照射される光Lによって画像露光されることにより、その表面に静電潜像が形成される。
【0023】この静電潜像は、現像装置4から供給される2成分現像剤(トナーとキャリアとからなる)中のトナーを静電吸着することで可視像となり、転写装置5において図示しない給紙装置から給紙搬送された転写紙(図示せず)へ静電転写される。そして、この転写紙は、矢印Dで示す方向に移動し分離装置6により像担持体1から分離され、図示しない定着装置によりトナーが定着される。
【0024】また、像担持体1は、転写紙分離後に表面に残留付着しているトナーがクリーニング装置7により除去され、さらに除電装置8により残留電荷が除去されて次の複写に備える。
【0025】ところで、現像装置4は、現像剤担持体を構成する現像スリーブ4A、現像剤汲み上げ兼摩擦帯電用パドルホィール4B、現像剤にトナーを補給するためのトナー補給部4Cおよびブレード4Dなどからなる。
【0026】この現像スリーブ4Aは、内部に5つの磁石を適宜固定して設け、像担持体1と対向する位置で、この像担持体1と同一方向へ回転するように回動自在に配設され、後述のパドルホィール4Bから供給された現像剤を担持して搬送する。
【0027】また、パドルホィール4Bは、現像駆動モータ4B1により回転駆動される。そして現像装置4は、この現像駆動モータ4B1により各駆動ギヤ(図示せず)を介して駆動されるようになされている。
【0028】トナー補給部4Cは図中矢印BおよびCで示す現像剤流動方向におけるパドルホィール4Bより上流側の位置に配置されるとともに、ブレード4Dは、現像スリーブ4Aの表面の近傍に配置される。
【0029】このとき現像剤は、パドルホィール4Bにより攪拌されてトナーとキャリアとが摩擦帯電され、現像スリーブ4Aに供給され、これにより、現像スリーブ4Aの外周に磁気ブラシが形成される。
【0030】現像スリーブ4A上の現像剤はブレード4Dにより層厚が一定に規制されて像担持体1に供給され、像担持体1上の静電潜像は、その現像剤中のトナーを静電吸着して可視像となる。
【0031】トナー補給部4Cは、補給タンク4C1と、この補給タンク4C1内に位置する回転自在の攪拌羽根4C2と、補給タンク4C1のトナー繰り出し口に位置する回転可能な補給ローラ4C3とからなり、補給ローラ4C3は、トナー補給駆動モータ4C4により回転駆動される。
【0032】そして、補給タンク4C1内のトナーは、攪拌羽根4C2により攪拌され、補給ローラ4C3は、トナー補給駆動モータ4C4で回転駆動されることにより、補給タンク4C1内のトナーを補給タンク4C1から繰り出して現像剤に補給する。
【0033】この補給タンク4C1から補給ローラ4C3により補給されたトナーは、パドルホィール4Bにより現像剤と攪拌されてキャリアとトナーとが摩擦帯電され、その現像剤が現像スリーブ4Bへ供給される。
【0034】トナー濃度検知センサ4Eは、パドルホィール4B下部に配設され、現像剤のトナー濃度を例えば現像剤の透磁率を検知することで検知し、このトナー濃度検知センサ4Eの検知情報によりトナー補給部4Cから補給されるトナーの量が後述の制御手段である制御部9により制御されるようになされている。
【0035】図2は、この電子写真複写装置の回路構成を示す概略図であり、制御部9は、電子写真複写装置全体の駆動制御を行うマイクロコンピュータにより構成され、図示しないインターフェースを介して外部機器が接続されている。
【0036】この外部機器の1つには、現像装置4から像担持体1に供給される現像剤の濃度を検知するためのトナー濃度センサ4Eや、トナーの帯電状態を検知するための帯電状態検知手段である地汚れ検知センサ10があり、駆動用ドライバ11を介して現像駆動モータ4B1が接続されるとともに、駆動ドライバ12を介してトナー補給駆動モータ4C4が接続されている。
【0037】そして、この地汚れ検知センサ10は、図3に示すように、像担持体1に近接して配置された発光部10A及び受光部10Bを有するフォトセンサからなり、インターフェース14を介して制御部9に接続されるとともに、像担持体1と結像光学路上の適正な間隔を持たせ、かつ像担持体1の軸方向におけるほぼ中央部に、支持ブラケット13(図1参照)によって取り付けられており、発光部10Aから像担持体1に光を照射してその反射光を受光部10Bで受光することにより、像担持体1上の地肌部のトナー付着量を検知するようになされている。
【0038】この制御部9は、現像装置4の画像形成動作終了直前(具体的には、動作終了の1秒前)に地汚れ検知センサ10の出力値を記憶する処理を実行する。
【0039】この記憶される出力値とは、まず画像形成動作終了直前に地汚れ検知センサ10の出力値をサンプリングして複数点(n点)取り込んだ後に、これらn点の平均値Vgeを求めたものである。
【0040】そして、制御部9は、この地汚れ検知センサ10からインターフェース14を介して与えられた出力値に基づく平均値Vgeを第1の出力値として、内部メモリに記憶する。また、この値は、画像形成動作毎に更新され、常にトナー帯電量の最適な状態の値を記憶するようになされている。
【0041】次に、この電子写真複写装置では、電源「ON」時、プレ攪拌モードに入り像担持体1および現像装置4等が画像形成動作を開始する。
【0042】このとき制御部9は、現像装置4の画像形成動作開始直後(具体的には、動作開始の1秒後)に地汚れ検知センサ10の出力値を記憶する処理を実行する。
【0043】この記憶される出力値とは、まず画像形成動作開始直後に地汚れ検知センサ10の出力値をサンプリングして複数点(n点)取り込んだ後に、これらn点の平均値Vgsを求めたものである。
【0044】そして、制御部9は、この地汚れ検知センサ10からインターフェース14を介して与えられた出力値に基づく平均値Vgsを第2の出力値として、内部メモリに記憶する。
【0045】これにより、制御部9は、この第2の出力値Vgsと、予め記憶していた第1の出力値Vgeとを減算し、すなわち電源「OFF」時の地汚れ検知センサ10の出力値Vgeから電源「ON」時の地汚れ検知センサ10の出力値Vgsを減算した値(以下、これを攪拌設定値と呼ぶ)Vg(Vg=Vge−Vgs)により、プレ攪拌時の回転時間(現像剤の攪拌時間)を決定する。
【0046】この攪拌設定値Vgは、電子写真複写装置の放置時間や湿度環境等によるトナー帯電量に応じて可変する。すなわち、トナー帯電量は、図5および図6に示すように、電子写真複写装置の放置時間が長くなったり、湿度環境が高湿になると低下し、逆に放置時間が短かい場合は、変化は少ないが、湿度環境が低湿になると上昇する性質がある。
【0047】従って、このプレ攪拌時の回転時間は、予め実験等により測定して制御部9の内部メモリに制御用データとして記憶されているものに基づき、攪拌設定値Vgに対して次のように設定されている。
【0048】すなわち、■:攪拌設定値Vgが0〔V〕未満(マイナス含む)の場合は、3秒間、■:攪拌設定値Vgが0〜0.2〔V〕の場合は、1分間、■:攪拌設定値Vgが0.2〜0.5〔V〕の場合は、3分間、■:攪拌設定値Vgが0.5〜1〔V〕の場合は、4分間、■:攪拌設定値Vgが1〔V〕以上の場合は、5分間、のプレ攪拌を行い現像剤を攪拌する。
【0049】例えば、電源「OFF」時の地汚れ検知センサ10の第1の出力値Vgeが4.0〔V〕を示し、次に電源「ON」時の地汚れ検知センサ10の第2の出力値Vgsが3.9〔V〕を示したとすると、減算して得られる攪拌設定値Vgは0.1〔V〕となり、上述の■が選択されプレ攪拌時の回転時間(攪拌時間)は1分間となる。
【0050】このようにして、この電子写真複写装置では、トナー帯電量に応じた最適な攪拌時間でトナーの帯電量を回復させることができる分、画像を出力するまでの時間を短縮でき、かつトナー濃度を精度良く制御することができるため、地汚れおよびトナー飛散などの画質の劣化を未然に防止して常に良好な画像を得ることができる。
【0051】また、ユーザがこまめに電子写真複写装置の電源を「ON」、「OFF」した場合、つまりトナー帯電量があまり低下していない状態のプレ攪拌においても回転時間が3秒間に設定されているので、攪拌過多による画像濃度薄も防止することができる。
【0052】(2)第2の実施の形態次に、電子写真複写装置の定着立ち上がり時間が予め短く(1分以下)設定された、すなわち、電子写真複写装置の電源「ON」時における現像剤のプレ攪拌時間が拘束された場合について、第2の実施の形態として説明する。
【0053】この第2の実施の形態では、上述の第1の実施の形態と同様にして得られた攪拌設定値Vgに応じて、プレ攪拌時における現像剤の攪拌速度を可変するようにして予め設定された所定拘束時間内にトナーの帯電量を回復させるようにしたものである。
【0054】従って、この第2の実施の形態においては、現像駆動モータ4B1は、ACモータで周波数を可変することにより回転数を可変できる構成にしてある。
【0055】詳しくは、この電子写真複写装置の電源「ON」時、プレ攪拌モードに入り像担持体1および現像装置4等の画像形成動作が開始されると、制御部9は、画像形成動作開始直後(現像装置4の動作開始の1秒後)に地汚れ検知センサ10の出力値をサンプリングして複数点(n点)取り込んだ後に、これらn点の平均値Vgsを求める。
【0056】そして地汚れ検知センサ10は、得られた平均値Vgsを第2の出力値として制御部9に送出し、制御部9は、送られてきた第2の出力値Vgsと予め内部に記憶されていた第1の出力値Vgeとを減算することにより、攪拌設定値Vgを得、これに応じてプレ攪拌時におけるパドルホイール4Bの現像駆動モータ4B1の回転数(現像剤の攪拌回転数)を設定する。因みに正規の回転数は、150回転である。
【0057】このとき、このプレ攪拌時の回転数は、予め実験等により測定して制御部9の内部メモリに制御用データとして記憶されているものに基づき、攪拌設定値Vgに対して次のように設定されている。
【0058】すなわち、■:攪拌設定値Vgが0〔V〕未満(マイナス含む)の場合は、150回転で3秒間、■:攪拌設定値Vgが0〜0.2〔V〕の場合は、150回転で1分間、■:攪拌設定値Vgが0.2〜0.5〔V〕の場合は、200回転で1分間、■:攪拌設定値Vgが0.5〜1〔V〕の場合は、250回転で1分間、■:攪拌設定値Vgが1〔V〕以上の場合は、300回転で1分間、のプレ攪拌を行い現像剤を攪拌する。
【0059】例えば、電子写真複写装置の電源「OFF」時において、地汚れ検知センサ10の第1の出力値Vgeが4.0〔V〕を示し、次に電源「ON」時において、地汚れ検知センサ10の第2の出力値Vgsが3.9〔V〕を示したとすると、減算して得られる攪拌設定値Vgは0.1〔V〕となり、上述の■が選択され、プレ攪拌時の回転数(攪拌速度)は150回転で1分間となる。
【0060】これにより、この電子写真複写装置では、攪拌設定値Vgが高くなった場合の攪拌時間を格段と短縮し、最適な攪拌時間でトナーの帯電量を回復させることができる分、画像を出力するまでの時間を短縮することができ、かつトナー濃度を精度良く制御することができるため、地汚れおよびトナー飛散などの画質の劣化を未然に防止して常に良好な画像を得ることができる。
【0061】また、ユーザがこまめに電子写真複写装置の電源を「ON」、「OFF」した場合、つまりトナー帯電量があまり低下していない状態においても、プレ攪拌が3秒で停止するため、攪拌過多による画像濃度薄も防止することができる。
【0062】上述した第1の実施の形態の内容に付け加えて第2の実施の形態の内容をミックスさせても良い。
【0063】(3)第3の実施の形態次に、2成分現像剤のトナー濃度を検知するトナー濃度検知手段と、像担持体1の表面上の地汚れトナー検知手段とが兼用してなる電子写真複写装置を第3の実施の形態として説明する。
【0064】第3の実施の形態における電子写真複写装置は、図4に示すように、上述の第1および第2の実施の形態と同様の地汚れ検知センサ10にトナーの濃度を検知する機能をもたせたもので、発光部10Aから像担持体1に光を照射し、その反射光を受光部10Bで受光することにより像担持体1上の濃度を検知する。
【0065】像担持体1は、例えば回転方向に1〔cm〕、軸方向に2〔cm〕の方形状でなる基準濃度パターンの潜像が非画像形成部に形成され、現像装置4によって現像された後、その可視像1Aの濃度が地汚れ検知センサ10により検知される。
【0066】そして、制御部9は、基準濃度パターンの可視像1Aの濃度に対する地汚れ検知センサ10の出力電圧から現像剤のトナー濃度を検出し、現像剤のトナー濃度が適正なトナー濃度より低くて基準濃度パターンの可視像1Aの濃度に対する地汚れ検知センサ10の出力電圧が現像剤の適正なトナー濃度に応じた電圧ではない場合には、駆動用ドライバ12(図2参照)を介してトナー補給駆動モータ4C4を回転させ、補給ローラ4C3を回転させることにより、補給タンク4C1からトナーを補給させる。これにより、現像剤のトナー濃度(現像能力)が一定に制御される。
【0067】また、地汚れ検知センサ10は、上述の第1および第2の実施の形態における説明と同様にして地汚れ検知センサとしてのサンプリングも行う。
【0068】このようにして、この電子写真複写装置では、現像装置4のトナー濃度センサと、地汚れ検知センサとを兼用することにより、上述の第1および第2の実施の形態における効果に加えて、構成を簡略化することができる。
【0069】
【発明の効果】以上、説明したように、この請求項1に記載の発明によれば、トナーの帯電状態を検知する帯電状態検知手段と、その検知結果に基づき攪拌部材を制御する制御手段とを備えることから、トナーの帯電量に応じてトナーの帯電状態を最適な状態に回復させることができる分、装置本体の放置時間が短く、トナーの帯電量が大きく低下していない場合などに、2成分現像剤を無駄に攪拌する時間を省くようにして、画像を出力するまでの時間を短縮でき、かつトナーの濃度を精度良く制御することができるため、地汚れおよびトナー飛散などに起因する画質の劣化を未然に防止することができる。
【0070】しかも、この発明によれば、トナーの帯電状態に応じて攪拌部材を制御することから、このようにトナーの帯電状態があまり低下していない場合に生じる、攪拌過多による画像濃度薄も防止することができる。
【0071】また、請求項2に記載の発明によれば、攪拌部材を地汚れ検知センサからなる帯電状態検知手段の検知結果に基づいて制御するようにしたことにより、透磁率センサの検知結果に基づいて制御する際に生じていた、トナーの帯電状態や嵩(現像剤見かけ密度)の変化に応じてトナーの帯電状態を最適な攪拌時間で回復させることができる。
【0072】さらに、請求項3に記載の発明によれば、帯電状態検知手段が、像担持体上の地汚れを検知する地汚れ検知センサと、像担持体上のトナー画像濃度を検知するトナー濃度検知センサとを兼ねることから、電子写真式画像形成装置の現像装置を簡易に構成することができる。
【0073】さらに、請求項4に記載の発明によれば、帯電状態検知手段の検知結果に基づいて攪拌部材の駆動時間を制御するため、トナーの帯電状態に応じた最適な攪拌時間でトナーの帯電状態を回復させることができる。
【0074】さらに、請求項5に記載の発明によれば、帯電状態検知手段の検知結果に基づいて攪拌部材の回転速度を制御するため、定着装置の立ち上がり時間内にトナーの帯電状態に応じた最適な攪拌速度でトナーの帯電状態を回復させることができる。
【0075】さらに、請求項6に記載の発明によれば、帯電状態検知手段の検知結果のうち、電子写真式画像形成装置の電源「ON」時における検知結果を第2の検知結果とし、当該電源「ON」よりも前の最も新しい検知結果を基準としての第1の検知結果として、この第1の検知結果から第2の検知結果を減算し、この減算結果に基づいて攪拌部材を制御するため、トナーの帯電状態に応じた最適な攪拌速度でトナーの帯電状態を回復させることができる。
【出願人】 【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
【出願日】 平成12年3月22日(2000.3.22)
【代理人】 【識別番号】100074310
【弁理士】
【氏名又は名称】中尾 俊介
【公開番号】 特開2001−265077(P2001−265077A)
【公開日】 平成13年9月28日(2001.9.28)
【出願番号】 特願2000−80434(P2000−80434)