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【発明の名称】 画像形成装置
【発明者】 【氏名】浅井 淳

【要約】 【課題】生産性を低下させることなく、像担持体の電位の変動に対応した調整を行い画像品質を維持することのできる品質性に優れた画像形成装置を提供する。

【解決手段】感光体1上の複数の異なる位置であって、かつ、非画像形成領域について、電位センサ10によって表面電位を測定し、測定結果に基づいて、レーザ2によるレーザ制御値や一次帯電器3の一次電流値などを調整する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】像担持体上を一様に帯電する帯電手段と、該帯電手段によって帯電された像担持体上を露光する露光手段と、該露光手段による露光によって、前記像担持体上に形成された潜像を現像する現像手段と、前記像担持体の表面電位を測定する電位測定手段と、を備えた画像形成装置において、前記像担持体上の複数の異なる位置であって、かつ非画像領域部について前記電位測定手段により表面電位を測定し、測定された複数の測定結果に基づいて、前記帯電手段による帯電量,露光手段による露光量及び現像手段による現像バイアスの直流成分のうちの少なくともいずれか一つの補正を行うことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】前記像担持体は略円筒状の部材から構成されると共に、該像担持体を周方向に複数箇所に区分した各領域をそれぞれ認識する認識手段を設け、該認識手段により認識された領域と、前記電位測定手段による測定結果との対応によって、複数の異なる位置における測定結果を得ることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】前記複数箇所に区分した全ての領域について前記電位測定手段による測定結果が得られた場合に、前記補正を行うことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】前記複数箇所に区分した領域において、同一の領域内で前記電位測定手段によって複数回測定が行われた場合には、最新の測定結果のみを前記補正に反映させることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】前記複数箇所に区分した全ての領域について前記電位測定手段による測定結果が得られた場合に、これら全ての測定値の平均値に基づいて、前記補正を行うことを特徴とする請求項3または4に記載の画像形成装置。
【請求項6】前記電位測定手段によって測定される表面電位は、前記露光手段によって露光された後の表面電位であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の画像形成装置。
【請求項7】前記電位測定手段によって測定される表面電位は、前記帯電手段によって帯電された後、前記露光手段によって露光される前の表面電位であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の画像形成装置。
【請求項8】前記非画像領域には、画像形成領域と画像形成領域との間の領域が含まれることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載の画像形成装置。
【請求項9】前記非画像領域には、画像形成準備動作中の領域、及び、画像形成後の後処理中の領域が含まれることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載の画像形成装置。
【請求項10】前記露光手段は、温度制御手段を有していない半導体レーザであることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一つに記載の画像形成装置。
【請求項11】装置本体の電源が入っている間のみ、前記像担持体を加熱する加熱手段を備えることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一つに記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、複写機やプリンタ等の電子写真方式の画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の電子写真方式の画像形成装置としては、たとえば、複写機やレーザビームプリンタ等がある。
【0003】従来、これら複写機,レーザビームプリンタ等の画像形成装置には、画像領域内部に設けられた感光体表面電位を測定するための電位センサを有し、ウォーミングアップ中に帯電後の感光体電位や露光後の感光体電位の測定を行うことで、一次帯電電流や一次帯電器のグリッド電位、レーザ等の露光量、現像バイアス等を制御し決定するものが知られている。
【0004】また、電源投入後又はウォーミングアップ後からの一定時間経過後に、再度電位制御を行うことで装置内部の温度変化、経時的なレーザ光量の変動や感光体に起因する帯電能力の変動、感度の変動による電位変動を防止するものも知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記のような従来技術の場合には、下記のような問題が生じていた。
【0006】特に高速機では、生産性の低下を防止することが重視され、連続コピー、プリント等の連続JOBでは電位制御を行うために必要な時間が十分確保できないことから、従来、電位制御を行っていない。
【0007】また、生産性を低下させないために紙間の短い時間で測定した電位に対して制御を行う場合には、感光体の周方向の電位ムラの影響を受けてしまうために、適切な電位制御ができず画像カブリや濃度薄が発生することがあった。
【0008】一方、特開平10−228159号公開公報には、1画像形成期間内における感光体の帯電の均一化を目的として、感光体の特定位置に対応する電位に基づき帯電条件を変化させて、1画像形成期間内の画像濃度ムラを防止する技術が開示されている。
【0009】しかし、この技術では、1画像形成期間内の画像濃度ムラの防止が目的であり、連続JOB中のレーザの経時変動、感光体の電位変動経時変動を防止するものではなかった。
【0010】また、特開平5−323741号公開公報及び特開平5−323742号公開公報には、感光体の特定位置又は平均電位を基準値として、記憶後に特定の感光体位置の電位を測定することによって感光体の電位変動を検知する技術が開示されている。
【0011】しかし、これらの技術では検知する電位が感光体の特定位置であることから検知の精度が十分ではなかった。更に、この方法において、基準となる感光体の電位及びそれに対応する感光体位置に関する情報について検出子や検出センサ等の位置情報検知手段を用いることからコストアップになる。
【0012】また、検出子や検出センサ等の位置情報検知手段を用いずに、感光体の位置情報をタイマ等でカウントすることで感光体域を認識する方法を用いた場合には、本体電源が切られたときにはカウント情報が消去されるため、再度本体電源が投入されたときに基準電位及び位置の対応関係の再測定が必要となることから生産性の低下が発生していた。
【0013】本発明は上記の従来技術の課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、生産性を低下させることなく、像担持体の電位の変動に対応した調整を行い画像品質を維持することのできる品質性に優れた画像形成装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために本発明にあっては、像担持体上を一様に帯電する帯電手段と、該帯電手段によって帯電された像担持体上を露光する露光手段と、該露光手段による露光によって、前記像担持体上に形成された潜像を現像する現像手段と、前記像担持体の表面電位を測定する電位測定手段と、を備えた画像形成装置において、前記像担持体上の複数の異なる位置であって、かつ非画像領域部について前記電位測定手段により表面電位を測定し、測定された複数の測定結果に基づいて、前記帯電手段による帯電量,露光手段による露光量及び現像手段による現像バイアスの直流成分のうちの少なくともいずれか一つの補正を行うことを特徴とする。
【0015】従って、非画像領域部で測定を行うので生産性を落とすことなく、また、複数の異なる位置の測定結果を反映するので、誤差も少なくなる。
【0016】前記像担持体は略円筒状の部材から構成されると共に、該像担持体を周方向に複数箇所に区分した各領域をそれぞれ認識する認識手段を設け、該認識手段により認識された領域と、前記電位測定手段による測定結果との対応によって、複数の異なる位置における測定結果を得るとよい。
【0017】前記複数箇所に区分した全ての領域について前記電位測定手段による測定結果が得られた場合に、前記補正を行うとよい。
【0018】前記複数箇所に区分した領域において、同一の領域内で前記電位測定手段によって複数回測定が行われた場合には、最新の測定結果のみを前記補正に反映させるとよい。
【0019】前記複数箇所に区分した全ての領域について前記電位測定手段による測定結果が得られた場合に、これら全ての測定値の平均値に基づいて、前記補正を行うとよい。
【0020】前記電位測定手段によって測定される表面電位は、前記露光手段によって露光された後の表面電位であるとよい。
【0021】前記電位測定手段によって測定される表面電位は、前記帯電手段によって帯電された後、前記露光手段によって露光される前の表面電位であるとよい。
【0022】前記非画像領域には、画像形成領域と画像形成領域との間の領域が含まれるとよい。
【0023】前記非画像領域には、画像形成準備動作中の領域、及び、画像形成後の後処理中の領域が含まれるとよい。
【0024】前記露光手段は、温度制御手段を有していない半導体レーザであるとよい。
【0025】装置本体の電源が入っている間のみ、前記像担持体を加熱する加熱手段を備えるとよい。
【0026】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0027】(第1の実施の形態)図1〜図4を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置について説明する。
【0028】まず、図1を参照して、画像形成装置全体の構成等について説明する。図1は本発明の実施の形態に係る画像形成装置(電子写真方式の複写機)の概略構成図である。
【0029】図に示すように、画像形成装置には、像担持体としての感光体1の周りに、公知の画像形成プロセスを行うための各種構成部材が設けられている。以下、画像形成プロセスの順に従って、主要構成部材について説明する。
【0030】まず、像担持体としての感光体1上を一様に帯電するための帯電手段としての一次帯電器3が設けられており、この一次帯電器3は高圧電源4によって駆動される。
【0031】この一次帯電器3によって帯電された後に、露光手段としてのレーザ2によって潜像が形成される。このレーザ2は、コントローラ9によって制御されるレーザドライバ6により駆動され、ポリゴンスキャナー11によって、感光体1上に露光走査を行う。
【0032】なお、露光されていない部分が最終的な形成画像に対応した潜像となるものと、露光した部分が該潜像となるものの2通りタイプのものがあるが、以下の説明では前者の場合について説明する。
【0033】また、このレーザ2による潜像形成部の下流側において、感光体1の表面電位を測定する電位測定手段としての電位センサ10が設けられており、この電位センサ10の下流側において、潜像を現像化するための現像手段としての現像器5も設けられている。
【0034】なお、特に図には示さないが、この現像器5によって現像化された像を、転写材上に転写するための転写手段や、転写材上に転写された像を定着させるための定着手段なども設けられている。
【0035】ここで、感光体1は直径100mmのプラス帯電の略円筒状のアモルファスシリコン(a−Si)ドラムで、プロセススピードが250mm/secである。また、上述したように、感光体1の回転方向において、一次帯電器3及び露光位置よりも下流側であって、かつ現像位置よりも上流側に、長手方向画像範囲内部に電位センサ10が設置されている。
【0036】この電位センサ10は、振動子の内側に電極を有する周知の方式のものを用いている。
【0037】また、現像剤として、ネガ帯電1成分磁性トナーを用い、露光源となるレーザ2として、波長670nm、最大出力30mWの汎用半導体レーザ2を用い、露光走査には上述のようにポリゴンスキャナ11を用いている。ここで、半導体レーザのモニタ電流の温度特性は±1%/Kであるが、加熱手段、温度制御手段は設けていない。
【0038】また、感光体内部に40W程度の加熱手段としての感光体ヒータが設置されており、42℃程度で温調されている。なお、この感光体ヒータは装置本体の電源が入っている間のみ駆動する。
【0039】なお、本実施の形態に係る装置のレーザチップ部の温度変化が最も大きな場合を想定した実験によると、メインスイッチOFFで7.5℃の低温環境に一晩放置後、メインスイッチを投入し、ウォームアップ中に通常の電位制御後に連続JOBが開始され、同時に周囲温度が約30分間で25℃に上昇した場合、レーザチップ部の温度はウォームアップ時の電位制御時には約12℃、連続JOB1時間経過後は約32℃であり、20Kの上昇があることが分かった。
【0040】次に、本実施の形態に係る画像形成装置の動作について説明する。
【0041】メインスイッチ投入後、定着器の温度が185℃程度の所定の温度に立ち上がるまで(ウォームアップ中に)、以下に示すような、周知の電位制御を行う。
【0042】ダーク電位(VD)の制御は、一次帯電を行いながら電位センサ10の測定位置において、感光体1の表面電位が所定の目標電位VDTに収束するように一次電流値のフィードバック制御を行い、一次電流値の制御値を決定する。
【0043】一次電流はコントローラ9から10ビットの制御信号をDA変換器に送り、高圧制御回路への入力値を制御することで行う。
【0044】続いて上記方法で決定された一次電流値を用いて一次帯電を行いながらレーザ露光を行い、ライト電位(VL)が所定の目標電位VLTに収束するようにレーザ光量のフィードバック制御を行い、レーザ制御値を決定する。
【0045】レーザ制御はコントローラ9から8ビットの制御信号をDA変換器へ入力することで行う。上記電位制御の結果得られた一次電流値、及びレーザ制御値をメモリ内に格納する。
【0046】次に、連続JOB中における光量補正である紙間光量補正について、特に図4を参照して説明する。図4は本実施の形態に係る画像形成装置における主要制御フローチャート図である。
【0047】感光体1が回転を開始(S1)後、定速度になった後に任意の時間から認識手段を構成するタイマのカウントを開始する(S2)。
【0048】感光体1周の8分割の領域A(0)〜A(7)をタイマーで決め、同一JOB中は感光体の特定位置に特定の分割領域A(0)〜A(7)を対応させる。
【0049】次に、連続JOB中の画像形成領域間に存在するVL相当電位となっている非画像領域部(以下紙間)において表面電位測定及び上記分割領域との対応を行い、電位と領域の情報を以下に示す方法でメモリ内に格納する。
【0050】本実施の形態においては、画像形成領域の進行方向上下流側の領域である非画像形成領域には、前の画像の後端余白部と次の画像の先端余白が含まれ、いずれも画像露光と同一の露光量でレーザを点灯するため、非画像形成領域全体がVL相当電位となる。
【0051】本実施の形態においてはLTRサイズの横送りの連続JOB中の非画像形成領域の進行方向長さは最短距離で50mmである。このとき電位センサの静的な読み取り検知幅、及び電位センサの動的な応答性によって画像部電位の影響を受けないように読み取り範囲を設定することが必要となる。
【0052】本実施の形態における電位センサ10と感光体1との距離は1.7〜2.3mmであり、静止時の読み取り検知幅は90%で約3mm(被測定物の電位を100%とした場合、電位が90%と測定される幅が約3mm)である。また、電位センサ10の動的応答性は0Vから400Vへの変化が安定するまでは80〜120ms、400Vから0Vへの変化が安定するまでは30〜50msである。
【0053】これらの特性から、本実施の形態では、電位測定位置は画像後端から25mm〜30mmとしている。各領域中の任意の場所において、測定値VLM(X)が測定されたときに、その領域の代表電位VLM(X)とする。
【0054】電位測定は瞬間的なノイズが入ることを考慮して、10ms毎に4回行い、4回の平均を1回の測定値VLM(X)とする。なお、4回測定の中間位置をもって上記分割領域の特定を行う。
【0055】つまり、図4において、紙間であるか否かの判定を行い(S3)、紙間であった場合には、電位センサ10によって4回測定を行い(S4)、この4回の測定結果からその平均の電位を求めて(S5)、その値をメモリに格納する(S6)。
【0056】このプロセスを繰り返すことによって、上記の測定が毎紙間で行われ、上述した各領域において、それぞれ測定値が記憶される。
【0057】図2はVLの周方向電位プロファイルを示したものであり、横軸が感光体の周方向位置、縦軸がVLである。また、感光体1周における固有の位置に領域A(0)〜A(7)が対応していることが示されている。
【0058】図3は領域A(0)〜A(7)の各領域中の各測定データが紙間測定毎に格納されることを示したものである。矢印の方向に従って数字の順に紙間における感光体1の表面電位の測定が進み、各領域のデータが連続JOBの開始から1回以上測定されたときに○、1回も測定されていない場合は×で示している。
【0059】この図では、A(0)〜A(7)の各領域を最低1回測定するのに最短の8回の紙間測定で終了していることを示している。ただし、実際には紙のサイズや紙間距離の設定、感光体の周長によっては30回以上の測定が必要になることもあるが、通常は10〜30回程度でA(0)〜A(7)すべての測定が終了する。
【0060】すべての領域において、最低1回の代表電位VLM(X)が求まった時に全領域の平均電位としてドラム1周電位VLMが算出される。ここで、既に測定された領域において、再度測定が行われた場合は最新の値に更新する。
【0061】こうして、A(0)〜A(7)の領域がすべて埋まり(S7)、かつJOBの開始からカウントしたタイマーで1分の整数倍の時間が経過後(S8)、ドラム一周電位VLM、ターゲット電位VLT、補正前のレーザ光量制御値PBを用い、補正後のレーザ光量制御値PAを以下の式に従い求める(S9)。
【0062】PA=PB+α(VLM−VLT)
ここでαは制御係数で、感光体の感度とレーザパワーのDA変換器の入出力値から求めた所定の固定値とする。
【0063】補正のタイミングは、連続JOB中における上記所定の時間経過後の最初の紙間において行う。それ以後、次の補正が入るまでの一次電流制御値及びレーザ制御値は上記の補正後の値を用いる。
【0064】補正を行った後は、A(0)〜A(7)のすべての領域の値をクリアして(S12)、新たに各領域の測定を行い、連続JOB中にこの測定及び補正を繰り返す。
【0065】なお、上記説明においては、連続JOB中において、紙間を電位測定領域としている場合を例に説明したが、必ずしも連続JOBに限られず、単数枚のJOBにおける前回転(画像形成準備動作)、後回転(画像形成後の後処理)中に含まれる非画像領域を電位測定領域として、同様の方法が適用可能である。
【0066】また、電位センサ10によって、露光前の電位を測定した値に基づいて、制御を行うことも可能である。
【0067】さらに、本実施の形態においては補正式においてVLTを目標とする補正にしているが、VLTのかわりに電位制御時等で得られた実測のVLの値を目標とすることももちろん可能である。
【0068】また、上記説明では、レーザ制御値(露光量)の補正を行っているが、現像バイアス(現像バイアスの直流成分)の補正に変えることも可能である。
【0069】(第2の実施の形態)図5には、第2の実施の形態が示されている。上記第1の実施の形態では、露光量(レーザ制御値)の調整を行う場合について示したが、本実施の形態では、帯電量と露光量のいずれについても調整を行う場合について説明する。
【0070】その他の基本的な構成等については第1の実施の形態と同一なので、その説明は省略する。
【0071】本実施の形態では、紙間において第1ステップとして一次電流値(帯電量)の補正値の算出を行い、続いて第2ステップとしてレーザ制御値(露光量)の補正値の算出を順次行った後、第3ステップでは一次電流値とレーザ制御値の両方を紙間で補正を行い、それ以後の画像域の制御値をその値とするものである。
【0072】装置本体の基本的構成は上記第1の実施の形態と同様である。なお、感光体1にはドラムヒータは用いていない。また、感光体1の帯電能の温度特性は2V/Kであり、感度の温度特性は3V/Kである。
【0073】本実施の形態に係る装置の感光1体の温度変化が最も大きな場合を想定した実験によると、メインスイッチOFFで7.5℃の低温環境に一晩放置後、メインスイッチを投入し、ウォームアップ中に通常の電位制御後に連続JOBが開始され、同時に周囲温度が約30分間で25℃に上昇した場合、感光体1の温度はウォームアップ時の電位制御時には約10℃、連続JOB1時間経過後は約30℃であり、20Kの上昇があることが分かった。
【0074】次に、本発明の第2の実施の形態に係る画像形成装置の動作について説明する。
【0075】ウォーミングアップ中の電位制御工程については、上記第1の実施の形態の場合と同様であり、このときの一次電流値IBとレーザ制御値PBを記憶する。
【0076】連続JOB中における光量補正である紙間光量補正について、図5を参照して説明する。図5は本実施の形態に係る画像形成装置における主要制御フローチャート図である。
【0077】連続JOBの開始(S1)後、タイマーを開始し(S2)、紙間において一次電流を1B、レーザの点灯をOFFすることでVD部を形成する。このとき、現像バイアスのDC分を上げ、AC成分をOFFにすることでVD部の感光体1への現像が防止される。電位測定位置は画像の影響を受けないように画像後端から25mm〜30mmとする。
【0078】測定回数は4回で、その平均値を1つの測定値とし、紙間で繰り返し測定することでドラム一周を分割したA(0)〜A(7)各領域のVDを求め、すべての領域が埋まった後の各領域の平均をドラム一周電位VDMとする。
【0079】つまり、図5において、紙間であるか否かの判定を行い(S3)、紙間であった場合には、一次電流をIB、レーザの点灯をOFFとして(S4)、電位センサ10によって4回測定を行い(S5)、この4回の測定結果からその平均の電位を求めて(S6)、その値をメモリに格納する(S7)。
【0080】そして、A(0)〜A(7)の領域について1回以上測定されたら(S8)、次のステップに移行する。
【0081】すなわち、このようにして求められたドラム一周電位VDM、ターゲット電位VDT、補正前の一次電流制御値IBを用い、補正後の一次電流制御値IAを以下の式に従い求める(S9)。
IA=IB+β(VDT−VDM)
【0082】ここで、βは、感光体1の帯電能、一次電流制御用DA変換器の入出力特性から求められる所定の固定値である。
【0083】次に、第2ステップではレーザ制御値の補正値の算出を行う。一次電流値は紙間でIAとする。但し画像域はIBの制御値を用いる。
【0084】まず、A(0)〜A(7)のすべての領域の値をクリアして(S10)、その後、上記第1の実施の形態の場合とほぼ同様に、紙間であるか否かの判定を行い(S11)、紙間であった場合には、紙間のレーザの光量制御値をPB,一次電流値をIAとし(S12)、電位センサ10によって4回測定を行い(S13)、この4回の測定結果からその平均の電位を求めて(S14)、その値をメモリに格納する(S15)。
【0085】そして、A(0)〜A(7)の各領域に測定したVLがすべて埋まった後(S16)、平均電位をドラム一周電位VLMとして、ターゲット電位VLT、補正前のレーザ光量制御値PBを用い、補正後のレーザ光量制御値PAを以下の式に従い求める(S17)。
【0086】PA=PB+α(VLM−VLT)
ここでαは制御係数で、感光体の感度とレーザパワーのDA変換器の入出力値から求めた所定の固定値とする。
【0087】補正のタイミングは上記第1の実施の形態の場合とは異なり、上記2つの値を計算後の最初の紙間において行う(S18)。すなわち、補正は、一次電流制御値IB、レーザ制御値PBの両方とも各々IA,PAに切換え(S19)、それ以後次の補正が入るまで一次電流制御値、レーザ制御値は上記の補正後の値を用いる。
【0088】補正を行った後はA(0)〜A(7)すべての領域の値をクリアして(S20)、新たに各領域の一次電流制御値、レーザ制御の補正値を求め、紙間のタイミングで両方の制御値の補正を行うことを連続JOB中に繰り返す。
【0089】本実施の形態ではVD,VLの両方とも補正を行うことで、上記第1の実施の形態よりも精度の高い補正が可能となり、特にドラムヒータがない場合や夜間ドラムヒータを切った場合の夏季の朝空調が入った後や冬季の朝暖房が入り環境温度が急激に変動する場合に有効である。
【0090】以上のように、上記各実施の形態では、レーザの温度変化、感光体の温度変化、感光体の帯電、光疲労の変動速度が数10分で1%以下の比較的長時間の過渡現象であるのに対し、測定の繰り返しで感光体の1周相当分が測定されるまでの時間は十分短いことに着目することにより、複数回の測定データに基づいて、各部材の調整を行うことで、画像品質の維持(連続JOB中の感光体1の電位変動によるカブリ,濃度変動,画像変動の防止)を可能としたものである。
【0091】また、連続JOB中の生産性を低下させることなく、光量の制御または一次電流値の制御を行うことが可能になり、レーザ周辺の温度変動によるレーザ光量の変動、感光体の温度、光履歴、帯電履歴に起因する電位変動を防止することで、連続JOBにおいてカブリや濃度薄が発生することなく安定した画質が得られる。
【0092】また、感光体の平均電位間の比較に基づいた補正であることから、従来技術に比べて、より正確な検知に基づく補正が可能になった。
【0093】さらに、温度の変動に対しても、適宜調整を行えることから、従来、温度制御が必須であったモニタ電流の温度特性±1%/℃以上の汎用半導体レーザを、加熱手段、温度制御手段等なしで使用が可能になり、部品の削減による信頼性向上、コストダウン、省エネルギーが達成できる。
【0094】さらに、感光体特定位置情報については検出子、検出センサ等を用いる必要がなく、位置情報の管理が連続JOB内で済むという利点がある。
【0095】また、感光体起因の帯電履歴、光履歴による電位ドリフトがあった場合にも、従来技術に比べて、より正確に電位補正することが可能になり、生産性を落とすことなく連続JOB中の画像濃度の変動やカブリの発生を防止することが可能になる。
【0096】さらに、感光体の温度変化に起因する感度特性の変動があっても感光体の電位を正確に補正することが可能になり、感光体の温調ヒータの削減や、従来行われてきたメインスイッチOFF後に感光体ヒータをつけたまま放置を行う必要がなくなり、省エネルギーが可能になる。
【0097】また、連続JOBによる光学部品の昇温によりレーザのスポット径等の変動起因による露光後電位の経時変動があっても感光体電位を正確に補正することが可能になり、昇温対策の省略、装置の信頼性の向上に寄与することになる。
【0098】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、生産性を低下させることなく、像担持体の電位の変動に対応した調整を行って、画像品質を維持することができ、品質性に優れる。
【出願人】 【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
【出願日】 平成12年3月16日(2000.3.16)
【代理人】 【識別番号】100085006
【弁理士】
【氏名又は名称】世良 和信 (外1名)
【公開番号】 特開2001−265075(P2001−265075A)
【公開日】 平成13年9月28日(2001.9.28)
【出願番号】 特願2000−79315(P2000−79315)