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【発明の名称】 トナーの製造方法
【発明者】 【氏名】加藤 政吉

【要約】 【課題】荷電制御剤などの添加剤に起因する水中への溶解物の乾燥後のトナー表面への存在状態を制御し、帯電性に優れたトナーの製造方法を提供することにある。

【解決手段】少なくとも重合性単量体と着色剤とを含有する重合性単量体組成物を、水系分散安定剤中で懸濁させて重合を行い、着色重合体粒子を生成した後、酸洗浄を行い、脱水後、金属陽イオンの総含有量が5mg/リットル未満の水で洗浄し、洗浄排水中に分散安定剤由来の金属陽イオンの総含有量が5mg/リットル未満になった後に、Na+,K+,Mg2+及びCa2+の総含有量が10乃至150mg/リットルの水を注水し、脱水し、得られた湿潤着色重合体粒子を乾燥することを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 少なくとも重合性単量体と着色剤とを含有する重合性単量体組成物を、水系分散安定剤中で懸濁させて重合を行い、着色重合体粒子を生成した後、酸洗浄を行い、脱水後、金属陽イオンの総含有量が5mg/リットル未満の水で洗浄し、洗浄排水中に分散安定剤由来の金属陽イオンの総含有量が5mg/リットル未満になった後に、Na+,K+,Mg2+及びCa2+の総含有量が10乃至150mg/リットルの水を注水し、脱水し、得られた湿潤着色重合体粒子を乾燥することを特徴とするトナーの製造方法。
【請求項2】 Na+,K+,Mg2+及びCa2+の総含有量が70乃至120mg/リットルの水を注水し、脱水し、得られた湿潤着色重合体粒子を乾燥することを特徴とする請求項1に記載のトナーの製造方法。
【請求項3】 Na+,K+,Mg2+及びCa2+の総含有量が70乃至120mg/リットルの水の注水量が、被洗浄懸濁液量1質量部に対して0.1乃至1.0質量部であることを特徴とする請求項2に記載のトナーの製造方法。
【請求項4】 該重合性単量体組成物が、アルキルサリチル酸の金属化合物を含有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のトナーの製造方法。
【請求項5】 該アルキルサリチル酸の金属化合物が、低結晶性または非結晶性のアルキルサリチル酸の金属錯塩、または金属錯体、または金属錯塩と金属錯体の混合物であることを特徴とする請求項4に記載のトナーの製造方法。
【請求項6】 酸洗浄後の洗浄が、脱水ケーキヘの注水によって行われることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のトナーの製造方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子印刷の如き画像形成方法において、静電荷像を現像するためのトナー、または、トナージェット方式の画像形成方法におけるトナー定着画像を形成するためのトナーの製造方法に関し、特に、トナー像を転写材の如きプリントシートに加熱定着させる定着方式に供されるトナーの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真法は米国特許第2,297,691号明細書等に記載されている如く、多数の方法が知られており、一般には光導電性物質を利用し、種々の手段で感光体上に電気的潜像を形成し、次いで該潜像をトナーと呼ばれる着色樹脂組成物からなる微粒子を用いて現像し、必要に応じて、感光体上から紙等の転写材にトナー像を転写した後、加熱、圧力、或いは溶剤蒸気等により転写材上に定着させて、複写物やプリントを得ている。また、上記の方法において、トナーを用いて潜像を現像する方法や、或いはトナー像を転写材上に定着する方法としては、従来より各種の方法が提案され、それぞれの画像形成プロセスに適した方法が採用されている。
【0003】さらに、電気的潜像を現像するために用いられるトナーは、従来、一般的には、熱可塑性樹脂中に染料及び顔料の如き着色剤を溶融混合させ、これらの材料を均一に分散した後、微粉砕装置により微粉砕物を得、その後、微粉砕物を分級機を用いて分級し、所望の粒径を有するトナー(樹脂着色剤分散体)を得る、所謂粉砕法によって製造されている。
【0004】上記の粉砕法によるトナーの製造方法によれば、かなり優れたトナーを製造し得るが、ある種の制限、即ちトナー用材料の選択範囲に制限がある。例えば樹脂着色剤分散体が十分に脆く、経済的に可能な製造装置で微粉砕し得るものでなくてはならない。ところが、こういった要求を満たすために樹脂着色剤分散体を脆くすると、実際に高速で微粉砕した場合に形成された粒子の粒径範囲が広くなり易く、特に比較的大きな割合の微粒子がこれに含まれるという問題が生ずる。さらに、このように脆性の高い材料は、複写機等現像用に使用する際、さらなる微粉砕ないしは粉化を受け易い。また、この方法では、着色剤等の固体微粒子を樹脂中へ完全に均一に分散することは困難であり、その分散の度合によっては、カブリの増大、画像濃度の低下や混色性・透明性の不良の原因となるので、分散に注意を払わなければならない。また、破断面に着色剤が露出することにより、現像特性に変動を引き起こす場合もある。
【0005】一方、これら粉砕法によるトナーの問題点を克服するため、特公昭36−10231号、特公昭43−10799号及び特公昭51−14895号公報等に、懸濁重合法トナーやその製造方法が提案されている。例えば、懸濁重合法においては、重合性単量体、着色剤、重合開始剤さらに必要に応じて架橋剤、荷電制御剤、その他添加剤を均一に溶解又は分散せしめて重合性単量体組成物を作製した後、該単量体組成物を分散安定剤を含有する連続相、例えば水相中に適当な撹拌機を用いて分散させて、同時に重合反応を行って、所望の粒径を有するトナー粒子を得ている。
【0006】このような重合方法を利用したトナーの製造方法は、粉砕工程を含まないため、粉砕方法によって製造する場合のように、トナーの形成材料に脆性が要求されることがないので、軟質の材料を使用することができる。また、分級工程の省略をも可能にするため、エネルギーの節約、製造時間の短縮、工程収率の向上等、コスト削減効果が大きい。
【0007】また、近年の複写機やプリンターの高画質化、フルカラー化、省エネルギー化等トナー自体の多機能化が要求されている。例えば、高画質化にともない高解像度・デジタル方式に対応するトナー粒子の微小粒径化、フルカラー化にともなうOHP画像の透明性の向上、省エネルギー化にともなう低温定着化に対応するためトナー中に低軟化点物質の含有、転写材への転写効率の向上に有効であるトナー粒子の形状化等が要求されており、これらの要求を実現する手段として重合法によるトナーが挙げられる。
【0008】フルカラー画像用のトナーに用いる荷電制御剤としては、カルボキシル基を含有する化合物が良く、重合トナーの場合、重合性単量体中に分散させて用いられる。色の影響を考慮すると、無色または、白色または淡色の結晶状態のものが好ましく、特に、アルキルサリチル酸の金属錯体または、錯塩または、錯体と錯塩の混合物がカラートナー用に好ましく用いられる。
【0009】しかしながら、重合法においては、水中での造粒・重合工程が必要となり、その際、重合性単量体中に分散あるいは溶解した物質が水に対して溶解性を有する場合、あるいは不安定な場合には、その物質が水中に溶解し、溶解した分解不純物がトナー表面に付着するため、製造工程、特に重合終了後の洗浄工程の条件により、トナーの帯電特性や、環境特性に変化を起こすことが明らかになった。
【0010】一般に工業的に用いられる水は、蒸留法、イオン交換法、逆浸透法、ろ過法などによって、不純物が取り除かれた水が挙げられ、トナー合成における水洗浄工程で用いる水も同様である。
【0011】しかし、本発明者が、検討を行った結果、Na+,K+,Mg2+及びCa2+の総含有量が5mg/リットル未満の水で洗浄した場合の乾燥後のトナーは、高温高湿環境下に放置すると、帯電性が低下する現象が明らかになった。
【0012】一方、Na+,K+,Mg2+及びCa2+の総含有量が10mg/リットル以上の水のみで洗浄した場合には、乾燥後のトナー表面に残存するアルキルサリチル酸の金属錯体または、錯塩または、錯体と錯塩の混合物から起因する化合物の量が低減し、初期より、トナーの帯電性が低下する現象が明らかになった。また、この場合、イオンの含有量や水温によって、乾燥後のトナー表面に残存するアルキルサリチル酸の金属錯体または、錯塩または、錯体と錯塩の混合物から起因する化合物の量の低減度合が変動することがわかった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述のごとき問題点を解決したトナーの製造方法を提供することにある。
【0014】詳しくは、本発明の目的は、懸濁重合法によるトナーの製造において、荷電制御剤などの添加剤に起因する水中への溶解物の乾燥後のトナー表面への存在状態を制御し、帯電性に優れたトナーの製造方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者は、鋭意検討を行った結果、重合終了後の酸洗浄工程後の洗浄工程において、その水に含有されるイオン成分に着目し、酸洗浄工程後の水洗浄工程を、金属陽イオンの総含有量が5mg/リットル未満の水で洗浄し、洗浄排水中に分散安定剤由来の金属陽イオンの総含有量が5mg/リットル未満になった後に、一定量のアルカリ金属及びアルカリ土類金属イオン(Na+,K+,Mg2+及びCa2+)を含有する水で行うことにより、荷電制御剤であるアルキルサリチル酸の金属錯体または、錯塩または、錯体と錯塩の混合物の分解生成物や他の添加剤の水中への溶解物の乾燥後のトナー表面への存在状態を制御した、帯電性に優れたトナーの製造方法を提供することを見出し、本発明に達した。
【0016】即ち、本発明は、少なくとも重合性単量体と着色剤とを含有する重合性単量体組成物を、水系分散安定剤中で懸濁させて重合を行い、着色重合体粒子を生成した後、酸洗浄を行い、脱水後、金属陽イオンの総含有量が5mg/リットル未満の水で洗浄し、洗浄排水中に分散安定剤由来の金属陽イオンの総含有量が5mg/リットル未満になった後に、Na+,K+,Mg2+及びCa2+の総含有量が10乃至150mg/リットルの水を注水し、脱水し、得られた湿潤着色重合体粒子を乾燥することを特徴とするトナーの製造方法である。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明のトナーの製造方法の好ましい形態を挙げて、本発明を詳細に説明する。
【0018】本発明のトナー製造方法においては、以下の如き製造方法によって具体的にトナーを製造することが可能である。
【0019】即ち、重合性単量体中に低軟化点物質からなる離型剤,着色剤,荷電制御剤,重合開始剤その他の添加剤を加え、ホモジナイザー,超音波分散機等によって均一に溶解又は分散せしめた単量体系を、分散安定剤を含有する水相中に通常の撹拌機またはクリアミキサー,ホモミキサー,ホモジナイザー等により分散せしめる。好ましくは単量体液滴が所望のトナー粒子のサイズを有するように撹拌速度,時間を調整し、造粒する。その後は分散安定剤の作用により、粒子状態が維持され、且つ粒子の沈降が防止される程度の撹拌を行えば良い。重合温度は40℃以上、一般的には50〜90℃の温度に設定して重合を行うのが良い。また、重合反応後半に昇温しても良く、更に、トナー定着時の臭いの原因等となる未反応の重合性単量体、副生成物等を除去するために反応後半、又は、反応終了後に一部水系媒体を留去しても良い。懸濁重合法においては、通常単量体系100質量部に対して水300〜3000質量部を分散媒として使用するのが好ましい。
【0020】本発明に係る重合トナーにおいて、特に分散安定剤を用いた懸濁重合を利用する場合用いる分散安定剤としては、リン酸三カルシウム,リン酸マグネシウム,リン酸アルミニウム,リン酸亜鉛,炭酸カルシウム,炭酸マグネシウム,水酸化カルシウム,水酸化マグネシウム,水酸化アルミニウム,メタケイ酸カルシウム,硫酸カルシウム,硫酸バリウム,ベントナイト,シリカ,アルミナ等の無機化合物が挙げられる。これらの分散安定剤は、重合性単量体100質量部に対して0.2〜20質量部を使用することが好ましい。
【0021】これらの無機化合物の分散安定剤を用いる場合、市販のものをそのまま用いても良いが、細かい粒子を得るために、分散媒中にて該無機化合物を生成させても良い。例えば、リン酸三カルシウムの場合、高撹拌下において、リン酸ナトリウム水溶液と塩化カルシウム水溶液を混合すると良い。
【0022】また、これら分散安定剤の微細な分散の為に、0.001〜0.1質量部の界面活性剤を使用してもよい。これは上記分散安定剤の初期の作用を促進する為のものであり、その具体例としては、ドデシルベンゼン硫酸ナトリウム,テトラデシル硫酸ナトリウム,ぺンタデシル硫酸ナトリウム,オクチル硫酸ナトリウム,オレイン酸ナトリウム,ラウリル酸ナトリウム,ステアリン酸カリウム,オレイン酸カルシウム等が挙げられる。
【0023】本発明においては、重合が終了し、冷却した着色重合体粒子スラリーに酸を加え、撹拌し、無機化合物の分散安定剤を溶解させた後、固液分離することにより、無機化合物の分散安定剤を除去する。
【0024】用いる酸としては、塩酸、硫酸、硝酸、臭化水素酸、クロム酸、ヨウ化水素酸、亜硫酸、クエン酸、酢酸、ホウ酸、炭酸、フッ酸、リン酸、亜硝酸等が挙げられる、塩酸、硫酸、硝酸等が価格や取扱いの点で好ましい。
【0025】また、酸添加後のpHは、3以下、より好ましくは2以下が無機化合物の分散安定剤の除去効果が高く、好ましい。
【0026】酸洗浄の時間は、数10分から3時間が好ましく、10分以下では、無機化合物の分散安定剤の除去効果が低く、3時間以上行っても、それ以上の除去効果は得られない。
【0027】固液分離は、市販の固液分離装置で行えるが、後工程の洗浄をケーキヘの注水で行うことができ、乾燥装置へ供給できるケーキを排出することが容易な、加圧ろ過方式の装置、例えば、SPフィルター((株)ニッセン製)や、KFフィルター(三進製作所製)、フィルタープレス(各社)等が好ましく用いられる。
【0028】さらに、固液分離装置中に残った着色重合体粒子ケーキに、金属陽イオンの総含有量が5mg/リットル未満の水を注水して洗浄し、洗浄排水中に分散安定剤由来の金属陽イオンの総含有量が5mg/リットル未満になった後に、アルカリ金属及びアルカリ土類金属イオン(Na+,K+,Mg2+及びCa2+)の総含有量が20乃至150mg/リットルの水を注水する。このような注水・洗浄によって、着色重合体粒子ケーキに付着した無機化合物の分散安定剤を除去すると同時に、荷電制御剤であるアルキルサリチル酸の金属錯体または、錯塩または、錯体と錯塩の混合物に起因する水中への溶解物の乾燥後のトナー表面への存在状態を制御する。
【0029】なお、着色重合体粒子ケーキに水を加え、撹拌し、リスラリーした後に、再度固液分離装置で固液分離をすれば、除去効果は高いが、工程が煩雑になりコスト上の問題から、固液分離装置中に残った着色重合体粒子ケーキに、水を注水し、脱水することが望ましい。
【0030】洗浄水量は、乾燥後のトナー中に分散安定剤由来の金属イオンが100mg/kg以下の存在になるまで必要であり、初期に注水洗浄する金属陽イオンの総含有量が5mg/リットル未満の水の量は、洗浄排水中に分散安定剤由来の金属陽イオンの総含有量が5mg/リットル未満になるまで必要であり、固液分離をしたスラリー1質量部に対して1乃至5質量部に相当する。
【0031】さらに、追加して洗浄を行う、Na+,K+,Mg2+及びCa2+の総含有量が20乃至150mg/リットル(より好ましくは70乃至120mg/リットル)の水の量は、固液分離をしたスラリー1質量部に対して0.1乃至1.0質量部が好ましい。
【0032】0.1質量部より少ない場合には、追加洗浄の効果が現われにくく、また、1.0質量部より多い場合には、再度、荷電制御剤であるアルキルサリチル酸の金属錯体または、錯塩または、錯体と錯塩の混合物の分解生成物や他の添加剤の水中への溶解物を取り除いてしまうことになり、過剰に減少してしまうため、トナーとして帯電性が悪くなる。
【0033】本発明によるトナーは、高画質化のためより微小な潜像ドットを忠実に現像するために、トナーもより微小粒径の、具体的にはコールターカウンターにより測定された重量平均径が4〜10μmで個数変動係数が35%以下のトナーが最も好ましい。重量平均径が4μm未満のトナーにおいては、転写効率の悪さから感光体や中間転写体上に転写残トナーが多く発生し、カブリ,転写不良に基づく画像の不均一ムラの原因となり好ましくない。また、トナーの重量平均径が10μmを超える場合には、部材への融着が起きやすく、トナーの個数変動係数が35%を超えると更にその傾向が強まり問題となる。
【0034】本発明に係るトナーに用いられる低軟化点物質としては、ASTM D3418−8に準拠し測定された主体極大ピーク値が、40〜90℃を示す化合物が好ましい。極大ピークが40℃未満であると低軟化点物質の自己凝集力が弱くなり、結果として耐高温オフセット性が弱くなりフルカラートナーには好ましくない。一方極大ピークが90℃を超えると定着温度が高くなり、定着画像表面を適度に平滑化せしめることが困難となり混色性の点から好ましくない。更に直接重合方法によりトナーを得る場合においては、水系で造粒,重合を行うため極大ピーク値の温度が高いと、主に造粒中に低軟化点物質が析出してきて懸濁系を阻害するため好ましくない。
【0035】上記の極大ピーク値の温度の測定には、例えばパーキンエルマー社製DSC−7を用いる。装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。サンプルは、アルミニウム製パンを用い対照用に空パンをセットし、昇温速度10℃/分で測定を行う。
【0036】具体的にはパラフィンワックス,ポリオレフィンワックス,フィッシャートロピッシュワックス,アミドワックス,高級脂肪酸,エステルワックス及びこれらの誘導体又はこれらのグラフト/ブロック化合物等が利用できる。好ましくは下記一般構造式で示す炭素数が10以上の長鎖エステル部分を1個以上有するエステルワックスが、OHPの透明性を阻害せずに耐高温オフセット性に効果を有するので本発明においては特に好ましい。本発明に好ましい具体的なエステルワックスの代表的化合物の構造式を以下に一般構造式■,一般構造式■及び一般構造式■として示す。
【0037】
【化1】

(式中、a及びbは0〜4の整数を示し、a+bは4であり、R1及びR2は炭素数が1〜40の有機基を示し、且つR1とR2との炭素数差が10以上である基を示し、n及びmは0〜15の整数を示し、nとmが同時に0になることはない。)
【0038】
【化2】

(式中、a及びbは0〜4の整数を示し、a+bは4であり、R1は炭素数が1〜40の有機基を示し、n及びmは0〜15の整数を示し、nとmが同時に0になることはない。)
【0039】
【化3】

(式中、a及びbは0〜3の整数を示し、a+bは3以下であり、R1及びR2は炭素数が1〜40の有機基を示し、且つR1とR2との炭素数差が10以上である基を示し、R3は炭素数が1以上の有機基を示し、n及びmは0〜15の整数を示し、nとmが同時に0になることはない。)
【0040】本発明で好ましく用いられるエステルワックスは、硬度0.5〜5.0を有するものが好ましい。エステルワックスの硬度は、直径20mmφで厚さが5mmの円筒形状のサンプルを作製した後、例えば島津製作所製ダイナミック超微小硬度計(DUH−200)を用いビッカース硬度を測定した値である。測定条件は、0.5gの荷重で負荷速度が9.67mm/秒の条件で10μm変位させた後15秒間保持し、得られた打痕形状を測定しビッカース硬度を求める。硬度が0.5未満の低軟化点物質では定着器の圧力依存性及びプロセススピード依存性が大きくなり、耐高温オフセット効果の発現が不十分となりやすく、他方5.0を超える場合ではトナーの保存安定性に乏しく、離型剤自身の自己凝集力も小さいため同様に耐高温オフセットが不十分となりやすい。具体的化合物としては、下記化合物が挙げられる。
【0041】
【化4】

【0042】近年フルカラー両面画像の必要性も増してきており、両面画像を形成せしめる際においては、最初に表面に形成された転写紙上のトナー像が次に裏面に画像を形成する時にも定着器の加熱部を再度通過する可能性があり、よりトナーの耐高温オフセット性を十分に考慮する必要がある。その為に本発明においては、多量の低軟化点物質の添加が望ましい。具体的には、低軟化点物質をトナー中に5〜40質量%添加することが好ましい。5質量%未満の添加では、十分な耐高温オフセット性を示さず、更に両面画像の定着時において裏面の画像がオフセット現象を示す傾向がある。また40質量%を超える場合は、造粒時にトナー粒子同士の合一が起きやすく、粒度分布の広いものが生成しやすく、本発明には不適当であった。
【0043】本発明のトナー粒子を製造する方法としては、特公昭36−10231号公報、特開昭59−53856号公報、特開昭59−61842号公報に述べられている懸濁重合方法を用いて直接トナーを生成する方法を用いトナーを製造することが可能である。
【0044】本発明においては、一旦得られた重合粒子に更に単量体を吸着せしめた後、重合開始剤を用い重合せしめる所謂シード重合方法も本発明に好適に利用することができる。
【0045】また、本発明において、定着性の観点から多量の低軟化点物質をトナーに含有せしめることを考えると、必然的に低軟化点物質を外殻樹脂中に内包化せしめる必要がある。低軟化点物質を内包化せしめる具体的方法としては、水系媒体中での材料の極性を主要単量体より低軟化点物質の方を小さく設定し、更に少量の極性の大きな樹脂又は単量体を添加せしめることで低軟化点物質を外殻樹脂で被覆した所謂コア−シェル構造を有するトナーを得ることができる。トナーの粒度分布制御や粒径の制御は、難水溶性の無機塩や保護コロイド作用をする分散安定剤の種類や添加量を変える方法や機械的装置条件、例えばローターの周速,パス回数,撹拌羽根形状等の撹拌条件や容器形状又は、水溶液中での固形分濃度等を制御することにより所定の本発明のトナーを得ることができる。
【0046】本発明においてトナーの断層面を測定する具体的方法としては、常温硬化性のエポキシ樹脂中にトナーを十分分散させた後、温度40℃の雰囲気中で2日間硬化させ、得られた硬化物を四三酸化ルテニウム、必要により四三酸化オスミウムを併用し染色を施した後、ダイヤモンド歯を備えたミクロトームを用い薄片状のサンプルを切り出し透過電子顕微鏡(TEM)を用いトナーの断層形態を測定した。本発明においては、用いる低軟化点物質と外殻を構成する樹脂との若干の結晶化度の違いを利用して材料間のコントラストを付けるため、四三酸化ルテニウム染色法を用いることが好ましい。
【0047】上記重合トナーに使用できる重合性単量体としては、スチレン,o(m−,p−)−メチルスチレン,m(p−)−エチルスチレン等のスチレン系単量体;(メタ)アクリル酸メチル,(メタ)アクリル酸エチル,(メタ)アクリル酸プロピル,(メタ)アクリル酸ブチル,(メタ)アクリル酸オクチル,(メタ)アクリル酸ドデシル,(メタ)アクリル酸ステアリル,(メタ)アクリル酸ベヘニル,(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル,(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル,(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル等の(メタ)アクリル酸エステル系単量体;ブタジエン,イソプレン,シクロヘキセン,(メタ)アクリロニトリル,アクリル酸アミド等のビニル系単量体が好ましく用いられる。これらは、単独または一般的には出版物ポリマーハンドブック第2版III−P139〜192(John Wiley&Sons社製)に記載の理論ガラス転移温度(Tg)が、40〜75℃を示すように単量体を適宜混合し用いられる。理論ガラス転移温度が40℃未満の場合には、トナーの保存安定性や現像剤の耐久安定性の面から問題が生じ、一方75℃を超える場合は定着点の上昇をもたらし、特にフルカラートナーの場合においては各色トナーの混色が不十分となり色再現性に乏しく、更にOHP画像の透明性を著しく低下させ高画質の面から好ましくない。
【0048】本発明において、外殻樹脂中に低軟化点物質を内包化せしめる場合、外殻樹脂の他に更に極性樹脂を添加せしめることが特に好ましい。本発明に用いられる極性樹脂としては、スチレンと(メタ)アクリル酸の共重合体,マレイン酸共重合体,飽和ポリエステル樹脂,エポキシ樹脂が好ましく用いられる。該極性樹脂は、外殻樹脂又は単量体と反応しうる不飽和基を分子中に含まないものが特に好ましい。不飽和基を有する極性樹脂を含む場合においては、外殻樹脂層を形成する単量体と架橋反応が起きフルカラー用トナーとしては、極めて高分子量になり四色トナーの混色には不利となり好ましくない。
【0049】本発明に用いられる着色剤は、黒色着色剤としてカーボンブラック,磁性体,以下に示すイエロー/マゼンタ/シアン着色剤を用い黒色に調色されたものが利用される。
【0050】イエロー着色剤としては、縮合アゾ化合物,イソインドリノン化合物,アンスラキノン化合物,アゾ金属錯体,メチン化合物,アリルアミド化合物に代表される化合物が用いられる。具体的には、C.I.ピグメントイエロー12、13、14、15、17、62、74、83、93、94、95、109、110、111、128、129、147、168等が好適に用いられる。
【0051】マゼンタ着色剤としては、縮合アゾ化合物,ジケトピロロピロール化合物,アンスラキノン,キナクリドン化合物,塩基染料レーキ化合物,ナフトール化合物,ベンズイミダゾロン化合物,チオインジゴ化合物,ペリレン化合物が用いられる。具体的には、C.I.ピグメントレッド2、3、5、6、7、23、48:2、48:3、48:4、57:1、81:1、122、144、146、166、169、177、184、185、202、206、220、221、254が特に好ましい。
【0052】シアン着色剤としては、銅フタロシアニン化合物及びその誘導体,アンスラキノン化合物,塩基染料レーキ化合物等が利用できる。具体的には、C.I.ピグメントブルー1、7、15、15:1、15:2、15:3、15:4、60、62、66等が特に好適に利用できる。
【0053】これらの着色剤は、単独又は混合し更には固溶体の状態で用いることができる。本発明の着色剤は、色相角,彩度,明度,耐候性,OHP透明性,トナー中への分散性の点から選択される。該着色剤の添加量は、樹脂100質量部に対し1〜20質量部添加して用いられる。
【0054】黒色着色剤として磁性体を用いた場合には、他の着色剤と異なり、樹脂100質量部に対し40〜150質量部添加して用いられる。
【0055】本発明に用いられる荷電制御剤としては、公知のものが利用できるが、フルカラー画像用のトナーに用いる荷電制御剤としては、カルボキシル基を含有する化合物が良く、重合トナーの場合、重合性単量体中に分散させて用いられる。色の影響を考慮すると、無色または、白色または淡色の結晶状態のものが好ましく、特に、アルキルサリチル酸の金属化合物がカラートナー用として好ましく、金属化合物としては、金属錯体または、金属錯塩または、金属錯体と金属錯塩の混合物が挙げられ、低結晶性又は非結晶性のものが好ましく用いられる。
【0056】本発明に係る重合トナーに使用できる重合開始剤としては、例えば、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系又はジアゾ系重合開始剤;ベンゾイルペルオキシド、メチルエチルケトンペルオキシド、ジイソプロピルペルオキシカーボネート、クメンヒドロペルオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド等の過酸化物系重合開始剤が用いられる。該重合開始剤の添加量は、目的とする重合度により変化するが一般的には単量体に対し0.5〜20質量%添加され用いられる。重合開始剤の種類は、重合方法により若干異なるが、10時間半減期温度を参考に、単独又は混合し利用される。
【0057】重合度を制御するため公知の架橋剤,連鎖移動剤,重合禁止剤等を更に添加し用いることも可能である。
【0058】また、外添剤が添加され、乾燥されたトナー粒子は、更に機械的衝撃力を付与し、トナー粒子への外添剤の付着状態を調整することが好ましい。即ち、ヘンシェルミキサーの如き乾式混合機により、機械的衝撃力を付与してトナー粒子への外添剤の付着状態を調整することが好ましい。より具体的には、ヘンシェルミキサーの高速回転羽根の周速及び処理時間を調整して、トナー粒子への外添剤の付着状態を調整する。
【0059】またこのとき、必要に応じ、帯電性付与剤、研磨剤等の他の外添剤を加え、同時に処理することが好ましい。
【0060】
【実施例】以下、本発明の実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。
【0061】用いた各水のアルカリ金属及びアルカリ土類金属イオン(Na+,K+,Mg2+及びCa2+)含有量を表1に示す。
【0062】
【表1】

【0063】<実施例1>まず、イオン交換水(水A)710質量部に0.1モル/リットル−Na3PO4(米山化学社製)水溶液450質量部を投入し60℃に加温した後、クリアミキサー(エム・テクニック社製)を用いて3,500回転/分にて撹拌した。これに1.0モル/リットル−CaCl2水溶液68質量部を添加し、Ca3(PO42を含むpH6.0のりん酸とカルシウムの化合物の水系媒体を得た。
【0064】一方、分散質としては、まず、下記処方のうち、C.I.ピグメントブルー15:3、ジアルキルサリチル酸アルミニウム化合物とスチレン単量体100質量部をアトライター(三井三池化工機製)を用い3時間分散し、着色剤分散液を得た。次に、着色剤分散液に下記処方の残りすべてを添加し、60℃に加温し30分間溶解混合した。これに、重合開始剤である2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)8質量部を溶解し、重合性単量体組成物を調製した。
・スチレン単量体 165質量部・n−ブチルアクリレート 35質量部・C.I.ピグメントブルー15:3 10質量部・飽和ポリエステル 10質量部・ジアルキルサリチル酸アルミニウム化合物 2質量部・化合物(1)のワックス 25質量部(DSCにおけるピーク温度59.4℃,ビッカース硬度1.5)
【0065】上記重合性単量体組成物を前記水系分散媒中に投入し、回転数を維持しつつ15分間造粒した。その後、高速撹拌機からプロペラ撹拌羽根に撹拌機を変え、内温を60℃に昇温させ50回転/分で重合を5時間継続させた後、内温を80℃に昇温させ8時間重合を継続させた。重合終了後、スラリーを30℃まで冷却した。
【0066】着色重合体粒子スラリーを洗浄容器に移し、撹拌しながら、酸洗浄のために希塩酸を添加し、pH1.5で2時間撹拌し、Ca3(PO42を含むりん酸とカルシウムの化合物を溶解させた後、加圧ろ過方式の装置KFフィルター(三進製作所製)で固液分離を行った。
【0067】次に、KFフィルター中に残った着色重合体粒子ケーキに、水Bを、導入したスラリー量の4倍量注水した。この時点での排水中の分散安定剤由来の金属イオンの濃度は、0.1mg/リットル未満であった(Na+=1.5mg/リットル…水B中の濃度、Ca2+=0.0mg/リットル)。その後、水Cを、導入したスラリー量の0.2倍量注水した。さらに脱水した後、解砕し、乾燥を行った。
【0068】乾燥後の着色重合体粒子表面に付着残存している荷電制御剤の不純物及び分解物の濃度を以下のようにして求めた。着色重合体粒子1.0gを0.1規定の水酸化ナトリウム水溶液50g中に投入し、3時間撹拌させた後、ろ過によって得られた濾液を吸光度測定法により所定の検量線を用い測定した。その結果、1500ppmであった。
【0069】また、着色重合体粒子の重量平均粒径は6.9μmであった。
【0070】得られた着色重合体粒子100質量部に対し、平均粒径0.03μmの疎水性シリカ0.7質量部と平均粒径0.05μmの酸化チタン0.7質量部を添加してヘンシェルミキサーで混合しトナーとした。
【0071】また、他に、得られた着色重合体粒子を30℃/80%RHの環境下に2日間放置した後、上記と同様に、平均粒径0.03μmの疎水性シリカと平均粒径0.05μmの酸化チタンを添加してヘンシェルミキサーで混合しトナーとした。
【0072】これらいずれのトナーに、トナー5質量部に対し、磁性体分散型樹脂キャリア95質量部を混合し、現像剤とした。
【0073】これらの現像剤を用いて、キヤノン製カラー複写機CLC500改造機を用いて23℃/65%RHの環境下で画出し試験を行ったところ、いずれも、1万枚耐久においても、初期と耐久後の画像濃度に変化がなく、中抜けのない高画質の画が得られた。また、有機半導体である感光体に、トナー融着やメモリーゴーストのような問題を生じなかった。さらに両面画像を形成させたが、転写材の表裏面共にオフセットの発生は認められなかった。
【0074】また、下記の方法により求めた転写効率は、いずれも98%であった。
【0075】[転写効率]10cm2のベタ画像を感光体上に形成し、感光体上のトナーの量(W1)と、転写後の紙上のトナーの量(W2)を用い、両者の比:W2/W1×100(%)より算出した。
【0076】また、30℃/80%RHの環境下で同様な画出し試験を行ったところ、同様な結果が得られた。
【0077】<実施例2>酸洗浄後、KFフィルター中に残った着色重合体粒子ケーキに、水Bを、導入したスラリー量の4倍量注水した後、水Dを、導入したスラリー量の0.3倍量注水した以外は実施例1と同様に行った。乾燥後の着色重合体粒子表面に付着残存している荷電制御剤の不純物及び分解物の濃度は1550ppmであった。
【0078】実施例1と同様に、得られた着色重合体粒子、及び、30℃/80%RHの環境下に2日間放置した後の前記着色重合体粒子を、それぞれ100質量部に対し、平均粒径0.03μmの疎水性シリカ0.7質量部と平均粒径0.05μmの酸化チタン0.7質量部を添加してヘンシェルミキサーで混合しトナーとした。
【0079】これらのトナー5質量部に対し、磁性体分散型樹脂キャリア95質量部を混合し、現像剤とした。さらに、この現像剤を用いて、実施例1と同様の画出し評価を行ったところ、実施例1と同様に良好な画像が得られた。
【0080】<比較例1>酸洗浄後、KFフィルター中に残った着色重合体粒子ケーキに、水Bを、導入したスラリー量の4.5倍量注水した以外は実施例1と同様に行った。乾燥後の着色重合体粒子表面に付着残存している荷電制御剤の不純物及び分解物の濃度は、1500ppmであった。
【0081】実施例1と同様に、得られた着色重合体粒子、及び、30℃/80%RHの環境下に2日間放置した後の前記着色重合体粒子を、それぞれ100質量部に対し、平均粒径0.03μmの疎水性シリカ0.7質量部と平均粒径0.05μmの酸化チタン0.7質量部を添加してヘンシェルミキサーで混合しトナーとした。
【0082】これらのトナー5質量部に対し、磁性体分散型樹脂キャリア95質量部を混合し、現像剤とした。さらに、この現像剤を用いて、実施例1と同様の画出し評価を行ったところ、23℃/65%RHの環境下では、実施例1と同様に良好な画像が得られたが、30℃/80%RHの環境下では、次第に画像濃度が低くなり、カブリが顕著になった。また、30℃/80%RHの環境下に2日間放置した後に、トナーとしたものは、初期より画像濃度が低く、カブリがみられた。
【0083】<比較例2>酸洗浄後、KFフィルター中に残った着色重合体粒子ケーキに、水Cを、導入したスラリー量の4倍量注水した以外は実施例1と同様に行った。乾燥後の着色重合体粒子表面に付着残存している荷電制御剤の不純物及び分解物の濃度は、700ppmであった。
【0084】実施例1と同様に、得られた着色重合体粒子、及び、30℃/80%RHの環境下に2日間放置した後の前記着色重合体粒子を、それぞれ100質量部に対し、平均粒径0.03μmの疎水性シリカ0.7質量部と平均粒径0.05μmの酸化チタン0.7質量部を添加してヘンシェルミキサーで混合しトナーとした。
【0085】これらのトナー5質量部に対し、磁性体分散型樹脂キャリア95質量部を混合し、現像剤とした。
【0086】さらに、この現像剤を用いて、実施例1と同様の画出し評価を行ったところ、実施例1と同様な画像濃度の画像は得られたが、初期より、カブリが多く、また現像器からの現像剤の飛散が激しい。
【0087】<実施例3>酸洗浄後の固液分離をフィルタープレス(則武鉄工所製)で行い、フィルタープレス中に残った着色重合体粒子ケーキに、水Bを、導入したスラリー量の3倍量注水した(この時点での排水中の分散安定剤由来の金属イオンの濃度は、0.1mg/リットル未満であった(Na+=1.5mg/リットル…水B中の濃度、Ca2+=0.0mg/リットル))後、水Dを、導入したスラリー量の0.2倍量注水した以外は実施例1と同様に行った。乾燥後の着色重合体粒子表面に付着残存している荷電制御剤の不純物及び分解物の濃度は、1800ppmであった。
【0088】実施例1と同様に、得られた着色重合体粒子100質量部に対し、平均粒径0.03μmの疎水性シリカ0.7質量部と平均粒径0.05μmの酸化チタン0.7質量部を添加してヘンシェルミキサーで混合しトナーとした。
【0089】このトナー5質量部に対し、磁性体分散型樹脂キャリア95質量部を混合し、現像剤とした。さらに、この現像剤を用いて、実施例1と同様の画出し評価を行ったところ、実施例1と同様に良好な画像が得られた。
【0090】<実施例4>酸洗浄後の固液分離をフィルタープレス(則武鉄工所製)で行い、フィルタープレス中に残った着色重合体粒子ケーキに、水Bを、導入したスラリー量の3倍量注水した後、水Eを、導入したスラリー量の0.3倍量注水した以外は実施例1と同様に行った。乾燥後の着色重合体粒子表面に付着残存している荷電制御剤の不純物及び、分解物の濃度は、1780ppmであった。
【0091】実施例1と同様に、得られた着色重合体粒子100質量部に対し、平均粒径0.03μmの疎水性シリカ0.7質量部と平均粒径0.05μmの酸化チタン0.7質量部を添加してヘンシェルミキサーで混合しトナーとした。
【0092】このトナー5質量部に対し、磁性体分散型樹脂キャリア95質量部を混合し、現像剤とした。さらに、この現像剤を用いて、実施例1と同様の画出し評価を行ったところ、実施例1と同様に良好な画像が得られた。
【0093】<実施例5>酸洗浄後の固液分離をフィルタープレス(則武鉄工所製)で行い、フィルタープレス中に残った着色重合体粒子ケーキに、水Bを、導入したスラリー量の3倍量注水した後、水Fを、導入したスラリー量の1.0倍量注水した以外は実施例1と同様に行った。乾燥後の着色重合体粒子表面に付着残存している荷電制御剤の不純物及び分解物の濃度は、1810ppmであった。
【0094】実施例1と同様に、得られた着色重合体粒子100質量部に対し、平均粒径0.03μmの疎水性シリカ0.7質量部と平均粒径0.05μmの酸化チタン0.7質量部を添加してヘンシェルミキサーで混合しトナーとした。
【0095】このトナー5質量部に対し、磁性体分散型樹脂キャリア95質量部を混合し、現像剤とした。さらに、この現像剤を用いて、実施例1と同様の画出し評価を行ったところ、30℃/80%RHの環境下に2日間放置した後にトナーとしたものは、若干カブリがあるものの、実施例1と同様に良好な画像が得られた。
【0096】<実施例6>酸洗浄後の固液分離をフィルタープレス(則武鉄工所製)で行い、フィルタープレス中に残った着色重合体粒子ケーキに、水Bを、導入したスラリー量の3倍量注水した後、水Gを、導入したスラリー量の1.0倍量注水した以外は実施例1と同様に行った。乾燥後の着色重合体粒子表面に付着残存している荷電制御剤の不純物及び分解物の濃度は、1820ppmであった。
【0097】実施例1と同様に、得られた着色重合体粒子100質量部に対し、平均粒径0.03μmの疎水性シリカ0.7質量部と平均粒径0.05μmの酸化チタン0.7質量部を添加してヘンシェルミキサーで混合しトナーとした。
【0098】このトナー5質量部に対し、磁性体分散型樹脂キャリア95質量部を混合し、現像剤とした。さらに、この現像剤を用いて、実施例1と同様の画出し評価を行ったところ、30℃/80%RHの環境下に2日間放置した後にトナーとしたものは、若干のカブリがあり、現像器からの現像剤の飛散がわずかにみられるものの、実施例1と同様に良好な画像が得られた。
【0099】<比較例3>酸洗浄後の固液分離をフィルタープレス(則武鉄鋼所製)で行い、フィルタープレス中に残った着色重合体粒子ケーキに、水Aを、導入したスラリー量の5倍量注水した以外は実施例1と同様に行った。乾燥後の着色重合体粒子表面に付着残存している荷電制御剤の不純物及び分解物の濃度は、1800ppmであった。
【0100】実施例1と同様に、得られた着色重合体粒子100質量部に対し、平均粒径0.03μmの疎水性シリカ0.8質量部と平均粒径0.05μmの酸化チタン0.3質量部を添加してヘンシェルミキサーで混合しトナーとした。
【0101】このトナー5質量部に対し、磁性体分散型樹脂キャリア95質量部を混合し、現像剤とした。さらに、この現像剤を用いて、実施例1と同様の画出し評価を行ったところ、23℃/65%RHの環境下では、実施例1と同様に良好な画像が得られたが、30℃/80%RHの環境下では、次第に画像濃度が低くなり、カブリが顕著になった。また、30℃/80%RHの環境下に2日間放置した後に、トナーとしたものは、初期より画像濃度が低く、カブリがみられた。
【0102】<比較例4>酸洗浄後の固液分離を加圧ろ過方式の装置KFフィルターで行い、フィルタープレス中に残った着色重合体粒子ケーキに、水Dを、導入したスラリー量の5倍量注水した以外は実施例1と同様に行った。乾燥後の着色重合体粒子表面に付着残存している荷電制御剤の不純物及び分解物の濃度は、1200ppmであった。
【0103】実施例1と同様に、得られた着色重合体粒子100質量部に対し、平均粒径0.03μmの疎水性シリカ0.8質量部と平均粒径0.05μmの酸化チタン0.3質量部を添加してヘンシェルミキサーで混合しトナーとした。
【0104】このトナー5質量部に対し、磁性体分散型樹脂キャリア95質量部を混合し、現像剤とした。さらに、この現像剤を用いて、実施例1と同様の画出し評価を行ったところ、実施例1と同様な画像濃度の画像は得られたが、初期より、カブリが多く、また現像器からの現像剤の飛散が激しい。
【0105】<比較例5>酸洗浄後の固液分離をフィルタープレス(則武鉄工所製)で行い、フィルタープレス中に残った着色重合体粒子ケーキに、水Bを、導入したスラリー量の3倍量注水した後、水Dを、導入したスラリー量の3倍量注水した以外は実施例1と同様に行った。乾燥後の着色重合体粒子表面に付着残存している荷電制御剤の不純物及び分解物の濃度は、1450ppmであった。
【0106】実施例1と同様に、得られた着色重合体粒子100質量部に対し、平均粒径0.03μmの疎水性シリカ0.8質量部と平均粒径0.05μmの酸化チタン0.3質量部を添加してヘンシェルミキサーで混合しトナーとした。
【0107】このトナー5質量部に対し、磁性体分散型樹脂キャリア95質量部を混合し、現像剤とした。さらに、この現像剤を用いて、実施例1と同様の画出し評価を行ったところ、初期は実施例1と同様な画像が得られたが、次第にカブリが多くなり、また現像器からの現像剤の飛散が目立つようになった。
【0108】上記実施例1〜6並びに比較例1〜5の結果を表2にまとめて示す。
【0109】
【表2】

【0110】<実施例7>まず、イオン交換水(水A)710質量部に0.1モル/リットル−Na3PO4(ラサ工業社製)水溶液450質量部を投入し60℃に加温した後、クリアミキサーを用いて3,500回転/分にて撹拌した。これに1.0モル/リットル−CaCl2水溶液68質量部を添加し、Ca3(PO42を含むpH5.8のりん酸とカルシウムの化合物の水系媒体を得た。
【0111】一方、分散質としては、まず、下記処方のうち、ピグメントレッド顔料、ジアルキルサリチル酸アルミニウム化合物とスチレン単量体100質量部をアトライター(三井三池化工機製)を用い3時間分散し、着色剤分散液を得た。次に、着色剤分散液に下記処方の残りすべてを添加し、60℃に加温し30分間溶解混合した。これに、重合開始剤である2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)8質量部を溶解し、重合性単量体組成物を調製した。
・スチレン単量体 165質量部・n−ブチルアクリレート 35質量部・ピグメントレッド122 20質量部・飽和ポリエステル 20質量部・ジアルキルサリチル酸アルミニウム化合物 2質量部・化合物(1)のワックス 25質量部(DSCにおけるピーク温度59.4℃,ビッカース硬度1.5)
【0112】上記重合性単量体組成物を前記水系分散媒中に投入し、回転数を維持しつつ15分間造粒した。その後、高速撹拌機からプロペラ撹拌羽根に撹拌機を変え、内温を60℃に昇温させ50回転/分で重合を5時間継続させた後、内温を80℃に昇温させ10時間重合を継続させた。重合終了後、スラリーを30℃まで冷却した。
【0113】着色重合体粒子スラリーを洗浄容器に移し、撹拌しながら、酸洗浄のために希塩酸を添加し、pH1.8で、2時間撹拌し、Ca3(PO42を含むりん酸とカルシウムの化合物を溶解させた後、加圧ろ過方式の装置KFフィルター(三進製作所製)で固液分離を行った。
【0114】次に、KFフィルター中に残った着色重合体粒子ケーキに、水Bを、導入したスラリー量の3倍量注水した。この時点での排水中の分散安定剤由来の金属イオンの濃度は、0.1mg/リットル未満であった(Na+=1.5mg/リットル…水B中の濃度、Ca2+=0.0mg/リットル)。その後、水Hを、導入したスラリー量の0.4倍量注水した。さらに脱水した後、解砕し、乾燥を行った。
【0115】乾燥後の着色重合体粒子表面に付着残存している荷電制御剤の不純物及び分解物の濃度は、1720ppmであった。
【0116】実施例1と同様に、得られた着色重合体粒子、及び、30℃/80%RHの環境下に2日間放置した後の前記着色重合体粒子を、それぞれ100質量部に対し、平均粒径0.03μmの疎水性シリカ0.7質量部と平均粒径0.05μmの酸化チタン0.7質量部を添加してヘンシェルミキサーで混合しトナーとした。
【0117】これらのトナー5質量部に対し、磁性体分散型樹脂キャリア95質量部を混合し、現像剤とした。さらに、この現像剤を用いて、実施例1と同様の画出し評価を行ったところ、実施例1と同様に良好な画像が得られた。
【0118】<実施例8>酸洗浄後、KFフィルター中に残った着色重合体粒子ケーキに、水Bを、導入したスラリー量の3倍量注水した後、水Iを、導入したスラリー量の0.4倍量注水した以外は実施例7と同様に行った。乾燥後の着色重合体粒子表面に付着残存している荷電制御剤の不純物及び分解物の濃度は1670ppmであった。
【0119】実施例1と同様に、得られた着色重合体粒子、及び、30℃/80%RHの環境下に2日間放置した後の前記着色重合体粒子を、それぞれ100質量部に対し、平均粒径0.03μmの疎水性シリカ0.7質量部と平均粒径0.05μmの酸化チタン0.7質量部を添加してヘンシェルミキサーで混合しトナーとした。
【0120】これらのトナー5質量部に対し、磁性体分散型樹脂キャリア95質量部を混合し、現像剤とした。さらに、この現像剤を用いて、実施例1と同様の画出し評価を行ったところ、実施例7と同様に良好な画像が得られた。
【0121】<実施例9>酸洗浄後、KFフィルター中に残った着色重合体粒子ケーキに、水Bを、導入したスラリー量の3倍量注水した後、水Jを、導入したスラリー量の1.0倍量注水した以外は実施例7と同様に行った。乾燥後の着色重合体粒子表面に付着残存している荷電制御剤の不純物及び分解物の濃度は1740ppmであった。
【0122】実施例1と同様に、得られた着色重合体粒子、及び、30℃/80%RHの環境下に2日間放置した後の前記着色重合体粒子を、それぞれ100質量部に対し、平均粒径0.03μmの疎水性シリカ0.7質量部と平均粒径0.05μmの酸化チタン0.7質量部を添加してヘンシェルミキサーで混合しトナーとした。
【0123】これらのトナー5質量部に対し、磁性体分散型樹脂キャリア95質量部を混合し、現像剤とした。さらに、この現像剤を用いて、実施例1と同様の画出し評価を行ったところ、30℃/80%RHの環境下に2日間放置した後にトナーとしたものは、若干カブリがあり、若干現像器からの現像剤の飛散があるものの、実施例7と同様な画像が得られた。
【0124】<比較例6>酸洗浄後、KFフィルター中に残った着色重合体粒子ケーキに、水Bを、導入したスラリー量の3倍量注水した後、水Kを、導入したスラリー量の0.4倍量注水した以外は実施例7と同様に行った。乾燥後の着色重合体粒子表面に付着残存している荷電制御剤の不純物及び分解物の濃度は、1530ppmであった。
【0125】実施例1と同様に、得られた着色重合体粒子100質量部に対し、平均粒径0.03μmの疎水性シリカ0.8質量部と平均粒径0.05μmの酸化チタン0.3質量部を添加してヘンシェルミキサーで混合しトナーとした。
【0126】このトナー5質量部に対し、磁性体分散型樹脂キャリア95質量部を混合し、現像剤とした。さらに、この現像剤を用いて、実施例1と同様の画出し評価を行ったところ、初期は、実施例7と同様な画像が得られたが、次第にカブリが多くなり、また現像器からの現像剤の飛散が目立つようになった。
【0127】<比較例7>酸洗浄後、KFフィルター中に残った着色重合体粒子ケーキに、水Bを、導入したスラリー量の3倍量注水した後、水Lを、導入したスラリー量の0.4倍量注水した以外は実施例7と同様に行った。乾燥後の着色重合体粒子表面に付着残存している荷電制御剤の不純物及び分解物の濃度は、1020ppmであった。
【0128】実施例1と同様に、得られた着色重合体粒子100質量部に対し、平均粒径0.03μmの疎水性シリカ0.8質量部と平均粒径0.05μmの酸化チタン0.3質量部を添加してヘンシェルミキサーで混合しトナーとした。
【0129】このトナー5質量部に対し、磁性体分散型樹脂キャリア95質量部を混合し、現像剤とした。さらに、この現像剤を用いて、実施例1と同様の画出し評価を行ったところ、カブリが多く、また現像器からの現像剤の飛散が目立った。
【0130】上記実施例7〜9並びに比較例6〜7の結果を表3にまとめて示す。
【0131】
【表3】

【0132】<実施例10>まず、イオン交換水(水A)710質量部に0.1モル/リットル−Na3PO4(ラサ工業社製)水溶液450質量部を投入し60℃に加温した後、クリアミキサーを用いて3,500回転/分にて撹拌した。これに1.0モル/リットル−CaCl2水溶液68質量部を添加し、Ca3(PO42を含むpH10.5のりん酸とカルシウムの化合物の水系媒体を得た。
【0133】一方、分散質としては、まず、下記処方のうち、ピグメントイエロー顔料、結晶性ジアルキルサリチル酸の亜鉛錯体とスチレン単量体100質量部をアトライター(三井三池化工機製)を用い3時間分散し、着色剤分散液を得た。次に、着色剤分散液に下記処方の残りすべてを添加し、60℃に加温し30分間溶解混合した。これに、重合開始剤である2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)8質量部を溶解し、重合性単量体組成物を調製した。
・スチレン単量体 160質量部・n−ブチルアクリレート 40質量部・ピグメントイエロー93 15質量部・飽和ポリエステル 20質量部・結晶性ジアルキルサリチル酸の亜鉛錯体 3質量部・化合物(1)のワックス 25質量部(DSCにおけるピーク温度59.4℃,ビッカース硬度1.5)
【0134】上記重合性単量体組成物を前記水系分散媒中に投入し、回転数を維持しつつ15分間造粒した。その後、高速撹拌機からプロペラ撹拌羽根に撹拌機を変え、内温を60℃に昇温させ50回転/分で重合を5時間継続させた後、内温を80℃に昇温させ8時間重合を継続させた。重合終了後、スラリーを30℃まで冷却した。
【0135】着色重合体粒子スラリーを洗浄容器に移し、撹拌しながら、酸洗浄のために希塩酸を添加し、pH1.6で、2時間撹拌し、Ca3(PO42を含むりん酸とカルシウムの化合物を溶解させた後、加圧ろ過方式の装置KFフィルター(三進製作所製)で固液分離を行った。
【0136】次に、KFフィルター中に残った着色重合体粒子ケーキに、水Bを、導入したスラリー量の4倍量注水した。この時点での排水中の分散安定剤由来の金属イオンの濃度は、0.1mg/リットル未満であった(Na+=1.5mg/リットル…水B中の濃度、Ca2+=0.0mg/リットル)。その後、水Dを、導入したスラリー量の0.2倍量注水した。さらに脱水した後、解砕し、乾燥を行った。
【0137】乾燥後の着色重合体粒子表面に付着残存している荷電制御剤の不純物及び分解物の濃度は、1630ppmであった。
【0138】得られた着色重合体粒子、及び、30℃/80%RHの環境下に2日間放置した後の前記着色重合体粒子を、それぞれ100質量部に対し、平均粒径0.005μmの疎水性シリカ1.5質量部を添加してヘンシェルミキサーで混合しトナーとした。
【0139】このトナーを用いて、中間転写体を備えたキヤノン製カラーレーザージェットプリンターカラーレーザーショット−2030改造機を用いて23℃/65%RHの環境下で画出し試験を行ったところ、5,000枚耐久においても、初期と耐久後の画像濃度に変化がなく、中抜けのない高画質の画像が得られた。
【0140】また、30℃/80%RHの環境下で同様な画出し試験を行ったところ、同様な結果が得られた。
【0141】<比較例8>酸洗浄後、KFフィルター中に残った着色重合体粒子ケーキに、水Bを、導入したスラリー量の4.5倍量注水した以外は実施例10と同様に行った。乾燥後の着色重合体粒子表面に付着残存している荷電制御剤の不純物及び分解物の濃度は、1500ppmであった。
【0142】実施例10と同様に、得られた着色重合体粒子、及び、30℃/80%RHの環境下に2日間放置した後の前記着色重合体粒子を、それぞれ100質量部に対し、平均粒径0.005μmの疎水性シリカ1.5質量部を添加してヘンシェルミキサーで混合しトナーとした。
【0143】さらに、この現像剤を用いて、実施例10と同様の画出し評価を行ったところ、23℃/65%RHの環境下では、実施例10と同様に良好な画像が得られたが、30℃/80%RHの環境下では、次第に画像濃度が低くなり、カブリが顕著になった。また、30℃/80%RHの環境下に2日間放置した後に、トナーとしたものは、初期より画像濃度が低く、カブリがみられ、また、現像器からのトナーの飛散が発生した。
【0144】
【発明の効果】上述したように本発明によれば、懸濁重合法によって得られた着色重合体粒子から、無機化合物の安定化剤を効率良く除去を行い、荷電制御剤であるアルキルサリチル酸の金属錯体または、錯塩または、錯体と錯塩の混合物の分解生成物や他の添加剤の水中への溶解物に起因する水中への溶解物の乾燥後のトナー表面への存在状態を制御し、帯電性の環境安定性が良く、画像濃度変化及びカブリのないトナー得るトナーの製造方法を提供することができる。
【出願人】 【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
【出願日】 平成12年3月16日(2000.3.16)
【代理人】 【識別番号】100096828
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 敬介 (外1名)
【公開番号】 特開2001−265059(P2001−265059A)
【公開日】 平成13年9月28日(2001.9.28)
【出願番号】 特願2000−73280(P2000−73280)