| 【発明の名称】 |
非磁性トナー、およびそれを使用する画像形成方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】朝苗 益実
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| 【要約】 |
【課題】非磁性トナーを使用する非磁性一成分現像剤において、定着性と耐ストレス性との双方を向上させる。
【解決手段】非磁性トナーの結着樹脂に、GPC測定に基づく分子量分布において、4×104 以上7×104 未満、7×104 以上12×104 未満、12×104 以上25×104 未満の各々の範囲に、ピークが少なくとも1つ存在する分子量分布パターンを有する結着樹脂を使用する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 感光体表面に形成した静電潜像の現像に使用する非磁性トナーであって、前記非磁性トナーに含有される結着樹脂は、ゲルパミエーションクロマトグラフィ(GPC)の測定に基づく分子量分布において、分子量が4×104 以上7×104 未満の低分子量域、7×104 以上12×104 未満の中分子量域、12×104 以上25×104 未満の高分子量域のそれぞれに、少なくとも1つのピークが存在することを特徴とする非磁性トナー。 【請求項2】 感光体表面に形成した静電潜像を、一成分非磁性トナーにより現像する画像形成方法であって、前記一成分非磁性トナーには、請求項1記載の非磁性トナーが使用されていることを特徴とする画像形成方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、静電潜像を現像する非磁性トナーおよびそれを使用した画像形成方法に関し、特に非磁性トナーの結着樹脂の分子量分布を制御することにより定着性と耐ストレス性の双方の向上を図る技術である。 【0002】 【従来の技術】複写機、ブリンター、ファクシミリなどのOA機器では、感光体表面の静電潜像を現像剤によりトナー像とし、このトナー像を紙などの媒体に転写し、トナー像を転写した媒体を加熱ローラ間に通して定着させる電子写真方式を用いた画像形成方法が使用されている。 【0003】現像剤としては、トナーとキャリアとから構成される二成分現像剤と、キャリアを有さずトナーから構成される一成分現像剤とがある。一成分現像剤は、結着樹脂中にトナーを混練した構成で、かかるトナーには磁性トナーと、非磁性トナーとがある。 【0004】磁性トナーは、主成分の結着樹脂中に黒色のマグネタイトなどの磁性粉を混合して構成され、モノクロ画像の形成に適している。しかし、画像のカラー化に際しては、マグネタイトの黒色が邪魔をするため、非磁性トナーからなる非磁性一成分現像剤の需要が高まっている。 【0005】非磁性一成分現像剤を構成する非磁性トナーは、結着樹脂に着色剤、帯電制御剤(任意成分)、離型剤(任意成分)を混練して所定粒径のトナー粒子に構成されている。かかるトナー粒子には、流動化向上剤、滑剤、研磨剤などが外添されている。 【0006】かかる非磁性トナーは、画像形成中に、感光体表面に形成された静電潜像をトナー像とするために帯電付与される。帯電付与は、現像ロールに搬送される非磁性トナーを、現像ロールの表面に先端を圧接させた弾性ブレード先端と現像ロール表面との間を通すことにより、摩擦帯電させる方式が一般的に採用されている。 【0007】非磁性トナーの上記帯電付与の方式では、弾性ブレードと現像ロール表面との間を通過する際に非磁性トナーは強く押しつけられ、そのストレスにより粉砕される虞がある。そこで、かかる帯電方式を採用する画像形成方法では、非磁性トナーには耐ストレス性が要求される。 【0008】一方、画像形成の高速化という観点からは、例えば、感光体表面の静電潜像を非磁性トナーによりトナー像とし、トナー像を紙などの媒体へ転写した後、速やかに定着する良好な定着性が求められる。 【0009】前記耐ストレス性の向上には、非磁性トナーに高分子量の結着樹脂を使用することにより解決できる。一方、画像形成方法の高速化における定着性を良好にするためには、非磁性トナーに低分子量の結着樹脂を使用すれば解決できる。 【0010】しかし、耐ストレス性の改善を目的として高分子量の結着樹脂を使用すると、分子量が大きい分、非磁性トナーの紙への浸透性が悪くなり、定着性が低下する。すなわち、高分子量の結着樹脂の使用は、画像形成の高速化という観点からは好ましくない。 【0011】一方、定着性を向上させる目的で低分子量の結着樹脂を使用すると、逆に耐ストレス性が低下し粉砕し易くなる。粉砕粉は、弾性ブレードに固着したり、現像ロール表面に薄く膜状に固着したり(フィルミングという)する原因となる。さらに、定着時にはトナー像の一部が加熱ローラ表面に付着し易くなり、次の定着時に転写されて紙などの媒体を汚すオフセット現象の原因ともなる。また、現像剤を収容するトナー槽中で、トナー同士が凝集してブロッキングし易くなるという問題点も発生する。 【0012】すなわち、耐ストレス性、耐オフセット性、耐フィルミング性、耐ブロッキング性の向上と、定着性の向上とは、結着樹脂の分子量を制御することによりその解決を図ろうとする場合は、それぞれ相反した方向性を示していると言える。 【0013】特開平5−6029号公報には、結着樹脂として使用する樹脂成分のゲルパミエーションクロマトグラフィ(GPC)で測定される分子量分布において、分子量5000以下の領域を15%未満とし、分子量5000ないし100000の領域にメインピークを有し、重量平均分子量を5000000以上とすることにより、磁性トナーにおける定着性、耐オフセット性、耐フィルミング性の向上を図ることが開示されている。 【0014】特開平9−34172号公報には、特定の分子量分布を有する結着樹脂を使用することにより、高速システムにおいても定着性、耐オフセット性、耐ブロッキング性に優れたトナーを提供する技術が開示されている。 【0015】特開平11−119467号公報には、特定の分子量分布を有する結着樹脂を使用することにより、磁性トナーを使用した2成分現像剤における定着性、耐オフセット性を向上させる技術が開示されている。 【0016】 【発明が解決しようとする課題】上記のように、特定の分子量分布パターンを有する結着樹脂を使用することにより、定着性の向上と、併せて、定着性の向上とは相反する耐オフセット性、耐フィルミング性、耐ブロッキング性の向上を図ろうとする提案は、上記公報にそれぞれ開示されているが、定着性と耐ストレス性の双方を改善する記載は一切見出せない。 【0017】非磁性一成分現像剤として非磁性トナーを使用する画像形成方法では、磁性トナーとは異なり、前述の如く、弾性ブレードを通過させることにより帯電付与を行う必要があり、そこで、弾性ブレード通過時に受けるストレスに対する耐ストレス性の向上が求められている。 【0018】本発明の目的は、非磁性トナーを使用する非磁性一成分現像剤において、定着性と耐ストレス性との双方を向上させることにある。 【0019】 【課題を解決するための手段】本発明は、感光体表面に形成した静電潜像の現像に使用する非磁性トナーであって、前記非磁性トナーに含有される結着樹脂は、ゲルパミエーションクロマトグラフィ(GPC)の測定に基づく分子量分布において、分子量が4×104 以上7×104 未満の低分子量域、7×104 以上12×104 未満の中分子量域、12×104 以上25×104 未満の高分子量域のそれぞれに、少なくとも1つのピークが存在することを特徴とする。 【0020】他の本発明は、感光体表面に形成した静電潜像を、一成分非磁性トナーにより現像する画像形成方法であって、前記一成分非磁性トナーには、上記構成の非磁性トナーが使用されていることを特徴とする。 【0021】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図面および実施例に基づいて詳細に説明する。 【0022】本発明の非磁性トナーは、着色剤、帯電制御剤(任意成分)、離型剤(任意成分)を結着樹脂に混練し、所定粒径のトナー粒子に構成されている。かかるトナー粒子には、流動化改善剤、クリーニング剤などの添加剤を外添、ないしは結着樹脂中に混合分散させて使用してもよい。 【0023】かかる着色剤としては、例えば、カーボンブラック、クロムイエロー、ハンザイエロー、ベンジンイエロー、ローズベンガラ、アニリンレッド、フタロシアニンブルー、アニリンブルー、ニグロシン染料、アニリンブラックなどの公知の顔料、または染料を使用することができる。 【0024】帯電制御剤としては、例えば、負の帯電制御剤として含金属(Cr)アゾ染料などを使用することができる。 【0025】離型剤としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、パラフィンワックス、カルナバワックス、アミドワックスなどを使用することができる。 【0026】流動性改質剤としては、疎水性シリカ、酸化チタン、ポリビニリデンフルオライド、帰属石鹸などの微粉末が使用できる。クリーニング剤としては、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ポリメチルメタクリレート、ナイロン、ポリ四フッ化エチレン、シリコンカーバイドなどの微粉末を使用することができる。 【0027】結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレン・ブタジエン共重合体、スチレン・アクリル酸エステル共重合体、スチレン・メタクリル酸エステル共重合体などのスチレン系樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂などの公知のトナー用樹脂を単独、または混合の状態で使用することができる。 【0028】かかる結着樹脂は、GPCで測定したトナー中の結着樹脂の分子量分布において、重量平均分子量が4×104 以上7×104 未満の低分子量域、7×104以上12×104 未満の中分子量域、12×104 以上25×104 未満の高分子量域の各々の範囲に、少なくとも1つの分子量ピークが存在する分子量分布パターンを示している。 【0029】かかる構成の分子量分布パターンを示す結着樹脂は、例えば、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法などの種々の方法で製造することができる。また、GPCで測定した分子量分布のピークが4×104 以上7×104 未満の低分子量域にある低分子量結着樹脂と、分子量分布が7×104 以上12×104 未満の中分子量域にある中分子量結着樹脂と、分子量分布のピークが12×104 以上25×104 未満の高分子量域にある高分子量結着樹脂とをそれぞれ別々に作成しておき、これらを溶解混合すればよい。 【0030】あるいは、低分子量結着樹脂にモノマー重合させて中分子量結着樹脂を重合させ、さらにモノマー重合させて高分子量結着樹脂を重合させる方法でもよい。さらには、その逆の方法でもよい。さらには、低分子量結着樹脂にモノマー重合させて高分子量結着樹脂を重合させておき、これにモノマーを重合させて中分子量結着樹脂を重合させる方法でもよい。 【0031】上記重合に際しては、モノマーの種類やその割合、重合時の触媒の種類や量を適宜調節することにより、上記低分子量範囲、中分子量範囲、高分子量範囲のそれぞれのピーク位置、ピーク高さを任意に調整することができる。 【0032】上記結着樹脂のGPCによるクロマトグラムの分子量分布は、次のようにして測定する。トナー試料と、テトラヒドロフラン(THF)とを、約0.5mg(例えば、約2mg/ml)の濃度で混合し、室温にて数時間放置した後、十分に振蕩し、よく混ぜさらに室温にて12時間以上放置する。このとき試料とTHFの混合開始時間から静置終了までの時間が24時間以上となるようにする。その後、濾過した濾液をGPCの測定試料とする。試料濃度は、樹脂成分が0.5〜5mg/mlとなるように調製する。 【0033】GPCでは、40℃のヒートチャンバー内でカラムを安定化させ、この温度におけるカラムにキャリアとしてTHFを毎分1mlの流速で流し、約100μlのTHF試料溶液をマイクロシリンダーで注入して測定する。測定にあたっては、数種の標準ポリスチレン試料を用いて作成した検量線を使用する。 【0034】GPCの測定では、試料樹脂を含む溶液をカラムに通すことにより、カラム内のゲルに試料樹脂が吸着される。試料樹脂の吸着は、試料樹脂の分子量の大きさにより異なり、分子量の大きな試料樹脂ほど吸着が少なく早くに溶離する。溶離時間を示す時間軸を分子量に対応させることによりクロマトグラムの作成ができる。 【0035】トナーの状態で結着樹脂の分子量分布をGPCで測定するには、荷電制御剤などのような極性物質はメタノールなどの極性溶媒に溶解させ、この極性溶媒をソックスレー抽出で除けばよい。離型剤のポリプロピレンなどは、THFに溶解しないため濾過の際に濾別することができる。 【0036】 【実施例】本実施例では、種々の分子量範囲でピークを有する以下の組成の非磁性トナーを作成し、その定着性、および耐ストレス性の検証を行った。 【0037】非磁性トナーの製造は次のようにして行った。結着樹脂としてのスチレン・n−ブチルメタクリレート共重合体94重量部と、着色剤としてのカーボンブラック4重量部と、離型剤としてのポリプロピレン(三洋化成社製、TP32)4重量部と、帯電制御剤(オリエント化学社製、ボントロンE−84)2重量部とを、ボールミルで乾式混合し、その後ニーダで加熱混練する。加熱混練後、冷却固化させ、さらにジェットミルで粉砕し、分級して平均粒径9μmの非磁性トナーを製造した。 【0038】製造された上記非磁性トナーには、非磁性トナー100重量部に対して、流動化剤としてのアエロジルを1.2重量部、滑剤としてのステアリン酸亜鉛を0.2重量部外添した。 【0039】 【表1】
かかる構成の非磁性トナー中のスチレン・n−ブチルメタクリレート共重合体のGPCで測定した分子量分布の結果を表1に示した。表1では、低分子量域、中分子量域、高分子量域のそれぞれ域内のピークのうち、ピーク高さが最大のメインピークのそれぞれの位置を、個々の分子量域内で適宜移動させて、実施例1、2、3とした。表中、低分子量メインピークをピーク1と、中分子量メインピークをピーク2と、高分子量メインピークをピーク3とした。 【0040】また、低分子量域、中分子量域、高分子量域にあるべき3個のメインピークの少なくとも1つを、その範囲から外して比較例1〜4を構成した。比較例5は、低分子量域のみピークが存在しない場合である。比較例6、7は、ともに中分子量域にピークを示さない場合である。比較例8は、低分子量域と高分子領域とににピークを示さない場合であり、中分子量域には最大のピーク高さを有するメインピークを有し、高分子量域より大きい領域にサブピークを有する場合である。 【0041】表1には、併せて、実施例、比較例のそれぞれにおける重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)の値も表示した。 【0042】表1の実施例1〜3、比較例1〜8の各構成の非磁性トナーを使用して、以下の要領で画像形成方法を行い、その定着性(%)、耐オフセット性、耐ストレス性をそれぞれ評価した。 【0043】上記評価は、図1にその要部を示した画像形成装置を使用し、実際に得られた画像を評価することにより行った。かかる画像形成装置は、プリンターなどで使用される反転現像が行える装置を使用した。図1に示すように、ドラム状に形成された負帯電性OPC感光体10の周面に、帯電器20、露光器30、現像ロール40、転写用帯電器50、およびクリーナー60が順に対向配置された構成を有し、バイアス電圧源70に接続された導電シャフト41と導電性弾性体層42を有する現像ロール40が負帯電性OPC感光体10に対向配置された現像領域で接触現像方式による反転現像ができるようになっている。 【0044】なお、本実施例では、負帯電性OPC感光体10がドラム状に形成された場合について説明するが、負帯電性OPC感光体10はドラム状でなくてもよく、例えば従来より既知のベルト状の構成にしても一向に構わない。その場合には、帯電器20や露光器30などの機器は、従来構成に従って配置すればよい。 【0045】負帯電性OPC感光体10は一定の周速で回転しながら、その表面が帯電器20で一様に負に帯電させられる。帯電器20としては、コロナ放電用のスコトロンを使用すればよい。コロナ放電以外にも、ローラ帯電、ブラシ帯電、あるいは磁気ブラシ帯電を使用しても構わない。 【0046】このようにして、表面が負に帯電させられた負帯電性OPC感光体10の表面に、さらに露光器30により光像露光を施して、負帯電性OPC感光体10の表面にネガ型の静電潜像を形成する。静電潜像を形成する光像露光(潜像の書込み)には、従来より使用されている半導体レーザーやLED光源などのプリンター光源が使用されている。 【0047】上記静電潜像は、回転する負帯電性OPC感光体10の表面に担持されながら、現像ロール40が対向配置された現像領域に搬送される。この静電潜像は、バイアス電圧源70に接続された上記現像ロール40の表面に静電気的に担持されて現像領域に搬送された前記構成の非磁性一成分系の負帯電の非磁性トナーによりトナー像として可視化され反転現像される。 【0048】上記現像に使用する非磁性トナーは、図1に示すように、トナーホッパー43内で攪拌機44により攪拌されて、回転する現像ロール40の表面に担持されるて搬送される。現像ロール40の表面に担持された非磁性トナーは、図1に示すように、現像ロール40の周面に所定圧力で圧接された弾性ブレード80の側に搬送され、弾性ブレード80の下側を通過する際に、帯電付与される。 【0049】このようにして弾性ブレード80通過の際に帯電付与された所定層厚の非磁性トナーを、負帯電性OPC感光体10の表面側に所定線圧で圧接することにより、静電潜像に静電気的に吸着させて接触現像を行う。 【0050】負帯電性OPC感光体10又は現像ロール40のいずれか一方が弾性表面を有するように構成しておき、上記接触現像に際して負帯電型非磁性トナーが静電潜像に適切に圧接されるようになっている。例えば、現像ロール40の少なくとも表面部をウレタン或いはEPDMなどの弾性材で形成して、弾性表面がえられるようにすればよい。 【0051】このようにして負帯電性OPC感光体10の表面に形成されたトナー像は、さらに転写用帯電器50が対向配置されている転写領域に搬送される。転写領域では、トナー像の搬送に合わせるようにして紙などの被転写材51が転写用帯電器50とトナー像との間に送られて、転写用帯電器50から被転写材の裏面にトナー像の帯電極性と逆極性の帯電付与(この場合には正に帯電付与)が行われ、トナー像が被転写材51上に転写される。 【0052】転写用帯電器50には、コロナ放電用のコロトロンが使用されている。その後、トナー像が転写された被転写材51は、所定間隔で加熱ロールと加圧ロールとが対向されてヒートロール部52に送られ、ヒートロール部52間を通過する際にトナー像が圧熱処理されて被転写材51上へヒートロール定着される。トナー像の定着は、圧力定着、あるいはオーブン定着で行っても構わない。 【0053】一方、トナー像を転写した後の負帯電性OPC感光体10の表面は、クリーナー60により残存現像剤の除去が行われるようになっている。本実施の形態では、クリーナー60には、従来形式のブレードが使用され、負帯電性OPC感光体10の表面に転写されず残留した負帯電型非磁性トナーの掻き落としが行えるようになっている。 【0054】上記画像形成装置を用いて、画像形成は次の条件で行った。負帯電性OPC感光体10には、直径30mmのドラム状のOPC感光体を使用し、プロセススピード(VP :周速ともいう))を100mm/secで回転させて、その表面電位(V0 )をスコトロンで−550Vに設定した。負帯電性OPC感光体10の表面の光像露光後の残留電位(VL )は、−50Vであった。 【0055】現像ロール40には、直径(φ)20mmで、体積抵抗(R)が105 Ω・cmの導電剤および発泡剤入りウレタンゴムロールを使用した。かかる弾性の現像ロール40を、負帯電性OPC感光体10より少し速い周速110mm/secで回転させながら、40g/cmの圧力(線圧)で負帯電性OPC感光体10にトナー層を介して圧接させて接触現像を行った。 【0056】また、本実施の形態では、反転現像を行うため、現像ロール40側に負帯電性OPC感光体10の上記表面電位V0 より少し低い−450Vのバイアス電圧を印加した。 【0057】また、負帯電型非磁性トナー層の層厚は、弾性ブレード80としてウレタンブレードが使用され、15μmになるように規制されている。 【0058】さらに、トナー像の転写および定着は、転写用帯電器50としてコロトロンを使用し、被転写材51として普通紙を用い、定着温度160℃、線圧1Kg/cmの定着圧力でヒートロール定着により行った。クリーナー60では、転写後の負帯電性OPC感光体10の表面に線圧300g/cmでウレタンブレードを当接させて残留トナーの除去を行った。 【0059】 【表2】
上記構成の画像形成装置を使用して実際に画像形成を行い、得られた画像についてその定着性を評価した。定着性の評価は、テープ定着性により行った。3M社製のスコッチメンディングテープ810(商品名)を、定着画像に貼り付けその後テープを剥離して、テープを貼付前と剥離後との画像濃度比を測定することにより行った。テープ剥離後の画像濃度が、例えば、80%以上であれば優、75%以上でありれば可、それ未満は不可と判断することができる。 【0060】耐オフセット性の評価は、定着後の普通紙の非画像部におけるオフセットを目視で観察した行った。評価○は、オフセットが全く確認できない場合であり、評価△はうっすらとオフセットが見える状態である。 【0061】耐ストレス性の評価は、現像ロールまたは弾性ブレードへのトナー付着量をもって行った。表中、評価○はトナー付着なしの場合であり、評価△はトナー付着があっても画像に出ない場合であり、評価×は画像に縦筋が出た場合をそれぞれ示す。 【0062】表2からは、定着性は、実施例、比較例を問わず優れていた。一方、耐ストレス性に関しては、実施例1〜3、比較例4の場合には優れているが、比較例1〜3までは、非磁性トナーが弾性ブレード80を通過する際に粉砕されることが分かる。 【0063】以上の結果らか、比較例4の例外はあるものの、全体的傾向として、低分子量域、中分子量域、高分子量域のそれぞれのメインピークのいずれかが域外に外れると、耐ストレス性が低下すると言える。実施例1〜3に見られるように、それぞれの分子領域にメインピークがそれぞれ存在することにより、耐ストレス性が得られることが分かる。 【0064】また、低分子量域、中分子量域、高分子量域のいずれか一つの領域、あるいは二領域にメインピークが存在しない比較例5〜7の場合にも、耐ストレス性は劣ることが分かる。耐オフセット性も、実施例1〜3、比較例1〜4、8では優れているのに対して、不十分であることが分かる。 【0065】以上の結果より、表1に示すようにGPCで測定した結着樹脂の分子量分布において、ピークが4×104 以上7×104 未満の低分子量域、7×104 以上12×104 未満の中分子量域、12×104 以上25×104 の高分子量域に、それぞれメインピークを有する場合は、表2に示すように、定着性とこれに拮抗する耐ストレス性が良好となることが分かる。 【0066】 【発明の効果】本発明の非磁性トナーでは、定着性と、これとは相拮抗する耐ストレス性との双方が向上させられている。そのため、弾性ブレードでトナーに帯電付与を行い、且つ転写後速やかに媒体への定着性が求められる非磁性一成分現像方式の高速画像形成方法、あるいはその画像形成装置に適したトナーである。 【0067】本発明の画像形成方法では、定着性と、耐ストレス性の双方が従来よりも向上された非磁性トナーを使用するため、その高速化が図れる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005083 【氏名又は名称】日立金属株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年3月17日(2000.3.17) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100080001 【弁理士】 【氏名又は名称】筒井 大和 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−265055(P2001−265055A) |
| 【公開日】 |
平成13年9月28日(2001.9.28) |
| 【出願番号】 |
特願2000−76820(P2000−76820) |
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