| 【発明の名称】 |
トナー,該トナーの製造方法及び該トナーを使用する現像装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】佐々木 洋
【氏名】岩崎 紀四郎
【氏名】村尾 健二
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| 【要約】 |
【課題】
【解決手段】 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】平均粒径をdとするトナー粒子(ただしdは4〜15μm)において、該トナーのうちd±0.2d の範囲に入る粒径を持つものの割合を体積で換算した場合、その割合が該トナーの90%以上であり、かつ該トナーの1cm3 あたりの比表面積をBET法で測定した値をA(m2/g),比重をD(g/cm3)とするとき、7/(D・d)≦A≦10/(D・d)であることを特徴とするトナー。 【請求項2】平均粒径をdとするトナー粒子(ただしdは4〜15μm)において、該トナーのうちd±0.2d の範囲に入る粒径を持つものの割合を体積で換算した場合、その割合が該トナーの90%以上であり、かつ該トナーの1cm3 あたりの比表面積をBET法で測定した値をA(m2/g),比重をD(g/cm3)とするとき、7/(D・d)≦A≦10/(D・d)であり、且つ該トナー粒子の表面が2μm以下の凹凸を有することを特徴とするトナー。 【請求項3】平均粒径をdとするトナー粒子(ただしdは4〜15μm)において、該トナーのうちd±0.2d の範囲に入る粒径を持つものの割合を体積で換算した場合、その割合が該トナーの90%以上であり、かつ該トナーの1cm3 あたりの比表面積をBET法で測定した値をA(m2/g),比重をD(g/cm3)とするとき、7/(D・d)≦A≦10/(D・d)であり、且つ該トナー粒子は長軸(a)に対する短軸(b)が(a)/(b)<2であることを特徴とするトナー。 【請求項4】平均粒径をdとするトナー粒子(ただしdは4〜15μm)において、該トナーのうちd±0.2d の範囲に入る粒径を持つものの割合を体積で換算した場合、その割合が該トナーの90%以上であり、かつ該トナーの1cm3 あたりの比表面積をBET法で測定した値をA(m2/g),比重をD(g/cm3)とするとき、7/(D・d)≦A≦10/(D・d)であり、且つ該トナーの帯電量の絶対値が10μC/g以上(ブローオフ帯電量測定装置)であることを特徴とするトナー。 【請求項5】請求項1〜4に記載のトナーが重合法により製造されたトナーであることを特徴とするトナー。 【請求項6】平均粒径をdとするトナー粒子(ただしdは4〜15μm)において、該トナーのうちd±0.2d の範囲に入る粒径を持つものの割合を体積で換算した場合、その割合が該トナーの90%以上であり、かつ該トナーの1cm3 あたりの比表面積をBET法で測定した値をA(m2/g),比重をD(g/cm3)とするとき、7/(D・d)≦A≦10/(D・d)であるものが90%以上であり6/(D・d)≦A<7/(D・d)であるものが10%以下であることを特徴とするトナー。 【請求項7】平均粒径をdとするトナー粒子(ただしdは4〜15μm)において、該トナーのうちd±0.2d の範囲に入る粒径を持つものの割合を体積で換算した場合、その割合が該トナーの90%以上であり、かつ該トナーの1cm3 あたりの比表面積をBET法で測定した値をA(m2/g),比重をD(g/cm3)とするとき、7/(D・d)≦A≦10/(D・d)であり、且つ該重合トナー粒子が少なくともエステル基を有する単量体の1種以上を重合反応して得られる重合体であることを特徴とする重合トナー。 【請求項8】エステル基を有する単量体がアルキルメタクリレート又はアルキルアクリレートから選ばれたものであることを特徴とする請求項7記載の重合トナー。 【請求項9】重合トナーの製造方法において、その製造工程が(a)重合性単量体を反応液中で重合反応させた後、該反応粒子を凝集する工程、(b)前記反応液中から反応粒子の凝集体を取り出す工程、(c)次いで、前記反応粒子の凝集体の凝集を解除する工程、を含むことを特徴とする重合トナーの製造方法。 【請求項10】重合トナーの製造方法において、その工程が(a)重合性単量体を反応液中で重合反応させた後、該反応粒子を凝集する工程、(b)前記反応液中から反応粒子の凝集体を取り出す工程、(c)次いで、前記反応粒子の凝集を解除する工程、を含むことにより、得られるトナー粒子(平均粒径をdとするときdは4〜15μm)のうちd±0.2d の範囲に入る粒径を持つものの割合を体積で換算した場合、その割合が該トナーの90%以上であることを特徴とする重合トナーの製造方法。 【請求項11】請求項9及び10の工程(a)の重合性単量体がアルキルメタクリレート又はアルキルアクリレートの中の少なくとも1種を含み、反応粒子を凝集する操作がアルカリ性の反応液中で実施されることを特徴とする重合トナーの製造方法。 【請求項12】請求項11のアルカリ性の反応液はアルカリ金属,アルカリ土類金属,アンモニアの中の少なくとも1種を添加してなることを特徴とする重合トナーの製造方法。 【請求項13】請求項9及び10の工程(c)の反応粒子の凝集体の凝集を解除する操作が、前記凝集体を酸性液中で分散し実施することを特徴とする重合トナーの製造方法。 【請求項14】電子写真方式によりトナー画像を形成する現像装置において、用いるトナーが平均粒径をdであり(ただしdは4〜15μm)、且つd±0.2dの範囲に入る粒径を持つものの割合を体積で換算した場合、その割合が該トナーの90%以上であり、かつ該トナーの1cm3 あたりの比表面積をBET法で測定した値をA(m2/g),比重をD(g/cm3)とするとき、7/(D・d)≦A≦10/ (D・d)であるトナーを用いることを特徴とする現像装置。 【請求項15】電子写真方式によりトナー画像を形成する現像装置において、得られる画像の解像度MTF(Modulation Transfer Function:500ドット/インチにおいて出力像のコントラスト比)が0.5 以上であることを特徴とする現像装置。 【請求項16】電子写真方式によりトナー画像を形成する現像装置において、原画の10〜1000倍の拡大画像を鮮明に形成することを特徴とする現像装置。 【請求項17】請求項15及び16の画像定着前のトナー粒子が平均粒径をdとするトナー粒子(ただしdは4〜15μm)であり、該トナーのうちd±0.2d の範囲に入る粒径を持つものの割合を体積で換算した場合、その割合が該トナーの90%以上であり、かつ該トナーの1cm3 あたりの比表面積をBET法で測定した値をA(m2/g),比重をD(g/cm3)とするとき、7/(D・d)≦A≦10/ (D・d)であるトナーを用いることを特徴とする現像装置。 【請求項18】請求項17の現像装置において、現像方法がトナーとキャリアからなる2成分現像方式であることを特徴とする現像装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【産業上の利用分野】本発明は粒子の粒径の揃った不定形のトナー,該トナーを簡便に得る方法及び該トナーを用いた現像装置を提供することにある。 【0002】 【従来の技術】電子写真法,静電記録法等の画像形成方法においてトナーと呼ばれる固体インクが広く用いられている。このトナーの一般的製造方法としては従来樹脂と着色剤等の添加剤を混ぜ合わせた後、小粒径に粉砕し、更に適当な粒径のものを得るため分級するという方法がとられてきた。 【0003】近年、粉砕及び分級操作を行わなくとも製造が可能な重合トナーと呼ばれるものが各方面で検討されてきた(特開昭57−154253号)。これは懸濁あるいは乳化重合によって樹脂を製造する際トナー粒子として適当な粒径分布に制御するため、重合後の粉砕の操作を不要とするものである。またこれにより得られるトナー粒子の粒径は、粉砕法で得られるものに比べて分布の幅が狭いため、分級が不要である。 【0004】また得られる粒子の表面積も粉砕法によるものより小さいので、吸湿性が少ないという長所も持っている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】重合法によるトナー製造の場合、重合後の後処理は遠心分離して粒子を沈降させた後、上ずみを捨て再び水を加えるという操作で分散剤等を除去した後、乾燥するというプロセスをとる。このような操作は作業が頻雑であり、時間とコストの面で従来の粉砕法に比べてかなり不利である。 【0006】また得られるトナー粒子は粒子径は揃っているものの、形状が真球になるという問題がある。真球の場合粒子の表面積が小さく、また現像の際ドラムや紙等の現像物に接触する面積が極めて狭いため、帯電性が上がらずトナーとして使用する際の傷害となっていた。 【0007】この対応として粒子の不定形化の方法がいくつか考えられている。例えば重合反応によって得られた粒子に別途重合により得られた微粒子を付着させる方法(特開平1−10263号)や、重合反応で得られた粒子にボールミル等で物理的衝撃を与えて粉砕することにより不定形化する方法(特開平2−132460号,同2−132461号,同2−167564号,同3−126956号,同3−209267号)が提案されている。しかし前者は添加した微粒子が、後者は粉砕の際に生じる微粒子が粒子径の分布を広げるため、分級操作を行わなければ均一粒径のトナー粒子を得にくいという問題がある。 【0008】本発明の目的は、粒子の粒径と表面積がある程度揃った不定形トナー,該トナーを簡便に得る方法及び該トナーを用いた現像装置を提供することにある。 【0009】 【課題を解決するための手段】前記課題を達成するためには、下記の手段が有効である。 【0010】その第1の手段は、平均粒径をdとするトナー粒子(ただしdは4〜15μm)において、該トナーのうちd±0.2d の範囲に入る粒径を持つものの割合を体積で換算した場合、その割合が該トナーの90%以上であり、かつ該トナーの1cm3 あたりの比表面積をBET法で測定した値をA(m2/g),比重をD(g/cm3)とするとき、7/(D・d)≦A≦10/(D・d)であることを特徴とするトナー。 【0011】第2の手段は、平均粒径をdとするトナー粒子(ただしdは4〜15μm)において、該トナーのうちd±0.2d の範囲に入る粒径を持つものの割合を体積で換算した場合、その割合が該トナーの90%以上であり、かつ該トナーの1cm3あたりの比表面積をBET法で測定した値をA(m2/g),比重をD(g/cm3)とするとき、7/(D・d)≦A≦10/(D・d)であり、且つ該トナー粒子の表面が2μm以下の凹凸を有することを特徴とするトナー。 【0012】第3の手段は、平均粒径をdとするトナー粒子(ただしdは4〜15μm)において、該トナーのうちd±0.2d の範囲に入る粒径を持つものの割合を体積で換算した場合、その割合が該トナーの90%以上であり、かつ該トナーの1cm3あたりの比表面積をBET法で測定した値をA(m2/g),比重をD(g/cm3)とするとき、7/(D・d)≦A≦10/(D・d)であり、且つ該トナー粒子は長軸(a)に対する短軸(b)が(a)/(b)<2であることを特徴とするトナー。 【0013】第4の手段は、平均粒径をdとするトナー粒子(ただしdは4〜15μm)において、該トナーのうちd±0.2d の範囲に入る粒径を持つものの割合を体積で換算した場合、その割合が該トナーの90%以上であり、かつ該トナーの1cm3あたりの比表面積をBET法で測定した値をA(m2/g),比重をD(g/cm3)とするとき、7/(D・d)≦A≦10/(D・d)であり、且つ該トナーの帯電量の絶対値が10μC/g以上(ブローオフ帯電量測定装置)であることを特徴とするトナー。 【0014】第5の手段は、平均粒径をdとするトナー粒子(ただしdは4〜15μm)において、該トナーのうちd±0.2d の範囲に入る粒径を持つものの割合を体積で換算した場合、その割合が該トナーの90%以上であり、かつ該トナーの1cm3あたりの比表面積をBET法で測定した値をA(m2/g),比重をD(g/cm3)とするとき、7/(D・d)≦A≦10/(D・d)であり、6/(D・d)≦A<7/(D・d)であるものが10%以下であることを特徴とするトナー。 【0015】第6の手段は平均粒径をdとするトナー粒子(ただしdは4〜15μm)において、該トナーのうちd±0.2d の範囲に入る粒径を持つものの割合を体積で換算した場合、その割合が該トナーの90%以上であり、かつ該トナーの1cm3あたりの比表面積をBET法で測定した値をA(m2/g),比重をD(g/cm3)とするとき、7/(D・d)≦A≦10/(D・d)であり、且つ該重合トナー粒子が少なくともエステル基を有する単量体の1種以上を重合反応して得られる重合体であることを特徴とする重合トナー。 【0016】第7の手段は、トナー粒子の形状が不定形である重合トナーの製造方法において、その製造工程が(a)重合性単量体を反応液中で重合反応させた後、該反応粒子を凝集する工程、(b)前記反応液中から反応粒子の凝集体を取り出す工程、(c)次いで、前記反応粒子の凝集体の凝集を解除する工程、を含むことを特徴とする重合トナーの製造方法。 【0017】第8の手段は、重合トナーの製造方法において、その工程が(a)重合性単量体を反応液中で重合反応させた後、該反応粒子を凝集する工程、(b)前記反応液中から反応粒子の凝集体を取り出す工程、(c)次いで、前記反応粒子の凝集を解除する工程を含むことにより、得られるトナー粒子(平均粒径をdとすると、dは4〜15μm)において、該トナーのうちd±0.2d の範囲に入る粒径を持つものの割合を体積で換算した場合、その割合が該トナーの90%以上であることを特徴とする重合トナーの製造方法。 【0018】第9の手段は、電子写真方式によりトナー画像を形成する現像装置において、用いるトナーが平均粒径をdであり(ただしdは4〜15μm)、且つ該トナーのうちd±0.2d の範囲に入る粒径を持つものの割合を体積で換算した場合、その割合が該トナーの90%以上であり、かつ該トナーの1cm3 あたりの比表面積をBET法で測定した値をA(m2/g),比重をD(g/cm3)とするとき、7/(D・d)≦A≦10/(D・d)であることを特徴とする現像装置。 【0019】第10の手段は、電子写真方式によりトナー画像を形成する現像装置において、得られる画像の解像度MTF(Modulation Transfer Function:500ドット/インチにおいて出力像のコントラスト比)が0.5 以上であることを特徴とする現像装置。 【0020】第11の手段は、電子写真方式によりトナー画像を形成する現像装置において原画の10〜1000倍の拡大画像を鮮明に形成することを特徴とする現像装置にある。 【0021】本発明において、トナー粒子の平均粒子径dが4μm以下の場合には、誤まって粒子を吸入した時に珪肺病などになる恐れがある。また、平均粒子径dが15μm以上の場合には、画像の解像度の向上が達成できない。 【0022】トナー粒子の粒度分布が±0.2d 以上になると、トナー粒子の表面積の分布が拡大し、これに伴い摩擦帯電量の分布も拡大し、画像の解像度が低下する。本発明において、d±0.2d(dは4〜15μm)の粒度分布とすることにより、得られる画像の解像度MTF(Modulation Transfer Function:500ドット/インチにおいて出力像のコントラスト比)が0.5 以上を達成できる。本発明はトナー粒子の粒度分布を狭くすることにより画像の解像度を向上させ、かつトナーの形状を不定形のものとすることにより10μC/g以上の充分な帯電量を確保できる表面積を有し、しかも帯電量を非常に均一に効率よく得ることが可能となる。これにより従来では得られなかった画像の高精細化が達成できる。また、トナーの形状は不定形であり、かつトナーの粒子表面に2μm以下の凹凸を有すること、あるいはトナー粒子の長軸(a)に対する短軸(b)が(a)/(b)<2であることを達成することにより、10μC/g以上の帯電量の付与と帯電量の分布を非常に狭く均一に効率よく制御できる。 【0023】トナーの不定形の目安はトナーの比表面積で決まってくる。粉体の表面積は通常BET法で測定される。ここで1gあたりのトナーの比表面積をA(m2/g)とする。トナーが真球の場合Aは約6/(D・d)程度となる。また重合法によって製造したものはおおよそ6/(D・d)から7/(D・d)程度である。しかしこの場合形状が真球に近すぎるため、先に述べたように帯電の制御が難しい。一方Aが10/(D・d)以上になると重合法で製造したトナーの場合、該トナーの形状が異形化しすぎてくるため平均粒径を揃えにくくなったり、吸湿性が高くなる恐れがある。なお通常の粉砕法により得られるトナーの場合Aはおおよそ11/(D・d)から18/(D・d)の間である。 【0024】上記の粒度分布がd±0.2d(dは4〜15μmである。)で、しかも形状が不定形のトナーは、例えば以下の方法により製造される。 【0025】すなわち、エステル基を有する単量体を所定の配合成分と共に、反応液中で重合反応(懸濁重合が好ましい。)を行い重合体を生成する。重合組成,重合温度,時間等により、重合粒子径は適宜調整できる。 【0026】次いで重合後反応液をアルカリ性にする(この操作を今後アルカリ処理と記述する)。この操作は樹脂中のエステル基を加水分解するためである。すると図1に示すようにエステル基がカルボン酸塩となり親水性を有してくる。これに伴い粒子表面が若干吸水し、且つ粒子同士が凝集し粒径が数ミリ程度の塊となる。この大きさになるとロ紙等でのロ過が可能となる(凝集前の粒径ではロ紙の目がつまってしまう)。ロ過後水で良く洗うことによって分散剤等の水に可溶の成分を除去することができる。次に得られた塊を酸性の液に入れ激しく撹拌すると(この操作を今後酸処理という。)、図1に示すようにカルボン酸塩がカルボン酸に戻り粒子の塊が砕け、重合直後の粒径の粒子が得られる。この粒子は水中ではほとんど分散せず主に沈殿するため、遠心分離の操作無しで容易に上ずみを除くことができる。この時得られた粒子は粒子の表面がつぶれたりへこんだりした不定形である。このアルカリ処理及び酸処理による粒子の変化を模式的に表したのが図2である。 【0027】重合後アルカリ処理を行う例として特開平3−113464 号があげられる。この場合アルカリ処理とは、用いたモノマーがカルボン酸含有モノマーであり、重合後このカルボキシル基が塩にならない程度に(pH4〜7)コントロールするのが目的であり、本発明とは本質的に異なっている。 【0028】重合後の反応液をアルカリ性にする際用いる試薬としては水への溶解性が良好なアルカリ金属あるいはアルカリ土類金属の水酸化物があげられる。具体的には水酸化ナトリウム,水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物、あるいは水酸化マグネシウム,水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属の水酸化物があげられる。しかし一部の金属水酸化物のように水に溶けにくいものは水による洗浄の際除去しにくいため適当ではない。その他アンモニア水も水に良く溶けるので適当である。アンモニアガスも処理する反応液の量をほとんど増やさない点で有利と考えられる。ただアンモニアガスは有毒なので容器からの漏れ等には十分注意する必要がある。 【0029】粒子の塊を酸性液に分散する操作において、酸性液としては塩酸,硝酸、あるいは硫酸の水溶液があげられる。これらの酸の水溶液は極端に濃度が高くなければ(約0.01〜5wt%程度)他の副反応を伴わずカルボン酸塩をカルボン酸に変えられる。酢酸等の有機溶媒の場合、粒子を形成する樹脂の種類によっては粒子を膨潤させたり溶解したりすることがあり注意が必要である。 【0030】樹脂原料の単量体中に含まれるエステル基を有する単量体としてはアルキルメタクリレート、あるいはアルキルアクリレート,酢酸ビニル等が考えられる。これらの中では透明性に優れるという点ではアルキルメタクリレート、あるいはアルキルアクリレートがあげられる。また現像後のインクの柔軟性が要求される場合はアルキルメタクリレートとアルキルアクリレートのアルキル鎖のある程度長いもの(具体的には炭素数4以上のアルキル基)が有利である。耐熱性を要求される場合はアルキル鎖のある程度短いもの(具体的には炭素数3以下のアルキル基)が有利である。 【0031】単量体中含まれるエステル基を有する単量体が重量比70%以上の場合、アルカリ処理した際粒子が水にかなりの割合で溶け出すことがある。また5%以下の場合粒子がほとんど膨潤せず、凝集も起こさないことがある。このため単量体中含まれるエステル基を有する単量体は、重量比で5%から70%含有されていることが望ましい。 【0032】本発明において、エステル基を有する単量体としては、C数が1〜9個のアルキルメタクリレートあるいはアルキルアクリレートが本発明の重合トナーを得る上で効果がある。すなわち、懸濁重合により、粒度分布の狭いd+0.2d のしかも不定形トナーを提供することが容易である。本発明においては、重合性単量体として、エステル基の他に加水分解性の基、例えばアミド基,イミド基などを有する単量体を用いることもできるし、またこれらとエステル基を有する単量体を併用して重合体とすることもできる。 【0033】製造されるトナー粒子には着色剤,帯電制御剤等の添加剤が加えられているが、これらは重合の際単量体と一緒に混ぜこむのが一般的だが、ものによっては重合後の後処理の時に添加することもできる。例えばアミン系の帯電制御剤は多くの場合、酸処理の後表面のカルボキシル基に吸着させることができる。 【0034】また現像装置は光学系に複数のレンズを組み合わせることにより等倍はもとよりデータにより10倍から1000倍程度まで拡大することで、マイクロフィルム等に納められた情報を判読可能な大きさに再現することが可能である。 【0035】更に本発明のトナーを用いた現像方法としては、キャリアを用いてトナーを帯電させる2成分方式、或いはブラシ等のキャリア以外のものでトナーを帯電させる1成分方式のいずれも適用可能と考えられる。 【0036】 【作用】重合後粒子が凝集するのは、粒子のエステル基が加水分解を受けることで生じるカルボン酸塩により、粒子表面の状態が変化することに起因していると考えられる。また酸性の液に入れた後の粒子が液中でほとんど分散しないのは、アルカリ処理の後で分散剤が除去されるためと考えられる。 【0037】酸処理の後得られた粒子の表面がつぶれたりへこんだりしている理由は、エステル基の加水分解によって水に溶けやすくなった粒子表面から水が粒子内に浸漬し、粒子が膨潤した後、酸処理によって粒子の水溶性が低下すると共に粒子内部に浸漬した水が粒子の外に出ていくという過程を経るためか、あるいはアルカリ処理によって粒子同士が凝集する際、お互いの表面が押されあって変形するためと考えられる。また凝集する際もその凝集力はTg以上に加熱溶着したもの等に比べ極めて弱いことから、酸処理後オーバーヘッドスターラーで撹拌する程度でも容易に凝集前の大きさに戻る。しかもオーバーヘッドスターラーによる撹拌操作はボールミル等に比べ物理的衝撃が弱いため微粒子の生成もほとんどなく粒径の揃った粒子が得られるものと考えられる。 【0038】なお、重合法で得られるトナー粒子の形状が真球の場合は、従来の粉砕法で不定形にしたトナーに帯電制御剤を加えても充分な帯電量の付与はむずかしい。 【0039】 【実施例】(実施例1)次に示す方法で重合トナー粒子を作製した。 【0040】ポリビニルアルコール(1重量部)を加温した蒸留水(10重量部)に溶かした後、カーボンブラック(三菱化成製MA−8)(10重量部),帯電制御剤(オリエント化学製ボントロンN−03)(5重量部)を加え乳鉢中で良く混ぜ合わせペースト状にする。この全量と以下の試薬を混ぜ合わせ窒素雰囲気下60℃で4時間撹拌する。 【0041】 メタクリル酸メチル …50重量部スチレン …200重量部ポリビニルアルコール …1重量部過硫酸カリウム …1重量部蒸留水 …1000重量部こうして粒径約10μmの重合体粒子が懸濁する反応液を得た。 【0042】重合後反応液に水酸化ナトリウム10重量部を加え、再び60℃で1分間撹拌すると、重合体粒子は次第に凝集してくる。この反応液を東洋ろ紙製ロ紙(No.2)でロ過する。得られる固体を水で数回洗った後、1wt%の塩酸水溶液1000重量部の中に入れ、60℃で撹拌すると、凝集した粒子が崩れて次第に小さくなってくる。常温まで放置すると重合体粒子が容器の下に沈んでくる。デカンテーションして上ずみを捨てた後、捨てた量とほぼ同量の水を加え撹拌し後静置し、上ずみを捨てる。これに1重量部のエタノールを加え撹拌し、エタノールを良くなじませた後金属製のバットにあけ、常温で二日間放置するとほぼ乾燥する。乾燥炉に入れ、60℃で3時間乾燥させることによって粒径約10μmのトナー粒子を得た。 【0043】得られたトナー粒子を顕微鏡で観察すると真球がややつぶれたような形状をしていた。この粒子のほとんど(90%以上)の最長軸の長さは、最長軸の中心を通る最短軸の長さの2倍未満であった。 【0044】またこの粒子の粒径分布(体積分布)をコールターカウンター(コールター社製ModelTAII)で計ったところ、極大値が10μmでかつ8μmから12μmの間に全粒子重量の90% 以上が入っていた。そしてこのトナーの比重は0.90であった。そのため非表面積A(m2/g)の範囲を7/(D・d)≦A≦10/(D・d)とすると、この場合0.78≦A≦1.11となる。 【0045】BET法でこのトナーの比表面積を測定したところ、0.8m2/g であり、上記範囲に入ることがわかった。なお比表面積の測定は日機装(株)製ベータソーブ自動表面積計モデル4200を用いた。 【0046】得られたトナーの帯電量をブローオフ帯電量測定装置(東芝ケミカル製TB−200)で調べたところ、撹拌時間5分間で25μC/gであった。この値は通常の粉砕法で得られるトナーの帯電量と同等である。なお使用したキャリアはパウダーテック社製TEFVである。 【0047】トナーを製造する際ボントロンN−03を加えずに得られたトナーの帯電量を同様に測定したところ撹拌時間5分間で4μC/gであった。以上よりボントロン−03を添加した場合としない場合の差は21μC/gである。 【0048】図3に本発明で得られたトナーを用いた現像装置の概略を示した。この装置を用いることで600dpiでMTFが0.5 以上の鮮明な画像を得ることができる。 【0049】またここで製造したトナーを用いた現像方法については、キャリアを用いてトナーを帯電させる2成分方式、或いはブラシ等のキャリア以外のものでトナーを帯電させる1成分方式のいずれでも可能である。 【0050】なお図4にこの現像装置の光学系の概略を示した。レンズ系には複数のレンズが組み合わせられており、レンズ同士の距離、及び使用レンズの数と種類は必要な倍率により任意に制御される。通常の光学顕微鏡の拡大倍率が1000倍までは可能なので、光源の強さとレンズ系の制御によって原図に対して等倍はもとより10から1000倍といった従来よりも拡大倍率の大きな画像を得ることが可能である。 (比較例1)実施例1と同様の方法で重合を行い、粒径約10μmの重合体粒子が懸濁する反応液を得た。 【0051】この液を実施例1の水酸化ナトリウムを加える操作をせずに実施例1で用いたロ紙でロ過しようとしたが、すぐにつまってしまい重合体粒子を得ることが困難であった。 【0052】そこで反応液を5000rpm で30分間遠心分離し上ずみを捨て、捨てた量とほぼ同量の水を加えて撹拌した後再び遠心分離した。この操作を数回繰り返し、上ずみを捨てた後、これに1重量部のエタノールを加え撹拌しエタノールを良くなじませた後、実施例1で用いた金属製のバットにあけ、常温で二日間放置するとほぼ乾燥する。乾燥炉に入れ、60℃で3時間乾燥させることによって粒径約10μmのトナー粒子を得た。 【0053】得られたトナー粒子を顕微鏡で観察すると形状は真球であった。 【0054】またこの粒子の粒径分布(体積分布)をコールターカウンター(コールター社製ModelTAII)で計ったところ、極大値が10μmでかつ8μmから12μmの間に全粒子重量の90%以上が入っていた。そしてこのトナーの比重は0.90であった。そのため比表面積A(m2/g)の範囲を7/(D・d)≦A≦10/(D・d)とすると、この場合0.78≦A≦1.11となる。 【0055】実施例1と同様の方法でこのトナーの比表面積を測定したところ、0.74m2/gであり、上記範囲に入らないことがわかった。 【0056】得られたトナーの帯電量をブローオフ帯電量測定装置(東芝ケミカル製TB−200)で調べたところ、撹拌時間5分間で8μC/gであった。また10分間以上攪拌しても10μC/g以下であった。なお使用したキャリアはパウダーテック社製TEFVである。 【0057】トナーを製造する際ボントロンN−03を加えずに得られたトナーの帯電量を同様に測定したところ攪拌時間5分間で2μC/gであった。以上よりボントロンN−03を添加した場合としない場合の差は6μC/gである。 (実施例2)実施例1のメタクリル酸メチル(50重量部)の代わりにアクリル酸ブチル(50重量部)を用い以下実施例1と同様の方法で重合、並びに後処理を行ったところ粒径約10μmのトナー粒子を得た。なお後処理の際アルカリ処理を行った後の粒子は実施例1と同様に凝集しロ過は極めてスムーズに進行した。 【0058】得られたトナー粒子を顕微鏡で観察すると実施例1と同様の形状であった。 【0059】このように樹脂の単量体の種類を代えてもロ過法により後処理がスムーズに行え、且つ得られる粒子が不定形であった。 【0060】またこの粒子の粒径分布を実施例1と同様の方法で測定したところ極大値が10μmで8μmから12μmの間に全粒子重量の90%以上が入っていた。そしてこのトナーの比重は0.90 であった。そのため比表面積A(m2/g)の範囲を7/(D・d)≦A≦10/(D・d)とすると、この場合0.78≦A≦1.11 となる。実施例1と同様の方法でこのトナーの比表面積を測定したところ0.88m2/g となり上記範囲に入ることがわかった。 (実施例3)実施例1と同様の方法で重合を行った後、後処理の際水酸化ナトリウム(10重量部)の代わりに水酸化カリウム(10重量部)を用い以下実施例1と同様の方法で後処理を行ったところ粒径約10μmのトナー粒子を得た。なお後処理の際アルカリ処理を行った後の粒子は実施例1と同様に凝集しロ過は極めてスムーズに進行した。 【0061】得られたトナー粒子を顕微鏡で観察すると実施例1と同様の形状であった。 【0062】水酸化カリウムの代わりにアンモニア水(25wt%,40重量部)を用いても、水酸化カリウムを用いた場合と同様の結果であった。 【0063】このようにアルカリ処理の際用いる試薬を代えてもロ過法により後処理がスムーズに行え、且つ得られる粒子が不定形であった。 【0064】またこの粒子の粒径分布を実施例1と同様の方法で測定したところ極大値が10μmで8μmから12μmの間に全粒子重量の90%以上が入っていた。そしてこのトナーの比重は0.90 であった。そのため比表面積A(m2/g)の範囲を7/(D・d)≦A≦10/(D・d)とすると、この場合0.78≦A≦1.11 となる。実施例1と同様の方法でこのトナーの比表面積を測定したところ0.81m2/gとなり上記範囲に入ることがわかった。 (実施例4)実施例1と同様の方法で重合及びアルカリ処理を行った後、酸処理の際塩酸(5wt%,1000重量部)の代わりに硝酸(5wt%,1000重量部)を用い以下実施例1と同様の方法で後処理を行ったところ粒径約10μmのトナー粒子を得た。なお後処理の際酸処理を行った後の粒子は実施例1と同様に凝集が崩れて容器に沈殿し、その後の処理は実施例1同様極めてスムーズに進行した。 【0065】得られたトナー粒子を顕微鏡で観察すると実施例1と同様の形状であった。 【0066】このように酸処理の際用いる試薬を代えてもロ過法により後処理がスムーズに行え、且つ得られる粒子が不定形であった。 【0067】またこの粒子の粒径分布を実施例1と同様の方法で測定したところ極大値が10μmで8μmから12μmの間に全粒子重量の90%以上が入っていた。そしてこのトナーの比重は0.90 であった。そのため比表面積A(m2/g)の範囲を7/(D・d)≦A≦10/(D・d)とすると、この場合0.78≦A≦1.11 となる。実施例1と同様の方法でこのトナーの比表面積を測定したところ0.81m2/gとなり上記範囲に入ることがわかった。 (実施例5)次に示す方法で重合トナー粒子を作製した。 【0068】ポリビニルアルコール(1重量部)を加温した蒸留水(10重量部)に溶かした後、カーボンブラック(三菱化成製MA−8)(10重量部),帯電制御剤(オリエント化学製ボントロンS−34)(5重量部)を加え乳鉢中で良く混ぜ合わせペースト状にする。この全量と以下の試薬を混ぜ合わせ窒素雰囲気下60℃で4時間撹拌する。 【0069】 メタクリル酸メチル …50重量部スチレン …200重量部ポリビニルアルコール …1重量部過硫酸カリウム …1重量部蒸留水 …1000重量部こうして粒径約10μmの重合体粒子が懸濁する反応液を得た。 【0070】重合後反応液に水酸化ナトリウム10重量部を加え、再び60℃で1分間撹拌すると、重合体粒子は次第に凝集してくる。この反応液を東洋ろ紙製ロ紙(No.2)でロ過する。得られる固体を水で数回洗った後、1wt%の塩酸水溶液1000重量部の中に入れ、60℃で撹拌すると、凝集した粒子が崩れて次第に小さくなってくる。常温まで放置すると重合体粒子が容器の下に沈んでくる。デカンテーションして上ずみを捨てた後、捨てた量とほぼ同量の水を加え撹拌し後静置し、上ずみを捨てる。これに1重量部のエタノールを加え撹拌し、エタノールを良くなじませた後金属製のバットにあけ、常温で二日間放置するとほぼ乾燥する。乾燥炉に入れ、60℃で3時間乾燥させることによって粒径約10μmのトナー粒子を得た。 【0071】得られたトナー粒子を顕微鏡で観察すると真球がややつぶれたような形状をしていた。この粒子のほとんど(90%以上)の最長軸の長さは、最長軸の中心を通る最短軸の長さの2倍未満であった。 【0072】またこの粒子の粒径分布を実施例1と同様の方法で測定したところ極大値が10μmで8μmから12μmの間に全粒子重量の90%以上が入っていた。そしてこのトナーの比重は0.90 であった。そのため比表面積A(m2/g)の範囲を7/(D・d)≦A≦10/(D・d)とすると、この場合0.78≦A≦1.11 となる。実施例1と同様の方法でこのトナーの比表面積を測定したところ0.80m2/gとなり上記範囲に入ることがわかった。 【0073】得られたトナーの帯電量をブローオフ帯電量測定装置(東芝ケミカル製TB−200)で調べたところ、撹拌時間5分間で22μC/gであった。この値は通常の粉砕法で得られるトナーの帯電量と同等である。なお使用したキャリアはパウダーテック社製TEFVである。 【0074】トナーを製造する際ボントロンS−34を加えずに得られたトナーの帯電量を同様に測定したところ撹拌時間5分間で4μC/gであった。以上よりボントロンS−34を添加した場合としない場合の差は26μC/gである。 【0075】図3に本発明で得られたトナーを用いた現像装置の概略を示した。この装置を用いることで600dpiでMTFが0.5 以上の鮮明な画像を得ることができる。 【0076】なお図4にこの現像装置の光学系の概略を示した。レンズ系には複数のレンズが組み合わせられており、レンズ同士の距離、及び使用レンズの数と種類は必要な倍率により任意に制御される。通常の光学顕微鏡の拡大倍率が1000倍までは可能なので、光源の強さとレンズ系の制御によって原図に対して等倍はもとより10から1000倍といった従来よりも拡大倍率の大きな画像を得ることが可能である。 (実施例6)次に示す方法で重合トナー粒子を作製した。 【0077】ポリビニルアルコール(1重量部)を加温した蒸留水(10重量部)に溶かした後、カーボンブラック(三菱化成製MA−8)(10重量部),帯電制御剤(オリエント化学製ボントロンN−04)(5重量部)を加え乳鉢中で良く混ぜ合わせペースト状にする。この全量と以下の試薬を混ぜ合わせ窒素雰囲気下60℃で4時間撹拌する。 【0078】 メタクリル酸エチル …60重量部スチレン …200重量部ポリビニルアルコール …1重量部過硫酸カリウム …1重量部蒸留水 …1000重量部こうして粒径約11μmの重合体粒子が懸濁する反応液を得た。 【0079】重合後反応液に水酸化ナトリウム10重量部を加え、再び60℃で1分間撹拌すると、重合体粒子は次第に凝集してくる。この反応液を東洋ろ紙製ロ紙(No.2)でロ過する。得られる固体を水で数回洗った後、1wt%の塩酸水溶液1000重量部の中に入れ、60℃で撹拌すると、凝集した粒子が崩れて次第に小さくなってくる。常温まで放置すると重合体粒子が容器の下に沈んでくる。デカンテーションして上ずみを捨てた後、捨てた量とほぼ同量の水を加え撹拌し後静置し、上ずみを捨てる。これに1重量部のエタノールを加え撹拌し、エタノールを良くなじませた後金属製のバットにあけ、常温で二日間放置するとほぼ乾燥する。乾燥炉に入れ、60℃で3時間乾燥させることによって粒径約11μmのトナー粒子を得た。 【0080】得られたトナー粒子を顕微鏡で観察すると真球がややつぶれたような形状をしていた。この粒子のほとんど(90%以上)の最長軸の長さは、最長軸の中心を通る最短軸の長さの2倍未満であった。 【0081】またこの粒子の粒径分布を実施例1と同様の方法で測定したところ極大値が11μmで9μmから13μmの間に全粒子重量の90%以上が入っていた。そしてこのトナーの比重は0.90 であった。そのため比表面積A(m2/g)の範囲を7/(D・d)≦A≦10/(D・d)とすると、この場合0.71≦A≦1.01 となる。実施例1と同様の方法でこのトナーの比表面積を測定したところ0.74m2/gとなり上記範囲に入ることがわかった。 【0082】得られたトナーの帯電量をブローオフ帯電量測定装置(東芝ケミカル製TB−200)で調べたところ、撹拌時間5分間で20μC/gであった。この値は通常の粉砕法で得られるトナーの帯電量と同等である。なお使用したキャリアはパウダーテック社製TEFVである。 【0083】トナーを製造する際ボントロンN−04を加えずに得られたトナーの帯電量を同様に測定したところ撹拌時間5分間で4μC/gであった。以上よりボントロンN−04を添加した場合としない場合の差は16μC/gである。 【0084】図3に本発明で得られたトナーを用いた現像装置の概略を示した。この装置を用いることで600dpiでMTFが0.5 以上の鮮明な画像を得ることができる。 【0085】なお図4にこの現像装置の光学系の概略を示した。レンズ系には複数のレンズが組み合わせられており、レンズ同士の距離、及び使用レンズの数と種類は必要な倍率により任意に制御される。通常の光学顕微鏡の拡大倍率が1000倍までは可能なので、光源の強さとレンズ系の制御によって原図に対して等倍はもとより10から1000倍といった従来よりも拡大倍率の大きな画像を得ることが可能である。 (実施例7)次に示す方法で重合トナー粒子を作製した。 【0086】ポリビニルアルコール(1重量部)を加温した蒸留水(10重量部)に溶かした後、カーボンブラック(三菱化成製MA−8)(10重量部),帯電制御剤(オリエント化学製ボントロンN−03)(5重量部)を加え乳鉢中で良く混ぜ合わせペースト状にする。この全量と以下の試薬を混ぜ合わせ窒素雰囲気下60℃で4時間撹拌する。 【0087】 メタクリル酸ヘキシル …150重量部スチレン …200重量部ポリビニルアルコール …20重量部過硫酸カリウム …1重量部蒸留水 …1000重量部こうして粒径約5μmの重合体粒子が懸濁する反応液を得た。 【0088】重合後反応液に水酸化ナトリウム10重量部を加え、再び60℃で1分間撹拌すると、重合体粒子は次第に凝集してくる。この反応液を東洋ろ紙製ロ紙(No.2)でロ過する。得られる固体を水で数回洗った後、1wt%の塩酸水溶液1000重量部の中に入れ、60℃で撹拌すると、凝集した粒子が崩れて次第に小さくなってくる。常温まで放置すると重合体粒子が容器の下に沈んでくる。デカンテーションして上ずみを捨てた後、捨てた量とほぼ同量の水を加え撹拌し後静置し、上ずみを捨てる。これに1重量部のエタノールを加え撹拌し、エタノールを良くなじませた後金属製のバットにあけ、常温で二日間放置するとほぼ乾燥する。乾燥炉に入れ、60℃で3時間乾燥させることによって粒径約5μmのトナー粒子を得た。 【0089】得られたトナー粒子を顕微鏡で観察すると真球がややつぶれたような形状をしていた。この粒子のほとんど(90%以上)の最長軸の長さは、最長軸の中心を通る最短軸の長さの2倍未満であった。 【0090】またこの粒子の粒径分布を実施例1と同様の方法で測定したところ極大値が5μmで4μmから6μmの間に全粒子重量の90%以上が入っていた。そしてこのトナーの比重は0.90であった。そのため比表面積A(m2/g)の範囲を7/(D・d)≦A≦10/(D・d)とすると、この場合1.56≦A≦2.22となる。実施例1と同様の方法でこのトナーの比表面積を測定したところ1.69m2/gとなり上記範囲に入ることがわかった。 【0091】得られたトナーの帯電量をブローオフ帯電量測定装置(東芝ケミカル製TB−200)で調べたところ、撹拌時間5分間で30μC/gであった。この値は通常の粉砕法で得られるトナーの帯電量と同等である。なお使用したキャリアはパウダーテック社製TEFVである。 【0092】トナーを製造する際ボントロンN−03を加えずに得られたトナーの帯電量を同様に測定したところ撹拌時間5分間で5μC/gであった。以上よりボントロンN−03を添加した場合としない場合の差は25μC/gである。 【0093】図3に本発明で得られたトナーを用いた現像装置の概略を示した。この装置を用いることで600dpiでMTFが0.5 以上の鮮明な画像を得ることができる。 【0094】なお図4にこの現像装置の光学系の概略を示した。レンズ系には複数のレンズが組み合わせられており、レンズ同士の距離、及び使用レンズの数と種類は必要な倍率により任意に制御される。通常の光学顕微鏡の拡大倍率が1000倍までは可能なので、光源の強さとレンズ系の制御によって原図に対して等倍はもとより10から1000倍といった従来よりも拡大倍率の大きな画像を得ることが可能である。 (実施例8)次に示す方法で重合トナー粒子を作製した。 【0095】ポリビニルアルコール(1重量部)を加温した蒸留水(10重量部)に溶かした後、カーボンブラック(三菱化成製MA−8)(10重量部),帯電制御剤(オリエント化学製ボントロンN−03)(5重量部)を加え乳鉢中で良く混ぜ合わせペースト状にする。この全量と以下の試薬を混ぜ合わせ窒素雰囲気下60℃で4時間撹拌する。 【0096】 メタクリル酸メチル …25重量部アクリル酸ブチル …25重量部スチレン …200重量部ポリビニルアルコール …5重量部過硫酸カリウム …1重量部蒸留水 …1000重量部こうして粒径約8μmの重合体粒子が懸濁する反応液を得た。 【0097】重合後反応液に水酸化ナトリウム10重量部を加え、再び60℃で1分間撹拌すると、重合体粒子は次第に凝集してくる。この反応液を東洋ろ紙製ロ紙(No.2)でロ過する。得られる固体を水で数回洗った後、1wt%の塩酸水溶液1000重量部の中に入れ、60℃で撹拌すると、凝集した粒子が崩れて次第に小さくなってくる。常温まで放置すると重合体粒子が容器の下に沈んでくる。デカンテーションして上ずみを捨てた後、捨てた量とほぼ同量の水を加え撹拌し後静置し、上ずみを捨てる。これに1重量部のエタノールを加え撹拌し、エタノールを良くなじませた後金属製のバットにあけ、常温で二日間放置するとほぼ乾燥する。乾燥炉に入れ、60℃で3時間乾燥させることによって粒径約8μmのトナー粒子を得た。 【0098】得られたトナー粒子を顕微鏡で観察すると真球がややつぶれたような形状をしていた。この粒子のほとんど(90%以上)の最長軸の長さは、最長軸の中心を通る最短軸の長さの2倍未満であった。 【0099】またこの粒子の粒径分布を実施例1と同様の方法で測定したところ極大値が8μmで6.5μmから9.5μmの間に全粒子重量の90%以上が入っていた。そしてこのトナーの比重は0.90であった。そのため比表面積A(m2/g)の範囲を7/(D・d)≦A≦10/(D・d)とすると、この場合0.97≦A≦1.39となる。実施例1と同様の方法でこのトナーの比表面積を測定したところ1.08m2/g となり上記範囲に入ることがわかった。 【0100】得られたトナーの帯電量をブローオフ帯電量測定装置(東芝ケミカル製TB−200)で調べたところ、撹拌時間5分間で27μC/gであった。この値は通常の粉砕法で得られるトナーの帯電量と同等である。なお使用したキャリアはパウダーテック社製TEFVである。 【0101】トナーを製造する際ボントロンN−03を加えずに得られたトナーの帯電量を同様に測定したところ撹拌時間5分間で4μC/gであった。以上よりボントロンN−03を添加した場合としない場合の差は23μC/gである。 【0102】図3に本発明で得られたトナーを用いた現像装置の概略を示した。この装置を用いることで600dpiでMTFが0.5 以上の鮮明な画像を得ることができる。 【0103】なお図4にこの現像装置の光学系の概略を示した。レンズ系には複数のレンズが組み合わせられており、レンズ同士の距離、及び使用レンズの数と種類は必要な倍率により任意に制御される。通常の光学顕微鏡の拡大倍率が1000倍までは可能なので、光源の強さとレンズ系の制御によって原図に対して等倍はもとより10から1000倍といった従来よりも拡大倍率の大きな画像を得ることが可能である。 【0104】 【発明の効果】本発明は、トナー粒子の粒度分布を狭くすることにより画像の解像度の向上を計り、トナーの形状を不定形のものとすることによりトナー粒子の帯電量を10μC/g以上でしかもその分布を非常に狭く均一なトナーを提供できる。このトナーを用いることにより画像の高精細度化が効率よく制御できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005108 【氏名又は名称】株式会社日立製作所
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| 【出願日】 |
平成5年9月17日(1993.9.17) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100068504 【弁理士】 【氏名又は名称】小川 勝男 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−265047(P2001−265047A) |
| 【公開日】 |
平成13年9月28日(2001.9.28) |
| 【出願番号】 |
特願2001−41101(P2001−41101) |
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